JP4264212B2 - 成形性の優れた鋼管及びその製造方法 - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、例えば自動車の足廻り、メンバーなどに用いられる鋼材で、特にハイドロフォーム等の成形性に優れた高強度鋼管及びその製造方法に関するものである。
【0002】
背景技術
自動車の軽量化ニーズに伴い、鋼板の高強度化が望まれている。鋼板を高強度化することで、板厚減少による軽量化や衝突時の安全性向上が可能となる。また最近では、複雑な形状の部位について、高強度鋼の素鋼板又は鋼管からハイドロフォーム法を用いて成形加工する試みが行われている。これは、自動車の軽量化や低コスト化のニーズに伴い、部品数の減少や溶接フランジ箇所の削減などを狙ったものである。このように、ハイドロフォーム(特開平10−175026号公報参照)などの新しい成形加工方法が実際に採用されれば、コストの削減や設計の自由度が拡大されるなどの大きなメリットが期待される。
【0003】
このようなハイドロフォーム成形のメリットを充分に生かすためには、これらの新しい成形法に適した材料が必要となる。例えば、第50回塑性加工連合講演大会(1999年,447頁)には、ハイドロフォーム成形に及ぼすr値の影響が示されている。しかし、ここでは、シミュレーションによる解析により、長手方向のr値がハイドロフォームでの1基本成形モードであるT字成形では効果的であることが示されている。また、FISITA World Automotive Congress,2000A420(於Seoul,June 12-15,2000)にあるように、結晶粒微細化を活用して高強度高延性化を図った高加工性鋼管の開発も進められつつあり、この中でも管長手方向のr値の向上が述べられている。
【0004】
しかし、細粒化は厚手系の材料の靱性確保効力が大きいが、比較的低温での温間加工により細粒化を実現させる点や加工度(ここでは縮径率や減面率)を高くすることからすると、ハイドロフォーム等の成形に重要なn値が低くなってしまうことや、成形性の指標である平均r値を向上させる結果には至らないことが懸念される。
【0005】
以上のように、ハイドロフォーム等の1基本成形モードだけでなく、種々の成形に適した材料開発は実用レベルではほとんど行われておらず、既存の高r値鋼板や高延性鋼板がハイドロフォーム成形に使用されつつある。
【0006】
発明の開示
本発明は、材料の特性値を限定してハイドロフォーム等の成形性に優れた鋼管及びその製造方法を提供するものである。
【0007】
本発明者らは、ハイドロフォーム等の成形性に優れた材料の金属組織、集合組織及びその制御方法を見出し、これらを規定することでハイドロフォーム等の成形性に優れた鋼管及びその製造方法を提供する。
【0008】
即ち、本発明の要旨とするところは以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.0005〜0.30%、Si:0.001〜2.0%、Mn:0.01〜3.0%を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、金属組織の面積率で50%以上がフェライトからなり、フェライト粒の結晶粒径が0.1〜200μmの範囲にあり、各フェライト粒の平均アスペクト比(長手方向粒長さ/厚み方向粒厚さ)が0.5〜3.0であり、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上の何れか一方又は両方であることを特徴とする成形性の優れた鋼管。
【0009】
(2)質量%で、C:0.0005〜0.30%、Si:0.001〜2.0%、Mn:0.01〜3.0%、を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、金属組織の面積率で50%以上がフェライトからなり、フェライト粒の結晶粒径が0.1〜200μmの範囲にあり、各フェライト粒の平均アスペクト比(長手方向粒長さ/厚み方向粒厚さ)が0.5〜3.0であり、鋼管の集合組織として、
(1)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{332}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比のうちの何れか1又は2項目以上が3.0以上であること、
(2)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>〜{223}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>のX線ランダム強度比の何れか一方又は両方が3.0以下であること、
(3)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>〜{111}<112>及び{554}<225>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上であることの何れか一方又は両方であること、
の上記(1)乃至(3)のうちの何れか1又は2項目以上を満たすことを特徴とする成形性の優れた鋼管。
【0010】
(3)質量%で、C:0.0005〜0.30%、Si:0.001〜2.0%、Mn:0.01〜3.0%、を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、金属組織の面積率で50%以上がフェライトからなり、フェライト粒の結晶粒径が0.1〜200μmの範囲にあり、各フェライト粒の平均アスペクト比(長手方向粒長さ/厚み方向粒厚さ)が0.5〜3.0であり、
(1)鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が1.5以上、かつ、
(2)鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比が5.0以下、を満たすことを特徴とする成形性の優れた鋼管。
(4)鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上を満たすことを特徴とする前記(3)に記載の成形性の優れた鋼管。
(5)鋼中に、更に、質量%で、Al:0.001〜0.5%、Zr:0.001〜0.5%、Mg:0.0001〜0.5%、の1種又は2種以上を含むことを特徴とする前記(1)乃至(4)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(6)質量%で、Al、Zr、Mgの1種又は2種以上を合計で0.0001〜0.5%含むことを特徴とする前記(5)に記載の成形性の優れた鋼管。
【0011】
