JP4434646B2 - ズームレンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はズームレンズに関し、特に屈折率分布型光学素子を光学系内またはズームレンズ内の一部に適切に用いることにより、色収差を良好に補正した高い光学性能を有する、例えばテレビカメラ、フィルム用カメラ、デジタルカメラ、そしてビデオカメラ等の光学機器に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりテレビカメラ、フィルム用カメラ、デジタルカメラ、そしてビデオカメラ等の光学機器には大口径、高変倍でしかも高い光学性能を有したズ−ムレンズが要求されている。
【0003】
このことに加えて、特に放送用のカラ−テレビカメラでは操作性、機動性が重視され、その要求に答えて撮像デバイスも2/3インチや1/2インチの小型のCCD(固体撮像素子)が主流となってきた。
【0004】
このCCDは撮像範囲全体が略均一の解像力を有しているため、これを用いるズ−ムレンズに対しては、画面中心から画面周辺まで解像力が略均一であることが要求されている。
【0005】
例えば球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差といったザイデル収差や軸上色収差、倍率色収差といった色収差等の諸収差が良好に補正され画面全体が高い光学性能を有していることが要望されている。
【0006】
更に大口径、広画角、高変倍比でしかも小型軽量であること、そして撮像手段の前方に色分解光学系や各種のフィルタ−を配置するため、長いバックフォ−カスを有していること等が要望されている。
【0007】
ズ−ムレンズのうち物体側から順に正の屈折力の第1レンズ群、変倍用の負の屈折力の第2レンズ群およびそれ以降のレンズ群よりなるポジティブリード型のズ−ムレンズは、比較的高変倍比化及び大口径化が容易である。このズームタイプのズ−ムレンズとして第1、第2レンズ群に加えて、像点補正機能を有する負または正の屈折力の第3レンズ群と、結像作用を有し変倍中固定の正の屈折力の第4レンズ群とを有する、いわゆる4群ズームレンズは、容易に長いバックフォーカスを得られることから放送用のカラ−テレビカメラ用のズ−ムレンズに多く用いられている。
【0008】
4群ズ−ムレンズのうち、Fナンバ−が1.6〜1.9程度、変倍比13程度の大口径比、高変倍のズ−ムレンズが種々と提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
【0009】
また非球面を採用して、さらなる広角化、高倍率化と小型軽量化を両立しつつ、光学性能の向上を図ったズ−ムレンズが種々と提案されている(例えば特許文献、3、4、5、6参照)。
【0010】
非球面レンズをズームレンズ中に適切に使用することで、ズームレンズ全体の小型軽量かつ高性能化の実現は容易となるが、非球面レンズが大口径あるいはレンズ形状が複雑となる場合には、非球面の作製が困難となりコスト高に繋がるといった問題点が生じる。
【0011】
媒質の屈折率が光軸方向に分布を持つ屈折率分布型レンズは、適切なレンズ形状及び屈折率分布を持たせることで収差補正の点で非球面と同等以上の効果がある。さらに波長毎に屈折率分布に変化を持たせることで非球面レンズでは補正不可能である色収差補正が可能である。
【特許文献1】
特開昭54−127322号公報
【特許文献2】
特開平6−59151号公報
【特許文献3】
特開平11−038321号公報
【特許文献4】
特開平11−044846号公報
【特許文献5】
特開2000−121939号公報
【特許文献6】
特開2000−321496号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
一般に4群ズームレンズは、広角側のズーム位置では軸上光線が低く、画角は大きくなる。また望遠側のズーム位置では軸上光線が高く、画角は小さくなる。このことから、広角側では主として軸外収差、望遠側では主として軸上収差の変動を制御してズーム全域での収差変動を抑制することが重要となってくる。
【0013】
軸上色収差をズーム全域で微小とするためには、ズーム全域で全系の軸上色収差係数をゼロ近傍の値に制御する必要がある。ここで軸上色収差係数Lは、レンズの屈折力をφn、軸上光線の入射高をhn、アッベ数をνnとするとき、
L=Σ(hn2・φn/νn) ‥‥(1a)
で表される。
【0014】
従って、軸上色収差の変動は望遠側で軸上光線の入射高hnが大きい第1レンズ群の影響が支配的であり、次いで屈折力φnの絶対値が大きい変倍用の第2レンズ群の影響が大きくなってくる。
【0015】
高倍率の4群ズームレンズでは望遠側のズーム位置で、一次の色収差だけでなく二次スペクトルの残存が問題となる。二次スペクトルの低減のためには,軸上色収差に支配的な第1レンズ群に負レンズとしてLa系やKzFS系といった異常分散性を持った硝種を採用することが効果的である。
【0016】
しかしながらこれらの硝種はSF系の硝種に対し、より低分散であるために(1a)式から第1レンズ群内の各レンズの屈折力が増大してしまう。また第2レンズ群についても望遠端の二次スペクトルの低減やペッツバール和の改善のために第2レンズ群内の正レンズ、負レンズの分散を近づけることが効果的であるが、結果として第2レンズ群内の各レンズの屈折力が増大してしまう。
【0017】
従って望遠側で軸上収差、特に球面収差の色差(波長によるズレ)の変動が残存して望遠側の光学性能が低下するという問題点があった。
【0018】
倍率色収差をズーム全域で微小とするためには、ズーム全域で全系の倍率色収差係数をゼロ近傍の値に制御する必要がある。ここで倍率色収差係数Tは、レンズの屈折力をφn、軸上光線の入射高をhn、軸外主光線の入射高をhbn、アッベ数をνnとするとき、
T=Σ(hn・hbn・φn/νn) (1b)
で表される。
【0019】
従って、倍率色収差の変動は広角側で軸外主光線の入射高hbnの変動が大きい第1レンズ群の影響が支配的であり、次いで屈折力φnの絶対値が大きい第2レンズ群の影響が大きくなってくる。
【0020】
広画角、高倍率の4群ズームレンズでは広角側のズーム位置で一次の倍率色収差だけでなく高次の倍率色収差の残存が問題となる。また望遠側のズーム位置においても一次の色収差だけでなく任意の二波長に関して色収差が残存する、所謂二次スペクトルの残存が問題となる。この二次スペクトルの低減のためには軸上色収差に支配的な第1レンズ群において負レンズにLa系やKzFS系といった異常分散性を持った硝種を採用することが効果的である。
【0021】
しかしながらこれらの硝種はSF系の硝種に対し、より低分散であるために、(1b)式から第1レンズ群内の各レンズの屈折力が増大してしまう。従って変倍に伴う倍率色収差の変動は、変倍比をZ、広角端の焦点距離をfwとすると、例えば図28に示すように広角端では第一面に大きな屈折角で軸外主光線が入射するためアンダー傾向の高次の倍率色収差が発生し、図29に示すようにズーム位置fw×Z1/4付近にかけては、屈折角は広角端に比べ緩くなるが、軸外主光線の入射高が高くなるため、よりアンダーへと変動する。
【0022】
また第2レンズ群についても望遠端の二次スペクトルの低減やペッツバール和の改善のために第2レンズ群内の正レンズ、負レンズの分散を近づけることが効果的であるが、結果として第2レンズ群内の各レンズの屈折力が増大してしまう。
