JP4338914B2 - 燃料循環式燃料電池システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとを供給されて電気を発生させる燃料電池を備える燃料電池システムに関し、特に、燃料電池から排出される燃料オフガスを燃料ガスに合流させて循環させる燃料循環式の燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池自動車等に搭載される燃料電池には、固体高分子電解質膜の両側にアノードとカソードとを備え、アノードに燃料ガス(例えば水素ガス)を供給し、カソードに酸化剤ガス(例えば酸素あるいは空気)を供給して、これらガスの酸化還元反応にかかる化学エネルギを直接電気エネルギとして抽出するようにしたものがある。
この燃料電池では、アノードで水素ガスがイオン化して固体高分子電解質中を移動し、電子は、外部負荷を通ってカソードに移動し、酸素と反応して水を生成する一連の電気化学反応による電気エネルギを取り出すことができるようになっている。
【0003】
この種の燃料電池を備えた燃料電池システムにおいては、過渡的な状態でのガス不足を防止するためや、発電に伴って発生する凝縮水を排出するために、燃料ガスおよび酸化剤ガスを燃料電池における実際の消費量よりも多めに供給する必要がある。このように実際の消費量よりも多い燃料ガスを燃料電池に供給すると、消費されなかった燃料ガスが燃料電池から排出されることとなるが、これを大気に放出してしまうとエネルギーを浪費することとなる。特に、燃料電池システムを搭載した燃料電池自動車においては燃費悪化となる。
そこで、燃料電池で消費されなかった燃料ガスを含み、燃料電池のアノード側から排出されるガス(以下、これを燃料オフガスという)をポンプ等の加圧手段で加圧して、新規の燃料ガスと合流させて再び燃料電池に循環させる燃料電池システム(以下、これを燃料循環式燃料電池システムという)が開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃料電池は固体高分子電解質膜の破損防止などのために、アノード側の圧力とカソード側の圧力との差圧(以下、これを極間差圧という)を所定値以下に制御する必要がある。
ここで、前述した燃料循環式燃料電池システムにおいて極間差圧を制御する場合、アノード側の圧力とカソード側の圧力をそれぞれ圧力センサで検出し、これを電気信号に変換して制御装置(ECU)に入力し、この入力信号に基づいてECUが、燃料ガス供給系に設置した電/空式の圧力制御弁をフィードバック制御するシステムが容易に考えられるが、このようなシステムにすると、制御が極めて複雑になり、コスト高になるという問題がある。
そこで、この発明は、極間差圧の制御性がよく且つコスト低減を図ることができる燃料循環式燃料電池システムを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、
燃料ガス(例えば、後述する実施の形態における水素ガス)と酸化剤ガス(例えば、後述する実施の形態における空気)とを供給されて電気を発生させる燃料電池(例えば、後述する実施の形態における燃料電池1)と、
前記燃料電池の要求出力に応じて回転数を制御され所定量の酸化剤ガスを加圧して前記燃料電池に供給するコンプレッサ(例えば、後述する実施の形態におけるエアコンプレッサ2)と、
前記燃料電池から排出される酸化剤オフガス(例えば、後述する実施の形態における空気オフガス)が流通する酸化剤オフガス路(例えば、後述する実施の形態における空気オフガス路5)に設けられ、開度制御によって前記燃料電池への酸化剤ガスの供給圧を前記燃料電池の要求出力に応じた圧力に調整する圧力制御弁(例えば、後述する実施の形態における圧力制御弁6)と、
前記燃料ガスを前記燃料電池に供給する燃料ガス供給路(例えば、後述する実施の形態における水素ガス供給路8)と、
前記燃料電池から排出される燃料オフガス(例えば、後述する実施の形態における水素オフガス)を前記燃料ガス供給路に戻す燃料オフガス戻し路(例えば、後述する実施の形態における水素オフガス路10および水素オフガス回収路12)と、
