JP4469547B2 - レディーミクストコンクリートの製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レディーミクストコンクリートの製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レディーミクストコンクリートの品質管理は、原材料のうちセメントや混和剤のような工業製品とは異なり、粒度や含水状態等の品質変動が大きい天然の骨材による影響をいかに抑えて安定供給するかが重要となる。
特に、骨材の粒度や含水状態等の品質変動は、レディーミクストコンクリートの圧縮強度を始めとして施工性や耐久性に極めて大きな影響を及ぼす。
【0003】
従来、レディーミクストコンクリートの品質変動を抑えて安定供給する装置および方法としては、細骨材の表面水測定に関するもの(特開2000−9722、特開2001−170922、特開平11−320543、特開平6−285841、特開平8−90549、特開平8−39536、特開平5−337929、特開平5−337929、特開平5−208415、特開平5−208414)や、細骨材の安定供給に関するもの(特開平10−323821、特開平9−155850等)、練り混ぜ動力や回転速度によって管理するもの(特開2001−227614、特開平11−268028、特開平8−332626、特開平8−332625、特開平8−47920、特開平7−256628、特開平7−16829、特開平7−16828、特開平7−16827、特開平6−66709)、或いはコンクリート材料の計量に関するもの(特開平8−332624、特開平8−183021)などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レディーミクストコンクリートのフレッシュ性状は、コンクリートの含有水量のみならず、減水剤などの混和剤量によっても大きく影響されるものである。従って、コンクリートの含有水量を正確に測定する方法や、コンクリートの流動性を正確に測定する方法では、個々の測定精度を向上させたとしても、バッチ毎のフレッシュ性状を安定して制御することはできない。
【0005】
そこで本発明は、バッチ毎にレディーミクストコンクリートを供給するに際して、良好なフレッシュ性状のレディーミクストコンクリートをより安定して供給することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、セメント、骨材、混練水、AE助剤および混和剤の計量および混練を1バッチ毎に行うレディーミクストコンクリートの製造方法として成されたものであり、その特徴は、混練後のレディーミクストコンクリートの空気量、単位水量および流動性指標を1バッチ毎に測定し、空気量、単位水量および流動性指標の測定結果から次バッチのAE助剤量、混練水量及び減水剤量を算出し、フィードバックして次バッチのAE助剤量、混練水量及び混和剤量を調節するようにし、且つ前記混練水量の算出において、前記AE助剤量を変更した場合には該AE助剤量の変更後の空気量誤差に基づいて単位水量の測定結果を修正し、該単位水量の修正値から前記次バッチの混練水量を算出することにある。
【0007】
また、本発明は、セメント、骨材、混練水、AE助剤および減水剤の計量および混練を1バッチ毎に行うレディーミクストコンクリートの製造方法として成されたものであり、その特徴は、混練後のレディーミクストコンクリートの空気量、単位水量および流動性指標を1バッチ毎に測定し、空気量、単位水量および流動性指標の測定結果から次バッチのAE助剤量、混練水量及び減水剤量を算出し、フィードバックして次バッチのAE助剤量、混練水量および減水剤量を調節するようにし、且つ前記減水剤量の算出において、前記AE助剤量を変更した場合には該AE助剤量の変更後の空気量誤差に基づいて前記流動性指標の測定結果を修正し、前記混練水量を変更した場合には該混練水量の変更後の単位水量誤差に基づいて前記流動性指標の測定結果を修正し、該流動性指標の修正値から前記次バッチの減水剤量を算出することにある。
【0008】
また、本発明は、前記レディーミクストコンクリートの製造方法において、流動性指標が、レディーミクストコンクリートの一時貯留用ホッパ内の流下時間であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るレディーミクストコンクリート(以下、単に「コンクリート」ともいう)の製造方法およびその製造装置の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明に係るコンクリートの製造装置を示した概略図である。
