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JP4301086B2 - 燃料遮断弁 - Google Patents

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JP4301086B2
JP4301086B2 JP2004169843A JP2004169843A JP4301086B2 JP 4301086 B2 JP4301086 B2 JP 4301086B2 JP 2004169843 A JP2004169843 A JP 2004169843A JP 2004169843 A JP2004169843 A JP 2004169843A JP 4301086 B2 JP4301086 B2 JP 4301086B2
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Description

本発明は、燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁に関する。
従来、この種の燃料遮断弁として、特許文献1などが知られており、図9に示すような構成である。図9は燃料タンクの上部に装着された燃料遮断弁100を示す断面図である。燃料遮断弁100は、燃料タンク内と外部とを連通する弁室110Sを有するケーシング110と、弁室110Sに収納され燃料タンク内の液面に応じて昇降するフロート120と、フロート120の上部に載置されたスプリング122と、スプリング122の上端に載置された第1弁体124と、フロート120の上部中央に載置された第2の弁体126とを備えている。
上記燃料遮断弁100の構成において、給油により燃料タンク内の燃料液位が、第1の燃料液位を越えたときに、フロート120が上昇して、第1弁体124が第1の接続通路112bを閉じ、さらに、上記第1の燃料液位より高い液位である第2の燃料液位を越えたときに、第2の弁体126がスプリング122の付勢力に抗して第2の接続通路131aを閉じる。第2の接続通路131aが第1の接続通路112bより通路面積が狭く、つまり燃料液位に応じて、通路面積を2段階で狭くしているから、急激に燃料タンクが密閉されることがなく、給油口からの燃料の吹き返しを防止することができる。
しかし、燃料遮断弁100では、スプリング122の荷重によって、第2の弁体126が閉まる第2の燃料液位を定めているので、スプリング122の荷重の設定や組み付け工程に多大な労力を必要としていた。
また、他の技術として、2つの接続通路を2枚のゴム弁体により順次開閉することにより過給を防止する構成も知られている(特許文献2)。しかし、この構成では、2枚のゴム弁体を用いるので構成が複雑になり、また再開弁特性がよくないという問題もあった。
特開2000−130271号公報 特開平7−280117号公報
本発明は、上記従来の技術の問題点を踏まえ、簡単な構成により給油時における燃料の吹き返しを防止することができる燃料遮断弁を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、
燃料タンクの上部に装着され、該燃料タンク内と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク内に連通する弁室を有するケーシングと、
上記弁室内に収納され、上記燃料タンク内の燃料液位に応じて昇降するフロートと、可撓性の材料で形成されかつ上記フロートの上部にフロート上室を形成するように装着されたシート部材とを有する弁体機構と、
上記弁室と外部とを接続し、上記フロートの昇降により開閉される接続通路と、
を備え、
上記シート部材は、上記フロート上室と上記弁室とを貫通接続する弁体通気孔を有し、
上記接続通路は、上記ケーシングの上部に設けられ上記弁室と外部とを接続する第1の接続通路と、該第1の接続通路に接続され該第1の接続通路より通路面積が小さくかつ上記弁体通気孔および上記フロート上室を経路とする第2の接続通路とを有し、
上記燃料液位が第1の燃料液位まで上昇したときに、上記第2の接続通路を開いた状態に維持するとともに上記シート部材により上記第1の接続通路が閉じられ、
上記燃料液位が上記第1の燃料液位より高い第2の燃料液位まで上昇したときに、上記シート部材が弾性変形して上記フロートの上部に密着することで上記第2の接続通路が閉じられること、を特徴とする。
