JP4305626B2 - ステアリングのチルト装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チルト調整において装置に過大な締付荷重がかかることなく、適正な締付力とすることができ、操作性に優れ、且つ構造が極めて簡単としたステアリングのチルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車体に取付けられた固定ブラケットと、ステアリングコラムに取付けられた可動ブラケットの側板を貫通するチルトボルトに、操作レバーを装着して、操作レバーの回動により固定ブラケットと可動ブラケットとの両側板同士を互いに押圧するようにしてチルトロックさせる構造としたチルト調整機構を備えたステアリング装置がある。
【0003】
さらに、この種のものにおいて、2つのカム部材を備え、一方のカム部材は固定ブラケット側に装着され、他方のカム部材はチルト調整用の操作レバーに装着されたものが存在する。これは、操作ハンドルの回動にて、一方のカム部材のカム面が他方のカム部材のカムフォロア面に作用して、その他方のカム部材を固定ブラケットの側部に押し付けるように作用し、固定ブラケットが可動ブラケットを固定する構造のものが存在する。上記操作レバーに装着されるカム部材は、チルトボルトの螺子部に螺合され、操作レバーの回動操作に伴い一方のカム部材が回動し、固定ブラケットに固定された他方のカム部材のカムフォロア面が作用して固定ブラケットの側部に押し付けられるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−87286
【特許文献2】
実公昭48−33845号
【特許文献3】
実公平7−38044号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1乃至3は、いずれもチルトロック機構にカム装置が採用されたものである。基本的な構成として特許文献1(特開2002−87286公報)について説明すると、螺子部19が形成された支持軸15が固定ブラケット8の側板9,10と、チルトブラケット4の側板5,6を貫通している。そして、前記螺子部19にカムフォロワ21が前記側板9に回転が拘束されるように装着される。またカム22は、操作レバー16とともに一体回動可能に前記螺子部19に装着されている。そして、操作レバー16の回動操作によりカム22も回動し、該カム22の回動により、カムフォロワ21が側板9側に押圧されチルトロックが行われるものである。
【0006】
このように、操作レバー16の回動に伴いカム22がカムフォロワ21と相対的に回動し、両カム面の作用により、カムフォロワ21が側板9方向に移動し、側板9を押さえつける構造は、その他の特許文献2,特許文献3ともほぼ共通したものである。ところで、操作レバーをチルトロック状態となる方向へ回動操作したときに、カム22に螺子部19が進入する状態となり、カム22は、相対的に側板9側に接近することとなる。
【0007】
それゆえに、カムフォロワ21は、カム22とのカム面同士の作用による離間のみでなく、操作レバー16によるカム22の側板9側への移動も加わり、カムフォロワ21は実質的に極めて強力な押圧力で側板9を押圧することになる。ところが、そのような押圧力が必要以上に大きすぎることがあり、操作レバー16の操作がスムーズに行い難いものとなるおそれがある。このように、通常のチルトボルトは、カムを作動させるものであると同時に、そのカムの押圧力に螺子力が加わって、締上げ力が過大になってしまってレバー操作がしづらくなるという不具合を発生させるのみでなく、固定ブラケットや可動ブラケット等に変形を生じさせるおそれもあった。
【0008】
さらに、特許文献1においては、そのチルトロックを解除するときの操作レバー16の操作トルクを増大させて、その操作感触を向上させるものが記載されている。この発明は、一方のカムのカム面には、平坦部と比較的傾斜のきつい順傾斜の勾配部と、その勾配部により傾斜の緩い順傾斜と、その勾配部に対して逆向きに傾斜する逆勾配部が形成されている。このように、同一カム面に、同一方向傾斜の勾配部のみでなく、逆方向傾斜の勾配部も形成されなければならず、そのために加工形状が複雑になり、且つ同一カム面の形状位置精度、すなわちカムフォロア面との当接面の精度を高めて、安定した面接触が得られるようにしなければならない。
【0009】