ここで、該製造装置1は、粗骨材を貯留するための粗骨材貯留槽3、細骨材を貯留するための細骨材貯留槽4、セメントを貯留するためのセメント貯留槽5、混練水を貯留するための混練水貯留槽6、AE助剤を貯留するためのAE助剤貯留槽7、および減水剤を貯留するための減水剤貯留槽8を備えている。
また、その下流には、各々の貯留槽からのコンクリート原料を切り出すための各切り出し装置(図示せず)、並びにその切り出し量を計量するための粗骨材計量槽13、細骨材計量槽14、セメント計量槽15、混練水計量槽16、AE助剤計量槽17および減水剤計量槽18が備えられている。
各切り出し装置は、後述する制御部50からの信号によって操作され、各計量槽に対して要求された所定量の原料を供給し得るように構成されている。
【0013】
さらに、各計量槽13〜18の下流には、計量された各コンクリート原料を混練してコンクリートを調製するために、混練用モータ19を備えたコンクリートミキサ9が設けられている。そして、該コンクリートミキサ9の下流には、調製されたコンクリートを一時的に貯留するためのホッパ2が備えられている。
【0014】
ホッパ2は、調製されたコンクリートをトラックアジテート車へ積載する前に一時的に貯留するためのものであり、下端には開口部となるラバーゲート28と、これを開閉するためのピンチバルブ29と、該ピンチバルブ29の開度を調節するためのピストンロッド25とを備えている。
そして、該ピストンロッド25には、該ピストンロッド25の伸縮、即ち、ピンチバルブ29の開度をチェックするためのレーザー式ポジションチェック装置(図示せず)が備えられている。
【0015】
さらに、該ホッパ2は、貯留されたコンクリートの重量を測定する為のロードセル21に吊り下げられており、該ホッパの上面2aには、貯留されたコンクリートの高さを測定するための複数の距離センサ22が備えられている。また、ホッパの傾斜面2bには、コンクリートの含有水量を測定するための水分計24が備えられている。
【0016】
水分計24としては、例えば反射型の中性子水分計を好適に使用することができる。反射型の中性子水分計を用いて含有水量が既知のコンクリートの含有水量を測定した場合の水分計表示値を図2に示す。該図2に示したように、反射型の中性子水分計の測定結果とコンクリートの含有水量とは非常に良好な相関関係を有しており、反射型の中性子水分計は含有水量の測定手段として使用することにより、充分な精度の測定結果が得られることがわかる。
【0017】
一方、距離センサ22としては、超音波式距離センサを好適に使用することができる。
【0018】
そして、図1に示したように、各計量槽13〜18、コンクリートミキサ9、ロードセル21、距離センサ22、水分計24及びポジションチェック装置の測定データは、全て制御部50へ送信され演算処理されるように構成されている。また、制御部50に送信されたデータ或いは演算結果については、必要に応じてデータ記録装置51へ記録し得るように構成されている。
【0019】
そして、制御部50には、図3に示したような処理手順によって入力された各測定データからコンクリートの空気量、単位体積当たりのコンクリートの含有水量(以下、単位水量という)、及び流動性指標の一形態として単位体積当たりのコンクリートの流下時間を算出する機能が備えられている。
さらに、該制御部50には、これらの算出値に基づき、次バッチの混練水量、減水剤量、及びAE助剤量の補正値を算出する機能が備えられている。
【0020】
制御部50におけるコンクリートの単位水量の具体的な算出手順としては、下記のような手順を例示できる。
(1a)距離センサーから送られるデータにより、予め入力されたホッパ形状に基づいて、コンクリートの体積を算出する。
(2a)ロードセルから送られるデータより、コンクリートの重量を算出する。
(3a)上記(1a)及び(2a)で求めたコンクリートの体積および重量から、コンクリートの単位容積質量を算出する。
(4a)水分計から送られるデータと、前記コンクリートの単位容積質量より、コンクリートの単位水量を算出する。
【0021】
また、制御部50における、コンクリートの空気量の具体的な算出手順としては、下記のような手順を例示できる。
(1b)各計量槽に設けたロードセルから送られる各コンクリート原料の重量及び(1a)で算出したコンクリートの体積より、単位容積質量を算出する。
(2b)上記(3a)で算出したコンクリートの単位容積質量をM1とし、(1b)で算出した単位容積質量をM2としたとき、コンクリートの空気量(%)は、次式によって求めることができる。
空気量(%)=[(M1−M2)/M1]×100
【0022】
さらに、制御部50における、単位体積当たりのコンクリートの流下時間の算出手順としては、下記のような手順を例示できる。
(1c)ポジションチェック装置および距離センサーからの信号により、コンクリートの流下時間を算出する。