【0023】
従って軸外主光線の入射高が高い広角端、及びズーム位置fw×Z1/4にかけて、軸外収差、特に高次の倍率色収差や非点収差の色差が残存して広角側の光学性能が低下するという問題点があった。
【0024】
さらに小型化、高倍率化、そして広角化を図るためにズーム作用をする各レンズ群のパワーを強めると、その傾向が顕著となってくるという問題点がある。こうした色収差の変動は非球面レンズでは補正困難であり、改善のために構成レンズ枚数を増やすとレンズ全系が大型化してしまうという問題点がある。
【0025】
一般に4群ズームレンズは小型化のために望遠側のズーム位置でFナンバーが低下することを許容して設計されることが多い。4群ズームレンズにおいて、Fナンバーが低下し始める焦点距離をFドロップポイントとすると、物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群、変倍作用を有する負の屈折力の第2レンズ群、変倍に伴う像面の変動を補正する正の屈折力の第3レンズ群、そして結像作用を持つ第4レンズ群を有するズームレンズにおいて、第3レンズ群の軸上マージナル光線の入射高hは、広角端から徐々に増大してFドロップポイントで最大値hmaxとなり、さらに望遠側にいくにしたがい減少する。このためFドロップポイント近傍において軸上色収差が著しく悪化する。上記特許文献2では、非球面効果を利用してFドロップポイント近傍の球面収差の変動を補正している。
【0026】
しかしながら球面収差の色差成分に関しては補正困難であり、残存量が多いと画面全域の色フレアとして検知されるため、カラー画像としての画質が著しく低下してしまうという問題点がある。
【0027】
この球面収差の色差に対し構成レンズ枚数を増やして補正すると、移動レンズ群が大型化してレンズ全系の大型化や作動トルクの増大などの問題点が発生する。
【0028】
本発明はズーミングの際の色収差の変動を良好に補正し、全変倍範囲にわたり高い光学性能が得られる広画角、高倍率で、かつ小型のズームレンズの提供を目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群、変倍作用を有する負の屈折力の第2レンズ群、変倍に伴う像面の変動を補正する第3レンズ群、変倍時に固定の正の屈折力の第4レンズ群からなるズームレンズにおいて、
該第2レンズ群は光軸方向に分散が変化する媒質からなるレンズGaを有しており、
広角端と望遠端のズーム位置において、軸上光線が該レンズGaに入射するときの入射高を各々haw、hat、軸上光線が該レンズGaに入射するとき入射高の最大値をhamaxとするとき、
hat/haw≧3.757
hamax/hat>1.05
なる条件を満たすことを特徴としている。
【0030】
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記レンズGaの物体側のレンズ面の面頂点からの光軸方向の位置をx、任意の2波長を各々λa1、λa2、該波長λa1、波長λa2における該レンズGaの媒質の屈折率を各々Na1(x)、Na2(x)とするとき、
λa1/λa2>1.1
max{Na2(x)−Na1(x)}−min{Na2(x)−Na1(x)}>0.0001
なる条件を満たすことを特徴としている。
【0031】
請求項3の発明は請求項1又は2の発明において、前記レンズGaの物体側のレンズ面の曲率半径をraG1、該レンズGaの物体側のレンズ面の有効径をeaG1、該レンズGaの像側のレンズ面の曲率半径をraG2、該レンズGaの像側のレンズ面の有効径をeaG2とするとき、
【数2】
なる条件を満たすことを特徴としている。
【0032】
請求項4の発明は請求項1乃至3の何れか1項の発明において、前記レンズGaは負レンズであることを特徴としている。
【0033】
請求項5の発明の光学機器は、請求項1乃至4の何れか1項に記載のズームレンズを有することを特徴としている。
【0068】
【発明の実施の形態】
本発明における光学系は、像を形成する為の結像光学系又は像を観察する為の観察光学系等の光学機器に用いられる。本発明の光学系は光軸方向に分散が変化する媒質からなる光学部材を有している。光学部材はレンズ又は平行平板ガラス又は回折光学素子等より成っている。
【0069】
本発明におけるズームレンズは、変倍の為には移動しないレンズ群内や光軸上移動して変倍作用をするレンズ群内に光軸方向に分散が変化する媒質からなる光学部材(レンズ)を有している。
【0070】
ここで光軸方向に分散が変化する(媒質の屈折率が光軸方向に分布を持つ)光学部材としてのレンズG(Ga〜Gf)について説明する。
【0071】
このレンズGはアクシャル型屈折率分布光学素子(以下「アクシャル型GIレンズ」と称す。)と称されており、図10の概念図に示すようにレンズ面が曲率を持つ場合、屈折率が光線高(h0〜h4)によって変化するため、球面でありながら非球面形状と同等の効果が期待できる。
【0072】
本発明は、光学系中にアクシャル型GIレンズを採用することにより、波長による非球面効果を変化させて、球面収差の色差をはじめとする諸収差の色差成分を効果的に補正している。
【0073】
特にズームレンズにおいては、上記アクシャル型GIレンズを採用することにより、ズーミングの際の色収差の変動を効果的に補正している。
【0074】
アクシャル型GIレンズの屈折率分布は次式で表される。
【0075】
N(x)=N0+c1x+c2x2+c3x3+c4x4+c5x5+c6x6+……+cnxn (n:整数) (A)
ここでN0は物体側のレンズ面の面頂点での基準屈折率、c1〜cnは屈折率分布の係数、xは物体側のレンズ面の面頂点からの光軸方向の位置を示す。
【0076】
尚、本発明では光軸方向に分散が変化する光学部材を用いているが、これに限らず、光軸と直交する方向もしくは光軸方向および光軸と直交する方向の双方に分散が変化する光学部材なら適用可能である。
【0077】
[実施形態1]
図1は本発明の後述する数値実施例1のレンズ断面図である。
【0078】
図1において、Fは第1レンズ群としての正の屈折力のフォーカス群である。Vは第2レンズ群としての変倍作用を有する負の屈折力のバリエ−ター群であり、光軸上を像面側へ単調に移動させることにより、広角端から望遠端への変倍を行っている。Cは第3レンズ群としての負の屈折力のコンペンセ−ター群であり、変倍に伴う像面変動を補正するために光軸上を物体側へ凸の軌跡を有して非直線的に移動している。バリエ−ター群Vとコンペンセ−ター群Cとで変倍系を構成している。SPは絞り、Rは第4レンズ群としての正の屈折力の固定のリレ−群である。Pは色分解プリズムや光学フィルタ−等であり、同図ではガラスブロックとして示している。
【0079】
数値実施例1では第2レンズ群の最も物体側に負レンズより成るアクシャル型GIレンズGaを配置し、望遠側の球面収差の色差変動の補正を効果的に行っている。
【0080】
次に実施形態1におけるズ−ムレンズに用いるレンズGaの特徴について説明する。
【0081】
レンズGaは光軸方向に屈折率分布を有する、所謂アクシャル型GIレンズであり、表1に示すように光軸方向に向かうに従い分散が変化するといった特徴をもつ。
【0082】
アクシャル型GIレンズは、球面に研磨しても非球面効果を持たせることが可能である特徴をもつ。従って光軸方向に分散の変化を持たせると、波長によって非球面効果を変化させることができ、諸収差の色差成分を制御することが可能となる。