そのために、加工コストが高くなる。また、カム面とカムフォロア面との面接触により操作レバー16を解除方向に操作するときに、逆向きに傾斜する逆勾配部によって、解除時の操作トルクを増大させて感触を良くすることも、カム面とカムフォロア面との当接面の精度が確保されていなければ、感触を損なうことになるが、それは感触によるところの操作トルクの増大であるので、そのトルク設定が難しいものである。本発明の目的は、チルト調整において装置に過大な締付荷重がかかることなく、適正な締付力とすることができ、操作性に優れ、且つ構造を極めて簡単としたものとすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、固定ブラケットの両固定側部間に可動ブラケットがチルトボルトを介して装着され、該チルトボルトの前記固定ブラケットからの突出部分に操作レバーにて回動すると共に前記チルトボルトのボルト螺子部と螺合する内螺子部が形成された主動カムが螺合され、前記固定側部と主動カムとの間に従動カムが設けられ、且つ、該従動カムは、前記固定側部に回動不能に装着されると共に前記主動カムと対向配置され,回動にて離間し、前記主動カムは、前記チルトボルトとの螺合による前記固定側部の離れ方向に螺子移動することにより、前記従動カムは前記主動カムに対して離間すると共に、前記固定側部の方向にカム移動してなるステアリングのチルト装置としたことにより、チルト調整において装置に過大な締付荷重がかかることなく、適正な締付力とすることができ、操作性に優れ、且つ構造を極めて簡単とし上記課題を解決したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明は、図1(A),(B)及び図3等に示すように、主に固定ブラケットA,可動ブラケットB,チルトボルト10,操作レバー13,主動カム11及び従動カム12等から構成される。その固定ブラケットAは、図3に示すように、主に固定側部1,1,連結部2及び取付部3,3により形成されている。両固定側部1,1は、平行に対向するほぼ平板状の部位である。両固定側部1,1には、チルト調整用長孔1a,1aがほぼ上下方向に沿って形成されており、後述するチルトボルト10が貫通する部位となっている。
【0012】
前記両固定側部1,1は、その上部箇所で連結部2により溶接手段等により連結されている。該連結部2は、正面より見てほぼ台形門形状,アーチ状等に形成されている。また、両固定側部1,1の上端箇所より外方に向かって水平状の取付部3,3が形成されている。その固定ブラケットAは、前記取付部3,3を介して自動車等の走行車のフロント部の枠材等に固着されている。
【0013】
可動ブラケットBは、図3に示すように、主に可動側部4,4及び底部5から形成されている。その両可動側部4,4は平行に配置され、両可動側部4,4は前記固定ブラケットAの両固定側部1,1間に配置されるものであり、そのために両可動側部4,4の間隔は、前記固定側部1,1より僅かに小さく設定されている。その両可動側部4,4には、チルト調整用貫通孔4a,4aが形成され、前記固定ブラケットAの固定側部1,1及び可動ブラケットBの両可動側部4,4に後述するチルトボルト10が貫通する構造となっている。
【0014】
その可動ブラケットBの両可動側部4,4の上端箇所にはステアリングコラム6が固着されている。該ステアリングコラム6と前記両可動側部4,4とは溶接手段等にて固着されるものである。そのステアリングコラム6には、ステアリングシャフト7が回動自在に装着され、該ステアリングシャフト7の先端にはステアリングホィール8が装着される。
【0015】
次に、チルトボルト10は、図1(B),図3等に示すように、ボルト軸部10a,ボルト螺子部10b及びボルト頭部10cから構成され、ボルト軸部10aの軸方向一端にボルト螺子部10bが形成され、軸方向他端にボルト頭部10cが形成されている。また、前記ボルト螺子部10bの螺子形成方向については、後述する主動カム11とともに操作レバー13が前記ボルト螺子部10bに装着され、前記操作レバー13の下方から上方への回動操作によってチルトロック状態となるように前記ボルト螺子部10bの螺子方向が決定されるようにすることが好適である。
【0016】
具体的には、運転者側から見て前記固定ブラケットAの左側位置に操作レバー13が装着され、且つ該操作レバー13が下方から上方に向かって回動操作するときにチルトロック状態とすることができる場合には、本発明においては前記ボルト螺子部10bは、右螺子となる。また、前記固定ブラケットAの右側位置に操作レバー13が装着され、且つ下方から上方に向かって回動操作したときにチルトロック状態となる場合には、前記ボルト螺子部10bは、左螺子とする。
【0017】
すなわち、前記ボルト螺子部10bを右螺子とするのか、又は左螺子とするのかについては、前記固定ブラケットAに対して操作レバー13が左右何れの側に装着されるのか、或いは操作レバー13のチルトロック状態にするための回動方向によって上記のように決定されるものである。そのチルトボルト10は、前記固定ブラケットAの両固定側部1,1間に可動ブラケットBの両可動側部4,4が配置され、その両固定側部1,1のチルト調整用長孔1a,1a及び可動ブラケットBの両チルト調整用貫通孔4a,4aに貫通される。
【0018】