(7)鋼中に、更に、質量%で、Ti:0.001〜0.5%、V:0.001〜0.5%、Nb:0.001〜0.5%、の1種又は2種以上を含むことを特徴とする前記(1)乃至(6)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(8)質量%で、Ti、V、Nbの1種又は2種以上を合計で0.001〜0.5%含むことを特徴とする前記(7)に記載の成形性の優れた鋼管。
(9)鋼中に、更に、質量%で、Pを0.001〜0.20%含むことを特徴とする前記(1)乃至(8)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(10)鋼中に、更に、N:0.0001〜0.03%を含むことを特徴とする前記(1)乃至(9)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(11)鋼中に、更に、質量%で、Bを0.0001〜0.01%含むことを特徴とする前記(1)乃至(10)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
【0012】
(12)鋼中に、更に、質量%で、Cr:0.001〜1.5%、Cu:0.001〜1.5%、Ni:0.001〜1.5%、Co:0.001〜1.5%、W:0.001〜1.5%、Mo:0.001〜1.5%、の1種又は2種以上を含むことを特徴とする前記(1)乃至(11)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(13)質量%で、Cr、Cu、Ni、Co、W、Moの1種又は2種以上を合計で0.001〜1.5%含むことを特徴とする前記(12)に記載の成形性の優れた鋼管。
(14)鋼中に、更に、質量%で、Ca:0.0001〜0.5%、希土類元素(Rem):0.0001〜0.5%、の1種又は2種を含むことを特徴とする前記(1)乃至(13)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(15)質量%で、Ca、希土類元素(Rem)の1種又は2種を合計で0.0001〜0.5%含むことを特徴とする前記(14)に記載の成形性の優れた鋼管。
(16)鋼中に、更に、質量%で、Hf:0.001〜2.0%、Ta:0.001〜2.0%、の1種又は2種を含むことを特徴とする前記(1)乃至(15)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
【0013】
(17)各フェライト粒径の粒径分布の標準偏差が平均粒径の±40%以内にあることを特徴とする前記(1)乃至(16)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(18)各フェライト粒径が1〜200μmで粒径分布をなすことを特徴とする前記(17)に記載の成形性の優れた鋼管。
(19)フェライトの平均粒径が10〜200μmであることを特徴とする前記(1)乃至(18)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(20)フェライトの平均粒径が10〜40μmであることを特徴とする前記(1)乃至(18)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(21)フェライトの面積率が82%以上であることを特徴とする前記(1)乃至(20)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
【0014】
(22)鋼管の特性として、
(1)管長手方向のn値が0.12以上であること、
(2)管円周方向のn値が0.12以上であること、
の何れか一方又は両方を満たすことを特徴とする前記(1)乃至(21)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(23)鋼管の特性として、管長手方向のr値が1.1以上であることを特徴とする前記(22)に記載の成形加工性に優れた鋼管。
(24)鋼管の特性として、
(1)管長手方向のn値が0.18以上であること、
(2)管周方向のn値が0.18以上であること、
の何れか一方又は両方を満たすことを特徴とする前記(1)乃至(21)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
(25)鋼管の特性として、管長手方向のr値が0.6以上2.2未満であることを特徴とする前記(24)に記載の成形性の優れた鋼管。
【0015】
(26)前記(1)乃至(25)の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管の製造方法であって、前記(1)乃至(16)の何れか1項に記載の成分組成を有する鋼塊を1050℃〜1300℃に加熱して熱間圧延をAr3変態点−10℃以上Ar3変態点+120℃未満で行い、巻き取り処理を750℃以下で行い、得られた熱延板、又は、更に、冷間圧延、焼鈍を行って得られた冷延板を基板として母管を造管した後、920〜980℃に加熱後、880〜650℃で縮径加工を施すことを特徴とする成形加工性に優れた鋼管の製造方法。
(27)前記縮径加工の縮径率が10〜40%であることを特徴とする前記(26)に記載の成形性の優れた鋼管の製造方法。
【0016】
発明を実施するための最良の形態
以下に、本発明を詳細に説明する。まず、前記(1)の発明について説明する。
【0017】
以下の説明において、成分含有量は質量%である。
【0018】
C:Cは高強度化に有効で0.0005%以上添加するが、集合組織を制御する上で多量添加は好ましくないので、上限を0.30%とした。
【0019】
Si:Siは強化元素であり、脱酸元素でもあることから下限を0.001%とし、過剰添加はメッキのぬれ性や加工性の劣化を招くため、上限を2.0%とした。
【0020】
Mn:Mnは高強度化に有効な元素であるため下限を0.01%とした。また、過剰添加は延性の低下を招くため、上限を3.0%とした。
【0021】
鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群及び{110}<110>のX線ランダム強度比:ハイドロフォーム成形を行う上で最も必要な特性値である。板厚中心位置での板面のX線回折を行い、ランダム結晶に対する各方位の強度比を求めたときの、{110}<110>〜{111}<110>の方位群での平均を2.0以上とした。
【0022】
この方位群に含まれる主な方位は、{110}<110>、{661}<110>、{441}<110>、{331}<110>、{221}<110>、{332}<110>、{443}<110>、{554}<110>及び{111}<110>である。
【0023】
これらの各方位のX線ランダム強度比は、{110}極点図よりベクトル法により計算した3次元集合組織や、{110}、{100}、{211}、{310}極点図のうちの複数の極点図を基に級数展開法で計算した3次元集合組織から求めればよい。
