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JP4465966B2 - オルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置 - Google Patents

オルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置 Download PDF

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JP4465966B2
JP4465966B2 JP2003059285A JP2003059285A JP4465966B2 JP 4465966 B2 JP4465966 B2 JP 4465966B2 JP 2003059285 A JP2003059285 A JP 2003059285A JP 2003059285 A JP2003059285 A JP 2003059285A JP 4465966 B2 JP4465966 B2 JP 4465966B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明の対象となるオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置は、自動車用の発電機であるオルタネータの回転軸の端部に固定し、エンジンのクランクシャフトの端部に固定した駆動プーリとの間に無端ベルトを掛け渡す事により、上記オルタネータを駆動する為に利用する。特に、本発明は、上記無端ベルトとして、内周面にそれぞれが断面V字形である複数本の突条を、それぞれ全周に亙り連続させた、所謂ポリVベルトと呼ばれるものを使用する場合に有用な構造を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の駆動用エンジンを駆動源として、自動車に必要な発電を行なうオルタネータの構造が、例えば特開平7−139550号公報に記載されている。図5は、この公報に記載されたオルタネータ1を示している。ハウジング2の内側に回転軸3を、1対の転がり軸受4、4により、回転自在に支持している。この回転軸3の中間部には、ロータ5と整流子6とを設けている。又、この回転軸3の一端部(図5の右端部)で上記ハウジング2外に突出した部分には、プーリ7を固定している。エンジンへの組み付け状態では、このプーリ7に無端ベルトを掛け渡し、エンジンのクランクシャフトにより、上記回転軸3を回転駆動自在とする。
【0003】
上記プーリ7として従来一般的には、単に上記回転軸3に固定しただけのものを使用していた。これに対して近年、無端ベルトの走行速度が一定若しくは上昇傾向にある場合には、無端ベルトから回転軸への動力の伝達を自在とし、無端ベルトの走行速度が低下傾向にある場合には、プーリと回転軸との相対回転を自在とする、オルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置が各種提案され、一部で使用されている。例えば、特開昭56−101353号公報、特開平7−317807号公報、同8−61443号公報、同8−226462号公報、特公平7−72585号公報、フランス特許公報FR2726059A1等に、上述の様な機能を有するオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置が記載されている。又、一部ではこの様なオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置が、実際に使用されている。
【0004】
図6は、このうち特開平8−226462号公報に記載されているオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置を示している。このオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置は、オルタネータ1(図5)の回転軸3に外嵌固定自在なスリーブ8を有する。そして、このスリーブ8の周囲にプーリ7aを、このスリーブ8と同心に配置している。このプーリ7aの外周面には、それぞれが全周に亙り連続する複数の断面V字形の凹溝29、29を、軸方向(図6の左右方向)に亙り互いに並列に形成している。この様なプーリ7aには、内周面にそれぞれが断面V字形である複数本の突条を、それぞれ全周に亙り連続させた、所謂ポリVベルトと呼ばれる無端ベルトを掛け渡す。
【0005】
