JP4423560B2 - 動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、駆動時の騒音を低減することができ、且つ実用上の耐久性を向上することのできる動力伝達チェーン、およびこれを備える動力伝達装置を提供することを目的とする。
動力伝達チェーンは、例えば、プーリ等に巻き掛けられて動力伝達装置の一部を構成し、連結部材とプーリとの間で動力の伝達が行われる。
本発明によれば、リンク間の屈曲に伴う接触点の移動量の相異なる2種類の動力伝達部材を設けていることにより、各連結部材がプーリに順次に係合する際の周期を不均一にすることができる。また、連結ピッチの相異なる2種類のリンクを設けていることにより、各連結部材がプーリに順次に係合する際の周期をより一層不均一にすることができる。これにより、各連結部材がプーリに順次に係合する際の係合音の周波数を広範囲に分布させて、騒音を十分に低減することができる。
また、長ピッチリンクの連結ピッチは、短ピッチリンクの連結ピッチよりも長く、これにより、動力伝達チェーンをプーリに巻き掛けて屈曲させた際の、長ピッチリンクの隣接する所定のリンクに対する屈曲角は、短ピッチリンクの隣接する所定のリンクに対する屈曲角よりも大きい。
しかしながら、本発明では、長ピッチリンクの後貫通孔に、第2仕様部材が挿通されている。第2仕様部材は、リンク間の屈曲に伴う接触点の移動量がより小さくされているため、長ピッチリンクの後貫通孔に挿通された動力伝達部材の接触点が、チェーン屈曲時のチェーン径方向の一方に寄り過ぎることを防止できる。したがって、長ピッチリンクの貫通孔の周縁の一部に、局所的に大きな負荷がかかることを抑制できる。その結果、長ピッチリンクに発生する応力を低減でき、動力伝達チェーンの実用上の耐久性を向上することができる。
また、本発明において、上記長ピッチリンクと短ピッチリンクとは、チェーン進行方向にランダムに配列されている場合がある。この場合、各連結部材がプーリに順次に係合する際の周期をランダムにして、各連結部材がプーリに順次に係合する際の係合音の周波数をより広範囲に分布させて、騒音をより低減することができる。
また、本発明において、上記長ピッチリンクと短ピッチリンクとは、チェーン進行方向にランダムに配列され、上記第1仕様部材と第2仕様部材とは、チェーン進行方向にランダムに配列されている場合がある。
また、本発明において、相対向する一対の円錐面状のシーブ面(62a,63a,72a,73a)をそれぞれ有する第1および第2のプーリ(60,70)と、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に接触して動力を伝達する上記の動力伝達チェーンとを備える場合がある。この場合、静粛性および耐久性にすぐれた動力伝達装置を実現することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機(以下では、単に無段変速機ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。図1を参照して、無段変速機100は、自動車等の車両に搭載されるものであり、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドライブプーリ60と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドリブンプーリ70と、これらの両プーリ60,70間に巻き掛けられた無端状の動力伝達チェーン1(以下では、単にチェーンともいう)とを備えている。なお、図1中のチェーン1は、理解を容易にするために一部断面を示している。
ドリブンプーリ70の可動シーブ72には、ドライブプーリ60の可動シーブ63と同様に油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、この可動シーブ72を移動させることにより溝幅を変化させるようになっている。それにより、チェーン1を移動させて、プーリ70のチェーン1に関する有効半径R(以下、プーリ70の有効半径Rともいう)を、最大値R2(図3(A)参照)から最小値R1(図3(B)参照)までの間で変更できるようになっている。
一方、無段変速機100の増速比が最も高い場合(オーバードライブ時)には、図3(B)に示すように、ドライブプーリ60の有効半径Rが最大値R2とされ、ドリブンプーリ70の有効半径Rが最小値R1とされる。
