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JP4357909B2 - 分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法 - Google Patents

分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法 Download PDF

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JP4357909B2 JP2003320725A JP2003320725A JP4357909B2 JP 4357909 B2 JP4357909 B2 JP 4357909B2 JP 2003320725 A JP2003320725 A JP 2003320725A JP 2003320725 A JP2003320725 A JP 2003320725A JP 4357909 B2 JP4357909 B2 JP 4357909B2
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Description

本発明は、化粧料、繊維処理剤として有用な分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法に関する。
特許文献1及び2には、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、脂肪族不飽和結合を有するポリグリセリンとを白金触媒下で反応させる、直鎖ポリグリセロール変性シリコーンの製法が開示されている。
しかし、これらの方法は直鎖ポリグリセロール変性シリコーンを製造する方法であり、しかも上記方法では、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、脂肪族不飽和結合を有するポリグリセリンとを白金触媒下で付加反応させる際に、脱水素反応を抑制する目的で酢酸カリウム等のバッファー剤を使用するが、脱水素反応を完全に防止することは困難であり、その結果として生成物が架橋構造をとるという問題点がある。そのため上記方法では、初期の構造及び物性を有するポリグリセロール変性シリコーンを得ることが困難であった。
特開昭57−149290号公報 特公昭62−34039号公報
本発明の課題は、分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法、特に再現性良く高純度で得られる製法を提供することである。
本発明者等は、単独、あるいは分子鎖の運動の自由度が極めて大きい直鎖状に配列させた状態では極めて小さな吸着性しか示さないグリセロール基を、本来、2価のアルコールであることを利用して双方のヒドロキシ基に対して次のグリセロール残基を付加させることにより分岐構造を積極的に派生させ、多分岐型のポリグリセロール鎖とすることにより、多数の末端ヒドロキシ基が自由な運動を規制されて狭い空間領域に密集して存在することになるため、キレート的な多元吸着が可能となり、顕著な吸着促進効果を発現する分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法を見出した。
即ち、本発明は、反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを、白金触媒存在下で反応させる、分岐ポリグリセロール変性シリコーン、特に一般式(1)で表される分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法を提供する。
Figure 0004357909
(式中、R1、R2、R3、t個のR4、t個のR5、R6、R7、R8は、同一又は異なって、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基、置換基を有していてもよく、フッソ原子で置換されていてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、あるいは炭素数6〜22のアリール基を示し、R1、R2、R3、t個のR4、t個のR5、R6、R7、R8のうち少なくとも1つは分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基である。tは0〜10,000の数を示す。)
また、本発明は、反応性不飽和基と、下記構造式(2)で表される分岐グリセロール基を含む分岐ポリグリセロール鎖とを有する分岐ポリグリセロールを提供する。
Figure 0004357909
(式中、2つの酸素原子には、同一又は異なって、上記構造式(2)、下記構造式(3)、(4)又は(5)
Figure 0004357909
で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合する。
構造式(3)の酸素原子には、前記構造式(2)、上記構造式(3)、(4)又は(5)で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合し、構造式(4)の酸素原子には、前記構造式(2)、上記構造式(3)、(4)又は(5)で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合する。)
本発明の製法により、高純度で分岐ポリグリセロール変性シリコーンを得ることができる。
[分岐ポリグリセロール鎖]
