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JP4263332B2 - 研磨砥粒、化学機械研磨スラリーおよび銅系金属の研磨方法 - Google Patents

研磨砥粒、化学機械研磨スラリーおよび銅系金属の研磨方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属を始めとする各種の物質を研磨するための研磨砥粒、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing ;CMP)スラリーおよび銅系金属の研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
研磨砥粒は、半導体ウェハ表面の研磨、半導体ウェハ表面にAl,Cuなどの埋め込み配線を形成するための配線材料層の研磨、または光ディスクの研磨等に使用されている。
【0003】
ところで、例えば半導体ウェハの研磨をおいては、従来よりコロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、アルミナ、酸化マンガン等の無機酸化物粒子からなる研磨砥粒を水に分散させ、必要に応じて界面活性剤、酸化剤、キレート剤を混合した研磨スラリーを用い、前記半導体ウェハを発泡性パッド上に押圧して回転させるとともに、前記研磨スラリーを前記パッド上に供給して研磨を実施している。また、前記研磨砥粒を前記発泡性パッドに分散、固定し、このパッド上に前記半導体ウェハを押圧して回転させるとともに、研磨砥粒を含まず、前記界面活性剤等を含む水溶液を別途前記パッド上に供給して研磨を実施している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記研磨スラリーは前記研磨砥粒表面の活性によってそのpHや砥粒の分散状態が経時的に変化したり、逆に周囲に存在する酸化剤等の添加物の影響で砥粒の性質が変化したりする。また、研磨砥粒を研磨パッドに分散、固定する場合にも前記研磨砥粒表面の活性によって別途供給される水溶液のpHが変化したり、逆に別途供給される水溶液中の酸化剤等の添加物の影響で砥粒の性質が変化したりする。その結果、研磨特性が低下する等の問題が生じる。
【0005】
さらに、特にアルミナからなる比較的硬質の研磨砥粒は研磨後に被処理物に付着した場合、シリカからなる研磨砥粒に比べて著しく洗浄性が低く、ブラシ洗浄などの機械的洗浄でも除去し難いという問題があった。
【0006】
本発明は、併存する物質の影響による経時的な性質の変化がなく、かつ研磨後の被処理物からの洗浄が容易な研磨砥粒を提供しようとするものである。
【0007】
また、本発明は前記特性を有する研磨砥粒を含有し、前記研磨砥粒によるpH等の変動を抑制するとともにそれ自身の分散性が良好で、かつ周囲に存在する酸化剤等の添加物の影響を受け難いためにAl,Cuなどの金属を始めとする各種の物質を化学機械研磨するにあたって、優れた研磨性能を発揮でき、さらに研磨後の被処理物の洗浄が容易な化学機械研磨(CMP)スラリーを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る研磨砥粒は、チャンバ内で硬質無機化合物粒子に2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを化学蒸着とSi−H基の付加反応を行い、さらに加熱処理を施し、前記硬質無機化合物粒子の表面全体に親水性のポリシロキサン被膜を形成してなるものである。
【0009】
本発明に係る別の研磨砥粒は、チャンバ内で硬質無機化合物粒子に2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを化学蒸着とSi−H基の付加反応を行い、さらにエチレンオキシドをヒドロシリル反応させて、前記硬質無機化合物粒子の表面全体に親水性のポリシロキサン被膜を形成してなるものである。
【0010】
本発明に係るCMPスラリーは、前記各研磨砥粒のいずれかの研磨砥粒を含有することを特徴とするものである。
本発明に係る銅系金属の研磨方法は、前記各研磨砥粒のいずれかの研磨砥粒、2−キノリンカルボン酸、酸化剤および水を含む化学機械研磨スラリーで銅系金属を研磨することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる研磨砥粒を詳細に説明する。
【0012】
この研磨砥粒は、硬質無機化合物粒子の表面全体にポリシロキサン被膜を形成してなる。
【0013】
