JP4370120B2 - 超音波内視鏡および超音波内視鏡装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波内視鏡と超音波観測装置とを備えた超音波内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、体腔内に超音波を照射し、そのエコー信号から体内の状態を画像化して診断する超音波診断法が広く普及している。
図30(a)ないし図30(c)に示すように体腔内の超音波断層画像を得る超音波内視鏡装置としては、挿入部201を構成する先端部202に照明光学部203及び観察光学部204とともに超音波観察部205を設けた超音波内視鏡200がある。なお、符号206は図示しないバルーンが配置されるバルーン配置用溝である。
【0003】
前記超音波内視鏡200では超音波を送受する超音波トランスデューサ207、208が先端部205に設けられている。図30(b)に示す超音波トランスデューサ207は電子走査式であり、この超音波トランスデューサ207は複数の超音波トランスデューサ素子207a,…,207aを配列して構成されている。これら超音波トランスデューサ素子207a,…,207aを図示しない超音波観測装置を介してリニア又はセクタ走査することによって、超音波が超音波内視鏡200の軸方向に対して垂直方向に出射されて、リニア或いはセクタ超音波断層画像が表示装置(不図示)に表示されるようになっている。
【0004】
一方、図30(c)に示す超音波トランスデューサ208は機械走査式であり、この超音波トランスデューサ208はハウジング209を有している。そして、このハウジング209を図示しない駆動モータの駆動力によって機械的に回転させることによって、このハウジング209の回転とともに超音波が超音波内視鏡200の軸に対して直交する方向に出射されて、ラジアル超音波断層画像が表示されるようになっている。
【0005】
図31に示すように前記超音波トランスデューサ208は、例えば円板状の複合圧電体211を使用したものである。この複合圧電体211は、ジルコン酸チタン酸鉛Pb(Zr,Ti)O3 等のPZT系圧電セラミックス等で形成されている複数の圧電体(不図示)の隙間及び周囲にポリウレタン、エポキシ等の樹脂部材(不図示)を充填して構成したものであり、この複合圧電体211は金属製のケース体212内に配設されている。
【0006】
前記複合圧電体211には上面側表面に設けた第1電極211aと、下面側表面に設けた第2電極211bとが設けられている。前記第2電極211bと前記第1電極211aとは電気的に別体であり、第1電極211aを設けた上面側が超音波放射面になっている。前記第2電極211bには信号用導体213が接続され、前記第1電極211aにはグランド線214が接続されている。
【0007】
前記ケース体212内に配設されている複合圧電体211の下面側には超音波吸収体215が配設され、曲面を形成した上面側にはケース体212の先端面までを覆う音響整合層の振幅条件を満たす音響整合層を兼ねる音響レンズ216が設けてある。また、前記超音波吸収体215及び複合圧電体211の外周側には第1電極211aと第2電極211bとの電気的な接触を防止する樹脂製の絶縁部材217が設けてある。さらに、前記超音波トランスデューサ208の表面を、耐水性、耐薬品性に優れたパリレン(ポリパラキシリレン)等で形成された保護膜(不図示)で覆っている。
【0008】
一方、図32に示すように複数の超音波トランスデューサ素子207a,…,207aを配列した超音波トランスデューサ207は、ジルコン酸チタン酸鉛Pb(Zr,Ti)O3 等のPZT系圧電セラミックス等で形成された圧電素子221とこの圧電素子221の背面側に配設されるバッキング材222とで構成されている。前記圧電素子221の両面には電極221a,221bが設けられている。そして、前記電極221bにはフレキシブルプリント基板223のパターン223aが図示しない半田で電気的に接続されている。
【0009】
前記圧電素子221は、厚み方向に対してバッキング材222まで届く深さ寸法のダイシング溝224によって長手方向に短冊状に等間隔で分離されて長手方向に複数のトランスデューサ素子207aを配列している。このダイシング溝224によって、半田による接続部をそれぞれ隣接する接続部と分離することにより、各パターン223aは1つのトランスデューサ素子207をそれぞれ形成する2つのサブエレメント素子207bに接続されている。前面側の電極221aの上には図示しない音響整合層が設けられ、前面側の電極221aを図示しないGND配線材により隣接する電極221aと互いに接続されてグランド電位に設定されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記超音波内視鏡では、電子走査式、機械走査式に関わらず、超音波トランスデューサを構成する圧電体に鉛が含まれている。このため、近年の環境問題を踏まえて、体腔内に挿入されて使用される超音波内視鏡に設けられる超音波トランスデューサの鉛フリー化が望まれている。
【0011】
また、機械走査式で用いられる超音波トランスデューサでは、複数の圧電体の隙間及び周囲に樹脂部材を、常時均一に充填することが難しく、作成者、或いは製造日等によって性能にバラツキが生じていた。一方、電子走査式の超音波トランスデューサではダイシング溝を形成する作業に熟練をようし、作成者、或いは製造日等によって性能にバラツキが生じていた。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、超音波内視鏡に設けられる超音波トランスデューサの鉛フリー及び性能のバラツキを防止した超音波内視鏡装置を提供することを目的にしている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の超音波内視鏡は、体腔内に挿入され、超音波トランスデューサで超音波を送受波して生体組織情報を得る超音波内視鏡において、体腔内に挿入される挿入部と、前記挿入部先端に形成された、前記超音波トランスデューサを配設する曲面部を有する超音波トランスデューサ実装部と、半導体基板においてマイクロマシン技術を使って形成された、チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサと、柔軟性を有する帯状の平面状基板であって、前記チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサを一体的に載設可能なチップ実装基板と、を有し、前記チップ実装基板は、その一面に、前記チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサが帯の長手方向に所定間隔で配列された状態で当該一面に一体的に載設され、かつ、当該帯の長手方向に湾曲した状態で前記超音波トランスデューサ実装部の曲面部に配設されたことを特徴とする。
本発明の第2の超音波内視鏡は、体腔内に挿入され、超音波トランスデューサで超音波を送受波して生体組織情報を得る超音波内視鏡において、体腔内に挿入される挿入部と、前記挿入部先端に形成された、前記超音波トランスデューサを配設する曲面部を有する超音波トランスデューサ実装部と、半導体基板においてマイクロマシン技術を使って形成された、チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサと、柔軟性を有し、前記超音波トランスデューサ実装部の曲面部の形状に対応した帯状の曲面状基板であって、前記チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサを一体的に載設可能なチップ実装基板と、を有し、前記チップ実装基板は、その一面に、前記チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサが帯の長手方向に所定間隔で配列された状態で当該一面に一体的に載設され、かつ、前記超音波トランスデューサ実装部の曲面部に配設されたことを特徴とする。
