JP4467319B2 - プリディストータ - Google Patents
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Description
歪補償方式の一つにプリディストーション方式があり、近年では増幅効率を重要視するため、フィードフォワード方式に変わり主流になりつつある。プリディストーション方式は増幅器の非線形特性であるAM−AM変換、AM−PM変換の逆特性を増幅器入力信号に予め与えることにより、増幅器の出力信号の歪を補償する方式である。
本例のプリディストーション方式歪補償機能付き増幅器は、電力検出部81と、歪補償テーブル82と、プリディストータ83と、増幅部84と、制御部85を備えている。
本例のプリディストーション方式歪補償機能付き増幅器により行われる動作の一例を示す。
入力信号は電力検出部81とプリディストータ83と制御部85に入力され、電力検出部81では当該入力信号の電力値或いは振幅値を検出する。当該入力信号の電力値或いは振幅値は、メモリなどを用いて例えばルックアップテーブル(LUT:Look Up Table)として構成される歪補償テーブル82の参照引数として対応付けられる。歪補償テーブル82には、信号の電力値或いは振幅値に対応して、プリディストーション方式で歪補償を行うためのテーブル値が格納されている。歪補償テーブル82は、歪補償対象となる増幅器(本例では、増幅部84)が有する非線形特性の逆特性を理想的には規定するものであり、一般的に、入力信号の電力値或いは振幅値を指標とするAM−AM変換(振幅)に関する値とAM−PM変換(位相)に関する値を規定する。
プリディストータ83は、歪補償テーブル82の参照結果に従って、入力信号の振幅及び位相を制御する。このようにしてプリディストーション方式により予め歪を与えられた信号は、増幅部84により増幅され、増幅部84からの増幅後の出力信号は歪の無い信号となる。また、当該出力信号の一部が制御部85に入力される。
制御部85は、温度変化などの環境に適応するために、入力信号及び増幅後の入力信号に基づいて、歪補償テーブル82のテーブル内容を更新する。
なお、このようなメモリ効果については、種々な検討等が為されているが(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照。)、未だに、メモリ効果による影響を抑えるための更なる開発が要求されている。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、例えば、プリディストーション方式歪補償機能付き増幅器において、増幅器により入力信号を増幅して、当該増幅器で発生する歪をプリディストーション方式により補償するに際して、増幅器で発生するメモリ効果による非線形歪を補償することができるプリディストータを提供することを目的とする。
すなわち、プリディストータでは、プリディストーション用歪信号生成手段が、増幅対象となる信号を用いて、当該信号の奇数次の信号成分から構成されるプリディストーション用歪信号を生成する。また、遅延時間差調整手段が、増幅対象となる信号と、プリディストーション用歪信号生成手段により生成されるプリディストーション用歪信号との遅延時間差を、増幅器で発生するメモリ効果による影響が低減されるように、調整する。そして、プリディストーション用歪信号付与手段が、遅延時間差調整手段により遅延時間差が調整された態様で、増幅対象となる信号に対して、プリディストーション用歪信号生成手段により生成されるプリディストーション用歪信号を付与する。
従って、増幅対象となる信号とプリディストーション用歪信号との遅延時間差を増幅器で発生するメモリ効果による影響が低減されるように調整することにより、プリディストーション方式で歪補償を行うに際して、AM−AM特性やAM−PM特性による歪を補償することができるとともに、増幅器のメモリ効果による影響により発生する歪を例えば従来と比べて良好に補償することができる。
また、歪補償対象となる増幅器の前段にプリディストータを設ける配置としては、種々な配置が用いられてもよく、例えば、増幅器の直前にプリディストータが設けられる配置が用いられてもよく、或いは、増幅器とプリディストータとの間に他の回路が設けられる構成が用いられてもよい。
また、増幅対象となる信号の奇数次の信号成分から構成されるプリディストーション用歪信号としては、種々な信号が用いられてもよく、例えば、3次以上の奇数次の信号成分を含む信号が用いられる。一例として、増幅対象となる信号の3次(3乗項)の信号成分、5次(5乗項)の信号成分、7次(7乗項)の信号成分、・・・、(2N+1)次((2N+1)乗項)の信号成分から構成される信号が用いられ、ここで、Nは1以上の任意の整数である。
また、遅延時間差を調整する仕方としては、例えば、固定的に設定された調整値を用いて遅延時間差を調整するような仕方が用いられてもよく、或いは、増幅器による増幅後の信号に基づいて、歪補償後且つ増幅後の信号に含まれる歪が小さくなるように、可変に設定することが可能な調整値を用いて遅延時間差を調整するような仕方が用いられてもよい。
