JP4286705B2 - 繊維状中空無機化合物粒子及びそれを含有する化粧料 - Google Patents
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Description
(但し、式中sは前記物質を含む光透過層の透過光画像から前記光透過層における光の拡散を画像として抽出したときの抽出画像の面積であり、pは抽出画像の周囲長を示す。)
(1)無機化合物を構成成分とし、繊維状でかつ中空構造を持ち、その数平均長さ(L)が10〜1000μm、数平均径(D)が0.1〜30μmで、アスペクト比(L)/(D)が5〜100、中空穴の数平均外径が該数平均径の30〜95%の範囲にあることを特徴とする繊維状中空無機化合物粒子を含有する化粧料。
(2)前記無機化合物が無機酸化物、及び無機水酸化物から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする、(1)に記載の化粧料。
(3)前記無機酸化物が酸化チタン、シリカ、酸化鉄、アルミナ、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムであることを特徴とする、(2)に記載の化粧料。
(4)前記無機水酸化物が酸化チタン、シリカ、酸化鉄、アルミナ、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムの水和物又は水酸化物であることを特徴とする、(2)に記載の化粧料。
(5)前記繊維状無機化合物粒子において、数平均長さ(L)が100〜500μm、数平均径(D)が2〜20μm、アスペクト比(L)/(D)が10〜50、中空穴の数平均外径が該数平均径の50〜90%の範囲にあることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の化粧料。
(6)前記酸化チタンの含有量が50質量%以上であることを特徴とする、(3)又は(4)に記載の化粧料。
(7)化学変化性繊維基材上に1種又は2種以上の無機酸化物又は無機水酸化物の層を形成し、前記化学変化性繊維基材を化学処理により除去して、前記繊維状中空無機化合物粒子の繊維状中空構造を形成することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の化粧料。
(8)熱変化性繊維基材上に1種又は2種以上の無機酸化物又は無機水酸化物の層を形成
し、前記熱変化性繊維基材を融出、又は燃焼により除去して、前記繊維状中空無機化合物粒子の繊維状中空構造を形成することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の化粧料。
(9)化学変化性繊維基材上又は熱変化性繊維基材上に無機酸化物又は無機水酸化物の層を形成するに際し、前記化学変化性繊維基材又は前記熱変化性繊維基材を水に分散させ、それに金属塩水溶液と、酸又はアルカリ水溶液を加えることを特徴とする(7)又は(8)記載の化粧料。
本発明の化粧料の構成成分である繊維状中空無機化合物粒子は、無機化合物を構成成分とし、数平均長さ(L)が10〜1000μm、数平均径(D)が0.1〜30μm、アスペクト比(L)/(D)が5〜100、中空穴の数平均外径が該数平均径の30〜95%の範囲にあることを特徴としている。また上記の無機化合物としては、酸化チタン、シリカ、酸化鉄、アルミナ、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等の無機酸化物、及びそれらの水和物又は無機水酸化物から1種または2種以上を選ぶことが可能である。
これら化学変化性繊維基材を用い、本発明の化粧料の構成成分である繊維状中空無機化合物粒子を調製する方法として、ガラス繊維に、無機化合物として酸化チタン、酸化ジルコニウムを被覆したあと、アルカリ溶液に浸漬してガラス繊維を溶解することで繊維状中空酸化チタン又は酸化ジルコニウムを得る方法が例示できる。なお、酸化チタン又は酸化ジルコニウムをガラス繊維に被覆する方法としては、まずガラス繊維を水に分散させ、酸化チタン又は酸化ジルコニウムの前駆物質である硫酸チタニル水溶液又はオルト硫酸ジルコニウム水溶液を所定量添加し、同時に水酸化ナトリウム水溶液を所定量添加することで、ガラス繊維上に前記金属の水和物を析出させ、これを必要に応じて乾燥、焼成することにより所定の厚みの酸化チタン又は酸化ジルコニウムを形成することが出来る。前駆物質としては前記した金属塩の水溶液以外に、金属アルコキシドのアルコール溶液を使用することも可能である。