このようにして前記チルトボルト10は、チルト調整用長孔1a,1aが上下動可能となり、よって固定ブラケットAに対して可動ブラケットBが上下動自在となる。また、チルトボルト10は、固定ブラケットA及び可動ブラケットBに対して回動(或いは空転)不能状態で装着されるものであるが、その回動不能構造としては、図1(A)に示すように、前記ボルト頭部10cが押え具14によって、固定ブラケットA又は可動ブラケットBに固定されている。その押え具14は、ボルト頭部10cの周囲に係止するような形状の係止貫通孔14aが形成され、またこの押え具14を前記固定ブラケットA又は可動ブラケットBに固定するための固定片14bが形成されている。また、特に図示しないがボルト頭部10cのボルト螺子部10b形成側に前記チルト調整用長孔1aに挿入且つ摺動可能な突起部が形成され、その突起部が前記チルト調整用長孔1aに挿入されることでチルトボルト10が回動(空転)不能となる構造としてもよい。
【0019】
次に、主動カム11と従動カム12とについて説明する。まず、主動カム11は、図1(C),図2(A),図4に示すように、円板状の回動基部11aと主動カム突出部11bとから形成されている。また、前記回動基部11aの中心には、図4(B)に示すように、前記チルトボルト10のボルト螺子部10bと螺合する内螺子部11cが形成されている。該内螺子部11cと前記ボルト螺子部10bとは、主動カム11を従動カム12のカム移動方向と逆方向に移動させる螺子として形成される。そして、主動カム11の螺子移動方向と従動カム12のカム移動方向とが互いに反対方向となるものである。
【0020】
その主動カム突出部11bは、図2(A),図4(A)に示すように、回動基部11aの中心より放射状且つ円周方向に等間隔となるように、複数個が前記回動基部11aの表面から膨出するようにして形成されている。そして各々の主動カム突起11bは、カム傾斜面11b1 ,カム頂面11b2 及びカム底面11b3 から構成されている。図示されたものでは、回動基部11aに4個の主動カム突出部11b,11b,…が形成されており、この個数が最もバランスが良好で好適であり、安定した状態で作動するものである。
【0021】
しかし、この主動カム突出部11bの個数は、上記個数に限定されるものではなく、1乃至3個或いは5個以上であってもかまわない。図の断面図は、主動カム11の外周寄り箇所を円周方向に沿った方向に断面としたもので、図面上理解し易いように、主動カム突出部11bが直線状に配置されるようにしたものである。各主動カム突出部11bは、その順序としてカム傾斜面11b1 ,カム頂面11b2 ,カム底面11b3 となっており、これが主動カム突出部11bの個数の分だけ繰り返される形状となる。
【0022】
次に、従動カム12は、図2(B),図5に示すように、前記主動カム11とほぼ同様の構成をなしており、円板状の固定基部12aに従動カム突出部12bが形成されている。また、その固定基部12aの中心には、前記チルトボルト10が貫通する支持貫通孔12cが形成されている。該支持貫通孔12cは、前記ボルト螺子部10bが余裕を有して挿入することができる程度の直径であることが好ましい。
【0023】
その従動カム12の従動カム突出部12bは、前記主動カム11の場合と同様に、固定基部12aの中心より放射状且つ円周方向に等間隔となるように、固定基部12aの表面から膨出するようにして複数個が形成されている。各々の従動カム突出部12bは、カム傾斜面12b1 ,カム頂面12b2 及びカム底面12b3 から構成されている。その従動カム突出部12bの個数は、前記主動カム11の主動カム突出部11bの個数と同一の数であり、該主動カム突出部11bの個数が4個の場合には、前記従動カム突出部12bの個数も4個である。このように、該従動カム12bの個数は、前記主動カム突出部11bの個数に等しく形成される。
【0024】
上記従動カム12は、前記固定ブラケットAのいずれか一方の固定側部1の外側面で、且つ前記チルト調整用長孔1a箇所に回動不能な状態で装着される。具体的には、前記チルトボルト10のボルト螺子部10bが位置する固定側部1に従動カム12が装着されることになる。該従動カム12の回動不能な装着構造としては、図1(E)に示すように、前記従動カム12の固定基部12aの裏面側(従動カム突出部12bの形成されている側面とは反対となる側面)に非回動突起部12dが形成されている。該非回動突起部12dは、前記チルト調整用長孔1a内を摺動自在で且つ回動不能となるもので、長円形状,長方形状,正方形状等の突起部として形成されている。
【0025】