また、2つの信号の遅延時間差を調整する態様としては、例えば、いずれか一方の信号のタイミングのみを調整するような態様が用いられてもよく、或いは、両方の信号のタイミングを調整するような態様が用いられてもよい。
また、増幅対象となる信号に対してプリディストーション用歪信号を付与する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、増幅対象となる信号に対してプリディストーション用歪信号を加算する態様や、或いは、減算する態様を用いることができる。
すなわち、プリディストータでは、プリディストーション用制御信号出力手段が、増幅対象となる信号のレベルに基づいて、プリディストーション用制御信号を出力する。また、遅延時間差調整手段が、増幅対象となる信号と、プリディストーション用制御信号出力手段により出力されるプリディストーション用制御信号との遅延時間差を、増幅器で発生するメモリ効果による影響が低減されるように、調整する。そして、プリディストーション用制御信号演算手段が、遅延時間差調整手段により遅延時間差が調整された態様で、増幅対象となる信号に対して、プリディストーション用制御信号出力手段により出力されるプリディストーション用制御信号を演算する。
従って、増幅対象となる信号とプリディストーション用制御信号との遅延時間差を増幅器で発生するメモリ効果による影響が低減されるように調整することにより、プリディストーション方式で歪補償を行うに際して、AM−AM特性やAM−PM特性による歪を補償することができるとともに、増幅器のメモリ効果による影響により発生する歪を例えば従来と比べて良好に補償することができる。
また、歪補償対象となる増幅器の前段にプリディストータを設ける配置としては、種々な配置が用いられてもよく、例えば、増幅器の直前にプリディストータが設けられる配置が用いられてもよく、或いは、増幅器とプリディストータとの間に他の回路が設けられる構成が用いられてもよい。
また、増幅対象となる信号のレベルとしては、種々なものが用いられてもよく、例えば、振幅のレベルや、電力のレベルなどを用いることができる。
また、プリディストーション用制御信号としては、例えば、増幅対象となる信号のレベルの値に応じて、対応するプリディストーション用制御信号の値が規定されており、当該規定の内容はメモリなどから構成されるテーブルなどに記憶される。
また、遅延時間差を調整する仕方としては、例えば、固定的に設定された調整値を用いて遅延時間差を調整するような仕方が用いられてもよく、或いは、増幅器による増幅後の信号に基づいて、歪補償後且つ増幅後の信号に含まれる歪が小さくなるように、可変に設定することが可能な調整値を用いて遅延時間差を調整するような仕方が用いられてもよい。
また、2つの信号の遅延時間差を調整する態様としては、例えば、いずれか一方の信号のタイミングのみを調整するような態様が用いられてもよく、或いは、両方の信号のタイミングを調整するような態様が用いられてもよい。
また、増幅対象となる信号に対してプリディストーション用制御信号を演算する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、増幅対象となる信号に対してプリディストーション用制御信号を乗算する態様を用いることができる。なお、信号として例えばI成分及びQ成分から成る複素信号が用いられるような場合には、乗算として複素乗算が用いられる。
すなわち、プリディストータでは、プリディストーション用歪発生制御信号出力手段が、増幅対象となる信号のレベルに基づいて、プリディストーション用歪発生制御信号を出力する。また、遅延時間差調整手段が、増幅対象となる信号と、プリディストーション用歪発生制御信号出力手段により出力されるプリディストーション用歪発生制御信号との遅延時間差を、増幅器で発生するメモリ効果による影響が低減されるように、調整する。そして、プリディストーション用歪発生手段が、遅延時間差調整手段により遅延時間差が調整された態様で、増幅対象となる信号に対して、プリディストーション用歪発生制御信号出力手段により出力されるプリディストーション用歪発生制御信号により制御されるプリディストーション用歪を発生させる。
従って、増幅対象となる信号とプリディストーション用歪発生制御信号との遅延時間差を増幅器で発生するメモリ効果による影響が低減されるように調整することにより、プリディストーション方式で歪補償を行うに際して、AM−AM特性やAM−PM特性による歪を補償することができるとともに、増幅器のメモリ効果による影響により発生する歪を例えば従来と比べて良好に補償することができる。
また、歪補償対象となる増幅器の前段にプリディストータを設ける配置としては、種々な配置が用いられてもよく、例えば、増幅器の直前にプリディストータが設けられる配置が用いられてもよく、或いは、増幅器とプリディストータとの間に他の回路が設けられる構成が用いられてもよい。
