JP4442091B2 - 表示装置及びその駆動制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブマトリクス方式の駆動方式を採用した表示装置及びその駆動制御方法に関し、特に、着脱可能な装置電源(電源電池)から供給される駆動電力に基づいて所望の画像情報を表示駆動する表示装置及びその駆動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ(ノートパソコン)、携帯情報端末(PDA)等のような、薄型かつ軽量であって、かつ、低消費電力の表示装置を搭載した電子機器の普及が著しい。
このような電子機器に搭載される表示装置としては、例えば、液晶表示装置(LCD)が知られている。以下、従来技術における液晶表示装置について、簡単に説明する。
【0003】
図7は、従来技術における薄膜トランジスタ(TFT)型の液晶表示装置の概略構成を示すブロック図であり、図8は、従来技術における液晶表示装置の表示駆動制御の一例を示すタイミングチャートである。
図7に示すように、液晶表示装置は、概略、表示画素(図示を省略)が2次元配列された液晶表示パネル110と、該液晶表示パネル110の各行の表示画素群を順次走査して選択状態に設定するゲートドライバ(走査ドライバ)120と、選択状態に設定された行の表示画素群に、映像信号に基づく表示信号電圧を一括して出力するソースドライバ(信号ドライバ)130と、ゲートドライバ120及びソースドライバ130における動作タイミングを制御するための制御信号(水平制御信号、垂直制御信号等)を生成、出力するLCDコントローラ140と、映像信号から複合同期信号(水平同期信号H、垂直同期信号V、コンポジット同期信号CSY)、及び、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色信号(RGB信号)を抽出するRGBデコーダ150と、極性反転信号FRPに基づいて、RGB信号を反転処理して輝度信号(RGB反転信号)としてソースドライバ130に出力する反転アンプ160と、極性反転信号FRPに基づいて、液晶表示パネル110の各表示画素に共通に設けられた共通電極に対して、所定の電圧極性を有するコモン信号電圧Vcomを印加するコモン信号駆動アンプ(駆動アンプ)170と、少なくとも液晶表示パネル110の表示駆動に必要な所定の駆動電圧(VDD、VSH、VGH、VGL;詳しくは、後述する)を生成して、走査ドライバ120及び信号ドライバ130に供給する電源電圧供給回路180と、を有して構成されている。
【0004】
ここで、表示パネル10は、例えば、図7に示すように、対向する透明基板(図示を省略)間に、互いに直交する方向に配設された複数の走査ラインSL及び複数のデータラインDLと、走査ラインSL及びデータラインDLの各交点近傍に配置された複数の表示画素Pxと、を備えて構成されている。各表示画素Pxは、液晶容量Clcを構成する画素電極とデータラインDL間に電流路が接続され、走査ラインSLに制御端子が接続された画素トランジスタ(画素スイッチング素子TFT)と、画素電極及び該画素電極に対向して配置された単一の共通電極(対向電極:コモン信号電圧Vcom)、画素電極と共通電極の間に充填、保持された液晶分子からなる液晶容量Clcと、該液晶容量Clcに並列に構成され、他端側が所定電圧Vcs(例えば、コモン信号電圧Vcom)に接続され、液晶容量Clcに印加された信号電圧を保持するための蓄積容量Ccsと、を備えた構成を有している。
【0005】
このような構成を有する液晶表示装置において、装置外部等から入力された映像信号は、RGBデコーダ150により上記複合同期信号(H、V、CSY)が分離されて、LCDパネルコントローラ140に供給されるとともに、RGB信号が分離されて、反転アンプ160により生成された輝度信号がソースドライバ130に供給される。そして、LCDコントローラ140は、複合同期信号に基づいて、垂直制御信号(ゲートラインアウトプットイネーブル信号GOE、ゲートクロックGPCK、ゲートスタート信号GSRT等)及び水平制御信号(クリア信号CLR、信号ラインアウトプットイネーブル信号OE等)を生成して、各々ゲートドライバ120及びソースドライバ130に供給するとともに、極性反転信号FRPを生成して、上記反転アンプ160及びコモン信号駆動アンプ170に供給する。
【0006】
これにより、図8に示すように、ソースドライバ130により、水平制御信号に基づいて液晶表示パネル110の1行分の輝度信号が順次取り込み保持され、垂直制御信号に基づいてゲートドライバ120により走査ラインSL1、SL2、・・・、SLnに走査信号(図中、「ゲートドライバ出力」)を順次印加して各行の表示画素群を選択状態とするタイミングに同期して、上記保持した輝度信号に対応する表示信号電圧(図中、「ソースドライバ出力」)が、各データラインDLを介して各表示画素に一斉に供給される。一方、コモン信号駆動アンプ70により、極性反転信号FRPに基づいてソースドライバ130における表示信号電圧の供給タイミングに同期して、該表示信号電圧に対して反転極性となるコモン信号電圧Vcomが共通電極に印加される。
このような一連の動作を、1画面分の各行に対して繰り返し実行することにより、上記映像信号に基づく所望の画像情報が液晶表示パネル110に表示される。
【0007】