その従動カム12は、非回動突起部12dが前記チルト調整用長孔1aに挿入された状態となるようにして固定側部1に装着される。なお、前記非回動突起部12dの形成箇所に前記支持貫通孔12cが位置しており、前記チルトボルト10のボルト螺子部10bがチルト調整用長孔1aを貫通するとともに、該チルト調整用長孔1aに非回動突起部12dが挿入する構造となる。これによって、従動カム12は、チルト調整用長孔1aの長手方向(固定側部1のほぼ上下方向)に沿って移動するが、その従動カム12自体は固定側部1及び主動カム11に対して非回動状態にすることができる。また、従動カム12の裏面は、前記非回動突起部12dの形成箇所以外の面は、平坦面であり固定側部1と面接触状態が良好になるように形成されている。
【0026】
次に、主動カム11は、前記固定ブラケットAと可動ブラケットBとのチルト調整用長孔1a,1a及びチルト調整用貫通孔4a,4aを貫通したチルトボルト10のボルト螺子部10bに装着される。その主動カム11は、前記従動カム12に対して所定角度を時計回り又は反時計回りに回動させてボルト螺子部10bの軸方向に沿って螺子移動させることにより、前記従動カム12をカム移動させて、主動カム11と従動カム12とを相互に近接及び離間状態にさせるものである。まず、図7乃至図9に示すように、主動カム11に対して従動カム12がカム移動して前記主動カム11から離間する場合には、前記主動カム突出部11bのカム傾斜面11b1 と,従動カム突出部12bのカム傾斜面12b1 とが相互に摺動しつつ、前記主動カム11と従動カム12のカム頂面11b2 ,12b2 同士が当接する状態に到達し、従動カム12のカム移動による主動カム11からの離間動作が完了するものである。
【0027】
この両カム頂面11b2 ,12b2 同士が当接した状態のときに、前記主動カム11に対する従動カム12のカム移動量Sが最大となる。なお、ここで上記カム移動とは、前記従動カム12の前記主動カム11に対する移動のことをいうものであって、さらに詳しくは従動カム12が主動カム11とのカム同士の作動によって生じる前記チルトボルト10の軸方向への移動のことをいう。したがって、カム移動量Sとは、前記主動カム11の回動により従動カム12が移動する量のことをいうもので、このカム移動量Sがチルト調整におけるロック及び解除に寄与するものである。そして、カム移動量Sの大きさは、主動カム突出部11bと従動カム突出部12bとのカム頂面11b2 ,12b2 の高さによって決定する。
【0028】
また、主動カム11を離間させる回動方向に対して反対方向に回動させると、両カム頂面11b2 ,12b2 の当接状態が解除され、主動カム11のカム頂面11b2 と従動カム12のカム底面12b3 、及び主動カム11のカム底面11b3 と従動カム12のカム頂面12b2 とが当接し、従動カム12と主動カム11とが最も近接した状態となる。
【0029】
前記主動カム11は、操作レバー13と一体的に構成されるものであって、前記主動カム11が操作レバー13の回動中心部13aに固定される。その操作レバー13の回動操作により、主動カム11を回動させることができる。具体的には、前記主動カム11には、操作レバー13の回動中心部13aに固着されるために、取付突起部11dが形成されている。該取付突起部11dは、前記操作レバー13の回動中心部13aに取付貫通孔13a1 が形成され、該取付貫通孔13a1 に前記取付突起部11dが圧入状態で固着される。また、必要に応じて溶接止されたり、或いはビス等の固着具を介して固着される。その操作レバー13は、前記回動中心部13aにレバー部13bが一体的に形成されている。
【0030】
次に、装置全体の構成について説明する。前記固定ブラケットAの両固定側部1,1間に可動ブラケットBの両可動側部4,4が配置される。そして、前記固定側部1,1に形成されたチルト調整用長孔1a,1aと、可動側部4,4に形成されたチルト調整用貫通孔4a,4aとの位置が一致するように合わせる。その固定側部1,1及び可動側部4,4のチルト調整用長孔1a,1a及びチルト調整用貫通孔4a,4aにチルトボルト10のボルト軸部10aが貫通するようにセットされる。
【0031】
ここで、図1(A)では、固定ブラケットA及び可動ブラケットBが組み合わされた状態を運転者側(すなわちステアリングホィール8側)から見て、前記チルトボルト10のボルト頭部10cは、右側に位置するようにセットされ、ボルト螺子部10bは左側に位置している。該ボルト螺子部10bは、左側の固定側部1のチルト調整用長孔1aから固定ブラケットAの外方に向かって突出する構造となる。また、該固定ブラケットAの運転者から見て左側の固定側部1のチルト調整用長孔1aには、前記従動カム12が非回動状態で装着される。
【0032】
さらに、前記チルトボルト10のボルト螺子部10bは、前記従動カム12の支持貫通孔12cに遊挿状態で貫通される。そのチルトボルト10のボルト螺子部10bには、主動カム11が螺合される。該主動カム11には、操作レバー13が装着され、操作レバー13の回動操作により、前記主動カム11がチルトボルト10のボルト螺子部10bに対して回動することになる。
【0033】
