JP4268282B2 - 車体のクロスメンバ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体の幅方向に延在するクロスメンバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車体のねじり剛性の増強並びに側面衝突時の車室変形の抑制のために、幅方向に延在するクロスメンバが車体の適所に設けられている。このクロスメンバは、一般にプレス成型した板材を組み合わせて形成された閉断面部からなり、厚さ寸法が互いに異なる複数の板材を組み合わせたり、別の補強用板材を要所に当てるなどして所期の強度・剛性を確保するようにされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来の構成によると、特に座席周りに設けるクロスメンバは、十分な強度・剛性を得るための所期の断面積を車室空間に影響を及ぼさずに確保することが困難であり、クロスメンバの強度・剛性と車室空間とを共に増大しようとすると、クロスメンバの構成が複雑化し、いきおい製造工程が繁雑化するという不都合があった。
【0004】
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、十分な強度・剛性を確保した上でスペース効率を高め得るように構成された車体のクロスメンバを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的を果たすために、本発明においては、中空の押出成型材によって形成された車体のクロスメンバ(実施の形態中のリアクロスメンバ3)を、上下に重ね合わされ、前後寸法が上方へ行くにしたがって小さくなるとともに互いに異なる断面積を有する2つの閉断面部(C1,C2)を有し、2つの閉断面部(C1,C2)は、上側の閉断面部(C1)の前後壁(FW,RW)の厚さ寸法(t1)が下側の閉断面部(C2)の前後壁(FW,RW)の厚さ寸法(t2)より大きくされて、断面二次モーメントが概ね等しくされたものとした(請求項1)。また、中空の押出成型材によって形成された車体のクロスメンバ(3)を、上下に重ね合わされ、前後寸法が上方へ行くにしたがって小さくなるとともに互いに異なる断面積を有する2つの閉断面部(C1,C2)を有し、2つの閉断面部(C1,C2)は、上側の閉断面部(C1)の壁の内面が凹凸形状とされて断面二次モーメントが概ね等しくされたものとした(請求項2)。
【0006】
このようにすれば、車室寸法を拡大するべくクロスメンバの中空閉断面部の断面積を小さくしても、所期の強度・剛性を確保し得る。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に示された一実施の形態を参照して本発明を詳細に説明する。
【0008】
図1は、本発明が適用された車体下部フレームの全体を示している。このフレームは、アルミニウム合金で形成された種々の部材を互いに溶接結合して構成されており、フロントクロスメンバ1にその後端を結合して前方へ延出された左右一対のフロントサイドフレーム2と、リアクロスメンバ3にその前端を結合されて後方へ延出された左右一対のリアサイドフレーム4と、フロントクロスメンバ1とリアクロスメンバ3との両側端間を連結するべく前後方向に延設された左右一対のサイドシル5と、居室の前後方向中間部にて左右のサイドシル5同士間を連結するミドルクロスメンバ7と、フロントクロスメンバ1に於けるフロントサイドフレーム2の接続部とリアクロスメンバ3の側端との間を連結するべく後側が開いたハ字形に配設された一対のフロアビーム8と、サイドシル5とフロアビーム8との間を連結するべくミドルクロスメンバ7の後方に設けられたシートレールブラケット9と、リアクロスメンバ3とリアサイドフレーム4とサイドシル5とフロアビーム8との連結部に設けられたアウトリガー10とを備えている。また、フロントクロスメンバ1とリアクロスメンバ3との間には、前後方向に延在するフロアトンネル6が一体成型されたフロアパネル11が張られている。
【0009】
これらの各部材は、フロントクロスメンバ1、シートレールブラケット9、並びにアウトリガー10がダイキャスト成型されたものであり、フロントサイドフレーム2、リアクロスメンバ3、リアサイドフレーム4、サイドシル5、ミドルクロスメンバ7、並びにフロアビーム8が押出成型された中空材によって構成されたものであり、フロアトンネル6及びフロアパネル11が薄板材でプレス成型されたものである。
【0010】
なお、図1においては図示省略しているが、リアクロスメンバ3以後の荷室部分にも薄板材からなる床板が張られる。
【0011】
