JP4402339B2 - 化粧材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐摩耗性、(接触物自体の傷付きを防止する)耐傷付き性を有すると共に、グロスマット意匠(表面艶変化模様)及びそれによる擬似立体感も表現可能な化粧材に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙、樹脂シート、板材等の各種基材を化粧した化粧材が、建築物内装材、建具等の各種用途で使用されているが、耐摩耗性等の表面強度を得る為に、化粧材表面には、2液硬化型樹脂や電離放射線硬化性樹脂等の硬化性樹脂による樹脂層を設けることが多い。また、耐摩耗性をより向上させる為に、該樹脂層中には、アルミナやシリカ等の硬質の無機質粉末を耐摩剤として含有させたりする(特許第2740943号公報等参照)。
【0003】
一方、化粧材の意匠表現として、グロスマット意匠(表面の艶変化模様)を求められることもある。グロスマット意匠は、擬似的な立体感も表現でき、例えば、木目導管柄の凹凸を擬似表現することもできる。図2の断面図で示す化粧材20は、この様なグロスマット意匠を有する化粧材の一例である。すなわち、同図の化粧材20は、基材21上に順に、全面ベタ柄を表現したベタ柄層22と柄模様を表現した柄層23を順次設けた後、全面に目止め樹脂層24を設け、次いで、木目導管部分を表現し艶消剤を含有する艶消樹脂層25を設けた上に、耐摩剤aを含有する耐摩耗樹脂層26を最表面層として全面に設けた構成である。艶消樹脂層25自体は最表面層では無いが、艶消樹脂層上部分の耐摩耗樹脂層26は、直下の艶消樹脂層が含有する艶消剤の影響によって塗液の一部が艶消樹脂層中に浸透する事で、その表面が凹凸となり艶が低下した艶消部分mとなる。グロスマット意匠は、耐摩耗樹脂層26の表面が部分的に艶低下する事により表現され、艶消部分mは直下に艶消樹脂層25がある部分となり、直下に艶消樹脂層25が無い部分は艶大部分gとなる。この様な構成にて、柄層が有する導管柄に同調したグロットマット意匠とすれば、導管柄に擬似的立体感が付与された化粧材となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図2の如き構成の化粧材では、耐摩耗樹脂層22は最表面なので確かに耐摩耗性は良好である。ただ、耐摩剤を含有させる耐摩耗樹脂層の耐摩耗性能は、樹脂の硬さもさることながら、含有させた硬質の耐摩剤自体で持たせようとする関係上、層表面から飛び出す様な粒子成分を含む大粒径のアルミナ粉末等を耐摩剤として使用するのが普通である。この為、耐摩耗樹脂層の表面にザラツキが出て、化粧材表面に接触する他の物品を傷付けてしまい耐傷付き性が劣る。つまり、化粧材の使用環境に於いて、化粧材表面に置いた物が化粧材表面で擦られて傷が付き易い。また、表面のグロスマット模様は、耐摩耗樹脂層を介してその下側の艶消樹脂層を部分的にパターン状に形成する事で得ているので、どうしても模様の輪郭が甘くなり、シャープな同調効果は得られない。従って、例えば、前記した導管柄の擬似立体感の意匠表現に於いては、立体感に乏しい。この点では、耐摩耗樹脂層を薄く積層すれば、同調効果は向上するが、肝心の耐摩耗性が大きく低下してしまうという問題がある。
【0005】
そこで、耐摩耗樹脂層は内側にして、グロスマットを表現する為の層は表面にした層構成も提案されている。例えば、特開平13−315286号公報では、図3の断面図で示す化粧材20の如く、基材21上に順に、全面ベタ柄のベタ柄層22と柄模様の柄層23を順次設けた後、耐摩剤aと艶消剤の両方を含有させて耐摩耗性と艶消しとを兼用する耐摩耗艶消樹脂層27を全面に設け、この上に部分的に艶向上樹脂層28を設けた構成である。グロスマット意匠は、耐摩耗艶消樹脂層27と艶向上樹脂層28との両層で表現され、艶消部分mは耐摩耗艶消樹脂層27の露出面であり、艶大部分gは艶向上樹脂層28の部分である。
しかしながら、この様な構成では、耐摩耗艶消樹脂層の表面はざらついている為に、その層上に艶向上樹脂層を部分的に印刷形成する際に、インキ転移性が悪く、思う通りの模様で部分的に艶向上樹脂層を形成できない。従って、大柄なグロスマット意匠ならば良いとしても、例えば導管柄等の細かい模様では実際問題としてシャープさに欠け十分な意匠効果が得られなかった。
【0006】
一方、耐摩耗樹脂層は内側にして、グロスマットを表現する為の層は表面にする別の層構成として、特開2001−138469号公報にて提案された構成もある。すなわち、図4の断面図で示す化粧材20の如く、基材21上に順に、全面ベタ柄のベタ柄層22と柄模様の柄層23を順次設けた後、耐摩剤aを含有する耐摩耗樹脂層26を全面に設け、この上に艶消樹脂層25を設け、そしてこの艶消樹脂層25上に部分的に艶向上樹脂層28を設けた構成である。グロスマット意匠は、艶消樹脂層25と艶向上樹脂層28との両層で表現され、艶消部分mは艶消樹脂層25の露出面であり、艶大部分gは艶向上樹脂層28の部分である。
この構成によれば、前記図3の構成に比べれば、艶向上樹脂層を部分的に印刷形成すべき面は、耐摩耗樹脂層では無くその上の艶消樹脂層となるので、インキ転移性は向上し、その悪さに基く意匠効果の問題は改善した。しかしながら、艶消樹脂層の艶消し度合いが安定的でなく、しかも、艶消樹脂層の厚みを厚くしてもそれは改善せず、グロスマットの意匠効果はまだ不十分であった。
【0007】
すなわち、本発明の課題は、耐摩耗性、及び耐傷付き性と共に、表面のグロスマット意匠感にも優れた化粧材を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決すべく、本発明の化粧材は、基材上に、耐摩剤を含有する耐摩耗樹脂層を設けた化粧材において、耐摩耗樹脂層上に、艶消剤を含有する艶消樹脂層を、耐摩耗樹脂層の粗面を平滑化する平滑化樹脂層を介して積層した後に、更に艶消樹脂層上に部分的に艶向上樹脂層を積層すると共に、前記耐摩耗樹脂層、前記平滑化樹脂層、前記艶消樹脂層および前記艶向上樹脂層のいずれの層も少なくとも多官能(メタ)アクリレートを含有する電離放射線硬化性樹脂から成り、前記耐摩剤の平均粒径が耐摩耗樹脂層の厚みの0.3〜2倍であって、前記艶消樹脂層の厚さが5〜20μmである構成とした。