前記燃料オフガス戻し路上に設けられ、前記燃料電池の要求出力が大きくなるにしたがって回転数が大きくなるように回転数制御される燃料ガスポンプ(例えば、後述する実施の形態における水素ポンプ11)と、
前記燃料オフガス戻し路が合流する合流点よりも上流の前記燃料ガス供給路に設けられ、前記コンプレッサで加圧され前記燃料電池に供給される前の酸化剤ガスの圧力を信号圧として、前記燃料電池に供給される燃料ガスの圧力を調整する燃料ガス圧力調整手段(例えば、後述する実施の形態における燃料ガス圧力調整弁7)と、
を備え、前記燃料オフガスを前記燃料ガスに合流させて前記燃料電池に供給する燃料循環式燃料電池システムであって、
前記燃料ガス圧力調整手段は、前記燃料ガスが流通可能で弁体(例えば、後述する実施の形態における弁体30)によって開閉される燃料ガス通路(例えば、後述する実施の形態における水素ガス通路24)と、前記信号圧が導入される密閉空間の信号圧室(例えば、後述する実施の形態における信号圧室23)とを有し、前記弁体よりも下流側の前記燃料ガス通路(例えば、後述する実施の形態における水素ガス通路24b)が前記燃料オフガス戻し路と合流する前記燃料ガス供給路に接続され、前記弁体よりも下流側の前記燃料ガス通路と前記信号圧室がダイヤフラム(例えば、後述する実施の形態におけるダイヤフラム22a,22b)によって仕切られ、前記ダイヤフラムが弾性体(例えば、後述する実施の形態におけるスプリング31)によって前記燃料ガス通路に接近する方向に付勢され、前記弁体が前記ダイヤフラムに連結され連動するように構成されており、
前記燃料ガス圧力調整手段は、前記弁体よりも下流側の前記燃料ガス通路内の燃料ガスの圧力に基づき前記ダイヤフラムに作用する第1の推力と、前記信号圧室内の信号圧と前記弾性体の押し付け力に基づき前記ダイヤフラムに作用する前記第1の推力に対向する第2の推力との平衡によって前記弁体の開度調整が行われ、前記燃料電池に供給される燃料ガスの圧力を調整することを特徴とする燃料循環式燃料電池システムである。
【0006】
このように構成することにより、弁体よりも下流側の燃料ガス通路内の燃料ガスの圧力は、燃料ガスポンプで加圧された燃料オフガスを燃料ガスに合流させた燃料電池供給前の燃料ガスの圧力とほぼ同圧であり、前記信号圧室内の信号圧は、コンプレッサで加圧された燃料電池供給前の酸化剤ガスの圧力とほぼ同圧であるので、燃料ガス圧力調整手段では、加圧後の燃料オフガスと燃料ガスとが合流した後のガス圧力と酸化剤ガスとの差圧、つまり燃料電池の極間差圧に基づいて機械的に開度調整が行われることとなる。したがって、弾性体を所定に設定することにより、燃料電池の極間差圧を所望の範囲内に容易に制御することが可能になる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る燃料循環式燃料電池システム(以下、燃料電池システムと略す)の実施の形態を図1から図4の図面を参照して説明する。なお、この実施の形態における燃料電池システムは燃料電池自動車に搭載された態様である。
図1は燃料電池システムの概略構成図である。燃料電池1は、固体高分子電解質膜の両側にアノードとカソードが設けられ各電極の外側に反応ガスを供給するためのガス通路が設けられてなるセルを多数積層して構成されている。
この燃料電池1は、アノードに燃料ガスとしての水素ガスが供給され、カソードに酸化剤ガスとしての空気が供給されて発電を行う。
【0008】
空気はエアコンプレッサ2によって加圧され、空気供給路3を通りカソード加湿器4で加湿された後に燃料電池1のカソードに供給され、この空気中の酸素が酸化剤として供された後、燃料電池1から空気オフガスとして空気オフガス路5に排出され、圧力制御弁6を介して大気に放出される。図示しない燃料電池用制御装置(ECU)は、燃料電池1に要求されている出力(以下、要求出力)に応じて、エアコンプレッサ2の回転数を制御して所定量の空気を燃料電池1に供給するとともに、圧力制御弁6の開度を制御してカソード側の空気の供給圧を燃料電池1の要求出力に応じた圧力に調整する。
【0009】