本発明において、分岐ポリグリセロール鎖は、分岐基として1個以上の構造式(2)で表わされる分岐グリセロール基(以下、基(2)という)を含有するものである。分岐ポリグリセロール鎖の構造は、a個の基(2)、b個の構造式(3)で表されるグリシドール基(以下、基(3)という)、c個の構造式(4)で表されるグリセロール基(以下、基(4)という)、及び末端基としてd個の構造式(5)で表されるグリセロール基(以下、基(5)という)が結合してなるものである。
分岐ポリグリセロール鎖中において、基(2)、(3)及び(4)は、任意の配列で相互に結合していてもよい。基(2)の数が多いほど分岐構造が発達しており、各分岐鎖の末端に、基(5)が存在する。
本発明の反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールが、基(2)の分岐構造を1個以上含有することは、後述するように13C−NMR解析において、基(2)特有のピークが見られることから容易に証明することができる。好ましくは、分岐ポリグリセロール鎖当たりの平均の基(2)の含有数が1以上である。
本発明において、分岐ポリグリセロール鎖中の、基(2)、(3)、(4)及び(5)の平均結合総数(a+b+c+d)は、後述するNMR解析により求められ、好ましくは3以上であり、分岐ポリグリセロール変性シリコーンが適度なシリコーン的性質を堅持するためには、3〜201であることがより好ましく、3〜101であることが更に好ましく、3〜51であることが特に好ましく、3〜21であることが最も好ましい。
分岐ポリグリセロール鎖中、分岐の割合は、十分な吸着効果を有するために、a/(a+b+c+d)が、1/20以上1/2未満が好ましく、1/10以上1/2未満が更に好ましく、1/6以上1/2未満が特に好ましい。
分岐ポリグリセロール鎖中において、基(2)、(3)、(4)及び(5)は、任意に結合していてもよい。
基(2)の数(即ち、a)は、分岐ポリグリセロール鎖中、1〜100個存在することが好ましく、2〜100個存在することがより好ましく、2〜50個存在することが更に好ましく、2〜25個存在することが特に好ましく、2〜10個存在することが最も好ましい。基(5)の数(即ち、d)は、分岐ポリグリセロール鎖中、2〜101個存在することが好ましく、3〜101個存在することがより好ましく、3〜51個存在することが更に好ましく、3〜26個存在することが特に好ましく、3〜11個存在することが最も好ましい。基(3)の数(即ち、b)、基(4)の数(即ち、c)は、同一又は異なって、0〜198個存在することが好ましく、0〜196個存在することがより好ましく、0〜96個存在することが更に好ましく、0〜46個存在することが特に好ましく、0〜16個存在することが最も好ましい。
[反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロール]
本発明の反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールは、反応性不飽和基と、分岐ポリグリセロール鎖を有するものであり、分岐ポリグリセロール鎖としては、前述の分岐ポリグリセロール鎖が好ましい。
反応性不飽和基としては、ビニル基、ビニレン基、ビニリデン基等を含む1価の基が挙げられ、ビニル基を含む1価の基が好ましい。
反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールとしては、下記一般式(6)又は(7)で表わされる構造を有するものが更に好ましい。
X−(R11p−O−(AO)q−Y (6)
(式中、Xは、ビニル基、ビニレン基又はビニリデン基を示し、R11は、置換基を有していてもよい、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数6〜20のアリーレン基、AOは炭素数1〜4のアルキレンオキシ基(オキシアルキレン基ともいう)又は炭素数6〜10のアリーレンオキシ基(オキシアリーレン基ともいう)、pは0又は1、qは0〜30の数を示し、q個のAOは同一でも異なっていてもよい。Yは分岐ポリグリセロール鎖を示す。)
X−(R12p−COO−(AO)r−Y (7)
(式中、X,Y,AO及びpは前記と同じ意味を示し、R12は、置換基を有していてもよい、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数6〜20のアリーレン基、rは0〜30の数を示し、r個のAOは同一でも異なっていてもよい。)
一般式(6)及び(7)において、R11及びR12中のアリーレン基は、アルキレンアリーレン基、アリーレンアルキレン基、アルキレンアリーレンアルキレン基を含む。R11及びR12としては、好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは1〜12のアルキレン基又はアルケニレン基であり、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、トリデカメチレン、テトラデカメチレン、ペンタデカメチレン、ヘキサデカメチレン基等が挙げられる。これらの中ではメチレン、エチレン、プロピレン又はトリメチレン基が更に好ましく、合成の容易さの観点から、メチレン基が特に好ましい。
q及びrは、同一又は異なって、0〜15が好ましく、0〜8が更に好ましく、0〜5が特に好ましい。
q個のAO、r個のAOは、同一又は異なって、交互、ランダム又はブロックあるいはこれら以外の周期配列であっても良いし、何れの形態で結合していてもよい。AOは、好ましくはエチレンオキシ基、プロピレンオキシ基又はフェニレンオキシ基であり、更に好ましくはエチレンオキシ基である。