【0083】
【表1】
【0084】
数値実施例1において、広角端と望遠端のズーム位置において、軸上光線がアクシャル型GIレンズGaに入射するときの入射高を各々haw、hatとするとき、
hat/haw≧3.757 ‥‥(2a)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0085】
条件式(2a)は、アクシャル型GIレンズGaに対する軸上光線の入射高の変化を規定して、より効果的に望遠側の球面収差の色差変動を補正するためのものである。前記(1a)式に示すように軸上色収差は軸上光線の入射高hnの2乗で影響する。よって条件式(2a)を外れると広角側での色収差変動への影響が増大してしまい、望遠側の球面収差の色差変動を効果的に補正することが困難となってくるので良くない。
【0086】
また数値実施例1において、アクシャル型GIレンズGaの物体側のレンズ面の面頂点からの光軸方向の位置をx、任意の2波長を各々λa1、λa2、該波長λa1、波長λa2における該アクシャル型GIレンズGaの媒質の屈折率を各々Na1(x)、Na2(x)とするとき、
λa1/λa2>1.1 ‥‥(3a)
max{Na2(x)−Na1(x)}−min{Na2(x)−Na1(x)}>0.0001‥(4a)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0087】
ここでmax{Na2(x)−Na1(x)}は{Na2(x)−Na1(x)}の最大値をいい、min{Na2(x)−Na1(x)}は{Na2(x)−Na1(x)}の最小値をいう。以下、同様である。
【0088】
条件式(3a)、(4a)は、各々望遠側の球面収差の色差変動の補正に効果的なアクシャル型GIレンズGaの光軸方向の分散変化を規定するものである。条件式(3a)、(4a)のうち少なくとも一方の条件を外れると球面収差の色差制御効果が不足してしまうので良くない。
【0089】
望遠側の球面収差の色差変動の補正をより効果的とするためには条件式(4a)の左辺の値は0.001以上であることが、より望ましい。
【0090】
また数値実施例1において、アクシャル型GIレンズGaの物体側のレンズ面の曲率半径をraG1、有効径をeaG1、像側のレンズ面の曲率半径をraG2、有効径をeaG2とするとき、
【0091】
【数11】
【0092】
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0093】
条件式(5a)は、アクシャル型GIレンズGaの曲率の最小深さを規定することにより、該アクシャル型GIレンズGaによる望遠側の球面収差の色差制御を効果的に発揮するためのものである。数値実施例1におけるレンズGaはアクシャル型GIレンズであるために効果を発揮するためには面が曲率を有し、ある程度以上の深さが必要となってくる。条件式(5a)を外れるとアクシャル型GIレンズGaの曲率の最小深さが不足して球面収差の色差制御効果が不足してしまうので良くない。
【0094】
望遠側の球面収差の色差変動の補正をより効果的とするためには条件式(5a)の左辺の値は1.0以上であることが、より望ましい。
【0095】
また数値実施例1においてはアクシャル型GIレンズGaを負レンズより構成することにより、該アクシャル型GIレンズGaの中心厚を薄くして、少ない屈折率分布で効果的に球面収差の色差制御効果が発揮できるようにしている。
【0096】
また数値実施例1において、アクシャル型GIレンズGaの軸上光線の入射高の最大値をhamaxとするとき、
hamax/hat>1.05 ‥‥(6a)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0097】
条件式(6a)は望遠側での球面収差の色差制御をより効果的に補正するためのものである。条件式(6a)を外れると望遠側での球面収差の色差制御が難しくなってくるので良くない。
【0098】
一般にズームレンズは小型化のために望遠側でFナンバーが低下することを許容して設計されることが多い。4群ズームレンズにおいて、Fナンバーが低下し始める焦点距離をFドロップとすると、第2レンズ群内の軸上光線の入射高hnは、広角端から徐々に増大してFドロップで最大値hamaxとなり、さらに望遠側にいくに従い減少する。上記条件式(6a)を満たすことにより、より効果的にFドロップ〜望遠端の球面収差の色差を制御することが可能となる。
【0099】
次に本発明の数値実施例1及び各条件式の値を各々外1及び表2に示す。
【0100】
尚、以下に示す各数値実施例においてiは物体側からの光学面の順序を示し、riは第i番目の光学面(第i面)の曲率半径、diは第i面と第i+1面との間の間隔、niとviはそれぞれd線に対する第i番目の光学部材の材質の屈折率、アッベ数を示す。fは焦点距離、fnoはFナンバー、wは半画角である。
【0101】
(数値実施例1)
数値実施例1においてアクシャル型GIレンズGaは第2レンズ群V内に構成される最も物体側の負レンズである。r1〜r10はフォーカスのための正の屈折力を有する前玉レンズ群F、r11〜r18は変倍のために物体側から像面側に単調に移動する負の屈折力を有するバリエーター群V、r19〜r21は変倍に伴う像面補正作用をするコンペンセーター群C、r22は絞り(SP)、r23〜r39は結像作用をするリレー群R、r40〜r42は色分解プリズムと等価なガラスブロックPである。
【0102】
図2〜図5に数値実施例1の広角端、f=16.8mm、f=107.1mm、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。また図6〜図9に数値実施例1の広角端、f=16.8mm、f=107.1mm、望遠端における光路図を示す。
【0103】
数値実施例1は表2に示すように各条件式(2a)〜(6a)を全て満たしており、これにより望遠側での球面収差の色差成分を効果的に補正して、全変倍範囲にわたり高い光学性能を有した広角、高倍率で、かつ小型のズ−ムレンズを得ている。
【0104】
尚、数値実施例1のアクシャル型GIレンズGaは、基準波長e線において、光軸方向に屈折率分布をもたないが、屈折率変化を持たせることで非球面レンズと同様の効果を発揮し、さらに良好なる収差補正が可能となる。
【0105】
【外1A】
【0106】
【外1B】
【0107】
アクシャルGI光学素子
G6レンズGa
屈折率分布式:Ng(x)==1.85953+1.62745×D-3x-4.51171×D-5x3
尚、「D-Z」の表示は「10-Z」を意味する。
【0108】
【表2】
【0109】
[実施形態2]
図11は本発明の後述する数値実施例2のレンズ断面図である。同図において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0110】
数値実施例2では第2レンズ群の最も物体側に負レンズより成るアクシャル型GIレンズGbを配置し、広角側の軸外収差の色差変動の補正を効果的に行っている。
【0111】
数値実施例2において、広角端と望遠端のズーム位置にいて、軸外主光線がアクシャル型GIレンズGbに入射するときの入射高を各々hbw、hbtとするとき、
hbw/hbt>2 ‥‥(2b)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0112】