(2c)そして、コンクリートの流下時間を、(1a)で算出したコンクリートの体積で除すことにより、単位体積当たりのコンクリートの流下時間を算出することができる。
【0023】
ここで、ホッパに一時貯留されたコンクリートをアジテート車へ積み込む際の排出開始から全量排出完了までの時間「流下時間」と、アジテート車に積み込まれたコンクリートのサンプルを採取してJIS規格に基づいて測定した「スランプ」との関係を図4に示す。該図4に示したように、「流下時間」と「スランプ」とは非常に良好な相関関係を有しており、流動性指標としてホッパにおけるコンクリートの流下時間を採用することによって正確にコンクリートのフレッシュ性状を把握し得ることがわかる。
【0024】
以上のように、本実施形態において、単位水量測定手段はロードセル21、距離センサ22および水分計24より構成され、空気量測定手段は各コンクリート原料の重量を測定するための各計量槽13〜18、距離センサ22およびロードセル21から構成され、流下時間測定手段は、距離センサー22およびポジションチェック装置から構成されている。そして、斯かる構成機器の測定データが制御手段である制御部50に入力されて、各単位水量、空気量及び流下時間として算出し得るように構成されている。
尚、本実施形態では、上述のようにして求めた流下時間を、前記図4によってスランプに換算した場合について説明する。
【0025】
また、本実施形態において制御部50は、例えば図5〜7に示したような手順によって上記の算出結果を基に次バッチ配合量の補正値を算出し、算出結果を各計量槽へフィードバックするような制御手段としても機能する。以下に、次バッチ配合量の補正値を算出する機能について説明する。
【0026】
制御部50は、図5に示したような手順によって次バッチのAE助剤添加量の補正を行う。即ち、算出したコンクリートの空気量と予め設定された空気量目標値と比較して空気量の誤差を求め、図8に示したような検量線を用いてAE助剤添加量の修正量に換算し、該修正量によってAE助剤添加量を補正し、該補正値をAE助剤計量槽17へフィードバックする。
【0027】
例えば、セメント単位量が330kg/m3、AE助剤の添加量がセメント単位量に対して0.002%であり、設定した空気量目標値が4.5%、許容される誤差範囲が±1.0%である場合に、算出されたコンクリートの空気量が6.5%であったとすれば、空気量の誤差は+2.0%となって誤差範囲外となるためAE助剤量の補正が必要となる。このとき、次バッチのAE助剤量の補正値は、図8に示すような空気量誤差とAE助剤補正量の関係式に基づき、算出された空気量誤差+2.0%をAE助剤補正量である0.001%に換算し、AE助剤の添加量0.002%から0.001%を差し引くことにより、0.001%(セメント単位量に対し)として求めることができる。
【0028】
また、該制御部50は、図6に示したような手順によって次バッチの単位水量の補正を行う。即ち、算出したコンクリートの単位水量と予め設定された単位水量目標値とを比較して単位水量誤差を求め、誤差の程度に応じて混練水量の補正値を算出し、次バッチへフィードバックする。
ここで、配合時の単位水量は、混練水と混和剤と細骨材の表面水との合計量として計算されるが、単位水量目標値との誤差は、主に細骨材の表面水量の変動によって生じることが多い。そこで、混練水量の補正を行う際には、図6に示したように細骨材の表面水率の設定値を変更することが好ましい。細骨材の表面水率設定値を変更すると、混練水量が補正されるのみならず細骨材単位量についても真の値に補正されることとなり、バッチ毎の配合をより正確に把握することが可能となる。
【0029】
例えば、細骨材単位量が865kg/m3、表面水率設定値が4.0%、単位水量目標値が165kg/m3、許容し得る誤差範囲が±3kg/m3である場合に、算出されたコンクリートの単位水量が156kg/m3であったとすれば、該単位水量の誤差−9kg/m3は誤差範囲外となるため、表面水率の補正が必要となる。
そして、このような単位水量の誤差が「細骨材単位量×細骨材表面水率」によって生じたと考えれば、単位水量誤差(−9kg/m3)を細骨材単位量(865kg/m3)で除し、得られた値(−1.0%)によって表面水率設定値(4.0%)を修正することにより、次バッチの細骨材表面水率の補正値(3.0%)を求めることができる。
【0030】
尚、前記空気量算出結果が誤差範囲外であって次バッチのAE助剤量が変更される場合には、図6に示したように、単位水量算出結果を予め空気量誤差で修正した単位水量の修正値を求めた上で、該修正値を用いて単位水量誤差の算出と表面水率の補正値の算出を行うことが好ましい。
【0031】
