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JP4286157B2 - メンブレンアッセイ法 - Google Patents

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JP4286157B2 JP2004012731A JP2004012731A JP4286157B2 JP 4286157 B2 JP4286157 B2 JP 4286157B2 JP 2004012731 A JP2004012731 A JP 2004012731A JP 2004012731 A JP2004012731 A JP 2004012731A JP 4286157 B2 JP4286157 B2 JP 4286157B2
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Description

本発明は、検体試料中の被測定物を測定するための簡易メンブレンアッセイに関する。
最近、抗原抗体反応や酵素反応等を利用した、ウイルスや細菌等の病原体への感染、妊娠の有無、血糖値など様々な測定項目を数分から数十分の短時間で検出あるいは定量する簡易検査試薬またはキットが開発されている。病原体構成蛋白質、ヒト繊毛性ゴナドトロピン(hCG)、血糖等が検出あるいは定量の対象である。簡易検査試薬の多くは、特別な設備を必要とせず操作も簡単で安価であるという特徴を有しており、例えば、妊娠診断のための簡易検査試薬はOTCとして一般薬局で販売されている。また病原体への感染を測定する簡易検査試薬は、他の検査試薬と異なり、大病院や医療検査センター以外にも一般の病院や診療所で広く使用されている。これらの施設は患者が最初に訪れる医療機関である場合が多く、患者から採取した検体についてその場で感染の有無が判明すれば、症状が早期のうちに治療措置を施すことができるため、簡易検査試薬の医療における重要性は益々高まってきている。
現在、簡易検査方法として、メンブレンアッセイ法、特にニトロセルロース等の膜やフィルター等のメンブレンを用いたアッセイ方法が一般に知られており、フロースルー式(特許第2114531号公報)とラテラルフロー式メンブレンアッセイ法(特許第2890384号公報)に大別される。前者は被測定物を含む溶液を被測定物に対する検出用物質が塗布された膜を垂直方向に通過させるものであり、後者は水平方向に展開させるものである。いずれの場合も被測定物に特異的に結合する膜固相物質、被測定物、被測定物に特異的に結合する標識物質の複合体を膜上に形成させて、標識を検出あるいは定量することで、被測定物の検出あるいは定量を行うという点で共通している。
しかし、このような膜やフィルターを用いるメンブレンアッセイ法による簡易検査方法では、患者から実際に採取された検体の分析において、被測定物が検体中に存在しないにも係わらず陽性と判定してしまう、いわゆる偽陽性が生じることがある。病原体の感染を測定する際に偽陽性反応が発生すると、疾患に関して誤った情報を与えるため、原因特定を遅らせるばかりでなく、不適切な措置を講じることになり病状がより重篤になる等の重大な結果をもたらすこともあり得る。したがって偽陽性を抑えることは簡易検査方法の主要な使用目的から見て、極めて重要な課題である。
偽陽性は次のような原因で発生すると推測される。被測定物を捕捉するための捕捉物質が結合したメンブレンを備えたアッセイ装置を用いる簡易メンブレンアッセイ法では、被測定物が存在すると予測される部位、例えば患者の咽頭や鼻腔等から拭い液を採取して緩衝液に浮遊したり、被測定物を含む鼻汁や尿等の分泌物や排泄物から一部を採取し、緩衝液で希釈して、メンブレンアッセイ用の試料を作製するが、この場合、前記試料中に被測定物の他、検体採取部位から剥落した細胞や分泌物、排泄物の成分等が混入することがある。このような混入物にはプロテオグルカン、糖脂質等の粘性物質をはじめ、様々な生体成分が含まれているため、前記試料をそのまま膜等のメンブレン上に添加すると、上記成分の一部がメンブレン上あるいはメンブレン中に付着すると考えられる。特にメンブレンとして孔径または保留粒子径が0.1〜15μmのものが使用されることが多いが、この孔径または保留粒子径に匹敵する大きさの成分が添加されると、メンブレン中の細孔を塞ぎ溶液中の成分の移動を阻害することが考えられる。このような現象により非特異的な反応が起こり、被測定物が検体中に存在しないにも係わらず陽性と判定してしまう、いわゆる偽陽性が起こると考えられる。
偽陽性の発生を解決するために、検体試料をあらかじめ濾過して、メンブレン上に添加するという方法が有効である。濾過により検体試料中の偽陽性原因物質が除去されるので、これらの物質がアッセイ装置のメンブレン上あるいはメンブレン中に付着して、偽陽性を引き起こすのを阻止することができる。試料濾過フィルターの孔径または保留粒子径はメンブレンの孔径または保留粒子径より小さいものにすることが必要である。したがって、0.1〜10μmのもの、特に0.2〜2μmのフィルターを用いる場合が多い。ところがこの範囲の孔径または保留粒子径のフィルターで濾過する場合、検体試料中の物質がフィルターに目詰まりしてしまい、アッセイ装置のメンブレン上への添加が不可能になってしまうことがある。この問題を解決するための一つの手段は、試料濾過フィルターの構成を工夫することである。孔径または保留粒子径の大きなフィルターから小さなフィルターを何枚か重ねた試料濾過フィルターを用いることで、濾過時における検体試料の目詰まりを回避することが可能である。しかし、ここで新たに問題となるのは、被測定物のフィルターへの吸着である。たとえ被測定物の大きさが、試料濾過フィルターを構成する各フィルターの孔径または保留粒子径よりも小さい場合でも、フィルター素材との親和性があれば被測定物の一部が吸着してしまい、感度の低下が発生するおそれがある。特に異なる種類のフィルターを重ねた場合、一種類のフィルターに吸着が発生しても感度低下を引き起こす。しかも被測定物ごとに吸着の度合いは異なるので、その種類ごとに吸着を起こさないフィルターを探す必要がある。もう一つの手段は、濾過面積を大きくすることであるが、試料検体量が限られていることから無制限に大きくすることはできない。以上のことから目詰まりの問題はキットの測定系構築に大きな障害になっていた。