条件式(2b)は、アクシャル型GIレンズGbにおける軸外主光線の入射高の変化を規定して、より効果的に広角側の軸外収差の色差変動を補正するためのものである。前記(1b)式に示すように倍率色収差は軸外主光線の入射高hbnに比例して影響する。よって条件式(2b)を外れると広角側での倍率色収差変動への効果が低下してしまうので良くない。
【0113】
また数値実施例2において、アクシャル型GIレンズGbの物体側のレンズ面の面頂点からの光軸方向の位置をx、任意の2波長を各々λb1、λb2、該波長λb1、波長λb2における該アクシャル型GIレンズGbの媒質の屈折率を各々Nb1(x)、Nb2(x)とするとき、
λb1/λb2>1.1 ‥‥(3b)
max{Nb2(x)−Nb1(x)}−min{Nb2(x)−Nb1(x)}>0.0001‥(4b)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0114】
条件式(3b),(4b)は、各々広角側の軸外収差の色差変動の補正に効果的なアクシャル型GIレンズGbの光軸方向の分散変化を規定するものである。条件式(3b)、(4b)のうち少なくとも一方の条件を外れると軸外収差の色差制御効果が不足してしまうので良くない。
【0115】
広角側の軸外収差の色差変動の補正をより効果的とするためには条件式(4b)の左辺の値は0.001以上であることが、より望ましい。
【0116】
また数値実施例2において、アクシャル型GIレンズGbの物体側のレンズ面の曲率半径をrbG1、有効径をebG1、像側のレンズ面の曲率半径をrbG2、有効径をebG2とするとき、
【0117】
【数12】
【0118】
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0119】
条件式(5b)は、アクシャル型GIレンズGbの曲率の最小深さを規定することにより、該アクシャル型GIレンズGbによる広角側の軸外収差の色差制御を効果的に発揮するためのものである。数値実施例2におけるレンズGbはアクシャル型GIレンズであるために効果を発揮するためには面が曲率を有し、ある程度以上の深さが必要となってくる。条件式(5b)を外れるとアクシャル型GIレンズGbの曲率の最小深さが不足して軸外収差の色差制御効果が不足してしまうので良くない。
【0120】
広角側の軸外収差の色差変動の補正をより効果的とするためには条件式(5b)の左辺の値は1.0以上であることが、より望ましい。
【0121】
また数値実施例2においてはアクシャル型GIレンズGbを負レンズより構成することにより、該アクシャル型GIレンズGbの中心厚を薄くして、少ない屈折率分布で効果的に軸外収差の色差制御効果が発揮できるようにしている。
【0122】
さらに数値実施例2において、変倍比をZとし、広角端のズーム位置から該変倍比Z1/4のズーム位置で軸外主光線がアクシャル型GIレンズGbに入射するときの入射高をhbzとするとき、
hbw/hbz>1.1 ‥‥(6b)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0123】
条件式(6b)は広角側での軸外収差の色差制御をより効果的に補正する為のものである。条件式(6b)を外れると広角側での軸外収差の色差制御が難しくなってくるので良くない。
【0124】
次に本発明の数値実施例2及び各条件式の値を各々外2及び表3に示す。
【0125】
(数値実施例2)
数値実施例2においてアクシャル型GIレンズGbは第2レンズ群V内に構成される最も物体側の負レンズである。r1〜r10はフォーカスのための正の屈折力を有する前玉レンズ群F、r11〜r18は変倍のために物体側から像面側に単調に移動する負の屈折力を有するバリエーター群V、r19〜r21は変倍に伴う像面補正作用をするコンペンセーター群C、r22は絞り(SP)、r23〜r39は結像作用をするリレー群R、r40〜r42は色分解プリズムと等価なガラスブロックPである。
【0126】
図12〜図15に数値実施例2の広角端、f=16.8mm、f=107.1mm、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。また図16〜図19に数値実施例2の広角端、f=16.8mm、f=107.1mm、望遠端における光路図を示す。
【0127】
数値実施例2は表3に示すように各条件式(2b)〜(6b)を全て満たしており、これにより広角側での高次の倍率色収差や色アスといった軸外収差の色差成分を効果的に補正して、全変倍範囲にわたり高い光学性能を有した広角、高倍率で、かつ小型のズ−ムレンズを得ている。
【0128】
尚、数値実施例2のアクシャル型GIレンズGbは、基準波長e線において、光軸方向に屈折率分布をもたないが、屈折率変化を持たせることで非球面レンズと同様の効果を発揮し、さらに良好なる収差補正が可能となる。
【0129】
【外2A】
【0130】
【外2B】
【0131】
アクシャルGI光学素子
G6レンズGb
屈折率分布式:Ng(x)==1.85953+1.62745×D-3x-4.51171×D-5x3
【0132】
【表3】
【0133】
[参考例1]
図20、図21は各々本発明の参考例1の後述する数値実施例3、4のレンズ断面図である。図20、図21において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0134】
数値実施例3では第1レンズ群の最も物体側にアクシャル型GIレンズGcを配置し、数値実施例4では第1レンズ群の最も結像面側にアクシャル型GIレンズGcを配置し、各々望遠側の球面収差の色差変動の補正を効果的に行っている。
【0135】
数値実施例3、4において,広角端と望遠端のズーム位置において、軸上光線がアクシャル型GIレンズGcに入射するときの入射高を各々hcw、hctとするとき、
hct/hcw>8 ‥‥(2c)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0136】
条件式(2c)は、アクシャル型GIレンズGcにおける軸上光線の入射高の変化を規定して、より効果的に望遠側の球面収差の色差変動を補正するためのものである。前記(1a)式に示すように軸上色収差は軸上光線の入射高hnの2乗で影響する。よって条件式(2c)を外れると広角側での色収差変動への影響が増大してしまい、望遠側の球面収差の色差変動を効果的に補正することが困難となってくるので良くない。
【0137】
また数値実施例3、4において、アクシャル型GIレンズGcの物体側のレンズ面の面頂点からの光軸方向の位置をx、任意の2波長を各々λc1、λc2、該波長λc1、波長λc2における該アクシャル型GIレンズGcの媒質の屈折率を各々Nc1(x)、Nc2(x)とするとき、
λ1/λ2>1.1 ‥‥(3c)
max{Nc2(x)−Nc1(x)}−min{Nc2(x)−Nc1(x)}>0.0001‥(4c)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0138】
条件式(3c),(4c)は、各々望遠側の球面収差の色差変動の補正に効果的なアクシャル型GIレンズGcの光軸方向の分散変化を規定するものである。条件式(3c)、(4c)のうち少なくとも一方の条件を外れると球面収差の色差制御効果が不足してしまうので良くない。
【0139】