一方、図示しない高圧水素タンクから放出された水素ガスは燃料ガス圧力調整弁(燃料ガス圧力調整手段)7で減圧され、水素ガス供給路8を通ってアノード加湿器9に流入し、アノード加湿器9で加湿された後、燃料電池1のアノードに供給される。この水素ガスは発電に供された後、燃料電池1から水素オフガスとして水素オフガス路10に排出される。水素オフガス路10に排出された水素オフガスは、水素ポンプ11で加圧され、水素オフガス回収路12を介して水素ガス供給路8に戻され、燃料ガス圧力調整弁7を介して供給される新規の水素ガスと合流し再び燃料電池1に供給され循環するようになっている。つまり、水素ポンプ11は水素オフガスの流路上に設けられており、水素オフガスは水素オフガス流路上で加圧されることとなる。
【0010】
水素ポンプ11は、燃料電池1の要求出力に応じて回転数を制御されるようになっていて、燃料電池1の要求出力が大きくなるにしたがって回転数が大きくなるように制御される。つまり、燃料電池システムでは、燃料電池1の要求出力が大きくなるにしたがって水素オフガスの循環量が多くなるように制御される。図2は、この実施の形態での燃料電池1の出力と水素ポンプ11の消費電力との関係を示す図である。なお、水素ポンプ11の回転数を上げると、水素ポンプ11の消費電力が増大する。
【0011】
燃料ガス圧力調整弁7は信号圧導入型のバイアス式圧力調整弁であり、燃料電池1に供給される前の空気圧力が信号圧として空気信号導入路13を介して入力され、燃料ガス圧力調整弁7出口の水素ガスの圧力が前記信号圧に対して所定値(例えば10kPaあるいは20kPa)だけ高くなるように調圧する。
【0012】
この燃料ガス圧力調整弁7について図3の概略断面図を参照して説明する。
燃料ガス圧力調整弁7のボディ21の内部空間は調圧ダイヤフラム22a,22bによって上下に仕切られていて、ダイヤフラム22aよりも上側の空間は信号圧室23になっていて、ダイヤフラム22bよりも下側の空間は水素ガス通路24になっている。
信号圧室23は空気導入孔25を備えた密閉空間になっていて、コンプレッサ2で加圧された空気が空気信号導入路13を介して空気導入孔25から信号圧室23に導入される。
【0013】
水素ガス通路24はその中間部に弁座26を備えており、弁座26よりも上流側の水素ガス通路24aには、前記高圧水素タンクから放出された水素ガスが、水素ガス入口27を介して供給されるようになっている。また、弁座26よりも下流側の水素ガス通路24bは水素ガス出口28を介して水素ガス供給路8に接続されている。
ダイヤフラム22a,22bはステム29によって連結され連動するようになっていて、ステム29は水素ガス通路24b内に突出して、その先端に弁体30を備えている。弁体30は水素ガス通路24a側から弁座26に着座離間可能になっていて、弁体30が弁座26に着座すると水素ガス通路24aと水素ガス通路24bは遮断されて燃料ガス圧力調整弁7は全閉状態となり、弁体30が弁座26から離間すると水素ガス通路24aと水素ガス通路24bが連通して燃料ガス圧力調整弁7は開弁状態となる。なお、図3は燃料ガス圧力調整弁7の全閉状体を示している。
【0014】
また、信号圧室23には、ダイヤフラム22aを水素ガス通路24に接近する方向に押し付けるバイアス設定用のスプリング(弾性体)31が設置されており、スプリング31は、ダイヤフラム22aおよびステム29を介して、弁体30を弁座26から離間する方向に付勢する。
【0015】
このように構成された燃料ガス圧力調整弁7では、水素ガス通路24b内の水素ガスの圧力がダイヤフラム22bの下面に作用するので、これに基づいて第1の推力がダイヤフラム22bの下面に上向きに作用し、一方、信号圧室23内の空気の圧力とスプリング31の押し付け力がダイヤフラム22aの上面に作用するので、これらに基づく第2の推力がダイヤフラム22aの上面に下向きに作用する。そして、ダイヤフラム22a,22bはこれら第1の推力と第2の推力の推力差に支配されて動くこととなる。すなわち、第1の推力が第2の推力よりも大きいときにはダイヤフラム22a,22bに上向きの力が作用し、弁体30を弁座26に接近させる方向(すなわち、閉弁方向)へ押動し、第1の推力が第2の推力よりも小さくなったときにはダイヤフラム22a,22bに下向きの力が作用し、弁体30を弁座26から離間させる方向(すなわち、開弁方向)へ押動する。