また、増幅対象となる信号のレベルとしては、種々なものが用いられてもよく、例えば、振幅のレベルや、電力のレベルなどを用いることができる。
また、プリディストーション用歪発生制御信号としては、例えば、増幅対象となる信号のレベルの値に応じて、対応するプリディストーション用歪発生制御信号の値が規定されており、当該規定の内容はメモリなどから構成されるテーブルなどに記憶される。
また、遅延時間差を調整する仕方としては、例えば、固定的に設定された調整値を用いて遅延時間差を調整するような仕方が用いられてもよく、或いは、増幅器による増幅後の信号に基づいて、歪補償後且つ増幅後の信号に含まれる歪が小さくなるように、可変に設定することが可能な調整値を用いて遅延時間差を調整するような仕方が用いられてもよい。
また、2つの信号の遅延時間差を調整する態様としては、例えば、いずれか一方の信号のタイミングのみを調整するような態様が用いられてもよく、或いは、両方の信号のタイミングを調整するような態様が用いられてもよい。
また、増幅対象となる信号に対してプリディストーション用歪発生制御信号により制御されるプリディストーション用歪を発生させる態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、振幅歪や位相歪を発生させる態様を用いることができる。なお、プリディストーション用歪発生制御信号としては、例えば、振幅歪の発生を制御するための制御信号と、位相歪の発生を制御するための制御信号から構成されてもよい。
本実施例では、増幅器で発生するメモリ効果による非線形歪を補償するために、プリディストータ(PD:PreDistorter)に遅延ユニットを加えて、増幅器への入力を遅延させることなどにより、奇数次のみのプリディストータで歪を補償することを可能とする。
まず、本実施例において増幅器で発生するメモリ効果による非線形歪を補償する原理を説明する。
すなわち、メモリ効果を有する増幅器についての振幅の入出力特性は、ヒステリシスな特性を有する(例えば、特許文献1参照。)。このため、同じ入力レベルでも入力信号の立ち上がり又は立ち下がりで異なる出力値を有することとなり、このことから、入力信号の時間波形と増幅器からの出力信号の時間波形とを比較すると波形が遅延(一方の進み又は遅れ)を有することが考えられる。
また、このモデルでは、上記図11に示した構成の全体が増幅器に相当し、モデルであるため、必ずしも各処理部71〜76がそのまま増幅器の内部に実在するということではない。
増幅器71は、AM−AM特性及びAM−PM特性のみを有する増幅部分つまりメモリ効果を考慮していない増幅部分を表しており、プリディストーションの原理で歪を完全に補償できるものを表している。
ここで、電力増幅器(PA:Power Amplifier)などの増幅器の電源電圧は一定であるのが望ましいが、以下に述べるように電源電圧の変動が起こるためメモリ効果が発生する。
一方、非線形性の偶数次成分の周波数スペクトルはベースバンド帯と入力信号の2倍以上の周波数成分を有する。これらのうちベースバンド帯に発生する偶数次歪成分を有する電流がドレインバイアス回路に流れ、電流は例えば電界効果トランジスタ(FET:Field Effective Transistor)などのトランジスタのバイアス回路や出力マッチング回路に存在する寄生インダクタンスにより電圧信号へ変換される。
例えば、W−CDMA方式などのように広帯域な信号が用いられる場合には、偶数次歪の帯域が高くなるため、偶数次歪の電圧が高くなり、ドレインバイアス変動を引き起こす。このドレインバイアス変動によって、キャリア信号は再び変調されて、キャリアの近傍に新たな歪を発生する。
相互変調歪の影響を受ける増幅器をモデル化した場合には、インダクタのメモリ効果により1つの入力に対して複数の出力電圧・位相が現れるいわゆるヒステリシス特性を示す。
2乗検出器(2乗回路)73は、ベースバンド帯に発生する増幅器71の入力信号の2次歪成分を検出し、本モデルでは電流源で仮定される。
インダクタンス74は、増幅器71のバイアス回路や出力マッチング回路に含まれる寄生成分に相当する。例えば、W−CDMA方式などのように広帯域な信号を扱う場合には、ベースバンド帯の2次歪成分の帯域も広くなって、インダクタンス74はハイインピーダンスとなるため、電圧が発生し、バイアス回路の電圧を変動させる。
また、入力信号は固定位相変化器72でコンスタントな(固定値の)位相変動を受け、前記バイアス回路の電圧変動で再変調される。このような再変調が、乗算器75により行われる。そして、乗算器75による乗算結果の信号がメモリ効果成分として、加算器76により、従来の増幅器モデル(増幅器71)からの出力信号に加算される。
このように、インダクタンス74の電圧の信号で入力信号が振幅変調されることで新たな3次歪が発生する。そして、加算器76により2つの部分からの信号が合成されて、メモリ効果の影響を含んだ増幅器出力信号が生成される。
