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JP4424523B2 - ホルマザン化合物及びそれを用いる染色法 - Google Patents

ホルマザン化合物及びそれを用いる染色法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はホルマザン化合物、及びこれを用いて染色されたセルロース系高分子基材に関する。
【0002】
【従来の技術】
セルロース系高分子基材を堅牢な青色に染める染料としては、従来C.I.Direct Blue 200、202、203等のジアニシジン系の染料が知られており、繊維染色業界、製紙業界において大量に使用されてきた。しかし、これらの染料の母体となるジアニシジンは特定化学物質に該当し、その製造及び使用において、取り扱い上特別の配慮と使用制限を余儀なくされている。
これに代わる代替品の開発も種々なされているものの、いずれも未だ十分満足すべき結果は得られていない現状である。例えば、特許第2510876号には、ホルマザン系直接染料の記載があるが、高温染色適性、耐洗濯性が劣るという欠点がある。環境衛生の面から、安全性がより高くしかも染色効果の優れた青色染料が要望されている。また、ポリエステル繊維などとの混紡においては高温で染色されるが、高温においてもセルロ−ス系繊維に対する親和性が低下しない染料が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
原料としてジアニシジン系化合物を用いることなく、カラーバリュー、ビルドアップ性、諸堅牢度の良好なセルロース系高分子基材の染色に適した青色染料を開発することが重要な課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記従来の欠点を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に至ったものである。
即ち本発明は、
(1)下記式(1)
【0005】
【化3】
Figure 0004424523
【0006】
(式(1)においてR1は水素原子、スルホン酸基、水酸基、クロル基、メトキシ基、カルボキシル基またはアルキル基を、R2及びR3の一方は水素原子で他方はスルホン酸基を、Xはモルホリノ基、2−ヒドロキシエチルアミノ基またはビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ基を、Yは式(2)
【0007】
【化4】
Figure 0004424523
【0008】
(式(2)においてR4はスルホン酸基またはカルボキシル基を表す。)
で示されるフェニレンジイミノ基をそれぞれ表す。)
で表されるホルマザン化合物又はその塩、
(2)式(1)において、R1は水素原子、R2及びR3の一方は水素原子で他方はスルホン酸基、Xはモルホリノ基、2−ヒドロキシエチルアミノ基またはビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ基、Yは式(2)において2つのイミノ基がフェニレン基を介してパラ位に結合している基である(1)記載のホルマザン化合物又はその塩、
【0009】
(3)式(1)において、R1は水素原子、R2は水素原子、R3はスルホン酸基、Xはモルホリノ基またはビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ基を、Yは式(2)において2つのイミノ基がフェニレン基を介してパラ位に結合している基である(1)記載のホルマザン化合物又はその塩、
(4)式(1)において、R1は水素原子、R2は水素原子、R3はスルホン酸基、Xはモルホリノ基、Yは式(2)においてR4がスルホン酸基でかつ2つのイミノ基がフェニレン基を介してパラ位に結合している基である(1)記載のホルマザン化合物又はその塩、
(5)(1)ないし(4)のいずれか1項に記載のホルマザン化合物又はその塩を使用することを特徴とするセルロース系高分子基材の染色方法、
(6)(1)ないし(4)のいずれか1項に記載のホルマザン化合物又はその塩で染色されたセルロース系高分子基材、
