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JP4343758B2 - シート材 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車の座席等に用いられるクッションの製造工程において、パッド材にカバーリングされる表皮として用いられる軟質ポリウレタンフォームのシート材に関するものである。
従来、この種の表皮としては、通気性シート材の裏面に、ホットメルト接着剤を溶融させて散点状に塗布し、或は散点状の非塗布空間を残して塗布し、硬化させた接着剤層を設けた表皮材が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この表皮材を前記接着剤層によってクッション本体に接着することにより表皮材付きクッションが得られる。しかし、このような表皮では通気性シート材を製作し、その裏面に後加工としてホットメルト接着剤による接着剤層を設けるための工程を必要とするため、煩雑であるうえに、製造コストも上昇するという問題があった。
そこで、シート材としてのポリウレタンフォーム自体に滑り性をもたせた技術が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。すなわち、ポリウレタンフォームの原料となるポリオールとして、グラフト化されたポリマーポリオールが用いられ、得られたポリウレタンフォームにおいてグラフト部分がポリウレタンフォームの骨格の周囲に混在して良好な滑り性が発揮されている。
特開2000−107471号公報(第2頁) 特開2004−10792号公報(第2頁及び第5頁)
ところが、特許文献2に記載のシート材は表面に良好な滑り性が発揮されるが、ポリウレタンフォーム自体がグラフト化されたポリオールによって硬くなり、クッション性が損なわれるという問題があった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、軟質ポリウレタンフォーム自体の物性を損なうことなく、表面の摩擦抵抗を低減させることができるシート材を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明のシート材は、ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン原料に対して、比重0.7〜1.0及び平均粒子径40〜200μmの粉体を、前記ポリオール100質量部当り5〜1
0質量部配合し、発泡及び硬化させてなる軟質ポリウレタンフォームをシート状に成形してなるシート材本体を備え、前記粉体が中空セラミックスであることを特徴とするものである。
求項に記載の発明のシート材は、請求項に係る発明において、前記シート材本体の少なくとも片面には表皮材が接合されて積層構造をなすように構成されているものである。
請求項に記載の発明のシート材は、請求項に係る発明において、前記シート材本体に対する表皮材の接合はフレームラミネーション法によるものである。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明のシート材は、ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン原料を発泡及び硬化させることによって得られる軟質ポリウレタンフォーム(軟質ポリウレタン樹脂発泡体)をシート状に成形してなるシート材本体により得られる。このため、シート材は軟質ポリウレタンフォームの物性により良好なクッション性を発揮することができる。更には、ポリウレタン原料に配合される特定の粉体が軟質ポリウレタンフォームの表面に存在することにより、シート材の表面における摩擦抵抗を低減させることができる。
請求項に記載の発明のシート材は、シート材本体の少なくとも片面に表皮材が接合されて積層構造をなすように構成されている。このため、請求項に係る発明の効果に加え、シート材をシート材本体と表皮材との積層品として利用することができる。
請求項に記載の発明のシート材によれば、請求項に係る発明の効果に加え、シート材本体の表面に表皮材がフレームラミネーション法(火炎接合)によって容易に接合される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態のシート材は、ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン原料に対して、比重0.7〜1.0及び平均粒子径40〜200μmの粉体を、前記ポリオール100質量部当り5〜10質量部配合し、発泡及び硬化させてなる軟質ポリウレタンフォームをシート状に成形したシート材本体により構成されている。このシート材本体には表皮材がフレームラミネーション法によって接合され、縫製によってパッド材に対し縫い付けられる。この縫製の作業性を良くするために、シート材表面に良好な滑り性が求められる。