なお、ここでは、メモリ効果の発生メカニズムの説明として、2次歪成分のみを考慮したが、一般的には、4次、6次などといった偶数次歪成分はベースバンド帯に発生するため、同様にバイアス成分を発生する。この場合には、2乗検出器73に相当する部分がそれぞれ4乗、6乗などとなり、上記した2次の場合と同様に、乗算器75に相当する部分からの出力が従来の増幅器モデル(増幅器76)からの出力信号に加算される。このようなメモリ効果は、例えば瞬時電力のみを参照引数としたプリディストータでは補償することができない。
図12(A)には、増幅器からの出力の位相の時間波形の一例を示してあり、横軸は{1サンプル(sample)=4[nsec]}とした時間[sample]を示しており、縦軸は増幅器の出力位相から入力位相を減算した結果である位相差(入出力位相差)[deg]の値を示している。また、図12(B)には、増幅器への入力の電力値の時間波形の一例を示してあり、横軸は{1サンプル(sample)=4nsec}とした時間[sample]を示しており、縦軸は増幅器への入力電力値[dBm]を示している。同図(A)、(B)に示されるように、本例では、入力信号の振幅(電力)が変動している。また、本例では、増幅器として電力増幅器(PA)を用いている。
図1には、本例のプリディストータの一構成例を示してある。
同図に示されるように、本例のプリディストータは、遅延回路1と、2乗検出器2と、乗算器3と、複素乗算器4と、4乗検出器5と、乗算器6と、複素乗算器7と、加算器8を備えている。また、同図では、2乗検出器2を有する信号経路と、4乗検出器5を有する信号経路を示したが、同様に、6乗、8乗、10乗などの偶数乗の検出器と乗算器と複素乗算器から成る信号経路が更に並列に備えられてもよい。
本例のプリディストータにより行われる動作の一例を示す。
入力信号は、複素ベクトルのIQデジタルベースバンド信号であり、遅延回路1と2乗検出器2と乗算器3と4乗検出器5と乗算器6に入力される。
2乗検出器2は、入力信号の2乗の値を計算して、当該計算結果を乗算器3へ出力する。乗算器3は、入力信号と2乗検出器2からの2乗値の信号とを乗算して、当該乗算結果を複素乗算器4へ出力する。当該乗算結果は入力信号の振幅が3乗されたものとなり、位相は保たれる。複素乗算器4は、当該乗算結果の信号に歪補償係数O3を複素乗算して、当該複素乗算結果を加算器8へ出力する。
同様に、4乗検出器5は、入力信号の4乗の値を計算して、当該計算結果を乗算器6へ出力する。乗算器6は、入力信号と4乗検出器5からの4乗値の信号とを乗算して、当該乗算結果を複素乗算器7へ出力する。当該乗算結果は入力信号の振幅が5乗されたものとなり、位相は保たれる。複素乗算器7は、当該乗算結果の信号に歪補償係数O5を複素乗算して、当該複素乗算結果を加算器8へ出力する。
遅延回路1は、入力信号を遅延させて加算器8へ出力する。
加算器8は、遅延回路1から入力される信号と各複素乗算器4、7から入力される信号とを加算して、当該加算結果を出力する。
歪補償係数Op(p=3、5、7、・・・)は複素ベクトル(Opreal+j・Opimag)であり、jは虚数部分を表す。歪補償係数Opは、制御部により、歪を補償することができるように設定される。
複素ベクトルである歪補償係数Opは、式1のように表される。|Amp|は振幅成分を示し、Phaseは位相成分を示す。
加算器8は、遅延回路1によって時間Δtだけ遅延させられた入力信号に、各複素乗算器4、7から入力される3次、5次、・・・といった奇数次の信号を加算してAM−AM特性やAM−PM特性の逆特性を与えて、出力する。
すると、加算器8から出力される信号Spd(t)は、プリディストータへの入力信号S(t)を用いて、式2のように表される。なお、tは時刻を表す。これは、入力信号を各複素乗算器4、7からのプリディストータ制御信号に対してΔtだけ遅らせることを意味している。
なお、上記式2では、3次及び5次の例について具体的に示したが、一般に、その他の奇数次である7次や9次などについても、同様に、2乗検出器2や4乗検出器5に対応するところに6乗検出器や8乗検出器などを用いることにより拡張することが可能である。
本例のプリディストータでは、例えば、メモリから構成されるルックアップテーブル(LUT)などの歪補償テーブルを備えなくともよいという利点がある。
同図に示されるプリディストータの構成は、図1に示されるプリディストータの構成と比べて、図1に示される遅延回路1が備えられてなく、図1に示される遅延回路1と同様な機能を有する遅延回路11が加算器8の奇数次成分入力側に備えられている。なお、本例では、図1に示されるのと同様な部分については、同一の符号を付して示す。
すなわち、メモリ効果による影響としては、増幅器からの出力の時間波形が、時間の進む方向にずれる場合と時間の遅れる方向にずれる場合との両方が考えられる。そして、図1に示される構成及び図2に示される構成は、これら2つの場合のそれぞれに対応するものである。