前記硬質無機化合物としては、例えばα−アルミナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ、酸化セリウム等を挙げることができる。前記θ−アルミナは、例えばアンモニウムドウソナイト(NH4AlCo3(OH)2)を1300℃で熱分解することにより製造される。このようなθ−アルミナは他のアルミナに比べて水和度が低いためにより硬質であるという特徴を有する反面、表面活性やアルカリ物質を徐々に放出する性質を有する。
【0014】
前記硬質無機化合物粒子は、0.02〜0.1μmの平均粒径を有し、球状もしくは球に近似した形状を有することが好ましい。
【0015】
前記ポリシロキサン被膜は、1〜30nmの厚さを有することが好ましい。
【0016】
前記ポリシロキサン被膜は、次のような方法により形成されることが好ましい。すなわち、チャンバ内に前記硬質無機化合物粒子を収納するとともに、前記チャンバ内にシロキサン系化合物、例えば2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを所望の温度に加熱して供給し、前記硬質無機化合物粒子への化学蒸着とSi−H基への付加反応の二段階により被覆する手法を採用することが好ましい。このような2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンによるCVDにおいて、2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンの分子は前記硬質無機化合物粒子の表面全体で重合が進行し、網目構造のポリメチルシロキサン(PMS)が形成される。このPMS被膜は、単分子から二分子層に相当する例えば厚さ1nm以下の均一な薄膜であり、前記硬質無機化合物粒子の表面活性を封じる作用等を有するものの、疎水性を示す。このため、前記PMS被膜を例えば500〜1000℃で加熱して親水性のポリシロキサン被膜にするか、もしくはヒドロシリル化反応を行って親水性のポリシロキサン被膜に変換する。
【0017】
前記ポリシロキサン被膜は、各種の官能基で修飾することを許容する。
【0018】
本発明に係る研磨砥粒は、例えば次に説明する図1の研磨装置に適用して研磨することができる。
【0019】
すなわち、図1のターンテーブル1上には例えば発泡樹脂から作られた研磨パッド2が被覆されている。研磨スラリー(または水等)を供給するための供給管3は、前記研磨パッド2の上方に配置されている。上面に支持軸4を有する基板ホルダ5は、研磨パッド2の上方に上下動自在でかつ回転自在に配置されている。
【0020】
本発明に係る研磨砥粒は、以下に説明する(1)研磨砥粒を含む研磨スラリー、(2)研磨パッド内への研磨砥粒の分散・固定、の2つの形態で前述した研磨装置に適用することができる。
【0021】
(1)研磨砥粒を含む研磨スラリー
この研磨スラリーは、ポリシロキサン被膜で表面が覆われた硬質無機化合物粒子からなる研磨砥粒が水に分散されたものの他に、次のような1−1)銅系金属用化学機械研磨(CMP)スラリー、1−2)アルミニウム系CMPスラリーおよび1−3)タングステン用CMPスラリーが挙げられる。
【0022】
1−1)銅系金属用CMPスラリー
この銅系金属用CMPスラリーは、2−キノリンカルボン酸、酸化剤、ポリシロキサン被膜で表面が覆われた硬質無機化合物粒子からなる研磨砥粒および水とを含有する。
【0023】
前記酸化剤としては、例えば過酸化水素(H2 2 )、次亜塩素酸ソーダ(NaClO)等を用いることができる。
【0024】
前記研磨砥粒の含有量は、0.1〜50重量%にすることが好ましい。
【0025】
前記研磨対象であるCu合金としては、例えばCu−Si合金、Cu−Al合金、Cu−Si−Al合金、Cu−Ag合金等を用いることができる。
【0026】
1−2)アルミニウム系金属用CMPスラリー
このアルミニウム系金属用CMPスラリーは、トリメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシド、リン酸−硫酸−酢酸の混酸および塩化第二鉄から選ばれる少なくとも1つの研磨促進剤と、酸化剤と、ポリシロキサン被膜で表面が覆われた硬質無機化合物粒子からなる研磨砥粒と、水とを含む組成を有する。
【0027】
前記酸化剤としては、例えば過酸化水素(H2 2 )、次亜塩素酸ソーダ(NaClO)等を用いることができる。
【0028】
前記研磨砥粒の含有量は、0.1〜50重量%にすることが好ましい。
【0029】