まず、ポリウレタン原料について説明する。
ポリオールとしては、ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールが用いられる。ポリエステルポリオールは、アジピン酸、フタル酸等のポリカルボン酸を、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のポリオールと反応させることによって得られる縮合系ポリエステルポリオールのほか、ラクトン系ポリエステルポリオール及びポリカーボネート系ポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールは、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、それらの変性体等が挙げられる。シート材の表面には表皮材がフレームラミネーション法によって接合される。このとき、火炎によって表面が過度に溶融しないようにするため、ポリオールとしてポリエーテルポリオール単独又はポリエーテルポリオールを主成分とし、ポリエステルポリオールを含む混合物を用いることが望ましい。
ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールと反応させるポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等が用いられる。
発泡剤はポリウレタン樹脂を発泡させて軟質ポリウレタンフォームとするためのもので、例えば水のほかペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、炭酸ガス等が用いられる。
触媒はポリオールとポリイソシアネートとのウレタン化反応を促進するためのものであり、具体的にはN,N´,N´−トリメチルアミノエチルピペラジン、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン等の3級アミン、オクチル酸スズ(スズオクトエート)等の有機金属化合物、酢酸塩、アルカリ金属アルコラート等が用いられる。その他必要に応じて、整泡剤、架橋剤、充填剤、安定剤、着色剤、難燃剤、可塑剤等が配合される。整泡剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤、ポリエーテルシロキサン、フェノール系化合物等が用いられる。
次に、ポリウレタン原料に配合される粉体は、シート材の表面における摩擦抵抗を低減させるためのもので、比重0.7〜1.0及び平均粒子径40〜200μmのものである。係る粉体を形成する材料としては、例えばポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の合成樹脂、セラミックス、短繊維等が挙げられる。これらの粉体は1種を単独で、又は必要により2種以上を組合せて用いることもできる。この粉体は軟質ポリウレタンフォームを製造する際の温度(例えば70℃)で融解しないものが好ましい。このような粉体は、ポリウレタン原料のうちポリオール(標準的な比重は0.96)に通常配合されて使用される。ポリオールはポリイソシアネートに比べて粘性が高いため、少量の粉体についての分散性が良いからである。
粉体の比重は、ポリウレタン原料中における粉体の分散性を向上させるために必要な特性である。また、粉体の平均粒子径は、得られる軟質ポリウレタンフォームのセル構造における骨格上に位置し、表面における摩擦抵抗を低減させる機能を発揮させるために必要な特性である。前記比重が0.7未満の場合にはポリウレタン原料中の粉体量が増加し、粘度が著しく高くなり、比重が1.0を越える場合には長時間保存すると粉体がポリウレタン原料中で沈降分離してしまい、いずれも場合にも分散性が悪くなる。平均粒子径40μm未満の場合には、粉体が軟質ポリウレタンフォームのセルを形成する骨格の幅よりも小さく、粉体が表面に突出しなくなって表面における摩擦抵抗を低減させる機能を発揮させることができなくなる。一方、平均粒子径が200μmを越える場合には、ポリウレタン原料中での粉体の分散性が低下する。