本発明の第1の超音波内視鏡装置は、第1または第2の超音波内視鏡と、前記超音波内視鏡から伝送される生体組織情報に関する電気信号の信号処理及び前記静電型超音波トランスデューサの駆動制御を行う超音波観測装置と、を具備したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
図1ないし図13は本発明の第1実施形態にかかり、図1は超音波内視鏡装置を説明する図、図2は超音波内視鏡の先端部の構成を説明する図、図3は超音波トランスデューサを説明する図、図4は図3の矢印Aで示す部分の拡大図及びc−MUTセルを説明する図、図5はc−MUTセルの断面の構成例を説明する図、図6は超音波観測装置及び超音波トランスデューサの構成を説明するブロック図、図7はc−MUTの他の構成例を説明する図、図8はc−MUTセルの配列及びセル形状を説明する図、図9は超音波送受波方向を前方にしたc−MUTを説明する図、図10は超音波走査面の開口形状を多角形形状にした前方を超音波送受波方向としたc−MUTを示す図、図11は超音波走査面の開口形状を円形形状にした前方を送受波方向としたc−MUTを示す図、図12は貫通孔を形成した前方を送受波方向としたc−MUTを示す図、図13は機械走査式の超音波内視鏡のc−MUTを説明する図である。
【0017】
なお、図8(a)はc−MUTセルを格子状に配列したときの図、図8(b)はc−MUTセルの他のセル形状を示す図、図8(c)はc−MUTセルの別のセル形状を示す図、図13(a)は機械走査式のc−MUTを説明する図、図13(b)はc−MUTを配置した機械走査式の超音波内視鏡を示す図である。
【0018】
図1に示すように本実施形態の超音波内視鏡装置1は、後述する静電型超音波トランスデューサを備える超音波内視鏡(以下、内視鏡と略記する)2と、照明光を供給する光源部(不図示)及び図示しない撮像素子の駆動及びこの撮像素子から伝送される電気信号の各種信号処理を行って内視鏡観察画像用の映像信号を生成する信号処理部を具備する内視鏡観察装置3と、前記静電型超音波トランスデューサの駆動及びこの静電型超音波トランスデューサから伝送される電気信号の各種信号処理を行って超音波断層画像用の映像信号を生成する信号処理部を具備する超音波観測装置4と、この超音波観測装置4及び前記内視鏡観察装置3で生成された映像信号を基に観察用画像を表示するモニタ5とを備えて主に構成されている。
【0019】
前記内視鏡2は、体腔内に挿入される細長の挿入部11と、この挿入部11の基端側に位置する操作部12と、この操作部12の側部から延出するユニバーサルコード13とで主に構成されている。
【0020】
前記ユニバーサルコード13の基端部には前記内視鏡観察装置3に接続される内視鏡コネクタ14が設けられている。この内視鏡コネクタ14の先端部には前記内視鏡観察装置3の光源部に接続される照明用コネクタ14aが設けられ、側部には前記信号処理部に電気接続される図示しない電気コードが着脱自在に接続される電気コネクタ14bが設けられている。また、この内視鏡コネクタ14の基端部からは前記超音波観測装置4に電気的に接続される超音波コネクタ15aを有する超音波ケーブル15が延出している。
【0021】
前記挿入部11は、先端側から順に硬質部材で形成した先端硬性部6と、この先端硬性部6の基端側に連設する湾曲自在な湾曲部7と、この湾曲部7の基端側に連設して前記操作部12の先端側に至る細径かつ長尺で、可撓性を有する可撓管部8とで構成されている。
【0022】
前記先端硬性部6には、直視による内視鏡観察を行う観察光学部及び照明光学部を配置した内視鏡観察部20及び超音波を送受する複数の超音波トランスデューサ素子を配列して超音波走査面を形成した超音波観察ユニット30とが設けられている。
【0023】
前記操作部12には前記湾曲部7を湾曲制御するアングルノブ16、送気及び送水操作を行うための送気・送水ボタン17a、吸引操作を行うための吸引ボタン17b、体腔内に導入する処置具の入り口となる処置具挿入口18等が設けられている。前記モニタ5に表示させる表示画像を切り換えたり、フリーズ、レリーズ等の指示を行う各種操作スイッチ19が設けられている。なお、符号9は患者の口腔に配置されるマウスピースである。
【0024】
図2に示すように前記先端硬性部6の先端側には超音波観察を行うための超音波観察ユニット30が配置されている。また、前記先端硬性部6には斜面部21が形成されており、この斜面部21には観察部位に照明光を照射する照明光学部を構成する照明レンズカバー22、観察部位の光学像をとらえる観察光学部を構成する観察用レンズカバー23、前記処置具挿入口18から導入された処置具が突出する開口である鉗子出口24が設けてある。
【0025】
前記先端硬性部6には超音波透過性を有するラテックスやテフロン(R)ゴム等で膨縮自在に形成された図示しないバルーンを必要に応じて取り付けるための周状のバルーン溝25が形成されている。また、このバルーン溝25近傍にはバルーン内へ超音波伝達媒体である水等の給排水を行うための図示しない管路開口が設けられている。
【0026】
なお、前記照明レンズカバー22には前記内視鏡観察装置3に設けられている光源部からの照明光を伝送するライトガイドファイバ(不図示)が臨まれており、前記観察用レンズカバー23の結像位置には図示しない信号ケーブルを延出する固体撮像素子(不図示)が配置されている。
【0027】
前記超音波観察ユニット30は、超音波の送受信を行う超音波トランスデューサ31と、この超音波トランスデューサ31を収納し、前記先端硬性部6に取付け固定されるハウジング部32とで主に構成されている。
【0028】
図2及び図3に示す前記超音波トランスデューサ31は、シリコン半導体基板をシリコンマイクロマシーニング技術を用いて加工した、静電型超音波トランスデューサ(以下、c−MUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer )31とも記載する)であり、手作業によらず、シリコンプロセスで、完全にクリーンな環境で操作シーケンスにしたがって忠実に自動で製造される。
【0029】
前記c−MUT31は、複数のc−MUTセル31aを配列して、例えば方形セクタタイプとして形成されている。このc−MUT31の各c−MUTセル31a,…,31aと信号線33,…,33とはケーブル接続部34を介して電気的に接続される構成になっている。このケーブル接続部34から延出する信号線33,…,33はひとまとめにされて、挿入部11内を挿通する図示しない例えばチューブ内に挿通された状態で操作部12方向に延出して、前記超音波観測装置4に電気的に接続されるようになっている。
【0030】
なお、前記ハウジング部32の先端部には図示しないバルーンを必要に応じて取り付けるための周状のバルーン溝32aを有する凸部32bが設けられている。また、前記c−MUT31の表面及び前記ハウジング部32の一部は、耐水性、耐薬品性に優れたパリレン(ポリパラキシリレン)等で形成された保護膜(図4の符号39参照)で被覆されている。
【0031】
図4及び図7に示すように前記c−MUT31を構成する各c−MUTセル31aのセル形状は例えば六角形形状で形成されている。そして、複数のc−MUTセル31a,…,31aを微小所定ピッチで複数列、複数行にハニカム構造で整列配置させて、超音波走査面の開口形状を例えば四角形形状にしている。
【0032】
前記c−MUTセル31aは、シリコン基板35上に形成された、下部電極37d、電極間距離を設定する絶縁性支柱36、シリコン又はシリコン化合物から形成されたシリコンメンブレン38、及び上部電極37uで主に構成されている。前記下部電極37dは前記シリコン基板35の上面に設けられ、前記上部電極37uはシリコンメンブレン38の上面に設けられている。符号40は真空空隙部(以下、空隙部と略記する)であり、本形態においてはシリコンメンブレン38の制動層になっている。
