JP4434596B2 - レトロフォーカス型レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レトロフォーカス型レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子の高精細化に伴い、撮像レンズには像側にテレセントリックで明るくコンパクトで広画角でありながらバックフォーカスの長い高性能なレンズが望まれている。その要求に応えるために多くのレトロフォーカス型レンズが提案されている。
【0003】
一般に、レトロフォーカス型レンズのフォーカシング方式は、全体繰り出しが採用されている。しかし、レトロフォーカス型レンズは、結像性能の近距離変動が比較的多いため、その補正にリアフォーカス方式やフローティング方式を採用したレンズが提案されている。例えば、リアフォーカス方式のレトロフォーカス型レンズは特許文献1、および特許文献2に開示されている。またフローティング方式のレトロフォーカス型レンズは特許文献3に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−166537号公報
【特許文献2】
特開平9−211321号公報
【特許文献3】
特開昭63−291613号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1、および特許文献2に開示されているレトロフォーカス型レンズにおいては、Fナンバーが2.8と暗く、さらに歪曲収差も大きく近年の撮像レンズの要求に十分に応えられていないという問題がある。
【0006】
また、特許文献3に開示されているレトロフォーカス型レンズにおいては、歪曲収差が大きく、また、フォーカシングに際して移動するレンズ構成枚数も多くフォーカス部を移動させる駆動装置に負担がかかり迅速なフォーカシングが出来ないという問題がある。さらに、フローティング方式を採用しているため、レンズ鏡筒の加工も困難となり加工にかかるコストが高いという問題がある。
【0007】
本発明は上記問題にかんがみてなされたものであり、リアフォーカス方式を採用した小型で簡単な構成で、優れた結像性能を有し、迅速なフォーカシングを可能にしたレトロフォーカス型レンズを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とからなり、前記第1レンズ群は、物体側から順に負の屈折力を有する第1レンズ群前群と、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズ群後群とから成り、前記第1レンズ群前群の最も物体側に配置されるレンズは、正レンズからなり、無限遠物体から近距離物体に対してフォーカシングする際に、前記第1レンズ群は像面に対して固定され、前記第2レンズ群を光軸方向に移動し、
レンズ全系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第1レンズ群前群の焦点距離をf1F、前記第1レンズ群後群の焦点距離をf1R、前記第1レンズ群前群の最も像側の面と前記第1レンズ群後群の最も物体側の面との光軸上の距離をD1、としたとき、
−8<f1/f<−2 (f1<0)
0.8<f2/f<1.5
−5<f1F/f<−2.5 (f1F<0)
−5<f1R/f1F<−2
D1/f<1.5
の条件を満足することを特徴とするレトロフォーカス型レンズを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に関して説明する。
【0010】
本発明にかかるレトロフォーカス型レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とからなり、前記第1レンズ群は、物体側から順に負の屈折力を有する第1レンズ群前群と、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズ群後群とから成り、無限遠物体から近距離物体に対してフォーカシングする際に、前記第1レンズ群は像面に対して固定され、前記第2レンズ群を光軸方向に移動する構成としている。そして、レトロフォーカス型レンズ全系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第1レンズ群前群の焦点距離をf1F、前記第1レンズ群後群の焦点距離をf1R、としたとき、条件式(1)から(4)を満足している。