前記粉体の配合量は、前記ポリオール100質量部当り5〜10質量部である。粉体の配合量が5質量部未満の場合には、粉体の配合量が少なく、シート材の表面に存在する粉体量が少なくなって摩擦抵抗の低減効果が不足する。一方、10質量部を越える場合には、過剰に配合された粉体によってフォーム全体の硬度が上昇し、クッション性が悪くなる。
シート材本体は、前記ポリウレタン原料を発泡及び硬化させて得られる軟質ポリウレタンフォームをシート状に成形することにより製造される。ポリオールとポリイソシアネートとのウレタン化反応を行なう場合には、ポリオールとポリイソシアネートとを直接反応させるワンショット法或はポリオールとポリイソシアネートとを事前に反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを得、それにポリオールを反応させるプレポリマー法のいずれも採用される。ここで、軟質ポリウレタンフォームは、軟質品、硬質品、半硬質品に分けられるポリウレタンフォームの中で軟質品に相当し、かつJIS K6400に基づく硬さが70〜150Nで、圧縮残留歪が2〜5%のものをいう。硬さが70N未満又は圧縮残留歪が2%未満の場合にはポリウレタンフォームが軟らかくなり過ぎ、硬さが150Nを越え又は圧縮残留歪が5%を越える場合にはポリウレタンフォームが硬くなり過ぎてクッション性が損なわれる。
軟質ポリウレタンフォームに形成されるセルには骨格があり、その骨格の幅は10〜40μm程度である。粉体は、シート材本体表面の摩擦抵抗を低減させるべく、軟質ポリウレタンフォームのセルを形成する骨格上に存在できるように、セルを形成する骨格の幅よりも大きいものが好ましい。
シート材本体の製造方法として具体的には例えば、常温、大気圧下で発泡させた後、加熱炉を通過させて加熱硬化させることにより軟質スラブフォームが得られる。この軟質スラブフォームをスライス(薄く切断)することによってシート材本体が製造される。更に、このシート材本体の表面に表皮材が公知の積層接着技術により接合されて積層構造が形成される。具体的には、シート材本体の表面に接着剤を塗布し、塗布面に表皮材を接着してゆく接着ラミネーション法や、シート材本体の表面に火炎を当てて表面部分を溶融させ、そこに表皮材を接合させるフレーム(火炎)ラミネーション法等が採用される。表皮材としては、布地、不織布、レザー等が用いられる。
さて、シート材を製造するときには、まずポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン原料に対して、比重0.7〜1.0及び平均粒子径40〜200μmの粉体を、前記ポリオール100質量部当り5〜10質量部配合して混合物を調製する。そして、この混合物を発泡及び硬化させることにより軟質ポリウレタンフォームが得られ、得られた軟質ポリウレタンフォームをシート状に成形することによってシート材本体が製造される。図1に示すように、シート材本体11の接合面12上に表皮材13がフレームラミネーション法により接合されてシート材10が形成される。シート材本体11の接合面12とは反対側の発泡体面14には、前記粉体が発泡体のセル骨格上に位置してランダムに分散され、低摩擦性が発現されている。続いて、表皮材13が接合されたシート材本体11の発泡体面14がミシン面15上に置かれ、縫製によってパッド材に縫い付けられ、立体的に成形される。そして、自動車の座席用クッション材の表皮として利用される。
この縫製作業において、前述した粉体が軟質ポリウレタンフォームのセルを形成する骨格上に位置し、シート材10の発泡体面14に突出していることから、シート材10の発泡体面14に良好な滑り性が発揮される。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態のシート材10は、ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン原料を発泡及び硬化させることによって得られる軟質ポリウレタンフォームをシート状に成形してなるシート材本体11により得られる。このため、シート材10は軟質ポリウレタンフォームの物性に基づいて良好なクッション性を発揮することができる。更に、ポリウレタン原料には比重0.7〜1.0及び平均粒子径40〜200μmの粉体が、ポリオール100質量部当り5〜10質量部配合される。
従って、ポリウレタン原料に配合される前記粉体が軟質ポリウレタンフォームの発泡体面14に存在することにより、シート材10の発泡体面14における摩擦抵抗を低減させることができる。その結果、縫製によりシート材10の発泡体面14をパッド材に賦形するときの作業性を向上させることができる。