そして、上記スリーブ8の外周面とプーリ7aの内周面との間に、1対のサポート軸受9、9とローラクラッチ10とを設けている。このうちのサポート軸受9、9は、上記プーリ7aに加わるラジアル荷重を支承しつつ、上記スリーブ8とプーリ7aとの相対回転を自在とする。又、上記ローラクラッチ10は、上記プーリ7aが上記スリーブ8に対して所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみ、このプーリ7aからスリーブ8への回転力の伝達を自在とする。図6に示した構造の場合、上記各サポート軸受9、9は円筒ころ軸受であるが、アンギュラ型、深溝型等の玉軸受をサポート軸受として使用する構造も、例えば前記特開平7−317807号公報に記載されている様に、従来から知られている。
【0006】
上記ローラクラッチ10を構成し、上記スリーブ8に外嵌固定した内輪24の中間部外周面には、ランプ部と呼ばれる複数の凹部25を、円周方向に亙って等間隔に形成し、上記中間部外周面にカム面26を形成している。又、上記内輪24の両端部外周面は、上記各サポート軸受9、9の為の内輪軌道27、27としている。これに対して、上記ローラクラッチ10を構成し、上記プーリ7aに外嵌固定した外輪12の内周面は、ほぼ全長に亙り単なる円筒面としている。又、これら内輪24及び外輪12と共に上記ローラクラッチ10を構成する複数個のローラ11、11は、保持器28に、転動及び円周方向に亙る若干の変位自在に支持している。そして、この保持器28に設けた柱部と上記各ローラ11との間にばねを設けて、これら各ローラ11を、円周方向に関して同方向に弾性的に押圧している。
【0007】
上述の様なオルネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置を使用する理由は、次の通りである。例えば、前記駆動用エンジンがディーゼルエンジンであった場合、アイドリング時等、低回転時にはクランクシャフトの回転角速度の変動が大きくなる。この結果、上記クランクシャフトの端部に固定した駆動プーリに掛け渡した図示しない無端ベルトの走行速度も細かく変動する事になる。一方、この無端ベルトによりプーリ7aを介して回転駆動されるオルタネータ1の回転軸3は、この回転軸3並びにこの回転軸3に固定したロータ5及び整流子6(図5)等の慣性質量に基づき、それ程急激には変動しない。従って、上記プーリ7aを回転軸3に対し単に固定した場合には、クランクシャフトの回転角速度の変動に伴い、上記無端ベルトとプーリ7aとが両方向に擦れ合う傾向となる。この結果、このプーリ7aと擦れ合う無端ベルトに、繰り返し異なる方向の応力が作用して、この無端ベルトとプーリ7aとの間に滑りが発生し易くなったり、或はこの無端ベルトの寿命が短くなったりする原因となる。
【0008】
又、上述の様なプーリ7aの外周面と無端ベルトの内周面との摩擦に基づく無端ベルトの寿命低下は、走行時に加減速を繰り返す事によっても生じる。即ち、加速時には無端ベルト側からプーリ7a側に駆動力が伝達されるのに対し、減速時には上述の様に慣性に基づいて回転し続けようとするプーリ7aに、上記無端ベルトから制動力が作用する。この制動力と上記駆動力とは、上記無端ベルトの内周面に対して逆方向の摩擦力として作用するので、やはり上記無端ベルトの寿命低下の原因となる。特に、トラックの様に排気ブレーキを備えた車両の場合には、アクセルオフ時に於けるクランクシャフトの回転低下の減速度が著しく、上記制動力に基づいて上記無端ベルトの内周面に加わる摩擦力が大きくなる結果、上記寿命低下が著しい。
【0009】
そこで、上述の様なプーリ7aとして、上記オルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置を使用する事により、上記無端ベルトの走行速度が一定若しくは上昇傾向にある場合には、上記プーリ7aから回転軸3への回転力の伝達を自在とし、反対に上記無端ベルトの走行速度が低下傾向にある場合には、これらプーリ7aと回転軸3との相対回転を自在とする。即ち、上記無端ベルトの走行速度が低下傾向にある場合には、上記プーリ7aの回転角速度を上記回転軸3の回転角速度よりも遅くして、上記無端ベルトとプーリ7aとの当接部が強く擦れ合う事を防止する。この様にして、プーリ7aと無端ベルトとの擦れ合い部に作用する応力の方向を一定にし、この無端ベルトとプーリ7aとの間に滑りが発生したり、或はこの無端ベルトの寿命が低下する事を防止する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第一の目的は、ローラクラッチ用の保持器の軸方向に亙る変位を阻止し、この保持器に保持されたローラが、ローラクラッチ用内輪の外周面とローラクラッチ用外輪の内周面とから外れる事を防止する点にある。
【0011】