ところで、上述したような液晶表示装置においては、図7に示したように、ゲートドライバ120及びソースドライバ130から液晶表示パネル110に印加される走査信号や表示信号電圧の電圧レベルを設定するための構成として、電源電圧供給回路180を備えている。電源電圧供給回路180の具体的な回路構成としては、例えば、特許文献1に示すようなチャージポンプ回路を備えた構成が知られている。
【0008】
特許文献1に開示された電源電圧供給回路(電源供給回路)は、図9に示すように、接地電位(VSS=0V)に負電極側が接続された個別の直流電源V1、V2、V3を備え、複数種の駆動電圧(VDD、VSH、VGH)を生成する電源部181と、該電源部181から供給される複数種の駆動電圧に基づいて、特定の駆動電圧(VGL)を生成するチャージポンプ回路部182と、を有している。ここで、駆動電圧VGH(=V1)は走査信号のハイレベルを規定する電圧(オン電圧:正電圧)を有し、駆動電圧VGLは走査信号のローレベルを規定する電圧(オフ電圧:負電圧)を有し、駆動電圧VDD(=V2)はゲートドライバ120及びソースドライバ130における論理駆動電圧(例えば、5V)であり、駆動電圧VSH(=V3)はソースドライバ130の出力回路(図示を省略)における駆動電圧である。
【0009】
チャージポンプ回路部182は、図9に示すように、例えば、接点N1p及び接点N2pの間に接続されたコンデンサC1pと、接点N3p及び接点N4pの間に接続されたコンデンサC2pと、接点N1pへの駆動電圧VGHの印加を制御するスイッチSA1pと、接点N1pへの駆動電圧VSS(接地電位)の印加を制御するスイッチSB1pと、接点N2pへの駆動電圧VSSの印加を制御するスイッチSA2pと、接点N3pへの駆動電圧VDDの印加を制御するスイッチSA3pと、接点N4pへの駆動電圧VSSの印加を制御するスイッチSA4pと、接点N2p及び接点N3pの間に接続されたスイッチSB2pと、接点N4p及び接点Noutの間に接続されたスイッチSB3pと、接点Nout及び駆動電圧VSSの間に接続されたコンデンサC3pと、を備えた構成を有している。また、これらのスイッチSA1p〜SA4p、SB1p〜SB3pは、後述するように、複合同期信号に基づいて生成される切換制御信号CP(具体的には、垂直制御クロック)、又は、その反転信号(以下、便宜的に「反転切換信号CP*」と記す)に基づいて、オン/オフ状態が切り換え制御される。
【0010】
ここで、図9に示したチャージポンプ回路部182は、図10(a)に示すような回路構成と等価と考えることができ、例えば、図10(b)に示すようなタイミングチャートに基づいて、各スイッチを切り換え制御することにより駆動電圧VGLが生成することができる。すなわち、上述したチャージポンプ回路部182は、図10(a)に示すように、接点N1及び接点N2の間に接続されたコンデンサCglと、切換制御信号CPに基づいて接点N1への駆動電圧VGHの印加を制御するスイッチSWA1と、切換制御信号CPの反転信号CP*(図中、符号参照)に基づいて接点N1への駆動電圧VSSの印加を制御するスイッチSWB1と、切換制御信号CPに基づいて接点N2への駆動電圧VSSの印加を制御するスイッチSWA2と、接点N2及び接点Noutの間に接続され、反転切換信号CP*に基づいて接点N2の電位を接点Noutに伝達するスイッチSWB2と、接点Nout及び駆動電圧VSSの間に接続されたコンデンサCoutと、を備えた回路構成と等価と考えることができる。
【0011】
このような等価回路を有するチャージポンプ回路部において、図10(b)に示すように、切換制御信号CP及び反転切換信号CP*に同期して、スイッチSWA1、SWA2をオン動作させるとともに、スイッチSWB1、SWB2をオフ動作させることにより、接点N1に駆動電圧VGHが、また、接点N2に駆動電圧VSSが印加され、コンデンサCglには駆動電圧VGH−VSS間の電位差に相当する電荷が時間の経過に伴って蓄積される(充電動作)。
【0012】
次いで、スイッチSWA1、SWA2をオフ動作させるとともに、スイッチSWB1、SWB2をオン動作させることにより、接点N1に駆動電圧VSSが印加されるとともに、接点N2に接点Noutが接続されるため、接点N2の電位により接点Noutに接続されたコンデンサCoutが充電され、ゲートドライバ120に駆動電圧VGLが供給される(放電動作)。ここで、駆動電圧VGLは、接点N1に駆動電圧VSSが印加されることにより、コンデンサCglに蓄積された電荷に相当する逆極性の電圧(=−VGH;負電圧)を有することになる。
そして、上述したような充放電動作を切換制御信号CP及び反転切換信号CP*に基づいて、繰り返し実行することにより、負電圧を有する駆動電圧VGLが安定してゲートドライバ120へ供給される。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−100177号公報 (第4頁、図2)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術における液晶表示装置においては、次に示すような問題点を有している。
すなわち、上述したような構成を有する液晶表示装置を適用した携帯電話や携帯情報端末等の携帯型の電子機器においては、一般に装置電源として、例えば、充電池や乾電池等の着脱可能な電源電池(バッテリ)を備えた構成を有し、該電源電池から供給される駆動電力に基づいて、上述したような画像情報の表示駆動を行っている。
【0015】
