JP4437252B2 - ポッド型推進器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロペラを備え、該プロペラを駆動するモータを内蔵したポッドを、船尾部船体の下部にストラットで支持するポッド型推進器に係わる。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図4に示すように、ポッド型推進器1は、プロペラ2を備え、モータを内蔵したポッド3を船尾部船体5の下部に、ストラット4によって吊持して取付け、モータによりプロペラ2を駆動し、推進力を得る推進器である。
このポッド型推進器1は、船舶の航行方向に対し、ストラット4の前方にプロペラ2を備えたトラクタータイプのものと、ストラット4の後方にプロペラ2を備えたプッシングタイプのものとがある。
【0003】
また、ポッド3を吊持するストラット4は、図示していないが、船体内に設置された回転装置に回転可能に支持されている。
したがって、ストラット4を回転装置により回転させることで、ポッド3が中心縦軸回りに回転されるので、舵の役目も兼ねているし、180度回転させて船舶を後進航行させることもできる。
【0004】
なお、ストラット4は水中に半没するので、その平断面形状は左右対称の翼形であり、その中心線を船舶の推進方向に向けて配置されているのが普通である。
このポッド型推進器は、電力駆動のため発電機を必要とするが、ディーゼル機関による推進方式と比べて、機関室の配置に自由度が大きいことと、振動が極めて小さいと云う特徴を有している。
【0005】
しかし、トラクタータイプのものでは、プロペラ2の後流がストラット4に当たるので、図5に示すごとく、プロペラ2の回転と同じ方向に揚力Hが発生することになる。
この揚力Hは左右の舵効きをアンバランスにするし、直進するためには、絶えず当て舵を取る必要があった。
この当て舵を取ることは推進力を低下させることにも繋がっている。
【0006】
従来、この問題の対策として、ポッド3の下部にフィンを取り付け、ポッド3の上方でストラット4に発生する揚力を、ポッド3の下部のフィンに発生させる逆向きの揚力でキャンセリングさせる方法が知られている。
また、ポット型推進器1を2つ備えた2軸船においては、プロペラ2の回転方向を左右逆向きとすることでキャンセリングされる。
【0007】
しかし、上記何れの場合も、推進力が低下することは免れなかった。
なお、プッシングタイプのものでは、プロペラ2の後流をストラット4が当たらないので、この問題は発生しない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、簡単な構成でストラットに発生する揚力を小さく抑え、操舵性を良好としたポッド型推進器を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
プロペラを備え、プロペラを駆動するモータを内蔵したポッドを船尾部船体の下部にストラットによって吊持し、船舶の航行方向に対しストラットの前方にプロペラを設けたポッド型推進器において、ストラットをその縦軸方向に、プロペラの後流が当たる部分と、プロペラ後流の影響を受けない船体への取り付け部分と、この後流が当たる部分と取り付け部分とを繋ぐ間の部分とに区分し、ストラットのプロペラ後流が当たる部分を、ストラットに発生する揚力を小さく抑えるようにプロペラ後流の流れの向きに傾け、ストラットの船体への取り付け側部分は、船舶の推進方向に向け、ストラットのプロペラ後流が当たる部分とストラットの船体への取り付け側部分とを繋ぐ間の部分は、ストラットのプロペラ後流が当たる部分とストラットの船体への取り付け側部分の両者の傾きにスムーズに切り変わる捻れた断面形状とした。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図に沿って、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明によるポッド型推進器のストラット6を示している。本発明によるストラット6は、プロペラ2の後流が当たる部分cと、船体5への取り付け側部分aと、この後流が当たる部分cと取り付け側部分aとを繋ぐ間の部分bとに区分されている。
そして、プロペラ後流が当たる部分cとしては、プロペラ半径と同じ高さ位置に設定している。
【0011】
図2はストラット6のa、b、c各部分の断面形状を示している。図2(A)はa部分の断面形状であり、図2(C)はc部分の断面形状であり、図2(B)はb部分の中央高さ位置での断面形状である。
b部分は中央において、図2(B)の形状となるが、a部分と連なるところはa部分の形状となっており、c部分と連なるところはc部分の形状となっていて、それぞれに中央断面形状からスムーズな捻れで連なっている。
【0012】