又、第二の目的は、ローラクラッチの保持器が、相対回転するサポート軸受用の外輪と内輪とに掛け渡される様に擦れ合って、このサポート軸受の回転抵抗を増大させるのを防止する点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置は、従来から知られているオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置と同様に、オルタネータの回転軸に外嵌固定自在なスリーブと、このスリーブの周囲にこのスリーブと同心に配置し、その外周面にそれぞれが全周に亙り連続する複数の断面V字形の凹溝を、軸方向に亙り互いに並列に形成したプーリと、これらスリーブの外周面の軸方向中間部とプーリの内周面の軸方向中間部との間に設け、このプーリが上記スリーブに対し所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみプーリとスリーブとの間での回転力の伝達を自在とするローラクラッチと、このローラクラッチを軸方向両側から挟む位置で上記スリーブの外周面とプーリの内周面との間に設け、このプーリに加わるラジアル荷重を支承しつつこれらスリーブとプーリとの相対回転を自在とする1対のサポート軸受とを備える。
【0013】
特に、本発明のオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置に於いては、上記プーリは、内径寸法が軸方向の全長に亙って変化しないものである。又、上記両サポート軸受は、上記スリーブとは別体のサポート軸受用内輪及び上記プーリとは別体のサポート軸受用外輪を有する玉軸受である。更に、上記ローラクラッチは、上記スリーブとは別体のローラクラッチ用内輪及び上記プーリとは別体のローラクラッチ用外輪を有する。そして、このローラクラッチ用内輪の外径寸法及び上記ローラクラッチの保持器の内径寸法が上記サポート軸受用内輪の外径寸法よりも小さい。
又、請求項2に記載したオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置に於いては、上述した請求項1に記載したオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の構成要件に加えて、上記ローラクラッチ用外輪の内径寸法を、上記両サポート軸受用外輪の内径寸法よりも大きくしている。且つ、上記ローラクラッチの保持器の外径寸法を、上記サポート軸受を構成する外輪の内径寸法よりも小さくしている
【0014】
【作用】
上述の様に構成する本発明のオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の場合には、ローラクラッチ用の保持器の軸方向に亙る変位を阻止し、この保持器に保持されたローラが、ローラクラッチ用内輪の外周面とローラクラッチ用外輪の内周面とから外れる事を防止できる。
更に請求項2に記載したオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の場合には、上記作用・効果に加えて、ローラクラッチの保持器が、相対回転するサポート軸受用の外輪と内輪とに掛け渡される様に擦れ合って、このサポート軸受の回転抵抗を増大させるのを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態の第1例を示している。スリーブ8は、全体を円筒状に形成しており、オルタネータの回転軸3(図5〜6参照)の端部に外嵌固定して、この回転軸3と共に回転自在である。この為に図示の例では、上記スリーブ8の中間部内周面に雌スプライン部13を形成し、この雌スプライン部13と上記回転軸3の端部外周面に形成した雄スプライン部(図示省略)とを係合自在としている。尚、上記回転軸3とスリーブ8との相対回転を防止する為の構造は、スプラインに代えて、前述の図6に示した様なねじ、或は非円筒面同士の嵌合、キー係合等としても良い。
【0016】
上述の様なスリーブ8の周囲にはプーリ7aを、このスリーブ8と同心に配置している。このプーリ7aは、その内側に次述するサポート軸受9a、9aとローラクラッチ10aとを装着する。又、上記プーリ7aの外周面には、それぞれが断面V字形である複数の凹溝29、29を、それぞれ全周に亙り形成し、幅方向に亙る断面形状を波形として、ポリVベルトと呼ばれる無端ベルトの一部を掛け渡し自在としている。
【0017】