【0009】
この様な構成とすることにより、先ず、耐摩耗性は内部の耐摩耗樹脂層によって得られ、グロスマット意匠はその上に設けた艶消樹脂層と艶向上樹脂層とによって得られる。しかも、グロスマット意匠の為の艶消樹脂層は、間に平滑化樹脂層を介して耐摩耗樹脂層面上に設けるので、耐摩耗樹脂層表面のザラツキは抑えられ、艶消樹脂層の艶消度合いの調整、及び、艶消樹脂層表面上への艶向上樹脂層の部分的形成もインキ転移性の問題無くできる。従って、グロスマット意匠は、輪郭がシャープで、且つ艶消度合い及び艶向上度合いの調整も容易となる。その上、深みのある塗装感も得られる。これらの結果、グロスマットの意匠性が向上する。また、耐摩耗樹脂層上には、平滑化樹脂層や艶消樹脂層、艶向上樹脂層等を有するので、耐摩耗樹脂層表面のザラツキは抑えられ、化粧材表面に接触する他の物品を傷付けることも無く、耐傷付き性も良好となる。これらの結果、耐摩耗性、耐傷付き性、及び優れたグロスマット意匠感の全てが得られる化粧材となる。
【0010】
また、本発明の化粧材は、上記構成に於いて更に、耐摩剤の平均粒径が5〜50μmである構成とした。また、本発明の化粧材は、上記構成に於いて更に、前記平滑化樹脂層は厚さが1〜10μmであって、平均粒径が0.1〜1μmの体質顔料を樹脂分100質量部に対して1〜20質量部を含有している構成とした。この様な構成とすることで、平滑化樹脂層の目止め効果が向上する。その結果、艶消樹脂層の膜厚を稼げる様になり、塗装感の深みを増すことができる。
【0011】
また、本発明の化粧材は、上記いずれかの構成に於いて更に、基材と耐摩耗樹脂層間に、艶向上樹脂層が成す模様に同調した柄模様を有する柄層が積層されて成る構成とした。
この様な構成とすることで、より高意匠なグロスマット意匠となる。例えば木目導管柄の凹凸等の擬似的立体感の表現もできる。なお、導管表現では、艶向上樹脂層の非形成部分を導管部分とする様に柄層の柄模様と同調させる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、図面を参照しながら実施の形態を説明する。
【0013】
〔概要〕
図1は本発明の化粧材10を、その或る一形態で例示する断面図である。
図1に例示の化粧材10は、基材1上に順に、全面ベタ柄のベタ柄層2と柄模様を有する柄層3を順次設けた後、耐摩剤aを含有する耐摩耗樹脂層4を全面に設け、この後、該耐摩耗樹脂層4上の全面に平滑化樹脂層5を設けてから全面に艶消樹脂層6を設け、そしてこの艶消樹脂層6上に部分的に模様状に艶向上樹脂層7を設けた構成である。グロスマット意匠は、艶消樹脂層6と艶向上樹脂層7との両層による表面艶変化模様として表現され、艶消部分mは艶消樹脂層6の露出面部分、艶大部分gは艶向上樹脂層7の形成部分である。
【0014】
艶向上樹脂層7を部分的に形成する際は、その形成パターンが成す模様を、柄層3が有する柄模様と位置同調させて形成すれば、より高意匠となる。例えば、該柄模様が木目導管柄の模様であり、艶向上樹脂層7の非形成部分を該柄模様上とすれば、木目導管柄に擬似立体感を付与できる。
【0015】
なお、もちろんだが、用途、意匠表現等によって、ベタ柄層2、柄層3は省略できるものであるが、より高意匠となる点で設ける方が好ましい。
【0016】
以下、本発明について更に、基材から順に各層毎に詳述する。
【0017】
〔基材〕
基材1としては、例えば、紙、樹脂シート等のシートの他、板、立体物等と、基材の形状、材質、その他特性等は特に制限は無く、化粧材の基材として従来公知の各種基材を用途に応じて使用することができる。
【0018】
基材の材質は、例えば、紙系、木質系、金属系、無機非金属系(セラミック系、非セラミックス窯業系等)、樹脂系等である。また、インキ浸透性のあるもの(紙、不織布等)、インキ浸透性の無いもの(樹脂シート等)、いずれでも良い。中でも紙や樹脂シート(フィルム)は代表的であり、これらを基材として用いれば、本発明の化粧材は化粧シートとなり得る。
【0019】
また、紙系以外の繊維質の基材としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ナイロン、ビニロン、硝子等の繊維からなる不織布等も用いられる。不織布は前記紙系の場合と同様に、アクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂を添加(抄造後樹脂含浸、又は抄造時に内填)させたものでも良い。
【0020】
樹脂系の基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、三酢酸セルロース、セロハン、ポリカーボネート等の樹脂等の樹脂材料がある。これら樹脂は、シート、板、立体物として使用される。
また、樹脂系の基材としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂板、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の樹脂を、硝子繊維不織布、布帛、紙、その他各種繊維質基材に含浸硬化させて複合化した所謂FRP(繊維強化プラスチック)板、等の樹脂板も有る。
【0021】
また、木質系の基材としては、例えば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーティクルボード、繊維板、集成材等の木質材料がある。木質系の基材では、シート、板、立体物として使用される。
また、金属系の基材としては、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、銅等の金属材料がある。金属系の基材は、シート(箔)、板、立体物として使用される。
また、無機非金属系の基材としては、例えば、押し出しセメント、スラグセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GRC(硝子繊維強化コンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セメント、ケイ酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非セラミックス窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス系材料等がある。無機非金属系の基材は、主として板や立体物として使用される。