その主動カム11は、前記ボルト螺子部10bとの回動により、軸方向に移動し、従動カム12のカム移動方向と逆方向に移動する螺子と螺合する。その螺子の方向は固定ブラケットA及び可動ブラケットBが組み合わされた状態を運転者側から見た状態で操作レバー13を左側又は右側に設置するかによって異なる。例えば図10に示すように、前記操作レバー13が前記固定ブラケットAの左側に設置されている場合には前記ボルト螺子部10bを右螺子にすると、前記操作レバー13のレバー部13bを上方に上げるように回動操作することで、前記主動カム11は、前記ボルト螺子部10bの軸方向に沿って前記固定ブラケットAの左側の固定側部1から離れる方向(これを「離れ方向」と称する)に螺子移動する。
【0034】
また、前記主動カム11が回動して前記固定側部1の離れ方向に螺子移動することにより、前記従動カム12がカム移動して前記主動カム11に対して離間する。その主動カム11に対して従動カム12のカム移動量Sは、この従動カム12と逆方向に移動する主動カム11のボルト螺子部10bの軸方向に沿った螺子移動量Lよりも常に大きくなるように、前記ボルト螺子部10bの螺子ピッチが設定される〔図6(A),(B)参照〕。すなわち、チルトボルト10,主動カム11及び従動カム12との関係は、常に螺子移動量L<カム移動量Sとなる。
【0035】
【作用】
次に、本発明のチルト調整における過程について説明する。なお、以下の説明では、固定ブラケットAと可動ブラケットBとの組合せた状態をステアリングホィール8が装着された側から見た状態、すなわち運転者から見た状態での操作レバー13の設置により、該操作レバー13と螺合するチルトボルト10のボルト螺子部10bが従動カム12のカム移動方向と逆方向の螺子とし、固定ブラケットAの左側の固定側部1側に主動カム11,従動カム12及び操作レバー13を設けた場合である。
【0036】
まずチルトロック解除状態からチルトロック状態とする場合について述べる。図7は、チルトロックが解除されている状態である。前記主動カム11の外面側の位置を初期位置P11とし、前記従動カム12の外面側の位置を初期位置P12としている。前記操作レバー13のレバー部13bの自由端が下方から上方に向かって可動する。これによって前記主動カム11は、回動しつつ、前記固定ブラケットAの左側の固定側部1から離れ方向に移動して、前記初期位置P11から移動する。
【0037】
この主動カム11の回動により、図8に示すように、主動カム突出部11bと従動カム突出部12bとが当接し、両カム傾斜面11b1 とカム傾斜面12b1 とが相互に摺動して、主動カム11に対して従動カム12が離間してゆく。さらに、主動カム11が回動し、初期位置P11から螺子移動量Lだけ移動すると、主動カム11と従動カム12は、カム頂面11b2 ,12b2 同士が当接した状態となり、主動カム11に対して従動カム12のカム移動量Sを得る。そして、上述したように螺子移動量L<カム移動量Sとしているので、カム移動量S−螺子移動量L=押え量Tが現れる。この押え量Tが図9に示すように、従動カム12の初期位置P12から固定側部1側に移動した量となり、実質的な固定ブラケットAへの締付量となり、両固定側部1,1が可動側部4,4を締付け固定するものである。
【0038】
これにより、主動カム11に対する従動カム12のカム移動量Sを、前記チルトボルト10のボルト螺子部10bに対する主動カム11の螺子移動量Lによって総合的に大きくなるものではない。すなわち、前記主動カム11の螺子移動量Lを、主動カム11に対する従動カム12のカム移動量Sよりも小さくすることで、前記操作レバー13の回動操作にて従動カム12による固定ブラケットAの固定側部1への押圧力が過大にならないようにすることができる。さらに、操作レバー13によるチルトロック作業時に、主動カム11と従動カム12との固定ブラケットAへの締付けに、ボルト螺子部10bによる締付け力分だけ増加するようなことがなく、その反対にボルト螺子部10bの締付け力分が負としてかかるものとなり、主動カム11と従動カム12とによる極めて最適なる締付け力を生じさせることができる。
【0039】
以下に、チルトロックに主動カム11の螺子移動量Lと、主動カム11と従動カム12とのカム移動量Sについて具体例を示す。主動カム11が操作レバー13により回動することにより、固定ブラケットAの固定側部1からの離れ方向に移動する螺子移動量Lを0.2mmとする。主動カム11の回動量は実際には、1回転に満たないものであり、主動カム突出部11b及び従動カム突出部12bの個数にもよるが、通常それぞれ4個形成された場合には、ほぼ45°程度であり、これに応じて前記操作レバー13の回動量もほぼ45°程度となる。
【0040】