上述の様に構成するスリーブ8の外周面とプーリ7aの内周面との間には、1対のサポート軸受9a、9aと、1個のローラクラッチ10aとを設けている。このうちのサポート軸受9a、9aは、上記プーリ7aに加わるラジアル荷重を支承しつつ上記スリーブ8とプーリ7aとの相対回転を自在とする。図示の例では、上記各サポート軸受9a、9aとして、深溝型の玉軸受を使用している。即ち、これら各サポート軸受9a、9aは、それぞれ内周面に深溝型の外輪軌道14、14を有するサポート軸受用外輪15、15と、それぞれの外周面に深溝型の内輪軌道16、16を有するサポート軸受用内輪17、17と、上記外輪軌道14、14と内輪軌道16、16との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けた転動体(玉)18、18とから成る。この様な各サポート軸受9a、9aは、それぞれのサポート軸受用外輪15、15を上記プーリ7aの内周面両端部に締り嵌めにより内嵌固定し、それぞれのサポート軸受用内輪17、17を上記スリーブ8の外周面両端部に締り嵌めにより外嵌固定する事により、上記スリーブ8の外周面両端部とプーリ7aの内周面両端部との間に設けている。
【0018】
又、上記ローラクラッチ10aは、上記プーリ7aがスリーブ8に対して所定方向に回転する傾向となる場合にのみ、プーリ7aとスリーブ8との間での回転力の伝達を自在とする。この様なローラクラッチ10aを構成する為、上記スリーブ8の中間部外周面にローラクラッチ用内輪19を、締まり嵌めにより外嵌固定している。このローラクラッチ用内輪19は、軸受鋼等の硬質金属により全体を円筒状に形成しており、外周面にはカム面20を形成している。即ち、上記ローラクラッチ用内輪19の外周面に、ランプ部と呼ばれる複数の凹部21を、円周方向に亙って等間隔に形成し、この外周面に上記カム面20を形成している。これに対して、ローラクラッチ用外輪22の内周面は、単なる円筒面としている。又、これらローラクラッチ用内輪19及びローラクラッチ用外輪22と共に上記ローラクラッチ10aを構成する複数個のローラ11aは、上記ローラクラッチ用内輪19に、このローラクラッチ用内輪19に対する回転を不能として外嵌した合成樹脂製の保持器23に、転動及び円周方向に亙る若干の変位自在に支持している。そして、この保持器23に設けた柱部と上記各ローラ11aとの間に、ばね等の弾性材を設けて、これら各ローラ11aを、円周方向に関して同方向に弾性的に押圧している。尚、ローラクラッチの構造及び作用は、従来から周知であるから、詳しい図示並びに説明は省略する。
【0019】
特に、本例のオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の場合には、上記ローラクラッチ10aを構成する複数個のローラ11aの直径Da を、従来構造の場合に比べて大きくしている。即ち、これら各ローラ11aの直径Da と、上記ローラクラッチ用外輪22の内周面の直径Do との比Da /Do を、0.070を越える値(Da /Do >0.070)としている。例えば、図示の例では、上記比Da /Do を、0.14としている。
【0020】
上述の様に構成する本例のオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の場合には、上記ローラクラッチ10aの働きにより、無端ベルトを掛け渡した前記プーリ7aの回転速度が、オルタネータの回転軸3に固定したスリーブ8の回転速度以上の場合にのみ、上記プーリ7aからこの回転軸3にトルクを伝達する。逆に言えば、上記プーリ7aの回転速度が上記スリーブ8の回転速度未満の場合には、これらプーリ7aとスリーブ8との接続を断ち、上記無端ベルトに無理な力が加わる事を防止する。
【0021】
特に、本例のオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の場合には、上記ローラクラッチ10aを構成する上記複数個のローラ11aの直径Da を、このローラクラッチ10aを構成するローラクラッチ用外輪22の内周面の直径Do との関係で十分に大きくしているので、このローラクラッチ10aのトルク容量を十分に大きくできる。この為、上記プーリ7aに掛け渡している無端ベルトの張力を大きくし、上記ローラクラッチ10aが伝達するトルクが大きくなる使用状態でも、十分な耐久性を確保できる。
【0022】
本例のオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置が、各ローラ11aの直径Da と上記ローラクラッチ用外輪22の内周面の直径Do との比Da /Do を、0.070を越える値にしている理由は、次の通りである。