具体的には、図2に示されるプリディストータでは、プリディストータへの入力信号が遅延されずに加算器8に入力され、また、各複素乗算器4、7から出力される信号が遅延回路11により所定の時間Δtだけ遅延させられて加算器8に入力される。また、制御部は、増幅器からの出力のフィードバック信号などに基づいて、歪補償後に残ってしまう歪が少なくなるように、遅延回路11による遅延量Δtを設定する。
図2に示されるプリディストータから出力される信号Spd’(t)は式3のように表される。これは、各複素乗算器4、7からのプリディストータ制御信号を入力信号に対してΔtだけ遅らせることを意味している。
例えば、従来のプリディストータでは、入力信号に対して入力信号から推定された歪を同時刻に合成するのが最善と考えられていたのに対して、本例では、同時刻ではなく極小の時間差を与えることで更に歪が減少することを、例えばデジタルプリディストーション(DPD)についての計算機上のシミュレーションで明らかにした。従来のアナログの実機では、歪発生経路(例えば、図13に示される電力検出部81及び歪補償テーブル82の経路)と本線経路との時間差が無いように高精度に安定化されていたため、本例のような遅延とメモリ効果に対する補償との関連性を見出すことは為されていなかった。
また、本例のプリディストータでは、遅延回路1と遅延回路11との一方又は両方の機能により遅延時間差調整手段が構成されており、増幅対象となる信号とプリディストーション用歪信号とを加算する加算器8の機能によりプリディストーション用歪信号付与手段が構成されている。
図3には、本例のプリディストータの一構成例を示してある。
同図に示されるように、本例のプリディストータは、遅延回路21と、エンベロープ検出回路22と、メモリを用いたルックアップテーブル(LUT)から構成される歪補償テーブル23と、複素乗算器24を備えている。
本例のプリディストータにより行われる動作の一例を示す。
入力信号は、複素ベクトルのIQデジタルベースバンド信号であり、遅延回路21及びエンベロープ検出回路22に入力される。
エンベロープ検出回路22は、入力信号のエンベロープの電圧値或いは電力値を検出して、当該検出値を歪補償テーブル23へ出力する。当該検出値が、瞬時的な電圧値或いは電力値に相当する。歪補償テーブル23は、エンベロープ検出回路22から入力される検出値を参照引数として格納されている歪補償係数を読み出して複素乗算器24へ出力する。
遅延回路21は、入力信号を所定の時間だけ遅延させて複素乗算器24へ出力する。複素乗算器24は、遅延回路21により遅延させられた入力信号と歪補償テーブル23から入力される歪補償係数とを複素乗算してAM−AM特性やAM−PM特性の逆特性を与えて、出力する。また、制御部は、増幅器からの出力のフィードバック信号などに基づいて、歪補償後に残ってしまう歪が少なくなるように、遅延回路21による遅延量を設定する。
同図に示されるプリディストータの構成は、図3に示されるプリディストータの構成と比べて、図3に示される遅延回路21が備えられてなく、図3に示される遅延回路21と同様な機能を有する遅延回路31が歪補償テーブル23と複素乗算器24との間に備えられている。なお、本例では、図3に示されるのと同様な部分については、同一の符号を付して示す。
すなわち、メモリ効果による影響としては、増幅器からの出力の時間波形が、時間の進む方向にずれる場合と時間の遅れる方向にずれる場合との両方が考えられる。そして、図3に示される構成及び図4に示される構成は、これら2つの場合のそれぞれに対応するものである。
具体的には、図4に示されるプリディストータでは、プリディストータへの入力信号が遅延されずに複素乗算器24に入力され、また、歪補償テーブル23から出力される歪補償係数の信号が遅延回路31により所定の時間だけ遅延させられて複素乗算器24に入力される。また、制御部は、増幅器からの出力のフィードバック信号などに基づいて、歪補償後に残ってしまう歪が少なくなるように、遅延回路31による遅延量を設定する。
従って、本例のプリディストータでは、入力信号と予歪の態様を制御するための歪補償係数との間に時間差を与えて複素乗算して出力することにより、プリディストーション方式で歪補償を行うに際して、AM−AM特性やAM−PM特性による歪を補償することができるとともに、増幅器のメモリ効果による影響により発生する歪を例えば従来と比べて良好に補償することができ、これにより、隣接チャネル漏洩電力の低減やスプリアスの低減を実現することができ、電力効率を増加させることが可能となる。
図5には、本例のプリディストータの一構成例を示してある。
同図に示されるように、本例のプリディストータは、遅延回路41と、エンベロープ検出回路42と、メモリを用いたルックアップテーブル(LUT)から構成される歪補償テーブル43と、電圧可変減衰器44と、電圧可変位相器45を備えている。
本例のプリディストータにより行われる動作の一例を示す。