(1) −8<f1/f<−2 (f1<0)
(2) 0.8<f2/f<1.5
(3) −5<f1F/f<−2.5 (f1F<0)
(4) −5<f1R/f1F<−2
【0011】
条件式(1)は、レトロフォーカス型レンズ全系の焦点距離fと前記第1レンズ群の焦点距離f1との比について適切な範囲を規定している。
【0012】
条件式(1)の下限値を下回ると、レトロフォーカス型レンズ全系の屈折力に比べ第1レンズ群が弱い屈折力を有することになってしまう。その結果、第2レンズ群の担う結像倍率を小さくしなければならず、所望のバックフォーカスの確保が困難となり、CCD等の撮像素子に必要なローパスフィルタや赤外カットフィルタを入れるスペースが無くなるので好ましくない。
【0013】
条件式(1)の上限値を上回ると、レトロフォーカス型レンズ全系の屈折力に比べ前記第1レンズ群が著しく強い屈折力を有することになってしまう。その結果、歪曲収差をはじめ、像面湾曲などの軸外収差の補正が困難となるので好ましくない。
【0014】
条件式(2)は、第2レンズ群の焦点距離f2とレトロフォーカス型レンズ全系の焦点距離fとの比について適切な範囲を規定している。
【0015】
条件式(2)の下限値を下回ると、レトロフォーカス型レンズ全系の屈折力に比べ第2レンズ群が強い屈折力を有することになってしまう。その結果、所望のバックフォーカスの確保が困難となり、CCD等の撮像素子に必要なローパスフィルタや赤外カットフィルタを入れるスペースが無くなるので好ましくない。
【0016】
条件式(2)の上限値を上回ると、レトロフォーカス型レンズ全系の屈折力に比べ第2レンズ群が弱い屈折力を有することになってしまう。その結果、フォーカシング時のフォーカシング群の移動量が増大し、フォーカシング群の第2レンズ群と固定群の第1レンズ群とが干渉してしまい近距離物体への合焦が困難になってしまう。また、フォーカシングのスペースを確保しようとするとレトロフォーカス型レンズ全系の大型化に繋がるので好ましくない。
【0017】
条件式(3)はレトロフォーカス型レンズ全系の焦点距離fと第1レンズ群前群の焦点距離f1Fとの比について適切な範囲を規定している。
【0018】
条件式(3)の下限値を下回ると、レトロフォーカス型レンズ全系の屈折力に比べ第1レンズ群前群が著しく弱い屈折力を有することになってしまう。その結果、最大像高に対する主光線のレンズ第1面への入射高さが光軸から隔たり大型化を招き好ましくない。
【0019】
条件式(3)の上限値を上回ると、レトロフォーカス型レンズ全系の屈折力に比べ第1レンズ群前群が著しく強い屈折力を有することになってしまう。その結果、レンズの対称性が崩れ負の歪曲収差が大きくなり、また、主光線より下側光線のコマ収差が悪化するので好ましくない。
【0020】
条件式(4)は、第1レンズ群前群の焦点距離f1Fと第1レンズ群後群の焦点距離f1Rとの比について適切な範囲を規定している。
【0021】
条件式(4)の下限値を下回ると、第1レンズ群後群の屈折力が第1レンズ群前群の屈折力に比べ弱くなることを意味する。その結果、第1レンズ群後群の所望の結像倍率を得ようとすると、第1レンズ群前群と第1レンズ群後群との間隔を広げなくてはならなくなりレンズの大型化を招くので好ましくない。
【0022】
条件式(4)の上限値を上回ると、第1レンズ群後群の屈折力が前記第1レンズ群前群の屈折力に比べ強くなることを意味する。その結果、主に球面収差が負側に大きくなり補正が困難となる。また、第1レンズ群後群の所望の結像倍率を得ようとすると、第1レンズ群前群と第1レンズ群後群との間隔を狭くする必要があり、その結果、レンズ個々の屈折力が強くなることによりコマ収差等の諸収差の補正も困難となるので好ましくない。
【0023】
また、本発明のレトロフォーカス型レンズでは、以下の条件式(5)を満足している。
(5) D1/f<1.5
ここで、
f:レトロフォーカス型レンズ全系の焦点距離、
D1:第1レンズ群前群の最も像側の面と第1レンズ群後群の最も物体側の面との光軸上の距離である。
【0024】
条件式(5)は、レトロフォーカス型レンズ全系の焦点距離fと第1レンズ群前群の最も像側の面と第1レンズ群後群の最も物体側の面との光軸上の距離との比について適切な範囲を規定している。
【0025】
条件式(5)の範囲を外れると、第1レンズ群前群と前記第1レンズ群後群との光軸上の距離が必要以上に長くなり過ぎ、固定群である第1レンズ群の大型化を招くと共にレトロフォーカス型レンズ全系が大型化するので好ましくない。