11及びR12中の置換基として、ヒドロキシ基、アミノ基(炭素数1〜22)、イミノ基(炭素数1〜22)、カルボキシ基、アルコキシ基(炭素数1〜22)、アシル基(炭素数1〜22)等が挙げられる。
最も好ましい反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールは、下記一般式(8)で表される化合物である。
X−CH2−O−CH2CH2−O−Y (8)
(式中、X及びYは、前記と同じ意味を示す。)
[反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールの製法]
反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールは、反応性不飽和基と官能基(好ましくはヒドロキシ基又はカルボキシ基)を有する化合物に、酸性触媒又は塩基性触媒存在下、グリシドール(2,3−エポキシ−1−プロパノール)を添加して、反応させることにより得ることができる。
反応性不飽和基と官能基(ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を有する化合物としては、下記一般式(9)又は(10)で表わされる化合物が好ましい。
X−(R11p−O−(AO)q−H (9)
(式中、X,R11,AO,p及びqは前記と同じ意味を示す。)
X−(R12p−COO−(AO)r−H (10)
(式中、X,R12,AO,p及びrは前記と同じ意味を示す。)
酸性触媒としては、BF3・OEt2、HPF6・OEt2、TiCl4、SnCl4、硫酸、PhCOSbF6、過塩素酸、フルオロ硫酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のルイス酸が挙げられる(ここで、Etはエチル基、Phはフェニル基を示す)。塩基性触媒としては、LiOH、NaOH、KOH、CsOH等の金属水酸化物、Li、Na、K、Cs等のアルカリ金属単体又はこれらの水銀アマルガム、一般式ROM1(R:アルキル基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、M1:アルカリ金属)で表わされる金属アルコラート、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の金属水素化物、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ペンタジエニルカリウム、ナフタレンカリウム、グリニャール試薬等の有機金属化合物等が挙げられる。これらの中では、アルカリ金属単体、金属水酸化物、金属アルコラートや有機金属化合物が、高活性で好ましく、中でも、K、KOH、CsOH、カリウム水素化物、カリウムメトキシド、カリウムイソプロポキシド、カリウムブトキシドが、利便性と高活性を兼備した触媒種として特に好ましい。触媒量は、官能基の1モル当量に対して、0.01〜2モル当量が好ましく、0.03〜1.0モル当量が更に好ましく、0.05〜0.8モル当量が特に好ましい。
グリシドールの使用量は、目的とする分岐ポリグリセロール鎖の導入量により適宜選択すればよい。グリシドールの使用モル数で、分岐ポリグリセロール鎖当たりの平均のグリセロール基数を調節することが可能で、反応性不飽和基と官能基を有する化合物1モルに対して、グリシドールは、0.1モル当量以上、好ましくは3モル当量以上であり、3〜200モル当量であることがより好ましく、3〜100モル当量であることがさらに好ましく、3〜50モル当量であることが特に好ましく、3〜20モル当量であることが最も好ましい。
溶媒は、用いても、用いなくてもよいが、触媒種、触媒量、グリシドールの添加量により、反応系が著しく高粘度又は固体状、ないし不均一なスラリー混合物となる場合は、適当な溶媒を用いてその中で重合を行うことができる。
重合温度は、使用する触媒の重合活性や、官能基の濃度等により、適宜決定すればよいが、−78〜220℃、−30〜150℃がより好ましい。
グリシドールを添加するには、好ましくは攪拌しながら添加するのがよく、総量を一度に添加するのではなく、滴下するかあるいは分割して間欠的に添加することが重要である。
滴下速度は、反応温度や触媒量に依存するが、一般に反応性不飽和基と官能基を有する化合物1モルに対して分岐構造の点からグリシドールを、0.1〜1.5モル/時間の速度で滴下することが好ましく、0.1〜1.0モル/時間の滴下速度が更に好ましい。滴下速度を遅くすることで、分岐度の高い反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールを製造することが出来る。
[連結基]
分岐ポリグリセロール変性シリコーンにおける、シリコーンのケイ素原子と、前述の分岐ポリグリセロール鎖を結合する連結基は、エーテル基又はエステル基を有する2価の基であることが好ましい。
エーテル基を有する2価の基としては、一般式(11)で表わされる基(以下、連結基(11)という)が好ましい。なお、連結基(11)は、R13側がシリコーン鎖のケイ素原子に結合し、(AO)q側が分岐ポリグリセロール鎖に結合する。
−R13−O−(AO)q− (11)
(式中、R13は、置換基を有していてもよい、炭素数2〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数8〜22のアリーレン基、AO及びqは前記と同じ意味を示し、q個のAOは同一でも異なっていてもよい。)