なお、以下では、図5を参照して説明するときは、チェーン1の直線領域を基準として説明し、図6を参照して説明するときは、チェーン1の屈曲領域を基準として説明する。
また、以下では、チェーン1の進行方向に沿う方向をチェーン進行方向Xといい、チェーン進行方向Xに直交し且つ第1および第2のピン3,4の長手方向に沿う方向をチェーン幅方向Wといい、チェーン進行方向Xおよびチェーン幅方向Wの双方に直交する方向を直交方向Vという。
前端部5および後端部6には、第1の貫通孔としての前貫通孔9、および第2の貫通孔としての後貫通孔10がそれぞれ形成されている。中間部7は、前貫通孔9および後貫通孔10間を仕切る柱部8を有している。この柱部8は、チェーン進行方向Xに所定の厚みを有している。各リンク2における周縁部は、滑らかな曲線に形成されており、応力集中の生じ難い形状とされている。
具体的には、第1のリンク列51のリンク2の前貫通孔9と、第2のリンク列52のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する第1および第2のピン3,4によって、第1および第2のリンク列51,52のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
図示していないが、次には、第3および第4のリンク列のリンクが相互に連結され、このようにして、チェーン進行方向Xに隣り合う2つのリンク列のリンク2同士が、対応する第1および第2のピン3,4によって順次に連結され、無端状をなすチェーン1が形成されている。
この周面11は、滑らかな面に形成されており、チェーン進行方向Xの前方を向く対向部としての前部12と、チェーン進行方向Xの後方を向く背部としての後部13と、直交方向Vに相対向する一対の端部としての一端部14および他端部15とを有している。
後部13は、平坦面に形成されている。この平坦面は、チェーン進行方向Xと直交する所定の平面A(図5において、紙面に直交する平面)に対して、所定の傾斜角Bを有しており、チェーン内周側を向いている。
他端部15は、第1のピン3の周面11のうち、チェーン内周側(直交方向Vの他方)の端部を構成しており、チェーン内周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
なお、以下では、直交方向Vのうち、一端部14から他端部15に向かう側をチェーン内周側といい、他端部15から一端部14に向かう側をチェーン外周側という。
図2および図6を参照して、一対の端面17は、チェーン幅方向Wに直交する平面を挟んで相対向しており、互いに対称な形状を有している。これらの端面17は、各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに摩擦接触(係合)するためのものである。
第1のピン3の端面17は、球面の一部を含む形状に形成され、チェーン幅方向Wの外側に凸湾曲している。また、第1のピン3の一端部14は、その他端部15よりも、チェーン幅方向Wに長手(幅広)に形成されており、これにより、端面17がチェーン内周側を向いている。チェーン幅方向Wからみて、端面17の頂部23の位置は、当該端面17の図心の位置と一致している。
接触領域240は、例えば、楕円形形状をなしており、接触中心点C(接触領域240の図心に相当)を有している。チェーン幅方向Wからみて、接触中心点Cの位置は、頂部23の位置(端面17の図心の位置)と一致している。なお、接触中心点Cの位置は、端面17の図心に対してずれていても(オフセットしていても)よい。
同様に、ドリブンプーリ70の有効半径Rは、ドリブンプーリ70に挟持された第1のピン3の動力伝達面17の接触中心点Cと、ドリブンプーリ70の中心軸線F2との間のプーリ70の径方向の距離として定義される。
この迎え角Eは、例えば、第1のピン3の後部13の傾斜角Bと等しくされている(E=B)。なお、迎え角Eと傾斜角Bとは相異なるようにされていてもよい。
第2のピン4は、その一対の端部が上記各プーリのシーブ面に接触しないように、第1のピン3よりも短く形成されており、対をなす第1のピン3に対して、チェーン進行方向Xの前方に配置されている。チェーン進行方向Xに関して、第2のピン4は、第1のピン3よりも薄肉に形成されている。
後部19は、チェーン進行方向Xと直交する平坦面に形成されている。前述したように、この後部19は対をなす第1のピン3の前部12と対向している。
一端部21は、第2のピン4の周面18のうち、チェーン外周側の端部を構成しており、チェーン外周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