【0022】
また、基材としては、例えば、上記各種材料の2種以上を接着剤、熱融着等の公知の手段により積層して複合化した基材等も挙げられる。例えば、樹脂含浸紙やFRP等はその一例でもある。
また、一旦、シート状の基材を用いて化粧シートとして化粧材を作製し、この化粧シートを、別の基材(シート、板、立体物)に接着剤等を適宜用いて貼着して積層したものも本発明の化粧材であり、該化粧材の基材は2種以上の材料が積層された構成の一例である。
【0023】
また、基材のその他特性とは、例えばイキン浸透性の有無等である。例えば、インキ浸透性の無い基材は、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィン系樹脂等による樹脂シート等であり、インキ浸透性の有る基材は、例えば印刷用純白紙、紙間強化紙、硬化性樹脂を含浸させた含浸紙等の紙類、織布、不織布等のその他の繊維質基材である。
また、インキ浸透性を有する基材の場合、その浸透性が支障を来す際は、基材上に、予め公知の目止め樹脂層(シーラー層)を形成しておくのが好ましい。目止め樹脂層には、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等が使用される。また、後述するベタ柄層で目止め機能を兼用させることもできる。
【0024】
なお、基材の厚みは、形状、材質、用途等にもよるが、例えば紙系の様な繊維質基材を使用する場合は、坪量で50〜150g/m2程度で、厚みが50〜300μm程度が望ましい。
【0025】
〔ベタ柄層と柄層〕
ベタ柄層2と柄層3とは、必須な層では無く、必要に応じて適宜設ける層であるが、より高意匠な化粧材とするには、少なくとも何れか一方を設けるのが好ましい。但し、通常はより高意匠とする為に、これら両方を設けるのが普通である。また、ベタ柄層は通常、柄層よりも基材側に設ける。これらの層は、艶消樹脂層と艶向上樹脂層とを形成した後、すなわち、最表面層となる様に設けることもあり得るが、それによる意匠表現に対する耐摩耗性を得る点で、好ましくは耐摩耗樹脂層と基材間に設ける。具体的には、基材に対して設ける。
【0026】
ベタ柄層及び柄層としては、用途に応じて従来公知のものを適宜使用すれば良い。つまり、ベタ柄層2及び柄層3は、インキ(又は塗料)を用いて、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、インキジェットプリント等の従来公知の印刷法、塗工法等で形成すれば良い。なお、全面ベタ柄のベタ柄層の場合は、ロールコート、グラビアコート等の公知の塗工法で形成しても良い。
【0027】
柄層の柄模様としては、例えば、木目模様(導管柄、板目、柾目模様等)、石目模様、砂目模様、梨地模様、布目模様、タイル調模様、煉瓦調模様、皮絞模様、文字、幾何学模様、全面ベタ、或いはこれら二種以上の組合せ等を用いる。
【0028】
なお、ベタ柄層や柄層の形成に用いるインキ(又は塗液)は、一般的な、バインダー等からなるビヒクル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜加える各種添加剤からなるものを用いることができる。例えば、バインダーの樹脂には、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース系樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の樹脂を単独で又は混合して用いる。また、着色剤としては、例えば、チタン白、亜鉛華、カーボンブラック、鉄黒、弁柄、カドミウムレッド、黄鉛、チタンイエロー、コバルトブルー、群青等の無機顔料、アニリンブラック、キナクリドンレッド、ポリアゾレッド、イソインドリノンイエロー、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー等の有機顔料、二酸化チタン被覆雲母、貝殻、真鍮、アルミニウム等の鱗片状箔粉等の光輝性顔料、或いはその他染料等を用いる。
【0029】
また、特に、ベタ柄層の場合には、チタン白、カーボンブラック(墨)、金属箔粉顔料等の高隠蔽性の着色剤を使用して、基材の色調を隠蔽する隠蔽層と使用することが多い。
【0030】
〔耐摩耗樹脂層〕
そして、耐摩耗樹脂層4は、耐摩耗性を向上させる為に、耐摩剤aを含有させた樹脂層である。また、耐摩耗樹脂層は、それが含有する耐摩剤の為に、表面がざらついて粗面となった層である。耐摩剤a及び、該耐摩剤を分散含有させる樹脂としては、従来公知のものを用途に応じて適宜使用することができる。なお、この耐摩耗樹脂層で得られる耐摩耗性とは、該層の上側の層によるグロスマット意匠に対してでは無く、下側の柄層、ベタ柄層、基材等の層による意匠に対してであり、これらに対する耐摩耗性が得られれば、化粧材が有する意匠表現として最低限のレベルを確保し維持できる。
【0031】
先ず、耐摩剤aとしては、アルミナ、炭化ケイ素、結晶性シリカ等の硬質の無機質粉末が耐摩耗性能の点で好ましい。なお、もちろんだが、使用する耐摩剤の硬度は、該耐摩剤を分散保持する樹脂よりも硬いものとなる。
耐摩剤の大きさは、平均粒径で通常5〜50μm程度のものが良い。粒径が小さすぎると耐摩耗性の効果が低下し、一方、粒径が大きすぎると、耐摩耗樹脂層の表面のザラツキが増大して、平滑化樹脂層によってザラツキを抑え難くなる。また、平均粒径は、通常は、耐摩耗樹脂層の厚みの0.3〜2倍程度とするのが良い。倍率が、0.3倍未満では十分な耐摩耗性を得にくく、2倍を超えると耐摩耗樹脂層の表面にフィラーがはみ出し過ぎて層から脱落する恐れが出てくる。なお、平均粒径が耐摩耗樹脂層の厚みと同程度でも、通常、耐摩剤の粒子には粒度分布がある為に、その最大粒径は平均粒径よりも大きく、この様な粒子が層の表面から一部突出して、層表面をざらついた粗面とする。
【0032】
耐摩剤の粒子形状は、基本的には特に制限は無く、例えば、球、多面体、不定形、鱗片状等である。具体的には、球状のα−アルミナ等である。なお、特に、球形(楕円球等も含む)は、耐摩耗性、耐傷付き性の点で好ましい。