本例では、アナログプリディストーションが行われる。
入力信号は、無線周波数(RF:Radio Frequency)信号であり、遅延回路41及びエンベロープ検出回路42に入力される。
エンベロープ検出回路42は、入力信号のエンベロープの電圧値或いは電力値を検出して、当該検出値を歪補償テーブル43へ出力する。当該検出値が、瞬時的な電圧値或いは電力値に相当する。歪補償テーブル43は、エンベロープ検出回路42から入力される検出値を参照引数として格納されている歪補償係数である振幅制御値及び位相制御値を読み出して、当該振幅制御値を電圧可変減衰器44へ出力し、当該位相制御値を電圧可変位相器45へ出力する。
遅延回路41は、入力信号を所定の時間だけ遅延させて電圧可変減衰器44へ出力する。電圧可変減衰器44は、歪補償テーブル43から入力される振幅制御値により制御される減衰量で遅延回路41から入力される信号を減衰させてAM−AM特性の逆特性を与えて、電圧可変位相器45へ出力する。電圧可変位相器45は、歪補償テーブル43から入力される位相制御値により制御される位相変化量で電圧可変減衰器44から入力される信号の位相を変化させてAM−PM特性の逆特性を与えて、出力する。また、制御部は、増幅器からの出力のフィードバック信号などに基づいて、歪補償後に残ってしまう歪が少なくなるように、遅延回路41による遅延量を設定する。
同図に示されるプリディストータの構成は、図5に示されるプリディストータの構成と比べて、図5に示される遅延回路41が備えられてなく、図5に示される遅延回路41と同様な機能を有する2つの遅延回路51、52がそれぞれ歪補償テーブル43と電圧可変減衰器44との間及び歪補償テーブル43と電圧可変位相器45との間に備えられている。なお、本例では、図5に示されるのと同様な部分については、同一の符号を付して示す。
すなわち、メモリ効果による影響としては、増幅器からの出力の時間波形が、時間の進む方向にずれる場合と時間の遅れる方向にずれる場合との両方が考えられる。そして、図5に示される構成及び図6に示される構成は、これら2つの場合のそれぞれに対応するものである。
具体的には、図6に示されるプリディストータでは、プリディストータへの入力信号が遅延されずに電圧可変減衰器44に入力され、また、歪補償テーブル43から出力される振幅制御値の信号が遅延回路51により所定の時間だけ遅延させられて電圧可変減衰器44に入力され、歪補償テーブル43から出力される位相制御値の信号が遅延回路52により所定の時間だけ遅延させられて電圧可変位相器45に入力される。また、制御部は、増幅器からの出力のフィードバック信号などに基づいて、歪補償後に残ってしまう歪が少なくなるように、遅延回路51、52による遅延量を設定する。
従って、本例のプリディストータでは、入力信号と予歪の態様を制御するための歪補償係数(振幅制御値及び位相制御値)との間に時間差を与えて振幅制御及び位相制御して出力することにより、プリディストーション方式で歪補償を行うに際して、AM−AM特性やAM−PM特性による歪を補償することができるとともに、増幅器のメモリ効果による影響により発生する歪を例えば従来と比べて良好に補償することができ、これにより、隣接チャネル漏洩電力の低減やスプリアスの低減を実現することができ、電力効率を増加させることが可能となる。
図7には、プリディストータを用いた歪補償機能を有する増幅器(プリディストーション方式歪補償機能付き増幅器)の構成例を示してある。
同図に示されるように、本例のプリディストーション方式歪補償機能付き増幅器は、プリディストータ61と、増幅部62と、制御部63を備えている。
本例のプリディストーション方式歪補償機能付き増幅器により行われる動作の一例を示す。
入力信号は、プリディストータ61と制御部63に入力される。
プリディストータ61は、例えば、瞬時電力を元にしたプリディストータであり、電力検出部や歪補償テーブルなどの処理部を用いる場合には当該処理部を含んでいる。そして、プリディストータ61は、入力信号に対してプリディストーションのための歪(予歪)を与えて、当該歪が与えられた入力信号を増幅部62へ出力する。
増幅部62は、歪補償対象であり、非線形特性及びメモリ効果の特性を有する増幅器から構成され、プリディストータ61から入力される信号を増幅して出力する。これに際して、プリディストータ61により与えられた歪と増幅部62で発生する歪とが打ち消し合う。なお、一般的には、プリディストータ61により歪を−50[dBc]〜−60[dBc]以下に補償するような場合には、メモリ効果の影響を受ける。また、増幅部62からの出力信号の一部が制御部63に入力される。
制御部63は、入力信号や増幅後の信号に基づいて、例えば、プリディストータ61が有する歪補償テーブルや歪補償係数を設定することや適応することを実行するための処理などを行う。