エステル基を有する2価の基としては、一般式(12)で表わされる基(以下、連結基(12)という)が好ましい。なお、連結基(12)は、R14側がシリコーン鎖のケイ素原子に結合し、(AO)r側が分岐ポリグリセロール鎖に結合する。
−R14−COO−(AO)r− (12)
(式中、R14は、置換基を有していてもよい、炭素数2〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数8〜22のアリーレン基、AO及びrは前記と同じ意味を示し、r個のAOは同一でも異なっていてもよい。)
連結基(11)及び(12)において、R13及びR14中のアリーレン基は、アルキレンアリーレン基、アリーレンアルキレン基、アルキレンアリーレンアルキレン基を含む。R13及びR14としては、好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは2〜12のアルキレン基又はアルケニレン基であり、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、トリデカメチレン、テトラデカメチレン、ペンタデカメチレン、ヘキサデカメチレン基等が挙げられる。これらの中ではエチレン、プロピレン又はトリメチレン基がさらに好ましく、合成の容易さの観点から、トリメチレン基が特に好ましい。
q及びrは、同一又は異なって、0〜15が好ましく、0〜8が更に好ましく、0〜5が特に好ましい。
q個のAO、r個のAOは、同一又は異なって、交互、ランダム又はブロックあるいはこれら以外の周期配列であっても良いし、何れの形態で結合していてもよい。AOは、好ましくはエチレンオキシ基、プロピレンオキシ基又はフェニレンオキシ基であり、更に好ましくはエチレンオキシ基である。
連結基(11)及び連結基(12)において、AOのアルキレンオキシ基又はアリーレンオキシ基の酸素側で分岐ポリグリセロール鎖に結合し、アルキレンオキシ基又はアリーレンオキシ基のアルキレン又はアリーレン側で、連結基が含有するエーテル基又はエステル基に結合する。
13及びR14中の置換基として、ヒドロキシ基、アミノ基(炭素数1〜22)、イミノ基(炭素数1〜22)、カルボキシ基、アルコキシ基(炭素数1〜22)、アシル基(炭素数1〜22)等が挙げられる。
最も好ましい連結基は、下記一般式(13)で表される連結基(以下、連結基(13)という)である。なお、連結基(13)では、トリメチレン側がシリコーン鎖のケイ素原子に結合し、酸素原子側が分岐ポリグリセロール鎖に結合する。
−CH2CH2CH2−O−CH2CH2−O− (13)
[オルガノハイドロジェンポリシロキサン]
本発明に用いられるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子を2つ以上有するポリシロキサンから誘導されるものであり、シリコーンの形状は直鎖状、分岐鎖状、環状の何れであってもよい。また、ポリシロキサンの数平均分子量は、好ましくは300〜70万、より好ましくは300〜20万、更に好ましくは1000〜2万である。数平均分子量は、後述するゲル・パーミエション・クロマトグラフ(以下、GPCという)法により求めることが出来る。
本発明のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、一般式(14)で表わされる直鎖状シリコーン(以下シリコーン(14)という)が好ましい。
Figure 0004357909
(式中、R21、R22、R23、s個のR24、s個のR25、R26、R27、R28は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよく、フッソ原子で置換されていてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、あるいは炭素数6〜22のアリール基を示し、R21、R22、R23、s個のR24、s個のR25、R26、R27、R28のうち少なくとも1つは水素原子である。sは0〜10,000の数を示す。)
シリコーン(14)において、R21、R22、R23、s個のR24、s個のR25、R26、R27、R28のうち水素原子以外の基は、同一又は異なって、置換基を有していてもよく、フッソ原子で置換されていてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、あるいは炭素数6〜22のアリール基であり、炭素数1〜22のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、トリフルオロプロピル等が挙げられ、炭素数1〜22のアルケニル基としては、ビニル基やアリル基が挙げられ、炭素数1〜22のアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、フェノキシ基等が挙げられる。これらの中では、炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、ビニル基、アリル基、又は炭素数6〜12のアリール基が好ましく、更に好ましくは炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基であり、特に好ましくはメチル基、プロピル基又はフェニル基である。このうち、汎用性及び価格の点からはメチル基がより好ましいが、耐熱性の点からはフェニル基がより好ましい。