【0016】
ところで、信号圧室23に供給される空気の圧力は燃料電池1におけるカソード側のガス圧力とほぼ同圧である。また、水素ガス通路24b内の水素ガスの圧力は、水素ポンプ11により加圧された水素オフガスと燃料ガス圧力調整弁7を介して新規に供給された水素ガスとが水素ガス供給路8で合流した水素ガスの圧力とほぼ同じである。このことから、水素ガス通路24b内の水素ガスの圧力は、燃料電池1におけるアノード側のガス圧力とほぼ同圧であるということができる。したがって、この燃料ガス圧力調整弁7は、燃料電池1のカソード側のガス圧力とアノード側のガス圧力の差圧、すなわち極間差圧の大きさに応じてバルブの開度調整を行う圧力調整弁であり、極間差圧が所定の大きさになると前記第1の推力と前記第2の推力が平衡して弁開度が決定されることとなる。そして、スプリング31のバネ定数を所定に設定することにより、極間差圧を所望の大きさに設定することができることとなる。
【0017】
換言すれば、燃料ガス圧力調整弁7は、水素ポンプ11によって加圧された水素オフガスを高圧水素タンクから供給された水素ガスに合流させた燃料電池1への供給前の水素ガスの圧力に基づきダイヤフラム22bに作用する第1の推力と、エアコンプレッサ2で加圧された燃料電池1への供給前の空気の圧力およびスプリング31の押し付け力に基づきダイヤフラム22aに作用する前記第1の推力に対向する第2の推力との平衡によって弁体30の開度調整を行って、燃料電池1に供給される燃料ガスの圧力を調整する燃料ガス圧力調整手段である。
図4において実線は、この燃料電池システムにおいて燃料電池1の出力を変化させたときの極間差圧の実測結果を示しており、燃料電池1の出力を変化させても極間差圧を所定の範囲内に制御できることを確認することができる。
【0018】
このように、この燃料電池システムでは、燃料電池1から排出される水素オフガスを、燃料ガス圧力調整弁7を介して供給される新規の水素ガスに合流させて燃料電池1に供給する燃料循環式燃料電池システムでありながら、簡単な構成で、極間差圧を所望の範囲に容易に制御することができるようになり、コスト低減を図ることができる。
【0019】
ところで、この燃料電池システムでは、水素ポンプ11を水素オフガス路10と水素オフガス回収路12の間、すなわち水素オフガスの流路上に設けるようにしたが、その理由を以下に説明する。
図5に示すように、水素ポンプ11を、水素ガス供給路8の途中であって水素ガスと水素オフガスとの合流点よりも下流に設置してなる燃料電池システム(以下、これを比較例の燃料電池システムという)の場合、燃料ガス圧力調整弁7のダイヤフラム22bには、水素オフガスを水素ガスに合流させたガス圧力が作用するとはいうものの、このガス圧力は水素ポンプ11で加圧する前のガス圧力である。したがって、ダイヤフラム22bには燃料電池1のアノード側のガス圧力が作用することにはならない。そして、燃料ガス圧力調整弁7で水素ガスの圧力をカソード側のガス圧力に基づいて調整したにもかかわらず、この調整された水素ガスが水素ポンプ11で加圧されてから燃料電池1に供給されることとなるので、アノード側のガス圧力を制御するのが困難で、極間差圧を所定範囲に制御するのが困難な制御系となる。
【0020】
図4において二点鎖線は、前記比較例の燃料電池システムにおいて、燃料電池1の出力を変化させたときの極間差圧の実測結果を示している。ここで、水素ポンプ11の制御条件は水素ポンプ11を水素オフガスの流路上に設置したときと同じとした。すなわち、図2に示すように燃料電池1の出力が大きくなるにしたがって水素ポンプ11の消費電力を大きくするように制御した。その結果、比較例の燃料電池システムの場合には、極間差圧を所定範囲内に制御することができず、燃料電池1の出力が大きくなるにしたがって極間差圧も大きくなってしまった。
結局、水素ポンプ11を水素ガスと水素オフガスとの合流点よりも下流に設置したのでは、極間差圧の制御が困難になる。したがって、極間差圧の制御性を考慮すると水素ポンプ11は水素オフガスの流路上に設置しなければならないこととなる。