に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の新規ホルマザン化合物は、前記式(1)で表される。前記式(1)において、R1のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等のC1〜C4のアルキル基があげられ、メチル基又はエチル基が好ましい。R1の置換位置は2位又は4位が好ましい。
【0011】
本発明の前記式(1)で示される新規ホルマザン化合物の代表的化合物の例を表1に示す。なお、表1のYの項において、PASは式(2)においてR4がスルホン酸基でかつ2つのイミノ基がフェニレン基を介してパラ位に結合している基を、PAKは式(2)においてR4がカルボキシル基でかつ2つのイミノ基がフェニレン基を介してパラ位に結合している基を、MASは式(2)においてR4がスルホン酸基でかつ2つのイミノ基がフェニレン基を介してメタ位に結合している基を、MAKは式(2)においてR4がカルボキシル基でかつ2つのイミノ基がフェニレン基を介してメタ位に結合している基を、それぞれ表す。なお、式(2)において2つのイミノ基がフェニレン基を介してパラ位に結合している基の化学式(式(2−1))とメタ位に結合している基の化学式(式(2−2))を次に示す。
【0012】
【化5】
Figure 0004424523
【0013】
(表1)
Figure 0004424523
【0014】
本発明の式(1)で示されるホルマザン化合物を得るには、まず下記式(3)で表されるホルマザンアミノ化合物を例えば以下に述べる方法により合成する。アミノ安息香酸類を常法によりジアゾ化し、そのジアゾ化物より得られるヒドラジン類1モルに対し、ベンズアルデヒド類1モルを、水溶液中80〜95℃で縮合してフェニルヒドラゾン類を得る。これに、6−アセチルアミノ−2−アミノフェノール−4−スルホン酸のジアゾ化物1モルを、水溶液中0〜5℃で、ソーダ灰の存在下でカップリングさせる。次いで、硫酸銅、塩化銅等を1〜1.5モル加え銅化し、その後アセチルアミノ基を強アルカリで60〜90℃で、3〜6時間処理して加水分解することにより、式(3)のホルマザンアミノ化合物が得られる。
【0015】
【化6】
Figure 0004424523
【0016】
(式(3)において、R1、R2、R3はそれぞれ前記と同じ意味を表す。)
次に1例として、以下に述べる方法によって式(1)のホルマザン化合物が合成される。
式(3)で表されるホルマザンアミノ化合物1モルに対し2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン1モルを0〜10℃、pH6〜8で、2〜3時間反応させて一次縮合物を得、次いでこの一次縮合物2モルに、Yに対応するジアミン類1モルを50〜65℃、pH6〜9、8〜24時間反応させて二次縮合物を得、その後この二次縮合物1モルに、Xに対応するアミン類2モルを80〜95℃、pH6〜9、6〜18時間反応させることにより三次縮合物である式(1)で表されるホルマザン化合物を得る。
【0017】
本発明の式(1)で示されるホルマザン化合物は次の方法でも合成できる。
2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン2モルに対し、Yに対応するジアミン類1モルを、0〜10℃、pH5〜8、2〜4時間反応させて一次縮合物を得、次いでこの一次縮合物1モルに、式(3)で表されるホルマザンアミノ化合物2モルを、50〜65℃、pH6〜9、2〜4時間反応させて二次縮合物を得、その後この二次縮合物1モルに、Xに対応するアミン類2モルを、80〜95℃、pH6〜9、6〜18時間反応させ、式(1)で表されるホルマザン化合物を得る。
【0018】
本発明の前記式(1)で表される化合物は塩となっていても良い。塩は水溶性塩が好ましい。塩としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルキルアミン塩、アルカノールアミン塩またはアンモニウム塩等があげられる。好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩、トリイソプロパノールアミン塩等のアルカノールアミン塩があげられる。
【0019】