そして、主動カム11と従動カム12とのカム移動量Sは1mmとなるように設定すると、前記押え量は、1mm−0.2mm=0.8mmとなる。すなわち、前記従動カム12が押え量Tとして0.8mm分だけ固定側部1側に移動し、固定ブラケットAを締め付けることができる。なお、通常は、前記主動カム11を回動させる操作レバー13の操作角度の範囲は、約90°位とするのが一般的なので、前記主動カム11の螺子移動量Lは、前記チルトボルト10のボルト螺子部10bの1リード分にも満たないものである。
【0041】
これに対して、前記従動カム12のカム移動量Sは、前記主動カム突出部11bに従動カム突出部12bを加えた量であり、そのカム移動量Sは前記主動カム11の螺子移動量Lよりも十分に大きな量となり、操作レバー13の適正な操作により、従動カム12は固定ブラケットAの固定側部1を確実に押圧状態で締め付けることができる。このように、前記従動カム12のカム移動量Sが前記主動カム11の螺子移動量Lよりも大きく、且つ従動カム12は主動カム11とは反対方向に移動することにより、従動カム12は前記固定ブラケットAの固定側部1を押圧してチルトロック状態にすることができる。
【0042】
なお、上述したように、チルトボルト10のボルト螺子部10bを右螺子としたが、ボルト螺子部10bを左螺子としてもかまわない。前者の場合、主動カム11,従動カム12及び操作レバー13等が固定ブラケットAの左側に設置され、後者の場合、主動カム11,従動カム12及び操作レバー13等が固定ブラケットAの右側に設置され、いずれもチルトロック作業は、前記操作レバー13を下方から上方に向かって回動させることになる。
【0043】
また、チルトロックを解除するときには、主動カム11にかかるボルト螺子部10bからの螺子推力(押圧力)によって固定ブラケットAの固定側部1側に近接するため、操作レバー13は、初期段階では多少重い状態である。このため、チルトロックの解除初期段階に大きな操作力を必要とするものであるが、この操作力が大きめのため、かえって、主動カム11と従動カム12が近接するチルトロック解除時の解放感触は、その操作の重さの差がめりはりとなり、チルトロック解除を感覚のみで容易かつ明確に察知することができる。
【0044】
【発明の効果】
請求項1の発明は、固定ブラケットAの両固定側部1,1間に可動ブラケットBがチルトボルト10を介して装着され、該チルトボルト10の前記固定ブラケットAからの突出部分に操作レバー13にて回動すると共に前記チルトボルト10のボルト螺子部10bと螺合する内螺子部11cが形成された主動カム11が螺合され、前記固定側部1と主動カム11との間に従動カム12が設けられ、且つ、該従動カム12は、前記固定側部1に回動不能に装着されると共に前記主動カム11と対向配置され,回動にて離間し、前記主動カム11は、前記チルトボルト10との螺合による前記固定側部1の離れ方向に螺子移動することにより、前記従動カム12は前記主動カム11に対して離間すると共に、前記固定側部1の方向にカム移動してなるステアリングのチルト装置としたことにより、チルトロック調整において、固定ブラケットA及び可動ブラケットBに過大な締付力がかかることなく、且つ楽な操作力でチルト調整ができる。
【0045】
上記効果を詳述すると、主動カム11は、チルトボルト10と螺合しており、その主動カム11が固定側部1から離れ方向に向かって螺子移動することにより、従動カム12が前記主動カム11に対して前記固定側部1の方向にカム移動する。これによって、前記従動カム12は、前記固定側部1を押圧して、前記固定ブラケットAと可動ブラケットBとを締付けチルトロック状態にすることができる。
【0046】
また、前記従動カム12の固定側部1に対する押圧力は、従動カム12のカム移動量Sと主動カム11の螺子移動量Lとの差によって生じるものである。よって本発明では、従来タイプのチルトロック機構のように、螺子移動方向とカム移動方向とが同一のためにチルトロックしたときに固定ブラケットAに対して過大な締付となり、ステアリング装置に悪影響を及ぼす事態を防止できる。そして、本発明によるチルトロック状態は、前記従動カム12が固定ブラケットAに対して過大な締付とならず、適度の締付量を主動カム11の螺子移動量Lと、主動カム11と従動カム12とのカム移動量Sとの組合せによって種々容易に設定されることにより良好なものにすることができる。
【0047】
請求項2の発明は、固定ブラケットAの両固定側部1,1間に可動ブラケットBがチルトボルト10を介して装着され、該チルトボルト10の前記固定ブラケットAからの突出部分に操作レバー13にて回動すると共に前記チルトボルト10のボルト螺子部10bと螺合する内螺子部11cが形成された主動カム11が螺合され、前記固定側部1と主動カム11との間に従動カム12が設けられ、且つ、該従動カム12は、前記固定側部1に回動不能に装着されると共に前記主動カム11と対向配置され,回動にて離間し、前記主動カム11は、前記チルトボルト10との螺合にて前記固定側部1から離れ方向に螺子移動することにより、前記従動カム12は前記主動カム11の螺子移動量よりも大きく離間すると共に、前記固定側部1方向にカム移動してなるステアリングのチルト装置としたことにより、チルトステアリング装置において適正な締付力によるチルトロック状態とすることができる。