また、プリディストーション方式の種類に応じて、プリディストータに、例えば、D/A(Digital to Analog)変換器や、直交変調器(或いは、直交変調部)や、アップコンバータや、フィルタなどが備えられてもよい。また、環境変化に適応する目的で用いられるフィードバック信号の存在の有無などについても特に制限されず、種々な構成が用いられてもよい。また、例えば、フィードバック信号を用いるために、ダウンコンバータや、発振器や、フィルタや、直交復調器(或いは、直交復調部)や、A/D(Analog to Digital)変換器などがプリディストータに備えられてもよい。また、歪検出のために入力信号が用いられてもよい。
すなわち、本例のプリディストーション方式歪補償機能付き増幅器では、歪補償係数の更新処理が開始されると(ステップS1)、プリディストータ61に係る歪補償係数を更新して(ステップS2)、歪補償係数が収束したか否かを判定し(ステップS3)、収束していない場合には同様にして歪補償係数の更新を繰り返して行う一方(ステップS2)、収束した場合には更に環境変化などに対応して収束後の歪補償係数を適応的に更新する(ステップS4)。なお、収束前と収束後とで更新方法は同様であるが、例えば、歪補償係数を更新させるステップサイズμの大きさを誤差の大きさに応じて変えるようにすると好ましい。
このように、本例では、プリディストータ61の歪補償係数の値(或いは、テーブル)を、歪を最も補償することができる最適な値(或いは、最適なテーブル)に収束させ、第一次収束後においても歪補償係数(或いは、テーブル)の更新を終了せずに、追従の過程に入って更新を続け、これにより、温度や経年による各種の変化に適応する。
また、収束の方法としては、例えば、複素係数を上記式1に示されるように振幅と位相に分けて収束させる構成が用いられる。他の例として、複素数の実数と虚数に分けて収束させる構成や、或いは、複素数の実数と虚数との2つを共に収束させる構成を用いることも可能である。また、テーブルを収束させる場合には、例えば、それぞれのテーブル値毎に収束させる構成や、代表点を用いて収束させる構成や、スプライン法などで一括してテーブル値を生成して収束させる構成などを用いることができる。
なお、本例では、図1に示されるプリディストータをプリディストータ61として用いた場合を示すが、他のプリディストータの構成を用いた場合についても同様である。
すなわち、本例のプリディストーション方式歪補償機能付き増幅器では、プリディストータ61に備えられた遅延回路1に設定する遅延量の更新が開始されると(ステップS11)、制御部63が、1回の更新遅延量mを初期値に設定してα=−mとして(ステップS12)、遅延偏差Δτにαを加えるように遅延回路1の遅延量を更新し(ステップS13)、当該更新により歪補償後に残る歪の量が減少したか否かを判定する(ステップS14)。当該判定の結果、制御部63は、当該更新により歪補償後に残る歪の量が減少した場合には更に同様な更新を続け(ステップS13)、一方、当該更新により歪補償後に残る歪の量が増加した場合にはαのプラスマイナス(±)の符号を反転させて(ステップS15)、その後、同様な更新を続ける(ステップS13)。
ここで、遅延量の初期値としては、例えば、可変な範囲の中央付近であって且つ遅延偏差Δτ=0であることが望ましい。そして、おおよそ適した遅延量が求まったところでmの値を小さくすると更に細かい調整が可能となり、結果として最適値を求めるまでの時間が短くなる。その後においても、小さい値のmを用いてアルゴリズムを継続することにより、例えば、環境の変化等で最適値が変わるような場合においても、適応的に追従することができる。なお、1回の更新遅延量mの値は、例えば、更新が進むに従って小さい値へ変更されるような態様が用いられるのが好ましいが、固定的に設定されてもよい。
従って、本例のプリディストーション方式歪補償装置では、プリディストーション方式で増幅部62に対する歪補償を行うに際して、プリディストータ61によりAM−AM特性やAM−PM特性による歪を補償することができるとともに、当該プリディストータ61により増幅部62のメモリ効果による影響により発生する歪を例えば従来と比べて良好に補償することができ、これにより、隣接チャネル漏洩電力の低減やスプリアスの低減を実現することができ、電力効率を増加させることが可能となる。
図10には、増幅部62がAM−AM特性とAM−PM特性とメモリ効果の特性を有する場合について、歪補償が行われないとき(“歪補償なし”)における増幅後の信号と、AM−AM特性とAM−PM特性のみが補償されるとき(“従来PD”)における増幅後の信号と、本例のようにAM−AM特性とAM−PM特性とメモリ効果の特性が補償されるとき(“本提案PD”)における増幅後の信号のシミュレーション結果の一例を示してあり、横軸は周波数[MHz]を示しており、縦軸は信号レベルを示している。なお、本例では、W−CDMA方式における2キャリアの中間周波数(IF)信号を用いた場合を示してある。