他端部22は、第2のピン4の周面18のうち、チェーン内周側の端部を構成しており、チェーン内周側に向けて凸湾曲する曲面に形成されている。
図6を参照して、チェーン1の屈曲領域において、リンク2は、そのチェーン進行方向Xの後方に隣接するリンク2に対して、屈曲角φをなして屈曲している。屈曲角φは、例えば、第1の平面H1と、第2の平面H2とがなす角として定義される。
第2の平面H2は、上記リンク2aのチェーン進行方向Xの後方に隣り合う他のリンク2bの各貫通孔9,10のそれぞれに挿通された、一対の第1のピン3b,3cのそれぞれの接触中心点Cを含み、且つチェーン幅方向Wと平行な平面をいう。
図4、図5(A)および図5(B)を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、リンク2として、連結ピッチの相異なる2種類のリンクを設けて、チェーン1の駆動時の騒音を低減しており、さらに、第1のピン3として、接触部Tの転がり摺動接触の移動軌跡の相異なる2種類の部材を設けて、チェーン1の駆動時の騒音をより低減しており、また、これら2種類のリンクと2種類の部材との配置を最適化することにより、チェーン1の実用上の耐久性を十分に確保している点にある。
短ピッチリンク24は、所定の連結ピッチPSを有している。連結ピッチPSとは、チェーン1の直線領域の短ピッチリンク24における、隣り合う第1のピン3間の距離をいう。具体的には、チェーン1の直線領域の短ピッチリンク24の前貫通孔9内の第1および第2のピン3,4の互いの接触部T1と、当該短ピッチリンク24の後貫通孔10内の第1および第2のピン3,4の互いの接触部T1との間の、チェーン進行方向Xの距離をいう。
第1のピン3は、第1仕様部材31と第2仕様部材32とを含んでいる。第1仕様部材31と第2仕様部材32とは、以下に述べるように、それぞれの前部12の形状が互いに異なったものとされている。
曲面部33のチェーン内周側の端部が、所定の起部J1(チェーン幅方向Wからみて、所定の起点)とされている。チェーン幅方向Wからみて、起部J1の位置は、接触部T1の位置、すなわち、チェーン1の直線領域における第1仕様部材31(第1のピン3)の接触部Tの位置と一致している。この起部J1は、第1仕様部材31の前部12のうち、チェーン内周側寄りに配置されている。
中心M1は、チェーン進行方向Xに直交し且つ第1仕様部材31の接触部T1を含む平面上において、上記接触部T1よりもチェーン内周側に位置している。基礎円K1と起部J1とは、交差している。
すなわち、チェーン幅方向Wからみて、第1仕様部材31の曲面部33をインボリュート曲線に形成することで、その接触部Tの移動軌跡を上記したインボリュート曲線にしている。この接触部Tは、対応するリンク2同士の屈曲角の増大に伴い、曲面部33上をチェーン外周側に変位する。
第2仕様部材32の前部12は、曲面部34を有している。第2仕様部材32の前部12のうち、曲面部34が接触部Tを形成しており、この接触部Tで、対をなす第2のピン4の後部19と転がり摺動接触している。
中心M2は、チェーン進行方向Xに直交し且つ第2仕様部材32の接触部T1を含む平面上において、上記接触部T1よりもチェーン内周側に位置している。基礎円K2と起部J2とは、交差している。
上記の構成により、対応するリンク2間の屈曲に伴う第2仕様部材32の接触部Tの移動軌跡は、チェーン幅方向Wからみて、第2仕様部材32を基準として、起部J2を持つインボリュート曲線をなしている。
なお、第2仕様部材32の曲面部34のチェーン幅方向Wからみた形状を、インボリュート曲線以外の曲線、例えば、1または複数の曲率半径を有する曲線に形成してもよい。
図7を参照して、各長ピッチリンク25の後貫通孔10には、第1のピン3として、第2仕様部材32が挿通されている。
各長ピッチリンク25の前貫通孔9には、当該長ピッチリンク25のチェーン進行方向Xの前方に隣接して配列された、リンク2の後貫通孔10を挿通している第1のピン3が、挿通されている。すなわち、各長ピッチリンク25の前貫通孔9には、第1のピン3として、第1仕様部材31または第2仕様部材32が適宜挿通されている。
上記長ピッチリンク25と短ピッチリンク24とは、チェーン進行方向Xにランダムに配列されている。より具体的には、長ピッチリンク25および短ピッチリンク24の少なくとも一方が、チェーン進行方向Xの少なくとも一部に不規則に配置されている。