【0033】
複数のc−MUTセル31aが配列されるシリコン基板35にはc−MOS集積回路で構成されたアクセス回路を設けたアクセス回路形成部43や、配線電極44が設けられている。前記シリコンメンブレン38に設けられた上部電極37uは接地電極であり、前記下部電極37dは信号入出力用電極である。そして、前記上部電極37uの上面には前記保護膜39が被覆されている。
【0034】
図2に示すように超音波観察ユニット30を構成する図3に示すc−MUT31には複数のc−MUTセル31aが配列されている。これらc−MUTセル31aは、超音波観測装置4に設けられているCPU51から出力される動作指示信号に基づいて駆動制御されるようになっている。
【0035】
前記超音波観測装置4には図6に示すように前記CPU51、トリガー信号発生回路52、セレクタ53、エコー信号処理回路54、ドップラー信号処理回路55、高調波信号処理回路56、超音波画像処理部57や送信遅延回路61、バイアス信号印加回路62、駆動信号発生回路63、送受信切換回路64、c−MUTセル31aにプリアンプ65、ビームフォーマ66が備えられている。
【0036】
前記CPU51はこの超音波観測装置4に設けられている各種回路及び処理部に動作指示信号を出力したり、各種回路及び処理部からのフィードバック信号を受信して、各種制御を行う。
【0037】
前記トリガー信号発生回路52は、各c−MUTセル31aを駆動させて送波及び受波のタイミング信号である繰り返しのパルス信号を出力する。
前記セレクタ53は前記CPU51の動作指示信号に基づいて指示された所定のc−MUTセル31aに対してパルス信号を伝送する。
【0038】
前記エコー信号処理回路54は、各c−MUTセル31aから出力される超音波から生体内の臓器及びその境界などで反射し、前記c−MUTセル31aに戻ってきて受信された後述する受信ビーム信号を基に可視像の画像データを生成する。
【0039】
前記ドップラー信号処理回路55は、前記c−MUTセル31aから出力される受信ビーム信号からドップラー効果を利用して組織の移動成分、すなわち血流成分を抽出し、超音波断層像内における血流の位置を着色するためのカラーデータを生成する。
【0040】
前記高調波信号処理回路56は、各c−MUTセル31aから出力される受信ビーム信号から第2高調波周波数又は第3高調波周波数を中心周波数とするフィルタでその周波数成分の信号を抽出、増幅してハーモニックイメージング診断用の画像データを生成する。
【0041】
前記超音波画像処理部57は前記エコー信号処理回路54、前記ドップラー信号処理回路55、前記高調波信号処理回路56等で生成された画像データを基に、それぞれBモード画像、ドップラー画像、ハーモニックイメージング像等を構築する。また、同時に、CPU51を介して文字等のキャラクタのオーバーレイを行う。そして、この超音波画像処理部57で構築した映像信号をモニタ5に出力して、モニタ5の画面上に観察画像の1つである超音波断層画像を表示させる。
【0042】
前記送信遅延回路61は各c−MUTセル31aに駆動電圧を印加するタイミングを決定して、所定のセクタ走査等を行うように設定する。
前記バイアス信号印加回路62は前記駆動信号発生回路63に所定のバイアス信号を印加する。このバイアス信号としては、送受信時に同じ直流電圧を使用するもの、送信時に高い電圧に設定して受信時には低い電圧に変化させるもの、例えば相関を取るために直流成分に交流成分を重畳させたものなどがある。
【0043】
DCバイアス電圧は、送信時においては送信電圧波形と同じ波形の超音波送信波形を得るために必要である。前記DCバイアス電圧が重畳しないと、送信超音波信号の周波数は駆動電圧信号の2倍となり、その振幅は二分の一となる。
【0044】
一方、受信時はバイアス電圧印加は必是である。このバイアス電圧は直流電圧であれば受信超音波と同一の波形になる。また、DC電圧とともに更に交流電圧信号を重畳させ、後段の信号処理によって、その交流電圧信号の中心周波数のバンドパスフィルタで濾波し、SNを改善することも可能である。さらに、他のバイアス電圧印加の利用方法としてc−MUTセル選択が可能となる。これは、バイアス電圧がないと原理的に受信信号が得られないことを利用するものであり、セル選択を行わないセルに対してDC電圧を与えないようにすることで、セル選択が可能になる。直流信号成分が重畳した受信信号は、コンデンサ等の直流信号阻止手段でrf信号に変換され、受信信号とされ、信号処理部に伝送される。
【0045】
前記駆動信号発生回路63は前記送信遅延回路61からの出力信号に基づいて、所望する超音波波形に対応する駆動電圧信号であるバースト波を発生する。
前記送受信切換回路64は1つのc−MUTセル31aを送波状態と受波状態とに切り換えるものである。送波状態のときには前記駆動電圧信号をc−MUTセル31aに印加し、受波状態では前記エコー情報を受信することによってc−MUTセル31aの電極37u、37d間に発生した電荷信号をプリアンプに出力する。
【0046】
前記プリアンプ65は前記送受信切換回路64から出力された電荷信号を電圧信号に変化するとともに増幅する。
前記ビームフォーマ66は前記プリアンプ65から出力された各超音波エコー信号を前記送信遅延回路61での遅延と同様又は異なる遅延時間で合成した受信ビーム信号を出力する。
【0047】
そして、CPU51の動作指示信号に基づいて、所定の位相差を与えて、それぞれのc−MUTセル31aを駆動して、超音波観察ユニット30の超音波走査面から所定の焦点距離に設定した超音波を送波して、前記ビームフォーマ66で前記送信遅延回路61での遅延と同様な遅延をかけて合成して受信ビーム信号として出力することによって、前記焦点距離に設定した超音波による超音波観測を行える。
【0048】
なお、前記ビームフォーマ66で前記送信遅延回路61での遅延と異なる所望の遅延時間で合成して出力することによって、このビームフォーマ66の遅延時間に対応した受信ビーム信号を得て、超音波観測装置4を経て所望の超音波断層画像を得られる。
【0049】
また、本実施形態においては複数のc−MUTセル31aの制御回路及び配線電極等をシリコン基板35の第1中間誘電体層41及び第2中間誘電体層42に形成した層状配置のc−MUT31としているが、c−MUT31の構成は層状配置に限定されるものではなく、図7に示すようにc−MUT31の一面側に複数のc−MUTセル31aを配列させたc−MUTセル形成部31bと、前記制御回路、配線電極等を形成した回路形成部31cとを設けた、面内配置の超音波トランスデューサ31Aを構成するようにしてもよい。
【0050】
さらに、本実施形態においてはc−MUTセル31aのセル形状を六角形形状に形成し、それらをハニカム構造で整列配置させた構成としているが、c−MUTセル31aの形状及び配列はこれに限定されるものではなく、図8(a)に示すように複数のc−MUTセル31aを格子状に整列配置させる構成であったり、図8(b)に示すような円形形状や楕円形状(不図示)でc−MUTセル31dを形成したり、図8(c)に示すような八角形形状等の多角形形状でc−MUTセル31eを形成するようにしてもよい。
【0051】
又、本実施形態においては複数のc−MUTセル31aを配列させて構成したc−MUT31の超音波走査面から出射される超音波を超音波内視鏡2の長手軸方向に対して略直交する側方に出射させる構成としているが、図9(a)に示すようにc−MUT31から延出する信号線33を超音波走査面の背面側から延出させてc−MUT31Bを構成にすることによって、図9(b)に示すようにこのc−MUT31Bを前方視タイプの内視鏡観察部20Aを有する挿入部先端面11aに配置することによって、超音波走査面から出射される超音波を挿入部11の挿入方向前方に設定した前方視の方形セクタ電子スキャンタイプの超音波内視鏡2Aを構成することができる。
【0052】