所謂4群ズームレンズの前玉群においては、0.001以上の分散の差であれば望遠端の球面収差の色差補正により効果的である。即ち、条件式(4c)の左辺の値は0.001以上であることが、より望ましい。
【0140】
さらに数値実施例3、4において、アクシャル型GIレンズGcの物体側のレンズ面の曲率半径をrcG1、有効径をecG1、像側のレンズ面の曲率半径をrcG2、有効径をecG2とするとき、
【0141】
【数13】
【0142】
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0143】
条件式(5c)は、アクシャル型GIレンズGcの曲率の最小深さを規定することにより、該アクシャル型GIレンズGcによる望遠側の球面収差の色差制御を効果的に発揮するためのものである。数値実施例3、4におけるレンズGcはアクシャル型GIレンズであるために効果を発揮するためには面が曲率を有し、ある程度以上の深さが必要となってくる。条件式(5c)を外れるとアクシャル型GIレンズGcの曲率の最小深さが不足して球面収差の色差制御効果が不足してしまうので良くない。
【0144】
所謂4群ズームレンズの前玉群においては、2mm以上のレンズの曲率深さであれば望遠端の球面収差の色差補正により効果的である。即ち、条件式(5c)の左辺の値は2.0以上であることが、より望ましい。
【0145】
次に本発明の参考例1の数値実施例3、4及び各条件式の値を各々外3,4及び表4に示す。
【0146】
(数値実施例3)
数値実施例3においてアクシャル型GIレンズGcは第1レンズ群F内に構成される最も物体側のレンズである。r1〜r8はフォーカスのための正の屈折力を有する前玉レンズ群F、r9〜r17は変倍のために物体側から像面側に単調に移動する負の屈折力を有するバリエーター群V、r18〜r20は変倍に伴う像面補正作用をするコンペンセーター群C、r21は絞り(SP)、r22〜r38は結像作用をするリレー群R、r39〜r41は色分解プリズムと等価なガラスブロックPである。
【0147】
(数値実施例4)
数値実施例4においてアクシャル型GIレンズGcは第1レンズ群F内に構成される最も結像面側のレンズである。r1〜r8はフォーカスのための正の屈折力を有する前玉レンズ群F、r9〜r17は変倍のために物体側から像面側に単調に移動する負の屈折力を有するバリエーター群V、r18〜r20は変倍に伴う像面補正作用をするコンペンセーター群C、r21は絞り(SP)、r22〜r38は結像作用をするリレー群R、r39〜r41は色分解プリズムと等価なガラスブロックPである。
【0148】
数値実施例3,4では、ズーム全域での良好な収差補正のために、非球面も2枚使用している。
【0149】
kを離心率、B、C、D、Eを非球面係数、光軸からの高さHの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にしてxとするとき、非球面形状は、
【0150】
【数14】
【0151】
‥‥(a)
なる式で表される。但しRは曲率半径である。また例えば「D−Z」の表示は「10-Z」を意味する。
【0152】
尚、上記(a)式は以下に示す数値実施例5,6においても同様である。
【0153】
図22〜図24に数値実施例3の広角端、焦点距離17mm(変倍比Z1/4のズーム位置)、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。図22〜図24に示す諸収差図より、望遠側での球面収差の色差成分を効果的に補正している。
【0154】
また図25〜図27に数値実施例4の広角端、変倍比Z1/4のズーム位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。図25〜図27に示す諸収差図より、望遠側での球面収差の色差成分を効果的に補正している。また図28〜図31に数値実施例3,4の広角端、変倍比Z1/4のズーム位置、変倍比Z3/4のズーム位置、望遠端における光路図を示す。
【0155】
数値実施例3、4は表4に示すように各条件式(2c)〜(6c)を全て満たしており、これにより望遠側での球面収差の色差成分を効果的に補正し、軸上色収差の変動を抑制して、全変倍範囲にわたり高い光学性能を有した広角、高倍率で、かつ小型のズ−ムレンズを得ている。
【0156】
尚、数値実施例3、4のアクシャル型GIレンズGcは、基準波長e線において、光軸方向に屈折率分布をもたないが、屈折率変化を持たせることで非球面レンズと同様の効果を発揮し、さらに良好なる収差補正が可能となる。
【0157】
また数値実施例3、4において、広角端画角2ω=58°〜70°からはじまり、ズーム比が12〜35倍程度のズームレンズにおいて、前玉レンズ群及びバリエーター群への軸上光線の入射高は図28〜図31に示すように広角端から望遠端にかけて順次高くなる。
【0158】
数値実施例3、4では、軸上光線の入射高hnの2乗で影響する球面収差において、その波長によるズレ(色差)を補正するために、全変倍範囲中、軸上光線が最も高くなる前玉レンズ群を構成するレンズのうち、広角端と望遠端のズーム位置における軸上光線の入射高を各々hcw,hctとするとき、hct/hcw>8を満足する1つ以上のレンズに屈折率分布型光学素子(アクシャル型GIレンズ)を施したことを最大の特徴としている。
【0159】
【外3】
【0160】
アクシャルGI光学素子
G1レンズGc
屈折率分布式:Ng(x)=1.84706+2.80776×D-4x-6.82645×D-6x3
非球面形状
R5 面
参照球面:R=175.72
非球面係数:k=1.79877、B=-5.94673×D-8、C=-3.46168×D-12、D=2.54736×D-15 、E=-1.18607×D-18
R18面
参照球面:R=118.87
非球面係数:k=-6.05389、B=-3.09932×D-6、C=-6.74531×D-10、D=-5.50916×D-11、E=-1.58278×D-13
【0161】
【外4】
【0162】
アクシャルGI光学素子
G4レンズGc
屈折率分布式:Ng(x)=1.6301-3.05287×D-4x-4.66632×D-7x3
非球面形状
R5 面
参照球面:R=102.984
非球面係数:k=-0.0225767、B=-1.03381×D-7、C=-3.97168×D-12、
D=4.81892×D-16、E=-3.11423×D-19
R9面
参照球面:R=623.406
非球面係数:k=-1.56128×D3、B=7.72961×D-6、C=-3.61855×D-8、
D=1.17554×D-10、E=-2.85207×D-13
【0163】
【表4】
【0164】
[参考例2]
図32、図33は各々本発明の参考例2の後述する数値実施例5,6のレンズ断面図である。図32、図33において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0165】
数値実施例5では第1レンズ群の最も物体側にアクシャル型GIレンズGdを配置し、数値実施例6では各々第1レンズ群の最も結像面側にアクシャル型GIレンズGdを配置し、各々広角側の軸外収差の色差変動の補正を効果的に行っている。
【0166】
数値実施例5,6において、広角端と望遠端のズーム位置において、軸外主光線がアクシャル型GIレンズGdに入射するときの入射高を各々hdw、hdtとするとき、
hdw/hdt>1 ‥‥(2d)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0167】