上記無端ベルトが減速状態から増速状態に移る際に、上記ローラクラッチ10aを構成する上記各ローラ11aは、保持器23の柱部との間に設けたばねに押されて、前記ローラクラッチ用内輪19の外周面とローラクラッチ用外輪22の内周面との間の隙間のうちで、直径方向に亙る幅が狭くなった部分に、くさび状に食い込む。上記ばねが上記各ローラ11aを押圧する力は、例えば1kgf 以下の小さなものであり、回転軸3(図5〜6)の外径が15〜20mm程度である、自動車用として一般的なオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の場合には、上記ローラクラッチ10aをロック状態とオーバラン状態とに切り換えるべく、上記各ローラ11aを円周方向に亙り変位可能に保持する為に要する空間長さ(ローラ11aが円周方向に変位可能な長さ)と、上記柱部及びばねを設ける為に要する空間長さとの合計である円周方向長さWは、上記各ローラ11aの直径に拘らず、次の(1)式で表される、ほぼ一定の値(W)が必要になる。尚、この(1)式中、Di は上記ローラクラッチ用内輪19の外周面のうち、上記各ローラ11aの転動面と当接する部分の直径で、Di ≒Do −2Da である。又、Zは、上記各ローラ11aの数である。
【0023】
π・(Di +Da )/Z=Da +W −−− (1)
又、上記各ローラ11aの転動面と上記ローラクラッチ用内輪19の外周面及びローラクラッチ用外輪22の内周面との接触面圧の最大値Pmax は、次の(2)式の様になる。尚、この(2)式中、Eは縦弾性係数(kgf/mm2 )、mはポアソン数、Σρは互いに当接する1対の円筒面の曲率の和(mm-1)、Qmax はこれら両円筒面に加わる法線方向の荷重の最大値(kgf )、La はこれら両円筒面同士の接触長さである。
max
=[{E/π/(1−1/m2 )}・(Σρ/2)・Qmax /La1/2
−−− (2)
【0024】
上記ローラクラッチ10aの耐久性を確保すべく、このローラクラッチ10aのロック時に、上記ローラクラッチ用外輪22の内周面に比べて大きな面圧が加わる上記ローラクラッチ用内輪19の外周面に亀裂(クラック)等の損傷が発生するのを防止する為には、このローラクラッチ用内輪19と上記各ローラ11aの外周面とに、法線方向に加わる荷重の最大値Pmax を、250〜320kgf/mm2 の範囲内で定める、一定の値以下に抑える必要がある。上記ローラクラッチ用内輪19の外周面と上記各ローラ11aの外周面との接触長さLa は一定であるから、上記最大値Pmax を一定とした場合、これら両周面同士の接触部に加わる法線方向の荷重の最大値Qmax は、
max ∝1/Σρ −−− (3)
となる。
更に、上記各ローラ11aの直径Da に比較して、これら各ローラ11aの外周面が当接するカム面20の曲率半径は遥かに大きいので、1/ΣρはDa /2で近似できる。従って、上記(3)式から、次の(4)式が導かれる。
max ∝Da −−− (4)
【0025】
次に、上記ローラクラッチ10aのトルク容量Tに就いて、図2を参照しつつ説明する。このトルク容量Tは、次の(5)式で表される。尚、この(5)式中、Fはロック時に前記カム面20及びローラクラッチ用外輪22の内周面が上記各ローラ11aの転動面を押圧する力、αはこれら各ローラ11aの転動面と上記カム面20との接触角で、上記ローラクラッチ10aのロック状態を実現する為、4〜5度の範囲で決まる一定値である。又、βは、上記各ローラ11aに作用する荷重ベクトルと、これら各ローラ11aの転動面と上記カム面20の回転中心とを結ぶ直線との交角である。
T=F・sin β・Z・Di /2 −−− (5)
F・cosα=Qmax −−− (6)
(6)式を(5)式に代入してFを消去すると、
T=Z・Qmax ・Di ・(sinβ/ cosα)/2 −−− (7)
上記カム面20及びローラクラッチ用外輪22の内周面と上記各ローラ11aの転動面との接触点A、Bとこのローラックラッチ用外輪22の中心点Oとの3点を結ぶ三角形である、△AOBに正弦定理を適用すると、
sin β/(D0 /2)=sin α/(Di /2) −−− (8)
(8)式を(7)式に代入してsin βを消去すると、
T=Z・Qmax ・Di ・(1/cos α)・(D0 /Di )・(sin α/2)
=Z・Qmax ・D0 ・tan α/2 −−− (9)
ここでQmax ∝Da 、Da =(Di ・π−Z・W)/(Z−π)を(9)式に代入し、 tanαを一定とした場合、
T ∝ Z・Da ・D0 ∝Z・{(Di ・π−Z・W)/(Z−π)}・D0
−−− (10)
ここで、前記△AOBに於いて第2余弦定理を用いると、
cosα={(D0 /2)2 +Da 2 ・cos2α−(Di /2)2
/{(D0 /2)・Da cos α} −−− (11)
この(11)式をD0 に就いて解くと、
0 =2Da ・cos2α+√(Di 2 +4Da 2 ・cos4α−4Da 2 ・cos2α)
−−− (12)
この(12)式を上記(10)式に代入すると、