また、本実施形態では複数のc−MUTセル31aを整列配置させて、超音波走査面の開口形状を四角形形状としているが、c−MUTセル31aを整列配置して形成する超音波走査面の開口形状及び開口の大きさ等は図に示したものに限定されるものではなく、図10(a)に示すような八角形形状等の多角形形状のc−MUT31Cを形成したり、図11(a)に示すような円形形状や図示しない楕円形状等のc−MUT31Dを形成するようにしてもよい。
【0053】
そして、これらc−MUT31C、31Dを図10(b)及び図11(b)に示すよう挿入部先端面11aに配置して前方視の多角形セクタ電子スキャンタイプの超音波内視鏡2Bを構成したり、前方視の円形セクタ電子スキャンタイプの超音波内視鏡2Cを構成するようにしてもよい。なお、このとき、ケーブル接続部34の形状をc−MUTの形状にあわせて変化させている。
【0054】
上述のように構成したc−MUTを超音波観察ユニットに設けた超音波内視鏡の作用を説明する。
超音波内視鏡装置1のモニタ5の画面上に表示される内視鏡画像を観察しながら挿入部11を体腔内に挿入していく。そして、この挿入部11の先端硬性部6が観察部位近傍に配置されたなら、例えば図示しないバルーンを膨張させるとともに、超音波観測装置4を操作してc−MUT31を駆動状態にする。
【0055】
すると、この超音波観測装置4のCPU51から観察者の操作指示に対応した動作指示信号が出力され、トリガー信号発生回路52でパルス信号に変換されて、セレクタ53を介してc−MUT31を構成する所定のc−MUTセル31aに向けて出力されていく。
【0056】
このパルス信号は、送信遅延回路61に入力され、所定の遅延をかけた駆動電圧信号を駆動信号発生回路63及びバイアス信号印加回路62を介して出力し、送受信切換回路64によって送波状態に切り換えられたとき、この駆動電圧信号がc−MUTセル31aに印加されて超音波が出射される。
【0057】
そして、前記CPU51では配列されたそれぞれのc−MUTセル31aに対して動作指示信号を出力して、例えば、中央のc−MUTセル31aに対して駆動電圧信号に大きな遅延をかけ、配列の中央から離れていくc−MUTセル31aに対して駆動電圧信号に小さな遅延をかける等して1つの超音波波形を形成して、c−MUT31の超音波走査面から出力されていく。
【0058】
つまり、CPU51の制御に基づいて各c−MUTセル31aから超音波を出射させて、軸方向に対するセクタ走査や、軸方向に対して直交した方向に対するセクタ走査を行える。
【0059】
一方、これらc−MUTセル31aでは、前記送受信切換回路64によって送波状態と受波状態とが切換制御されている。このため、送受信切換回路64が受波状態であるときには、c−MUTセル31aでエコー情報を受信したことによって電極37u、37d間に発生した電荷信号がプリアンプ65に出力される。
【0060】
このプリアンプ65に出力された電荷信号は、電圧信号に変換するとともに増幅され、ビームフォーマ66で適当な遅延をかけた受信ビーム信号として超音波観測装置4に出力される。
【0061】
そして、各c−MUTセル31aから順次出力される受信ビーム信号をエコー信号処理回路54、ドップラー信号処理回路55、高調波信号処理回路56等を経て所定の処理を行い、その後、超音波画像処理部57で標準的な映像信号に変換すると同時に、CPU51を介してオーバーレイを行ってモニタ5に出力する。このことによって、モニタ5の画面上には前記内視鏡画像とともに超音波断層画像が表示される、或いは、前記内視鏡画像に換えて超音波断層画像が表示される。
このことによって、対象観察部位の超音波観察を行える。
【0062】
このように、超音波内視鏡の先端部に設けられた超音波観察ユニットに配置される超音波トランスデューサを、シリコン半導体基板をシリコンマイクロマシーニング技術を用いて複数のc−MUTセルを配列させた、静電型超音波トランスデューサで構成したことによって、鉛フリーの超音波トランスデューサを実現することができる。
【0063】
また、シリコンマイクロマシーニング技術を用いることによって、静電型超音波トランスデューサを、クリーンな環境で、自動作成することができる。このことによって、精細なc−MUTセルの配列を、ダイシング歪みやバラツキを発生させることなく行えるので、信頼性の高い超音波観察ユニットを安価に提供することが可能になる。
【0064】
さらに、c−MUTセルのセル形状や、超音波走査面の開口形状を所望の形状及び大きさに設定して、超音波観察ユニットの小型化及び高精度化を図ることができる。
【0065】
なお、図12(a)に示すようにリング形状のc−MUT31Eを形成して、このc−MUT31Eの略中央部に貫通孔24aを形成するようにしてもよい。本実施形態においては前記貫通孔24aを形成するため信号線33をケーブル接続部34の縁部側から延出させている。
【0066】
そして、前記貫通孔24aを有するc−MUT31Eを図12(b)に示すように例えば挿入部先端面11aに配設することによって、前記貫通孔24aを前記処置具チャンネルの鉗子出口24にした超音波内視鏡2Dを構成することができる。
【0067】
また、上述した実施形態においては電子走査式の超音波トランスデューサを備えた超音波内視鏡について説明したが、機械走査式の超音波内視鏡においても超音波トランスデューサをc−MUTで構成するようにしてもよい。
【0068】
具体的には、図13(a)に示すようにc−MUTセル31aを配列して超音波走査面を円板状に形成してc−MUT31Fを形成する。このとき、これらc−MUTセル31aを構成する上部電極37u同士及び下部電極37d同士を電気的に連結状態にし、ハウジング部71内に駆動部材72によって回動自在に軸支されているハウジング73に配設して、超音波内視鏡70を構成する。なお、前記c−MUT31Fから延出する図示しない信号線は前記駆動部材72内を挿通して超音波観測装置4に電気的に接続されている。
【0069】
前記超音波内視鏡70の挿入部11を体腔内に挿通させた状態で、図示しない駆動モータの駆動力で前記ハウジング73を回転させるとともに、超音波駆動信号を超音波観測装置4からc−MUT31Fに向けて出力する。このことによって、c−MUT31Fでは超音波を送受波しながらラジアル走査して、断層面のエコー情報を電気信号に変換して、受信ビーム信号として前記超音波観測装置4に出力する。また、前記ハウジング73の回転角度は、前記駆動部材72の回転を検出するロータリエンコーダ74によって検出されるようになっている。つまり、前記c−MUT31Fの回転角度は、逐次、回転角度信号として前記受信ビーム信号とともに超音波観測装置4に出力される。
【0070】
したがって、前記超音波観測装置4では、得られた受信ビーム信号に対して、包絡線検波、対数増幅、A/D変換等、公知の各種処理を施すとともに、さらに回転角度信号を基に極座標系のデジタルエコーデータをモニタ5に出力できるような直交座標系に変換する処理を施し、超音波断層画像を構築する映像信号を生成してモニタ5に出力する。このことによって、モニタ5の画面上に超音波断層画像が表示させて、対象観察部位の超音波観察を行うことができる。
【0071】
ここで、図14ないし図23を参照して複数のc−MUTセル31aを配列して構成されるc−MUTの変形例を説明する。
【0072】
図14を参照して超音波トランスデューサを構成するc−MUTセルの他の配列構成を説明する。
なお、図14(a)は開口寸法を所定の規則で変化させたc−MUTセルを配列させて構成した超音波トランスデューサを示す図、図14(b)はc−MUTセルのA1−A2方向配列を規制する開口分布曲線を示す図、図14(c)はc−MUTセルのB1−B2方向配列を規制する開口分布曲線を示す図である。
【0073】
図14(a)に示すように本実施形態のc−MUT31Gにおいては、このc−MUT31Gを構成する各c−MUTセル31の開口寸法を配列方向によって、規則的に変化させている。即ち、上述した実施形態のようにc−MUTセル31aの開口寸法を全て一定に形成するのではなく、配列方向にしたがって、例えば図14(b)及び図14(c)に示すR値分布曲線に基づいて設定している。