このような表示駆動の実行途中で、例えば、上記電源電池の脱落等の予期せぬ電源遮断が発生した場合、上述したような電源電圧供給回路180からゲートドライバ120やソースドライバ130に供給される各駆動電圧VGH、VGL、VDD、VSHは、電源電圧供給回路180に設けられたコンデンサや負荷容量の自由放電により徐々に接地電位に移行する。ここで、ゲートドライバ120やソースドライバ130における論理制御に用いられる駆動電圧VDDは、負荷インピーダンスが小さいため、電源遮断後、比較的迅速に放電されて接地電位に至る(例えば、数msec)。
【0016】
これに対して、チャージポンプ回路部により生成される駆動電圧VGLは、ゲートドライバ120から出力される走査信号のオフ電圧(ローレベル)にのみ用いられているため、電源遮断後、放電に比較的長い時間を要する。また、図8に示したように、各走査ラインに印加される走査信号は、選択状態に設定された行以外は、ローレベル(VGL)に設定されており、画素トランジスタTFTがオフ状態に制御されているため、画像情報を表示するために各表示画素(液晶容量、蓄積容量)に蓄積された電荷が保持されることになる。
【0017】
これにより、電源電池の脱落等により電源遮断が発生した場合、比較的長い時間(例えば、数秒)、液晶表示パネルの走査駆動が停止され、かつ、表示画素の蓄積電荷(画素電圧)が保持された状態(いわゆる、直流電圧ホールド状態)となり、上記蓄積電荷の放電に伴って画像情報が徐々に消えていく残像が発生して、表示品質の悪化(見苦しさ等)を生じるうえ、各表示画素に充填された液晶分子に直流電圧が印加されることになるため、液晶分子の劣化(液晶表示パネルの短命化)を招くという問題を有していた。
【0018】
そこで、本発明は、上述したような問題点に鑑み、着脱可能な電源電池から供給される駆動電力に基づいて画像情報を表示する表示装置において、上記電源電池の脱落等による予期せぬ電源遮断が発生した場合であっても、表示パネルに表示された画像情報の残像の発生を抑制して表示品質の向上を図るとともに、表示画素への直流電圧の印加を抑制して表示パネルの長寿命化を図ることができる表示装置及びその駆動制御方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の表示装置は、複数の走査ラインと複数の信号ラインとの各交点に対応した位置のそれぞれに画素トランジスタと画素電極とが形成された表示パネルと、前記複数の走査ラインに走査信号を順次印加して、前記画素トランジスタを所定のタイミングでオン状態に設定する走査ドライバと、前記複数の信号ラインの各々を介して、前記オン状態に設定された前記画素トランジスタを介して前記画素電極に表示信号電圧を印加する信号ドライバと、を備えた表示装置において、蓄積容量を有し、所定の電源からの電源電圧を昇圧して前記画素トランジスタのゲートオフ電圧を生成し、当該ゲートオフ電圧を前記蓄積容量に保持するとともに前記走査ドライバに供給する昇圧回路と、前記電源電圧の供給が遮断されたときに前記蓄積容量に保持された前記ゲートオフ電圧を強制的に放電させる放電手段と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項2記載の表示装置は、請求項1記載の表示装置において、前記昇圧回路は、前記電源電圧の極性を反転させた電圧を前記蓄積容量に保持する電圧反転回路であることを特徴とする。
【0021】
請求項3記載の表示装置は、請求項2記載の表示装置において、前記昇圧回路は、前記電源電圧を保持する昇圧容量と、前記昇圧容量の一方の端子の接続先を、所定の基準電圧と、一方の端子が前記基準電圧に接続された前記蓄積容量の他方の端子と、の間で切り換えるスイッチング手段と、を備え、前記放電手段は、前記電源電圧の供給が遮断されたときに前記スイッチング手段により前記基準電圧と前記他方の端子とを接続することを特徴とする。
【0022】
請求項4記載の表示装置は、請求項1から3の何れかに記載の表示装置において、前記昇圧回路は、前記電源電圧を−1倍に昇圧することを特徴とする。
【0023】
請求項5記載の表示装置は、請求項1から4の何れかに記載の表示装置において、前記電源電圧の供給の有無を検知する検知手段を備え、前記放電手段は、検知手段により前記電源電圧の供給の遮断が検知されたときに前記蓄積容量に保持された前記ゲートオフ電圧を強制的に放電させることを特徴とする。
【0024】
請求項6記載の表示装置の駆動制御方法は、複数の走査ラインと複数の信号ラインとの各交点に対応した位置のそれぞれに画素トランジスタと画素電極とが形成された表示パネルと、前記複数の走査ラインに走査信号を順次印加して、前記画素トランジスタを所定のタイミングでオン状態に設定する走査ドライバと、前記複数の信号ラインの各々を介して、前記オン状態に設定された前記画素トランジスタを介して前記画素電極に表示信号電圧を印加する信号ドライバと、を備えた表示装置の駆動制御方法において、所定の電源からの電源電圧を蓄積容量が備えられた昇圧回路により昇圧して前記画素トランジスタのゲートオフ電圧を生成し、当該ゲートオフ電圧を前記蓄積容量に保持するとともに前記走査ドライバに供給する昇圧ステップと、前記電源電圧の供給が遮断されたときに前記蓄積容量に保持された前記ゲートオフ電圧を強制的に放電させる放電ステップと、を含むことを特徴とする。
【0025】
請求項7記載の表示装置の駆動制御方法は、請求項6記載の表示装置の駆動制御方法において、前記電源電圧の供給の有無を検知する検知ステップを有し、前記放電ステップは、検知ステップにより前記電源電圧の供給の遮断が検知されたときに前記蓄積容量に保持された前記ゲートオフ電圧を強制的に放電させることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る表示装置及びその駆動制御方法について、実施の形態を示して具体的に説明する。