本発明にかかる燃料遮断弁を用いた燃料タンクに燃料が供給されると、燃料タンク内の燃料液位の上昇につれて燃料タンク内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、接続通路を通じてキャニスタ側へ逃がされる。そして、燃料タンク内の燃料液位が所定の第1の燃料液位に達すると、フロートは浮力により上昇して、シート部材で第1の接続通路の一部を閉じる。このとき、第2の接続通路は、開いた状態を維持するので、第1の接続通路が狭くなり、つまり絞られた分の影響を受けて、タンク内圧が上昇し、フィラーパイプ内の燃料液位が上昇する。
このタンク内圧の上昇をセンサーが感知するか、フィラーパイプ内の燃料が給油ガンに到達したことを検知することで、給油ガンの給油を停止するオートストップを働かせることができるが、第1の接続通路が閉じられても、第2の接続通路が確保されているので、タンク内圧が急激に上昇することがなく、これに伴う給油口からの燃料の吹き返しを防止することができる。
さらに給油されて、燃料液位が第2の燃料液位に達すると、フロートがさらに上昇して、シート部材が弾性変形してフロートの上部に密着することで第2の接続通路を閉じる。これにより、燃料タンク内がキャニスタ側に対して密閉されて燃料の流出を防止する。
本発明にかかる燃料遮断弁は、シート部材が可撓性の材料で形成されており、異なった燃料液位で着座して第1の接続通路の通路面積を絞った後に、第2の接続通路を閉じるように構成されているから、従来の技術で説明したように、フロートを2段の構成にしたり、スプリングを用いたりする必要がなく、構成が簡単であり、組付工程が簡略化されるとともに、スプリング荷重の調整も不要である。
また、第2の接続通路は、第1の接続通路より開口面積を小さくしているので、燃料タンク内の燃料液面が低下したときに、該第2の接続通路を介してシート部材が閉弁方向への差圧を受ける受圧面積が小さい。しかも、シート部材は、第1および第2のシール部に着座しているときには、弾性変形によりフロートを下降させる弾性力を生じている。よって、フロートは速やかに下降してシート部材が第2の接続通路を開くから、本発明にかかる燃料遮断弁は、閉弁状態から第1および第2の接続通路を開く開弁動作をスムーズに行なわせる再開弁特性に優れている。しかも、再開弁特性を向上させるために1枚のシート部材でよく、従来の技術で説明したようなフロートの2段構造などが不要であり、構成を簡単にすることができる。
本発明の好適な態様として、第1の接続通路は、その開口周縁部に第1のシール部を有し、フロートは、その上部に第2のシール部を有し、シート部材は、上記弁体通気孔の上部の開口周縁部に設けられ上記第1のシール部に着座することで上記第1の接続通路を閉じる第1のシート部と、上記弁体通気孔の下部の開口周縁に設けられ上記第2のシール部に着座することで上記第2の接続通路を閉じる第2のシート部とを有する構成をとることができる。
ここで、第2のシール部は平面であり、上記第2のシート部は上記弁体通気孔の下部の開口周縁部を囲むように突設されかつ上記第2のシール部に密着する環状突部とする構成をとることにより、簡単な形状で高いシール性を得ることができる。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
図1は本発明の第1の実施例にかかる自動車の燃料タンクFTの上部に取り付けられる燃料遮断弁10を示す断面図である。燃料遮断弁10は、給油時に燃料タンクFT内の燃料が第1の燃料液位FL1(満タン液位)まで上昇したときに給油ガンをオートストップさせるように作動するとともに、第1の燃料液位FL1を越えて給油して第2の燃料液位FL2(完全閉弁液位)を越えたときに閉じるように作動して外部への燃料の流出を規制するものである。
燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料により形成されたタンク上壁FTaを備えており、このタンク上壁FTaに取付穴FTcが形成されている。タンク上壁FTaには、燃料遮断弁10が取付穴FTcに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート51およびシート部材55を有する弁体機構50と、スプリング60とを備え、燃料タンクFTの燃料液位に応じてフロート51を昇降させることによりキャニスタ(図示省略)への接続通路を開閉する。