前記式(1)の上記各々の塩を得るには、例えば、得られたナトリウム塩の結晶を水に溶解させ、酸を添加して酸性とした後、場合によりろ過して得られるケーキを再び水に溶解させ、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミン等のアミンを添加することにより、それぞれカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩又はトリエタノールアミン塩等のアミン塩とすることができる。式(1)で表されるホルマザン化合物は、通常の方法により、塩析により取り出しを行い乾燥製品として、また、反応液を希釈又は濃縮等の濃度調整をし、液状製品としても良い。
【0020】
本発明のホルマザン化合物(1)は、直接染料として、天然または再生のセルロース系高分子基材の染色に使用される。染色の対象となるセルロース系高分子基材としては、例えば木綿、麻等の天然のセルロース系繊維、レーヨン等の再生のセルロース繊維、これらを含有する混紡繊維、紙、パルプ等があげられる。
【0021】
天然または再生のセルロース系繊維の染色法としては、浸染法、捺染法、パディング法が適用されるが、最も好ましい方法は、浸染法である。
【0022】
本発明の化合物(1)を用いて、天然または再生のセルロース系繊維を浸染により染着させる場合は、例えば被染物を浴比の比較的大きな条件で染浴の中に40〜50℃で導入し染浴の温度を80〜100℃に徐々に高め、そしてこの温度で20〜60分間染色することによって行われる。なお、その実際の染色温度に達する前に、または場合によってはその温度に達した後に、染料の吸収を促進するために塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムのような中性塩を染浴に加えることができる。また、ポリエステル繊維とレーヨンとの混紡繊維を分散染料とともに一浴で染色する際には、高温染色法により120〜130℃で染色するが、その際、pH調整剤を用いてpHを中性〜アルカリに調整し染色することが好ましい。本発明の化合物(1)は、高温染色においても親和性が低下することがない。また、汎用の黄色染料、赤色染料などとの配合染色を行った場合、親和性が揃っているため再現性が良好である。そして、化合物(1)を使用して得られた染色物は耐光、洗濯、塩素水堅牢度に優れ、しかもカラーバリュー、ビルドアップ性が良好である。
【0023】
次に本発明の化合物を用いて紙、パルプの染色を行う場合につき説明する。紙の染色法としては、(I)パルプの解離または叩解時に染料を添加して染色する内添法と、(II)パルプのサイズプレス工程でサイズプレス液に染料を添加する外添法に大別されるが、その他、紙の表面に染料、無機白色顔料、バインダー等から調製された塗工液をオーバーコーティングする方法も採用される。式(1)のホルマザン化合物はいずれの方法にも適用可能であるが、より好ましい方法は内添法である。内添法においては、まずパルプをパルパー、リファイナー等によって通常400〜490c.c.の叩解度に叩解してパルプスラリーとなし、これに温度10〜40℃において通常0.01〜3.0%(乾燥紙重量あたり)の式(1)のホルマザン化合物を添加し更に通常の填料、サイズ剤、硫酸バンド、紙力増強剤、固着剤等を必要に応じて添加したあと常法により抄紙工程、乾燥工程を得て式(1)のホルマザン化合物で染色された紙を得る。式(1)の化合物は紙(セルロース系高分子基材)に対する親和性、カラーバリューが高く、かつ得られた染色紙の堅牢度(耐光性)が良好である。
【0024】
【実施例】
次に実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるものではない。実施例中「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0025】
実施例1
2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン5.0部を、水15部、氷10部、10%リパールOH(アニオン性界面活性剤、ライオン製)水溶液0.5部からなる溶液中に撹拌下に加えた。30分撹拌後、3℃以下に維持し、これを、上記式(3)のホルマザンアミノ化合物(上記式(3)において、R1は水素原子、R2は水素原子、R3はスルホン酸基である化合物)16.0部を水180部に完溶した溶液に注加した。その後、10℃前後で10%ソーダ灰水溶液を滴下しpH6〜8に維持しながら2時間反応させて一次縮合物の反応液を得た。その後、1,4−ジアミノベンゼン−2−スルホン酸2.6部を水25部中に弱酸性で溶解させた溶液を上記反応液中に添加した。この混合物を昇温し、50〜60℃の温度で10%ソーダ灰水溶液によりpH値を6〜8に維持しながら6時間反応させて、二次縮合物の反応液を得た。この反応液中にモルホリン3.5部を加え、昇温し、85〜90℃の温度でpH値を7前後に維持しながら8時間反応させた。次いで同温度で対液5%の塩化ナトリウムにて塩析し、結晶を濾別、乾燥してNo.1の化合物(上記式(1)において、R1とR2はいずれも水素原子、R3はスルホン酸基、Xはモルホリノ基、YはPASである化合物,λmax:595nm)を含む粉末33.5部を得た。