条件式(2d)は、アクシャル型GIレンズGdにおける軸外主光線の入射高の変化を規定して、より効果的に広角側の軸外収差の色差変動を補正するためのものである。前記(1b)式に示すように倍率色収差は軸外主光線の入射高hbnに比例して影響する。よって条件式(2d)を外れると広角側での倍率色収差の高次の残存補正、及びその変動への効果が低下してしまうので良くない。
【0168】
また数値実施例5,6において、アクシャル型GIレンズGdの物体側のレンズ面の面頂点からの光軸方向の位置をx、任意の2波長を各々λ1、λ2、該波長λ1、波長λ2における該アクシャル型GIレンズの媒質の屈折率を各々Nd1(x)、Nd2(x)とするとき、
λ1/λ2>1.1 ‥‥(3d)
max{Nd2(x)−Nd1(x)}−min{Nd2(x)−Nd1(x)}>0.0001‥(4d)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0169】
条件式(3d),(4d)は、各々広角側の軸外収差の色差変動の補正に効果的なアクシャル型GIレンズGdの光軸方向の分散変化を規定するものである。条件式(3d)、(4d)のうち少なくとも一方の条件を外れると軸外収差の色差制御効果が不足してしまうので良くない。
【0170】
所謂4群ズームレンズの前玉群においては0.001以上の分散の差であれば広角側の倍率色収差補正により効果的である。即ち、条件式(4d)の左辺の値は0.001以上であることが、より望ましい。
【0171】
また数値実施例5,6において、アクシャル型GIレンズGdの物体側のレンズ面の曲率半径をrdG1、有効径をedG1、像側のレンズ面の曲率半径をrdG2、有効径をedG2とするとき、
【0172】
【数15】
【0173】
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0174】
条件式(5d)は、アクシャル型GIレンズGdの曲率の最小深さを規定することにより、アクシャル型GIレンズGdによる広角側の軸外収差の色差制御を効果的に発揮するためのものである。数値実施例5、6におけるレンズGdはアクシャル型GIレンズであるために効果を発揮するためには面が曲率を有し、ある程度以上の深さが必要となってくる。条件式(5d)を外れるとアクシャル型GIレンズGdの曲率の最小深さが不足して軸外収差の色差制御効果が不足してしまうので良くない。
【0175】
所謂4群ズームレンズの前玉群においては2mm以上のレンズの曲率深さであれば、広角側の倍率色収差補正により効果的である。即ち、条件式(5d)の左辺の値は2.0以上であることが、より望ましい。
【0176】
さらに数値実施例5、6において、アクシャル型GIレンズGdの軸外主光線の入射高の最大値をhdmaxとするとき、
hdmax/hdw>1 ‥‥(6d)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0177】
条件式(6d)は広角側での軸外収差の色差制御をより効果的に補正する為のものである。条件式(6d)を外れると広角側での軸外収差の色差制御が難しくなってくるので良くない。
【0178】
ポジティブリード型ズームレンズにおいて、広角化と前玉径の小型化の両立を図るためには第1レンズ群をレトロフォーカス型にすることが多い。広角端のズーム位置における画角2ω=60°〜70°からはじまり、ズーム比が8〜35倍程度のズームレンズにおいて、前玉レンズ群及びバリエーター群への軸外主光線の入射高は図40〜図43に示すように第1レンズ群内の軸外主光線の入射高は、広角端から徐々に増大してfw×Z1/4(fw:広角端の焦点距離、Z1/4:変倍比)のズーム位置で最大値hdmaxとなり、さらに望遠側にいくにしたがい減少する。条件式(6d)を満たすことにより、より効果的に広角端からfw×Z1/4のズーム位置の倍率色収差の高次の色差を制御することが可能となる。
【0179】
次に本発明の参考例2の数値実施例5、6及び各条件式の値を各々外5、6及び表5に示す。
【0180】
(数値実施例5)
数値実施例5においてアクシャル型GIレンズGdは第1レンズ群F内に構成される最も物体側のレンズである。r1〜r10はフォーカスのための正の屈折力を有する前玉レンズ群F、r11〜r18は変倍のために物体側から像面側に単調に移動する負の屈折力を有するバリエーター群V、r19〜r21は変倍に伴う像面補正作用をするコンペンセーター群C、r22は絞り(SP)、r23〜r39は結像作用をするリレー群R、r40〜r42は色分解プリズムと等価なガラスブロックPである。
【0181】
(数値実施例6)
数値実施例6においてアクシャル型GIレンズGdは第1レンズ群F内に構成される最も結像面側のレンズである。r1〜r8はフォーカスのための正の屈折力を有する前玉レンズ群F、r9〜r17は変倍のために物体側から像面側に単調に移動する負の屈折力を有するバリエーター群V、r18〜r20は、変倍に伴う像面補正作用をするコンペンセーター群C、r21は絞り(SP)、r22〜38は結像作用をするリレー群R、r39〜r41は色分解プリズムと等価なガラスブロックPである。
【0182】
数値実施例5,6では、ズーム全域での良好な収差補正のために、非球面も2枚使用している。
【0183】
図34〜図36に数値実施例5の広角端、焦点距離17mm(変倍比Z1/4のズーム位置)、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。図34〜図36に示す諸収差図より、広角側での軸外収差の色差成分を効果的に補正している。
【0184】
また図37〜図39に数値実施例6の広角端、焦点距離17mm(変倍比Z1/4のズーム位置)、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。図37〜図39に示す諸収差図より、広角側での軸外収差の色差成分を効果的に補正している。
【0185】
また図40〜図43に数値実施例5,6の広角端、変倍比Z1/4のズーム位置、変倍比Z3/4のズーム位置、望遠端における光路図を示す。
【0186】
数値実施例5、6は表5に示すように各条件式(2d)〜(6d)を全て満たしており、これにより広角側の軸外収差の色差成分を効果的に補正して、全変倍範囲にわたり高い光学性能を有した広角、高倍率で、かつ小型のズ−ムレンズを得ている。
【0187】
尚、数値実施例5、6のアクシャル型GIレンズGdは、基準波長e線において、光軸方向に屈折率分布をもたないが、屈折率変化を持たせることで、非球面レンズと同様の効果を発揮し、さらに良好なる収差補正が可能となる。
【0188】
また数値実施例5、6では、軸外主光線の入射高に影響する倍率色収差において、全変倍範囲中、軸外主光線が最も高くなる前玉レンズ群を構成するレンズのうち、広角端と望遠端のズーム位置における軸外主光線入射高を各々hdw,hdtとするとき、hdw/hdt>1.0を満足する1つ以上のレンズに屈折率分布型光学素子(アクシャル型GIレンズ)を施したことを最大の特徴としている。
【0189】
【外5】
【0190】
アクシャルGI光学素子
G1レンズGd
屈折率分布式:Ng(x)=1.84706+2.80776×D-4x-6.82645×D-6x3
非球面形状
R5 面
参照球面:R=175.72
非球面係数:k=1.79877、B=-5.94673×D-8、C=-3.46168×D-12、