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
以下、燃料遮断弁10の各部の構成および作用について説明する。
(2)−1 ケーシング20
ケーシング20は、ケーシング本体30と、底支持板35と、蓋体40とを備えている。ケーシング本体30および底支持板35は、耐燃料油性を有した合成樹脂ポリアセタールやナイロンなどから形成されている。蓋体40は、ポリエチレンを主体とする複合材料で形成されている。
図2は燃料遮断弁10を分解した断面図である。ケーシング本体30は、天井壁部32と、この天井壁部32から下方へ円筒状に延設された側壁33とを備え、天井壁部32と側壁33とに囲まれたカップ状の弁室30Sを形成し、その下部を下開口30aとしている。天井壁部32の中央部には、下方に向けて上部突出部32aが形成されている。上部突出部32a内には、第1の接続通路32bが貫通しており、第1の接続通路32bの弁室30S側が環状の第1のシール部32cになっている。
側壁33は、弁室30Sと燃料タンクFTとを連通する連通孔33aと、その下部に底支持板35を取り付けるための係合穴33bと、その上部に蓋体40に取り付けるためのフランジ部33cとを備えている。上記底支持板35は、ケーシング本体30の下開口30aの一部を閉じる部材であり、その外周部に形成された係合爪35aが上記係合穴33bに係合することにより、ケーシング本体30の下部に装着される。底支持板35の中央部には、弁室30Sに連通させるための連通孔35bが形成されている。
蓋体40は、蓋本体41と、蓋本体41の中央から上部へL字形に突出した管体部42と、蓋本体41の外周に形成されたフランジ43と、蓋本体41の下面に形成された溶着面44とを備え、これらを一体に形成している。また、管体部42には、管体通路42aが形成されており、この管体通路42aの一端は、ケーシング本体30の第1の接続通路32bに接続され、他端はキャニスタ側に接続されている。さらに、フランジ43の下端部には、燃料タンクFTのタンク上壁FTaに溶着される環状溶着部43aが形成されている。また、上記溶着面44は、ケーシング本体30のフランジ部33cに溶着されるように形成されており、例えば、マレイン酸変性された変性ポリエチレンを2色成形などにより積層している。変性ポリエチレンは、ポリアセタールとポリエチレンの両方に熱溶着性を有し、蓋体40とケーシング本体30とを接合する。
(2)−2 弁体機構50
弁体機構50は、フロート51と、フロート51の上部に装着されたシート部材55とを備えている。フロート51は、上壁部52と、その上壁部52の外周から下方に形成された筒状の側壁部53とを備えた容器形状に形成されており、その内側スペースが浮力を生じさせるための浮力室51Sになっている。また、フロート51の外周部に上下方向にガイド突条51aが複数形成されている。フロート51の浮力室51S内には、スプリング60が配置されている。スプリング60は、フロート51の一端と底支持板35の上面との間に介在することによりフロート51を上方へ付勢している。
上記フロート51は、該フロート51の上部に、シート部材55を支持する支持部54を備えている。図3は支持部54およびシート部材55の付近を拡大して示す断面図である。支持部54は、フロート上室55Sを形成するようにその上面に円錐形状の第2のシール部54aを備えた山形の突出部であり、また、その下端が環状凹所となっている支持下端部54bを備えている。図4はフロート51の上面図である。フロート51の上部には、シート部材55で囲まれたフロート上室55Sを該シート部材55の弁室30Sへ連通するための通気溝54dが形成されている。すなわち、通気溝54dは、支持部54の中心軸から90゜の間隔で、4箇所放射状に形成されており、図3に示すように該支持部54の側部から支持下端部54bに回り込んで、さらに、フロート51の上壁部52上に半径方向に刻設されている。