【0074】
前記図14(b)及び図14(c)に示したR値分布曲線は、c-MUTセルにおいて電極面積は静電容量に比例し、その結果、送受信音圧に比例することを応用して作成したものであり、電極面積を例えばガウス分布関数に設定している。つまり、本実施形態のc−MUT31Gにおいては中央に位置するc−MUTセル31aの開口寸法が最大になって、この中央から前記c−MUT31Gの周辺に向かうにしたがって前記曲線と同様に開口寸法が小さくなっている。
【0075】
このことによって、c−MUTセルの示す指向特性(=このエレメントの開口の回折パターン)に、前記c−MUTセルをアレイ状に配列させたときに相互の干渉効果によって発生する干渉パターンが乗じられておこる指向特性の強弱であるグレーティングローブが改善されて、擬情報であるアーティファクトの発生を抑圧することができる。
したがって、良好な超音波断層画像を得られる。
【0076】
図15を参照して超音波トランスデューサを構成するc−MUTセルの他の配置構成を説明する。
なお、図15(a)は配列されるc−MUTセルを送信用セルと受信用セルと不使用セルとに分割した一構成例を示す図、図15(b)は配列されるc−MUTセルを送信用セルと受信用セルと不使用セルとに分割した他の構成例を示す図である。
【0077】
上述した実施形態では前記送受信切換回路64を設けて送波状態と受波状態とを切り換えることによって、1つのc−MUTセル31aで送受信を行う構成としていたが、本実施形態においては複数のc−MUTセルを送波専用の送信用セル31fと、受波専用の受信用セル31g、と送波及び受波のどちらの機能も有していない不使用セル31hとしている。
【0078】
そして、図15(a)に示すように一対の送信用セル31fと受信用セル31gとで構成した送受信セル群31k及び不使用セル31hを帯状の群である不使用セル群31mとして形成し、この不使用セル群31mと送受信セル群31kとを例えば列方向に交互に配列させてc−MUT31Hを構成している。
【0079】
このことによって、列方向に配列された送信セル群31fの間又は受信セル群31gの間に、送信時は受信セル群31gと不使用セル群31hが、受信時は送信セル群31fと不使用セル群31hが物理的な所定間隔を設けることによりクロストークの軽減を図ることができる。したがって、画質の良好な超音波断層画像を得られる。
【0080】
なお、送受信セル群31kを一対の送信用セル31fと受信用セル31gとで構成する代わりに、図15(b)に示すように2つの送信用セル31fと1つの受信用セル31gとで送受信セル群31nを構成して、例えば行方向に配列された送受信セル群31nの間に略帯状の不使用セル群31mを配列させて、隣り合う送受信セル群31n同士の間に物理的な所定間隔を設ける構成にしてc−MUT31Jを構成するようにしてもよい。
【0081】
また、本実施形態においてはc−MUTを構成するc−MUTセルを受信用セル31g、送信用セル31f、不使用セル31hとした構成例を示しているが、複数の受信用セル31gのそれぞれ電極を一体で電気的に連結してひとまとめにした受信セル群、複数の送信用セル31fのそれぞれの電極を一体で電気的に連結してひとまとめにした送信セル群及び前記不使用セル群として構成し、それぞれのセル群を前記図15(a)や前記図15(b)に示すように配列させてc−MUTを構成するようにしてもよい。
【0082】
図16を参照して超音波トランスデューサを構成するc−MUTセルの別の配置構成を説明する。
図16(a)はc−MUTセルを送信用群と受信用群とに分割した構成を示す図、図16(b)は図16(a)の矢印Bで示す送信用群の送信用セル群と不使用セル群との配列を説明する拡大図、図16(c)は図16(a)の矢印Cで示す受信用群の受信用セル群と不使用セル群との配列を説明する拡大図である。
【0083】
図16(a)に示すように本実施形態のc−MUT31Kには複数のc−MUTセル31aを配列して形成したリング状セル群が2つ設けられている。2つのリング状セル群のうち、例えば外側に配置されたリング状セル群は送信用群31pとして構成されており、内側に配置されたリング状セル群は受信用群31sとして構成している。
【0084】
そして、図16(b)に示すように前記送信用群31pでは、配列されるc−MUTセル31aの中から一連の送信用セル31fのそれぞれの電極を互いに電気的に連結して図中の着色部で示すような形状の送信用セル群(以下、活性群とも記載する)31qとして形成し、複数の不使用セル31hを図中の白抜き部で示すように前記送信用セル群31q同士の間に物理的な間隔を持たせる不使用セル群31rとして形成している。そして、この不使用セル群31rと送信用セル群31qとを交互に配列して送信用群31pを構成している。
【0085】
一方、図16(c)に示すように前記受信用群31sでは、配列されるc−MUTセル31aの中から一連の受信用セル31gのそれぞれの電極を互いに電気的に連結して図中の着色部で示すような形状の受信用セル群31t(以下、活性群とも記載する)として形成し、複数の不使用セル31hを図中の白抜き部で示すように前記受信用セル群31t同士の間に物理的な間隔を持たせる不使用セル群(以下、不活性群とも記載する)31rとして形成している。そして、この不使用セル群31rと受信用セル群31tとを交互に配列して受信用群31sを構成している。
【0086】
このことによって、c−MUT31K内に、超音波送信する送信用群31pと超音波を受信する受信用群31sとを分離した状態で設けることができる。
また、送信用群31p及び受信用群31sを、活性群と不活性群とを交互に配置して構成したことによって、隣り合う活性群同士の間に物理的な所定間隔を設けてクロストークの軽減を図ることができる。
したがって、画質の良好な超音波断層画像を得られる。
【0087】
図17及び図18を参照して超音波内視鏡に設けられ超音波観察ユニットの他の構成を説明する。
なお、図17(a)は超音波観察ユニットに2方向の走査を行えるc−MUTを設けた超音波内視鏡の構成を説明する図、図17(b)は超音波観察ユニットに走査方向の異なるc−MUTを設けた超音波内視鏡の他の構成を説明する図、図18(a)は図17(a)で示したc−MUTの構成を説明する図、図18(b)は図18(a)のc−MUTの矢印Dで示す部分の配列を説明する拡大図、図18(c)は図18(a)のc−MUTの矢印Eで示す部分の配列を説明する図である。
【0088】
図17(a)に示すように本実施形態の超音波内視鏡2Eではハウジング部32に、軸方向に対するセクタ走査を行える第1超音波走査面81及び軸方向に対して直交した方向に対するセクタ走査を行える第2超音波走査面82を超音波走査面として一体に設けたバイプレーンタイプのc−MUT31Lが設けてある。
【0089】
図18(a)及び図18(b)に示すように第2超音波走査面82は、超音波送受信用の複数のc−MUTセル31aのそれぞれ電極を電気的に連結して帯状に形成した送受信用セル群83と、超音波の送受信機能を有していない不使用セル31hを帯状に形成して、隣り合う送受信用セル群83同士の間に物理的な所定間隔を設けてクロストークの軽減を図る、不使用セル群84とで構成されている。これら送受信用セル群83と不使用セル群84とは矢印F方向に交互に配列されている。
【0090】
一方、図18(a)及び図18(c)に示すように第1超音波走査面81は、超音波送受信用の複数のc−MUTセル31aのそれぞれ電極を電気的に連結して帯状に形成した送受信用セル群83と、超音波の送受信機能を有していない不使用セル31hを帯状に形成して、隣り合う送受信用セル群83同士の間に物理的な所定間隔を設けてクロストークの軽減を図る、不使用セル群84とで構成されている。これら送受信用セル群83と不使用セル群84とは矢印G方向に交互に配列されている。
【0091】
このことによって、1つの超音波内視鏡を使用して複数方向に走査した超音波断層画像を得ることができる。