これら熱変化性繊維基材を用い、本発明の化粧料の構成成分である繊維状中空無機化合物粒子を調製する方法としては、シリカゾルに所定形状のナイロン繊維を加えシリカゾル粒子をナイロン繊維の表面に静電的に付着させた後、脱水乾燥し、500℃程度の高温、空気雰囲気下で焼成すればナイロン成分は酸化分解されるために繊維状中空シリカ粒子を得る方法が例示できる。なお、シリカ粒子をナイロン繊維表面に付着させる方法としてはメカノケミカル効果も採用することが可能である。
なお、上記メカノケミカル効果とは、固体物質に摩砕、摩擦、延伸、圧縮などの機械的エネルギーを加えることによって引き起こされる構造、反応性、吸着性などの変化をいい、当該メカノケミカル効果を採用する場合には、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化鉄、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム及びそれらの水酸化物、又は前駆体の粉末と繊維基材をハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所製)等を使用して付着させることが出来る。
またシリカゾルに他の無機化合物の粒子を混合して同様に調製すると、2種以上の無機化合物からなる繊維状中空無機化合物粒子を得ることが可能である。
更に、ある無機化合物を被覆又は付着させた後に各種金属塩、金属アルコキシドを用いて2種以上の無機化合物が層状に積層された繊維状中空無機化合物粒子も得ることが出来る。用いられる金属塩を例示すると、硫酸チタニル、四塩化チタン、水ガラス、水ガラス誘導体、塩化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、オルト硫酸ジルコニウムが挙げられ、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛等の有機金属塩を使用しても問題ない。またこれらの金属塩と反応させる酸水溶液としては、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の水溶液が例示され、更にアルカリ水溶液としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、炭酸ナトリウム等の水溶液が使用できる。また金属アルコキシドを例示すると、テトラエトキシシラン、チタンイソプロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−プロポキシド等が使用できる。これらのアルコール溶液をアルコール又はアルコール/水混合溶剤に繊維基材を加えたものに所定量加え、酸性又はアルカリ性の雰囲気下で加水分解させることにより各種無機化合物が被覆された繊維基材を得ることが可能である。
電子顕微鏡の5000倍の拡大写真より20個の粒子径を測定しその平均値から求めた。中空穴の数平均外径は同様に電子顕微鏡の5000倍の拡大写真より20個の中空穴の外径を測定しその平均値から求めた。
本発明の化粧料には、繊維状中空無機化合物粒子が後述する通常の化粧料に配合される各種成分と共に配合される。繊維状中空無機化合物粒子の配合量は1〜90質量%が好ましく、更に好ましくは2〜40質量%である。配合量が1質量%未満の場合は、線状拡散効果が十分ではなく若々しい仕上がりが得られにくい場合が存する。また90質量%を超えると化粧料として必要な油分感、着色性等が失われることがある。
薬事日報社)に収載された原料全てを含む。これらの成分は、そのまま用いても良いし、シリコン、フッ素、金属石鹸、ラウロイルリシン、各種油剤等による表面処理物、更には複合化物、分散体として使用することも出来る。
できる。
