ついで、本発明の一実施の形態を図1〜図19に基づいて説明するが、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の目的を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。なお、図1は、本発明の電子メール配信システムの概略構成を模式的に示すブロック図である。図2は、図1に示されたメール受信サーバでの処理動作の例を示すフローチャートである。図3〜図6は、図1に示された変換機能部での処理動作の例を示すフローチャートである。図7は送信メールの一例を示す図である。図8はユーザディレクトリの一例を示す図である。
また、図9はコンテンツリストの一例を示す図である。図10は変換可能なコンテンツカテゴリリストを示している。図11は受信端末プロファイルの一例を示す図であり、図11(a)は受信したユーザエージェント情報に基づく機種の種別および受信可能サイズを示すプロファイルの一例であり、図11(b)は静止画に対応する変換要素を示すプロファイルの一例であり、図11(c)は動画に対応する変換要素を示すプロファイルの一例である。図12〜図19は、コンテンツの変換例を模式的に示す図である。
図1に示すように、本発明の電子メール配信システムは、ネットワーク10と、送信側端末装置(MS−1)から電子メールを受信するメール配信サーバ(この場合は、送信側メール配信サーバ11aと受信側メール配信サーバ11bとからなる)と、受信側メール配信サーバ11bが受信した電子メールを格納するメールボックス12と、受信側端末装置(MS−2)からの配信要求に応じてメールボックス12に格納された電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信するメール受信サーバ13と、メールボックスの所在やユーザ識別情報(この場合は、電話番号、メールアドレスなど)やメールの送受信に必要な情報(この場合は、変換シナリオ:図8参照)などのユーザアカウント情報を管理するディレクトリサーバ14と、電子メールに添付された添付ファイル(コンテンツ)に所定の変換処理を施す変換機能部15と、受信側端末装置(MS−2)に対応したコンテンツリストや受信可能サイズや変換要素(表示サイズや表示色など)などの第2プロファイル情報を格納する受信端末プロファイル17と、ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)18とを備えている。
この場合、ネットワーク10は、インターネット、移動体通信ネットワークあるいはこれらのネットワークが相互に接続されたネットワークなどからなる。また、送信側端末装置(MS−1)および受信側端末装置(MS−2)はインターネット接続機能を有する端末装置または移動体通信事業者が提供するインターネットゲートウェイに接続して電子メールを送受信できる端末装置とする。
ここで、送信側メール配信サーバ11aおよび受信側メール配信サーバ11bは、図示しないCPU、RAM、ROM、ハードディスクドライブ(HDD)や光ディスクドライブ等からなる記憶装置、あるいはシステムバスなどからなるハードウェア上で所定のプログラムを実行することにより、受信側端末装置(MS−2)のユーザに付与されているメールアドレス宛の電子メールを受信したり、この電子メールを転送したりする機能を実現している。このようなプログラムとしては、MTA(Message Transfer Agent)等のソフトウェアが用いられる。そして、これらの送信側メール配信サーバ11aおよび受信側メール配信サーバ11bを所定の手順に従って動作させるためのプログラムはROMや記憶装置に記憶されており、必要に応じてCPUやRAM上の作業エリアに呼び出されて実行される。なお、送信側メール配信サーバ11aおよび受信側メール配信サーバ11bは1台のコンピュータシステムで構成してもいいし、複数のサーバ機能をそれぞれ受け持つ複数台のコンピュータをネットワークで結んで構成するようにしてもよい。
メールボックス12は受信側メール配信サーバ11bが受信した電子メールを一定期間(例えば、30日間)だけ格納するデータベースである。この場合、受信側端末装置(MS−2)からの配信要求に基づくメール受信サーバ13からの配信のリクエストを受け取ると、格納された電子メールをメール受信サーバ13に送信するようになされている。なお、ユーザによるメールボックス操作による削除指示がなければ、一定期間(例えば、30日間)経過後は、格納した電子メールデータを自動消去するようになされている。
メール受信サーバ13は上述した送信側メール配信サーバ11aおよび受信側メール配信サーバ11bと同様に、図示しないCPU、RAM、ROM、ハードディスクドライブ(HDD)や光ディスクドライブ等からなる記憶装置、あるいはシステムバスなどからなるハードウェア上で所定のプログラムを実行することにより、受信側端末装置(MS−2)からの配信要求に基づいて、メールボックス12に格納された電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信する機能を実現している。このようなプログラムとしては、MRA(Mail Retrieval Agent)等のソフトウェアが用いられる。そして、このメール受信サーバ13を所定の手順に従って動作させるためのプログラムはROMや記憶装置に記憶されており、必要に応じてCPUやRAM上の作業エリアに呼び出されて実行される。なお、メール受信サーバ13も、送信側メール配信サーバ11aおよび受信側メール配信サーバ11bと同様に1台のコンピュータシステムで構成してもいいし、複数のサーバ機能をそれぞれ受け持つ複数台のコンピュータをネットワークで結んで構成するようにしてもよい。
ディレクトリサーバ14は、上述した送信側メール配信サーバ11aおよび受信側メール配信サーバ11bやメール受信サーバ13とほぼ同様なハードウェアで構成されており、メールボックスの所在やユーザ識別情報(この場合は、電話番号、メールアドレスなど)やメールの送受信に必要な情報(この場合は、変換シナリオ:図8参照)などのユーザアカウント情報を格納したユーザディレクトリ14aが接続されている。そして、メール受信サーバ13からの要求に応じて、ユーザディレクトリ14aに予め格納された、ユーザ識別情報などのユーザアカウント情報をメール受信サーバ13に送信する機能を備えている。
この場合、ユーザディレクトリ14aには、予め受信側端末装置(MS−2)の所有者からの登録要求により、例えば、図8に例示するように、受信側端末装置(MS−2)のアカウント(電話番号やメールアドレス)に対応した変換シナリオなどをデータベース化したユーザアカウント情報が格納されている。また、ユーザディレクトリ14aには、図9に示す受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト、即ち、コンテンツリスト(この場合は、A〜Iまでのコンテンツリストが有るものとする)に対応する受信側端末装置(MS−2)が受信できるフォーマット(コンテンツ:静止画に対応するコンテンツの種別、動画に対応するコンテンツの種別、着信メロディー(midiファイル)に対応するコンテンツの種別、マークアップランゲージに対応するコンテンツの種別等)をデータベース化した第1プロファイル情報も格納されている。また、図10に示す変換可能なコンテンツカテゴリリスト、即ち、変換可能なフォーマット(コンテンツ:静止画、動画、着信メロディー(midiファイル)、マークアップランゲージなど)のカテゴリをデータベース化した第1プロファイル情報も格納されている。
変換機能部15は、上述した送信側メール配信サーバ11aおよび受信側メール配信サーバ11bやメール受信サーバ13とほぼ同様なハードウェアで構成されているとともに変換エンジン部16が接続されており、添付ファイル(コンテンツ)毎に最適な変換エンジンを選択するようになされている。そして、メール受信サーバ13からの要求に応じて、ユーザディレクトリ14aや後述する受信端末プロファイル17に予め格納された第1,第2プロファイル情報に基づいて、受信した電子メールを変換エンジン部16に用意された変換エンジンを用いて所定のフォーマットや所定のコーデックおよび所定のサイズになるような変換処理を行い、変換された電子メールをメール受信サーバ13に送信する機能を備えている。
この場合、変換エンジン部16には複数の変換エンジンが用意されおり、マルチメディア・データのフォーマット(コンテンツ)を変換したり、同じデータフォーマットでも、異なるコーデック(圧縮伸張方式)が存在する為、当該コーデックに変換することができるようになされている。例えば、画像(静止画)の変換を行う画像変換エンジン、映像(動画)の変換を行う映像変換エンジン、midi(登録商標)の変換を行うmidi変換エンジン、ドキュメントの変換を行うドキュメント変換エンジン、HTMLやSMILなどのマークアップランゲージの変換を行うマークアップランゲージ変換エンジン等の複数のマルチメディア・データのフォーマット(コンテンツ)に対応する多数の変換エンジンが用意されている。