【0026】
実施例2
2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン5部を、水15部、氷15部、10%リパールOH水溶液0.05部からなる溶液中に撹拌下に加え、45分撹拌後した。これに、1,4−ジアミノベンゼン−2−スルホン酸2.5部を水40部に完溶した溶液を、8℃以下に維持しながら注加し、10%ソーダ灰水溶液によりpHを6〜8に維持しながら11時間反応させて一次縮合物の反応液を得た。次に、式(3)のホルマザンアミノ化合物(実施例1で使用した化合物)17.4を水130部に完溶させ上記反応液を添加した。この混合物を昇温し、50〜60℃の温度で10%ソーダ灰水溶液によりpH6〜8に維持しながら、4時間反応させて二次縮合物の反応液を得た。この二次縮合物を含む反応液中にモルホリン3.5部を加え、昇温し、85〜90℃の温度でpH値を7前後に維持しながら8時間反応させた。次いで同温度で対液7%の塩化ナトリウムにて塩析し、結晶を濾別、乾燥してNo.1の化合物を含む粉末46.2部を得た。
【0027】
実施例3
実施例1で得られたNo.1の化合物を含む粉末1部を熱湯200部に溶かし、無水硫酸ナトリウム10部および水800部を加え染浴とする。この中へ、ビスコースレーヨンの布50部を浸漬し、撹拌しながら徐々に90℃に昇温し、このまま40分間染色する。その後、水洗乾燥し染着性良好な青色染色物を得た。上記方法で得られた染色物50部をポリアミン系フィックス剤浴(フィックス剤〈スプラフィックスDFC(センカ製)〉2部を水1000部に溶解して得た物)に入れ、60℃の温度で20分間浸漬した後、乾燥する。こうして得られた染色物のフィックス剤処理による変退色は認められなかった。この染色物は、耐光性が良好であり、耐洗濯性、耐塩素水性も優れていた。これらの評価結果を表2に示す。
【0028】
比較例1
C.I.Direct Blue 200(ジアニシジン系染料)を用いて、実施例3と同様にしてレーヨン布を染色、乾燥し青色染色物を得た。この染色物を、実施例3と同様にフィックス剤処理をおこなったところ、処理による変色が大きかった。諸堅牢度を表2に示す。
【0029】
比較例2
特許第2510876号実施例1記載の染料(下記式(4))を用いて、実施例3と同様にしてレーヨン布を染色、乾燥し青色染色物を得た。この染色物を、実施例3と同様にしてフィックス剤処理をおこなった。諸堅牢度を表2に示す。
【0030】
【化7】
Figure 0004424523
【0031】
(表2)
Figure 0004424523
【0032】
(堅牢度試験方法)
染色後、ポリアミン系フィックス剤にて処理を行った染布について実施。
耐光 :JIS L0842 カーボンアークフェードメーター 20、40時間照射
洗濯 :JIS L0844 A−2法
塩素水 :JIS L0884 弱
【0033】
(判定及び結果の表示)
Figure 0004424523
【0034】
比較例1のジアニシジン系染料を用いた場合、染布の鮮明性は低く、フィックス剤処理による変色が大きかった。また、塩素水堅牢度も実施例3の場合と比較して劣るものであった。また、比較例2の染料を用いた場合は、130℃の高温において親和性が低下し、所望の濃度が得られなかった。また、染布の洗濯堅牢度は実施例3の場合と比較して非常に劣るものであった。
【0035】
実施例4
実施例1で得られたNo.1の化合物を含む粉末1部を熱湯200部に溶かし、無水硫酸ナトリウム10部、Kayaku Buffer P−7(日本化薬製pH調整剤)2部、および水800部を加えpH7の染浴とする。この中へ、ビスコースレーヨンの布50部を浸漬し、撹拌しながら徐々に130℃に昇温し、このまま60分間染色する。その後、水洗乾燥した。高温においても親和性が低下することがなく、染着性良好な青色染色物を得た。