さらに、前記制御部50は、図7に示したような手順によって次バッチの減水剤量の補正を行う。即ち、算出したスランプと予め設定されたスランプ目標値とを比較してスランプ誤差を求め、図9に示したような検量線を用いて減水剤量の修正量に換算し、該修正量によって減水剤の補正値を算出し、該補正値を減水剤計量槽18へフィードバックする。
【0032】
例えば、セメント単位量が330kg/m3、減水剤量がセメント単位量に対して1.0%であり、設定したスランプ目標値が18cm、許容し得る誤差範囲が±1.5cmである場合に、測定値を換算して得られたスランプが22cmであったとすれば、誤差+4cmは誤差範囲外となるため、減水剤量の補正が必要となる。このとき、次バッチの減水剤量の補正値は、図9に示すような減水剤量とスランプとの関係式に基づき、得られたスランプとスランプ目標値との誤差(+4cm)を減水剤補正量である0.2%に換算し、1.0%より差し引くことにより、0.8%として求めることができる。
【0033】
尚、前記空気量算出結果が誤差範囲外であって次バッチのAE助剤量が変更される場合には、次バッチの空気量も変更されることとなる。よって、このような場合には、図7に示したように、空気量誤差によってスランプを修正し、該修正値を用いてスランプ誤差を求めることが好ましい。空気量誤差とスランプ修正量との関係は、例えば図10に示したような検量線を用いる。
【0034】
例えば、前述のように、スランプの算出結果が22cmであって、空気量の誤差が+2.0%である場合、図10に示すような空気量誤差とスランプ修正量との関係式に基づいてスランプ修正量が5cmと求められ、スランプ算出結果の22cmからスランプ補正量の5cmを差し引くことにより、スランプ修正値は17cmと算出される。この場合、スランプ修正値はスランプ誤差範囲内となり、減水剤量の補正は行われないこととなる。
【0035】
また、単位水量算出結果が単位水量誤差範囲外であって次バッチの単位水量が補正される場合には、図7に示したように、単位水量誤差によってスランプを修正し、該修正値を用いてスランプ誤差を求めることが好ましい。単位水量誤差とスランプ修正量との関係は、例えば図11に示したような検量線を用いる。
【0036】
例えば、前述のように、減水剤量がセメント単位量に対して1.0%であり、スランプ算出結果が22cmであって、単位水量の誤差が−9kg/m3である場合、図11に示すような単位水量誤差とスランプ修正量との関係式に基づいてスランプ修正量が6cmと求められ、スランプ修正値は28cmと算出される。この場合、スランプの誤差は+10cmとなるので図9に示したスランプ誤差と減水剤修正量との関係式に基づいて減水剤修正量が0.5%と求められる為、減水剤修正値は、1.0%から差し引いて0.5%(セメント単位量に対して)となる。
【0037】
次に、斯かる構成のコンクリート製造装置を用いた場合の、コンクリートの製造方法について説明する。
【0038】
まず、各コンクリート原料の貯留槽3〜8から、各計量槽13〜18へ1バッチの所定量のコンクリート原料が供給される。次に、各コンクリート原料は、コンクリートミキサ9へ移送されて均質になるように練り混ぜられ、コンクリートが調製される。そして、該コンクリートは、トラックアジテータ車に積み込まれる前に、一時的にホッパ2に貯留される。
【0039】
該ホッパ2においては、上述したようなコンクリートの重量、体積および水分率等の測定をした後、ポジションチェック装置によってピンチバルブ29を一定の開度に開き、トラックアジテート車へコンクリートを供給する。この際、ホッパ上部2aに設置された距離センサ22により、コンクリートの排出開始から完全に排出されるまでの時間を測定する。
【0040】
そして、制御部50では、上述のような方法によってコンクリートの単位水量、単位体積当たりの流下時間および空気量を算出し、且つこれらの算出結果に基づいて次バッチのコンクリート原料の配合を決定し、その新たな配合によって次バッチのコンクリートが調製されることとなる。
【0041】
このように、本実施形態の製造方法および製造装置によれば、バッチ毎のコンクリートの「単位水量」、「単位体積当たりの流下時間」および「空気量」を算出することによってコンクリートのフレッシュ性状をより的確に把握するとともに、これらの算出結果を組み合わせて次バッチのコンクリート配合量を補正するものであるため、コンクリート原料の品質が変動した場合であっても、良好なフレッシュ性状のコンクリートを常に安定して供給することが可能となる。
【0042】
尚、上記実施形態によれば、細骨材表面水率を補正する際には、測定した単位水量に加えて空気量の測定結果をも考慮したが、本発明はこれに限定されるものではない。よって、単位水量の測定値のみに基づいて細骨材表面水率を補正することも可能である。また、補正対象を、細骨材表面水率ではなく混練水量とすることも可能である。