また、耐摩剤の含有量は、樹脂分100質量部当り通常2〜30質量部程度である。含有量が少なすぎると、耐摩剤による耐摩耗性向上効果が十分に得られず、逆に含有量が多くなりすぎると、樹脂分が樹脂バインダーとして耐摩剤を分散保持する機能が低下する他、耐摩耗樹脂層の可撓性の低下等が発生し易くなる。
【0033】
次に、耐摩耗樹脂層に用いる樹脂としては、熱可塑性樹脂でも良いが、耐摩剤を強固に分散保持し、且つ皮膜強度が強くて樹脂自体の耐摩耗性の点で、硬化性樹脂が好ましい。硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等が代表的である。
【0034】
上記熱硬化性樹脂の代表例としては、2液硬化型ウレタン樹脂等の2液硬化型樹脂を使用できる。2液硬化型ウレタン樹脂としては、主剤にアクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等のポリオールを用い、架橋剤(硬化剤)に2,4−トリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、或いはこれらの多量体や付加体等のポリイソシアネートを用いた公知のウレタン樹脂から適宜選択すれば良い。ところで、ポリイソシアネートとしては、耐候性、耐熱黄変性の点で、脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネート(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等)を用いるのが好ましい。
なお、熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等も挙げられる。
【0035】
また、上記電離放射線硬化性樹脂としては、具体的には、分子中にラジカル重合性不飽和結合又はカチオン重合性官能基を有する、プレポリマー(所謂オリゴマーも包含する)及び/又はモノマーを適宜混合した電離放射線により硬化可能な組成物が好ましくは用いられる。なお、ここで電離放射線とは、分子を架橋硬化反応させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子を意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられる。
【0036】
上記プレポリマー又はモノマーは、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からなる。これらプレポリマー、モノマーは、単体で用いるか、或いは複数種混合して用いる。なお、ここで、例えば、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。また、電離放射線硬化性樹脂としては、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましくは用いられる。
【0037】
分子中にラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が使用できる。分子量としては、通常250〜100,000程度のものが用いられる。
【0038】
分子中にラジカル重合性不飽和基を有するモノマーの例としては、単官能モノマーでは、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等がある。また、多官能モノマーでは、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等がある。
【0039】
分子中にカチオン重合性官能基を有するプレポリマーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーがある。
チオールとしては、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールがある。また、ポリエンとしては、ジオールとジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したもの等がある。
【0040】
なお、紫外線又は可視光線にて架橋硬化させる場合には、電離放射線硬化性樹脂に光重合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル類を単独又は混合して用いることができる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることができる。
なお、これらの光重合開始剤の添加量としては、電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部程度である。
【0041】
また、上記電離放射線硬化性樹脂には、物性調整等の為に更に必要に応じ適宜、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂を混合使用しても良い。
【0042】
なお、電離放射線の線源としては、紫外線源としては、超高圧水銀燈、高圧水銀燈、低圧水銀燈、カーボンアーク燈、ブラックライト型螢光燈、メタルハライドランプ等の光源が使用される。紫外線の波長としては通常190〜380nmの波長域が主として用いられる。
また、電子線源としては、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、100〜1000keV、好ましくは、100〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射するものが使用される。電子線の照射線量は、通常20〜150kGy程度である。
【0043】
耐摩耗樹脂層は、上記の如き耐摩剤及び樹脂からなる塗液(或いはインキ、以下同様)を用いて、公知の塗膜形成方法で形成することができる。例えば、ロールコート等の従来公知の塗工法で塗工する。なお、樹脂が電離放射線硬化性樹脂の場合は、塗工後に未硬化状態で常温固体(非粘着)のものを用いれば、未硬化のまま層を重ねた後に硬化させて、層間密着性を強化したりすることもできる。なお、耐摩耗樹脂層の厚さは、耐摩耗性等の要求物性に応じて適宜厚さとすれば良く特に制限は無いが、例えば5〜50μm程度とする。