平均長さ300μm、数平均径10μmのEガラス繊維1400g(商品名「MF20JHI−20」:旭ファイバーグラス(株)製)を濃度10質量%となるように水に加えて十分に分散し、攪拌しながら70℃に加温する。硫酸を使用してpHを2.5に調節した後、酸化チタンとして濃度20質量%の硫酸チタニル水溶液3000gを30時間かけてゆっくりと添加する。添加中のpHは水酸化ナトリウム水溶液を使用してpH2.5に維持する。添加終了後水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH7まで中和した後冷却し、濾過水洗後、110℃で乾燥させた。これを500g計量し、濃度30質量%の水酸化ナトリウム水溶液49.5kgに加えて、攪拌しながら加温し、95℃で2日間保持する。冷却後、濾過、洗浄し、110℃で乾燥させた後550℃で焼成し、繊維状中空酸化チタン粒子を得た。走査型電子顕微鏡(JSM−5410LV型走査型電子顕微鏡:日本電子データム(株)製)で確認したところ、この繊維状中空酸化チタン粒子の数平均長さは約200μmで、数平均径は約11μm、アスペクト比18.2、中空穴の数平均外径は約7μm(数平均径の63.6%)であった。組成分析を行なったところ、酸化チタン65質量%、酸化カルシウム35質量%であった。酸化カルシウムはガラス繊維の溶解残分である。
平均長さ500μm、数平均径20μmのナイロン繊維200g(商品名「ナイロン0.5」:中村物産株式会社製)に平均粒子径0.1μmの球状シリカ(商品名「スフェリカスラリー120」:触媒化成工業(株)製)50gを加えて、ヘンシェルミキサー(FM20C/I:三井鉱山(株)製)にて4000回転で30分間混合した。これを水2500gに加えて攪拌し、酸化アルミニウムとして濃度10質量%の塩化アルミニウム1070g及び尿素770gを水3210gに溶かした混合液に加えてよく混合し、90℃まで緩やかに加温した。室温まで冷却後、濾過水洗し、110℃で乾燥後、更に600℃まで徐々に昇温して5時間焼成し、繊維状中空シリカ/アルミナ粒子を得た。走査型電子顕微鏡(JSM−5410LV型走査型電子顕微鏡:日本電子データム(株)製)で確認したところ、この繊維状中空シリカ/アルミナ粒子の数平均長さは約500μm、数平均径は約20μm、アスペクト比25、中空穴の数平均外径は約17μm(数平均径の85.0%)であった。組成分析を行なったところ、シリカ33質量%、アルミナ67質量%であった。
以下に示す処方に従って、本発明の化粧料であるパウダーファンデーション1を作成した。即ち、イの成分をヘンシェルミキサー(FM20C/I:三井鉱山(株)製)で混合した後、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザー(ミツイヘンシェルFM10B:三井三池化工機株式会社製)で粉砕し、ヘンシェルミキサーに戻し、混合しながらロの成分を噴霧して被覆を行い、しかる後に、1mmヘリングボーンスクリーン(該パルベライザーの付属部品)を装着したハンマーミル(パルベライザー、型式AP:細川ミクロン株式会社製)で粉砕し、金皿に充填し、加圧成型して本発明のパウダーファンデーション1を得た。比較例として、下記配合例中、実施例1の繊維状中空酸化チタン粒子を通常の酸化チタンに置換したもの(比較例1)、通常の繊維であるナイロン繊維(20デニ
ール、平均長さ300μm)(商品名「ナイロン0.3」:中村物産株式会社製)に置換したもの(比較例2)も同様に作成した。
パウダーファンデーション1、比較例1、比較例2を用いて、50歳の女性パネラーをメークアップアーチストの手でメークアップしてもらい、この仕上がりを専門パネラー(ビューティーカウンセラー)10名にアンケートの形で評価してもらった。
評価項目は、カバー力、化粧映えの美しさ、仕上がりの若々しさであり、その評価基準はスコア1:全く感じない、スコア2:物足りない、スコア3:まあまあである、スコア4:やや良い、スコア5:良いであった。結果を出現例数として表1に示す。これより本発明の化粧料は極めてメークアップ効果の高いものであり、特に若々しい仕上がりを提供する特性を備えていることが判る。
実施例1の繊維状中空酸化チタン粒子 30 質量部
シリコーン処理チタンマイカ 5 質量部
シリコーン処理酸化鉄 10 質量部
シリコーン処理セリサイト 15 質量部
シリコーン処理マイカ 5 質量部
煙霧状シリカ 15 質量部
ロ)
オレイン酸オクチルドデシル 10 質量部
ジメチコン 10 質量部
実施例3と同様に下記処方に従って、本発明のパウダーファンデーション2を作成した。比較例として、下記配合例中、実施例2の繊維状中空シリカ/アルミナ粒子を通常のシリカに置換したもの(比較例3)、中空のシリカ(球状)(商品名「マイクロバルーン」:松本油脂製薬株式会社製)に置換したもの(比較例4)も同様に作成し、実施例3と同
様に評価した。結果を表2に示す。これからも本発明の効果が確認できる。