受信端末プロファイル17は、ユーザエージェント(User Agent)情報(なお、この情報は受信側端末装置(MS−2)がメール受信サーバ13にアクセスした際に取得される)に対応した受信側端末装置(MS−2)の機種名や、受信側端末装置(MS−2)の受信可能サイズや表示色などからなる複数の表示能力情報や、再生時間やサンプリングレートなどからなる複数の再生能力情報をデータベース化した第2プロファイル情報が格納されている。
例えば、図11(a)に示すように、ユーザエージェント(User Agent)に対応した移動機の機種名やコンテンツリストや受信可能サイズをデータベース化したプロファイル情報が格納されている。また、図11(b)に示すように、静止画に関しては、変換要素1,2,3からなる表示サイズ(縦、横のサイズ)や表示色などの表示能力情報をデータベース化した第2プロファイル情報が格納されている。さらに、図11(c)に示すように、動画に関しては、変換要素1,2,3からなる表示サイズ(縦×横のサイズ)やフレーム数(fps)やビットレート(kbps)などの表示能力情報をデータベース化したプロファイル情報が格納されている。
なお、受信側端末装置(MS−2)が移動機以外のPDA(Personal Digital Assistant)やPC(Personal Computer)の場合、ユーザエージェント(User Agent)情報は、PDAやPCの機種名ではなく、使用しているメールソフト毎に定義されるようになされている。
なお、受信側端末装置(MS−2)がインターネット接続サービスを行う携帯電話機の場合、受信可能サイズについては、次のような理由により予め決められている。携帯電話のネットワークを例にした場合、PDC(Personal Digital Cellular)、または、2G(Second Generation)と呼ばれる世代の通信ネットワークにおいては、エア・インタフェースのデータ通信速度が9600bpsであるから、秒単位における転送バイト数は1200バイト/秒となる。このとき、一般的に呼接続の品質維持から導かれる許容継続通信時間は、およそ6秒であることから、6秒間で保障し得る総バイト量は1200バイト×6秒で導かれる、7.2Kバイトとなる。データ転送時は、実データと共にヘッダ情報が付加され、一般的に総情報量の20%程度を有することから、結果的に転送可能な情報総量(すなわち、受信側端末装置が受信可能なサイズ)は、6Kバイトとされている。
また、PDCパケット方式、または、2.5G(2.5Generation)と呼ばれる世代の通信ネットワークでは、データ通信速度が28.8Kbpsとされているが、本方式はベスト・エフォート型の通信方式であるため実質的には20Kbps程度で保障する。ゆえに、前述の算出手順で導き出される実データの総バイト量を12Kバイトとしている。さらに、今日の2.5Gのネットワークにおいては、ベスト・エフォート方式のエラーレート許容を改善し、受信可能サイズを30Kバイトまで保障するようにしている。また、W−CDMA方式、または、3G(Third Generation)と呼ばれる世代の通信ネットワークでは、データ通信速度が384Kbpsとされているが、2.5Gのネットワークと同様の算出手順で導き出される実データの総バイト量を200Kバイトとしている。また、レガシーなPDAだと、メモリ容量が数Mバイトと非常に小さなものがあり、1通あたりの電子メール保存容量が小さく規定されている。
ついで、上述のように構成される電子メール配信システムにおいて、図2〜図6のフローチャートを参照しながら、送信側端末装置(MS−1)が添付ファイル(コンテンツ)を有する電子メールを受信側端末装置(MS−2)宛に送信した場合のメール受信サーバ13の電子メールの配信の手順、および変換機能部15が添付ファイル(コンテンツ)を変換する手順を以下に説明する。この場合、受信側端末装置(MS−2)のアカウント(電話番号やメールアドレス)に対応する変換シナリオ(図8参照)が受信側端末装置(MS−2)を所有するユーザの申し出により予めユーザディレクトリ14aに登録されているものとする。また、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)や変換可能なコンテンツカテゴリリスト(図10参照)などの第1プロファイル情報がユーザディレクトリ14aに格納されているものとする。さらに、ユーザエージェント(User Agent)に対応した移動機の機種名やコンテンツリストや受信可能サイズ、静止画に対する変換要素1、2、3および動画に対する変換要素1、2、3などの要素情報および受信可能サイズ情報などのデータベースからなる第2プロファイル情報(図11参照)が受信端末プロファイル17に予め格納されているものとする。
なお、本実施形態においては、上述の変換シナリオは変換シナリオ1、変換シナリオ2、変換シナリオ3、変換シナリオ4の各シナリオが用意されており、受信側のユーザが選択した変換シナリオに基づいて電子メールに添付された添付ファイル(コンテンツ)の変換処理が行われるようになされている。この場合、変換シナリオ1においては、本文、添付ファイル(コンテンツ)の添付順序は変更しないで、全ての添付ファイル(コンテンツ)をできるだけ見られるような変換処理を行う。このため、後述する図3のフローチャートに示す変換シナリオ1の処理を行うこととなる。
また、変換シナリオ2においては、本文、添付ファイル(コンテンツ)の添付順序は変更しないで、全ての添付ファイル(コンテンツ)をできるだけ見られるような変換処理を行う。ただし、受信可能サイズを超えたものは削除し、空いた受信可能サイズ内で、できる限りきれいに(高解像度で)見られるような変換処理を行う。このため、後述する図4のフローチャートに示す変換シナリオ2の処理を行うこととなる。また、変換シナリオ3においては、本文、添付ファイル(コンテンツ)の添付順序は変更しないで、1番目の添付ファイル(コンテンツ)をできる限りきれいに(高品質・高解像度で)見られるような変換処理を行う。このため、後述する図5のフローチャートに示す変換シナリオ3の処理を行うこととなる。
さらに、変換シナリオ4においては、受信側端末装置(MS−2)が受信可能なフォーマット(コンテンツ)を先頭へ移動させ、受信不能(サポートしていない)のフォーマット(コンテンツ)は後方へ移動させるように添付ファイル(コンテンツ)の添付順序を変更し、かつ、全ての添付ファイル(コンテンツ)をできる限り見られるような変換処理を行う。このため、後述する図6のフローチャートに示す変換シナリオ4の処理を行うこととなる。以下に、通常処理、 変換シナリオ1による処理、変換シナリオ2による処理、変換シナリオ3による処理、変換シナリオ4による処理の順で詳細に説明する。
1.通常の処理
ここで、送信側端末装置(MS−1)が、図7に示すような電子メールを送信したする。なお、図7に示す送信メールにおいて、ヘッダ部(点線で囲まれたA部)と、ボディ部(点線で囲まれたB部からなる電子メール本文と、C部およびD部からなる添付ファイル(コンテンツ)とからなり、C部は画像ファイル(gif)であり、D部は動画ファイル(mpg)である)からなることを示している。ここで、送信側メール配信サーバ11aが送信側端末装置(MS−1)からの電子メールを受信すると、送信側メール配信サーバ11aネットワーク10を介して受信した電子メールを受信側メール配信サーバ11bに送信する。
すると、これを受信した受信側メール配信サーバ11bは受信側端末装置(MS−2)のアカウントがユーザディレクトリ14aに存在するか否かをディレクトリサーバ14に問い合わせる。その結果、受信側端末装置(MS−2)が管理するアカウントであれば、受信側メール配信サーバ11bは受信した電子メールをメールボックス12に格納する。これと同時に、受信側メール配信サーバ11bはショートメッセージサービスセンタ(SMSC)18に受信側端末装置(MS−2)宛に電子メールを受信した旨の通知を行うので、ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)18は当該電子メールを受信した旨の通知を受信側端末装置(MS−2)に送信する。
これにより、受信側端末装置(MS−2)は所定のプロトコル(この場合は、IMAP(Internet Message Access Protocol)/POP(Post Office Protocol)/OMA MMS(OMA Multimedia Messaging Service)などとする)によりメール受信サーバ13にアクセスする(配信要求する)こととなる。これにより、図2に示すステップS21にて、メール受信サーバ13は所定のプロトコル(IMAP/POP/OMA MMSなど)により、受信側端末装置(MS−2)からのアクセス(配信要求)を受け付ける。すると、メール受信サーバ13は、受信側端末装置(MS−2)からのアクセス(配信要求)に基づき、当該受信側端末装置(MS−2)のアカウント(電話番号とメールアドレス)とユーザエージェントを取得する。
そして、ステップS22にて、取得したユーザエージェントに基づいて受信側端末装置(MS−2)の現在使用中の移動機の機種名を取得(図11(a)参照)する。そして、取得した機種名から、コンテンツリストや受信可能サイズや受信可能フォーマットや変換要素などの第2プロファイル情報を受信端末プロファイル17に格納されたデータベース(図11(a)(b)(c)参照)から変換機能部15を介して取得するとともに、取得した受信可能サイズや受信可能フォーマットや変換要素などの第2プロファイル情報を変換機能部15に転送する。