図3には、ストラット6にプロペラ2の後流が当たる部分、つまり、c部分のプロペラ後流中における傾きを示している。
なお、図においてXは船舶の推進方向を示しており、Yはプロペラ2の回転方向を示す矢印である。
【0013】
このように、ストラット6の、プロペラ2の後流が当たる部分cを、プロペラ後流の流れの向きに傾けたので、当該部分cはプロペラ後流の流れに向けて、流れの中に在りストラット6に発生する揚力を小さく抑えることができる。
ストラット6の船体への取り付け側部分aについては、プロペラ後流の影響を受けないので、船体5に対するストラット6の取合いを考慮して、船舶の推進方向Xに向けた配置とした。
【0014】
また、ストラット6のプロペラ2の後流が当たる部分cとストラット6の船体5への取り付け側部分aとの間の部分bは、a、c両者の傾きにスムーズに切り変わる捻れた断面形状としている。
つまり、ストラット6は推進方向Xに向けた取り付け側部分bと、プロペラ2の後流に向けて傾斜させた部分cとを、その間で繋げる部分bで捻った形状になっている。
【0015】
このように、ストラット6の、プロペラ2の後流が当たる部分cを、プロペラ2の後流に向けて傾斜させることにより、ストラット6に発生する揚力を小さく抑えることができ、舵効きの左右のアンバランスを解消し、当て舵量を減らすことができるので、1軸船においてもポッド型推進器1を効果的に設備できる。
また、2軸船に採用しても効果的である。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、プロペラを備え、プロペラを駆動するモータを内蔵したポッドを船尾部船体の下部にストラットによって吊持し、船舶の航行方向に対しストラットの前方にプロペラを設けたポッド型推進器において、ストラットをその縦軸方向に、プロペラの後流が当たる部分と、プロペラ後流の影響を受けない船体への取り付け部分と、この後流が当たる部分と取り付け部分とを繋ぐ間の部分とに区分し、ストラットのプロペラ後流が当たる部分を、ストラットに発生する揚力を小さく抑えるようにプロペラ後流の流れの向きに傾け、ストラットの船体への取り付け側部分は、船舶の推進方向に向け、ストラットのプロペラ後流が当たる部分とストラットの船体への取り付け側部分とを繋ぐ間の部分は、ストラットのプロペラ後流が当たる部分とストラットの船体への取り付け側部分の両者の傾きにスムーズに切り変わる捻れた断面形状としたので、ストラットに発生する揚力を小さく抑えることができ、舵効きの左右のアンバランスを解消し、当て舵量を減らすことができるようになった。また、揚力の発生による推進力の低減を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるポッド型推進器のストラットの区分を示す図。
【図2】同上ストラットの各部分の断面図。
【図3】同上プロペラ後流に対するストラットの傾きを示す図。
【図4】従来のポッド型推進器の概略図。
【図5】同上ストラットとプロペラ後流の関係を示す図。
【符号の説明】
1 ポッド型推進器 2 プロペラ
3 ポッド 4 ストラット
5 船尾部船体 6 ストラット
a ストラットの取り付け側部分 b ストラットの繋ぎ部分
c ストラットのプロペラ後流が当たる部分
H 揚力 X 推進方向
Y プロペラの回転方向
Claims (1)
- プロペラを備え、プロペラを駆動するモータを内蔵したポッドを船尾部船体の下部にストラットによって吊持し、船舶の航行方向に対しストラットの前方にプロペラを設けたポッド型推進器において、ストラットをその縦軸方向に、プロペラの後流が当たる部分と、プロペラ後流の影響を受けない船体への取り付け部分と、この後流が当たる部分と取り付け部分とを繋ぐ間の部分とに区分し、ストラットのプロペラ後流が当たる部分を、ストラットに発生する揚力を小さく抑えるようにプロペラ後流の流れの向きに傾け、ストラットの船体への取り付け側部分は、船舶の推進方向に向け、ストラットのプロペラ後流が当たる部分とストラットの船体への取り付け側部分とを繋ぐ間の部分は、ストラットのプロペラ後流が当たる部分とストラットの船体への取り付け側部分の両者の傾きにスムーズに切り変わる捻れた断面形状としたことを特徴とするポッド型推進器。
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JP2000394243A JP4437252B2 (ja) | 2000-12-26 | 2000-12-26 | ポッド型推進器 |
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- 2000-12-26 JP JP2000394243A patent/JP4437252B2/ja not_active Expired - Fee Related
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