【0024】
例えば、後者の方法から各結晶方位のX線ランダム強度比を求める場合には、3次元集合組織のφ2=45度断面における(110)〔1−10〕、(661)〔1−10〕、(441)〔1−10〕、(331)〔1−10〕、(221)〔1−10〕、(332)〔1−10〕、(443)〔1−10〕、(554)〔1−10〕及び(111)〔1−10〕の強度で代表させることができる。
【0025】
{110}<110>〜{111}<110>の方位群の平均X線ランダム強度比とは、上記の各方位の相加平均である。上記方位のすべての強度が得られない場合には、{110}<110>、{441}<110>、{221}<110>の方位の相加平均で代替してもよい。中でも{110}<110>は重要であり、この方位のX線ランダム強度比が3.0以上であることが特に望ましい。
【0026】
{110}<110>〜{111}<110>の方位群の平均強度比が2.0以上で、かつ、{110}<110>の強度比が3.0以上であれば、特にハイドロフォーム用鋼管として更に好適であることは言うまでもない。
【0027】
また、製品形状が成形加工モードにおいて軸押し量を比較的大きく取らなければならないような場合には、上記方位群の平均強度比が3.5以上であること、{110}<110>の強度比が5.0以上であることが望ましい。
【0028】
また、前記(2)の発明では、鋼管の集合組織として、
(1)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{332}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比のうちの何れか1又は2項目以上が3.0以上であること、
(2)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>〜{223}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>のX線ランダム強度比の何れか一方又は両方が3.0以下であること、
(3)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>〜{111}<112>及び{554}<225>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上であることの何れか一方又は両方であること、の上記(1)乃至(3)のうちの何れか1又は2項目以上を満たすこととした。
【0029】
上記方位群のうち、(1)の方位限定については、{110}<110>〜{111}<110>の方位群のうち{111}<110>については、その相加平均から削除しても本発明の効果を失することはない。
【0030】
すなわち、少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比、{110}<110>〜{332}<110>の方位群の平均強度比、及び、{110}<110>のX線ランダム強度比のうちの、何れか1又は2以上が3.0以上であれば、本発明の意味する高成形性(各ハイドロフォームの条件での拡管率で1.25以上)を達成することが可能である。
【0031】
このように、少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{332}<110>の方位群及び{110}<110>のX線ランダム強度比が、ハイドロフォーム成形を行う上で重要な特性値の1つである。
【0032】
また、(2)の方位限定については、少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>〜{223}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が3.0を超え、又は、少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>のX線ランダム強度比が3.0を超えると、本発明の目的とする、特にハイドロフォームにおける拡管率等が1.2程度以下にまで低くなるため、それぞれを3.0以下とした。
【0033】
また、(3)の方位限定については、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>〜{111}<112>及び{554}<225>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0未満、又は、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0未満であると、やはりハイドロフォームにおける拡管率が低くなる傾向にあるので、それぞれ2.0以上及び3.0以上の集積度を確保することとし、前記(1)及び(2)と併せて(1)〜(3)のうちの少なくとも1項目以上を満たすこととし、ハイドロフォーム成形時の加工性を確保するものとした。
【0034】
また、上記の各方位の強度比は、板厚中心位置での板面のX線回折を行い、ランダム結晶に対する各方位の強度比を求める。
【0035】
上記方位群に含まれる主な方位について説明する。
【0036】
{110}<110>〜{332}<110>の方位群に含まれる主な方位は、{110}<110>、{661}<110>、{441}<110>、{331}<110>、{221}<110>、{332}<110>、{443}<110>、及び、{554}<110>である。
【0037】
また、{100}<110>〜{223}<110>の方位群に含まれる主な方位は、{100}<110>、{116}<110>、{114}<110>、{113}<110>、{112}<110>、{335}<110>、及び、{223}<110>である。
【0038】
また、{111}<110>〜{111}<112>の方位群に含まれる主な方位は、{111}<110>、及び、{111}<112>である。
【0039】
これらの各方位のX線ランダム強度比は、{110}極点図よりベクトル法により計算した3次元集合組織や、{110}、{100}、{211}、{310}極点図のうちの複数の極点図を基に、級数展開法で計算した3次元集合組織から求めればよい。
【0040】
例えば、{110}<110>〜{332}<110>の方位群について、後者の方法から各結晶方位のX線ランダム強度比を求めるには、3次元集合組織のφ2=45度断面における(110)〔1−10〕、(661)〔1−10〕、(441)〔1−10〕、(331)〔1−10〕、(221)〔1−10〕、(332)〔1−10〕、(443)〔1−10〕、(554)〔1−10]で計算でき、また、{100}<110>〜{223}<110>の方位群では、(001)〔1−10〕、(116)〔1−10〕、(114)〔1−10〕、(113)〔1−10〕、(112)〔1−10〕、(335)〔1−10〕及び(223)〔1−10〕で、{111}<110>〜{111}<112>の方位群では、(111)〔1−10〕及び(111)〔−1−12〕で、それぞれ代表できる。