【0043】
さらに、上記実施形態によれば、減水剤量を補正する際には、測定したスランプを基準とし、該スランプを空気量や単位水量の測定結果によって修正し、修正後のスランプを用いて減水剤補正値を算出することとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。よって、スランプの測定値のみに基づいて減水剤量を補正することも可能である。
【0044】
また、コンクリートのフレッシュ性状について単位水量、単位体積当たりの流下時間および空気量以外の物性を測定し、その測定値を考慮して次バッチの配合を補正してもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るレディーミクストコンクリートの製造方法および製造装置によれば、正確にバッチ毎のコンクリートフレッシュ性状を把握し、適切なフィードバック制御を行うことができるため、良好なフレッシュ性状のコンクリートを安定して供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレディーミクストコンクリートの製造装置の一実施形態を示した概略図。
【図2】水分計測定結果と単位水量との関係を示したグラフ。
【図3】制御部における演算の手順を示したフロー図。
【図4】ホッパの流下時間とスランプとの関係を示したグラフ。
【図5】演算部におけるAE助剤補正値の算出手順の一例を示したフロー図。
【図6】演算部における細骨材表面水率の算出手順の一例を示したフロー図。
【図7】演算部における減水剤補正値の算出手順の一例を示したフロー図。
【図8】空気量誤差とAE助剤補正量との関係についての一例を示したグラフ。
【図9】スランプ誤差と減水剤補正量との関係についての一例を示したグラフ。
【図10】空気量誤差とスランプの修正量との関係についての一例を示したグラフ。
【図11】単位水量誤差とスランプの修正量との関係についての一例を示したグラフ。
【符号の説明】
1…該製造装置、2…ホッパ、3…粗骨材貯留槽、4… 細骨材貯留槽、
5…セメント貯留槽、6…混練水貯留槽、7…AE助剤貯留槽、
8…減水剤貯留槽、9…コンクリートミキサ、13…粗骨材計量槽、
14…細骨材計量槽、15…セメント計量槽、16…混練水計量槽、
17…AE助剤計量槽、18…減水剤計量槽、21…ロードセル、
22…距離センサ、24…水分計、25…ピストンロッド、28…ラバーゲート
29…ピンチバルブ、50…制御部
Claims (4)
- セメント、骨材、混練水、AE助剤および減水剤の計量および混練を1バッチ毎に行うレディーミクストコンクリートの製造方法において、混練後のレディーミクストコンクリートの空気量、単位水量および流動性指標を1バッチ毎に測定し、空気量、単位水量及び流動性指標の測定結果から次バッチのAE助剤量、混練水量及び減水剤量を算出し、フィードバックして次バッチのAE助剤量、混練水量及び減水剤量を調節するようにし、且つ前記混練水量の算出において、前記AE助剤量を変更した場合には該AE助剤量の変更後の空気量誤差に基づいて単位水量の測定結果を修正し、該単位水量の修正値から前記次バッチの混練水量を算出することを特徴とするレディーミクストコンクリートの製造方法。
- セメント、骨材、混練水、AE助剤および減水剤の計量および混練を1バッチ毎に行うレディーミクストコンクリートの製造方法において、混練後のレディーミクストコンクリートの空気量、単位水量および流動性指標を1バッチ毎に測定し、空気量、単位水量及び流動性指標の測定結果から次バッチのAE助剤量、混練水量及び減水剤量を算出し、フィードバックして次バッチのAE助剤量、混練水量及び減水剤量を調節するようにし、且つ前記減水剤量の算出において、前記AE助剤量を変更した場合には該AE助剤量の変更後の空気量誤差に基づいて前記流動性指標の測定結果を修正し、前記混練水量を変更した場合には該混練水量の変更後の単位水量誤差に基づいて前記流動性指標の測定結果を修正し、該流動性指標の修正値から前記次バッチの減水剤量を算出することを特徴とするレディーミクストコンクリートの製造方法。
- 前記流動性指標が、レディーミクストコンクリートの一時貯留用ホッパ内の流下時間であることを特徴とする請求項1又は2に記載のレディーミクストコンクリートの製造方法。
- 混練後のレディーミクストコンクリートの単位水量の測定を、中性子水分計を用いて行うことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のレディーミクストコンクリートの製造方法。
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