シリコーン処理酸化チタン 30 質量部
シリコーン処理チタンマイカ 5 質量部
シリコーン処理酸化鉄 10 質量部
シリコーン処理セリサイト 15 質量部
シリコーン処理マイカ 5 質量部
実施例2の繊維状中空シリカ/アルミナ粒子 15 質量部
ロ)
オレイン酸オクチルドデシル 10 質量部
ジメチコン 10 質量部
実施例1の硫酸チタニル水溶液の10質量%(300g)を三二酸化鉄として濃度20質量%の硫酸第一鉄水溶液に置換し、同様に処理して、オレンジ色の繊維状中空酸化チタン・酸化鉄複合粒子を得た。走査型電子顕微鏡(JSM−5410LV型走査型電子顕微鏡:日本電子データム(株)製)で確認したところ、この繊維状中空酸化チタン・酸化鉄複合粒子の数平均長さは約200μmで、数平均径は約11μm、アスペクト比18.2、中空穴の数平均外径は約7μm(数平均径の63.6%)であった。組成分析を行なったところ、酸化チタン58質量%、三二酸化鉄7%、酸化カルシウム35質量%であった。酸化カルシウムはガラス繊維の溶解残分である。
実施例1の硫酸チタニル水溶液の50質量%(1500g)を三二酸化鉄として濃度2
0質量%の硫酸第一鉄に置換し、焼成温度を900℃に上げて同様に処理して、赤色の繊維状中空酸化チタン・酸化鉄複合粒子を得た。走査型電子顕微鏡(JSM−5410LV型走査型電子顕微鏡:日本電子データム(株)製)で確認したところ、この繊維状中空酸化チタン・酸化鉄複合粒子の数平均長さは約200μmで、数平均径は約11μm、アスペクト比18.2、中空穴の数平均外径は約7μm(数平均径の63.6%)であった。組成分析を行なったところ、酸化チタン33質量%、三二酸化鉄32%、酸化カルシウム35質量%であった。酸化カルシウムはガラス繊維の溶解残分である。
以下に示す処方に従って、本発明のリキッドファンデーション1を作成した。即ち、処方成分を秤取り、「ハイパーミキサー」(自転・公転型混合装置:株式会社キーエンス製)に仕込み20分間混合し、本発明のリキッドファンデーション1を得た。比較例5として、下記配合例中の実施例5、6の繊維状中空酸化チタン・酸化鉄複合粒子を通常の着色酸化チタン(商品名「イエローチタン」:三重顔料株式会社製)に置換したものを同様の方法にて作成した。これらを実施例3と同様に評価した。結果を表3に示す。これらの結果からも本発明の化粧料の効果が確認された。
メチルパラベン 0.1質量部
マルメロ1,3−ブタンジオール抽出物 0.1質量部
水 45.1質量部
アルキルアクリレート樹脂粉体 5 質量部
実施例5の繊維状中空酸化チタン・酸化鉄複合粒子 10 質量部
実施例6の繊維状中空酸化チタン・酸化鉄複合粒子 2.5質量部
黄色酸化鉄 2.1質量部
赤色ベンガラ 5.1質量部
紫色ベンガラ 2.7質量部
アクリル酸アルキルコアシェル型ポリマーエマルション14.8質量部
実施例1で得られた繊維状中空酸化チタン粒子100gを濃度10質量%となるように水に加えて十分に分散し、攪拌しながら60℃に加熱する。濃度10質量%炭酸ナトリウム水溶液を用いてpHを6.5に調整した後、酸化亜鉛として濃度10質量%の塩化亜鉛水溶液200gを5時間かけてゆっくりと添加する。添加中のpHは濃度10質量%炭酸ナトリウム水溶液を使用してpH6.5を維持する。添加終了後1時間そのまま放置し、冷却後、濾過、洗浄し、110℃で乾燥させた後500℃で焼成し、酸化亜鉛が被覆された繊維状中空酸化チタン/酸化亜鉛層状積層粒子を得た。走査型電子顕微鏡(JSM−5410LV型走査型電子顕微鏡:日本電子データム(株)製)で観察したところ数平均長さは約180μmで、数平均径は約12μm、アスペクト比15、中空穴の数平均外径は約6μm(数平均径の50.0%)であった。
実施例8の繊維状中空酸化チタン/酸化亜鉛層状積層粒子を用いて、実施例3と同様に化粧料(パウダーファンデーション3)を調整し、同様の評価を行った。評価結果は表4に示す。このものも実施例3の化粧料と同様の特性を有していることが判る。
実施例8の繊維状中空酸化チタン/酸化亜鉛層状積層粒子 30 質量部
シリコーン処理チタンマイカ 5 質量部
シリコーン処理酸化鉄 10 質量部
シリコーン処理セリサイト 15 質量部
シリコーン処理マイカ 5 質量部
煙霧状シリカ 15 質量部
ロ)
オレイン酸オクチルドデシル 10 質量部
ジメチコン 10 質量部