特許第2114531号公報 特許第2890384号公報
本発明の目的は、メンブレンアッセイ法を用いた検体の検査方法において、検体試料の濾過時に濾過フィルターの目詰まりを発生させることなく、偽陽性の発生を防止し、被測定物の精度の高い検出あるいは定量を可能にする方法を提供することである。
本願発明者らは、鋭意研究の結果、検体試料を濾過する前に、振とう処理を行うことにより上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、被測定物を含む検体試料を濾過フィルターを用いて濾過した後に、被測定物を捕捉するための捕捉試薬が結合したメンブレンを備えたアッセイ装置上に滴下する過程を含む、検体試料中の被測定物の存在を検出または定量するためのメンブレンアッセイ法であって、濾過フィルターで濾過する前に検体試料を振とう処理することを特徴とする方法を提供する。
本発明の方法により、検体試料の濾過時に濾過フィルターの目詰まりを起こすことなく、偽陽性の発生を防止することができ、操作が容易かつ信頼性の高いメンブレンアッセイ法を確立することができた。
上記の通り、本発明の方法は、検体試料を濾過フィルターで濾過した後、メンブレンアッセイ法により検体試料中の被測定物を検出又は定量する方法において、濾過フィルターで濾過する前に検体試料を振とう処理することを特徴とする。
メンブレンアッセイ方法
本発明の方法は、検体試料濾過のための濾過フィルターおよび検体試料被測定物を捕捉するための捕捉物質が結合したメンブレンを備えたアッセイ装置を用いる、検体試料中の被測定物のメンブレンアッセイ法であって、検体試料を撹拌した後に、濾過フィルターを用いて濾過し前記メンブレン上に滴下することにより、濾過フィルターが目詰まりを起こすことなく、前記検体試料中の被測定物の存在を検出あるいは定量できることを特徴とする方法である。特に検体試料中に界面活性剤が0.01〜20(w/v)%含有されている場合には、目詰まり抑制効果はより顕著になる。
本明細書において“メンブレンアッセイ法”とは、被測定物に特異的に結合する捕捉物質が固相化されたメンブレンを含むアッセイ装置を用いて検体試料中の被測定物の存在の有無を検査する方法である。典型的な例としては、被測定物と、前記捕捉物質及び標識化検出試薬を反応させてサンドイッチ状の複合体をメンブレン上に形成させ、前記標識物を検出することによりこの複合体の存在を検出又は定量する方法である。被測定物と前記捕捉物質及び標識化検出試薬との反応としては、抗原抗体反応、その他の受容体とレセプターの反応、ビオチンとアビジンの特異的結合反応、相補的配列を持つDNA同士の反応等が挙げられる。これらのうち、インフルエンザウイルスの検出等に免疫測定法が広く用いられており、本発明の方法は、このような免疫測定法に好ましく適用することができる。また、本発明の方法は、このような方法に用いるものであれば、被測定物、メンブレン、標識物の種類について限定されるものではない。
本発明のメンブレンアッセイ法は、2種類のメンブレンイムノクロマトグラフ法、すなわちフロースルー式メンブレンアッセイ法またはラテラルフロー式メンブレンアッセイ法を利用するものであることが、簡便かつ迅速であるため好ましい。フロースルー式メンブレンアッセイ法は被測定物を含む溶液を、被測定物と特異的に結合する捕捉試薬や検出用物質が塗布されたメンブレンに対して垂直方向に通過させるものであり、被測定物に特異的に結合する捕捉物質、被測定物、被測定物に特異的に結合する標識物質の複合体を膜上に形成させて、標識を検出あるいは定量することで、被測定物の検出あるいは定量を行う。ラテラルフロー式メンブレンアッセイ法は、同様なメンブレンを用いて、メンブレンに対して被測定物を含む溶液を水平方向に展開させる点でフロースルー式メンブレンアッセイ法と異なるが、被測定物の検出原理は同様である。
以下に、本発明の方法についてより具体的な手順の一例を示す。
1.フロースルー式メンブレンアッセイ
(1)ウイルスや細菌等に感染した患者の咽頭あるいは鼻腔等から採取した検体試料を後述するような検体浮遊液に浮遊させる。検体浮遊液中には界面活性剤が0.01〜20(w/v)%含有されていることが好ましい。あるいは浮遊液中に標識化検出試薬を予め添加しておき、検体浮遊液中で被測定物/標識化検出試薬の複合体を形成させてもよい。
(2)この浮遊液を、濾過フィルターを備えた検体試料用濾過チューブ中に入れた後、手あるいはボルテックスミキサーを用いて撹拌する。
(3)撹拌後の浮遊液を、濾過フィルターで濾過する。
(4)この濾過液を、メンブレンを備えたアッセイ装置中の被測定物に特異的に結合して被測定物を捕捉する捕捉試薬が結合したメンブレンに滴下して、被測定物をメンブレン上に捕捉させる。但し、(1)において、予め検体浮遊液中で被測定物/標識化検出試薬の複合体を形成させた場合には、前記複合体がメンブレン上に捕捉される
あるいは(1)において検体浮遊液に標識化検出試薬を添加せず、かつ標識化検出試薬を乾燥状態にして、前記メンブレン上に配置し、濾過液がメンブレンに滴下されると溶け出すようにした前記アッセイ装置中のメンブレンに滴下した場合には、被測定物と標識化検出試薬は複合体を形成しながら、前記メンブレン上に捕捉される。
(5)前記メンブレン上に、被測定物に特異的に結合する標識化検出試薬を滴下し、捕捉試薬/被測定物/標識化検出試薬の複合体を形成させる。但し、(1)で、予め検体浮遊液中に標識化検出試薬を添加した場合、あるいは(4)で標識化検出試薬を乾燥状態にして、前記メンブレン上に配置した場合には、この工程は不要である。
(6)前記複合体中の標識化検出試薬により、複合体の存在を検出することにより、検体試料中の被測定物の有無を測定する。
2.ラテラルフロー式メンブレンアッセイ
(1)ウイルスや細菌等に感染した患者の咽頭あるいは鼻腔等から採取した検体試料を後述するような検体浮遊液に浮遊させる。検体浮遊液中には界面活性剤が0.01〜20(w/v)%含有されていることが好ましい。あるいは浮遊液中に標識化検出試薬を予め添加しておき、検体浮遊液中で被測定物/標識化検出試薬の複合体を形成させてもよい。