なお、長ピッチリンク25と短ピッチリンク24とは、チェーン進行方向Xに規則的に配列されていてもよい。
例えば、本実施の形態では、第1のリンク列51の後貫通孔10には、第2仕様部材32が挿通されており、第2のリンク列52の後貫通孔10には、第1仕様部材31が挿通されており、第3のリンク列53の後貫通孔10には、第2仕様部材32が挿通されており、第4のリンク列54の後貫通孔10には、第2仕様部材32が挿通されており、第5のリンク列55の後貫通孔10には、第1仕様部材31が挿通されている。
以上が無段変速機の概略構成である。図3(A)を参照して、無段変速機100の駆動時、チェーン1は、回転駆動されてドライブプーリ60およびドリブンプーリ70のそれぞれと動力の伝達を行う。このとき、チェーン1の直線領域は、その第1のピン3が各プーリ60,70のいずれかに係合して、屈曲領域に移行し、チェーン1の屈曲領域は、その第1のピン3が対応するプーリ60,70との係合を解除されることにより、直線領域に移行する。このように、チェーン1は、直線領域から屈曲領域への移行と、屈曲領域から直線領域への移行とを繰り返す。
一方、短ピッチリンク24の、チェーン進行方向Xの後方に隣接する所定のリンク(例えば、短ピッチリンク24)に対する屈曲角φは、例えば、屈曲角φ2となる。このとき、長ピッチリンク25の屈曲角φ1は、短ピッチリンク24の屈曲角φ2よりも大きく(φ1>φ2)なっている。
また、長ピッチリンク25の連結ピッチPLは、短ピッチリンク24の連結ピッチPSよりも長く、これにより、チェーン1をプーリ60,70に巻き掛けて屈曲させた際の、長ピッチリンク25の屈曲角φ1は、短ピッチリンク24の屈曲角φ2よりも大きい。
また、長ピッチリンク25と短ピッチリンク24とを、チェーン進行方向Xにランダムに配列することにより、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の周期をランダムなものにして、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の係合音の周波数をより広範囲に分布させることができる。これにより、騒音をより低減することができる。
これにより、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の周期を相乗的に極めてランダムなものにして、各第1のピン3がプーリ60,70に順次に係合する際の係合音の周波数をより広範囲に分布させることができる。これにより、騒音をより一層低減することができる。
これにより、各第1のピン3の各端面17が各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに接触する際、対をなす第2のピン4が、上記第1のピン3に対して転がり摺動接触することにより、リンク2同士の屈曲が可能とされている。
さらに、各第1のピン3において、第1のピン3を基準としたその接触部Tの軌跡が、チェーン幅方向Wからみてインボリュート曲線を描くようにされている。これにより、各第1のピン3が各プーリ60,70に順次噛み込まれる際に、チェーン1に弦振動的な運動が生じることを抑制できる。その結果、チェーン1の駆動時の騒音をより低減することができる。このように、静粛性、耐久性および伝動効率にすぐれた無段変速機100を実現することができる。
この場合、屈曲角φ2の小さな短ピッチリンク24の後貫通孔10に、対応するリンク2間の屈曲に伴う接触部Tの移動量が大きい第1仕様部材31を挿通することとなる。
これにより、短ピッチリンク24の後貫通孔10に挿通された第1のピン3(第1仕様部材31)の接触部Tの移動量を少なくでき、当該接触部Tが、チェーン外周側に寄り過ぎることを抑制できる。その結果、短ピッチリンク24の後貫通孔10の周縁のチェーン外周側部分に局所的に大きな負荷が発生することを抑制でき、チェーン1の耐久性をより向上できる。
図8を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、第2のピン4を廃止して、各連結部材を所定の動力伝達部材としての単一の第1のピン3のみによって構成している点にある。第1のピン3と転がり摺動接触する対偶部材はリンク2Aであり、チェーン進行方向Xに隣り合うリンク2A同士が互いに屈曲可能に(相対回転可能に)連結されている。