【0044】
なお、塗液(或いはインキ)中には、物性調整等の為に更に必要に応じ適宜、従来公知の添加剤、例えば、分散安定剤、沈降防止剤、着色剤、等を添加しても良い。
また、耐摩耗樹脂層は、その下に柄層やベタ柄層がある場合は、通常それが透視可能な様に透明(含む半透明、着色透明)とする。
【0045】
〔平滑化樹脂層〕
平滑化樹脂層5は、その下側の耐摩耗樹脂層4の耐摩剤含有による表面ザラツキを埋めて、表面を少しでも平滑に近づける為に設ける層である。従って、平滑化樹脂層の表面は、完全な平滑面(鏡面)であっても良いが、耐摩耗樹脂層表面のザラツキが影響して凹凸があっても、それが耐摩耗樹脂層表面よりも少なければ良い。また、実際上、鏡面とまでしなくても、多少は凹凸が残る程度で十分な効果が得られる。
【0046】
そして、この様な平滑化樹脂層を設けることによって、耐摩耗樹脂層の粗面のザラツキは抑えられ、艶消樹脂層表面上へ艶向上樹脂層を部分的に印刷形成する際のインキ転移性は良好となり、艶向上樹脂層の輪郭をシャープにすることができる。また、艶消樹脂層の艶消度合いも耐摩耗樹脂層のザラツキ具合に影響され無くなり調整し易くなる。この為、グロスマット意匠は、輪郭がシャープで、且つ艶消度合い及び(艶向上樹脂層による)艶向上度合いの調整も容易となり、グロスマットの意匠性を向上させることができる様になる。
【0047】
なお、平滑化樹脂層の上下の層である、艶消樹脂層と耐摩耗樹脂層は、共にその表面は凹凸面である。従って、この平滑化樹脂層を設けずに、直接に耐摩耗樹脂層上に艶消樹脂層を設ければ良いと考えるが、普通である。しかも、耐摩耗性樹脂層による表面凹凸を、あえて一旦平滑にする為の層を設けてから、再度、その表面を凹凸とする艶消樹脂層をその上に設けるという、一見無駄に見える構成とするのは、意味が無いと考えるのが普通である。ところが、実際には、この平滑化樹脂層を設ける事によって、艶消樹脂層の表面凹凸を意匠上の艶消し面として申し分無いものにできる事が判明したのである。なお、平滑化樹脂層を設けずにその分、艶消樹脂層の厚みを厚くしても、耐摩耗樹脂層の表面ザラツキの影響等により、艶消樹脂層の艶消し度合いは安定し難く、任意の艶消し度合いに調整し難い。
【0048】
平滑化樹脂層の樹脂としては、上述した耐摩耗性樹脂で述べた如き樹脂を使用できる。すなわち、2液硬化型ウレタン樹脂等で代表される熱硬化性樹脂や、電離放射線硬化性樹脂等の硬化性樹脂を好ましくは使用する。
例えば、2液硬化型ウレタン樹脂としては、主剤にアクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等のポリオールを用い、架橋剤(硬化剤)に2,4−トリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、或いはこれらの多量体や付加体等のポリイソシアネートを用いた公知のウレタン樹脂から適宜選択すれば良い。なお、ポリイソシアネートとしては、耐候性、耐熱黄変性の点で、脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネート(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等)を用いるのが好ましい。
【0049】
なお、平滑化樹脂層中には、耐摩耗樹脂層が浸透性である場合に、平滑化樹脂層の目止め機能を向上させる為に体質顔料を添加するが好ましい。該体質顔料としては、シリカ、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム等の公知の無機質顔料を使用することができる。体質顔料の添加量は適宜量とすれば良く、樹脂分100質量部に対して通常1〜20質量部である。なお、使用する体質顔料の平均粒径は、通常0.1〜1μm程度である。
【0050】
なお、平滑化樹脂層の形成は、ロールコート等の塗工法、或いはグラビア印刷、スクリーン印刷等の印刷法等の従来公知の膜形成法で形成すれば良い。また、平滑化樹脂層の厚みは、耐摩耗樹脂層のざらついた粗面の平滑性を改善できる厚さとすれば良く、通常、1〜10μm程度、より好ましくは3〜7μm程度である。厚みが薄すぎると、平滑化効果が十分に得られず、逆に厚みが厚すぎる場合は、効果が飽和するだけである。
なお、この平滑化樹脂層も、耐摩耗樹脂層同様に、下側に柄層やベタ柄層がある場合は、通常それが透視可能な様に透明(含む半透明、着色透明)とする。
【0051】
〔艶消樹脂層〕
艶消樹脂層6は、艶消剤を含有させて表面艶消を表現する樹脂層である。艶消剤としては、シリカ等に代表される従来公知の艶消剤を適宜使用すれば良い。なお、艶消剤として使用されるシリカは、通常、シリカの中でも粒径が数十nmオーダーの微粉末シリカである。また、艶消剤としては、炭酸マグネシウム等の無機粒子、樹脂ビーズ等の樹脂粒子等も使用される。
艶消剤の含有量は、樹脂分100質量部に対して通常1〜20質量部程度である。含有量が少なすぎると艶消し効果が十分に得られず、含有量が多すぎると、塗工適性等の膜形成適性が低下する。
艶消樹脂層に使用する樹脂としては、前述した耐摩耗性樹脂、平滑化樹脂層で述べた如き樹脂を使用できる。すなわち、2液硬化型ウレタン樹脂等で代表される熱硬化性樹脂や、電離放射線硬化性樹脂等の硬化性樹脂を使用することができる。従ってここでは、更なる説明は省略する。
【0052】
なお、艶消樹脂層の形成は、ロールコート等の塗工法、或いはグラビア印刷、スクリーン印刷等の印刷法等の従来公知の膜形成法で形成すれば良い。また、艶消樹脂層の厚みは、表面の艶消し感を表現できる程度の厚さがあれば良く、通常、5〜20μm程度である。
なお、この艶消樹脂層も、耐摩耗樹脂層同様に、下側に柄層やベタ柄層がある場合は、通常それが透視可能な様に透明(含む半透明、着色透明)とする。
【0053】
〔艶向上樹脂層〕