【0041】
また、特に重要な{110}<110>〜{332}<110>の方位群について、上記方位のすべての強度が得られない場合には、(110)〔1−10〕、(441)〔1−10〕、(221)〔1−10〕の方位の相加平均で代替してもよい。
【0042】
なお、本発明の集合組織は、通常の場合、φ2=45°断面において上記の方位群の範囲内に最高強度を有し、この方位群から離れるにしたがって徐々に強度レベルが低下するが、X線の測定精度の問題や、鋼管製造時の軸周りのねじれの問題、X線試料作製の精度の問題などを考慮すると、最高強度を示す方位が、これらの方位群から±5°乃至10°程度ずれる場合も有り得る。
【0043】
鋼管のX線回折を行う場合には、鋼管より弧状試験片を切り出し、これをプレスして平板としX線解析を行う。また、弧状試験片から平板とするときは、試験片加工による結晶回転の影響を避けるため極力低歪みで行うものとし、加えられる歪み量の上限を10%とし、それ以下で行うこととした。このようにして得られた板状の試料については、機械研磨によって所定の板厚まで減厚した後、化学研磨などによって歪みを除去すると同時に、板厚中心層が測定面となるように調整する。
【0044】
なお、鋼板の板厚中心層に偏析帯が認められる場合には、板厚の3/8〜5/8の範囲で偏析帯のない場所について測定すればよい。また、偏析帯が認められない場合においても、板厚1/2の板面以外の板面、例えば、上記3/8〜5/8の範囲で、請求の範囲で規定する集合組織が得られてもよい。更に、X線測定が困難な場合には、EBSP法やECP法により測定しても差し支えない。
【0045】
本発明の集合組織は、上述の通り板厚中心又は板厚中心近傍の面におけるX線測定結果により規定されるが、中心付近以外の板厚においても同様の集合組織を有することが好ましい。しかしながら、鋼管の外側表面〜板厚1/4程度までは、後述する縮径加工によるせん断変形に起因して集合組織が変化し、上記の集合組織の要件を満たさない場合もあり得る。
【0046】
なお、{hkl}<uvw>とは、上述の方法でX線用試料を採取したとき、板面に垂直な結晶方位が<hkl>で、鋼管の長手方向が<uvw>であることを意味する。
【0047】
本発明の集合組織に関する特徴は、通常の逆極点図や正極点図だけでは表すことができないが、例えば、鋼管の半径方向の方位を表す逆極点図を板厚の中心付近に関して測定した場合、各方位のX線ランダム強度比は、以下のようになることが好ましい。
【0048】
<100>:2以下、<411>:2以下、<211>:4以下、<111>:15以下、<332>:15以下、<221>:20.0以下、<110>:30.0以下。
【0049】
また、軸方向を表す逆極点図においては、<110>:10以上、上記の<110>以外の全ての方位:3以下。
【0050】
次に、前記(3)及び(4)の発明について説明する。
【0051】
集合組織:成形性を確保するため、
(1)鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が1.5以上、かつ、
(2)鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比が5.0以下、を満たすこととした。この範囲を外れるとn値の劣化が懸念される。
【0052】
更に、成形性を高め、n値とr値の良好なバランスを得るために、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上を満たすことが好ましい。
【0053】
{110}<110>〜{111}<110>の方位群の平均X線ランダム強度比の中でも、{111}<110>の強度比は重要であり、特に、複雑形状や大型の成型品を成形加工する場合には、この方位のX線ランダム強度比が3.0以上であることが特に望ましい。
【0054】
{110}<110>〜{111}<110>の方位群の平均強度比が2.0以上で、かつ、{111}<110>の強度比が3.0以上であれば、特にハイドロフォーム用鋼管として更に好適であることは言うまでもない。
【0055】
また、{110}<110>も重要な方位の1つである。しかしながら、延性および管長手及び周方向のn値を十分に確保するためには5.0以下とする必要があり、これを上限とした。
【0056】
なお、{hkl}<uvw>とは、上述の方法でX線用試料を採収したとき、板面に垂直な結晶方位が<hkl>で、鋼管の長手方向が<uvw>であることを意味する。
【0057】
これらの方位及び方位群に含まれる主な方位は、前記(1)の発明で説明したものと同じである。
【0058】
以下に、前記(5)〜(16)の発明の成分組成に係る限定理由について説明する。
Al、Zr、Mg:脱酸元素である。また、Alは、特に、箱焼鈍を行う場合には成形性向上に寄与する。一方、過剰添加は、酸化物、硫化物や窒化物の多量晶出・析出を招き、清浄度を劣化させ、延性を低下させてしまう上、メッキ性を著しく損なう。したがって、必要に応じて、これらの1種または2種以上を、合計で0.0001〜0.50%、又は、Al:0.0001〜0.5%、Zr:0.0001〜0.5%、Mg:0.0001〜0.5%とした。
【0059】
Nb、Ti、V:必要に応じて添加するNb、Ti、Vは、これらの1種又は2種以上の合計、又は、単独での0.001%以上の添加で、炭化物、窒化物もしくは炭窒化物を形成することによって鋼材を高強度化するが、その合計又は単独の含有量が0.5%を超えた場合には、母相であるフェライト粒内もしくは粒界に多量の炭化物、窒化物もしくは炭窒化物として析出して、延性を低下させることから、添加範囲を1種又は2種以上の合計又は単独で0.001〜0.5%とした。
【0060】
P:Pは高強度化に有効な元素であるが、溶接性や鋳片の耐置き割れ性の劣化や疲労特性、靱性の劣化を招くことから、必要に応じて添加することとし、その範囲を0.001〜0.20%とした。
【0061】
B:必要に応じて添加するBは、粒界の強化や鋼材の高強度化に有効ではあるが、その添加量が0.01%を超えるとその効果が飽和するばかりでなく、必要以上に鋼板強度を上昇させ、加工性も低下させることから、0.0001〜0.01%とした。
【0062】
Ni、Cr、Cu、Co、Mo、W:これらは強化元素であり、必要に応じて1種又は2種以上の合計で又は単独で0.001%以上の添加とした。また、過剰の添加は延性低下を招くことから、1種又は2種以上の合計又は単独で0.001〜1.5%とした。
【0063】