シリコーン(14)において、R21〜R28が有していても良い置換基として、フェニル基、フェノール基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基(炭素数0〜14)、イミノ基、(アミノエチル)アミノ基、(ジメチルアミノエチル)アミノ基、ポリオキシアルキレン基、メルカプト基、及びエポキシ基等が挙げられる。これらの置換基を有する場合、R21〜R28としてプロピル基が特に好ましい。
シリコーン(14)において、R21、R22、R23、s個のR24、s個のR25、R26、R27、R28のうち少なくとも1つ、好ましくは1〜10個、更に好ましくは1〜5個、特に好ましくは1〜2個は、水素原子である。この水素原子は、シリコーン(14)の側鎖、片末端及び/又は両末端のいずれに位置していても良いし、またその混合物でも良い。
シリコーン(14)中のsは、0〜10,000の数を示し、好ましくは1〜3,000の数を、更に好ましくは5〜500の数を、特に好ましくは10〜150の数を示す。
[分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法]
本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールとを白金触媒存在下で反応させる方法である。この際、脱水素反応を抑制し、その結果としてゲル化する(架橋構造となると考えられる)ことを抑制するために、反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロール又はオルガノハイドロジェンポリシロキサンのいずれか一方と白金触媒を混合させた(工程1)後に、得られた混合物と残りの一方を反応させる(工程2)製法が好ましい。
工程1においては、反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロール又はオルガノハイドロジェンポリシロキサンのいずれか一方と白金触媒とを混合するが、好ましくは、反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールと白金触媒を混合する。
混合する温度は、好ましくは20〜40℃である。白金触媒としては、塩化白金酸、speier試薬(塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液)、白金カーボンあるいはアルミナ、シリカなどの担体に固体白金を担持させたもの等が例示されるが、塩化白金酸、speier試薬が好ましい。白金触媒の使用量は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールとの反応を促進するのに十分な量であればよく、特に限定されないが、使用する反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロール中の反応性不飽和基又はオルガノハイドロジェンポリシロキサンの水素原子1モルに対して、10-6〜10-1モルの範囲が好ましく、10-6〜10-3モルの範囲が反応速度、経済上の点から好ましい。混合させる時間は、特に限定されないが、反応速度、脱水素反応の点から0.5〜5時間が好ましい。
工程2においては、得られた混合物と残りの一方を反応させる。反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールとオルガノハイドロジェンポリシロキサンを反応させる割合は、反応速度の点から、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの水素原子1モルに対して、反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールの反応性不飽和基0.1〜1.5モルが好ましく、0.6〜1.5モルが更に好ましい。反応温度は、脱水素反応を抑制し、高純度の分岐ポリグリセロール変性シリコーンを得る点から、0〜40℃が好ましく、20〜40℃が更に好ましい。反応時間については、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールとの反応を促進するのに十分な時間であればよく、特に限定されないが0.5〜24時間が好ましい。反応は、得られた混合物に残りの一方を滴下することで反応させてもよく、両者を一括に混合させて反応させてもよい。
工程1及び2において、溶媒の使用は必須ではないが、必要に応じて適当な溶媒中で反応を行なってもよい。溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等のベンゼン系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール系溶媒などが挙げられる。アルコール系溶媒を使用する場合には、脱水素反応を防止ないし抑制するために、酢酸カリウム等のpH調整剤(特公昭62-34039)を用いるのが好ましい。
[分岐ポリグリセロール変性シリコーン]
本発明の方法で得られる分岐ポリグリセロール変性シリコーンの数平均分子量は、好ましくは500〜50万、更に好ましくは750〜20万、特に好ましくは1000〜10万である。この数平均分子量の測定方法は、後述するように、GPC(ポリスチレン又はポリエチレングリコール換算)による。
本発明の製法で得られる分岐ポリグリセロール変性シリコーンとしては、シリコーン(14)中の水素原子が、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基に代替された、前記一般式(1)で表されるシリコーンが好ましい。