ついで、ステップS23にて、取得したアカウント(電話番号)やメールアドレスからなるユーザ識別情報に対応する変換シナリオなどのユーザアカウント情報をユーザディレクトリ14aに格納されたデータベース(例えば、図8参照)からディレクトリサーバ14を介して取得するとともに、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)や変換可能なコンテンツカテゴリリスト(図10参照)などの第1プロファイル情報をユーザディレクトリ14aに格納されたデータベースからディレクトリサーバ14を介して取得する。そして、取得したユーザアカウント情報や第1プロファイル情報を変換機能部15に転送する。
ついで、ステップS24に進め、当該受信側端末装置(MS−2)のアカウント(電話番号とメールアドレス)宛ての電子メールをメールボックス12から読み出して、RFC(Request For Comment)の仕様に基づいたインターネットメールに関する規約に従った電子メールの解析を実施する。例えば、図7に示す電子メールの場合には、複数のMIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)の各パート毎、即ち、B部の電子メール本文、C部の添付ファイル(gifファイル)およびD部の添付ファイル(mpgファイル)毎に電子メールを分解する。そして、分解された各MIMEのヘッダから添付ファイル(コンテンツ)のサイズや添付ファイル(コンテンツ)の種類を判別する。この後、ステップS25にて、前のステップS24で電子メールの解析を行った結果に基づいて、即ち、取得した受信可能サイズや受信可能フォーマットや変換要素などの第2プロファイル情報に基づいて、受信した電子メールは変換が必要か否かの判定を行う。
この場合、受信側端末装置(MS−2)で対応していない(受信可能でない)フォーマット(コンテンツ)の添付ファイル(コンテンツ)が添付されておらず、かつ受信した電子メールのサイズ合計が受信可能サイズ以下であれば、ステップS25にて「No」と判定する。そして、次のステップS28にてメールボックス12に格納されている電子メールをそのまま受信側端末装置(MS−2)に配信する。一方、受信側端末装置(MS−2)で対応していない(受信可能でない)フォーマット(コンテンツ)の添付ファイル(コンテンツ)が添付されていたり、受信した電子メールのサイズ合計が受信可能サイズを超えていれば、ステップS25にて「Yes」と判定する。
そして、次のステップS26にて、メールボックス12から読み出した電子メールを変換機能部15に転送するとともに、ステップS22にて転送されて変換機能部15が取得した変換シナリオに基づいて、変換機能部15に変換シナリオに基づく電子メールの変換処理を行なわせる。この後、メール受信サーバ13は、ステップS27にて、変換機能部15にて変換された変換後の電子メールを変換機能部15から受信し、次のステップS28にて変換後の電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信する。
なお、取得した変換シナリオが変換シナリオ1であると、変換機能部15は図3のフローチャートに基づいて、変換シナリオ1の処理を実行する。同様に、取得した変換シナリオが変換シナリオ2であると、変換機能部15は図4のフローチャートに基づいて変換シナリオ2の処理を実行し、変換シナリオ3であると図5のフローチャートに基づいて変換シナリオ3の処理を実行し、変換シナリオ4であると図6のフローチャートに基づいて変換シナリオ4の処理を実行する。
2.変換シナリオ1の処理
ここで、ステップS23にて転送されて変換機能部15が受信した変換シナリオが変換シナリオ1であると、図3のステップS30にて、変換機能部15は変換シナリオ1の変換処理を開始する。すると、ステップS31において、受信した電子メールに添付されたファイルはフォーマット(コンテンツ)の変換が必要か否かの判定を行う。ここで、受信した電子メールに添付されたファイルが、上述のステップS23にてユーザディレクトリ14aから取得したコンテンツリストに対応した受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)にリストアップされていれば、フォーマット(コンテンツ)の変換を行う必要がないので、ステップS31にて「No」と判定して、ステップS31bに進める。
一方、受信した電子メールに添付されたファイルが、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)に存在しない場合は、ステップS31にて「Yes」と判定して、ステップS31aに進め、上述のステップS23にてユーザディレクトリ14aから取得した変換可能なコンテンツカテゴリリスト(図10参照)にリストアップされていれば、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に変換できるような適切な変換エンジンを変換エンジン部16に選択させ、変換エンジン部16が選択した変換エンジンにより受信した電子メールの添付ファイルのフォーマット(コンテンツ)の変換を依頼する。
この場合、変換エンジン部16は、用意された画像変換エンジン、映像変換エンジン、midi変換エンジン、ドキュメント変換エンジン、マークアップランゲージ変換エンジンなどから受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応する変換エンジンを選択し、選択した変換エンジンを用いてフォーマット(コンテンツ)の変換処理を実行することとなる。この後、変換機能部15は、変換エンジン部16で変換がなされたフォーマット(コンテンツ)を取得し、当該フォーマット(コンテンツ)のファイルを電子メールに添付して電子メールの形に再変換を行う。
例えば、電話番号が「090−0000−0001」(このアカウントの場合、図11に示すように、ユーザエージェント(Vodafone/1.0/V802SH)から使用中の移動機の機種名がV802SHに特定され、そのコンテンツリストはGとなる。そして、図8に示すように、変換シナリオは変換シナリオ1となる)宛にフォーマット(コンテンツ)がbmpである添付ファイルを有する電子メールを受信した場合、静止画に対応するフォーマット(コンテンツ)は受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)からjpg、pngとなる。この場合、bmpは変換可能なコンテンツカテゴリリスト(図10参照)の静止画のカテゴリにリストアップされているので、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応するjpgに変換される必要がある。このため、変換機能部15は、フォーマット(コンテンツ)がbmpである添付ファイルを、変換エンジン部16に用意された画像変換エンジンを用いて、bmpのフォーマット(コンテンツ)をjpgのフォーマット(コンテンツ)に変換させる。これにより、変換機能部15は変換後の電子メールをメール受信サーバ13に送信し、メール受信サーバ13は、変換後の電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信する。
ここで、添付ファイルのフォーマット(コンテンツ)変換を行った場合、フォーマット(コンテンツ)の特性により、サイズが縮小されることがある。例えば、jpgの場合は、bmpと比較して、通常品質を落とさない範囲で画像のサンプリングレートやクオリティ値といったパラメターが定められており、フォーマット(コンテンツ)変換により画像が圧縮される。この場合、次のステップS31bにてメールサイズの合計が受信側端末装置(MS−2)の受信可能サイズ以下であるか否かの判断を行う。
そして、受信可能サイズ以下であれば、変換機能部15はステップS31bにて「Yes」と判定して、ステップS37にて、変換後のフォーマット(コンテンツ)からなる電子メールをメール受信サーバ13に送信する。すると、メール受信サーバ13は、上述したステップS27(図2参照)にて変換後のフォーマット(コンテンツ)からなる電子メールを受信し、次のステップS28に進めて、変換後の電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
一方、受信可能サイズより大きいと、変換機能部15はステップS31bにて「No」と判定して、次のステップS32に進める。ついで、ステップS32において取得した第2プロファイル情報から変換要素1を指定する。この後、ステップS33にて、添付されている全ての添付ファイルのフォーマット(コンテンツ)を変換要素1に基づいて変換する。ついで、ステップS34に進め、変換後の全サイズの合計が受信側端末装置(MS−2)の受信可能サイズ(図11参照)以下か否かの判定を行う。ここで、受信可能サイズ以下であれば、ステップS34にて「Yes」と判定して、変換後のフォーマット(コンテンツ)からなる電子メールをメール受信サーバ13に送信する。