(2)この浮遊液を、濾過フィルターを備えた検体試料用濾過チューブ中に入れた後、手あるいはボルテックスミキサーを用いて撹拌する。
(3)撹拌後の浮遊液を、濾過フィルターで濾過する。
(4)この濾過液を、被測定物に特異的に結合して被測定物を捕捉する捕捉試薬をライン状に結合させたメンブレンを備えたアッセイ装置中のメンブレンの捕捉試薬結合ラインから離れた場所に滴下する。濾過液はメンブレン中を水平方向に展開してゆき、捕捉試薬の結合ラインに達するとそのライン上に、捕捉試薬/被測定物の複合体が形成される。但し、(1)において、予め検体浮遊液中に標識化検出試薬を添加した場合には、捕捉試薬の結合ライン上に、捕捉試薬/被測定物/標識化検出試薬の複合体が形成される。
あるいは、(1)において検体浮遊液に標識化検出試薬を添加せず、かつ前記メンブレン上の濾過液滴下位置あるいは前記滴下位置と捕捉試薬結合ラインとの間に予め標識化検出試薬を塗布した前記アッセイ装置中のメンブレンの捕捉試薬結合ラインから離れた場所に滴下した場合には、標識化検出試薬と被測定物はメンブレン中で複合体を形成しながら、捕捉試薬結合ラインに達し、そのライン上に、捕捉試薬/被測定物/標識化検出試薬の複合体が形成される。
(5)前記メンブレン上に、被測定物に特異的に結合する標識化検出試薬を滴下し、捕捉試薬/被測定物/標識化検出試薬の複合体を形成させる。但し、(1)において、予め検体浮遊液中に標識化検出試薬を添加した場合、あるいは(4)において、前記メンブレン上の濾過液滴下位置あるいは前記滴下位置と捕捉試薬結合ライン位置の間に標識化検出試薬を塗布したアッセイ装置を用いた場合には、この工程は不要である。
(6)前記複合体中の標識化検出試薬により、複合体の存在を検出することにより、検体試料中の被測定物の有無を測定する。
振とう処理
上記の通り、本発明の方法では、濾過フィルターで濾過する前に検体試料を振とう処理する。ここで、振とう処理は、例えば、検体試料を収容する容器を手で振とうすることによって、又は容器をボルテックスミキサーで振とうすること等により行うことができる。手で振とうする場合、振幅(振動の中心から端までの距離)5 cm〜30 cm程度で、周期(振とうの1往復に要する時間)0.2〜0.5秒程度の振とうを2秒以上、好ましくは2秒〜10秒間程度行うことが好ましい。振とうの強さを平均加速度(振動を等加速度運動(ただし、加速度の方向だけが交互に180度変る)に近似した場合の加速度の絶対値)で表すと、0.1g以上(gは重力加速度)が好ましく、さらに好ましくは0.2g以上である。なお、上限は特にないが、普通の人間の限界は0.5g程度であると考えられる。また、ボルテックスミキサーを用いても簡便に振とう処理を行うことができる。ボルテックスミキサーは、通常の市販の試験管用のボルテックスミキサー等を用いることができる。ボルテックスミキサーを用いると、手で強く振とうする場合よりもさらに強く振とうすることが容易、簡便に行えるので好ましい。ボルテックスミキサーで振とうする場合、好ましくは1秒以上、さらに好ましくは2秒〜10秒間程度振とう処理を行うことが好ましい。
検体試料
本発明の検査方法により分析するための検体試料は、咽頭あるいは鼻腔拭い物を適当な緩衝液中に浮遊させた溶液、鼻腔吸引液、咽頭あるいは鼻腔洗浄液、便懸濁液、血漿、血清、尿、唾液、羊水、髄液、膿、臓器抽出液、各種組織抽出液等の生体試料、食品抽出液、培養上清、上水、下水、湖水、河川水、海水、土壌抽出液、汚泥抽出液及びそれらを適当な緩衝液で希釈した溶液を用いることができるがこれらに限定されない。
検体は、例えば患者の咽頭・鼻腔等から滅菌綿棒等の検体採取器具を使用して採取するか、または鼻腔吸引液等を用いることができるが、このようにして得られた検体は、通常検体浮遊液に浮遊させてアッセイを行う。検体浮遊液としては、免疫拡散法、酵素免疫測定法、凝集法等の免疫学的手法による試料検出または定量法において通常使用されるバッファー類等を使用することができる。
より具体的には、生理食塩水、リン酸緩衝性生理食塩水(PBS)、ゼラチン添加PBS、ウシ血清アルブミン(BSA)添加PBS、グッドの緩衝液、子牛インフュージョンブロス(VIB)、ハートインフュージョンブロス、イーグルの最小必須培地(EMEM)、BSA添加EMEMなどが挙げられるがこの限りではない。また、上記バッファー類は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また本発明による目詰まり抑制効果をより顕著にするために、前記緩衝液には0.01〜20(w/v)%の界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤としては、TritonX−100(商品名):ポリエチレングリコールモノ−р−イソオクチルフェニルエーテル(ナカライテスク(株))、Tween20:ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(ナカライテスク(株))、Tween80:ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(ナカライテスク(株))、NP−40:ノニデット P−40(ナカライテスク(株))、Zwittergent:Zwittergent 3−14(カルビオケム(株))、SDS:ドデシル硫酸ナトリウム(ナカライテスク(株))、CHAPS:3−〔(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ〕プロパンスルホン酸(同仁化学(株))等あるいはこれらを2種類以上混合したものを用いることができるが、これらに限定されない。
また、さらに上記組成に加えて、塩基性アミノ酸および/または無機塩類を添加することもできる。界面活性剤および塩基性アミノ酸、無機塩類の二種類のうち少なくとも一種類を含む検体浮遊液を使用することにより、検体中に含まれる被測定物以外の成分の、メンブレン自体への結合やメンブレン上の捕捉物質への非特異的な結合を軽減させることができ好ましい。
被測定物