T ∝ Z・{(Di ・π−Z・W)/(Z−π)}・{2Da ・cos2α+√ (Di 2 +4Da 2 ・cos4α−4Da 2 ・cos2α)} −−− (13)
【0026】
自動車のオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の場合、オルタネータ1の回転軸3(図5)の外径に、スリーブ8及びローラクラッチ用内輪19として強度上必要な肉厚を加えたものが、このローラクラッチ用内輪19の外径Di となり、その値は28〜38mm程度である。又、ロック状態とオーバーラン状態とを繰り返し実現する為、前記各ローラ11aを円周方向に亙り変位可能に保持する為に要する空間長さと、柱部及びばねを設ける為に要する空間長さとの合計である円周方向長さWは2〜3mm程度である。尚、この円周方向長さWを小さくできれば、多くのローラ11aを組み込む事が可能になって、ローラクラッチ10aのトルク容量を大きくできる。但し、このローラクラッチ10aのロック状態を実現する為の接触角αは、前述の様に4〜5度程度の小さな値である。この為、上記ローラクラッチ用内輪19の外周面に形成したカム面20の直径寸法が少しだけ変わった場合でも、上記ローラクラッチ10aがロックした状態での上記各ローラ11aの円周方向位置が大きく変動する。この事を考慮すると、上記円周方向長さWをあまり小さな値にする事は困難である。そして、この様な事を考慮すれば、この円周方向長さWは、2〜3mm程度必要になる。
【0027】
そこで、上記ローラクラッチ用内輪19の外径Di と円周方向長さWとの種々の組み合わせに就いて、上記(13)式によりローラクラッチ10aのトルク容量に比例する値を算出し、算出したトルク容量に比例する値と前記比Da /Do との関係を図3に示した。この図3から明らかな通り、何れの場合でも、ローラの直径Da とローラクラッチ用外輪22の内周面の直径Do との比Da /Do が大きくなる程、ローラクラッチ10aのトルク容量は大きくなる。そして、従来使用されていた、上記比Da /Do が0.05〜0.07程度のものに比べて、本発明の様にこの比Da /Do が0.07を越えるものの場合には、大きな容量を得られる事が分る。
【0028】
更に、本発明の場合には、上記ローラクラッチ用内輪19の外径を、前記各サポート軸受9a、9aを構成するサポート軸受用内輪17、17の外径よりも小さくしている。従って、上記ローラクラッチ用内輪19の外周面は、上記各サポート軸受用内輪17、17の外周面よりも、直径方向内方に凹入している。そして、上記ローラクラッチ10aを構成する保持器23の内径(前記各凹部21に係合すべく、この保持器23の内周縁部に形成した複数の凸部の内接円の直径)を、上記ローラクラッチ用内輪19の外径よりも大きく、上記各サポート軸受用内輪17、17の外径よりも小さくしている。従って、上記保持器23の軸方向両側面の内径寄り端部は、それぞれ上記各サポート軸受用内輪17、17の軸方向端面に対向し、上記保持器23は、これら各サポート軸受用内輪17、17により軸方向(図1の左右方向)に亙る変位を阻止されている。この為、上記保持器23に保持された上記各ローラ11aが、上記ローラクラッチ用内輪19の外周面とローラクラッチ用外輪22の内周面とから外れる事はない。従って、このローラクラッチ10aを構成する、それぞれが軸受鋼等の硬質金属製のローラクラッチ用内輪19やローラクラッチ用外輪22に、面倒な加工を施す必要がなくなり、オルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置のコスト低減を図れる。
【0029】
同時に、本発明の場合には、前記保持器23の外径を、上記各サポート軸受9a、9aを構成するサポート軸受用外輪15、15の内径よりも小さくしている。従って、上記保持器23の軸方向片側面の内径寄り端部が、何れかのサポート軸受用内輪17の端面に突き当たった場合でも、上記保持器23の軸方向片側面の外径寄り端部が上記何れかのサポート軸受用外輪15の端面に接触する事はない。この為、上記保持器23が、相対回転するサポート軸受用外輪15とサポート軸受用内輪17とに掛け渡される様に擦れ合って、当該サポート軸受9aの回転抵抗を増大させる事はない。
【0030】
尚、上記保持器23は、必ずしも全周に亙って上記各サポート軸受用内輪17、17の軸方向端面と係合させる必要はない。円周方向の一部を直径方向に突出させ、この突出した部分を、上記各サポート軸受用内輪17、17の軸方向端面と係合させても良い。
【0031】