まず、本発明に係る表示装置の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0031】
図1は、本発明に係る表示装置の構成を適用した液晶表示装置の一実施形態を示すブロック図である。ここでは、上述した従来技術(図7、図9、図10)と同等の構成については、同一又は同等の符号を付して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る液晶駆動装置は、大別して、上述した従来技術(図7参照)と同等の構成を有する液晶表示パネル(表示パネル)10、ゲートドライバ(走査ドライバ)20、ソースドライバ(信号ドライバ)30、LCDコントローラ40、RGBデコーダ50、反転アンプ60及びコモン信号駆動アンプ(駆動アンプ)70に加え、本実施形態特有の構成を有する電源電圧供給回路(電源電圧生成手段)80を備えている。
【0032】
以下、上述した各構成について、詳しく説明する。
液晶表示パネル10は、上述した従来技術(図7)と同様に、相互に直交して配設された複数の走査ラインSL及び信号ラインDLの各交点近傍に、該走査ライン及び信号ラインに接続された画素トランジスタ(画素スイッチング素子TFT)を介して、マトリクス状に配列された画素電極及び共通電極からなる液晶容量Clc、及び、蓄積容量Ccsを備えた複数の表示画素Pxが配列されている。
ゲートドライバ20は、上記各走査ラインSLが接続され、LCDコントローラ40から出力される垂直制御信号(図8に示したゲートラインアウトプットイネーブル信号GOE、ゲートクロックGPCK、ゲートスタート信号GSRT等参照)に基づいて、各走査ラインSLに走査信号(ゲートパルス)を順次印加して、当該行の表示画素Px(画素トランジスタTFT)群を選択状態に設定する。
【0033】
また、ソースドライバ30は、上記各データラインDLが接続され、LCDコントローラ40から出力される水平制御信号(図8に示した信号ラインアウトプットイネーブル信号OE、クリア信号CLR等参照)に基づいて、R、G、B各色の輝度信号を1行単位で取り込んで保持し、上記ゲートドライバ20により選択状態に設定された行の表示画素Px群に対して、保持した輝度信号に対応する表示信号電圧を、各データラインDLを介して一括して供給する。なお、各データラインDLは、図示を省略した保護抵抗を介して、例えば、コモン信号電圧Vcomに接続されている。
【0034】
RGBデコーダ50は、例えば、液晶表示装置の外部から供給される映像信号(コンポジットビデオ信号)から水平同期信号H、垂直同期信号V及びシステムクロックCSYを抽出してLCDコントローラ40に供給するとともに、ペデスタルクランプ、クロマ処理等を実行して、上記映像信号に含まれるR、G、Bの各色信号(RGB信号)を抽出して、反転アンプ60に供給する。
反転アンプ60は、LCDコントローラ60から供給される極性反転信号FRPに基づいて、RGB信号を反転処理して輝度信号(RGB反転信号)として信号ドライバ30に出力する。
【0035】
LCDコントローラ40は、RGBデコーダ50から供給される水平同期信号H、垂直同期信号V及びコンポジット同期信号CSYに基づいて、極性反転信号FRP等を生成して、反転アンプ60及びコモン信号駆動アンプ70に出力するとともに、上述した各種水平制御信号及び垂直制御信号を生成して、ゲートドライバ20及びソースドライバ30に供給する。
コモン信号駆動アンプ70は、LCDコントローラ40から出力される極性反転信号FRPに基づいて、各表示画素Pxの画素電極に印加される表示信号電圧に対して、各表示画素Pxに共通に設けられた共通電極に印加されるコモン信号電圧Vcomの極性が反転するように駆動制御する。
【0036】
電源電圧供給回路80は、図示を省略した電源電池から供給される駆動電力に基づいて、少なくともゲートドライバ20及びソースドライバ30における論理制御に用いられる駆動電圧VDDや、液晶表示パネル10に印加する走査信号や表示信号電圧の電圧レベルを設定するための駆動電圧VGH、VSH、VGLを生成して、ゲートドライバ20及びソースドライバ30に供給する。ここで、従来技術と同様に、駆動電圧VGHは走査信号のハイレベルを規定する電圧(オン電圧:正電圧)を有し、駆動電圧VGLは走査信号のローレベルを規定する電圧(オフ電圧:負電圧)を有し、駆動電圧VDDはゲートドライバ20及びソースドライバ30における論理駆動電圧であり、駆動電圧VSHはソースドライバ30の出力回路における駆動電圧である。
【0037】
また、本実施形態に係る電源電圧供給回路80においては、後述するように、切換制御信号CP(LCDコントローラにより生成される垂直制御クロックに相当する)、及び、図示を省略した電源電池からの駆動電力の供給状態(換言すると、電源電池の装着状態)を検出する電源遮断検出信号(検出信号)DETに基づいて、複数のスイッチを切り換え制御して、上記複数種の駆動電圧を生成する回路構成を備え、特に、電源電池における電源遮断状態を検出した場合には、駆動電圧VGLを迅速に接地電位(VSS;特定の電圧レベル)に移行させるように制御する。
なお、図示を省略したが、電源電池は、液晶表示装置に対して着脱可能に構成された装置電源であって、例えば、充電池や乾電池等が適用される。また、このような構成を有する液晶表示装置における通常の画像表示動作は、従来技術(図8参照)と同等であるので、その説明を省略する。