本明細書にいう被測定物は、何ら限定されず、検出又は定量しようとするいかなる物質であってもよい。例として、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、HAV、HBc、HCV、HIV、EBV、ノーウォーク様ウイルス等のウイルス抗原、クラミジア・トラコマティス、溶連菌、百日咳菌、ヘリコバクター・ピロリ、レプトスピラ、トレポネーマ・パリダム、トキソプラズマ・ゴンディ、ボレリア、炭疽菌、MRSA等の細菌抗原、マイコプラズマ脂質抗原、ヒト繊毛製ゴナドトロピン等のペプチドホルモン、ステロイドホルモン等のステロイド、エピネフリンやモルヒネ等の生理活性アミン類、ビタミンB類等のビタミン類、プロスタングランジン類、テトラサイクリン等の抗生物質、細菌等が産生する毒素、各種腫瘍マーカー、農薬、抗大腸菌抗体、抗サルモネラ抗体、抗ブドウ球菌抗体、抗カンピロバクター抗体、抗ウェルシュ菌抗体、抗腸炎ビブリオ菌抗体、抗ベロトキシン抗体、抗ヒトトランスフェリン抗体、抗ヒトアルブミン抗体、抗ヒト免疫グロブリン抗体、抗マイクログロブリン抗体、抗CRP抗体、抗トロポニン抗体、抗HCG抗体、抗クラミジア・トラコマティス抗体、抗ストレプトリジンO抗体、抗ヘリコバクター・ピロリ抗体、抗β-グルカン抗体、抗HBe抗体、抗HBs抗体、抗アデノウイルス抗体、抗HIV抗体、抗ロタウイルス抗体、抗インフルエンザウイルス抗体、抗パルボウイルス抗体、抗RSウイルス抗体、抗RF抗体、病原微生物に由来する核酸成分に相補的なヌクレオチド等を挙げることができるが、これらに限定されない。
濾過フィルター
本発明の方法において、検体試料は、上記振とう処理後、濾過フィルターを用いて濾過される。濾過フィルターの孔径(直径)または保留粒子径は通常、0.1〜10μm、好ましくは0.2〜2.0μm、より好ましくは0.2〜0.6μmである。
濾過フィルターは被測定物を吸着させやすいものでなければ、1種類だけではなく、材質の異なるもの、孔径あるいは保留粒子径の異なるものをいくつか組み合わせても良い。その場合、フィルターを構成するもののうち、最も小さな孔径あるいは保留粒子径のものが、そのフィルターの孔径あるいは保留粒子径となる。
濾過フィルターの材質は、特に限定されないが、好ましくはガラス繊維又はニトロセルロースである。
検体試料収容容器
上記振とう処理を行う際に検体試料を収容する容器としては、チューブが好ましく、上記濾過フィルターは、該チューブの一端に取り付けて使用されることが好ましい。一端に濾過フィルターが取り付けられたチューブを本明細書において「濾過チューブ」という。濾過チューブ中に検体試料をいれて、一端に取り付けた濾過フィルターを通して濾過し、濾液をメンブレンアッセイ装置中のメンブレンに滴下する方法が簡便であり、好ましい。この濾過チューブの具体例の模式図を図3及び図4に示す。濾過チューブは例えば図3に記載されるように先端部dと本体部eからなる形状であり、先端部の内部に図4に示されるように濾過フィルターfが備えつけられている。本体部eに検体試料を入れ、本体部eに濾過フィルターfを備えた先端部dを取り付ける。濾過フィルターfを通して検体試料を濾過し、濾液をメンブレンアッセイ装置に滴下する。本体部eがポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のフレキシブルな材質からなると、濾過フィルターを取り付けた状態で、手などにより内部に圧力を加えることで、容易に検体試料を濾過し滴下することができるため、好ましい。
アッセイ装置
メンブレンを備えたアッセイ装置(メンブレンアッセイ装置ともいう)は、被測定物に特異的に結合する捕捉物質が固相化されたメンブレンを含む装置である。このようなアッセイ装置としては、フロースルー式メンブレンアッセイ法またはラテラルフロー式メンブレンアッセイ法を利用する装置であることが好ましい。フロースルー式メンブレンアッセイ法を利用するアッセイ装置の具体例は、例えば図1及び2に示されるような装置である。
図1は装置の平面図であり、図2は、図1のI−I'切断端面図である。図1及び2において、aは、調製した検体試料を滴下する開口部を有し、底面部に試料が通過するための穴(Aホール及びBホール)を備えたアダプターである。bは被測定物に特異的に結合する捕捉物質が結合したメンブレンであり、cは液体を吸収する部材である。
ラテラルフロー式メンブレンアッセイ法を利用するアッセイ装置の具体例は、例えば図5及び6に示されるような装置である。
図5は装置の平面図であり、図6は、図5のI−I’切断端面である。図5及び6において、gは調製した検体試料を滴下するために設置されたパッドである。hは滴下された溶液を吸収するためのパッドである。iは被測定物に特異的に結合する捕捉物質が結合したメンブレンであり、jとkは被測定物に特異的に結合する捕捉物質がi上でライン状に結合している位置を示す。lは部材を固定し、強度を増すためのプラスチック製バッキングシートである。
メンブレン
メンブレンアッセイ装置中のメンブレンの材質としては、特に限定されないが、好ましくはニトロセルロースから作られた微多孔質物質が挙げられる。また、セルロースエステルとニトロセルロースの混合物も好適に用いることができる。上記メンブレンの孔径あるいは保留粒子径は濾過フィルターの孔径または保留粒子径以上でありかつ0.1〜15μmであることが好ましく、0.5〜7μmが特に好ましい。また、メンブレンの厚さは特に限定されないが、通常、100〜200μm程度である。
捕捉物質
被測定物を捕捉するための捕捉物質は、被測定物と、抗原抗体反応のような特異的反応により結合して、複合体を形成する物質である。従って、被測定物により使用する捕捉物質が異なることは当然であるが、一般には被測定物が細菌、ウイルス、ホルモン、その他臨床マーカー等の場合には、これらに対し特異的に反応して結合するポリクローナル抗体、モノクローナル抗体等が挙げられる。そのほか、ウイルス抗原、ウイルス中空粒子、遺伝子組換え大腸菌発現タンパク質、遺伝子組換え酵母発現タンパク質等が挙げられる。このような捕捉物質を上述したメンブレン表面に結合させる方法としては、物理的吸着であってもよく、または化学的な結合によるものであってもよい。捕捉物質が結合したメンブレンの調製は、例えば、捕捉物質を緩衝液等に希釈した溶液をメンブレンに吸着してその後乾燥することにより行われる。
メンブレンアッセイキット