前記研磨対象であるAl合金としては、例えばAl−Si合金、Al−Cu−Si合金等を用いることができる。
【0030】
1−3)タングステン用CMPスラリー
このタングステン用CMPスラリーは、塩化第二鉄および硝酸第二鉄から選ばれる少なくとも1つの研磨促進剤と、酸化剤と、ポリシロキサン被膜で表面が覆われた硬質無機化合物粒子からなる研磨砥粒と、水とを含む組成を有する。
【0031】
前記酸化剤としては、例えばフェロシアン化カリウム、過酸化水素(H2 2 )等を用いることができる。
【0032】
前記研磨砥粒の含有量は、0.04〜20重量%にすることが好ましい。
【0033】
前記各研磨スラリーを前述した図1に示す研磨装置に適用して研磨するには、ホルダ5により半導体ウェハのような基板6をその研磨面(例えば金属膜)がパッド2に対向するように保持する。つづいて、供給管3から前述した組成の研摩スラリー7を供給しながら、支持軸4により前記基板6を前記研磨パッド2に向けて所望の加重を与え、さらに前記ホルダ5およびターンテーブル1を同方向に回転させることにより前記基板上の金属膜が研磨される。
【0034】
(2)研磨パッド内への研磨砥粒の分散・固定
この形態では、発泡硬質ポリウレンタン樹脂のような発泡樹脂からなる研磨パッド内にポリシロキサン被膜で表面が覆われた硬質無機化合物粒子からなる研磨砥粒を均一に分散・固定される。
【0035】
このような研磨砥粒が分散・固定された研磨パッドを組み込んだ前述した図1に示す研磨装置で研磨するには、ホルダ5により基板6をその研磨面(例えば金属膜)が研磨パッド2に対向するように保持する。つづいて、供給管3から水または所望の添加剤を含む水溶液(例えば銅系金属の研磨の場合は2−キノリンカルボン酸、酸化剤を含み、これらが溶解された水溶液)7を供給しながら、支持軸4により前記基板6を前記研磨パッド2に向けて所望の加重を与え、さらに前記ホルダ5およびターンテーブル1を同方向に回転させる。このとき、前記基板の研磨面は前記研磨パッド表面に露出した研磨砥粒および供給された水または所望の添加剤を含む水溶液の存在で研磨される。
【0036】
以上説明したように本発明に係る研磨砥粒は、硬質無機化合物粒子の表面全体にポリシロキサン被膜を形成してなり、前記ポリシロキサン被膜が優れたバリア膜として作用するため、併存する物質の影響による経時的な性質の変化や逆に前記硬質無機化合物粒子自身のから併存する物質への影響を防ぐことができる。その結果、研磨砥粒の素材である硬質無機化合物粒子本来の性質により良好な研磨を行うことができる。また、この研磨砥粒は被処理物を研磨した後の被処理物への食い込みを前記ポリシロキサン被膜により緩和できるため、前記被処理物を容易に洗浄することができる。
【0037】
特に、チャンバ内に硬質無機化合物粒子を収納するとともに、前記チャンバ内に例えば2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンのようなシロキサン系化合物を供給して前記硬質無機化合物粒子への化学蒸着とSi−H基への付加反応の二段階により被覆し、さらに所望の温度での加熱またはヒドロシリル化反応により親水性のポリシロキサン被膜を形成した研磨砥粒は、硬質無機化合物粒子の表面全体に均一かつ薄い(例えば1nm以下)ポリシロキサン薄膜が形成されるため、前記硬質無機化合物粒子の優れた研磨特性を維持しつつ、前記ポリシロキサン薄膜の優れたバリア性を発揮できる。
【0038】
また、硬質無機化合物粒子としてのθ−アルミナ粒子は極めて硬質で高い研磨性能を有するものの、その製造に由来してアルカリ分が徐々に滲み出すという性質を有する。このため、前記θ−アルミナ粒子を所定のpHの範囲で良好な研磨性能が発揮される系の研磨スラリーに適用した場合、前記θ−アルミナ粒子からのアルカリ分の滲み出しによりpH値が変動して研磨性能が著しく損なわれる虞がある。
【0039】
一方、研磨パッドにθ−アルミナ粒子を研磨砥粒として分散・固定させた場合にも、研磨パッドに別途供給される水または水溶液のpHが変動して研磨性能が著しく損なわれる虞がある。
【0040】
本発明は、前述した性質を有するθ−アルミナ粒子の表面全体にポリシロキサン被膜を被覆することによって、θ−アルミナ粒子自身の優れた研磨性能を維持しつつ、前記ポリシロキサン被膜の優れたバリア作用により前記θ−アルミナからのアルカリ分の滲み出しを阻止することが可能な研磨砥粒を得ることができる。その結果、この研磨砥粒は所定のpHの範囲で良好な研磨性能が発揮される系の研磨スラリー、研磨パッドへの分散・固定方式に有効に適用することができる。
【0041】