一般式(1)において、R1〜R3からなる群から選ばれる1個と、R6〜R8からなる群から選ばれる1個が、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基を示し、残余のR1〜R3及びR6〜R8、t個のR4、t個のR5が他の基を示す場合、本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、両末端置換型の分岐ポリグリセロール変性シリコーンとなり、水中やその他溶媒中に於いて相互に連結して高次構造を採り易く非常に好ましい。その際、残余のR1〜R3及びR6〜R8、t個のR4、t個のR5は、メチル基であることが特に好ましい。
また、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基が、t個のR4、及びt個のR5から選ばれる3個以上に存在する場合、本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンは側鎖多置換型の分岐ポリグリセロール変性シリコーンとなり、親水性や吸着能が高まり、好ましい。
本発明で得られる分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、シリコーン中のケイ素原子数(Si)と分岐ポリグリセロール鎖中の基(2)、(3)、(4)及び(5)の合計数(以下グリセロール基数という)(G)の比(G/Si)が、0.001〜50が好ましく、0.05〜10がより好ましく、0.1〜3が更に好ましく、0.15〜1が特に好ましい。この範囲内では、各種の基材や、皮膚、毛髪や繊維への吸着残存率が高い。
本発明で得られる分岐ポリグリセロール変性シリコーンに於いて、本発明の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの特徴である、前記のシリコーン的特徴や、前記の親水的性質や高吸着性を著しく阻害しない限りに於いて、分岐ポリグリセロール鎖中に、少量のエチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基が存在していてもよい。エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基が分岐ポリグリセロール鎖中にランダムに存在してもよいし、複数のエチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基が連鎖をなして分岐ポリグリセロール鎖中にブロック的に存在していてもよい。この際、複数のエチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基からなるブロックは、分岐ポリグリセロール鎖の連結基の近傍に存在してもよいし、末端に存在してもよいし、あるいは中程に存在していてもよい。エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基が存在する場合は、グリセロール基1モル当量に対して、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基は0.001〜0.5モル当量存在することが好ましく、0.02〜0.2モル当量存在することが更に好ましい。
以下の実施例で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーンの1H−NMRスペクトル中の各ピークの帰属は、溶媒により多少シフトするが、概ね以下の通りである。
0.0−0.2ppm:Si−C 3
0.6−0.7ppm:Si−C 2 −CH2−(4H)
1.5−1.7ppm:Si−CH2−C 2 −(4H)
2.4−2.7ppm:Si−CH2−CH2−C 2 −(4H)
3.3−4.0ppm:分岐ポリグリセロール鎖のH(末端ヒドロキシ基除く、5H×グリセロール基の数)
また、13C−NMRスペクトル中、分岐ポリグリセロール鎖を形成する基(2)〜(5)の各炭素由来のピークの帰属は、Macromolecules,1999,32,4240記載の値を参考にした。
実施例1
(1)反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールの製造
攪拌器、冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた内容積300mlの4口フラスコに2−アリルオキシエタノール45.3g(0.45mol)を仕込み、KOH触媒を0.7g加え70℃まで加熱した。滴下ロートより日本油脂製グリシドール160ml(2.41mol)を5時間かけて徐々に滴下した。反応生成物を70℃で2時間攪拌した後に、同温度で1時間減圧下、揮発分を留去した。その後に、協和化学工業株式会社製キョワード600を10g、水を100g添加し室温で0.5時間攪拌した後に、濾過をすることで反応生成物として、下記式(15)で表される反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロール168.5g(収率75%)を得た。
CH2=CHCH2OCH2CH2OY1 (15)
(Y1は、分岐ポリグリセロール鎖を示す。)
この反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールの1H−NMRスペクトル(水−d2溶液)を図1に、13C−NMRスペクトル(水−d2溶液)を図2に示す。また13C−NMRスペクトル中の基(2)のメチン炭素由来のピークの帰属を以下に示す。
Figure 0004357909