艶向上樹脂層7は、艶消樹脂層よりも相対的に艶が大となる層である。従って、艶向上樹脂層の艶は、最上位の艶の全艶でも良いが、全艶よりも艶が劣る艶(艶消しも含む)でも良い。例えば、艶消樹脂層と艶向上樹脂層とが共に艶消しであるが、艶向上樹脂層の方が艶消し度合いが少ない組み合わせ等も含む。また同様に、前述した艶消樹脂層の艶消し度合いも完全な艶消しで無くても良く、艶向上樹脂層による艶に対して艶小となる艶でも良い。つまり、艶消樹脂層の艶と艶向上樹脂層の艶とは相対的に大小関係の艶であれば良い。この様な艶向上樹脂層を、艶消樹脂層上に部分的にパターン状に設けることで、艶向上樹脂層による艶大部分の模様と、艶向上樹脂層の非形成部分で露出するその下の艶消樹脂層による艶小(艶消)部分の模様とにより、艶変化模様であるグロスマット意匠が表現される。
【0054】
艶向上樹脂層の樹脂としては、艶消樹脂層同様に、前述した耐摩耗性樹脂、平滑化樹脂層等で述べた如き樹脂を使用できる。すなわち、2液硬化型ウレタン樹脂等で代表される熱硬化性樹脂や、電離放射線硬化性樹脂等の硬化性樹脂を使用することができる。従ってここでは、更なる説明は省略する。
なお、艶向上樹脂層中には、その艶度合いの調整の為に、艶消樹脂層よりも低艶とならない範囲内で、艶消剤を含有させても良い。艶消剤は、前述艶消樹脂層で述べた如きものが使用できる。また、艶向上樹脂層は最表面層となる関係上、艶向上樹脂層中に、シリコーン、ワックス等の滑剤を添加するのも良い。また、この他、着色剤、光安定剤等の従来公知の添加剤を必要に応じ適宜添加することができる。
【0055】
なお、耐摩耗樹脂層、平滑化樹脂層、艶消樹脂層、艶向上樹脂層の各層の樹脂は、隣接する樹脂層同士で、同じ樹脂系を用いるのは、層間密着性の点で好ましい形態である。例えば、これら4層全てを同一系のウレタン樹脂で形成したり、電離放射線硬化性樹脂で形成したりする形態である。或いは、これらのうち、例えば平滑化樹脂層を除く3層を同一樹脂系とする等である。これらは、要求物性等に応じて適宜決めれば良い。
【0056】
また、艶向上樹脂層の形成は、所望の模様状に形成できる方法によれば良く、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷等の公知の印刷法で形成することができる。なお、艶向上樹脂層の厚みは、通常、5〜20μm程度である。
【0057】
ところで、前述艶消樹脂層とこの艶向上樹脂層とによるグロスマット意匠は、その表面艶変化模様を、基材と耐摩耗樹脂層間に設けた柄層の模様に対して位置同調させることで、より高意匠な表現が可能となる。例えば、木目導管柄、石目柄等である。また、凹部として表現すべき部分を、比較艶小部分、つまり艶消樹脂層露出部分とすることで、(艶向上樹脂層の厚み分による僅かではあるが現実の凹みによる凹凸感以上の)擬似立体感も表現できる。この様な擬似立体感の意匠表現としては、例えば、木目導管柄、石目柄等である。
なお、前記位置同調とは、柄層の模様部分と艶向上樹脂層の形成部分とが、一致する形態と、艶向上樹脂層の非形成部分とが一致する形態がある。
【0058】
〔用途〕
なお、本発明による化粧材の用途は、特に制限は無く、例えば、箪笥、キャビネット、机、食卓等の家具、床、壁、天井等の建築物内装材、扉、扉枠、窓枠等の建具、回縁、幅木等の造作部材等に用いる。
【0059】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例によって、更に具体的に説明する。
【0060】
〔実施例1〕
図1の断面図の様な化粧材10で、木目導管柄の擬似立体感を表現した化粧シートを次の様にして作製した。
先ず、坪量60g/m2の樹脂含浸紙からなる基材1上に、アクリル樹脂とニトロセルロース系樹脂との混合樹脂をバインダー樹脂に用いた着色インキにて隠蔽性で黄褐色の全面ベタ柄のベタ柄層2と、ニトロセルロース系樹脂をバインダー樹脂に用いた着色インキにて導管柄を含む木目柄を表現した柄層3を、グラビア印刷で順次形成した。
【0061】
次いで、以下の組成A1の塗液を、乾燥時の(以下同様)塗布量25g/m2となる様に全面に塗工して、耐摩耗樹脂層4を形成した。
【0062】
組成A1(耐摩耗樹脂層)
アクリルポリオール系樹脂 100質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 10質量部
耐摩剤(平均粒径25μmの球状α−アルミナ) 20質量部
沈降防止剤(微粉末シリカ) 0.5質量部
分散安定剤(高分子系) 0.3質量部
溶剤 適宜量
【0063】
次に、以下の組成B1の塗液を、塗布量5g/m2となる様に全面に塗工して、平滑化樹脂層5を形成した。
【0064】
組成B1(平滑化樹脂層)
アクリルポリオール系樹脂 100質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 10質量部
溶剤 適宜量
【0065】
次に、以下の組成C1の塗液を、塗布量5g/m2となる様に全面に塗工して、艶消樹脂層6を形成した。
【0066】
組成C1(艶消樹脂層)
アクリルポリオール系樹脂 100質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 10質量部
艶消剤(平均粒径1μmのシリカ) 20質量部
沈降防止剤(微粉末シリカ) 0.5質量部
滑剤(シリコーン系) 10質量部
溶剤 適宜量
【0067】
次に、以下の組成D1のインキを、乾燥時の(以下同様)厚み3μmとなる様に印刷して、柄層が有する導管柄の部分に艶向上樹脂層7を部分的にパターン状に位置同調させて形成して、所望の化粧材を得た。
【0068】
組成D1
アクリルポリオール系樹脂 100質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 10質量部
滑剤(シリコーン系) 10質量部
溶剤 適宜量
【0069】
〔実施例2〕
実施例1に於いて、平滑化樹脂層の形成の為の塗液を、体質顔料を添加した次の組成B2に変更して塗布量5g/m2の平滑化樹脂層5を形成した他は、実施例1と同様にして、所望の化粧材を得た。
【0070】
組成B2(平滑化樹脂層)
アクリルポリオール系樹脂 100質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 10質量部
体質顔料(平均粒径0.5μmの水酸化アルミニウム) 10質量部
溶剤 適宜量