本発明の方法に用いられるメンブレンアッセイキットは、少なくとも(1)濾過フィルター、及び(2)被測定物を捕捉するための捕捉物質が結合したメンブレンを備えたアッセイ装置を含む。キットはさらに必要により、洗浄液組成物、および/または標識化検出試薬を含んでいてもよい。また、標識化検出試薬の標識が酵素標識である場合には、後述する酵素の基質、反応停止液等を含むことができる。
また、必要に応じて、キットの活性を検査するためのバッファーのみからなる陰性コントロール液、抗原性物質などの被測定物を含むバッファーからなる陽性コントロールを含んでいてもよい。さらに、滅菌綿棒等の検体採取器具を含んでいてもよい。
検出試薬
検出試薬は、被測定物に特異的に結合し、被測定物と複合体を形成しうるものである。また、標識化検出試薬は、被測定物と複合体を形成した後に何らかの手段で検出可能なように標識された検出試薬である。例えば、被測定物がウイルス等の抗原物質である場合には、そのウイルスに対する抗体であって、酵素等で標識化された抗体が挙げられる。このように酵素で標識された場合には、該酵素により触媒される反応により、比色法、蛍光法により検出可能な物質を生成する該酵素の基質を添加することにより、複合体の検出を行うことができる。標識化される前の検出試薬としては、捕捉試薬について述べたものと同じものが挙げられる。また、標識は、酵素、蛍光発光性標識、磁性体標識、放射性同位元素、金コロイド等の金属コロイド、着色ラテックス等が挙げられる。
酵素標識を用いる場合には、使用される酵素としては例えば、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、グルコース‐6‐リン酸脱水素酵素が挙げられる。
基質
標識化検出試薬の標識として酵素標識を用いた場合には、通常その酵素に対する基質であって、該酵素により触媒される反応により、比色法、蛍光法により検出可能な物質を生成するものを添加する。具体例としては、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸(BCIP)/ニトロテトラゾリウムブルー(NBT)、テトラメチルベンチジン(TMB)、グルコース‐6‐リン酸NAD+が挙げられる。
反応停止液
本発明のキットにはさらに必要により、例えば酵素と基質との反応を停止させるための反応停止液が含まれていてもよい。このような反応停止液としては、例えば、クエン酸、硫酸等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例1、比較例1
フロースルー式イムノクロマトアッセイによるインフルエンザウイルスの検出
1.モノクローナル抗体の作製
(1)抗A型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体(マウス)の作製
精製A型インフルエンザウイルス抗原を免疫し、一定期間維持したBALB/cマウスから脾臓を摘出し、ケラーらの方法(Kohler et al., Nature, vol, 256, p495-497(1975))によりマウスミエローマ細胞(P3×63)と融合した。得られた融合細胞(ハイブリドーマ)を、37℃インキュベーター中で維持し、A型インフルエンザウイルスNP抗原固相プレートを用いたELISAにより上清の抗体活性を確認しながら細胞の純化(単クローン化)を行った。取得した該細胞2株をそれぞれプリスタン処理したBALB/cマウスに腹腔投与し、約2週間後、抗体含有腹水を採取した。得られた腹水からそれぞれ硫安分画法によってIgGを精製し、2種類の精製抗A型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体を得た。
(2)抗B型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体(マウス)
精製B型インフルエンザウイルス抗原を免疫し、一定期間維持したBALB/cマウスから脾臓を摘出し、ケラーらの方法(Kohler et al., Nature, vol.256, p495-497(1975))によりマウスミエローマ細胞(P3×63)と融合した。得られた融合細胞(ハイブリドーマ)は、37℃でインキュベーター中で維持し、B型インフルエンザウイルスNP抗原固相プレートを用いたELISAにより上清の抗体活性を確認しながら細胞の純化(単クローン化)を行った。取得した該細胞2株をそれぞれプリスタン処理したBALB/cマウスに腹腔投与し、約2週間後、抗体含有腹水を採取した。得られた腹水から硫安分画法によってIgGを精製し、2種類の精製抗B型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体を得た。
2.標識抗インフルエンザ抗体液の作製
(1)標識抗A型インフルエンザ抗体液の作製
精製抗A型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体のうち1種類について20mgを0.1M酢酸緩衝液(pH3.8)で透析後、ペプシン10mgを添加し、37℃で1時間、Fab'消化処理を行った。処理液をウルトロゲルAcA44カラムで分画して抗A型インフルエンザF(ab')精製画分を得た。前記画分を約10mg/mLまで濃縮後、0.1Mメルカプトエチルアミンと10:1の体積比で混合し、37℃で90分間還元処理を行った。処理液をウルトロゲルAcA44カラムで分画して抗A型インフルエンザFab'精製画分を得た後、約1mLにまで濃縮した。
10mg/mLのアルカリフォスファターゼ1.5mLを50mMホウ酸緩衝液(50mMホウ酸(pH7.6)、1mM塩化マグネシウム、0.1mM塩化亜鉛)に透析後、N−(6−マレイミドカプロイルオキシ)スクシンイミド(EMCS;同仁化学(株))0.7mgを添加し、30℃で1時間処理した。処理後の溶液をセファデックスG−25カラムで分画し、最初のピークを回収してマレイミド−アルカリフォスファターゼを得た後、約1mLにまで濃縮した。
濃縮した抗A型インフルエンザFab'とマレイミド−アルカリフォスファターゼを1:2.3の蛋白比で混合し、4℃で20時間穏やかに撹拌して反応させ、アルカリフォスファターゼ標識抗A型インフルエンザFab'を得た。反応液をウルトロゲルAcA44カラムで分画し、未反応物を除去して精製アルカリフォスファターゼ標識Fab'を得た。