なお、図17(b)に示すように超音波観察ユニット30を構成するハウジング部32の先端面部及び側面部に例えば走査方向が軸方向であるc−MUT31Mと、走査方向が軸方向に対して直交するc−MUT31Nとを配設して超音波内視鏡2Fを構成するようにしてもよい。このことによって、1つの超音波内視鏡を使用して複数方向に走査した超音波断層画像を得ることができる。また、前記ハウジング32の先端面部及び側面部に配設するc−MUTの走査方向を、軸方向のもの、或いは、軸方向に対して直交したもの、或いは図18(a)に示したバイプレーンタイプのものを適宜選択して設けることによって、所望の超音波断層画像を得て対象部位の超音波観察を行える。
【0092】
図19の曲面部にc−MUTを設けた超音波内視鏡を示す図及び図20のc−MUTチップを実装した基板を説明する図を参照して超音波内視鏡に設けられる超音波観察ユニットの別の構成を説明する。
なお、図19(a)はコンベックス走査型の超音波内視鏡を示す図、図19(b)はラジアル走査型の超音波内視鏡を示す図、図20(a)はc−MUTチップ実装基板の一構成例を示す図、図20(b)は図20(a)で示すc−MUTチップ実装基板の作用を説明する図、図20(c)はc−MUTチップ実装基板の他の構成例を示す図である。
【0093】
図19(a)に示すように本実施形態の超音波内視鏡2Gは、コンベックス走査が可能なように超音波観察ユニット30を構成するハウジング部32の先端部に曲面形状c−MUT91を配置して構成されている。一方、図19(b)に示すように本実施形態の超音波内視鏡2Hは、内視鏡挿入方向に対して直交する方向のラジアル走査が可能なように挿入部先端部の周方向に帯状c−MUT92を配置して構成されている。
【0094】
前記帯状c−MUT92は、図20(a)に示すように柔軟性を有する平面基板93に、複数のc−MUTセルを配列させてチップ状に構成したc−MUTチップ94を所定間隔で複数、実装配置して構成したものである。この帯状c−MUT92は、複数のc−MUTチップ94を所定間隔で実装配置させたことによって、図20(b)に示すように所定形状に変形する。したがって、この帯状c−MUT92を挿入部先端部に周方向に配置させることによって、ラジアル走査による超音波断層画像を得られる超音波内視鏡2Hが構成される。
【0095】
一方、図20(c)に示すように曲面形状c−MUT91は、所定の曲面形状に形成した曲面基板95に、複数のc−MUTチップ94を所定間隔で実装配置して構成したものであり、この曲面形状c−MUT91を超音波観察ユニット30の先端部に配置することによって、コンベックス走査による超音波断層画像を得られる超音波内視鏡2Gが構成される。
【0096】
なお、超音波観察ユニット30の先端部に所定形状の曲面部を予め形成して、この曲面部に所定形状に変形するように構成した帯状c−MUT92を配置させてコンベックス走査による超音波断層画像を得られる超音波内視鏡2Gを構成するようにしてもよい。
【0097】
また、前記超音波内視鏡2Gの超音波観察ユニット30の基端部側に破線に示すように帯状c−MUT92を配置してバイプレーンタイプの超音波内視鏡を構成するようにしてもよい。
【0098】
図21を参照してc−MUTセルの他の構成例を説明する。
図に示すように本実施形態のc−MUTセル100においてはコンデンサ部を構成する上部電極37uと下部電極37dとの間に形成されている空隙部40内に、高誘電率を有する所定厚みの誘電体膜101を設けている。
このことによって、コンデンサ部の静電容量を大きくして送受信感度を高めることができる。
【0099】
なお、図22のc−MUTセルのポーラス処理を説明する、図22(a)に示すようにメンブレン38にポーラス処理を施して音響インピーダンスを樹脂材料並みに小さなポーラス音響整合層117を設けてc−MUTセル103を構成するようにしてもよい。図22(b)に示すようにポーラス処理の化成処理工程においては、処理時間によって音響インピーダンスが大きく変化する。つまり、音響インピーダンスは、化成処理時間に強く依存するので、この化成処理時間を制御してポーラス音響整合層117を設けることによって、送受信感度を高めることができる。
【0100】
図23を参照してc−MUTセルの別の構成例を説明する。
なお、図23(a)は従来のc−MUTセルの構成を示す図、図23(b)は基板上面に特徴のあるc−MUTセルの構成を示す図である。
【0101】
図23(a)に示すように従来のc−MUTセル250では真空中で空隙部40が形成されているため、c−MUT形成後に、大気中に放置されると、メンブレン38に設けられた上部電極37uが屈曲変形していた。本実施形態においては図23(b)に示すようにシリコン基板35の上面に予め、前記屈曲変形を踏まえた所定の凹面110設けて、c−MUTセル101に空隙部112を形成する構成にしている。
【0102】
このことによって、上部電極37uと下部電極37dとの間隔を均一かつ幅狭に形成して、コンデンサ部の静電容量を大きくして送受信感度を高めることができる。
【0103】
なお、図24のc−MUTセルのまた他の構成例を示す図のようにシリコン基板35の表面に所定凹凸形状の凹凸曲面113を形成して曲面下部電極114を設ける一方、このシリコン基板35に対向して配置されるメンブレン38に設けられる上部電極を前記凹凸曲面113に略一致する曲面上部電極115として構成することによって、曲面上部電極115及び曲面下部電極114の面積を大きくして、c−MUTセル102のコンデンサ部の静電容量を大きくして送受信感度を高めることができる。なお、符号116は曲面空隙部である。
【0104】
(第2実施形態)
図25ないし図29は本実施形態の第2実施形態にかかり、図25はc−MUTに加えて、シリコン基板上にシリコン発光素子及びシリコン受光素子を設けた多機能超音波トランスデューサを配置した超音波内視鏡を説明する図、図26は多機能超音波トランスデューサの断面の構成例を説明する図、図27はシリコン発光素子及びシリコン受光素子を配設した多機能超音波トランスデューサの他の構成例を説明する図、図28はさらにマイクロジャイロセンサを配設した多機能超音波トランスデューサの構成を説明する図、図29はシリコン基板上に静電容量測定用セルを設けた多機能超音波トランスデューサの構成を説明する図である。
【0105】
なお、図27(a)は外形形状の異なる多機能超音波トランスデューサの構成を説明する図、図27(b)はシリコン発光素子及びシリコン受光素子を中央部に配置するときの他の配置例を示す図、図27(c)はシリコン発光素子及びシリコン受光素子を外側に配置するときの他の配置例を示す図、図29(a)は静電容量測定用のダミーc−MUTセルを設けた多機能超音波トランスデューサを示す図、図29(b)はダミーc−MUTセルの作用及び機能を説明するフローチャート。
【0106】
図25に示すように本実施形態の超音波内視鏡120においては、挿入部121の先端面121aには多機能超音波トランスデューサ122が配設されている。この多機能超音波トランスデューサ122にはシリコンマイクロマシーニング技術を用いて形成した超音波走査面の開口形状をリング状に形成したc−MUT131と、このリング状のc−MUT131の略中央部に位置する同一面にシリコン発光素子で構成した発光部123及びシリコン受光素子で構成した受光部124とが併設されている。
【0107】
図26に示すように本実施形態のc−MUT131においては複数のc−MUTセル131aが配列されるシリコン基板35には、例えば第1中間誘電体層41及び第2中間誘電体層42で形成され、これら誘電体層41、42に前記アクセス回路形成部に加えて、前記所定の制御を行うc−MOS集積回路で構成した前記発光部123及び受光部124の制御を行う各種制御回路43a、43b、43c、…や、配線電極44a、44b、44c、44d、…が設けてある。
【0108】