【0048】
前述したように、主動カム11は螺子移動するものであり、また従動カム12は、主動カム11に対してカム移動するものであり、且つ主動カム11は操作レバー13と一体的に回動動作する。その操作レバー13の操作角度の範囲は一般的に90°位であり、これは主動カム11がチルトボルト10に対して螺子移動するときの1リードに満たないものである。一方、前記従動カム12のカム移動量Sは前記チルトボルト10の1リードに比較して大きな移動量を得ることができる。このように、前記従動カム12のカム移動量Sが前記主動カム11の螺子移動量Lよりも大きく、且つ従動カム12は主動カム11とは反対方向に移動することにより、従動カム12は前記固定ブラケットAの固定側部1を押圧してチルトロック状態にすることができる。
【0049】
請求項3の発明は、幅方向両側に固定側部1,1を有する固定ブラケットAと、可動側部4,4を有し前記固定側部1,1間に装着される可動ブラケットBと、前記固定側部1,1及び可動側部4,4を貫通し且つ回動不能としたチルトボルト10と、前記固定側部1に回動不能に装着される従動カム12と、前記チルトボルト10に螺合され,前記従動カム12と対向配置され,回動にて離間すると共に前記チルトボルト10のボルト螺子部10bと螺合する内螺子部11cが形成された主動カム11と、該主動カム11が回動中心部13aに固定された操作レバー13とからなり、前記主動カム11が操作レバー13を介して回動しつつ前記固定側部1の離れ方向に移動する際の前記チルトボルト10における螺子移動量Lは、前記主動カム11に対してカム移動により離間する従動カム12のカム移動量Sよりも小さく設定されてなるステアリングのチルト装置としたことにより、チルト調整において装置に過大な締付荷重がかかることなく、適正な締付力とすることができるし、第2に操作性に優れたものとすることができるし、第3に構造が極めて簡単とすることができる等の効果を奏する。
【0050】
上記効果を詳述すると、主動カム11が回動することにより、主動カム11と従動カム12とが離間する構成であり、主動カム11が回動することにより、前記固定側部1の離れ方向に移動する際のチルトボルト10(のボルト螺子部10b)に対する軸方向の螺子移動量Lは、主動カム11に対する従動カム12とのカム移動量Sよりも小さくなるように設定されている。そして、螺子移動量L<カム移動量Sとしているので、カム移動量S−螺子移動量L=押え量Tが現れ、この押え量Tが実質的な固定ブラケットAへの締付量となり、両固定側部1,1が可動側部4,4を締付け固定するものである。
【0051】
これにより、チルトボルト10のボルト螺子部10bに対する主動カム11の螺子移動量Lを、主動カム11と従動カム12とのカム移動量Sよりも小さくすることで、操作レバー13の回動に対する従動カム12による固定ブラケットAの固定側部1への押圧力が過大にならないようにすることができる。さらに、操作レバー13によるチルトロック作業時に、主動カム11と従動カム12との固定ブラケットAへの締付けにボルト螺子部10bによる締付け力分だけ増加するようなことがなく、その反対にボルト螺子部10bの締付け力分が負としてかかるものとなり、主動カム11と従動カム12とによる極めて最適なる締付け力を生じさせることができる。
【0052】
また、チルトロックを解除するときにおいては、前記主動カム11にかかるボルト螺子部10bからの螺子力(押圧力)によって固定ブラケットAの固定側部1側に近接するため、操作レバー13は、初期段階では多少重い状態であり、チルトロック解除の初期段階に大きな操作力を必要とするものであるが、この操作力が大きめであるがゆえに、かえって前記主動カム11と従動カム12が近接するチルトロックの解除時の感触で、操作の重さの差にめりはりが明確となり、チルトロックの解除された状態が操作時に受ける感触のみで容易かつ明確に察知することができる。
【0053】
また、操作レバー13によって回動する主動カム11は、チルトボルト10のボルト螺子部10bとの螺合により従動カム12に固定ブラケットAへの締付け作動をさせるので、主動カム11と従動カム12とのチルトボルト10の軸方向間の位置決めのナット及び座金等の構成部品が不要になり、その構成を簡単なものにすることができる。
【0054】
すなわち、従来のカム機構の構造に比べて、本発明におけるチルトボルト10,主動カム11及び従動カム12とからなる構造は、主動カム11をナットとして共用化できるので、装置全体の構造を簡単にできる利点がある。すなわち、本発明のチルトロックの操作感覚は、カム機構のみからなる操作感覚にほぼ近いものでありながら、その構成部品を低減することができ、かつ装置コストの低減も図ることができる。
【0055】