【0026】
また、本発明のレトロフォーカス型レンズでは、第1レンズ群前群の最も物体側に正レンズを配置している。広角レンズに特有の負側に大きく発生する主に歪曲収差の補正に有効である。
【0027】
また、本発明のレトロフォーカス型レンズでは、第1レンズ群後群に物体側から順に正レンズと負レンズとの貼り合わせ正レンズを有している。Fナンバー1.4という大口径にもかかわらず無限遠物体から近距離物体までのフォーカシング時における主に球面収差の変動を抑えることに有効である。さらに好ましくは、前記貼り合わせ正レンズの貼り合わせ面は負の曲率半径を有することがよい。
【0028】
以上の条件式(1)から(5)を満足することにより、リアフォーカス方式を採用した小型で簡単な構成でありFナンバーが1.4〜1.8程度と明るく、画角50°程度と広画角でありながら歪曲収差を良好に補正し、無限遠物体から近距離物体までのフォーカシング時における収差変動を抑え優れた結像性能を有し、フォーカシング群の重量、大きさ、移動量を小さくすることによりフォーカス部を移動させる駆動装置の負荷を軽減させ、迅速なフォーカシングを可能にしたレトロフォーカス型レンズを提供することができる。
【0029】
「実施例」
以下、本発明にかかるレトロフォーカス型レンズの各実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0030】
以下のすべての実施例において、レトロフォーカス型レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とからなり、第1レンズ群G1は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群前群G1Fと、開口絞りSと、正の屈折力を有する第1レンズ群後群G1Rとから成り、無限遠物体から近距離物体に対してフォーカシングする際に、第1レンズ群G1は像面に対して固定され、第2レンズ群G2を光軸方向に移動するように構成している。
【0031】
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例にかかるレトロフォーカス型レンズのレンズ構成を示す図である。
【0032】
本第1実施例のレトロフォーカス型レンズでは、物体側から順に、第1レンズ群前群G1Fは、両凸形状の正レンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、両凹形状の負レンズL13と、両凸形状の正レンズL14とから構成されている。第1レンズ群後群G1Rは、両凸形状の正レンズL15と両凹形状負レンズL16との貼り合わせ正レンズから構成されている。第2レンズ群G2は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL21と、両凸形状の正レンズL22と、両凸形状の正レンズL23と、両凸形状の正レンズL24と両凹形状の負レンズL25との貼り合わせ負レンズとから構成されている。そして、平行平面板からなるフィルタFが第2レンズ群G2と像面Iとの間に設けられている。
【0033】
表1に本第1実施例のレトロフォーカス型レンズの諸元値を掲げる。表1において、fは焦点距離を、FNOはFナンバーを、2ωは画角を、Bfはバックフォーカスを、βは撮影倍率を、d0は物体からレンズ第1面までの距離をそれぞれ表している。さらに、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からレンズ面の順序を、屈折率およびアッベ数はそれぞれd線(λ=587.6nm)に対する値を示している。なお、空気の屈折率1.000000は記載を省略している。
【0034】
なお、以下の全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径、面間隔その他の長さ等は、特記の無い場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、単位は「mm」に限定されること無く他の適当な単位を用いることもできる。さらに、これらの記号の説明は、以降の他の実施例においても同様とする。
【0035】
【表1】
【0036】