そして、下部電極37dと配線電極44a、配線電極44aと配線電極44b、配線電極44bと配線電極44c、配線電極44cと制御回路43c、配線電極44dと制御回路43b、配線電極44dと制御回路43c等とをそれぞれビアホール45によって電気的に接続している。
【0109】
前記発光部123及び前記受光部124からは図示しない電気ケーブルが延出しており、前記内視鏡観察装置3と電気的に接続されている。したがって、本実施形態の超音波内視鏡装置1においては内視鏡観察装置に光源部として照明光を発するランプが不要であるとともに、超音波内視鏡120に照明光を伝送するライトガイドファイバが不要になっている。
【0110】
なお、図中の破線に示すように多機能超音波トランスデューサ122の所定位置に鉗子出口用の貫通孔125を形成するようにしてもよい。また、前記発光部123は例えば発光ダイオード、レーザーダイオードであり、前記受光部124は例えばC−MOS、CCD等のいずれかである。その他の構成は前記第1実施形態と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。符号126は緩衝領域である。
【0111】
本実施形態においては多機能超音波トランスデューサ122のc−MUT131をリング状に形成し、この中央部に配設される発光部123及び受光部124を円形に形成した構成を示しているが、この多機能超音波トランスデューサのc−MUT形状及び照明部及び受光部の形状及び配置位置等はこれらに限定されるものではなく、例えば、図27(a)に示すように角形の受光部124をc−MUT131の中央部に設け、角形の発光部123をc−MUT131の四隅に設けて角形の多機能超音波トランスデューサ127を形成するようにしてもよい。
【0112】
また、図27(b)に示すようにリング状のc−MUT131の中央部に多角形状の受光部124を設け、この多角形の受光部124の周囲に多角形の発光部123を複数、設けて多機能超音波トランスデューサ128を形成するようにしてもよい。
【0113】
さらに、図27(c)に示すように円形のc−MUT31を形成して、このc−MUT31の周囲に例えば多角形の発光部123及び受光部124を規則的に併設して多機能超音波トランスデューサ129を形成するようにしてもよい。
【0114】
上述のように構成した超音波内視鏡120の作用を説明する。
まず、超音波内視鏡120の挿入部121の先端面に配置されている多機能超音波トランスデューサ122に設けられている発光部123によって観察部位を照らし、この発光部123によって照明された観察部位の内視鏡画像を受光部124で撮像する。このことによって、モニタ5の画面上に内視鏡画像が表示される。このことによって、術者はこの内視鏡画像を観察しながら挿入部121を体腔内に挿入していく。
【0115】
そして、この挿入部121の先端部が対象観察部位近傍に配置されたなら、例えば、超音波伝達媒体である水で先端部を水没状態にするとともに、超音波観測装置4を操作して多機能超音波トランスデューサ122のc−MUT131を駆動状態にする。
【0116】
すると、前記第1実施形態で説明したようにこの超音波観測装置4のCPU51から観察者の操作指示に対応した動作指示信号がc−MUT131に向けて出力される。そして、c−MUTセル131aを送波状態/受波状態に切り換えて超音波を出射する一方、反射超音波を受信してモニタ5の画面上に超音波断層画像を表示させる。このことによって、対象観察部位の超音波観察を行える。
【0117】
このように、c−MUTに加えて照明部及び受光部をシリコンマイクロマシーニング技術を用いて形成した多機能超音波トランスデューサを挿入部先端面に配設して超音波内視鏡を構成することによって、超音波内視鏡に観察光学部及び照明光学部を設けることなく超音波内視鏡を構成することができる。
【0118】
このことによって、超音波内視鏡の細径化及び小型化が実現される。
【0119】
また、c−MUTセルの配列を適宜設定することによって超音波トランスデューサの開口形状を所望の形状及び大きさに設定することができるとともに、照明部及び受光部の形状及び大きさ、数量を適宜設定して多機能超音波トランスデューサを作成することによって小型化や高精度化を図る等、超音波内視鏡の設計の自由度が増大する。
その他の作用及び効果は前記第1実施形態と同様である。
【0120】
ここで、図28及び図29を参照して多機能超音波トランスデューサの変形例を説明する。
図28に示す多機能超音波トランスデューサ132では、c−MUT131、発光部123及び受光部124にさらに加えて、超音波内視鏡の先端部の動きを検知して位置検知を行う、X方向及びY方向に対応するように配置された静電型マイクロジャイロセンサ133、134が併設している。
【0121】
このことによって、静電型マイクロジャイロセンサ133、134から出力される位置検知信号を図示しない演算部で演算処理することによって、超音波内視鏡の先端部の位置を常時、定量的に把握することができる。
【0122】
図29(a)に示す多機能超音波トランスデューサ135ではc−MUT131を構成する任意の位置の複数のc−MUTセルを静電容量測定用セル136として使用している。そして、この静電容量測定用セル136から出力される電気信号を基に、超音波駆動信号を補正して出力する構成にしている。
【0123】
つまり、超音波観測装置4で静電容量を測定するための指示を出力すると、図29(b)のステップS1に示すようにそれぞれの静電容量測定用セルから逐次、動作時のデータが静電容量測定補正部に入力される。すると、この静電容量測定補正部では、ステップS2に示すように入力されたデータの平均値を算出した後、ステップS3に移行してこの算出値と予め設定されている基準値との比較を行ってその差異を評価し、ステップS4に移行する。このステップS4ではステップS3での評価結果を基にc−MUT駆動信号を補正する。このことによって、c−MUTセルには補正された超音波駆動信号が出力される。
【0124】
このように、c−MUTを構成するc−MUTセルの一部を静電容量測定用セルとして設けることによって、c−MUTセルを構成するc−MUTセルに常時、最適に補正した超音波駆動信号を出力して、超音波診断画像を得ることができる。
【0125】
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0126】
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0127】
(1)体腔内に挿入された超音波トランスデューサで超音波を送受波して生体組織情報を得る超音波内視鏡と、この超音波内視鏡から伝送される生体組織情報に関する電気信号の信号処理及び前記超音波トランスデューサの駆動制御を行う超音波観測装置とを具備する超音波内視鏡装置において、
前記超音波内視鏡に搭載される超音波トランスデューサを、シリコン半導体基板で形成した超音波内視鏡装置。
【0128】
(2)前記超音波トランスデューサは、シリコンマイクロマシーニング技術を用いて加工した、静電型超音波トランスデューサである付記1に記載の超音波内視鏡装置。
【0129】
(3)前記静電型超音波トランスデューサは、多数の超音波トランスデューサ素子を直線状に配列して構成したアレイ構造である付記2に記載の超音波内視鏡装置。図15
(4)前記静電型超音波トランスデューサは、多数の超音波トランスデューサ素子を2次元に配列したアレイ構造である付記2に記載超音波内視鏡装置。
【0130】
(5)前記静電型超音波トランスデューサは、多数の超音波トランスデューサ素子をリング状に配列したアレイ構造である付記2に記載の超音波内視鏡装置。
【0131】
(6)前記超音波トランスデューサ素子を、所定の規則に基づいて分布させて所定開口形状を形成した付記3ないし付記5のいずれかに記載の超音波内視鏡装置。
【0132】
(7)前記超音波トランスデューサ素子を、異なる機能を有する、少なくとも2つの群で構成した付記3ないし付記5のいずれかに記載の超音波内視鏡装置