一方、受信可能サイズより大きいと、ステップS34にて「No」と判定して、次のステップS35にて、最後の変換要素であるか否か、即ち、次の変換要素があるか否かの判定を行う。ここで、次の変換要素がない場合は、ステップS35にて「Yes」と判定して、変換後のフォーマット(コンテンツ)からなる電子メールをメール受信サーバ13に送信する。これにより、メール受信サーバ13は、上述したステップS28(図2参照)に進めて、変換後のフォーマット(コンテンツ)からなる電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
一方、次の変換要素がある場合は、ステップS35にて「No」と判定して、次のステップS36において取得した第2プロファイル情報から次の変換要素(この場合は変換要素2となる)を指定した後、ステップS33に戻る。そして、次の変換要素がなくなるまで上述のステップS33〜ステップS36までの処理を繰り返して実行する。なお、この変換シナリオ1の処理において、添付ファイルのフォーマット(コンテンツ)を指定の変換要素で変換する場合に、受信可能サイズをできる限り大きくするために受信側端末装置(MS−2)に不要な情報(例えば、jpgのExif情報やサムネイルなどの付加情報)は削除するようにするのが望ましい。
ここで、変換シナリオ1に基づく電子メールの変換例を図12〜図16に基づいて説明する。この場合、変換シナリオ1を採用するアカウント(電話番号は090−0000−0001で、機種の種別がV802SHのもの)の受信側端末装置(MS−2)宛の添付ファイルを有する電子メールを受信した例について以下に説明する。
(1)第1変換例
まず、変換シナリオ1に基づく第1変換例を図12(なお、図12は第1変換例を模式的に示す図である)に基づいて説明する。この場合は、本文+ヘッダのサイズは1Kで、表示サイズは640×480で、画像サイズは30Kで、表示色は24万色の画像1と、表示サイズは640×480で、画像サイズは30Kで、表示色は24万色の画像2からなる添付ファイルを有する電子メールを受信したものとする。図12において、添付ファイル(画像1、2)のフォーマット(コンテンツ)はjpgであり、このアカウント(090−0000−0001)の場合、図11に示すように、ユーザエージェント(Vodafone/1.0/V802SH)から使用中の移動機の機種名がV802SHに特定され、そのコンテンツリストはGとなり、図8に示すように、変換シナリオは変換シナリオ1となる。
そして、図9に示すコンテンツリストGに対応する受信可能フォーマット(コンテンツ)リストより、使用中の移動機の機種は受信可能なフォーマット(コンテンツ)(jpg)であることが分かるので、フォーマット(コンテンツ)の変換は行われないこととなる。この場合、受信した電子メールサイズは本文+ヘッダが1Kで、画像1のサイズは30Kで、画像2のサイズは30Kであるので、電子メールの合計のサイズは61Kとなる。そこで、変換要素1に基づいて1回目の変換を行うこととなる。
この機種(V802SH)に対応する変換要素1(図11(b)のV802SHの静止画の変換要素1)により、変換機能部15は、変換エンジン部16に用意された画像変換エンジンを用いて、画像1および画像2はともに表示サイズが320×240で、画像サイズが15Kで、表示色が24万色にサイズ変換される。これにより、電子メールの合計のサイズは31Kとなるので、この機種の受信可能サイズである30Kを超えるので、静止画の変換要素2に基づいて2回目のサイズ変換が行なわれることとなる。この2回目のサイズ変換により、電子メールの合計のサイズは21Kとなるので、変換機能部15はこれを採用して変換後の電子メールをメール受信サーバ13に送信する。これにより、メール受信サーバ13は変換されたフォーマット(コンテンツ)が添付された電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
(2)第2変換例
ついで、変換シナリオ1に基づく第2変換例を図13(なお、図13は第2変換例を模式的に示す図である)に基づいて説明する。この場合は、本文+ヘッダのサイズは1Kで、フォーマット(コンテンツ)はbmpで、表示サイズが640×480で、画像サイズが60Kで、表示色が24万色の画像1と、フォーマット(コンテンツ)はbmpで、表示サイズが640×480で、画像サイズが60Kで、表示色が24万色の画像2からなる添付ファイルを有する電子メールを受信したものとする。このアカウント(090−0000−0001)の場合、図11に示すように、ユーザエージェント(Vodafone/1.0/V802SH)から使用中の移動機の機種名がV802SHに特定され、そのコンテンツリストはGとなり、図8に示すように、変換シナリオは変換シナリオ1となる。
そして、図9に示すコンテンツリストGに対応する受信可能フォーマット(コンテンツ)リストより、bmpは、使用中の移動機の機種は受信可能なフォーマット(コンテンツ)であるjpgやpngでないことが分かる。この場合、bmpは、図10に示す変換可能なコンテンツカテゴリの静止画のカテゴリにリストアップされているので、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応するjpgへの変換が行われることとなる。そして、画像1は表示サイズが640×480で、画像サイズが30Kで、表示色が24万色のjpgのフォーマット(コンテンツ)に変換され、画像2は表示サイズが640×480で、画像サイズが30Kで、表示色が24万色のjpgのフォーマット(コンテンツ)に変換される。
一方、jpgのフォーマット(コンテンツ)に変換されたファイルサイズは本文+ヘッダが1Kで、画像1のサイズは30Kで、画像2のサイズは30Kであるので、変換後のファイルサイズの合計のサイズは61Kとなる。このため、ステップS31bでサイズの判定が行われるが、この端末の受信可能サイズは30K(図11参照)であるので、変換要素1に基づいて1回目のサイズ変換を行うこととなる。この機種(V802SH)に対応する変換要素1(図11(b)のV802SHの静止画の変換要素1)により、画像1および画像2はともに表示サイズが320×240で、画像サイズが15Kで、表示色が24万色になるように変換される。
これにより、電子メールの合計のサイズは31Kとなるので、この機種(V802SH)の受信可能サイズである30Kを超えることとなる。このため、静止画の変換要素2に基づいて2回目のサイズ変換が行なわれる。この2回目のサイズ変換により、電子メールの合計のサイズは21Kとなるので、変換機能部15はこれを採用して変換後の電子メールをメール受信サーバ13に送信する。これにより、メール受信サーバ13は変換されたフォーマット(コンテンツ)が添付された電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
(3)第3変換例
ついで、変換シナリオ1に基づく第3変換例を図14(なお、図14は第3変換例を模式的に示す図である)に基づいて説明する。この場合は、本文+ヘッダのサイズは1Kで、フォーマット(コンテンツ)はbmpで、表示サイズが640×480で、画像サイズが60Kで、表示色が24万色の画像1と、フォーマット(コンテンツ)は3gpで、表示サイズが176×144で、フレーム数が30fpsで、ビットレートが64kbpsで、サイズが60Kの動画1からなる添付ファイルを有する電子メールを受信したものとする。このアカウント(090−0000−0001)の場合、図11に示すように、ユーザエージェント(Vodafone/1.0/V802SH)から使用中の移動機の機種名がV802SHに特定され、そのコンテンツリストはGとなり、図8に示すように、変換シナリオは変換シナリオ1となる。
そして、図9に示すコンテンツリストGに対応する受信可能フォーマット(コンテンツ)リストより、bmpは、使用中の移動機の機種は受信可能なフォーマット(コンテンツ)であるjpgやpngでないことが分かる。この場合、bmpは、図10に示す変換可能なコンテンツカテゴリの静止画のカテゴリにリストアップされているので、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応するjpgへの変換が行われることとなる。一方、3GPは使用中の移動機の機種は受信可能なフォーマット(コンテンツ)にリストアップされているので、フォーマット(コンテンツ)の変換は行われないこととなる。そして、画像1は表示サイズが640×480で、画像サイズが30Kで、表示色が24万色のjpgのフォーマット(コンテンツ)に変換される。
一方、ファイルサイズは本文+ヘッダのサイズが1Kで、jpgのフォーマット(コンテンツ)に変換された画像1のサイズは30Kで、動画1のサイズは60Kであるので、ファイルサイズの合計のサイズは91Kとなる。このため、ステップS31bでサイズの判定が行われるが、この機種(V802SH)の受信可能サイズは30K(図11参照)であるので、変換要素1に基づいて1回目のサイズ変換が行なわれることとなる。この機種(V802SH)に対応する変換要素1(図11(b)の静止画の変換要素1および図11(c)の動画の変換要素1)により、画像1は表示サイズが320×240で、画像サイズが15Kで、表示色が24万色に変換され、動画1は表示サイズが176×144で、フレーム数が15fpsで、ビットレートが64kbpsで、サイズが30Kに変換される。