図2から図4は、d線(λ=587.6nm)およびg線(λ=435.8nm)に対する第1実施例の諸収差図である。図2は無限遠物体に対する諸収差図を、図3はβ=−0.065に対する諸収差図を、図4はβ=−0.1に対する諸収差図をそれぞれ示している。各収差図において、FNOはFナンバーを、NAは開口数を、Yは像高を、dはd線を、gはg線をそれぞれ示している。球面収差図では、最大口径に対応するFナンバー値またはNAの最大値を示し、非点収差図、歪曲収差図では像高Yの最大値をそれぞれ示し、コマ収差図では各像高の値を示す。また、非点収差図において実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。以上の収差図の説明は、他の実施例においても同様である。
【0037】
各収差図から、本第1実施例のレトロフォーカス型レンズは、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0038】
(第2実施例)
図5は、本発明の第2実施例にかかるレトロフォーカス型レンズのレンズ構成を示す図である。
【0039】
本第2実施例のレトロフォーカス型レンズでは、物体側から順に、第1レンズ群前群G1Fは、両凸形状の正レンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、両凹形状の負レンズL13と、両凸形状の正レンズL14とから構成されている。第1レンズ群後群G1Rは、両凸形状の正レンズL15と両凹形状の負レンズL16との貼り合わせ正レンズから構成されている。第2レンズ群G2は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL21と、両凸形状の正レンズL22と、両凸形状の正レンズL23と両凹形状の負レンズL24との貼り合わせ正レンズとから構成されている。そして、平行平面板からなるフィルタFが第2レンズ群G2と像面Iとの間に設けられている。
【0040】
表2に本第2実施例のレトロフォーカス型レンズの諸元値を掲げる。
【0041】
【表2】
【0042】
図6から図8は、d線(λ=587.6nm)およびg線(λ=435.8nm)に対する実施例2の諸収差図である。図6は無限遠物体に対する諸収差図を、図7はβ=−0.065に対する諸収差図を、図8はβ=−0.1に対する諸収差図をそれぞれ示している。
【0043】
各収差図から、本第2実施例のレトロフォーカス型レンズは、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0044】
(第3実施例)
図9は、本発明の第3実施例にかかるレトロフォーカス型レンズのレンズ構成を示す図である。
【0045】
本第3実施例のレトロフォーカス型レンズでは、物体側から順に、第1レンズ群前群G1Fは、両凸形状の正レンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、両凹形状の負レンズL13と、両凸形状の正レンズL14とから構成されている。第1レンズ群後群G1Rは、両凸形状の正レンズL15と両凹形状の負レンズL16との貼り合わせ正レンズから構成されている。第2レンズ群G2は、両凹形状の負レンズL21と、両凸形状の正レンズL22と、両凸形状の正レンズL23と、両凸形状の正レンズL24と両凹形状の負レンズL25との貼り合わせ負レンズとから構成されている。そして、平行平面板からなるフィルタFが第2レンズ群G2と像面Iとの間に設けられている。
【0046】
表3に本第3実施例のレトロフォーカス型レンズの諸元値を掲げる。
【0047】
【表3】
【0048】
図10から図12は、d線(λ=587.6nm)およびg線(λ=435.8nm)に対する実施例3の諸収差図である。図10は無限遠物体に対する諸収差図を、図11はβ=−0.065に対する諸収差図を、図12はβ=−0.1に対する諸収差図をそれぞれ示している。
【0049】
各収差図から、本第3実施例のレトロフォーカス型レンズは、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0050】
(第4実施例)
図13は、本発明の第4実施例にかかるレトロフォーカス型レンズのレンズ構成を示す図である。
【0051】