【0071】
〔実施例3〕
実施例1に於いて、耐摩耗樹脂層、艶消樹脂層、及び艶向上樹脂層のそれぞれの形成の為の塗液を、それぞれ樹脂分に電離放射線硬化性樹を用いた次の組成A2、組成C2、組成D2に変更し、これらの層を電子線照射で硬化させた他は、実施例1と同様にして、所望の化粧材を得た。なお、これら各層の塗布量は実施例1と同じである。
【0072】
組成A2(耐摩耗樹脂層)
2官能アクリレート系モノマー 40質量部
3官能アクリレート系モノマー 60質量部
耐摩剤(平均粒径25μmの球状α−アルミナ) 20質量部
沈降防止剤(微粉末シリカ) 0.5質量部
分散安定剤(高分子系) 0.3質量部
溶剤 適宜量
【0073】
組成C2(艶消樹脂層)
2官能アクリレート系モノマー 40質量部
3官能アクリレート系モノマー 60質量部
艶消剤(平均粒径1μmのシリカ) 20質量部
滑剤(シリコーンアクリレート) 1質量部
沈降防止剤(微粉末シリカ) 0.5質量部
分散安定剤(高分子系) 0.3質量部
溶剤 適宜量
【0074】
組成D2(艶向上樹脂層)
2官能アクリレート系モノマー 40質量部
3官能アクリレート系モノマー 60質量部
溶剤 適宜量
【0075】
〔実施例4〕
実施例3に於いて、艶消樹脂層中の艶消剤の粒径を変更すべく、次の組成C3に変更した他は、実施例3と同様にして、所望の化粧材を得た。
【0076】
組成C3(艶消樹脂層)
2官能アクリレート系モノマー 40質量部
3官能アクリレート系モノマー 60質量部
艶消剤(平均粒径5μmのシリカ) 20質量部
滑剤(シリコーンアクリレート) 1質量部
沈降防止剤(微粉末シリカ) 0.5質量部
分散安定剤(高分子系) 0.3質量部
溶剤 適宜量
【0077】
〔実施例5〕
実施例3に於いて、平滑化樹脂層の樹脂分も電離放射線硬化性樹脂とすべく、次の組成B3に変更した他は、実施例3と同様にして、所望の化粧材を得た。
【0078】
組成B3(平滑化樹脂層)
2官能アクリレート系モノマー 40質量部
3官能アクリレート系モノマー 60質量部
溶剤 適宜量
【0079】
〔比較例1〕
図2の断面図の様な化粧材20で、木目導管柄の擬似的立体感を表現した化粧シートを次の様にして作製した。先ず、基材21、ベタ柄層22、柄層23までは、これら各層を実施例1と同じ材料で同様にして形成し積層した。
次いで、柄層23上を含む全面に、次の組成E1の塗液を塗布量3g/m2となる様に塗工して、目止め樹脂層24を形成した。
【0080】
組成E1(目止め樹脂層)
アクリルポリオール系樹脂 100質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 10質量部
体質顔料(平均粒径5μmのシリカ) 20質量部
溶剤 適宜量
【0081】
そして、目止め樹脂層24の上に、次の組成F1のインキをグラビア印刷して、柄層の木目柄に位置同調し暗色に着色した艶消樹脂層25を部分的に形成した。
【0082】
組成F1(艶消樹脂層)
アクリルポリオール系樹脂 100質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 10質量部
艶消剤(平均粒径1μmのシリカ) 20質量部
沈降防止剤(微粉末シリカ) 0.5質量部
着色剤 適宜量
溶剤 適宜量
【0083】
次いで、艶消樹脂層25上を含む全面に、耐摩剤を含む次の組成G1の塗液を塗布量25g/m2となる様に塗工して、耐摩耗樹脂層を最表面層として形成して、所望の化粧材を得た。
【0084】
組成G1(耐摩耗樹脂層)
アクリルポリオール系樹脂 100質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 10質量部
耐摩剤(平均粒径25μmの球状α−アルミナ) 20質量部
艶消剤(平均粒径1μmのシリカ) 20質量部
沈降防止剤(微粉末シリカ) 0.5質量部
分散安定剤(高分子系) 0.3質量部
溶剤 適宜量
【0085】
〔比較例2〕
比較例1において、耐摩耗樹脂層の乾燥時の塗布量を25g/m2から10g/m2に変更した他は、比較例1と同様にて、所望の化粧材を得た。
【0086】
〔比較例3〕
図3の断面図で例示の様な化粧材20として、木目導管柄の擬似的立体感を表現した化粧シートを次の様にして作製した。先ず、基材21、ベタ柄層22、柄層23までの各層は、実施例1と同じ材料で同様にして積層した。
次いで、柄層23上を含む全面に、次の組成H1の塗液を塗布量25g/m2となる塗工して、耐摩耗艶消樹脂層27を形成した。
【0087】
組成H1(耐摩耗艶消樹脂層)
アクリルポリオール系樹脂 100質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 10質量部
耐摩剤(平均粒径25μmの球状α−アルミナ) 20質量部
艶消剤(平均粒径1μmのシリカ) 20質量部
沈降防止剤(微粉末シリカ) 0.5質量部
分散安定剤(高分子系) 0.3質量部
溶剤 適宜量
【0088】
次に、耐摩耗艶消樹脂層27の上に、部分的に、以下の組成I1のインキを、厚み3μmとなる様に印刷して、柄層が有する導管柄の部分を非形成部分として、艶向上樹脂層7を部分的にパターン状に位置同調させて形成して、所望の化粧材を得た。
【0089】
組成I1(艶向上樹脂層)
アクリルポリオール系樹脂 100質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 10質量部
溶剤 適宜量
【0090】
〔比較例4〕
図4の断面図の例示の様な化粧材20として、木目導管柄の擬似的な立体感を表現した化粧シートを次の様にして作製した。
具体的には、実施例3に於いて、平滑化樹脂層5の形成を省略した他は、実施例1と同様にして、基材21上に、ベタ柄層22、柄層23、耐摩耗性樹脂層26、艶消樹脂層25、艶向上樹脂層28を、各層を実施例3と同じ材料で同様にして積層して、所望の化粧材を得た。
【0091】
〔性能評価〕
各実施例び各比較例で作製した化粧材(化粧シート)について、意匠性(グロスマット感、グロスマット模様の輪郭のシャープ感、塗装感の深み)と、耐摩耗性を評価した。意匠感はそれぞれ目視観察により評価した。