Ca、希土類元素(Rem):介在物制御に有効な元素で、適量添加は熱間加工性を向上させるが、過剰の添加は、逆に熱間脆化を助長させるため、必要に応じて、合計又は単独で0.0001〜0.5%の範囲とした。ここで、希土類元素(Rem)とは、Y、Sr及びランタノイド系の元素を指し、工業的にはこれらの混合物であるミッシュメタルとして添加することがコスト的に有利である。
【0064】
N:Nは高強度化に有効で0.0001%以上の添加とするが、溶接欠陥制御の点で多量添加は好ましいものではなく、上限を0.03%とした。
【0065】
Hf、Ta:必要に応じて添加するHf、Taは、それぞれ0.001%以上の添加で炭化物、窒化物もしくは炭窒化物を形成することによって鋼材を高強度化するが、2.0%を超えた場合には、母相であるフェライト粒内もしくは粒界に多量の炭化物、窒化物もしくは炭窒化物として析出して延性を低下させることから、添加範囲を、それぞれ単独で0.001〜2.0%とした。
【0066】
また、不可避的不純物としてO、Sn、S、Zn、Pb、As、Sbなどを、それぞれ0.01%以下の範囲で含んでも、本発明の効果を失するものではない。
【0067】
結晶粒径:集合組織を制御するにあたり結晶粒径を制御することが重要である。特に、{110}<110>の強度をより強くするためには、主相であるフェライトの粒径を0.1〜200μmに制御することが必要である。また、ある程度混粒であっても、例えば、0.1〜10μmのフェライト粒の領域と、10〜100μmのフェライト粒の領域が混在する金属組織においても、{110}<110>〜{332}<110>の方位群で最も成形性向上に重要な{110}<110>の強度を高めることとができれば、本発明の効果を失することはない。ここでフェライト粒径は、JISに準拠した切断法で求めるものとした。
【0068】
ここで、フェライト粒径やアスペクト比を測定するにあたり、粒界を明確化する必要がある。観察断面を数μmの研磨用ダイヤモンド又はバフ研磨で仕上げて、炭素量の比較的高い鋼種については、2〜5%ナイタール液を用いて、極低炭素鋼(例えばIF鋼)については、特殊エッチング液:SULC−Gを用いて、それぞれフェライト粒界を明確に出現させる。
【0069】
特殊エッチング液は、以下の方法で作成する。水100mlにドデシルベンゼンスルホン酸:2〜10g、蓚酸:0.1〜1g、ピクリン酸:1〜5gを溶かした後、6Nの塩酸:2〜3mlを加えることで作製できる。これらの手法を用いて得られる組織には、フェライト粒界や、そのサブグレインの一部も出現することがある。
【0070】
ここで言うフェライト粒界とは、これらの一部出現したサブグレインのような界面も含めて、上記の試料調整により光学顕微鏡により可視化された界面をさし、粒径及びアスペクト比を測定するものとする。ここで、フェライト粒径は、100〜500倍の20視野以上の画像解析により測定を行い、粒径やアスペクト比等を求めた。また、フェライトを球形と仮定して面積率を測定した。なお、この値は体積率もほぼ同じ値をとる。
【0071】
さらに、フェライト以外の金属組織として、パーライト、ベイナイト、マルテンサイト、オーステナイト及び炭窒化物等の組織を含んでもよい。また、延性確保の理由でこれらの硬質相は50%未満とする。また、0.1μm未満の再結晶粒を工業的に作製することは困難であり、200μm超の粒が混在すると{110}<110>の強度が低下し、成形性劣化につながるため、これを上限とした。
【0072】
更には、{110}<110>〜{332}<110>の方位群の強度比を高め、{100}<110>〜{223}<110>の強度比を低めるために、フェライト粒のアスペクト比を限定し、前記(17)の発明においては、フェライト粒径の標準偏差を限定した。
【0073】
これらの値は、100〜1000倍の光学顕微鏡にて20視野以上の観察を行い、各粒径については、円相当径を画像解析により求めて標準偏差を算出した。
【0074】
また、アスペクト比については、圧延方向と平行な線分と同じ長さの垂直方向の線分とに交わる各フェライト粒界の数の比により、アスペクト比=圧延方向と垂直方向/圧延方向と平行、により求めた。標準偏差が平均粒径の±40%を超えたり、アスペクト比が3を超えたり、一方、該比が0.5未満では、成形性が劣化する傾向にあるため、これらを上・下限として規定した。
【0075】
また、前記(18)の発明においては、{111}<110>及び/又は{110}<110>〜{332}<110>の方位群の強度比を高めるため、フェライト粒径の下限値を1μmとした。
【0076】
次に、前記(22)の発明について説明する。
【0077】
n値:ハイドロフォームでは、ある程度、等方的に加工が加えられる場合もあり、管の長手方向及び/又は周方向のn値を確保する必要があるため、それぞれ0.12を下限とした。n値の上限は特に定めることなく本発明の効果を得ることができる。
【0078】
n値は、JISの引張り試験法における歪み量が5〜10%又は3〜8%で求められる値と定義する。
【0079】
次に、前記(23)の発明について説明する。
【0080】
r値:ハイドロフォームでは、軸押しをして材料を流入させる加工もあり、そのような部位の加工性を確保するため、管長手方向のr値の下限を1.1とした。r値の上限は特に定めることなく本発明の効果を得ることができる。
【0081】
r値は、JISにある引張り試験で歪み量で10%又は5%で得られる値と定義する。
【0082】
次に前記(24)の発明について説明する。
【0083】
鋼管の長手方向及び/又は周方向のn値:ハイドロフォーム等における破断又は挫屈まで加工度を高めるのに重要であり、長手方向及び/又は周方向で0.18以上とした。成型時の変形モードによって変形量が長手方向や周方向で異なる場合が多いが、いろいろな加工経路でも良好な良加工性を確保するためには、長手方向及び周方向のn値が0.18以上であることが望ましい。
【0084】
また、極めて厳しい加工の場合には、長手方向及び周方向のn値が共に0.20以上であることが望ましい。n値の上限については、特に定めることなく本発明の効果を得ることができるが、加工経路によっては、管長手方向のr値が高いことが望まれる場合もあり、この場合には、縮径加工条件などからn値は0.3以下として、管長手方向のr値を向上させることが好ましい場合がある。
【0085】
次に、前記(25)の発明について説明する。
【0086】
鋼管の長手方向のr値:これまでの研究によれば、例えば、第50回塑性加工連合講演大会(1999年,447頁)にあるように、ハイドロフォーム成形に及ぼすr値の影響が、シミュレーションによる解析により、長手方向のr値がHFでの1基本変形モードであるT字成形では効果的であることが示されている。また、FISITA World Automotive Congress,2000A420(於Seoul,June12-15,2000)には、縮径率を上げることで、長手方向のr値の向上が望めることが示されている。