本第4実施例のレトロフォーカス型レンズでは、物体側から順に、第1レンズ群前群G1Fは、両凸形状の正レンズL11と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と、両凸形状の正レンズL14とから構成されている。第1レンズ群後群G1Rは、両凸形状の正レンズL15と両凹形状の負レンズL16との貼り合わせ正レンズから構成されている。第2レンズ群G2は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL21と、両凸形状の正レンズL22と、両凸形状の正レンズL23と、両凸形状の正レンズL24と両凹形状の負レンズL25との貼り合わせ負レンズとから構成されている。そして、平行平面板からなるフィルタFが第2レンズ群G2と像面Iとの間に設けられている。
【0052】
表4に本第4実施例のレトロフォーカス型レンズの諸元値を掲げる。
【0053】
【表4】
【0054】
図14から図16は、d線(λ=587.6nm)およびg線(λ=435.8nm)に対する実施例4の諸収差図である。図14は無限遠物体に対する諸収差図を、図15はβ=−0.065に対する諸収差図を、図16はβ=−0.1に対する諸収差図をそれぞれ示している。
【0055】
各収差図から、本第4実施例のレトロフォーカス型レンズは、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、リアフォーカス方式を採用した小型で簡単な構成で優れた結像性能を有し、迅速なフォーカシングを可能にしたレトロフォーカス型レンズが実現でき、広範な利用目的に適うレトロフォーカス型レンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかるレトロフォーカス型レンズのレンズ構成図。
【図2】第1実施例のレトロフォーカス型レンズの無限遠物体に対する諸収差図。
【図3】第1実施例のレトロフォーカス型レンズのβ=−0.065に対する諸収差図。
【図4】第1実施例のレトロフォーカス型レンズのβ=−0.1に対する諸収差図。
【図5】本発明の第2実施例にかかるレトロフォーカス型レンズのレンズ構成図。
【図6】第2実施例のレトロフォーカス型レンズの無限遠物体に対する諸収差図。
【図7】第2実施例のレトロフォーカス型レンズのβ=−0.065に対する諸収差図。
【図8】第2実施例のレトロフォーカス型レンズのβ=−0.1に対する諸収差図。
【図9】本発明の第3実施例にかかるレトロフォーカス型レンズのレンズ構成図。
【図10】第3実施例のレトロフォーカス型レンズの無限遠物体に対する諸収差図。
【図11】第3実施例のレトロフォーカス型レンズのβ=−0.065に対する諸収差図。
【図12】第3実施例のレトロフォーカス型レンズのβ=−0.1に対する諸収差図。
【図13】本発明の第4実施例にかかるレトロフォーカス型レンズのレンズ構成図。
【図14】第4実施例のレトロフォーカス型レンズの無限遠物体に対する諸収差図。
【図15】第4実施例のレトロフォーカス型レンズのβ=−0.065に対する諸収差図。
【図16】第4実施例のレトロフォーカス型レンズのβ=−0.1に対する諸収差図。
【符号の説明】
G1 :第1レンズ群
G1F:第1レンズ群前群
G1R:第1レンズ群後群
G2 :第2レンズ群
F :フィルタ
S :開口絞り
I :像面
Claims (2)
- 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とからなり、
前記第1レンズ群は、物体側から順に負の屈折力を有する第1レンズ群前群と、開口絞りと、正の屈折力を有する第1レンズ群後群とからなり、
前記第1レンズ群前群の最も物体側に配置されるレンズは、正レンズからなり、
無限遠物体から近距離物体に対してフォーカシングする際に、前記第1レンズ群は像面に対して固定され、前記第2レンズ群を光軸方向に移動し、
レンズ全系の焦点距離をf、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第1レンズ群前群の焦点距離をf1F、前記第1レンズ群後群の焦点距離をf1R、前記第1レンズ群前群の最も像側の面と前記第1レンズ群後群の最も物体側の面との光軸上の距離をD1、としたとき、
−8<f1/f<−2 (f1<0)
0.8<f2/f<1.5
−5<f1F/f<−2.5 (f1F<0)
−5<f1R/f1F<−2
D1/f<1.5
の条件を満足することを特徴とするレトロフォーカス型レンズ。 - 前記第1レンズ群後群は、物体側から順に正レンズと負レンズとの貼り合わせ正レンズを有することを特徴とする請求項1に記載のレトロフォーカス型レンズ。
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