【0038】
以下、本実施形態に適用される電源電圧供給回路について、具体的に説明する。
図2は、本実施形態に適用される電源電圧供給回路の一実施例を示す回路構成図であり、図3は、本実施例に係る電源電圧供給回路に設けられるチャージポンプ回路部の等価回路図及び制御方法を示すタイミングチャートである。また、図4は、本実施例に係る電源電圧供給回路に設けられるチャージポンプ回路部の制御に適用される論理制御信号の生成例を示す発生回路である。
【0039】
電源電圧供給回路80は、上述した従来技術(図9)に示した構成と同様に、図2に示すように、接地電位(VSS=0V)に負電極側が接続された個別の直流電源V1、V2、V3を備え、複数種の駆動電圧VGH(=V1)、VDD(=V2)、VSH(=V3)を生成する電源部81と、該電源部81から供給される複数種の駆動電圧に基づいて、特定の駆動電圧VGLを生成するチャージポンプ回路部(電圧生成回路)82と、を有している。ここで、電源部81を構成する直流電源V1、V2、V3は、図示を省略した電源電池から供給される駆動電力により生成される。
【0040】
チャージポンプ回路部82は、図3(a)に示すように、接点N1及び接点N2の間に接続されたコンデンサCgl(容量素子)と、論理制御信号SGAに基づいて接点N1への駆動電圧VGH(第1の電位)の印加を制御するスイッチSWA1と、論理制御信号SGCに基づいて接点N1への駆動電圧VSSの印加を制御するスイッチSWB1と、論理制御信号SGBに基づいて接点N2への駆動電圧VSS(第2の電位)の印加を制御するスイッチSWA2と、接点N2及び接点Noutの間に接続され、論理制御信号SGDに基づいて接点N2の電位を接点Noutに伝達するスイッチSWB2と、接点Nout及び駆動電圧VSSの間に接続されたコンデンサCoutと、を備えた回路構成、もしくは、この回路構成の等価回路を適用することができる。ここで、スイッチSWA1、SWA2及びスイッチSWB1、SWB2は、例えば、薄膜化が可能な電界効果型トランジスタ(FET)を適用することができる。
【0041】
ここで、図4(a)に示すように、スイッチSWA1を切り換え制御する論理制御信号SGAは、切換制御信号CPと電源遮断検出信号DETの論理積(AND)演算により生成され、スイッチSWA2を切り換え制御する論理制御信号SGBは、切換制御信号CPと電源遮断検出信号DETの反転信号(以下、便宜的に「反転検出信号DET*」と記す;図中、符号参照)の論理和(OR)演算により生成され、スイッチSWB1を切り換え制御する論理制御信号SGCは、反転切換信号CP*と電源遮断検出信号DETの論理積(AND)演算により生成され、スイッチSWB2を切り換え制御する論理制御信号SGDは、反転切換信号CP*と反転検出信号DET*の論理和(OR)演算により生成される。このような論理制御信号SGA、SGB、SGC、SGDは、例えば、図4(b)に示すような、論理積ゲートAND1、AND2、論理和ゲートOR1、OR2、及び、インバータINV1、INV2を備えた論理回路を用いることにより生成することができる。
【0042】
このようなチャージポンプ回路部82は、図4(a)に示した論理制御信号SGA、SGB、SGC、SGDの論理レベルに基づいて、充電動作及び放電状態が切り換え制御される。
すなわち、電源電池から駆動電力が正常に供給されている状態においては、図3(a)、(b)に示すように、ハイレベルの電源遮断検出信号DETが供給された状態が保持され、切換制御信号CPがハイレベルとなるタイミングで、スイッチSWA1、SWA2がオン動作するとともに、スイッチSWB1、SWB2がオフ動作することにより、接点N1に駆動電圧VGHが、また、接点N2に駆動電圧VSSが印加され、コンデンサCglに駆動電圧VGH−VSS間の電位差に相当する電荷が時間の経過に伴って蓄積される(充電動作)。この状態におけるスイッチSWA1、SWA2は、本発明に係る第1のスイッチング素子を構成する。
【0043】
次いで、切換制御信号CPがローレベルとなるタイミングにおいては、スイッチSWA1、SWA2がオフ動作するとともに、スイッチSWB1、SWB2がオン動作することにより、接点N1に駆動電圧VSSが印加されるとともに、接点N2に接点Noutが接続されるため、接点N2の電位により接点Noutに接続されたコンデンサCoutが充電され、ゲートドライバ20に駆動電圧VGLが供給される(放電動作)。ここで、駆動電圧VGLは、従来技術に示した場合と同様に、接点N1に駆動電圧VSSが印加されることにより、コンデンサCglに蓄積された電荷に相当する逆極性の電圧(=−VGH;負電圧、例えば、−数ボルト)を有することになる。この状態におけるスイッチSWB1、SWB2は、本発明に係る第2のスイッチング素子を構成する。
すなわち、電源電池から駆動電力が正常に供給されている状態においては、切換制御信号CPの信号レベル切り替わりタイミング(ハイレベル←→ローレベル)に同期して、上述したような充放電動作が繰り返し実行されることにより、従来技術(図10参照)と同様に、負電圧を有する駆動電圧VGLが安定してゲートドライバ20へ供給される。
【0044】