【0021】
〔他の実施の形態〕
尚、この発明は前述した実施の形態に限られるものではない。例えば、燃料ガス圧力調整弁7は水素ガスの圧力を信号圧の所定倍(例えば1.1〜1.3倍)に調圧する比例式の調整弁であってもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上説明するように、請求項1に記載した発明によれば、燃料ガス圧力調整手段の弾性体を所定に設定することにより、燃料電池の極間差圧を所望の範囲内に容易に制御することができるので、燃料循環式燃料電池システムのシステム構成が簡単になり、コスト低減を図ることができるという優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る燃料循環式燃料電池システムの一実施の形態における概略構成図である。
【図2】 前記実施の形態における燃料電池の出力と水素ポンプの消費電力の関係を示す図である。
【図3】 前記実施の形態における燃料ガス圧力調整弁の断面図である。
【図4】 燃料電池の出力変化に対する極間差圧の変化の実測結果を示す図である。
【図5】 比較例における燃料電池システムの概略構成図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 エアコンプレッサ(コンプレッサ)
5 空気オフガス路(酸化剤オフガス路)
6 圧力制御弁
7 燃料ガス圧力調整弁(燃料ガス圧力調整手段)
8 水素ガス供給路(燃料ガス供給路)
10 水素オフガス路(燃料オフガス戻し路)
11 水素ポンプ(燃料ガスポンプ)
12 水素オフガス回収路(燃料オフガス戻し路)
22a,22b ダイヤフラム
23 信号圧室
24,24b 燃料ガス通路
30 弁体
31 スプリング(弾性体)
Claims (1)
- 燃料ガスと酸化剤ガスとを供給されて電気を発生させる燃料電池と、
前記燃料電池の要求出力に応じて回転数を制御され所定量の酸化剤ガスを加圧して前記燃料電池に供給するコンプレッサと、
前記燃料電池から排出される酸化剤オフガスが流通する酸化剤オフガス路に設けられ、開度制御によって前記燃料電池への酸化剤ガスの供給圧を前記燃料電池の要求出力に応じた圧力に調整する圧力制御弁と、
前記燃料ガスを前記燃料電池に供給する燃料ガス供給路と、
前記燃料電池から排出される燃料オフガスを前記燃料ガス供給路に戻す燃料オフガス戻し路と、
前記燃料オフガス戻し路上に設けられ、前記燃料電池の要求出力が大きくなるにしたがって回転数が大きくなるように回転数制御される燃料ガスポンプと、
前記燃料オフガス戻し路が合流する合流点よりも上流の前記燃料ガス供給路に設けられ、前記コンプレッサで加圧され前記燃料電池に供給される前の酸化剤ガスの圧力を信号圧として、前記燃料電池に供給される燃料ガスの圧力を調整する燃料ガス圧力調整手段と、
を備え、前記燃料オフガスを前記燃料ガスに合流させて前記燃料電池に供給する燃料循環式燃料電池システムであって、
前記燃料ガス圧力調整手段は、前記燃料ガスが流通可能で弁体によって開閉される燃料ガス通路と、前記信号圧が導入される密閉空間の信号圧室とを有し、前記弁体よりも下流側の前記燃料ガス通路が前記燃料オフガス戻し路と合流する前記燃料ガス供給路に接続され、前記弁体よりも下流側の前記燃料ガス通路と前記信号圧室がダイヤフラムによって仕切られ、前記ダイヤフラムが弾性体によって前記燃料ガス通路に接近する方向に付勢され、前記弁体が前記ダイヤフラムに連結され連動するように構成されており、
前記燃料ガス圧力調整手段は、前記弁体よりも下流側の前記燃料ガス通路内の燃料ガスの圧力に基づき前記ダイヤフラムに作用する第1の推力と、前記信号圧室内の信号圧と前記弾性体の押し付け力に基づき前記ダイヤフラムに作用する前記第1の推力に対向する第2の推力との平衡によって前記弁体の開度調整が行われ、前記燃料電池に供給される燃料ガスの圧力を調整することを特徴とする燃料循環式燃料電池システム。
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