(8)前記群を分離して配置した付記7に記載の超音波内視鏡装置。
【0133】
(9)前記群を、さらに細分化した細分化群を形成し、これら細分化群同士を交互に配置した付記7に記載の超音波内視鏡装置。
【0134】
(10)前記群は、それぞれの群を構成する各超音波トランスデューサ素子をひとつおきに交互に配置して構成される付記7に記載の超音波内視鏡装置。
【0135】
(11)前記群のうち、少なくとも一つの群は、超音波を送信する機能を有し、他の少なくとも一つの群は超音波を受信する機能を有する付記7に記載の超音波内視鏡装置。
【0136】
(12)前記リング状に配列したアレイ状超音波トランスデューサに貫通孔を形成した付記5に記載の超音波内視鏡装置。
【0137】
(13)前記貫通孔を処置具チャンネルに連通する鉗子出口として構成する付記12に記載の超音波内視鏡装置。
【0138】
(14)前記静電型超音波トランスデューサを構成する上部電極と下部電極とでコンデンサ部を構成する空隙部内に、高誘電率を持つ誘電体膜を形成した付記2に記載の超音波内視鏡装置。
【0139】
(15)前記静電型超音波トランスデューサを構成する基板の表面に凹凸面を形成した付記2に記載の超音波内視鏡装置。
【0140】
(16)前記2次元アレイ超音波トランスデューサを超音波内視鏡の曲面部に配置した付記4に記載の超音波内視鏡装置。
【0141】
(17)前記2次元アレイ超音波トランスデューサを超音波内視鏡挿入部に周方向に配置した付記16に記載の超音波内視鏡装置。
【0142】
(18)前記超音波トランスデューサをチップ状超音波トランスデューサとして構成し、このチップ状超音波トランスデューサを基板に実装した付記2に記載の超音波内視鏡装置。
【0143】
(19)前記基板は柔軟性を有する平面基板である付記18に記載の超音波内視鏡装置。
【0144】
(20)前記基板は所定曲面形状に形成した曲面基板である付記18に記載の超音波内視鏡装置。
【0145】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、超音波内視鏡に設けられる超音波トランスデューサの鉛フリー及び性能のバラツキを防止した超音波内視鏡装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図13は本発明の第1実施形態にかかり、図1は超音波内視鏡装置を説明する図
【図2】超音波内視鏡の先端部の構成を説明する図
【図3】超音波トランスデューサを説明する図
【図4】図3の矢印Aで示す部分の拡大図及びc−MUTセルを説明する図
【図5】c−MUTセルの断面の構成例を説明する図
【図6】超音波観測装置及び超音波トランスデューサの構成を説明するブロック図
【図7】c−MUTの他の構成例を説明する図
【図8】c−MUTセルの配列及びセル形状を説明する図
【図9】超音波送受波方向を前方にしたc−MUTを説明する図
【図10】超音波走査面の開口形状を多角形形状にした前方を超音波送受波方向としたc−MUTを示す図
【図11】超音波走査面の開口形状を円形形状にした前方を送受波方向としたc−MUTを示す図
【図12】貫通孔を形成した前方を送受波方向としたc−MUTを示す図
【図13】機械走査式の超音波内視鏡のc−MUTを説明する図
【図14】図14ないし図23は複数のc−MUTセルを配列して構成されるc−MUTの変形例を説明する図であり、図14は超音波トランスデューサを構成するc−MUTセルの他の配列構成を説明する図
【図15】超音波トランスデューサを構成するc−MUTセルの他の配置構成を説明する図
【図16】超音波トランスデューサを構成するc−MUTセルの別の配置構成を説明する図
【図17】2方向の走査を行えるようにc−MUTを設けた超音波内視鏡を説明する図
【図18】図17(a)に設けたc−MUTの構成を説明する図
【図19】曲面部にc−MUTを設けた超音波内視鏡を示す図
【図20】c−MUTチップを実装した基板を説明する図
【図21】c−MUTセルの他の構成例を説明する図
【図22】ポーラス処理を施したc−MUTセルの構成及びポーラス処理時間と音響インピーダンスとの関係を説明する図
【図23】c−MUTセルの別の構成例を説明する図
【図24】c−MUTセルのまた他の構成例を示す図
【図25】図25ないし図29は本実施形態の第2実施形態にかかり、図25はc−MUTに加えて、シリコン基板上にシリコン発光素子及びシリコン受光素子を設けた多機能超音波トランスデューサを配置した超音波内視鏡を説明する図
【図26】多機能超音波トランスデューサの断面の構成例を説明する図
【図27】シリコン発光素子及びシリコン受光素子を配設した多機能超音波トランスデューサの他の構成例を説明する図
【図28】さらにマイクロジャイロセンサを配設した多機能超音波トランスデューサの構成を説明する図
【図29】シリコン基板上に静電容量測定用セルを設けた多機能超音波トランスデューサの構成を説明する図
【図30】従来の超音波内視鏡を説明する図
【図31】機械走査式の超音波トランスデューサの構成例を示す図
【図32】超音波走査式の超音波トランスデューサの構成例を示す図
【符号の説明】
2…超音波内視鏡
30…超音波観察ユニット
31…静電型超音波トランスデューサ(c−MUT)
31a…c−MUTセル
35…シリコン基板
37d…下部電極
37u…上部電極
38…シリコンメンブレン
40…真空空隙部
44…配線電極
Claims (3)
- 体腔内に挿入され、超音波トランスデューサで超音波を送受波して生体組織情報を得る超音波内視鏡において、
体腔内に挿入される挿入部と、
前記挿入部先端に形成された、前記超音波トランスデューサを配設する曲面部を有する超音波トランスデューサ実装部と、
半導体基板においてマイクロマシン技術を使って形成された、チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサと、
柔軟性を有する帯状の平面状基板であって、前記チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサを一体的に載設可能なチップ実装基板と、
を有し、
前記チップ実装基板は、その一面に、前記チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサが帯の長手方向に所定間隔で配列された状態で当該一面に一体的に載設され、かつ、当該帯の長手方向に湾曲した状態で前記超音波トランスデューサ実装部の曲面部に配設された
ことを特徴とする超音波内視鏡。 - 体腔内に挿入され、超音波トランスデューサで超音波を送受波して生体組織情報を得る超音波内視鏡において、
体腔内に挿入される挿入部と、
前記挿入部先端に形成された、前記超音波トランスデューサを配設する曲面部を有する超音波トランスデューサ実装部と、
半導体基板においてマイクロマシン技術を使って形成された、チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサと、
柔軟性を有し、前記超音波トランスデューサ実装部の曲面部の形状に対応した帯状の曲面状基板であって、前記チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサを一体的に載設可能なチップ実装基板と、
を有し、
前記チップ実装基板は、その一面に、前記チップ状の複数の静電型超音波トランスデューサが帯の長手方向に所定間隔で配列された状態で当該一面に一体的に載設され、かつ、前記超音波トランスデューサ実装部の曲面部に配設された
ことを特徴とする超音波内視鏡。 - 請求項1または2に記載の超音波内視鏡と、
前記超音波内視鏡から伝送される生体組織情報に関する電気信号の信号処理及び前記静電型超音波トランスデューサの駆動制御を行う超音波観測装置と、
を具備したことを特徴とする超音波内視鏡装置。
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