・ また、前記粉体は、軟質ポリウレタンフォームのセルを形成する骨格の幅よりも大きく設定されている。このため、粉体が軟質ポリウレタンフォームのセルを形成する骨格上に存在でき、すなわちシート材10の発泡体面14に確実に存在できるため、シート材10の発泡体面14における摩擦抵抗を一層低減させることができる。
・ シート材10は、シート材本体11の少なくとも片面に表皮材13が接合されて積層構造をなすように構成される。このため、シート材10をシート材本体11と表皮材13との積層品として各種用途に利用することができる。
・ 更に、シート材本体11の接合面12には表皮材13がフレームラミネーション法によって接合されている。この場合、軟質ポリウレタンフォームの接合面12が溶融され、シート材本体11の接合面12に表皮材13が容易に接合される。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、前記実施形態を更に具体的に説明する。
(実施例1〜4)
表1に示すポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、整泡剤及び触媒よりなるポリウレタン原料に粉体を混合して混合物を調製した。この混合物を用いて常温、大気圧下で発泡させた後、加熱炉を通過させて加熱硬化させることにより軟質スラブフォームを得た。得られた軟質スラブフォームをスライスすることによってシート材本体11を製造した。このシート材本体11について、密度、硬さ、圧縮残留歪、静摩擦係数及び動摩擦係数を以下の測定方法に従って測定した。それらの結果を表1に示した。表1における略号は次の意味を表す。
(測定方法)
密度(kg/m3)、硬さ(N)及び圧縮残留歪(%): JIS K6400に準じて行った。
静摩擦係数及び動摩擦係数: JIS K7125に準じて行った。
(略号)
ポリエーテルポリオール L50: 三井武田ケミカル(株)製、水酸基価58(mgKOH/g)
ポリマーポリオール: 旭硝子(株)製、エクセノール941、アクリロニトリルとスチレンの共重合体に基づくポリオール、固形分40質量%
シリコーン整泡剤 F650: 信越化学工業(株)製
オクチル酸第1スズ MRH110: 城北化学工業(株)製
ポリイソシアネート T−80: 日本ポリウレタン工業(株)製
粉体1: 水酸化アルミニウム(平均粒子径55μm、比重2.42)、昭和電工(株)製、ハイジライト H10
粉体2: ポリエチレンパウダー(平均粒子径10μm、比重0.96)
粉体3: ポリエチレンパウダー(平均粒子径250μm、比重0.96)
粉体4: ポリエチレンパウダー(平均粒子径40μm、比重0.96)
粉体5: ポリエチレンパウダー(平均粒子径125μm、比重0.96)
粉体6: 中空セラミックス(平均粒子径175μm、比重0.75)、太平洋セメント(株)製、イースファイヤー SL−300、アルミナ40質量%、シリカ60質量%
Figure 0004343758
表1に示したように、実施例1〜4では静摩擦係数が2.45以下及び動摩擦係数が2.23以下で、良好な滑り性が得られた。更には、各シート材10は密度、硬さ及び圧縮残留歪が適当で良好なクッション性を有していた。
(比較例1〜4)
粉体を含まず、硬さの硬い従来品の例(比較例1)、フレームラミネーション可能な軟質ポリウレタンフォームよりなるシート材の例(比較例2)、粉体として比重の大きい水酸化アルミニウムを配合した例(比較例3)及び粉体として平均粒子径の小さいポリエチレンパウダーを配合した例(比較例4)を示す。その他のポリウレタン原料は、実施例1〜4と同様である。そして、実施例1〜4と同様にしてシート材を製造し、それらのシート材について、密度、硬さ、圧縮残留歪、静摩擦係数及び動摩擦係数を測定し、それらの結果を表2に示した。
Figure 0004343758
表2に示したように、比較例1ではシート材が硬くなり過ぎると共に、静摩擦係数及び動摩擦係数とも高く、滑り性の悪い結果であった。比較例2では粉体が含まれていないことから、静摩擦係数及び動摩擦係数とも最も高い結果であった。比較例3においても、静摩擦係数及び動摩擦係数は高い結果であった。これは、配合した粉体の比重が大きいため、ポリウレタンの混合物中における粉体の分散性が悪かったものと考えられる。比較例4においても静摩擦係数及び動摩擦係数とも高い結果であった。これは、配合した粉体の平均粒子径が小さいため、軟質ポリウレタンフォームのセル骨格から突出する粉体の割合が少なかったものと推測される。
(比較例5〜8)