【0087】
しかし、縮径加工度を高めて長手方向のr値を向上させても、もう1つの重要な成形性の特性値であるn値が低下してしまっては、鋼管の加工性が改善されたことにはならない。一方では、部材の大型化が進む中、T字成形のような材料流入が十分生じるような形でハイドロフォーム等が行われる部分に加えて、材料の流入が比較的少ない部分での成形性をも確保しなければならない。すなわち、n値も十分に確保する必要があり、長手方向のr値は低くするように、縮径加工度の低下や縮径加工を比較的高温で行うことが有効であることを見出した。
【0088】
長手方向のr値を2.2未満とすることで、前述した長手方向及び/又は周方向のn値の確保が工業的に容易になることから、これを上限とした。
【0089】
一方、r値の下限は成形性確保の点から0.6以上とする。
【0090】
次に、前記(26)及び(27)の発明(成形性の優れた鋼管の製造法)について説明する。
【0091】
本発明の鋼管を製造するにあたっては、高炉、電炉による溶製に続き各種の2次製錬を行い、インゴット鋳造や連続鋳造を行い、連続鋳造の場合には、そのまま熱間圧延するなどの製造方法を組み合わせて製造しても、何ら本発明の効果を阻害するものではない。
【0092】
また、1050℃〜1300℃に鋼塊を加熱して熱間圧延をAr3変態点−10℃以上Ar3変態点+120℃未満で行うことや、熱延時に潤滑圧延を施すこと、熱延板の巻き取り処理を750℃以下で行うこと、更には、冷間圧延を施すこと、その後に箱焼鈍又は連続焼鈍にて焼鈍を行うなど、造管前の鋼板の製造方法を組み合わせて製造しても、何ら本発明の効果を阻害するものではない。すなわち、造管用の鋼板は熱延板、冷延板又は冷延焼鈍板を用いることができる。
【0093】
熱延板又は冷延板の集合組織:下記(1)〜(4)のうちの何れか1又は2項目以上を満足させることは、鋼管の成形性をより高めるための条件である。
【0094】
(1)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上の何れか一方又は両方であること。
【0095】
(2)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{332}<110>の方位群のXランダム強度比、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比のうちの何れか1又は2項目以上が3.0以上であること。
【0096】
(3)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>〜{223}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>のX線ランダム強度比の何れか一方又は両方が3.0以下であること。
【0097】
(4)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>〜{111}<112>及び{554}<225>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上の何れか一方又は両方であること。
【0098】
また、O、Sn、S、Zn、Pb、As、Sbなどが、それぞれ0.01%以下混入しても、本発明の効果を失することはない。さらに、鋼管製造にあたっては、電縫溶接、TIG、MIG、レーザー溶接、UOや鍛接等の溶接・造管手法等を用いることができる。
【0099】
これらの溶接鋼管製造において、溶接熱影響部に対しては、必要とする特性に応じて、局部的な固溶化熱処理を、単独あるいは複合して、場合によっては、複数回重ねて行ってもよく、本発明の効果をさらに高める。この熱処理は溶接部と溶接熱影響部のみに付加することが目的であって、製造時にオンラインあるいはオフラインで施行できる。また、縮径、又は、縮径前に均質化熱処を施しても何ら本発明の効果を阻害しない。
【0100】
また、縮径時に潤滑を施すことは成形性向上の点で望ましく、特に表層の集合組織を請求の範囲で規定するようなものとして、板厚全面に{111}<110>及び/又は{110}<110>〜{332}<110>への集積度を高めた成形加工性の優れた鋼管を製造でき、本発明の効果を助長するものである。
【0101】
加熱温度:加熱温度がAc3変態点−50℃より低いと、延性低下や集合組織形成の点で不利になる原因となり、溶接部の成形性向上のために、縮径前の加熱温度をAc3変態点以上とし、粒の粗大化を防止するため、加熱温度をAc3+200℃以下と規定する。さらに、本発明の実施例に基づいて、縮径前の加熱温度の範囲を920〜980℃とする。
【0102】
縮径加工温度:縮径後の歪み硬化を回復させるために、縮径時の加工温度を650℃以上とし、粒の粗大化防止のため900℃以下と規定する。縮径加工温度が650℃より低いとn値が低下する。縮径加工温度の上限は、酸化による表面性状劣化のため、880℃以下とすることが好ましい。
【0103】
縮径率:縮径率は40%を超えるとn値、延性や表面性状の劣化が懸念される。縮径率の下限は集合組織形成助長のため10%とする。
【0104】
縮径率とは、母管の外径で製品の外径を除して1から差し引いた値とし、加工により縮径した量を意味する。
【0105】
また、縮径時に潤滑を施すことは成形性向上の点で望ましく、特に表層の集合組織を本発明で規定する範囲内にあるようなものとして、板厚全面に、{111}<110>及び/又は{110}<110>〜{111}<110>への集積度を高め、{110}<110>への集積を適度に抑制することで、ハイドロフォーム等における種々の成形モードにおいて良好な加工性を示す高強度鋼管を製造でき、本発明の効果を助長するものである。
【0106】
実施例
[実施例1]
表1及び2に示す成分の各鋼を、実験室規模で溶製して1200℃に加熱後、熱間圧延して、各鋼の成分と冷却速度で決まるAr3変態点−10℃以上Ar3変態点+120℃未満(概ね900℃)で、2.2又は7mm厚さに熱間圧延を終了し、造管用の元板及び冷間圧延用にそれぞれ用いた。
【0107】
又、一部については更に冷延後焼鈍して、2.2mm厚さの冷延焼鈍板を作製した。その後、外径108〜49mmに冷間で電縫溶接を用いて造管した後、表3及び4に示す加熱温度及び縮径加工時の温度にて、外径75〜25mmに縮径又は造管後熱処理を行い、高強度鋼管を作製した。
【0108】
ハイドロフォーム成形は、バーストに至るまで行った。内圧と軸押し量を制御して、種々の押し込み量および内圧にてハイドロフォーム成形を挫屈またはバーストするまで行い、最大拡管率(拡管率=成形後の最大周長/母管の周長)を示す部位及び破断部近傍もしくは最大板厚減少部分の管の長手方向歪み:εφと、周方向歪み:εθを測定した。この2つの歪の比ρ=εφ/εθと最大拡管率をプロットし、εφ/εθが−0.5(板厚は減少するためマイナスとなる)になる拡管率を求めて、これもハイドロフォーム成形性の1指標として評価した。