D=2.54736×D-15、E=-1.18607×D-18
R18面
参照球面:R=118.87
非球面係数:k=-6.05389、B=-3.09932×D-6、C=-6.74531×D-10、D=-5.50916×D-11、E=-1.58278×D-13
【0191】
【外6】
【0192】
アクシャルGI光学素子
G4レンズGd
屈折率分布式:Ng(x)=1.6301-3.05287×D-4x-4.66632×D-7x3
非球面形状
R5面
参照球面:R=102.984
非球面係数:k=-0.0225767、B=-1.03381×D-7、C=-3.97168×D-12、
D=4.81892×D-16、E=-3.11423×D-19
R9面
参照球面:R=623.406
非球面係数:k=-1.56128×D3、B=7.72961×D-6、C=-3.61855×D-8、
D=1.17554×D-10、E=-2.85207×D-13
【0193】
【表5】
【0194】
[参考例3]
図44は本発明の参考例3の後述する数値実施例7のレンズ断面図である。同図において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0195】
表6に本参考例におけるアクシャルGIレンズGeの光軸方向の分散の変化を示す。
【0196】
数値実施例7では第3レンズ群C内に負レンズより成るアクシャル型GIレンズGeを配置し、球面収差の色差の補正を効果的に行っている。
【0197】
数値実施例7において、広角端と望遠端のズーム位置における全系のFナンバーを各々Few、Fet、望遠端の焦点距離をfetとするとき、
fem=Few/Fet×fet
なる式で表わされる焦点距離femと広角端のズーム位置における軸上マージナル光線がアクシャル型GIレンズGeに入射するときの入射高を各々hem、hewとするとき、
hem/hew>1.1 ‥‥(2e)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0198】
条件式(2e)は、Fドロップポイント近傍における波長の球面収差の差の補正に効果的なアクシャル型GIレンズGeの配置を規定したものである。前記(1a)式に示すように、軸上色収差は軸上光線の入射高hnの2乗で影響する。よって条件式(2e)を外れると広角側での色収差の影響が増大してFドロップポイント近傍で効果的に球面収差の色差を補正することが困難になってくるので良くない。
【0199】
また数値実施例7において、アクシャル型GIレンズGeの物体側のレンズ面の面頂点からの光軸方向の位置をx、任意の2波長を各々λ1、λ2、該波長λ1、波長λ2における該アクシャル型GIレンズの媒質の屈折率を各々Ne1(x)、Ne2(x)とするとき、
λ1/λ2>1.1 ‥‥(3e)
max{Ne2(x)−Ne1(x)}−min{Ne2(x)−Ne1(x)}>0.0001‥(4e)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0200】
条件式(3e),(4e)は、各々Fドロップポイント近傍における球面収差の色差の補正に効果的なアクシャル型GIレンズGeの光軸方向の分散変化を規定したものである。条件式(3e)、(4e)のうち少なくとも一方の条件を外れると球面収差の色差制御効果が不足してしまい良くない。
【0201】
Fドロップポイント近傍における球面収差の色差の補正により、望遠側の球面収差の色差変動の補正により効果的とするためには条件式(4e)の左辺の値は0.0005以上であることがより望ましい。
【0202】
さらに数値実施例7において、アクシャル型GIレンズGeの物体側のレンズ面の曲率半径をreG1、有効径をeeG1、像側のレンズ面の曲率半径をreG2、有効径をeeG2とするとき、
【0203】
【数16】
【0204】
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0205】
条件式(5e)は、アクシャル型GIレンズGeの曲率の最小深さを規定することにより、該アクシャル型GIレンズGeによる球面収差の色差制御を効果的に発揮するためのものである。数値実施例7におけるレンズGeはアクシャル型GIレンズであるために効果を発揮するためには面が曲率を有し、ある程度以上の深さが必要となってくる。条件式(5e)を外れるとアクシャル型GIレンズGeの曲率の最小深さが不足して球面収差の色差の制御効果が不足してしまうので良くない。
【0206】
Fドロップポイント近傍における球面収差の色差の補正により、望遠側の球面収差の色差変動の補正により効果的とするためには条件式(5e)の左辺の値は0.5以上であることがより望ましい。
【0207】
また数値実施例7においてはアクシャル型GIレンズGeを負レンズより構成することにより、該アクシャル型GIレンズの中心厚を薄くして少ない屈折率分布で効果的に球面収差の色差制御効果が発揮できるようにしている。
【0208】
次に本発明の参考例3の数値実施例7及び各条件式の値を各々外7及び表7に示す。
【0209】
(数値実施例7)
数値実施例7においてアクシャル型GIレンズGeは第3レンズ群C内に構成される負レンズである。r1〜r12はフォーカスのための正の屈折力を有する前玉レンズ群F、r13〜r21は変倍のために物体側から像面側に単調に移動する負の屈折力を有するバリエーター群V、r22〜r30は、変倍に伴う像面補正作用をするコンペンセーター群C、r31は絞り(SP)、r32〜r48は結像作用をするリレー群R、r49〜r50は色分解プリズムと等価なガラスブロックPである。
【0210】
図45〜図47に数値実施例7の広角端(f=10mm)、Fドロップポイント(f=360mm)、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。
【0211】
数値実施例7は表7に示すように各条件式(2e)〜(5e)を全て満たしており、これによりFドロップポイントにおける球面収差の色差を効果的に補正し、軸上色収差の変動を抑制して、全変倍範囲にわたり高い光学性能を有した広角、高倍率で、かつ小型のズ−ムレンズを得ている。
【0212】
尚、数値実施例7のアクシャル型GIレンズGeは基準波長e線において、光軸方向に屈折率分布をもたないが、屈折率変化を持たせることで、非球面レンズと同様の効果を発揮し、さらに良好なる収差補正が可能となる。
【0213】
【表6】
【0214】
【外7A】
【0215】
【外7B】
【0216】
アクシャルGI光学素子
G14レンズGe
屈折率分布式:Ng(x)=1.89382-2.84829×D-4x+7.93074×D-6x2-1.1105×D-8x3
【0217】
【表7】
【0218】
尚、各数値実施例1〜7においては4群構成のズームレンズを示したが、これに限らず、例えば2群構成のズームレンズにおいても本発明は適用可能である。またアクシャル型GIレンズは1枚に限らず、複数枚設けても良い。
【0219】
また実施形態1、2、参考例1〜3のズームレンズは放送用のカメラに限らず、フィルム用カメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の光学機器に適用することができる。
【0220】
[参考例4]
図48は本発明の参考例4の後述する数値実施例8の光学系(単焦点レンズ)のレンズ断面図である。