請求項4の発明は、請求項1,2又は3において、前記主動カム11には膨出状の主動カム突出部11bが形成され、前記従動カム12には膨出状の従動カム突出部12bが形成されてなるステアリングのチルト装置としたことにより、主動カム11と従動カム12との離間する構造を極めて簡単にすることができ、且つ動作を確実なものにできる。
【0056】
上記効果を詳述すると、主動カム11に形成された主動カム突出部11bと、従動カム12に形成された従動カム突出部12bの頂部同士が相互に当接することにより、主動カム11と従動カム12とが離間することができる。したがって、そのカム移動量Sは、前記主動カム突出部11b又は従動カム突出部12bの高さにより容易に設定することができ、前記チルトボルト10に螺合した主動カム11の回動による螺子移動量Lに対して、該螺子移動量Lよりもさらに大きなカム移動量Sを設定することが極めて容易にできるものである。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の一部断面にした縦断正面図
(B)はチルトボルトの斜視図
(C)は主動カム及び操作レバーの一部を示す斜視図
(D)は従動カムの斜視図
(E)は(D)の従動カムを反対側より見た斜視図
【図2】(A)は主動カム及び操作レバーの一部を示す斜視図
(B)は従動カムの斜視図
【図3】本発明の分解縦断正面図
【図4】(A)は主動カムの正面図
(B)は(A)の縦断側面図
(C)は(A)のX1 −X1 矢視断面図
【図5】(A)は従動カムの正面図
(B)は(A)の縦断側面図
(C)は(A)のX2 −X2 矢視断面図
【図6】(A)は主動カムと従動カムとが近接した状態を示す縦断側面図
(B)は従動カムが主動カムに対して最大量離間した状態を示す縦断側面図
【図7】主動カムと従動カムとが近接した状態を示す要部拡大縦断側面図
【図8】主動カムが螺子移動して従動カムが主動カムからカム移動して離間する過程を示す要部拡大縦断側面図
【図9】主動カムと従動カムとが最大量離間した状態を示す要部拡大縦断側面図
【図10】本発明を備えたステアリング装置の一部断面にした側面図
【符号の説明】
A…固定ブラケット
B…可動ブラケット
1…固定側部
4…可動側部
10…チルトボルト
12…従動カム
13…操作レバー
13a…回動中心部
S…カム移動量
L…螺子移動量
Claims (4)
- 固定ブラケットの両固定側部間に可動ブラケットがチルトボルトを介して装着され、該チルトボルトの前記固定ブラケットからの突出部分に操作レバーにて回動すると共に前記チルトボルトのボルト螺子部と螺合する内螺子部が形成された主動カムが螺合され、前記固定側部と主動カムとの間に従動カムが設けられ、且つ、該従動カムは、前記固定側部に回動不能に装着されると共に前記主動カムと対向配置され,回動にて離間し、前記主動カムは、前記チルトボルトとの螺合による前記固定側部の離れ方向に螺子移動することにより、前記従動カムは前記主動カムに対して離間すると共に、前記固定側部の方向にカム移動してなることを特徴とするステアリングのチルト装置。
- 固定ブラケットの両固定側部間に可動ブラケットがチルトボルトを介して装着され、該チルトボルトの前記固定ブラケットからの突出部分に操作レバーにて回動すると共に前記チルトボルトのボルト螺子部と螺合する内螺子部が形成された主動カムが螺合され、前記固定側部と主動カムとの間に従動カムが設けられ、且つ、該従動カムは、前記固定側部に回動不能に装着されると共に前記主動カムと対向配置され,回動にて離間し、前記主動カムは、前記チルトボルトとの螺合にて前記固定側部から離れ方向に螺子移動することにより、前記従動カムは前記主動カムの螺子移動量よりも大きく離間すると共に、前記固定側部方向にカム移動してなることを特徴とするステアリングのチルト装置。
- 幅方向両側に固定側部を有する固定ブラケットと、可動側部を有し前記固定側部間に装着される可動ブラケットと、前記固定側部及び可動側部を貫通し且つ回動不能としたチルトボルトと、前記固定側部に回動不能に装着される従動カムと、前記チルトボルトに螺合され,前記従動カムと対向配置され,回動にて離間すると共に前記チルトボルトのボルト螺子部と螺合する内螺子部が形成された主動カムと、該主動カムが回動中心部に固定された操作レバーとからなり、前記主動カムが操作レバーを介して回動しつつ前記固定側部の離れ方向に移動する際の前記チルトボルトにおける螺子移動量は、前記主動カムに対してカム移動により離間する従動カムのカム移動量よりも小さく設定されてなることを特徴とするステアリングのチルト装置。
- 請求項1,2又は3において、前記主動カムには膨出状の主動カム突出部が形成され、前記従動カムには膨出状の従動カム突出部が形成されてなることを特徴とするステアリングのチルト装置。
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