一方、電源電池の脱落等により、電源電池からの駆動電力が遮断された状態においては、図3(a)、(b)に示すように、ローレベルの電源遮断検出信号DETが供給された状態が保持される。これによって、切換制御信号CPの信号レベルに関わらず、スイッチSWA1、SWB1が常時オフ動作するとともに、スイッチSWA2、SWB2が常時オン動作することにより、接点N1への駆動電圧VGH、VSSの印加が遮断されるとともに、接点Noutに接点N2を介して駆動電圧VSSが印加され、駆動電圧VGL及びコンデンサCoutに蓄積されていた電荷が、接点N2を介して駆動電圧VSSに放電され、接点Noutの電位が駆動電圧VSSに移行する。この状態におけるスイッチSWA2、SWB2は、本発明に係る第3のスイッチング素子を構成する。
すなわち、電源電池からの駆動電力が遮断された状態においては、電源遮断検出信号DETの信号レベル切り替わりタイミング(ハイレベル→ローレベル)に同期して、上述したような放電動作が実行されることにより、駆動電圧VSS(=0V)を有する駆動電圧VGLがゲートドライバ20へ供給される。
【0045】
ここで、上述したように、電源電池から正常に駆動電力が供給されて表示駆動を実行している状態においては、駆動電圧VGLとして負電圧(−数ボルト)がゲートドライバ20(すなわち、走査ラインSL)に供給されているが、電源電池からの駆動電力の遮断により、ゲートドライバ20には0Vの駆動電圧VGLが供給されることになるため、各走査ラインSLを介して各表示画素Psの画素トランジスタTFTの制御端子(ゲート)に印加される走査信号の信号レベルは、相対的に電圧レベルが上昇することになり、画素トランジスタTFTがオン動作する。これにより、各表示画素Px(液晶容量、蓄積容量)に蓄積された電荷が画素トランジスタTFT、データラインDL及び保護抵抗(図示を省略)を介して、所定電位(コモン信号電圧Vcom)に放電され、各表示画素Pxの画素電極及び共通電極間の電位差がほぼ解消された状態(“0”)に設定される。
【0046】
このように、本実施形態に係る液晶表示装置によれば、電源電池の脱落等により予期せぬ電源遮断が発生した場合であっても、電源遮断検出信号DETに基づいて、ゲートドライバ20に供給される駆動電圧VGLを迅速に接地電位に移行させて、液晶表示パネル10を構成する各表示画素Pxに設けられた画素トランジスタTFTをオン動作させるように、走査ラインSLに印加される走査信号の信号レベルを制御することができるので、画像情報を表示するために各表示画素Pxに蓄積された電荷(画素電圧)を迅速に放電することができる。したがって、電源遮断の発生に伴って表示画像が徐々に消えていく残像の発生を抑制して、該表示画像を速やかに消すことができるので、表示品質の向上を図ることができるとともに、液晶分子への直流電圧(電界)の印加を防止することができるので、液晶分子の劣化を抑制して液晶表示装置(液晶表示パネル)の長寿命化を図ることができる。
【0047】
次に、本実施形態に係る液晶表示装置(電源電圧供給回路)に適用される電源遮断検出信号DETについて、具体的に説明する。
本実施例に係る電源電圧供給回路における動作を制御する電源遮断検出信号DETは、液晶表示装置の各構成に対して供給される駆動電力の供給状態を、直接的又は間接的に検出することができる信号であれば、例えば、駆動電力を供給する電源電池の装着状態を検出するものであってもよいし、電源電池から供給される駆動電力自体を検出するものであってもよく、種々の構成や手法を適用することができる。以下に、本実施例に適用可能な電源遮断検出信号の生成例を示す。
【0048】
図5は、本実施例に係る電源電圧供給回路(チャージポンプ回路部)の制御に適用される電源遮断検出信号の第1の生成例を示す概略構成図であり、図6は、本実施例に係る電源電圧供給回路(チャージポンプ回路部)の制御に適用される電源遮断検出信号の第2の生成例を示す概略構成図である。ここでは、上述した液晶表示装置の構成(図1)を適宜参照しつつ説明する。
【0049】
本実施例に適用可能な電源遮断検出信号の第1の生成回路は、例えば、図5に示すように、液晶表示装置の各構成(図では、LCDコントローラ40を示す)に対して、駆動電力を供給する電源電池90が、所定の装着位置に正常に装着されているか否かを物理的に検出する構成を有している。
すなわち、電源電池90は、電極EL(正極)及び電源ラインVLを介してLCDコントローラ40に対して、駆動電力を供給する構成を有し、電極EL部分において、電源ラインVL及びLCDコントローラ40と電気的に接続、分離可能なように構成されている。なお、ここで、電源電池90の負極側の電極は、図の簡略化のため省略している。ここで、電源線ラインVLには、電源電池90から供給される駆動電力のハイレベルを安定化させるための補助容量Cv、及び、メカニカルスイッチSWVの一端側が各々接続され、メカニカルスイッチSWVの他端側には抵抗Rvの一端側が接続されている。
【0050】
なお、補助容量Cv及び抵抗Rvの他端側は、接地電位に接続されている。また、メカニカルスイッチSWVの他端側は、上述した電源電圧供給回路80に接続され、電源ラインVLに供給される駆動電力の電圧レベルが、メカニカルスイッチSWVを介して電源遮断検出信号DETとして供給されるように構成されている。メカニカルスイッチSWVのオン/オフ動作を制御する制御端子は、電源電池90の側部等に当接するように構成され、電源電池90が所定の装着位置に正常に装着されている状態では、オン状態に設定され、電源電池90が脱落した状態や所定の装着位置からずれて装着されている状態では、オフ状態に設定される。
【0051】