【0221】
数値実施例8では最も物体側にアクシャル型GIレンズGfを配置することによって、色収差を良好に補正することを容易としている。
【0222】
数値実施例8において、アクシャル型GIレンズGfの物体側のレンズ面の面頂点からの光軸方向の位置をx、任意の2波長を各々λf1、λf2、該波長λf1、波長λf2における該アクシャル型GIレンズGfの媒質の屈折率を各々Nf1(x)、Nf2(x)とするとき、
λf1/λf2>1.1 ‥‥(3f)
max{Nf2(x)−Nf1(x)}−min{Nf2(x)−Nf1(x)}>0.0001‥(4f)
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0223】
また数値実施例8において、アクシャル型GIレンズGfの物体側のレンズ面の曲率半径をrfG1、有効径をefG1、像側のレンズ面の曲率半径をrfG2、有効径をefG2とするとき、
【0224】
【数17】
【0225】
なる条件を満たすように各要素を設定している。
【0226】
次に本発明の数値実施例8を外8に示す。また数値実施例8における各条件式(4f),(5f)の値を以下に示す。
【0227】
条件式(4f)・・・0.021
条件式(5f)・・・1.844
図49に数値実施例8の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。
【0228】
数値実施例8は本発明の各条件式(4f),(5f)を満たしており、これにより色収差を良好に補正している。
【0229】
【外8】
【0230】
アクシャルGI光学素子
G1レンズGf
屈折率分布式:Ng(x)=1.63315+5.52364×D-4x+1.16164×D-5x3-1.24197×D-5x4
【0232】
【発明の効果】
本発明によれば前述の如くズ−ムレンズ内に光軸方向に分散が変化する媒質からなる光学部材(レンズG)を設けることにより、ズーミングの際の色収差の変動を良好に補正することができ、これにより全変倍範囲にわたり高い光学性能を有した広角、高倍率で、かつ小型のズ−ムレンズを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の数値実施例1の広角端における断面図
【図2】 本発明の数値実施例1の広角端における収差図
【図3】 本発明の数値実施例1のf=16.8mmにおける収差図
【図4】 本発明の数値実施例1のf=107.1mmにおける収差図
【図5】 本発明の数値実施例1の望遠端における収差図
【図6】 本発明の数値実施例1の広角端における光路図
【図7】 本発明の数値実施例1のf=16.8mmにおける光路図
【図8】 本発明の数値実施例1のf=107.1mmにおける光路図
【図9】 本発明の数値実施例1の望遠端における光路図
【図10】 アクシャル型屈折率分布光学素子の概念図
【図11】 本発明の数値実施例2の広角端における断面図
【図12】 本発明の数値実施例2の広角端における収差図
【図13】 本発明の数値実施例2のf=16.8mmにおける収差図
【図14】 本発明の数値実施例2のf=107.1mmにおける収差図
【図15】 本発明の数値実施例2の望遠端における収差図
【図16】 本発明の数値実施例2の広角端における光路図
【図17】 本発明の数値実施例2のf=16.8mmにおける光路図
【図18】 本発明の数値実施例2のf=107.1mmにおける光路図
【図19】 本発明の数値実施例2の望遠端における光路図
【図20】 本発明の数値実施例3の断面図
【図21】 本発明の数値実施例4の断面図
【図22】 本発明の数値実施例3の広角端の収差図
【図23】 本発明の数値実施例3の変倍比Z1/4のズーム位置の収差図
【図24】 本発明の数値実施例3の望遠端の収差図
【図25】 本発明の数値実施例4の広角端の収差図
【図26】 本発明の数値実施例4の変倍比Z1/4のズーム位置の収差図
【図27】 本発明の数値実施例4の望遠端の収差図
【図28】 本発明の数値実施例3の広角端の光路図
【図29】 本発明の数値実施例3の変倍比Z1/4のズーム位置の光路図
【図30】 本発明の数値実施例3の変倍比Z3/4のズーム位置の光路図
【図31】 本発明の数値実施例3の望遠端の光路図
【図32】 本発明の数値実施例5の断面図
【図33】 本発明の数値実施例6の断面図
【図34】 本発明の数値実施例5の広角端の収差図
【図35】 本発明の数値実施例5の変倍比Z1/4のズーム位置の収差図
【図36】 本発明の数値実施例5の望遠端の収差図
【図37】 本発明の数値実施例6の広角端の収差図
【図38】 本発明の数値実施例6の変倍比Z1/4のズーム位置の収差図
【図39】 本発明の数値実施例6の望遠端の収差図
【図40】 本発明の数値実施例6の広角端の光路図
【図41】 本発明の数値実施例6の変倍比Z1/4のズーム位置の光路図
【図42】 本発明の数値実施例6の変倍比Z3/4のズーム位置の光路図
【図43】 本発明の数値実施例6の望遠端の光路図
【図44】 本発明の数値実施例7の光路図
【図45】 本発明の数値実施例7の焦点距離f=10mmの収差図
【図46】 本発明の数値実施例7のFドロップポイントの収差図
【図47】 本発明の数値実施例7の望遠端の収差図
【図48】 本発明の数値実施例8の断面図
【図49】 本発明の数値実施例8の収差図
【符号の説明】
F:フォーカス群
V:バリエーター
C:コンペンセーター
SP:絞り
R:リレー群
P:ガラスブロック
e:e線
g:g線
S:サジタル像面
M:メリディオナル像面
Claims (5)
- 物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群、変倍作用を有する負の屈折力の第2レンズ群、変倍に伴う像面の変動を補正する第3レンズ群、変倍時に固定の正の屈折力の第4レンズ群からなるズームレンズにおいて、
該第2レンズ群は光軸方向に分散が変化する媒質からなるレンズGaを有しており、
広角端と望遠端のズーム位置において、軸上光線が該レンズGaに入射するときの入射高を各々haw、hat、軸上光線が該レンズGaに入射するとき入射高の最大値をhamaxとするとき、
hat/haw≧3.757
hamax/hat>1.05
なる条件を満たすことを特徴とするズームレンズ。 - 前記レンズGaの物体側のレンズ面の面頂点からの光軸方向の位置をx、任意の2波長を各々λa1、λa2、該波長λa1、波長λa2における該レンズGaの媒質の屈折率を各々Na1(x)、Na2(x)とするとき、
λa1/λa2>1.1
max{Na2(x)−Na1(x)}−min{Na2(x)−Na1(x)}>0.0001
なる条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - 前記レンズGaの物体側のレンズ面の曲率半径をraG1、該レンズGaの物体側のレンズ面の有効径をeaG1、該レンズGaの像側のレンズ面の曲率半径をraG2、該レンズGaの像側のレンズ面の有効径をeaG2とするとき、
- 前記レンズGaは負レンズであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のズームレンズ。
- 請求項1乃至4の何れか1項に記載のズームレンズを有することを特徴とする光学機器。
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