精製アルカリフォスファターゼ標識Fab'を4.5(W/V)%ウシ血清アルブミン、5.25(W/V)%ポリエチレングリコール6000、10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)、150mM塩化ナトリウム、1.5(W/V)%TritonX−100、1.5mM塩化マグネシウム、0.15mM塩化亜鉛の組成を有する標識抗体希釈液で1.0μg/mLに希釈した後、0.22μm孔径の濾過フィルターで濾過し、標識抗A型インフルエンザ抗体液を得た。
(2)標識抗B型インフルエンザ抗体液の作製
精製抗B型インフルエンザウイルス抗体のうち1種類について20mgを0.1M酢酸緩衝液(pH3.8)で透析後、ペプシン10mgを添加し、37℃1時間でFab'消化処理を行った。処理液をウルトロゲルAcA44カラムで分画して抗B型インフルエンザF(ab')精製画分を得た。前記画分を約10mg/mLまで濃縮後、0.1Mメルカプトエチルアミンと10:1の体積比で混合し、37℃で90分間還元処理した。処理液をウルトロゲルAcA44カラムで分画して抗B型インフルエンザFab'精製画分を得た後、約1mLになるまで濃縮した。
濃縮した抗B型インフルエンザFab'と2−(1)で作製したマレイミド−アルカリフォスファターゼを1:2.3の蛋白比で混合し、4℃20時間穏やかに撹拌して反応させ、アルカリフォスファターゼ標識抗B型インフルエンザFab'を得た。反応液をウルトロゲルAcA44カラムで分画し、未反応物を除去して精製アルカリフォスファターゼ標識Fab'を得た。
精製アルカリフォスファターゼ標識Fab'を4.5(W/V)%ウシ血清アルブミン、5.25(W/V)%ポリエチレングリコール6000、10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)、150mM塩化ナトリウム、1.5(W/V)%TritonX−100、1.5mM塩化マグネシウム、0.15mM塩化亜鉛の組成を有する標識抗体希釈液で1.0μg/mLに希釈した後、0.22μm孔径の濾過フィルターで濾過し、標識抗B型インフルエンザ抗体液を得た。
3.インフルエンザウイルス検出用メンブレンアッセイ装置の作製
インフルエンザウイルス検出用メンブレンアッセイ装置は、図1及び図2に示すものと同様の構成のものを用いた。メンブレンは、孔径3μmを有するニトロセルロースメンブレン(サイズ2×3cm、厚さ125μm)を用いた。
メンブレンへの固相は、2種の抗体溶液をニトロセルロースメンブランヘスポットして行った。装置のAホールには精製抗A型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体のうち標識に用いなかったもの0.2mg/mLが含まれる溶液を12μL、Bホールには精製抗B型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体のうち標識に用いなかったもの1mg/mLが含まれる溶液12μLを0.22μm孔径の濾過フィルターで濾過し、それぞれスポットした。抗体を希釈する緩衝液は10mMクエン酸緩衝液(pH4.0)を用いた。スポット後、45℃の乾燥室で40分間乾燥を行い、インフルエンザウイルス検出用メンブレンアッセイ装置を作製した。
4.インフルエンザウイルスの検出
(1)メンブレンアッセイ法による検出
臨床的にインフルエンザウイルス感染が疑われる患者140人の鼻腔より滅菌綿棒を用いて拭い液を採取し、50mMリン酸緩衝液(pH7.0)、1.5M塩化ナトリウム、1(W/V)%TritonX−100、0.5(W/V)%ウシ血清アルブミンの組成を有する溶液1.0mL中に浮遊し、試験用試料を作製した。直ちに、ふたつの検体試料用濾過チューブに500μLずつ等分し、それぞれのチューブの先端に2枚の孔径(保留粒子径)0.67μmのガラス繊維の間に孔径0.45μmのニトロセルロースメンブレンを挟んだフィルターを装填した。
二等分した一方の検体試料が入った試料チューブを手で10回(10往復)激しく振とうした(振幅10cm、周期0.4秒)(実施例1)。振とう後、直ちにノズルを通過させて濾過した後、3.で作成したメンブレンアッセイ装置のAホールとBホールにそれぞれ150μLずつ滴下し、ニトロセルロースメンブレンの下部に備えられた液体吸収部材に試料が完全に吸収されるまで放置した。ただし、濾過フィルターが途中で目詰まりし、AホールとBホールにそれぞれ150μLずつ滴加できなかった場合には以後のアッセイを中止し、目詰まりによる測定不能と判定した。検体試料が滴加できた場合には、次にAホールには標識抗A型インフルエンザ抗体液を、Bホールには標識抗B型インフルエンザ抗体液を、それぞれ180μLずつ滴加後、前記抗体液が液体吸収部材に完全に吸収されるまで放置した。次にアダプターを除去し、20mMリン酸緩衝液(pH7.0)、0.5M塩化ナトリウム、5(W/V)%アルギニン塩酸塩、1(W/V)%TritonX−100の組成を有する洗浄液をAホールとBホールにそれぞれ150μLずつ滴加後、前記洗浄液が液体吸収部材に完全に吸収されるまで放置した。続いて、BCIP/NBT基質液(Sigma社製)をAホールとBホールにそれぞれ250μL滴加し、発色反応を開始させた。10分後、100mMクエン酸緩衝液(pH3.0)をAホールとBホールにそれぞれ150μLずつ滴加し反応を停止させた。反応停止直後にAホールとBホールを鉛直上方から観察し、Aホールにのみ発色が認められた場合にはA型インフルエンザウイルス陽性、Bホールにのみ発色が認められた場合にはB型インフルエンザウイルス陽性、AB両ホールに発色が認められた場合はA型及びB型インフルエンザウイルス陽性、AB両ホールとも発色が認められない場合は陰性と判定した。
残りのもう一方の検体試料を入れた容器は、振とう処理を行うことなく、そのまま、濾過フィルターを通過させて濾過し、以後は、上記したもう一方の検体試料と同様にアッセイし、インフルエンザウイルス感染を判定した(比較例1)。
(2)RT−PCR法による検出
4−(1)で作製した試験用試料の残りを用いてRT−PCR法により検体中にインフルエンザウイルス遺伝子が存在するかを確認した。RT−PCR法は、清水の方法(感染症学雑誌、第71巻、第6号、p522−526)で実施した。