次に、図4は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、ローラクラッチ用外輪22aを幅広に形成し、このローラクラッチ用外輪22a両端部に、それぞれサポート軸受9a、9aを構成するサポート軸受用外輪15、15を内嵌固定している。この様な構造の場合には、これら1対のサポート軸受9a、9aとローラクラッチ10aとを、プーリ7aの内周面とスリーブ8の外周面との間に組み付ける以前に、非分離のユニットとして取り扱えるので、オルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の組立作業性の向上を図れる。本例の場合も、ローラ11aの直径Da とローラクラッチ用外輪22aの中間部内周面の直径Do との比Da /Do を凡そ0.12と、0.07を越える値として、上記ローラクラッチ10aのトルク容量確保を図っている。その他の構成及び作用は、上述した第1例の場合と同様である。
【0032】
【発明の効果】
本発明のオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置は、以上に述べた通り構成され作用するので、ローラクラッチ用の保持器の軸方向に亙る変位を阻止し、この保持器に保持されたローラが、ローラクラッチ用内輪の外周面とローラクラッチ用外輪の内周面とから外れる事を防止できる。又、必要に応じて、ローラクラッチの保持器が、相対回転するサポート軸受用の外輪と内輪とに掛け渡される様に擦れ合って、このサポート軸受の回転抵抗を増大させるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の第1例を示す半部断面図。
【図2】 ローラクラッチのトルク容量を説明する為の、図1のX−X断面に相当する略図。
【図3】 ローラの直径とローラクラッチ用外輪の内周面の直径との比がローラクラッチのトルク容量に及ぼす影響を示す線図。
【図4】 本発明の実施の形態の第2例を示す半部断面図。
【図5】 従来から知られているオルタネータの1例を示す断面図。
【図6】 従来から知られているオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の構造の1例を示す部分断面図。
【符号の説明】
1 オルタネータ
2 ハウジング
3 回転軸
4 転がり軸受
5 ロータ
6 整流子
7、7a プーリ
8 スリーブ
9、9a サポート軸受
10、10a ローラクラッチ
11、11a ローラ
12 外輪
13 雌スプライン部
14 外輪軌道
15 サポート軸受用外輪
16 内輪軌道
17 サポート軸受用内輪
18 転動体
19 ローラクラッチ用内輪
20 カム面
21 凹部
22、22a ローラクラッチ用外輪
23 保持器
24 内輪
25 凹部
26 カム面
27 内輪軌道
28 保持器
29 凹溝

Claims (2)

  1. オルタネータの回転軸に外嵌固定自在なスリーブと、このスリーブの周囲にこのスリーブと同心に配置し、その外周面にそれぞれが全周に亙り連続する複数の断面V字形の凹溝を、軸方向に亙り互いに並列に形成したプーリと、これらスリーブの外周面の軸方向中間部とプーリの内周面の軸方向中間部との間に設け、このプーリが上記スリーブに対し所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみプーリとスリーブとの間での回転力の伝達を自在とするローラクラッチと、このローラクラッチを軸方向両側から挟む位置で上記スリーブの外周面とプーリの内周面との間に設け、このプーリに加わるラジアル荷重を支承しつつこれらスリーブとプーリとの相対回転を自在とする1対のサポート軸受とを備えたオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置に於いて、上記プーリは、内径寸法が軸方向の全長に亙って変化しないものであり、上記両サポート軸受は、上記スリーブとは別体のサポート軸受用内輪及び上記プーリとは別体のサポート軸受用外輪を有する玉軸受であり、上記ローラクラッチは、上記スリーブとは別体のローラクラッチ用内輪及び上記プーリとは別体のローラクラッチ用外輪を有し、このローラクラッチ内輪の外径寸法及び上記ローラクラッチの保持器の内径寸法が上記サポート軸受用内輪の外径寸法よりも小さい事を特徴とするオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置。
  2. ローラクラッチ用外輪の内径寸法が両サポート軸受用外輪の内径寸法よりも大きく、且つ、ローラクラッチの保持器の外径寸法がこれら両サポート軸受用外輪の内径寸法よりも小さい、請求項1に記載したオルタネータ用ローラクラッチ内蔵型プーリ装置。
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