また、耐摩耗性は、化粧シートをMDF(中質繊維版)に接着剤で貼着して化粧板とした物について、JIS K6902に準じて、テーバー式摩耗試験機を用いて、摩耗輪S−42、荷重9.81N(1000gf)の条件で、柄層の柄が半分とれるまでの回数(ミドルポイントの回数)で評価した。結果は、表1にまとめて示す。
【0092】
なお、表中の記号は、◎は優秀、○は良好、△はやや良好、×は不良を意味する。
グロスマット感では、グロス計による75度の測定で、グロス部(艶大部分)とマット部(艶小部分)と光沢差が、50以上のものは◎、光沢差が31〜49のものは○、光沢差はあるが30以下のものは△、グロスマット感が無いものは×とした。
また、シャープ感では、細かな導管まで忠実に表現しているものは◎、細かな導管まで表現するも不完全なものは○、細かな導管の表現が不十分なものは△、細かな導管が表現されていないものは×とした。
また、深みでは、塗装感に厚みが感じられるものは○、塗装感はあるが厚みが感じられないものは△、塗装感自体が感じられないものは×とした。
なお、耐摩耗性については、300回以上ならば良好で、500回以上であれば優秀である。
【0093】
【表1】
【0094】
結果は、表1の如く、実施例では概ねシャープ感、塗装感の深みが向上し、また、グロスマット感も良かった。また、もちろんだが、化粧材表面のザラツキは無く耐傷付き性も良好であった。具体的には、実施例1では、平滑化樹脂層によって耐摩耗樹脂層の表面のザラツキが軽減され、艶消樹脂層し及び艶向上樹脂層の塗液・インキの転移性が向上し、シャープな同調効果が得られた。
また、実施例2では、平滑化樹脂層に目止め効果の有る体質顔料を添加したことにより、艶消樹脂層の面が(艶消しだが下の耐摩耗樹脂層のザラツキの影響がより軽減して)平滑となり、且つ比較的膜厚を稼ぐ事ができ、塗装感とその深みが増した。
【0095】
また、実施例3では、耐摩耗樹脂層、艶消樹脂層、及び艶向上樹脂層の樹脂を2液硬化型ウレタン樹脂から電子線硬化型の電離放射線硬化性樹脂に代えたことにより、艶消樹脂層中に添加した艶消剤(シリカ)が表面にリフトアップせず、艶消樹脂層の艶が上がり、実施例2よりもグロスマット感は低下したが、耐摩耗性が向上した。
また、同じ電離放射線硬化性樹脂を用いた実施例4では、その艶消樹脂層中に添加した艶消剤(シリカ)の平均粒径を5μmと大きくした為に、2液硬化型ウレタン樹脂を用いた実施例2と同等のグロスマット効果が維持され、且つ耐摩耗性も向上した。
また、平滑化樹脂層の樹脂も2液硬化型ウレタン樹脂から電子線硬化型の電離放射線硬化性樹脂に代えた実施例5では、更に耐摩耗性が向上した。
【0096】
一方、最表面層として耐摩耗樹脂層を設けた比較例1では、化粧材表面にザラツキがあり、且つ塗布量が多い為に、シャープな同調効果は得られなかった。
また、耐摩耗樹脂層の塗布量を少なくした比較例2では、同調効果は向上したが、耐摩耗性が低下した。
また、耐摩剤と艶消剤とを同一層に含有させた耐摩耗艶消樹脂層を設け、その上に艶向上樹脂層を設けた比較例3では、耐摩耗艶消樹脂層の表面が耐摩剤によってざらついており、艶向上樹脂層形成時のインキの転移性が悪くてシャープ感に欠け、十分な意匠効果が得られなかった。
そして、(実施例1に対して)平滑化樹脂層を省略した比較例4では、比較例3よりはシャープ感は改善したが、深みの有る塗装感は無く、まだ意匠性は不十分であった。
【0097】
【発明の効果】
(1)本発明の化粧材によれば、耐摩耗性、耐傷付き性、及び優れたグロスマット意匠感の全てが得られる。しかも、グロスマット意匠感は、輪郭がシャープで、且つ艶消度合い及び艶向上度合いの調整も容易である。その上、深みのある塗装感も得られる。
(2)更に平滑化樹脂層中に体質顔料を含有させれば、平滑化樹脂層の目止め効果が向上し、艶消樹脂層の膜厚を稼げる様になり、塗装感の深みを増すことができる。
(3)また、艶向上樹脂層の模様と同調した柄層を、基材と耐摩耗樹脂層間に設ければ、より高意匠なグロスマット意匠となる。例えば、木目導管柄等の凹凸等の擬似的立体感の表現もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化粧材の一形態を例示する断面図。
【図2】従来の化粧材の一例を示す断面図。
【図3】従来の化粧材の別の一例を示す断面図。
【図4】従来の化粧材の別の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 基材
2 ベタ柄層
3 柄層
4 耐摩耗樹脂層
5 平滑化樹脂層(シーラー層)
6 艶消樹脂層
7 艶向上樹脂層
10 化粧材
20 従来の化粧材
21 基材
22 ベタ柄層
23 柄層
24 目止め樹脂層(シーラー層)
25 艶消樹脂層
26 耐摩耗樹脂層
27 艶向上樹脂層
28 耐摩耗艶消樹脂層
a 耐摩剤
g 艶大部分
m 艶消部分(艶小部分)
Claims (4)
- 基材上に、耐摩剤を含有する耐摩耗樹脂層を設けた化粧材において、耐摩耗樹脂層上に、艶消剤を含有する艶消樹脂層を、耐摩耗樹脂層の粗面を平滑化する平滑化樹脂層を介して積層した後に、更に艶消樹脂層上に部分的に艶向上樹脂層を積層すると共に、前記耐摩耗樹脂層、前記平滑化樹脂層、前記艶消樹脂層および前記艶向上樹脂層のいずれの層も少なくとも多官能(メタ)アクリレートを含有する電離放射線硬化性樹脂から成り、前記耐摩剤の平均粒径が耐摩耗樹脂層の厚みの0.3〜2倍であって、前記艶消樹脂層の厚さが5〜20μmであることを特徴とする化粧材。
- 耐摩剤の平均粒径が5〜50μmであることを特徴とする請求項1記載の化粧材。
- 前記平滑化樹脂層は厚さが1〜10μmであって、平均粒径が0.1〜1μmの体質顔料を樹脂分100質量部に対して1〜20質量部を含有していることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の化粧材。
- 前記基材と前記耐摩耗樹脂層間に、前記艶向上樹脂層が成す模様に同調した柄模様を有する柄層が積層されて成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧材。
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