さらに、前述した研磨砥粒を含有するCMPスラリーは前記研磨砥粒によるpH等の変動を抑制できるとともに、それ自身の分散性が良好で、かつ周囲に存在する酸化剤等の添加物の影響を受け難いためにAl,Cuなどの金属を始めとする各種の物質を化学機械研磨するにあたって、優れた研磨性能を発揮できる。その上、前記CMPスラリーで被処理物、例えば半導体ウェハ表面のAl膜,Cu膜を研磨する際、前記研磨砥粒がその表面のポリシロキサン被膜の緩衝作用により前記Al膜等への食い込みを抑制することができる。その結果、研磨後の被処理物の研磨砥粒を例えば純水ブラシ洗浄により容易に除去できるため、高い洗浄性を有する。
【0042】
したがって、本発明のCMPスラリーは半導体装置のCu,Al,W等からなる埋め込み配線を形成するための前記金属配線材料膜の研磨(エッチバック)に有効に利用することができる。
【0043】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例を前述した図面を参照して詳細に説明する。
【0044】
(実施例1)
まず、一次粒子径が10〜20nmのθ−アルミナ粒子10gをフラスコ内に入れた後、このフラスコ内に2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを80℃に加熱して導入することにより前記θ−アルミナ粒子の表面全体に橋かけ網状ポリマーを形成した。つづいて、このθ−アルミナ粒子を600℃、1時間の加熱処理を施してθ−アルミナ粒子の表面全体を親水性のポリシロキサン被膜で覆ったシリカコートθ−アルミナ粒子(研磨砥粒)を製造した。
【0045】
(実施例2)
実施例1と同様な方法によりθ−アルミナ粒子の表面全体に橋かけ網状ポリマーを形成し、さらにエタノールを添加し、触媒とした塩化白金酸0.5mgを加えた後、下記化1に示す構造式を持つ化合物でヒドロシリル化反応を付加して親水性のポリシロキサン被膜で覆ったEOコートθ−アルミナ粒子(研磨砥粒)を製造した。
【0046】
【化1】
Figure 0004263332
【0047】
得られた実施例1のシリカコートθ−アルミナ粒子(研磨砥粒)、実施例2のEOコートθ−アルミナ粒子(研磨砥粒)および一次粒子径が10〜20nmのθ−アルミナ粒子からなる研磨砥粒(比較例1)のゼータ電位と二次粒子径を測定した。その結果を下記表1に示す。なお、ゼータ電位と二次粒子径は、前記各砥粒を酸の添加によりpH3に調節した状態(各粒子が良好に分散した状態)でDispertion Technology社製商品名;DT−1200型粒度分布計を用いて測定した。
【0048】
【表1】
Figure 0004263332
【0049】
前記表1から明らかなように実施例1,2の研磨砥粒は、比較例1の研磨砥粒に比べてゼータ電位が低く、かつ二次粒子径も1/2〜1/3に小さくなることがわかる。
【0050】
(実施例3)
まず、2−キノリンカルボン酸0.57重量%、過酸化水素3.78重量%、実施例1で得られたシリカコートθ−アルミナ粒子(研磨砥粒)1.09重量%、界面活性剤1重量%、乳酸(pH調整剤)および残部純水からなるCMPスラリー(pH3)を調製した。
【0051】
次いで、8インチシリコンウェハ上にスパッタ蒸着によりCu膜を堆積した。つづいて、前述した図1に示す研磨装置の基板ホルダ5に前記ウェハ6をそのCu膜がローデル・ニッタ社製商品名;IC1000/SUBA400からなる研磨パッド2と対向するように保持した。つづいて、前記ホルダ5の支持軸4により前記ウェハ6をターンテーブル1上の研磨パッド2に500g/cm2 の加重を与え、前記ターンテーブル1およびホルダ5をそれぞれ100rpm、103rpmの速度で同方向に回転させながら、前記研磨スラリーを供給管3から20ml/分の速度で前記研磨パッド2に供給して前記ウェハ6に堆積したCu膜を1分間研磨した。その後、純水ブラシ洗浄を1分間行い、さらにスピン乾燥を30秒間実施した。
【0052】
(実施例4)
CMPスラリーとして、2−キノリンカルボン酸0.57重量%、過酸化水素3.78重量%、実施例2で得られたEOコートθ−アルミナ粒子(研磨砥粒)1.09重量%、界面活性剤1重量%、乳酸(pH調整剤)および残部純水からなるpH3のものを用いた以外、実施例1と同様にシリコンウェハに堆積したCu膜を研磨し、純水ブラシ洗浄を1分間行い、さらにスピン乾燥を30秒間実施した。
【0053】
(比較例2)