これにより、電子メールの合計のサイズは46Kとなるので、この機種(V802SH)の受信可能サイズである30Kを超えることとなる。このため、静止画および動画の変換要素2に基づいて、図14に示すように2回目のサイズ変換が行なわれることとなる。この2回目のサイズ変換によっても、電子メールの合計のサイズは35Kで30K以下にならないため、静止画および動画の変換要素3に基づいて、3回目のサイズ変換が行なわれることとなる。これにより、図14により電子メールの合計のサイズは21Kとなるので、変換機能部15はこれを採用して変換後の電子メールをメール受信サーバ13に送信する。これにより、メール受信サーバ13は変換されたフォーマット(コンテンツ)からなる添付ファイルを有する電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
(4)第4変換例
ついで、変換シナリオ1に基づく第4変換例を図15(なお、図15は第4変換例を模式的に示す図である)に基づいて説明する。この場合は、本文+ヘッダのサイズは1Kで、フォーマット(コンテンツ)はbmpで、表示サイズが640×480で、画像サイズが60Kで、表示色が24万色の画像1と、フォーマット(コンテンツ)はmidで、サイズが5Kの着信メロディー(midi)と、フォーマット(コンテンツ)は3gpで、表示サイズが176×144で、フレーム数が30fpsで、ビットレートが64kbpsで、サイズが60Kの動画1からなる添付ファイルを有する電子メールを受信したものとする。
このアカウント(090−0000−0001)の場合、図11に示すように、ユーザエージェント(Vodafone/1.0/V802SH)から使用中の移動機の機種名がV802SHに特定され、そのコンテンツリストはGとなり、図8に示すように、変換シナリオは変換シナリオ1となる。そして、図9に示すコンテンツリストGに対応する受信可能フォーマット(コンテンツ)リストより、bmpは、使用中の移動機の機種は受信可能なフォーマット(コンテンツ)であるjpgやpngでないことが分かる。この場合、bmpは、図10に示す変換可能なコンテンツカテゴリの静止画のカテゴリにリストアップされているので、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応するjpgへの変換が行われることとなる。また、midは使用中の移動機の機種は受信可能なフォーマット(コンテンツ)であるmmfやsmdでないことが分かる。この場合、midは、図10に示す変換可能なコンテンツカテゴリの着信メロディー(midi)のカテゴリにリストアップされているので、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)の着信メロディー(midi)のコンテンツ1に対応するmmfへの変換が行われることとなる。
一方、ファイルサイズは本文+ヘッダのサイズが1Kで、jpgに変換された画像1のサイズは30Kで、mmfに変換された着信メロディーのサイズは5Kで、動画1のサイズは60Kであるので、合計のサイズは96Kとなる。そこで、上述と同様に、ステップ31bにて受信可能なサイズか否かの判定をした後、図15に示すように、この機種(V802SH)の受信可能サイズである30K以下になるように、変換要素1に基づいて1回目のサイズ変換を行い、変換要素2に基づいて2回目のサイズ変換を行い、変換要素3に基づいて3回目のサイズ変換が行なわれることとなる。これにより、図15に示すように、3回目のサイズ変換により電子メールの合計のサイズは26Kとなり、変換機能部15はこれを採用して変換後の電子メールをメール受信サーバ13に送信する。これにより、メール受信サーバ13は変換後のフォーマット(コンテンツ)からなる添付ファイルを有する電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
(5)第5変換例
ついで、変換シナリオ1に基づく第5変換例を図16(なお、図16は第5変換例を模式的に示す図である)に基づいて説明する。この場合は、本文+ヘッダのサイズは1Kで、フォーマット(コンテンツ)はbmpで、表示サイズが640×480で、画像サイズが60K、表示色が24万色の画像1と、フォーマット(コンテンツ)はzipで、サイズ画30Kのその他の添付ファイルを有する電子メールを受信したものとする。このアカウント(090−0000−0001)の場合、図11に示すように、ユーザエージェント(Vodafone/1.0/V802SH)から使用中の移動機の機種名がV802SHに特定され、そのコンテンツリストはGとなり、図8に示すように、変換シナリオは変換シナリオ1となる。
そして、図9に示すコンテンツリストGに対応する受信可能フォーマット(コンテンツ)リストより、bmpは、使用中の移動機の機種は受信可能なフォーマット(コンテンツ)であるjpgやpngでないことが分かる。この場合、bmpは、図10に示す変換可能なコンテンツカテゴリの静止画のカテゴリにリストアップされているので、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応するjpgへの変換が行われることとなる。また、zipは使用中の移動機の機種は受信可能なフォーマット(コンテンツ)でないことが分かる。この場合、zipは、図10に示す変換可能なコンテンツカテゴリのその他にリストアップされているが、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のその他の項には存在しないため、無変換のままとなる。
一方、ファイルサイズは本文+ヘッダのサイズが1Kで、jpgに変換された画像1のサイズは30Kで、無変換のzipのサイズは30Kであるので、合計のサイズは61Kとなる。そこで、ステップS31bにて、受信可能なサイズか否かの判定をした後、図16に示すように、変換要素1に基づいて1回目のサイズ変換を行い、変換要素2に基づいて2回目のサイズ変換を行い、変換要素3に基づいて3回目のサイズ変換を行うこととなる。この場合、3回目のサイズ変換により合計のサイズは39Kとなって、この機種(V802SH)の受信可能サイズである30K以下とはならない。このため、jpgに変換された画像1は、表示サイズが160×120で、表示色が24万色で、画像サイズが8Kに変換され、zipファイルは無変換(30Kのまま)で、メール受信サーバ13に送信する。これにより、メール受信サーバ13は変換された画像1および無変換のzipファイルが添付された電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
3.変換シナリオ2の処理
ここで、ステップS23にて転送されて変換機能部15が受信した変換シナリオが変換シナリオ2であると、変換機能部15は、図4のステップS40にて変換シナリオ2の変換処理を開始する。すると、ステップS41において、受信した電子メールに添付されたファイルはフォーマット(コンテンツ)の変換が必要か否かの判定を行う。ここで、受信した電子メールに添付されたファイルが、上述のステップS23にてユーザディレクトリ14aから取得したコンテンツリストに対応した受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)にリストアップされていれば、フォーマット(コンテンツ)の変換を行う必要がないので、ステップS41にて「No」と判定して、ステップS41bに進める。
一方、受信した電子メールに添付されたファイルが、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)に存在しない場合は、ステップS41にて「Yes」と判定して、ステップS41aに進め、上述のステップS23にてユーザディレクトリ14aから取得した変換可能なコンテンツカテゴリリスト(図10参照)にリストアップされていれば、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に変換できるような適切な変換エンジンを変換エンジン部16に選択させ、変換エンジン部16が選択した変換エンジンにより受信した電子メールの添付ファイルのフォーマット(コンテンツ)の変換を依頼する。
この場合、変換エンジン部16は、用意された画像変換エンジン、映像変換エンジン、midi変換エンジン、ドキュメント変換エンジン、マークアップランゲージ変換エンジンなどから受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応する変換エンジンを選択し、選択した変換エンジンを用いてフォーマット(コンテンツ)の変換処理を実行することとなる。この後、変換機能部15は、変換エンジン部16で変換がなされたフォーマット(コンテンツ)を取得し、当該フォーマット(コンテンツ)のファイルを電子メールに添付して電子メールの形に再変換を行う。
ついで、ステップS41bにおいて、電子メールの全サイズの合計が受信側端末装置(MS−2)の受信可能サイズ(図11参照)以下か否かの判定を行う。ここで、受信可能サイズ以下であれば、変換機能部15はステップS41bにて「Yes」と判定して、ステップS49aにて、電子メールをメール受信サーバ13に送信する。すると、メール受信サーバ13は、上述したステップS27(図2参照)にて、メール受信サーバ13は変換機能部15から変換後の電子メールを受信し、次のステップS28に進めて、変換後の電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