平均長さ500μm、数平均径13μmのEガラス繊維(商品名「MF20JHI−20」:旭ファイバーグラス製)1800gを濃度20質量%となるように水に加えて十分に分散し、攪拌しながら70℃に加熱する。水酸化ナトリウム水溶液でpHを5に調節し、硫酸ジルコニール(第一希元素化学工業(株))に水を加えて溶解した酸化ジルコニウムとして10質量%の水溶液2000gを水酸化ナトリウム水溶液でpH5を維持しながら12時間かけて徐々に加えた。更に水酸化ナトリウム水溶液をpHが7になるまで添加し、冷却後、濾過、洗浄し110℃で乾燥後した。これを500g計量し、濃度30質量%の水酸化ナトリウム水溶液49.5kgに加えて、攪拌しながら加温し、95℃で2日間保持する。冷却後、濾過、洗浄し、110℃で乾燥させた後500℃で焼成し、繊維状中空酸化ジルコニウム粒子を得た。走査型電子顕微鏡(JSM−5410LV型走査型電子顕微鏡:日本電子データム(株)製)で確認したところ、この繊維状中空酸化ジルコニウム粒子の数平均長さは約400μmで、数平均径は約14μm、アスペクト比28.6、中空穴の数平均外径は約11μm(数平均径の78.6%)であった。組成分析を行なったところ、酸化ジルコニウム50質量%、酸化カルシウム50質量%であった。酸化カルシウムはガラス繊維の溶解残分である。
実施例10の繊維状中空酸化ジルコニウム粒子を用いて、実施例3と同様に化粧料(パウダーファンデーション4)を調整し、同様の評価を行った。評価結果は表5に示す。このものも実施例3の化粧料と同様の特性を有していることが判る。
実施例10の繊維状中空酸化ジルコニウム粒子 30 質量部
シリコーン処理チタンマイカ 5 質量部
シリコーン処理酸化鉄 10 質量部
シリコーン処理セリサイト 15 質量部
シリコーン処理マイカ 5 質量部
煙霧状シリカ 15 質量部
ロ)
オレイン酸オクチルドデシル 10 質量部
ジメチコン 10 質量部
Claims (9)
- 無機化合物を構成成分とし、繊維状でかつ中空構造を持ち、その数平均長さ(L)が10〜1000μm、数平均径(D)が0.1〜30μmで、アスペクト比(L)/(D)が5〜100、中空穴の数平均外径が該数平均径の30〜95%の範囲にあることを特徴とする繊維状中空無機化合物粒子を含有する化粧料。
- 前記無機化合物が無機酸化物、及び無機水酸化物から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料。
- 前記無機酸化物が酸化チタン、シリカ、酸化鉄、アルミナ、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムであることを特徴とする、請求項2に記載の化粧料。
- 前記無機水酸化物が酸化チタン、シリカ、酸化鉄、アルミナ、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムの水和物又は水酸化物であることを特徴とする、請求項2に記載の化粧料。
- 前記繊維状無機化合物粒子において、数平均長さ(L)が100〜500μm、数平均径(D)が2〜20μm、アスペクト比(L)/(D)が10〜50、中空穴の数平均外径が該数平均径の50〜90%の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化粧料。
- 前記酸化チタンの含有量が50質量%以上であることを特徴とする、請求項3又は4に記載の化粧料。
- 化学変化性繊維基材上に1種又は2種以上の無機酸化物又は無機水酸化物の層を形成し、前記化学変化性繊維基材を化学処理により除去して、前記繊維状中空無機化合物粒子の繊維状中空構造を形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の化粧料。
- 熱変化性繊維基材上に1種又は2種以上の無機酸化物又は無機水酸化物の層を形成し、前記熱変化性繊維基材を融出、又は燃焼により除去して、前記繊維状中空無機化合物粒子の繊維状中空構造を形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の化粧料。
- 化学変化性繊維基材上又は熱変化性繊維基材上に無機酸化物又は無機水酸化物の層を形成するに際し、前記化学変化性繊維基材又は前記熱変化性繊維基材を水に分散させ、それに金属塩水溶液と、酸又はアルカリ水溶液を加えることを特徴とする請求項7又は8記載の化粧料。
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