アルミニウム合金の押出成型材で形成されたリアクロスメンバ3は、図2並びに図3に示すように、長手方向に直行する断面の形状が、2つの閉断面部C1・C2を上下に重ね合わせた日の字形をなす部分を有している。そしてその前壁下端に形成された下向延出部3aには、薄板材でプレス成型され、その下縁部に前向フランジ12aが形成されたロワプレート12が接合されている。このロワプレート12の前向フランジ12aは、フロアパネル11の後端縁の上面に接合される。
【0012】
フロアトンネル6は、長手方向に直交する断面の形状が概ね台形をなし、その後端部には、ハンドブレーキの支持部を構成するべく厚板で上向きに凸となるように折り曲げ形成されたハンドブレーキスティフナ13が、下面側から接合されている。
【0013】
ハンドブレーキスティフナ13の後端部13aは、フロアトンネル6の後端からはみ出している。他方、リアクロスメンバ3の長手方向の中央部には、ハンドブレーキスティフナ13の後端部13aの上面の輪郭に合わせて下向延出部3aを切除した切欠部3bが形成されている。
【0014】
これにより、フロアトンネル6の後端部に下面から接合されたハンドブレーキスティフナ13の後端部13aの上面に、リアクロスメンバ3の下側閉断面部C2の底壁3cが直接当接するようにされている。そしてこの互いの当接部を隅肉溶接することにより、リアクロスメンバ3の中央部は、フロアトンネル6の後端部にハンドブレーキスティフナ13を介して結合されている。
【0015】
ロワプレート12の内側端縁に形成されたフランジ12bが、フロアトンネル6の側壁後端部に結合している。
【0016】
リアクロスメンバ3の前壁FWは、シートバック(図示せず)の傾斜に対応して後傾している。これに対し、後壁RWは概ね直立している。従って、上下に重ね合わされた2つの閉断面部C1・C2は、その前後寸法が上方へ行くに従って小さくなるようにされている。そして2つの閉断面部C1・C2の前後壁FW・RWの厚さ寸法t1・t2は、上側の閉断面部C1の方がより大きくされている(t1>t2)。
【0017】
ここでもしも閉断面部を形成している壁の厚さ寸法が高さ方向について均一であると、閉断面部の前後寸法が小さい側の断面二次モーメントが小さくなるので集中応力が発生し易くなり、全体としての降伏点も低下してしまう。それが前後寸法が高さ方向について不均一な閉断面部の壁の厚さ寸法を、前後寸法が小さくなるのに応じて大きくすることにより、例えば上記の如き断面積が互いに異なる2つの閉断面部C1・C2の断面二次モーメントを概ね等しくすることができる。つまり、上記構成を採ることにより、負荷に対する高さ方向についての応力分布を概ね均等化することができるので、例えば側面衝突時のリアクロスメンバ3の座屈強度を実質的に高めることができる。
【0018】
なお、壁の厚さ寸法を上下方向について不均一にするのみならず、図4並びに図5に示すように、面積の小さな閉断面部C1側の壁の内面を凹凸形状とすることでも高い強度・剛性を与えることができる。
【0019】
【発明の効果】
このように本発明によれば、特にシートバックの傾斜に合わせるために上側の前後方向寸法をより小さくしたい要望のあるリアクロスメンバに適用すると、閉断面部の面積を小さくしても断面二次モーメントを低下させずに済むので、所期の強度・剛性を確保することができる。従って本発明により、十分な強度・剛性を確保した上でスペース効率を高める上に大きな効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体下部フレームの全体斜視図
【図2】フロアトンネルとリアクロスメンバとの接続部の斜視図
【図3】フロアトンネルとリアクロスメンバとの結合部の縦断面図
【図4】リアクロスメンバ用押出材の別の形態を示す端面図
【図5】リアクロスメンバ用押出材の更に別の形態を示す端面図
【符号の説明】
3 リアクロスメンバ
FW 前壁
RW 後壁
Claims (2)
- 中空の押出成型材によって形成された車体のクロスメンバであって、
上下に重ね合わされ、前後寸法が上方へ行くにしたがって小さくなるとともに互いに異なる断面積を有する2つの閉断面部を有し、
前記2つの閉断面部は、上側の閉断面部の前後壁の厚さ寸法が下側の閉断面部の前後壁の厚さ寸法より大きくされて、断面二次モーメントが概ね等しくされたことを特徴とする車体のクロスメンバ。 - 中空の押出成型材によって形成された車体のクロスメンバであって、
上下に重ね合わされ、前後寸法が上方へ行くにしたがって小さくなるとともに互いに異なる断面積を有する2つの閉断面部を有し、
前記2つの閉断面部は、上側の閉断面部の壁の内面が凹凸形状とされて断面二次モーメントが概ね等しくされたことを特徴とする車体のクロスメンバ。
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