一方、受信可能サイズを超えていると、ステップS41bにて「No」と判定して、次のステップS42に進める。ついで、ステップS42において、取得した第2プロファイル情報(図11参照)から変換要素1を指定する。この後、ステップS43にて、添付されている全ての添付ファイルを変換要素1に基づいて変換する。ついで、ステップS44に進め、変換後の全電子メールサイズの合計が受信側端末装置(MS−2)の受信可能サイズ(図11参照)以下か否かの判定を行う。
ここで、受信可能サイズ以下であれば、ステップS44にて「Yes」と判定して、ステップS49aにて、変換後の電子メールをメール受信サーバ13に送信する。一方、受信可能サイズを超えていると、ステップS44にて「No」と判定して、次のステップS45にて、最後の変換要素であるか否か、即ち、次の変換要素があるか否かの判定を行う。ここで、次の変換要素がある場合は、ステップS45にて「No」と判定して、次のステップS46において、取得した第2プロファイル情報から次の変換要素(この場合は変換要素2となる)を指定する、ついで、ステップS43に戻り、次の変換要素がなくなるまで上述のステップS43〜ステップS46までの変換処理を繰り返して実行する。
なお、この変換シナリオ2の処理においても、変換シナリオ1の場合と同様に、フォーマット(コンテンツ)を指定の変換要素で変換する場合に、受信可能サイズをできる限り大きくするために受信側端末装置(MS−2)に不要な情報(例えば、jpgのExif情報やサムネイルなどの付加情報)は削除するようにするのが望ましい。
そして、上述のステップS43〜ステップS46までの変換処理を繰り返して実行している内に、次に変換するため変換要素がなくなった場合は、ステップS45にて「Yes」と判定して、次のステップS47に進める。このステップS47においては、最後の変換要素によって変換を行っても受信可能サイズ以下にならないファイル(単独ファイル)については削除を行う。変換を行っても受信可能サイズ以下にならなかったファイルを削除したことにより、受信可能サイズに空きが生じることとなる。そこで、ステップS48において、前回あるいは前々回の変換要素による変換後の全電子メールサイズが受信可能サイズ以下であるか否かの判定を行う。
前回あるいは前々回の変換要素による変換後の全電子メールサイズが受信可能サイズ以下にならない場合は、ステップS48において「No」と判定して、ステップS49aにて、最後に変換した変換後のフォーマット(コンテンツ)からなるファイルを添付した電子メールをメール受信サーバ13に送信する。また、前回あるいは前々回の変換要素による変換後の全電子メールサイズが受信可能サイズ以下であった場合は、ステップS48において「Yes」と判定して、次のステップS49において、変換機能部15は変換後のフォーマット(コンテンツ)からなるファイルとして前回あるいは前々回の変換要素による変換ファイルを採用してメール受信サーバ13に送信する。
上述したように、本変換シナリオ2に基づく変換においては、最低レベルの変換要素で変換しても受信可能サイズ以下にならないファイル(単独ファイル)は削除して、受信可能サイズに空きを生じさせ、残ったファイルについては、レベルが上の変換要素で変換されたファイルを採用するため、例えば、画像ファイルについては高解像度の画像ファイルが得られることとなる。
ここで、変換シナリオ2に基づく電子メールの変換例を図17(なお、図17は変換例を模式的に示す図である)に基づいて説明する。この場合、変換シナリオ2を採用するアカウント(電話番号は090−0000−0002で、機種の種別がV802SEのもの)の受信側端末装置(MS−2)宛の添付ファイルを有する電子メールを受信した例について以下に説明する。この場合は、本文+ヘッダのサイズは1Kで、フォーマット(コンテンツ)がbmpで、表示サイズは640×480で、画像サイズは60Kで、表示色は24万色の画像1と、フォーマット(コンテンツ)がzipで、サイズが30Kのファイルを有する電子メールを受信したものとする。このアカウント(090−0000−0002)の場合、図11に示すように、ユーザエージェント(Vodafone/1.0/V802SE)から使用中の移動機の機種名がV802SEに特定され、そのコンテンツリストはHとなり、図8に示すように、変換シナリオは変換シナリオ2となる。
そして、図9に示すコンテンツリストHに対応する受信可能フォーマット(コンテンツ)リストより、bmpは、使用中の移動機の機種は受信可能なフォーマット(コンテンツ)であるjpgやpngであることが分かる。この場合、bmpは、図10に示す変換可能なコンテンツカテゴリの静止画のカテゴリにリストアップされているので、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応するjpgへの変換が行われることとなる。一方、その他のzipは無変換のままとなる。そして、受信した電子メールサイズは本文+ヘッダのサイズが1Kで、jpgに変換された画像1のサイズは30Kで、その他のzipのサイズは30Kであるので、電子メールの合計のサイズは61Kとなる。そこで、ステップS41bでサイズの判定が行われるが、この移動機の機種(V802SE)の受信可能サイズは30K(図11参照)であるので、変換要素1に基づいて1回目のサイズ変換を行うこととなる。
この機種(V802SE)に対応する変換要素1(図11(b)のV802SEの静止画の変換要素1)により、画像1は表示サイズが320×240で、画像サイズが15Kで、表示色が24万色になるように変換される。これにより、電子メールの合計のサイズは46Kとなるので、この機種の受信可能サイズである30Kを超えるので、静止画の変換要素2に基づいて2回目のサイズ変換が行なわれることとなる。この2回目のサイズ変換により、電子メールの合計のサイズは41Kとなるので、静止画の変換要素3に基づいて3回目のサイズ変換が行なわれる。これにより、電子メールの合計のサイズは39Kとなるため、受信可能サイズの30Kを超えるその他のフォーマット(コンテンツ)からなるファイル(zip)は削除される。
この場合、変換要素1に基づいて変換されたサイズが15Kの前々回の変換後のフォーマット(コンテンツ)からなるファイルが採用(ステップS48参照)され、合計で16Kとなるフォーマット(コンテンツ)からなるファイルが添付された電子メールが受信側端末装置(MS−2)に配信される。
4.変換シナリオ3の処理
ここで、ステップS22にて転送されて変換機能部15が受信した変換シナリオが変換シナリオ3であると、変換機能部15は、図5のステップS50にて、変換シナリオ3の変換処理を開始する。すると、ステップS51において、受信した電子メールに添付されたファイルはフォーマット(コンテンツ)の変換が必要か否かの判定を行う。ここで、受信した電子メールに添付されたファイルが、上述のステップS23にてユーザディレクトリ14aから取得したコンテンツリストに対応した受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)にリストアップされていれば、フォーマット(コンテンツ)の変換を行う必要がないので、ステップS51にて「No」と判定して、ステップS51bに進める。
一方、受信した電子メールに添付されたファイルが、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)に存在しない場合は、ステップS51にて「Yes」と判定して、ステップS51aに進め、上述のステップS23にてユーザディレクトリ14aから取得した変換可能なコンテンツカテゴリリスト(図10参照)にリストアップされていれば、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に変換できるような適切な変換エンジンを変換エンジン部16に選択させ、変換エンジン部16が選択した変換エンジンにより受信した電子メールの添付ファイルのフォーマット(コンテンツ)の変換を依頼する。
この場合、変換エンジン部16は、用意された画像変換エンジン、映像変換エンジン、midi変換エンジン、ドキュメント変換エンジン、マークアップランゲージ変換エンジンなどから受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応する変換エンジンを選択し、選択した変換エンジンを用いてフォーマット(コンテンツ)の変換処理を実行することとなる。この後、変換機能部15は、変換エンジン部16で変換がなされたフォーマット(コンテンツ)を取得し、当該フォーマット(コンテンツ)のファイルを電子メールに添付して電子メールの形に再変換を行う。
ついで、ステップS51bにおいて、電子メールの全サイズの合計が受信側端末装置(MS−2)の受信可能サイズ(図11参照)以下か否かの判定を行う。ここで、受信可能サイズ以下であれば、ステップS51bにて「Yes」と判定して、ステップS59にて、電子メールをメール受信サーバ13に送信する。すると、メール受信サーバ13は、上述したステップS27(図2参照)にて変換機能部15から変換後のフォーマット(コンテンツ)からなるファイルが添付された電子メールを受信し、次のステップS28に進めて、電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