シート部材55は、可撓性を有する材料(ゴム材料、熱可塑性エラストマなど)から下方に向けて開口したカップ形状に形成されており、つまりシート面部55aと、側壁部55bと、取付部55cとにより形成されており、フロート上室55S内に支持部54が突入するように配置された状態にてフロート51の上部に取り付けられている。シート面部55aは、第1のシール部32cに着離する第1のシート部56aを備えている。シート面部55aは、フロート51の上昇により第1のシート部56aが第1のシール部32cに着座し(図5参照)、さらにフロート51の上昇により第1のシート部56aが第1のシール部32cに押されたときに、シート部材55が全体に弾性変形するように形成されている(図6参照)。なお、シート部材55が全体にわたって弾性変形して応力が分散するので耐久性に優れている。シート面部55aの中心部には、弁体通気孔57aが形成されている。弁体通気孔57aの下端には、第2のシート部57bが形成されている。第2のシート部57bは、支持部54の第2のシール部54aに着離することで弁体通気孔57aを開閉するように形成されている。
上記弁体通気孔57a、フロート上室55Sおよび通気溝54dは、弁室30Sから第1の接続通路32bに接続される第2の接続通路58を構成している。
(3) 燃料遮断弁10の動作
次に、燃料遮断弁10の開閉動作について説明する。図1において、燃料タンクFTに燃料が供給されると、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、ケーシング本体30の連通孔33a、弁室30S、第1の接続通路32b、管体通路42aを通じてキャニスタ側へ逃がされる。そして、燃料タンクFT内の燃料液位が所定の第1の燃料液位FL1に達すると、燃料は、底支持板35の連通孔35bを通じて弁室30Sに流入する。これにより、フロート51の浮力およびスプリング60の荷重による上方への力と、フロート51およびシート部材55の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回ったときにフロート51が上昇して、図5に示すように、シート部材55の第1のシート部56aが第1のシール部32cに着座して第1の接続通路32bの一部を閉じる。
このとき、シート部材55の第2のシート部57bが第2のシール部54aに着座しておらず、弁体通気孔57aは開いた状態を維持し、つまり、第2の接続通路58は、弁体通気孔57a、フロート上室55S、通気溝54dを通じて、第1の接続通路32bと弁室30Sとを接続している。よって、燃料タンクFT内は、第1の接続通路32bおよび第2の接続通路58を通じて、キャニスタ側に連通している。この状態において、第2の接続通路58は、第1の接続通路32bの流路面積を狭くした絞り部となっているので、タンク内圧が上昇する。このタンク内圧の上昇が給油ガンに感知されて、給油ガンの給油を停止するオートストップを働かせる。このように、燃料タンクFT内の燃料液位が第1の燃料液位FL1に達したときに、第1の接続通路32bの一部が閉じられても、第2の接続通路58が確保されているので、タンク内圧が急激に上昇することがなく、これに伴う給油口からの燃料の吹き返しが起きない。このように、燃料タンクFTへの給油の際等に、燃料タンクFTから燃料蒸気を逃がすとともに燃料が給油口から外へ流出するのを防止することができる。
さらに給油されて、燃料液位が第2の燃料液位FL2に達してフロート51の浮力が増大すると、図6に示すように、シート部材55が第1のシール部32cによって押されることにより第2のシート部57bが第2のシール部54aに向けて湾曲するように弾性変形する。そして、第2のシート部57bが第2のシール部54aに着座して、弁体通気孔57aを閉じる。これにより、第1の接続通路32bに接続される第2の接続通路58が閉じられ、燃料タンクFT内がキャニスタ側に対して密閉されるから、タンク内圧がさらに上昇して、給油ガンによる給油が停止する。
したがって、上記燃料遮断弁10によれば、給油時に2段階で燃料タンクFTをキャニスタ側に対して閉じるので、燃料液位がほぼ満タン液位である第1の燃料液位FL1に達しても、急激なタンク内圧の上昇を防止することができ、給油口からの燃料の吹き返しが起きず、そして、燃料液位が完全閉弁液位である第2の燃料液位FL2に達すると、給油ガンによる給油を停止することができる。