【0109】
表3及び4に各鋼の特性を併せて示す。各集合組織の方位群の強度やn値及びr値が本発明の範囲を満たすものは、拡管率が高い。また、縮径時の加熱温度がAc3を超えるもので拡管率が高い。また、フェライトの面積率および粒径分布についても、ほとんどの鋼がフェライトを主相として、その平均粒径も100μm以下である。また、平均粒径とその標準偏差からも判るように、0.1μm以下及び200μm以上のフェライト粒は測定されていない。
【0110】
一方では、縮径時の加熱温度及び/又は縮径加工温度の低い場合(NDD鋼、NFF鋼、NJJ鋼)は、低拡管率である。また高CのCNNA鋼、高NbのCNBB鋼及び高Bの、CNCC鋼では、拡管率は低い。また、CNAA鋼及びCNBB鋼では硬質相が多くなり、精度よく粒径を測定することができなかった。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】
[参考例]
表5及び6に示す成分の各鋼を、実施例1と同じ条件で、2.2mm厚さの熱延板又は冷延焼鈍板を作製した。その後、外径108mm又は89.1mmに、TIG、レーザーまたは電縫溶接を用いて造管した後に加熱して、外径63.5〜25mmに縮径して高強度鋼管を作製した。
【0116】
ハイドロフォーム成形は、バーストに至るまで行った。このときの破断部近傍もしくは最大板厚減少部分の管の長手方向歪みεφと、周方向歪みεθの比εφ/εθが−0.1〜−0.2(板厚は減少するためマイナスとなる)になる拡管率を求めて、これをハイドロフォーム成形性の1指標として評価した。
【0117】
X線解析は、鋼管から弧状試験片を切り出し、プレスして平板として行った。また、X線の相対強度はランダム結晶と対比することで求めた。
【0118】
表7及び8に、各鋼の管長手および周方向のn値、管長手方向のr値、各方位群のX線強度比およびハイドロフォーム成形におけるバーストまでの最大拡管率(=バースト時点の最大径/元管の径)を示す。
【0119】
発明鋼A〜Oでは、管長手及び/又は周方向のn値が0.18以上を示し、A鋼のレーザー溶接管を除き、管長手方向のr値は2.2未満である。
【0120】
更に、{110}<110>〜{111}<110>の方位群の平均X線ランダム強度比が1.5以上、かつ、{110}<110>のX線相対強度が5.0以下であり、一部鋼種については、更に、{111}<110>のX線相対強度が3.0以上となり、拡管率も1.30を超える良好な値を示す。
【0121】
一方、高CのCA鋼、高MgのCB鋼、高NbのCC鋼、高BのCE鋼及び高CrのCF鋼は、n値が長手および周方向ともに低く、拡管率も低い。また、CE以外は{110}<110>及び/又は{111}<110>、{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比が低く、拡管率はさらに低い。一方、高PのCD鋼及び高(Ca+REM)のCG鋼は造管時に溶接不良が発生してしまい、量産設備での造管は難しいことが判る。
【0122】
【表5】
【0123】
【表6】
【0124】
【表7】
【0125】
【表8】
【0126】
[実施例2]
表5及び6に示す成分のうち、A鋼、F鋼、H鋼、K鋼及びL鋼を、実験室規模で溶製して1200℃に加熱後、熱間圧延して各鋼の成分と冷却速度で決まるAr3変態点−10℃以上Ar3変態点+120℃未満(概ね900℃)で、2.2mm厚さに熱間圧延を終了し、造管用の元板とした。
【0127】
その後、外径108又は89.1mmに冷間で電縫溶接を用いて造管した後、表9に示す加熱温度及び縮径加工時の温度にて、外径63.55〜25mmに縮径して高強度鋼管を作製した。
【0128】
ハイドロフォーム成形は、バーストに至るまで行った。このときの破断部近傍もしくは最大板厚減少部分の管の長手方向歪みεφと、周方向歪みεθの比εφ/εθが−0.1〜−0.2(板厚は減少するためマイナスとなる)になる拡管率を求めて、これをハイドロフォーム成形性の1指標として評価した。表9に各鋼の特性を示す。
【0129】
更に、{110}<110>〜{111}<110>の方位群の平均X線ランダム強度比が1.5以上、かつ、{110}<110>のX線相対強度が5.0以下であり、一部鋼種については、更に、{111}<110>のX線相対強度が3.0以上となり、拡管率も1.30を超える良好な値を示す。一方、縮径率が77%と高いものは縮径時に破断した。
【0130】
【表9】
【0131】
産業上の利用分野
本発明によれば、ハイドロフォーム等の成形性に優れた材料の集合組織及び、その制御方法を見出だしこれを限定することで、ハイドロフォーム等の成形性に優れた高強度鋼管を得ることができる。
Claims (27)
- 質量%で、
C :0.0005〜0.30%、
Si:0.001〜2.0%、
Mn:0.01〜3.0%、
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、金属組織の面積率で50%以上がフェライトからなり、フェライト粒の結晶粒径が0.1〜200μmの範囲にあり、各フェライト粒の平均アスペクト比(長手方向粒長さ/厚み方向粒厚さ)が0.5〜3.0であり、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上の何れか一方又は両方であることを特徴とする成形性の優れた鋼管。 - 質量%で、
C :0.0005〜0.30%、
Si:0.001〜2.0%、
Mn:0.01〜3.0%、
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、金属組織の面積率で50%以上がフェライトからなり、フェライト粒の結晶粒径が0.1〜200μmの範囲にあり、各フェライト粒の平均アスペクト比(長手方向粒長さ/厚み方向粒厚さ)が0.5〜3.0であり、鋼管の集合組織として、
(1)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{332}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比のうちの何れか1又は2項目以上が3.0以上であること、
(2)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>〜{223}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均、鋼板1/2板厚での板面の{100}<110>のX線ランダム強度比の何れか一方又は両方が3.0以下であること、