一方、受信可能サイズを超えていると、ステップS51bにて「No」と判定して、次のステップS52に進める。ついで、ステップS52において取得した第2プロファイル情報(図11参照)から変換要素1を指定するとともに、受信した電子メールに添付されたファイルの内、最後の添付番号(n)のファイルを指定する。この後、ステップS53にて、最後の添付番号(n)の添付ファイルを変換要素1に基づいて変換する。ついで、ステップS54に進め、添付番号(n)の添付ファイルでの変換後の電子メールサイズの合計が受信可能サイズ(図11参照)以下か否かの判定を行う。
ここで、受信可能サイズ以下であれば、ステップS54にて「Yes」と判定して、ステップS59にて、変換後のフォーマット(コンテンツ)からなるファイルが添付された電子メールをメール受信サーバ13に送信する。一方、変換後の電子メールのサイズ合計が受信可能サイズを超えていると、ステップS54にて「No」と判定して、次のステップS55にて、最後の変換要素であるか否か、即ち、次の変換要素があるか否かの判定を行う。次の変換要素がある場合は、ステップS55にて「No」と判定して、次のステップS56において取得した第2プロファイル情報(図11参照)から次の変換要素(この場合は変換要素2となる)を指定した後、ステップS53に戻り、次の変換要素がなくなるまでステップS53〜ステップS56の処理を繰り返して実行する。
上述したステップS53〜ステップS56の処理を繰り返して実行している内に次の変換要素がなくと、ステップS55にて「Yes」と判定して、次のステップS57に進み、前の添付番号(n−1)の添付ファイルが有るか否かの判定を行う。前の添付番号(n−1)の添付ファイルがない場合は、ステップS57にて「No」と判定して、ステップS59にて、変換後のフォーマット(コンテンツ)が添付された電子メールをメール受信サーバ13に送信する。
一方、前の添付番号(n−1)の添付ファイルがある場合は、ステップS57にて「Yes」と判定してステップS58に進み、前の添付番号(n−1)の添付ファイルを変換対象ファイルに指定した後、上述したステップS53に戻り、前の添付番号(n−1)の添付ファイルがなくなるまで上述したステップS53、ステップS54、ステップS55、ステップS57、ステップS58の処理を繰り返し実行する。
上述したステップS53、ステップS54、ステップS55、ステップS57、ステップS58の処理を繰り返して実行している内に、前の添付番号(n−1)の添付ファイルがなくなると、ステップS57にて「No」と判定して、ステップS59にて、変換後のフォーマット(コンテンツ)が添付された電子メールをメール受信サーバ13に送信する。すると、メール受信サーバ13は、上述したステップS27(図2参照)にて変換後のフォーマット(コンテンツ)が添付された電子メールを受信し、次のステップS28に進めて、変換後のフォーマット(コンテンツ)が添付された電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
なお、この変換シナリオ3の処理においても、受信可能サイズをできる限り大きくするために受信側端末装置(MS−2)に不要な情報(例えば、jpgのExif情報やサムネイルなどの付加情報)は削除するようにするのが望ましい。
上述したように、本変換シナリオ3に基づく変換においては、添付されたファイルのフォーマット(コンテンツ)毎に変換を行うようにしている。このため、例えば、変換された添付ファイルのフォーマット(コンテンツ)が画像である場合は、さらに高解像度で高画質な画像が得られることとなる。
ここで、変換シナリオ3に基づく電子メールの変換例を図18(なお、図18は変換例を模式的に示す図である)に基づいて説明する。この場合、変換シナリオ3を採用するアカウント(電話番号は090−0000−0003で、機種の種別がV802SEのもの)の受信側端末装置(MS−2)宛の添付ファイルを有する電子メールを受信した例について以下に説明する。この場合は、本文+ヘッダのサイズは1Kで、フォーマット(コンテンツ)がjpgで、表示サイズは320×240で、画像サイズは15Kで、表示色は24万色の画像1、2、3からなる添付ファイルを有する電子メールを受信したものとする。
このアカウント(090−0000−0003)の場合、図11に示すように、ユーザエージェント(Vodafone/1.0/V802SE)から使用中の移動機の機種名がV802SEに特定され、そのコンテンツリストはHとなり、図8に示すように、変換シナリオは変換シナリオ3となる。
そして、図9に示すコンテンツリストHに対応する受信可能フォーマット(コンテンツ)リストより、jpgは、使用中の移動機の機種では受信可能なフォーマット(コンテンツ)であるので、フォーマット(コンテンツ)の変換は無変換となる。そして、受信した電子メールサイズは本文+ヘッダが1Kで、画像1、2、3のサイズはそれぞれ15Kであるので、合計サイズは46Kとなる。そこで、まず、ステップS61bでサイズの判定を行うが、この機種(V802SE)の受信可能サイズ(図11参照)は30Kであることから、変換要素1に基づいて最後の添付ファイルとなる画像3について1回目のサイズ変換を行う。ついで、変換要素2に基づいて2回目のサイズ変換を行い、変換要素3に基づいて3回目のサイズ変換を行うこととなる。この3回目のサイズ変換により、図18に示すように、電子メールの合計のサイズは39Kとなって、受信可能サイズの30Kを超えるサイズとなる。
このため、前の添付ファイルとなる画像2について、変換要素1に基づいて4回目のサイズ変換を行い、変換要素2に基づいて5回目のサイズ変換を行い、変換要素3に基づいて6回目のサイズ変換を行うこととなる。この6回目のサイズ変換により、図18に示すように、電子メールの合計のサイズは32Kとなって、受信可能サイズの30Kを超えるサイズとなる。このため、さらに前の添付ファイルとなる画像1について、変換要素1に基づいて7回目のサイズ変換を行い、変換要素2に基づいて8回目のサイズ変換を行うこととなる。この8回目のサイズ変換により、図18に示すように、電子メールの合計のサイズは27Kとなって、受信可能サイズの30K以下となる。これにより、画像3については3回目のサイズ変換によるファイルが、画像2については6回目のサイズ変換によるファイルが、画像1については8回目のサイズ変換によるファイルが採用され、これらのファイルが添付された電子メールが受信側端末装置(MS−2)に配信されることとなる。
5.変換シナリオ4の処理
ここで、ステップS22にて転送されて変換機能部15が受信した変換シナリオが変換シナリオ4であると、変換機能部15は、図6のステップS60にて、変換シナリオ4の変換処理を開始する。すると、ステップS61において、受信した電子メールに添付されたファイルはフォーマット(コンテンツ)の変換が必要か否かの判定を行う。ここで、受信した電子メールに添付されたファイルが、上述のステップS23にてユーザディレクトリ14aから取得したコンテンツリストに対応した受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)にリストアップされていれば、フォーマット(コンテンツ)の変換を行う必要がないので、ステップS61にて「No」と判定して、ステップS61bに進める。
一方、受信した電子メールに添付されたファイルが、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)に存在しない場合は、ステップS61にて「Yes」と判定して、ステップS61aに進め、上述のステップS23にてユーザディレクトリ14aから取得した変換可能なコンテンツカテゴリリスト(図10参照)にリストアップされていれば、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に変換できるような適切な変換エンジンを変換エンジン部16に選択させ、変換エンジン部16が選択した変換エンジンにより受信した電子メールの添付ファイルのフォーマット(コンテンツ)の変換を依頼する。
この場合、変換エンジン部16は、用意された画像変換エンジン、映像変換エンジン、midi変換エンジン、ドキュメント変換エンジン、マークアップランゲージ変換エンジンなどから受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応する変換エンジンを選択し、選択した変換エンジンを用いてフォーマット(コンテンツ)の変換処理を実行することとなる。この後、変換機能部15は、変換エンジン部16で変換がなされたフォーマット(コンテンツ)を取得し、当該フォーマット(コンテンツ)のファイルを電子メールに添付して電子メールの形に再変換を行う。