(3)メンブレンアッセイ法とRT−PCR法の比較
本発明のメンブレンアッセイ法と上述したRT−PCR法の判定結果を比較を表1および表2に示す。RT−PCR法は感度及び特異性が極めて高い測定法であることが知られており、RT−PCR法の結果と異なる判定となった場合に偽陽性または偽陰性とみなした。
表1 試験用試料を振とうした場合(実施例1)の比較
Figure 0004286157
※表内の数値は該当する検体数を示す。
表2 試験用試料を振とうしない場合(比較例1)の比較
Figure 0004286157
※表内の数値は該当する検体数を示す。
試験用検体を振とうした場合(実施例1)には、RT−PCR法による判定と完全に一致し、測定不能検体は見られなかった。振とうしなかった場合(比較例1)は、測定可能な検体についてはRT−PCR法による判定と完全に一致したが、測定不能発生率が11%(140検体中16検体)であった。
実施例2、比較例2
ラテラルフロー式イムノクロマトアッセイによるインフルエンザウイルスの検出
1.モノクローナル抗体の作製
(1)抗A型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体(マウス)の作製
[実施例1]1.(1)記載の方法と同様に作製した。
(2)抗B型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体(マウス)
[実施例1]1.(2)記載の方法と同様に作製した。
2.標識抗A型インフルエンザ抗体の作製
(1)金コロイド抗体の調製
10mLの金コロイドを取り、100mM炭酸カリウムでpHを7.0に調製した。抗A型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体のうち1種類を2mMホウ酸溶液で透析、遠心分離し精製した後、2mMホウ酸溶液で100μg/mLの濃度になるように調製した。調製した抗A型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体の最終濃度が10μg/mLとなる量を十分撹拌させながら金コロイドに加えた。5分後10%BSAを1mL加え、穏やかに10分間ローテーターで撹拌した。全量を遠心管に移し、14000rpm、30分、4℃で遠心した。遠心後上清を吸引廃棄し、沈殿している金コロイドと抗A型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体の感作されたものに、最終濃度が10mMトリス塩酸緩衝液、1%BSA、150mM塩化ナトリウムを含む溶液1mLで浮遊した。
(2)金コロイド抗体の乾燥化
前項で作製した金コロイド抗体を陽圧噴霧装置(BioDot社製、BioJet)を用いて8.0OD520、10μL/cmの濃度、及び速度で10mmx300mmのポリスチレン不織布に噴霧した。次いで減圧装置内で1時間減圧乾燥し、乾燥抗A型金コロイド抗体パッドとした。使用時には10mmx7mm間隔で裁断して用いた。
3.標識抗B型インフルエンザ抗体の作製
(1)金コロイド抗体の調製
10mLの金コロイドを取り、100mM炭酸カリウムでpHを7.0に調製する。抗B型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体のうち1種類を2mMホウ酸溶液で透析、遠心分離し精製した後、2mMホウ酸溶液で100μg/mLの濃度になるように調製した。調製した抗B型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体の最終濃度が10μg/mLとなる量を十分撹拌させながら金コロイドに加える。5分後10%BSAを1mL加え、穏やかに10分間ローテーターで撹拌した。全量を遠心管に移し、14000rpm、30分、4℃で遠心した。遠心後上清を吸引廃棄し、沈殿している金コロイドと抗B型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体の感作されたものに、最終濃度が10mMトリス塩酸緩衝液、1%BSA、150mM塩化ナトリウムを含む溶液1mLで浮遊した。
(2)金コロイド抗体の乾燥化
前項で作製した金コロイド抗体を陽圧噴霧装置(BioDot社製、BioJet)を用いて8.0OD520、10μL/cmの濃度、及び速度で10mmx300mmのポリスチレン不織布に噴霧した。次いで減圧装置内で1時間減圧乾燥し、乾燥抗B型金コロイド抗体パッドとした。使用時には10mmx7mm間隔で裁断して用いた。
4.インフルエンザウイルス検出用フロースルー式メンブレンアッセイ装置の作製
インフルエンザウイルス検出用ラテラルフロー式メンブレンアッセイ装置は、図5及び図6に示すものと同様の構成のものを用いた。メンブレンiは、孔径5μmを有するニトロセルロースメンブレン(PuraBind、ワットマン社製、サイズ5×50mm、厚さ200μm)から成り、その一端(この端を下流端とする)から15mm離れたjの位置に精製抗B型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体のうち標識に用いなかったもの1mg/mlが含まれる溶液2.0μLをライン状(幅1.0mm)に塗布し、18mm離れたkの位置に精製抗A型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体のうち標識に用いなかったもの0.2mg/mlが含まれる溶液2.0μLを、ライン状(幅1.0mm)に塗布した。その際、固相抗体を希釈する緩衝液には10mMクエン酸緩衝液(pH4.0)を用い、固相する直前に0.22μmろ過を行った。塗布後、45℃の乾燥室で40分間乾燥を行った。
次に、部材を固定し、かつ強度を増すため、メンブレンの抗体塗布面の反対側にプラスチック製バッキングシートl(BioDot社製)を接着した。
次に、セルロース/ガラス繊維製パッド(WF1.5、ワットマン社製、7mm x 10mm、厚さ1.4mm)を、メンブレンの下流端から23mm離れた位置に貼って試料滴下パッドgとした。
次に、メンブレンの下流端側5mmが重なるようにセルロース/ガラス繊維製パッド(WF1.5、ワットマン社製、10mm x 20mm、厚さ1.5mm)を貼って吸収パッドhとした。