13C−NMRスペクトルの解析により、基(2)を有する分岐ポリグリセロールであることを確認した。また1H−NMRスペクトルの解析により、平均グリセロール基数(G)=5.4、13C−NMRスペクトルと1H−NMRスペクトルの解析により、分岐の割合[a/(a+b+c+d)]は1/5.9であった。
(2)分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製造
攪拌機を備えた内容積100mlの2口フラスコに、(1)で得た反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロール14.3g(29.0mmol)と塩化白金酸の2%イソプロピルアルコール溶液0.4g(0.015mmol)とを混合させ20℃で1時間攪拌した。攪拌機、温度計をとりつけた内容積500mlの4つ口フラスコに、下記式(16)
Figure 0004357909
(式中、Meはメチル基を示す。)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン[水酸基当量=1210、数平均分子量(Mn)=4840(GPC条件はカラム:G4000HXL+G2000HXL、THF溶液(50mmol/L酢酸添加)、40℃)]38.5g、上記の反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロール−塩化白金酸混合物14.7g、酢酸カリウムの10%エタノール溶液0.4g(0.4mmol)及びイソプロピルアルコール100mlを仕込み、20℃で12時間反応させ、最後に未反応のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを反応させるために、1−ヘキセンを12.8g(150mmol)入れ30℃で5時間攪拌した。溶媒・1−ヘキセンを留去後、反応生成物をイソプロピルアルコール30mlに溶解・濾過することにより、微黄色粘性液体を35.4g(収率67%)得た。
得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーンの1H−NMRスペクトル(メタノール−d4溶液)を図3に、13C−NMRスペクトル(メタノール−d4溶液)を図4に示す。13C−NMRスペクトルの測定により、基(2)を有する分岐ポリグリセロールシリコーンであることを確認した。また1H−NMRスペクトルの測定より求められた平均グリセロール基数(G)と平均ケイ素数(Si)は、各々G=18.4、Si=64(G/Si=0.29)であった。GPC解析[カラム:G4000HXL+G2000HXL、THF溶液(50mmol/L酢酸添加)、40℃]より、Mn=4900、重量平均分子量(Mw)=12900であった。
実施例2
(1)反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールの製造
実施例1の(1)で使用した物と同じ4口フラスコに、2−アリルオキシエタノール21.5g(0.21mol)を仕込み、KOH触媒を0.3g加え70℃まで加熱した。滴下ロートより日本油脂製グリシドール275ml(4.14mol)を5時間かけて徐々に滴下した。反応生成物を70℃で2時間攪拌した後に、同温度で1時間減圧下揮発分を留去した。その後に、協和化学工業株式会社製キョワード600を10g、水を100g添加し室温で0.5時間攪拌した後に、濾過をすることで反応生成物286.5g(収率88%)を得た。得られた生成物は、1H−NMRスペクトル及び13C−NMRスペクトルより、下記式(17)で表される反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールであることを確認した。
CH2=CHCH2OCH2CH2OY2 (17)
(Y2は、分岐ポリグリセロール鎖を示す。)
13C−NMRスペクトルの解析により、基(2)を有する分岐ポリグリセロールであることを確認した。また1H−NMRスペクトルの解析により、平均グリセロール基数(G)=19.7、13C−NMRスペクトルと1H−NMRスペクトルの解析により、分岐の割合[a/(a+b+c+d)]は、1/5.2であった。
(2)分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製造
攪拌機を備えた内容積100mlの2口フラスコに、(1)で得た反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロール58.3g(40mmol)と塩化白金酸の2%イソプロピルアルコール溶液0.4g(0.015mmol)とを混合させ20℃で1時間攪拌した。攪拌機、温度計をとりつけた内容積500mlの4つ口フラスコに両末端に水素原子を有するチッソ製オルガノハイドロジェンポリシロキサン[型番:IC-8461-1F20-BL、水酸基当量=3000、Mn=6000(GPC条件はカラム:G4000HXL+G2000HXL、THF溶液(50mmol/L酢酸添加)、40℃)]30g、上記の反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロール−塩化白金酸混合物58.7g、酢酸カリウムの10%エタノール溶液0.4g(0.4mmol)及びイソプロピルアルコール100mlを仕込み20℃で12時間反応させ、更に1−ヘキセンを20.5g(240mmol)入れ30℃で5時間攪拌した。溶媒・1−ヘキセンを留去後、反応生成物をイソプロピルアルコール30mlに溶解・濾過することにより、微黄色粘性液体を24.5g(収率74%)得た。実施例1と同様に、13C−NMRスペクトル、1H−NMRスペクトル、GPCを測定することにより、G=9.0、Si=78、Mn=5600、Mw=11500である分岐ポリグリセロール変性シリコーンであることを確認した。