(3)少なくとも鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>〜{111}<112>及び{554}<225>の方位群のX線ランダム強度比の平均が2.0以上、鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上であることの何れか一方又は両方であること、
の上記(1)乃至(3)のうちの何れか1又は2項目以上を満たすことを特徴とする成形性の優れた鋼管。 - 質量%で、
C :0.0005〜0.30%、
Si:0.001〜2.0%、
Mn:0.01〜3.0%、
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、金属組織の面積率で50%以上がフェライトからなり、フェライト粒の結晶粒径が0.1〜200μmの範囲にあり、各フェライト粒の平均アスペクト比(長手方向粒長さ/厚み方向粒厚さ)が0.5〜3.0であり、
(1)鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>〜{111}<110>の方位群のX線ランダム強度比の平均が1.5以上、かつ、
(2)鋼板1/2板厚での板面の{110}<110>のX線ランダム強度比が5.0以下、
を満たすことを特徴とする成形性の優れた鋼管。 - 鋼板1/2板厚での板面の{111}<110>のX線ランダム強度比が3.0以上を満たすことを特徴とする請求項3に記載の成形性の優れた鋼管。
- 鋼中に、更に、質量%で、
Al:0.001〜0.5%、
Zr:0.001〜0.5%、
Mg:0.0001〜0.5%、
の1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。 - 質量%で、Al、Zr、Mgの1種又は2種以上を合計で0.0001〜0.5%含むことを特徴とする請求項5に記載の成形性の優れた鋼管。
- 鋼中に、更に、質量%で、
Ti:0.001〜0.5%、
V :0.001〜0.5%、
Nb:0.001〜0.5%、
の1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。 - 質量%で、Ti、V、Nbの1種又は2種以上を合計で0.001〜0.5%含むことを特徴とする請求項7に記載の成形性の優れた鋼管。
- 鋼中に、更に、質量%で、Pを0.001〜0.20%含むことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
- 鋼中に、更に、
N:0.0001〜0.03%
を含むことを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。 - 鋼中に、更に、質量%で、Bを0.0001〜0.01%含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
- 鋼中に、更に、質量%で、
Cr:0.001〜1.5%、
Cu:0.001〜1.5%、
Ni:0.001〜1.5%、
Co:0.001〜1.5%、
W :0.001〜1.5%、
Mo:0.001〜1.5%、
の1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。 - 質量%で、Cr、Cu、Ni、Co、W、Moの1種又は2種以上を合計で0.001〜1.5%含むことを特徴とする請求項12に記載の成形性の優れた鋼管。
- 鋼中に、更に、質量%で、
Ca:0.0001〜0.5%、
希土類元素(Rem):0.0001〜0.5%、
の1種又は2種を含むことを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。 - 質量%で、Ca、希土類元素(Rem)の1種又は2種を合計で0.0001〜0.5%含むことを特徴とする請求項14に記載の成形性の優れた鋼管。
- 鋼中に、更に、質量%で、
Hf:0.001〜2.0%、
Ta:0.001〜2.0%、
の1種又は2種を含むことを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。 - 各フェライト粒径の粒径分布の標準偏差が平均粒径の±40%以内にあることを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
- 各フェライト粒径が1〜200μmで粒径分布をなすことを特徴と する請求項17に記載の成形性の優れた鋼管。
- フェライトの平均粒径が10〜200μmであることを特徴とする請求項1乃至18の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
- フェライトの平均粒径が10〜40μmであることを特徴とする請求項1乃至18の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
- フェライトの面積率が82%以上であることを特徴とする請求項1乃至20の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。
- 鋼管の特性として、
(1)管長手方向のn値が0.12以上であること、
(2)管円周方向のn値が0.12以上であること、
の何れか一方又は両方を満たすことを特徴とする請求項1乃至21の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。 - 鋼管の特性として、管長手方向のr値が1.1以上であることを特徴とする請求項22に記載の成形性の優れた鋼管。
- 鋼管の特性として、
(1)管長手方向のn値が0.18以上であること、
(2)管周方向のn値が0.18以上であること、
の何れか一方又は両方を満たすことを特徴とする請求項1乃至21の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管。 - 鋼管の特性として、管長手方向のr値が0.6以上2.2未満であることを特徴とする請求項24に記載の成形性の優れた鋼管。
- 請求項1乃至25の何れか1項に記載の成形性の優れた鋼管の製造方法であって、請求項1乃至16の何れか1項に記載の成分組成を有する鋼塊を1050℃〜1300℃に加熱して熱間圧延をAr3変態点−10℃以上Ar3変態点+120℃未満で行い、巻き取り処理を750℃以下で行い、得られた熱延板、又は、更に、冷間圧延、焼鈍を行って得られた冷延板を基板として母管を造管した後、920〜980℃に加熱後、880〜650℃で縮径加工を施すことを特徴とする成形性の優れた鋼管の製造方法。
- 前記縮径加工の縮径率が10〜40%であることを特徴とする請求項26に記載の成形性の優れた鋼管の製造方法。
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