【0036】
実施例5
下記組成で染浴を調製する。
実施例1で得られたNo.1の化合物を含む粉末 0.25部
Kayacelon Yellow TR(日本化薬製直接染料)0.40部
Kayacelon Rubine TR(日本化薬製直接染料)0.25部
Kayaku Buffer P−7(日本化薬製pH調整剤) 2部
無水硫酸ナトリウム 10部
純水 1000部
この中へ、ビスコースレーヨンの布50部を浸漬し、撹拌しながら徐々に130℃に昇温し、このまま60分間染色する。その後、水洗乾燥した。染料の親和性がそろっているため、均一な茶色染色物を得た。
【0037】
実施例6
実施例1で得られたNo.1の化合物を含む粉末0.05部と水60部からなる染浴を調製し、この染浴にパルプ2部(乾燥重量)、無水硫酸ナトリウム0.04部を加えて室温で15分間撹拌する。その後、RF−サイズ880L−50(商品名、サイズ剤、ミサワセラミックケミカル製)0.02部を加え10分撹拌し、結晶硫酸アルミニウム0.06部を加えて、さらに20分間撹拌する。次いでJIS 8209(パルプ試験用手スキ紙調製方法)に記載の方法に準じ抄紙、乾燥し、青色に着色された紙を得た。このものは、耐光堅牢度が良好であった。
【0038】
【発明の効果】
本発明で得られるホルマザン化合物は環境衛生の面から安全性が高く、セルロース系高分子基材を染色した場合、カラーバリュー、ビルドアップ性、諸堅牢度の優れた染色物が得られる。また、繊維の染色において、セルロース系繊維とポリエステル繊維との混紡繊維を染色する際、高温染色を行っても親和性が低下することなく、また汎用の黄色染料、赤色染料との配合染色時も親和性が揃っているため、染色再現性が良好である。紙の染色においても、染着性、耐光性が良好であり、原料としてジアニシジン系化合物を用いることなく鮮明な青色染色物が得られる。

Claims (6)

  1. 下記式(1)
    Figure 0004424523
    (式(1)においてRは水素原子、スルホン酸基、水酸基、クロル基、メトキシ基、カルボキシル基またはアルキル基を、R及びRの一方は水素原子で他方はスルホン酸基を、Xはモルホリノ基、2−ヒドロキシエチルアミノ基またはビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ基を、Yは式(2)
    Figure 0004424523
    (式(2)においてRはスルホン酸基またはカルボキシル基を表す。)で示されるフェニレンジイミノ基をそれぞれ表す。)で表される直接染料であるホルマザン化合物又はその塩。
  2. 式(1)において、Rは水素原子、R及びRの一方は水素原子で他方はスルホン酸基、Xはモルホリノ基、2−ヒドロキシエチルアミノ基またはビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ基、Yは式(2)において2つのイミノ基がフェニレン基を介してパラ位に結合している基である請求項1記載の直接染料であるホルマザン化合物又はその塩。
  3. 式(1)において、Rは水素原子、Rは水素原子、Rはスルホン酸基、Xはモルホリノ基またはビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ基、Yは式(2)において2つのイミノ基がフェニレン基を介してパラ位に結合している基である請求項1記載の直接染料であるホルマザン化合物又はその塩。
  4. 式(1)において、Rは水素原子、Rは水素原子、Rはスルホン酸基、Xはモルホリノ基、Yは式(2)においてRがスルホン酸基でかつ2つのイミノ基がフェニレン基を介してパラ位に結合している基である請求項1記載の直接染料であるホルマザン化合物またはその塩。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の直接染料であるホルマザン化合物又はその塩で染色することを特徴とするセルロース系高分子基材の染色法。
  6. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の直接染料であるホルマザン化合物又はその塩で染色されたセルロース系高分子基材。
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