5.インフルエンザウイルスの検出
(1)メンブレンアッセイ法による検出
臨床的にインフルエンザウイルス感染が疑われる患者90人の鼻腔より滅菌綿棒を用いて拭い液を採取し、20mMTris-HCl緩衝液(pH8.0)、0.6M塩化ナトリウム、1(W/V)%TritonX−100、2.0(W/V)% L−アルギニン塩酸塩、1.0(W/V)%ウシ血清アルブミンの組成を有する溶液0.9mL中に浮遊後、3分間放置した後、ふたつの検体試料用濾過チューブに400μLずつ等分し、各々のチューブ中に2.(2)で作製した乾燥抗A型金コロイドパッド(10mmx7mm)および乾燥抗B型金コロイドパッド(10mmx7mm)を各一枚ずつ添加して試験用試料を作製した。それぞれのチューブの先端に2枚の孔径(保留粒子径)0.67μmのガラス繊維の間に孔径0.45μmのニトロセルロースメンブレンを挟んだフィルターを装填した。
二等分した一方の検体試料が入った試料チューブを手で10回(10往復)激しく振とうした(振幅10cm、周期0.4秒)(実施例2)。振とう後、直ちにノズルを通過させて濾過した後、4.で作成したメンブレンアッセイ装置の試料滴下パッドに150μL滴下した。10分後、図5及び図6のj及びkの位置を鉛直上方から観察し、jの位置にのみ発色が認められた場合にはB型インフルエンザウイルス陽性、kの位置にのみ発色が認められた場合にはA型インフルエンザウイルス陽性、jおよびkの両方の位置に発色が認められた場合はA型及びB型インフルエンザウイルス陽性、j、kの位置に両方とも発色が認められない場合は陰性と判定した。
残りのもう一方の検体試料を入れた容器は、検体と金コロイド抗体を混合後、濾過フィルターを通過させて濾過し、以後は、上記したもう一方の検体試料と同様にアッセイし、インフルエンザウイルス感染を判定した(比較例2)。
(2)RT−PCR法による検出
5−(1)で作製した試験用試料の残りを用いてRT−PCR法により検体中にインフルエンザウイルス遺伝子が存在するかを確認した。RT−PCR法は、清水の方法(感染症学雑誌、第71巻、第6号、p522−526)で実施した。
(3)メンブレンアッセイ法とRT−PCR法の比較
本発明のメンブレンアッセイ法と上述したRT−PCR法の判定結果を比較を表3および表4に示す。RT−PCR法の結果と異なる判定となった場合に偽陽性または偽陰性とみなした。
表3 試験用試料を振とうした場合(実施例2)の比較
Figure 0004286157
※表内の数値は該当する検体数を示す。
表4 試験用試料を振とうしない場合(比較例2)の比較
Figure 0004286157
表内の数値は該当する検体数を示す。
試験用検体を振とうした場合(実施例2)には、RT−PCR法による判定と完全に一致し、測定不能検体は見られなかった。振とうしなかった場合(比較例2)は、測定可能な検体についてはRT−PCR法による判定と完全に一致したが、測定不能発生率が8%(90検体中7検体)であった。
本発明の一実施態様であるフロースルー式メンブレンアッセイ装置の平面図である。 図1のI−I'切断端面図である。 本発明において使用される検体試料用濾過チューブの一実施態様を示す。 図3の検体試料用濾過チューブ先端部の透視図を示す。 本発明の一実施態様であるラテラルフロー式メンブレンアッセイ装置の平面図である。 図5のI−I’切断端面図である。
符号の説明
A 穴
B 穴
a アダプター
b メンブレン
c 液体吸収部材
d 濾過チューブ先端部
e 濾過チューブ本体部
f 濾過フィルター
g 試料滴下パッド
h 吸収パッド
i ニトロセルロースメンブレン
j 抗B型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体塗布ライン
k 抗A型インフルエンザウイルスNPモノクローナル抗体塗布ライン
l バッキングシート

Claims (11)

  1. 被測定物を含む検体試料を濾過フィルターを用いて濾過した後に、被測定物を捕捉するための捕捉試薬が結合したメンブレンを備えたアッセイ装置上に滴下する過程を含む、検体試料中の被測定物の存在を検出または定量するためのメンブレンアッセイ法において、濾過フィルターで濾過する前に検体試料を振とう処理することを特徴とする方法。
  2. 振とう処理前に前記検体試料中に検出又は定量のための標識化試薬を添加する工程を含む請求項1記載の方法。
  3. 前記検体試料は、チューブ内に収容され、前記フィルターは該チューブの一端に設けられており、前記振とう処理は、前記検体試料を前記チューブに収容した状態で行われる請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記検体試料は、患者から採取した拭い物を緩衝液に浮遊させたもの又は患者から採取した吸引液若しくは洗浄液である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記検体試料は、咽頭若しくは鼻腔の拭い物を緩衝液に浮遊させたもの若しくは鼻腔吸引液又は鼻腔若しくは咽頭の洗浄液である請求項4記載の方法。
  6. 前記被測定物の検出又は定量は、免疫測定法により行われる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記被測定物がインフルエンザウイルスである請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記検体試料中に界面活性剤が0.1〜20(W/V)%含有されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
  9. フロースルー式またはラテラルフロー式メンブレンアッセイ法である請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記フィルターの孔径が0.1μm〜10μmである請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記フィルターの孔径が0.2μm〜2μmである請求項10に記載の方法。
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