実施例1の(1)で得られた反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールの1H−NMRスペクトルである。 実施例1の(1)で得られた反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールの13C−NMRスペクトルである。 実施例1の(2)で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーンの1H−NMRスペクトルである。 実施例1の(2)で得られた分岐ポリグリセロール変性シリコーンの13C−NMRスペクトルである。

Claims (4)

  1. 反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを、白金触媒存在下で反応させる、分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法であって、
    該反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロールが、下記一般式(6)又は(7)で表される分岐ポリグリセロールであり、
    X−(R 11 p −O−(AO) q −Y (6)
    (式中、Xは、ビニル基、ビニレン基又はビニリデン基を示し、R 11 は、置換基を有していてもよい、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数6〜20のアリーレン基、AOは炭素数1〜4のアルキレンオキシ基(オキシアルキレン基ともいう)又は炭素数6〜10のアリーレンオキシ基(オキシアリーレン基ともいう)、pは0又は1、qは0〜30の数を示し、q個のAOは同一でも異なっていてもよい。Yは分岐ポリグリセロール鎖を示す。)
    X−(R 12 p −COO−(AO) r −Y (7)
    (式中、X、Y、AO及びpは前記と同じ意味を示し、R 12 は、置換基を有していてもよい、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数6〜20のアリーレン基、rは0〜30の数を示し、r個のAOは同一でも異なっていてもよい。)
    該分岐ポリグリセロール鎖が、下記構造式(2)で表される分岐グリセロール基を含む分岐ポリグリセロール鎖であり、且つ基(2)、(3)、(4)及び(5)の平均結合総数が3〜201であり、
    Figure 0004357909
    (式中、2つの酸素原子には、同一又は異なって、上記構造式(2)、下記構造式(3)、(4)又は(5)
    Figure 0004357909
    で表されるグリセロール基又はグリシドール基が結合する。)
    該オルガノハイドロジェンポリシロキサンが、下記一般式(14)で表される直鎖状シリコーンである、分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法。
    Figure 0004357909
    (式中、R 21 、R 22 、R 23 、s個のR 24 、s個のR 25 、R 26 、R 27 、R 28 は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよく、フッソ原子で置換されていてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、あるいは炭素数6〜22のアリール基を示し、R 21 、R 22 、R 23 、s個のR 24 、s個のR 25 、R 26 、R 27 、R 28 のうち少なくとも1つは水素原子である。sは0〜10,000の数を示す。)
  2. 分岐ポリグリセロール変性シリコーンが、一般式(1)で表わされるシリコーンである請求項1記載の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法。
    Figure 0004357909
    (式中、R1、R2、R3、t個のR4、t個のR5、R6、R7、R8は、同一又は異なって、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基、置換基を有していてもよく、フッソ原子で置換されていてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、あるいは炭素数6〜22のアリール基を示し、R1、R2、R3、t個のR4、t個のR5、R6、R7、R8のうち少なくとも1つは分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基である。tは0〜10,000の数を示す。)
  3. 反応性不飽和基を有する分岐ポリグリセロール又はオルガノハイドロジェンポリシロキサンのいずれか一方と、白金触媒を混合した後に、得られた混合物と残りの一方を反応させる、請求項1又は2記載の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法。
  4. 反応温度が0〜40℃である、請求項1〜3いずれかに記載の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの製法。
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