一方、燃料タンクFT内の燃料が消費されて、燃料液面が低下すると、フロート51は、その浮力を減少する。図6の状態にて、弁体通気孔57aの受圧面積は、第1の接続通路32bの受圧面積より小さいことから、シート部材55が受ける閉弁方向への力が小さく、しかも、シート部材55の弾性力によりフロート51を下降させる力を生じている。よって、シート部材55は、弁体通気孔57aを速やかに開く。弁体通気孔57aの連通によりシート部材55で囲まれたフロート上室55S内の圧力は、弁体通気孔57aを通じて、第1の接続通路32bの付近と同じ圧力になる。このように圧力差が小さくなることにより、シート部材55が第1のシール部32cに密着する力が弱くなるのでスムーズに下降する。このように、シート部材55が弁体機構50の開弁をスムーズに行なわせる再開弁特性の向上を促進するように機能する。
上記実施例の燃料遮断弁10の構成により、以下の効果を奏する。
(4)−1 上記実施例にかかる燃料遮断弁10は、第1のシート部56aと第2のシート部57bを備えるシート部材55が可撓性であるので、異なった燃料液位で着座して第1の接続通路32bおよび第2の接続通路58を順次閉じるように構成でき、従来の技術で説明したように、フロートを2段の構成にしたり、複数のスプリングを用いたりする必要がなく、構成が簡単であり、組付工程が簡略化されるとともに、スプリング荷重の調整も不要である。
(4)−2 燃料タンクFT内の燃料液面が低下したときに、シート部材55は、湾曲した弾性変形によりフロート51を下降させる弾性力を加えて、フロート51を速やかに下降させて第2の接続通路58の一部を構成する弁体通気孔57aを開くから、閉弁状態から第1の接続通路32bを開く開弁動作をスムーズに行なわせる再開弁特性を向上させることができる。しかも、本実施例では、再開弁特性を向上させるために1つのシート部材55でよく、従来の技術で説明したようなフロートの2段構造などが不要であり、構成を簡単にすることができる。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(5)−1 図7および図8は第2の実施例にかかる燃料遮断弁の上部を示す断面図である。第2の実施例は、フロート51Bの支持部54Bの第2のシール部54Baが平面である構成に特徴を有している。シート部材55Bの弁体通気孔57Baの下端開口周縁には、第2のシート部57Bbが下方に向けて突設されている。
燃料液面が第1の燃料液位FL1に達すると、シート部材55Bが第1のシール部32cに着座して第1の接続通路32bの一部を閉じ、給油ガンのオートストップを働かせる。このとき、シート部材55Bの第2のシート部57Bbが第2のシール部54Baに着座しておらず、第2の接続通路58Bを通じて燃料タンクFT内が外部へ接続されているので、さらに過給油を行なうことができる。そして、過給油により燃料液面が第2の燃料液位FL2に達すると、図8に示すように、シート部材55Bが第1のシール部32cにより押されて第2のシート部57Bbが下方に下がるように撓み、第2のシール部54Baに着座する。これにより、第2の接続通路58Bを構成する弁体通気孔57Baが閉じられて、給油ガンによる給油を停止することができる。
(5)−2 シート部材としては、2つのシール部を段階的に閉じかつフロート上室を形成する形状であれば、半球体などの各種の形状をとることができる。また、シート部材のシート面部には、中心から放射状にスリットを形成してもよく、これによりシート面部を凹み易くすることができる。
(5)−3 上記実施例では、シート面部と側壁部とで囲まれたシート部材を全体に撓ませる構成としたが、これに限らず、シート部材の肉厚の一部を変更してその一部が大きく弾性変形するような構成としてもよく、例えば、シート面部の肉厚を側壁部より薄くしてシート面部が凹むようにしたり、シート面部の肉厚を側壁部より熱くしてシート面部が平面を維持しつつ側壁部が半径方向へ大きく拡張するように弾性変形するように構成してもよい。
(5)−4 上記実施例にかかる燃料遮断弁は、燃料タンクのタンク上壁の上面に溶着する構成について説明したが、これに限らず、タンク上壁の内面に直接溶着したり、ブラケットなどの取付部材を介してタンク上壁に固定したりする構成であってもよい。
本発明の第1の実施例にかかる自動車の燃料タンクの上部に取り付けられる燃料遮断弁を示す断面図である。 燃料遮断弁を分解した断面図である。 フロートの上部およびシート部材の付近を拡大して示す断面図である。 フロートの上面図である。 燃料遮断弁の動作を説明する説明図である。 図5に続く動作を説明する説明図である。 第2の実施例にかかる燃料遮断弁の上部を示す断面図である。 第2の実施例にかかる燃料遮断弁の動作を説明する説明図である。 従来の燃料タンクの上部に装着された燃料遮断弁を示す断面図である。