ついで、ステップS61bにおいて、電子メールの全サイズの合計が受信側端末装置(MS−2)の受信可能サイズ(図11参照)以下か否かの判定を行う。ここで、受信可能サイズ以下であれば、ステップS61bにて「Yes」と判定して、ステップS69bにて、変換後のフォーマット(コンテンツ)からなるファイルが添付された電子メールをメール受信サーバ13に送信する。すると、メール受信サーバ13は、上述したステップS27(図2参照)にて変換後のフォーマット(コンテンツ)からなるファイルが添付された電子メールを受信し、次のステップS28に進めて、変換後のフォーマット(コンテンツ)からなるファイルが添付された電子メールを受信側端末装置(MS−2)に配信することとなる。
一方、受信可能サイズを超えていると、ステップS61bにて「No」と判定して、次のステップS62に進める。ついで、ステップS62において、受信側端末装置(MS−2)に対応している添付ファイルの順番を先頭に移動させる。ついで、ステップS63において取得した第2プロファイル情報(図11参照)から変換要素1を指定する。この後、ステップS64にて、添付されている全ての添付ファイルを変換要素1に基づいて変換して、次のステップS65へ進める。
ステップS65に進むと、変換後の全電子メールサイズの合計が受信可能サイズ(図11参照)以下か否かの判定を行う。ここで、受信可能サイズ以下であれば、ステップS65にて「Yes」と判定して、ステップS69bにて、変換後のフォーマット(コンテンツ)からなるファイルをメール受信サーバ13に送信する。一方、受信可能サイズを超えていると、ステップS65にて「No」と判定して、次のステップS66にて、最後の変換要素であるか否か、即ち、次の変換要素があるか否かの判定を行う。
ここで、次の変換要素がある場合は、ステップS66にて「No」と判定して、次のステップS67において取得した第2プロファイル情報から次の変換要素(この場合は変換要素2となる)を指定する。この後、ステップS64に戻り、最後の変換要素がなくなるまでステップS64〜ステップS67の処理を繰り返して実行する。なお、この変換シナリオ4の変換処理においても、添付ファイルを指定の変換要素で変換する場合に、受信可能サイズをできる限り大きくするために受信側端末装置(MS−2)に不要な情報(例えば、jpgのExif情報やサムネイルなどの付加情報)は削除するようにするのが望ましい。
一方、次の変換要素がない場合は、ステップS66にて「Yes」と判定して、ステップS68に進み、受信可能サイズより大きいファイルを削除する。ついで、ステップS69にて、前回あるいは前々回の変換要素による、変換後の合計のサイズが受信可能サイズ以下であるか否かの判定を行う。ここで、変換後の合計のサイズが受信可能サイズを超えている場合は、ステップS69にて「No」と判定して、ステップS69bにて受信可能サイズを超えたままのファイルをメール受信サーバ13に送信する。
また、変換後の合計のサイズが受信可能サイズ以下である場合は、ステップS69にて「Yes」と判定して、ステップS69aにて、前回あるいは前々回の変換要素による変換後のファイルを採用して、ステップS69bにて変換後のファイルをメール受信サーバ13に送信する。上述したように、本変換シナリオ4に基づく変換においては、受信側端末装置(MS−2)がサポートしているフォーマット(コンテンツ)からなる添付ファイルを先頭に移動させ、サポートしていないフォーマット(コンテンツ)からなる添付ファイルを後方に移動させた後、変換処理を行うようにしているので、可能な限り多くの添付ファイルが見られるようになる。
ここで、変換シナリオ4に基づく電子メールの変換例を図19(なお、図19は変換例を模式的に示す図である)に基づいて説明する。この場合、変換シナリオ4を採用するアカウント(電話番号は090−0000−0004で、機種の種別がV702MO)の受信側端末装置(MS−2)宛の添付ファイルを有する電子メールを受信した例について以下に説明する。この場合は、本文+ヘッダのサイズは1Kで、フォーマット(コンテンツ)がdocで、サイズが20Kのその他のファイルと、フォーマット(コンテンツ)がgifで、表示サイズは640×480で、画像サイズは40Kで、表示色は24万色の画像1と、フォーマット(コンテンツ)がjpgで、表示サイズは320×240で、画像サイズは15Kで、表示色は24万色の画像2からなる添付ファイルを有する電子メールを受信したものとする。このアカウント(090−0000−0004)の場合、図11に示すように、ユーザエージェント(Vodafone/V702MO/1.0)から使用中の移動機の機種名がV702MOに特定され、そのコンテンツリストはDとなり、図8に示すように、変換シナリオは変換シナリオ4となる。
そして、図9に示すコンテンツリストDに対応する受信可能フォーマット(コンテンツ)リストより、その他のファイルとなるフォーマットがdocのファイルは変換対象外のフォーマット(コンテンツ)であるので、無変換にする。一方、gifは、使用中の移動機の機種(V702MO)は受信可能なフォーマット(コンテンツ)であるjpgやpngでないことが分かる。この場合、gifは、図10に示す変換可能なコンテンツカテゴリの静止画のカテゴリにリストアップされているので、受信可能フォーマット(コンテンツ)リスト(図9参照)のコンテンツ1に対応するjpgへの変換が行われることとなる。さらに、jpgは、使用中の移動機の機種(V702MO)は受信可能なフォーマット(コンテンツ)であるので、フォーマット(コンテンツ)の変換は無変換となる。
図19において、その他のファイルとなるフォーマットがdocのファイルは変換対象外のフォーマット(コンテンツ)であるので、無変換にする。一方、画像2のjpgは対応するフォーマット(コンテンツ)(図9参照)であるので、フォーマット(コンテンツ)の変換は無変換となる。一方、画像1のフォーマット(コンテンツ)はgifであるので、対応しないフォーマット(コンテンツ)(図9参照)であるので、フォーマット(コンテンツ)をjpgに変換する。そして、受信した電子メールサイズは本文+ヘッダが1Kで、その他のサイズは20Kで、jpgに変換後の画像1のサイズは30Kで、画像2のサイズは15Kであるので、合計サイズは66Kとなり、ステップS61bにてサイズの判定を行うが、この機種(V702MO)の受信可能サイズの30Kであることから、変換要素1に基づいて第1回目の変換を行うこととなる。
そこで、まず、この受信側端末装置(MS−2:V702MO)に対応するフォーマット(コンテンツ)(jpg)となる画像1が1番で、画像2が2番で、その他のフォーマット(コンテンツ)(doc)が最後になるように順番の入れ替えを行う。そして、変換要素1に基づいて1回目のサイズ変換を行うことにより、図19に示すように、変換後のサイズの合計は51Kとなる。これは受信可能サイズの30Kを超えるサイズとなるため、変換要素2に基づいて2回目のサイズ変換を行うことにより変換後の合計サイズは41Kとなり、さらに、変換要素3に基づいて3回目のサイズ変換を行うことにより変換後の合計サイズは37Kとなる。これも受信可能サイズの30Kを超えるサイズとなるため、サイズが大きいその他のファイル(doc)を削除する。これにより、変換後のサイズの合計は16Kとなるため、変換後のサイズの合計が21Kで30K以下となる前回の変換要素2による変換後のファイルを採用する。
なお、上述の変換シナリオ1の第5変換例において、その他のファイル(zip)は変換することなく受信側端末装置(MS−2)に配信する例について説明した。ところが、該ファイルを受信側端末装置(MS−2)で取得する場合は、IMAP方式により、図16の第5変換例では、本文とヘッダおよび画像1を最初に取得し、残りのファイルを後の受信要求で取得するようにしてもよい。この場合、最初の電子メール取得時に、メール受信サーバが後続するファイルがあることを添付データとして、最初の電子メールとともに受信側端末装置(MS−2)に通知するようにする。そして、受信側端末装置(MS−2)側では、この添付データを参照して、メール受信サーバに対して後続の受信要求を行なうことにより、前述のその他のファイルを取得することができる。
また、その他のファイルが、受信側端末装置(MS−2)の受信可能なサイズをこえている場合(図16の例においては、その他のファイル(zip)が30K以上の場合)は、前述のメール受信サーバが添付するデータを参照することにより、受信側端末装置(MS−2)のユーザが後続のファイルの存在を知ることができる。ところが、受信側端末装置(MS−2)での受信が不可であることから、サーバメール転送手続き(例えば、受信側端末装置(MS−2)のユーザが別に保有する、パソコンなどのメールアドレスへの転送手続き)をすることにより、後続のファイルを取得することが可能となる。
これらのことは、前述した、変換シナリオ2(図17)、変換シナリオ4(図19)における超過ファイルの削除についても同様に行なうことができる。この場合、超過したファイルを削除することなく、メール受信サーバ13により、後続ファイルの存在を受信側端末装置(MS−2)に通知するようにすればよい。なお、メール転送手続きを行なって、パソコンなどのメールアドレスへ転送してファイル取得できることは勿論のことである。
10…ネットワーク、11a…送信側メール配信サーバ、11b…受信側メール配信サーバ、12…メールボックス、13…メール受信サーバ、14…ディレクトリサーバ、14a…ユーザディレクトリ、15…変換機能部、16…変換エンジン部、17…受信端末プロファイル、18…ショートメッセージサービスセンタ(SMSC)