このような回路構成において、電源電池90が所定の装着位置に装着され、駆動電力が正常に供給されている状態では、図5(a)に示すように、電源電池90から電極EL及び電源ラインVLを介してLCDコントローラ40に対して、所定の駆動電力が供給されるとともに、電源ラインVLにおける電圧レベルが、メカニカルスイッチSWVを介してハイレベルの電源遮断検出信号DETとして電源電圧供給回路80(チャージポンプ回路部82に設けられた論理回路;図4(b)参照)に供給される。これにより、上述した充放電動作が行われ、電源電圧供給回路80からゲートドライバ20及びソースドライバ30に各種駆動電圧VGH、VDD、VSH、VGL(負電圧)が供給される。
【0052】
一方、電源電池90が所定の装着位置から脱落し、又は、外れて、駆動電力が正常に供給されていない状態では、図5(b)に示すように、電源電池90の電極ELが、電源ラインVLから電気的に離間してLCDコントローラ40への駆動電力の供給が遮断されるとともに、電源電池90の側部がメカニカルスイッチSWVの制御端子から離間することにより、メカニカルスイッチSWVがオフ動作することにより、ローレベルの電源遮断検出信号DETが電源電圧供給回路80(チャージポンプ回路部82)に供給される。これにより、上述したように、駆動電圧VGLの放電動作が行われ、電源電圧供給回路80からゲートドライバ20に接地電位(VSS)を有する駆動電圧VGLが供給される。
【0053】
また、本実施例に適用可能な電源遮断検出信号の第2の生成回路は、例えば、図6に示すように、液晶表示装置の各構成(図では、LCDコントローラ40を示す)に対して電源電池90から供給される駆動電力が、所定の電圧レベルを有しているか否かを電気的に検出する構成を有している。
すなわち、電源電池90は、上述した第1の生成回路と同様に、電極EL及び電源ラインVLを介してLCDコントローラ40に対して、駆動電力を供給する構成を有するとともに、電極ELに電気的に接続される電圧検出ラインVSを有し、電圧検出ラインVSには、他端側が接地電位に接続される抵抗Rvの一端側が接続されている。そして、電極EL部分において、電源ラインVL、電圧検出ラインVS及びLCDコントローラ40と電気的に接続、分離可能なように構成されている。ここで、本構成例においては、電圧検出ラインVSに供給される駆動電力の電圧レベルが、常時電源遮断検出信号DETとして供給されるように構成されている。
【0054】
このような回路構成において、電源電池90から駆動電力が正常に供給されている状態では、図6(a)に示すように、電源電池90から電極EL及び電源ラインVLを介してLCDコントローラ40に対して、所定の駆動電力が供給されるとともに、電圧検出ラインVSにおける電圧レベルがハイレベルの電源遮断検出信号DETとして電源電圧供給回路80に供給される。これにより、電源電圧供給回路80(チャージポンプ回路部82)において上述した充放電動作が行われ、各種駆動電圧VGH、VDD、VSH、VGL(負電圧)が生成される。
【0055】
一方、電源電池90が所定の装着位置から脱落し、又は、外れて、駆動電力が正常に供給されていない状態では、図6(b)に示すように、電源電池90の電極ELが、電源ラインVL及び電圧検出ラインVSから電気的に離間してLCDコントローラ40への駆動電力の供給が遮断されるとともに、電圧検出ラインVSにおける電圧レベルがローレベルの電源遮断検出信号DETとして電源電圧供給回路80(チャージポンプ回路部82)に供給される。これにより、電源電圧供給回路80において駆動電圧VGLの放電動作が行われ、接地電位(VSS)を有する駆動電圧VGLが生成される。
【0056】
なお、上述した各構成例に示した電源遮断検出信号の生成回路(図5、図6)は、本発明に適用可能な構成や手法の一例を示したものにすぎず、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、電源電池から供給される駆動電力の遮断状態を検出できる信号であれば良好に適用することができ、例えば、電源電池からの駆動電力に基づいて信号レベルが設定される論理駆動電圧(駆動電圧VDD)をそのまま適用するものであってもよい。
【0057】
また、上述した実施形態に示した液晶表示装置においては、電源電圧供給回路80に設けられるチャージポンプ回路部82における充放電動作を制御するスイッチSWA1、SWA2、SWB1、SWB2として、電界効果型トランジスタを適用した場合について説明したが、駆動電力の供給遮断後(ローレベルの電源遮断検出信号DET出力後)に、各スイッチSWA1、SWA2、SWB1、SWB2を切り換え制御して、駆動電圧VGLの放電動作を行う僅かな間(例えば、数秒程度)、スイッチSWA2及びSWB2をオン状態に保持する必要がある。そこで、上述した各構成例に係る電源遮断検出信号の生成回路(図5、図6)に示した保持容量Cvに蓄積された電荷を、電源遮断時にスイッチSWA2及びSWB2をオン状態に保持するための駆動電力として用いるように構成してもよい。
【0058】
さらに、上述した実施形態に示した液晶表示装置においては、電子機器等に着脱可能に装着された電源電池が脱落等して駆動電力の供給が遮断された場合に、表示画素に蓄積された電荷を迅速に放電して残像の発生や液晶分子の劣化の抑制を図る場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、通常の電源スイッチをオフ操作する場合にも有効に適用することができることは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、電源遮断の発生に伴って表示画像が徐々に消えていく残像の発生を抑制して、該表示画像を速やかに消すことができるので、表示品質の向上を図ることができるとともに、液晶分子への直流電圧(電界)の印加を防止することができるので、液晶分子の劣化を抑制して液晶表示装置(液晶表示パネル)の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示装置の構成を適用した液晶表示装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に適用される電源電圧供給回路の一実施例を示す回路構成図である。