符号の説明
10...燃料遮断弁
20...ケーシング
30...ケーシング本体
30S...弁室
30a...下開口
32...天井壁部
32a...上部突出部
32b...第1の接続通路
32c...第1のシール部
33...側壁
33a...連通孔
33b...係合穴
33c...フランジ部
35...底支持板
35a...係合爪
35b...連通孔
40...蓋体
41...蓋本体
42...管体部
42a...管体通路
43...フランジ
43a...環状溶着部
44...溶着面
50...弁体機構
51...フロート
51B...フロート
51S...浮力室
51a...ガイド突条
52...上壁部
53...側壁部
54...支持部
54B...支持部
54a...第2のシール部
54Ba...第2のシール部
54b...支持下端部
54d...通気溝
55...シート部材
55B...シート部材
55S...フロート上室
55a...シート面部
55Ba...シート面部
55b...側壁部
55c...取付部
56a...第1のシート部
57a...弁体通気孔
57Ba...弁体通気孔
57b...第2のシート部
57Bb...第2のシート部
58...第2の接続通路
58B...第2の接続通路
60...スプリング
FT...燃料タンク
FL1...第1の燃料液位
FL2...第2の燃料液位
FTa...タンク上壁
FTc...取付穴

Claims (3)

  1. 燃料タンク(FT)の上部に装着され、該燃料タンク(FT)内と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
    上記燃料タンク(FT)内に連通する弁室(30S)を有するケーシング(20)と、
    上記弁室(30S)内に収納され、上記燃料タンク(FT)内の燃料液位に応じて昇降するフロート(51)と、可撓性の材料で形成されかつ上記フロート(51)の上部にフロート上室(55S)を形成するように装着されたシート部材(55)とを有する弁体機構(50)と、
    上記弁室(30S)と外部とを接続し、上記フロート(51)の昇降により開閉される接続通路と、
    を備え、
    上記シート部材(55)は、上記フロート上室(55S)と上記弁室(30S)とを貫通接続する弁体通気孔(57a)を有し、
    上記接続通路は、上記ケーシング(20)の上部に設けられ上記弁室(30S)と外部とを接続する第1の接続通路(32b)と、該第1の接続通路(32b)に接続され該第1の接続通路(32b)より通路面積が小さくかつ上記弁体通気孔(57a)および上記フロート上室(55S)を経路とする第2の接続通路(58)とを有し、
    上記燃料液位が第1の燃料液位(FL1)まで上昇したときに、上記第2の接続通路(58)を開いた状態に維持するとともに上記シート部材(55)により上記第1の接続通路(32b)が閉じられ、
    上記燃料液位が上記第1の燃料液位(FL1)より高い第2の燃料液位(FL2)まで上昇したときに、上記シート部材(55)が弾性変形して上記フロート(51)の上部に密着することで上記第2の接続通路(58)が閉じられること、
    を特徴とする燃料遮断弁。
  2. 請求項1に記載の燃料遮断弁において、
    上記第1の接続通路(32b)は、その開口周縁部に第1のシール部(32c)を有し、
    上記フロート(51)は、その上部に第2のシール部(54a)を有し、
    上記シート部材(55)は、上記弁体通気孔(57a)の上部の開口周縁部に設けられ上記第1のシール部(32c)に着座することで上記第1の接続通路(32b)を閉じる第1のシート部(56a)と、上記弁体通気孔(57a)の下部の開口周縁に設けられ上記第2のシール部(54a)に着座することで上記第2の接続通路(58)を閉じる第2のシート部(57b)とを有する燃料遮断弁。
  3. 請求項2に記載の燃料遮断弁において、
    上記第2のシール部(54Ba)は平面であり、上記第2のシート部(57Bb)は上記弁体通気孔(57Ba)の下部の開口周縁部を囲むように突設されかつ上記第2のシール部(54Ba)に密着する環状突部である燃料遮断弁。
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