前貫通孔9Aの周縁部40のチェーン進行方向Xに関する前部41(対向部)は、直交方向Vに延びる断面形状を有している。この前部41は、前貫通孔9Aに遊嵌された第1のピン3の前部12と対向している。第1のピン3は接触部Tで前部41と転がり摺動接触している。これにより、チェーン幅方向Wからみて、第1のピン3を基準とするその接触部Tの移動軌跡は、インボリュート曲線をなす。
以上、本発明の実施の形態について幾つか説明したが、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではない。例えば、図1〜図7に示す実施の形態において、第1のピン3は、各リンク2の対応する後貫通孔10に遊嵌されていてもよい。
さらに、図8に示す実施の形態において、第1のピン3は、各リンク2Aの後貫通孔10Aに遊嵌されていてもよい。また、第1のピン3の第1仕様部材31および第2仕様部材32の曲面部33,34の形状と、対をなすリンク2Aの前部41の形状とを入れ換えてもよい。
また、第1のピンの長手方向の一対の端部のそれぞれの近傍に、当該第1のピンの端面と同様の動力伝達面を有する部材を配置し、第1のピンと当該動力伝達面を有する部材とを含む動力伝達ブロックを設け、これを所定の動力伝達部材としてもよい。
さらに、ドライブプーリ60およびドリブンプーリ70の双方の溝幅が変動する態様に限定されるものではなく、何れか一方の溝幅のみが変動し、他方が変動しない固定幅にした態様であっても良い。また、上記では溝幅が連続的(無段階)に変動する態様について説明したが、段階的に変動したり、固定式(無変速)である等の他の動力伝達装置に適用しても良い。
第1および第2のピンを用いて対応するリンク同士を連結し、各長ピッチリンクの後貫通孔に第2仕様部材を挿通した実施例を作製した。また、第1および第2のピンを用いて対応するリンク同士を連結し、各長ピッチリンクの後貫通孔に第1仕様部材を挿通した比較例を作製した。
試験結果を図9に示す。図9に示すように、実施例は、比較例の2倍以上の値を示している。このように、実施例が耐久性にすぐれていることが実証された。
Claims (5)
- 複数のリンクと、これらのリンクを互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材とを備える動力伝達チェーンにおいて、
各連結部材は、所定の動力伝達部材を含み、
所定の動力伝達部材は、当該所定の動力伝達部材とリンクとの間に介在する部材からなる対偶部材、または上記リンクからなる対偶部材に対してリンク間の屈曲に伴って転がり摺動接触し、
上記所定の動力伝達部材は第1仕様部材と第2仕様部材とを含み、
リンク間の屈曲に伴う第1仕様部材と対応する対偶部材との転がり摺動のチェーン幅方向からみた接触点の移動軌跡上における当該接触点の移動量が、リンク間の屈曲に伴う第2仕様部材と対応する対偶部材との転がり摺動のチェーン幅方向からみた接触点の移動軌跡上における当該接触点の移動量よりも大きく、
上記複数のリンクは、連結ピッチが相対的に長い長ピッチリンクと、連結ピッチが相対的に短い短ピッチリンクとを含み、
各リンクは、チェーン進行方向の前後に並んで配置される前貫通孔および後貫通孔を有し、各貫通孔に対応する連結部材が挿通され、
短ピッチリンクの前貫通孔、短ピッチリンクの後貫通孔および長ピッチリンクの前貫通孔には、それぞれ、第1仕様部材または第2仕様部材が挿通され、
長ピッチリンクの後貫通孔に、第2仕様部材が挿通されていることを特徴とする動力伝達チェーン。 - 請求項1において、上記長ピッチリンクと短ピッチリンクとは、チェーン進行方向にランダムに配列されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
- 請求項1において、上記第1仕様部材と第2仕様部材とは、チェーン進行方向にランダムに配列されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
- 請求項1において、上記長ピッチリンクと短ピッチリンクとは、チェーン進行方向にランダムに配列され、上記第1仕様部材と第2仕様部材とは、チェーン進行方向にランダムに配列されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
- 相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に接触して動力を伝達する請求項1,2,3または4記載の動力伝達チェーンとを備えることを特徴とする動力伝達装置。
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