【図3】本実施例に係る電源電圧供給回路に設けられるチャージポンプ回路部の等価回路図及び制御方法を示すタイミングチャートである。
【図4】本実施例に係る電源電圧供給回路に設けられるチャージポンプ回路部の制御に適用される論理制御信号の生成例を示す発生回路である。
【図5】本実施例に係る電源電圧供給回路(チャージポンプ回路部)の制御に適用される電源遮断検出信号の第1の生成例を示す概略構成図である。
【図6】本実施例に係る電源電圧供給回路(チャージポンプ回路部)の制御に適用される電源遮断検出信号の第2の生成例を示す概略構成図である。
【図7】従来技術における薄膜トランジスタ(TFT)型の液晶表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図8】従来技術における液晶表示装置の表示駆動制御の一例を示すタイミングチャートである。
【図9】従来技術における電源電圧供給回路の一例を示す回路構成図である。
【図10】従来技術における電源電圧供給回路に設けられるチャージポンプ回路部の等価回路図及び制御方法を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
10 液晶表示パネル
20 ゲートドライバ
30 ソースドライバ
40 LCDコントローラ
50 RGBデコーダ
60 反転アンプ
70 コモン信号駆動アンプ
80 電源電圧生成回路
81 電源部
82 チャージポンプ回路部
CP 切換制御信号
DET 電源遮断検出信号
Claims (7)
- 複数の走査ラインと複数の信号ラインとの各交点に対応した位置のそれぞれに画素トランジスタと画素電極とが形成された表示パネルと、
前記複数の走査ラインに走査信号を順次印加して、前記画素トランジスタを所定のタイミングでオン状態に設定する走査ドライバと、
前記複数の信号ラインの各々を介して、前記オン状態に設定された前記画素トランジスタを介して前記画素電極に表示信号電圧を印加する信号ドライバと、
を備えた表示装置において、
蓄積容量を有し、所定の電源からの電源電圧を昇圧して前記画素トランジスタのゲートオフ電圧を生成し、当該ゲートオフ電圧を前記蓄積容量に保持するとともに前記走査ドライバに供給する昇圧回路と、
前記電源電圧の供給が遮断されたときに前記蓄積容量に保持された前記ゲートオフ電圧を強制的に放電させる放電手段と、
を備えたことを特徴とする表示装置。 - 前記昇圧回路は、前記電源電圧の極性を反転させた電圧を前記蓄積容量に保持する電圧反転回路であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記昇圧回路は、
前記電源電圧を保持する昇圧容量と、
前記昇圧容量の一方の端子の接続先を、所定の基準電圧と、一方の端子が前記基準電圧に接続された前記蓄積容量の他方の端子と、の間で切り換えるスイッチング手段と、
を備え、
前記放電手段は、前記電源電圧の供給が遮断されたときに前記スイッチング手段により前記基準電圧と前記他方の端子とを接続することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。 - 前記昇圧回路は、前記電源電圧を−1倍に昇圧することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の表示装置。
- 前記電源電圧の供給の有無を検知する検知手段を備え、
前記放電手段は、検知手段により前記電源電圧の供給の遮断が検知されたときに前記蓄積容量に保持された前記ゲートオフ電圧を強制的に放電させることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の表示装置。 - 複数の走査ラインと複数の信号ラインとの各交点に対応した位置のそれぞれに画素トランジスタと画素電極とが形成された表示パネルと、
前記複数の走査ラインに走査信号を順次印加して、前記画素トランジスタを所定のタイミングでオン状態に設定する走査ドライバと、
前記複数の信号ラインの各々を介して、前記オン状態に設定された前記画素トランジスタを介して前記画素電極に表示信号電圧を印加する信号ドライバと、
を備えた表示装置の駆動制御方法において、
所定の電源からの電源電圧を蓄積容量が備えられた昇圧回路により昇圧して前記画素トランジスタのゲートオフ電圧を生成し、当該ゲートオフ電圧を前記蓄積容量に保持するとともに前記走査ドライバに供給する昇圧ステップと、
前記電源電圧の供給が遮断されたときに前記蓄積容量に保持された前記ゲートオフ電圧を強制的に放電させる放電ステップと、
を含むことを特徴とする表示装置の駆動制御方法。 - 前記電源電圧の供給の有無を検知する検知ステップを有し、
前記放電ステップは、検知ステップにより前記電源電圧の供給の遮断が検知されたときに前記蓄積容量に保持された前記ゲートオフ電圧を強制的に放電させることを特徴とする請求項6に記載の表示装置の駆動制御方法。
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