粉体として平均粒子径の大きいポリエチレンパウダーを配合した例(比較例5)、粉体としてポリエチレンパウダーの配合量の少ない例(比較例6及び比較例7)及び粉体としてポリエチレンパウダーの配合量の多い例(比較例8)を示す。その他のポリウレタン原料は、実施例1〜4と同様である。そして、実施例1〜4と同様にしてシート材を製造し、それらのシート材について、密度、硬さ、圧縮残留歪、静摩擦係数及び動摩擦係数を測定し、それらの結果を表3に示した。
Figure 0004343758
表3に示したように、比較例5では静摩擦係数及び動摩擦係数とも高い結果であった。これは、配合した粉体の平均粒子径が大きいため、粉体の分散性が悪くなったものと推測される。比較例6及び比較例7では静摩擦係数及び動摩擦係数とも高い結果であった。これは、配合した粉体の含有量が少なかったためと考えられる。比較例8においては、軟質ポリウレタンフォームが若干硬くなると共に、静摩擦係数及び動摩擦係数とも充分に低下しなかった。その理由は、粉体の含有量が高いため、原料が増粘し、軟質ポリウレタンフォームの成形性が損なわれ、良好な軟質ポリウレタンフォームが得られないためと考えられる。
尚、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ シート材本体11は、移動する上下2枚の離型フィルム間にポリウレタン原料と粉体とを混合した混合物を供給し、常温で発泡させた後に加熱して硬化させ、離型シートを剥離することによって製造することもできる。
・ 前記粉体は、イソシアネート基と反応しないものである場合には、ポリイソシアネートに配合することもできる。
・ シート材本体11の接合面12に表皮材13を接合するために接着剤を用いることも可能である。
・ シート材本体11の両面に表皮材13を接合することも可能である。
・ シート材10は、自動車の座席用クッション材のほか、天井材等の自動車内装材の表皮、家庭用のソファー、ベッド、マットレス等の表皮等として使用することもできる。
・ 前記粉体を軟質ポリウレタンフォームのセルの骨格に結合させるために、少量のバインダーを配合することもできる。バインダーとして具体的にはエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
更に、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記ポリオールは、ポリエーテルポリオールであるシート材。このように構成した場合には、シート材の表面に表皮材をフレームラミネーション法によって接合するとき、火炎によって表面が過度に溶融しないようにすることができる。
・ 前記軟質ポリウレタンフォームは、JIS K6400に基づく硬さが70〜15
0Nで、圧縮残留歪が2〜5%のものであるシート材。このように構成した場合には、シート材にクッション性等の軟質ポリウレタンフォームに基づく特性を発揮させることができる。
・ ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン原料に対して、比重0.7〜1.0及び平均粒子径40〜200μmの粉体を、前記ポリオール
100質量部当り5〜10質量部配合し、常温、大気圧下で発泡させた後、加熱硬化させて軟質ポリウレタンフォームのスラブフォームを製造し、該スラブフォームをスライスすることを特徴とするシート材の製造方法。この製造方法によれば、請求項1に係る発明の効果を奏するシート材を容易に製造することができる。
実施形態において、シート材本体上に表皮材を接合した状態を示す断面図。
符号の説明
10…シート材、11…シート材本体、13…表皮材。

Claims (3)

  1. ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤及び触媒を含有するポリウレタン原料に対して、比重0.7〜1.0及び平均粒子径40〜200μmの粉体を、前記ポリオール100
    質量部当り5〜10質量部配合し、発泡及び硬化させてなる軟質ポリウレタンフォームをシート状に成形してなるシート材本体を備え、前記粉体が中空セラミックスであることを特徴とするシート材。
  2. 前記シート材本体の少なくとも片面には表皮材が接合されて積層構造をなすように構成されている請求項1に記載のシート材。
  3. 前記シート材本体に対する表皮材の接合はフレームラミネーション法によるものである請求項に記載のシート材
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