同図に示されるように、遅延を発生させないプリディストータ(“従来PD”)では、エンベロープ検出回路で検出した瞬時電力とメモリ効果の影響を受けた後の波形との間に時間がずれたような現象が発生し、低周波数側の3次相互変調歪(IM3 Lower)及び高周波数側の3次相互変調歪(IM3 Upper)がそれぞれ約10dB及び約7dBしか改善されない。これに対して、本例のプリディストータ61(“本提案PD”)では、遅延回路を設けることによりメモリ効果の影響を抑えることができ、低周波数側の3次相互変調歪(IM3 Lower)及び高周波数側の3次相互変調歪(IM3 Upper)がそれぞれ約13dB及び約13dB改善される。このように、本例のプリディストータ61では、例えば従来と比べて、メモリ効果の影響を有する増幅器に対する歪補償量を改善することができる。
また、更にメモリ効果の補償を高精度化する場合には、例えば、遅延時間の調整単位を4nsecよりも小さくすることが必要となる。一例として、ナイキスト補間などの補間法を用いてデジタル信号を処理することにより、サンプル時間以下の微調整を行うことも可能である。
なお、ナイキスト補間について説明する。
例えば、補間回路に入力される信号系列をR(n)(n=−∞、・・・、−1、0、1、2、3、4、・・・)として、遅延量τで規定される補間回路からの出力をDL(τ、n)とすると、補間回路では、ナイキスト補間法を用いて、式4に示されるような演算を行うことにより、入力される信号系列R(n)に対して遅延を与えることができる。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るプリディストータやプリディストーション方式歪補償機能付き増幅器などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
Claims (3)
- 増幅対象となる信号を増幅器により増幅するに際して当該増幅器で発生する歪をプリディストーション方式により補償するプリディストーション方式歪補償機能付き増幅器で当該増幅器の前段に設けられるプリディストータにおいて、
IQ複素信号として当該プリディストータに入力される入力信号を用いて当該信号の奇数次の信号成分から構成されるプリディストーション用歪信号を生成して出力する1又は複数の奇数次信号生成手段と、
前記入力信号を遅延させて出力する第1の遅延手段と、
前記1又は複数の奇数次信号生成手段の出力信号を遅延させて出力する第2の遅延手段と、
前記第1の遅延手段における遅延量及び前記第2の遅延手段における遅延量を前記増幅器で発生するメモリ効果による影響が低減されるようにそれぞれ調整する遅延時間差制御手段と、
前記第1の遅延手段の出力信号に対して前記第2の遅延手段の出力信号を加算するプリディストーション用歪信号付与手段と、を備え、
前記奇数次信号生成手段は、前記入力信号を偶数乗した絶対値を算出して出力する偶数乗値算出手段と、前記入力信号と前記偶数乗値算出手段の出力信号とを乗算する第1の乗算手段と、前記第1の乗算手段の出力信号と前記増幅器で発生する歪を補償するように設定される歪補償係数とを乗算して前記第2の遅延手段に出力する第2の乗算手段と、により構成される、
ことを特徴とするプリディストータ。 - 増幅対象となる信号を増幅器により増幅するに際して当該増幅器で発生する歪をプリディストーション方式により補償するプリディストーション方式歪補償機能付き増幅器で当該増幅器の前段に設けられるプリディストータにおいて、
IQ複素信号として当該プリディストータに入力される入力信号のレベルに基づいてプリディストーション用制御信号を出力するプリディストーション用制御信号出力手段と、
前記入力信号を遅延させて出力する第1の遅延手段と、
前記プリディストーション用制御信号出力手段の出力信号を遅延させて出力する第2の遅延手段と、
前記第1の遅延手段における遅延量及び前記第2の遅延手段における遅延量を前記増幅器で発生するメモリ効果による影響が低減されるようにそれぞれ調整する遅延時間差制御手段と、
前記第1の遅延手段の出力信号に対して前記第2の遅延手段の出力信号を乗算するプリディストーション用制御信号演算手段と、を備え、
前記プリディストーション用制御信号出力手段は、前記入力信号のレベルを参照引数として前記増幅器で発生する歪を補償する歪補償係数を格納する歪補償テーブルにより構成され、前記入力信号のレベルに基づいて歪補償係数を前記プリディストーション用制御信号として出力する、
ことを特徴とするプリディストータ。 - 前記遅延時間差制御手段は、前記増幅器で発生する歪が減少するように、前記第1の遅延手段の出力信号と前記第2の遅延手段の出力信号との遅延時間差の設定を更新するものであり、1回の更新における遅延時間変化量は更新が進むに従って小さい値へ変更される、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプリディストータ。
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