CMPスラリーとして、2−キノリンカルボン酸0.57重量%、過酸化水素3.78重量%、二次粒子径0.7μmのコロイダルシリカ(研磨砥粒)10重量%、界面活性剤1重量%、乳酸(pH調整剤)および残部純水からなるpH3のものを用いた以外、実施例1と同様にシリコンウェハに堆積したCu膜を研磨し、純水ブラシ洗浄を1分間行い、さらにスピン乾燥を30秒間実施した。
【0054】
(比較例3)
CMPスラリーとして、2−キノリンカルボン酸0.57重量%、過酸化水素3.78重量%、二次粒子径1.2μmのθ−アルミナ(研磨砥粒)1.09重量%、界面活性剤1重量%、乳酸(pH調整剤)および残部純水からなるpH3のものを用いた以外、実施例1と同様にシリコンウェハに堆積したCu膜を研磨し、純水ブラシ洗浄を1分間行い、さらにスピン乾燥を30秒間実施した。
【0055】
実施例3,4および比較例2,3によるCu膜の研磨、純水ブラシ洗浄、さらにスピン乾燥を行った後のパーティクル数(粒径0.208μm以上)をTencor社製商品名;SURFASCAN6420を用いて測定した。
【0056】
また、実施例3,4および比較例2,3によるCu膜の研磨速度を測定した。
【0057】
これらの結果を下記表2に示す。
【0058】
【表2】
Figure 0004263332
【0059】
前記表2から明らかなように実施例3,4の研磨スラリーは、コロイダルシリカ粒子を研磨砥粒として含む比較例2の研磨スラリーとほぼ同様な残留パーティクル数であり、研磨後においてCu膜表面を良好に洗浄できることがわかる。
【0060】
また、実施例3,4の研磨スラリーはθ−アルミナ粒子を研磨砥粒として含む比較例3の研磨スラリーに比べて研磨速度が若干低くなるものの、コロイダルシリカ粒子を研磨砥粒として含む比較例2の研磨スラリーに比べて研磨速度が格段に高くなることがわかる。
【0061】
したかって、シリカコートθ−アルミナ粒子、EOコートθ−アルミナ粒子を研磨砥粒として含む実施例3,4の研磨スラリーはコロイダルシリカ粒子を研磨砥粒として用いた場合と同様な優れた洗浄性能と、θ−アルミナ粒子を研磨砥粒として用いた場合と遜色のない研磨性能とを有することがわかる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば併存する物質の影響による経時的な性質の変化がなく、かつ研磨後の被処理物からの洗浄が容易な研磨砥粒を提供することができる。
【0063】
また、本発明によれば前記特性を有する研磨砥粒を含有し、前記研磨砥粒によるpH等の変動を抑制するとともにそれ自身の分散性が良好で、かつ周囲に存在する酸化剤等の添加物の影響を受け難いためにAl,Cuなどの金属を始めとする各種の物質を化学機械研磨するにあたって、優れた研磨性能を発揮でき、さらに研磨後の被処理物の洗浄が容易で、半導体装置の埋め込み配線の形成等に有用な化学機械研磨(CMP)スラリーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨砥粒を用いる研磨に適用される研磨装置を示す概略図。
【符号の説明】
1…ターンテーブル、
2…研磨パッド、
3…供給管、
5…ホルダ。

Claims (8)

  1. チャンバ内で硬質無機化合物粒子に2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを化学蒸着とSi−H基の付加反応を行い、さらに加熱処理を施し、前記硬質無機化合物粒子の表面全体に親水性のポリシロキサン被膜を形成してなる研磨砥粒。
  2. 前記硬質無機化合物粒子は、アルミナであることを特徴とする請求項1記載の研磨砥粒。
  3. 前記硬質無機化合物粒子は、θ−アルミナであることを特徴とする請求項1記載の研磨砥粒。
  4. チャンバ内で硬質無機化合物粒子に2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンを化学蒸着とSi−H基の付加反応を行い、さらにエチレンオキシドをヒドロシリル反応させて、前記硬質無機化合物粒子の表面全体に親水性のポリシロキサン被膜を形成してなる研磨砥粒。
  5. 前記硬質無機化合物粒子は、アルミナであることを特徴とする請求項4記載の研磨砥粒。
  6. 前記硬質無機化合物粒子は、θ−アルミナであることを特徴とする請求項4記載の研磨砥粒。
  7. 請求項1〜6いずれか記載の研磨砥粒を含むことを特徴とする化学機械研磨スラリー。
  8. 請求項1〜6いずれか記載の研磨砥粒、2−キノリンカルボン酸、酸化剤および水を含む化学機械研磨スラリーで銅系金属を研磨することを特徴とする銅系金属の研磨方法。
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