JP4244582B2 - 液晶表示パネル及び電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示パネル及び電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、外光を利用した反射型表示と、バックライト等の照明光を利用した透過型表示とのいずれをも視認可能とした反射半透過型の液晶表示パネルが知られている。この反射半透過型の液晶表示パネルは、そのパネル内に外光を反射するための反射層を有し、この反射層をバックライト等の照明光を透過することができるように構成したものである。この種の反射層としては、液晶表示パネルの画素毎に所定割合の開口部(スリット)を備えたパターンを持つものがある。
【0003】
図11は、従来の反射半透過型の液晶表示パネル100の概略構造を模式的に示す概略断面図である。この液晶表示パネル100は、基板101と基板102とがシール材103によって貼り合せられ、基板101と基板102との間に液晶104を封入した構造を備えている。
【0004】
基板101の内面上には、画素毎に開口部111aを備えた反射層111が形成され、この反射層111の上に着色層112r,112g,112b及び保護膜112pを備えたカラーフィルタ112が形成されている。カラーフィルタ112の保護膜112pの表面上には透明電極113が形成されている。
【0005】
一方、基板102の内面上には透明電極121が形成され、対向する基板101上の上記透明電極113と交差するように構成されている。なお、基板101上の透明電極113上、及び、基板102上の透明電極121の上には、配向膜や硬質透明膜などが必要に応じて適宜に形成される。
【0006】
また、上記の基板102の外面上には位相差板(1/4波長板)105及び偏光板106が順次配置され、基板101の外面上には位相差板(1/4波長板)107及び偏光板108が順次配置される。
【0007】
以上のように構成された液晶表示パネル100は、携帯電話、携帯型情報端末などの電子機器に設置される場合、その背後にバックライト109が配置された状態で取り付けられる。この液晶表示パネル100においては、昼間や屋内などの明るい場所では反射経路Rに沿って外光が液晶104を透過した後に反射層111にて反射され、再び液晶104を透過して放出されるので、反射型表示が視認される。一方、夜間や野外などの暗い場所ではバックライト109を点灯させることにより、バックライト109の照明光のうち開口部111aを通過した光が透過経路Tに沿って液晶表示パネル100を通過して放出されるので、透過型表示が視認される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の液晶パネルにおいて、液晶表示の色を調整する場合には、所望の表示色が得られるように顔料等の着色材の量を微妙に変えた感光剤を調製する必要があるため、材料コストが増大するとともに、調製作業に大きな労力が必要になるという問題点がある。特に、上記のような反射半透過型の液晶表示パネルにおいては、透過型表示の色と反射型表示の色とが相互に異なることとなるため、透過型表示と反射型表示の色調を共に最適状態にすることは不可能であり、両表示色を適度に妥協して設定する必要があるので、表示品位を高めることが難しいとともに、上記の色の調整作業は製造時において大きな負担となっている。
【0009】
また、上記反射経路Rでは光がカラーフィルタ112を往復2回通過するのに対し、上記透過経路Tでは光がカラーフィルタ112を一度だけ通過するため、反射型表示の彩度に対して透過型表示における彩度が悪くなるという問題点がある。すなわち、反射型表示では一般的に表示の明るさが不足しがちであるので、カラーフィルタ112の光透過率を高く設定して表示の明るさを確保する必要があるが、このようにすると、透過型表示において十分な彩度を得ることができなくなる。さらに、上記のように反射型表示と透過型表示とにおいては光がカラーフィルタを通過する回数が異なるので、反射型表示の色彩と、透過型表示の色彩とが大きく異なってしまうため、違和感を与えるという問題点もある。
【0010】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、カラーフィルタの色を調整する場合に、低コストで、しかも容易に高レベルの色調整を行うことのできる方法及び構造を提供することにある。また、反射型表示と透過型表示の双方を可能にする表示装置に用いた場合に、反射型表示の明るさと透過型表示の彩度とを共に確保することの可能な電気光学装置用基板及び反射半透過型の電気光学装置を提供することにある。さらに、反射型表示と透過型表示との間の色彩の差異を低減することのできる表示技術を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の液晶表示パネルは、複数の画素領域を有する液晶表示パネルであって、基板上の前記複数の画素領域内に配置される反射層と、前記基板に対向して配置される対向基板と、前記対向基板上に配置され、淡色部および前記淡色部よりも光濃度が高い濃色部を有する着色層とを備え、前記淡色部は前記反射層と平面的に重なる位置に配置され、前記濃色部は前記画素領域内の前記反射層のない開口部の領域と平面的に重なる位置に配置され、前記淡色部の一部は、前記画素領域内の前記反射層のない開口部の領域と平面的に重なる位置にも配置されており、当該淡色部の一部は、前記開口部の外周部分に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、淡色部と濃色部とを有する着色層において、濃色部が少なくとも前記画素領域内の反射層のない領域に配置されていることにより、前記画素領域内の反射層のない領域を通過する光が濃色部及び淡色部の一部を透過することとなるので、従来よりも透過光の彩度を向上させることができ、また、反射型表示と透過型表示との彩度や色相の相異を低減することができる。
【0030】
本発明において、前記淡色部と前記濃色部とは、少なくとも一部において相互に重なり合っていることが好ましい。
【0071】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る電気光学装置用基板及び電気光学装置並びにこれらの製造方法の実施形態について詳細に説明する。
【0072】
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る電気光学装置用基板の第1実施形態である基板201及びこの電気光学装置用基板を用いた電気光学装置の第1実施形態である液晶表示パネル200を模式的に示す概略断面図である。
【0073】
この液晶表示パネル200は、ガラスやプラスチック等からなる基板201と基板202とがシール材203を介して貼り合わせられ、内部に液晶204が封入されてなる。基板202、この基板202上に形成された透明電極221、位相差板205,207、偏光板206,208は図11に示す上記従来例と全く同様である。
【0074】
本実施形態においては、基板201の内面上に従来例と同様に開口部211aを備えた反射層211が形成されている。この反射層211は、アルミニウム、アルミニウム合金、銀合金などの薄膜で形成することができる。開口部211aは、基板210の内面に沿って縦横にマトリクス状に配列設定された画素G毎に、当該画素Gの全面積を基準として所定の開口率(例えば10〜30%)を有するように形成されている。
【0075】
図6には、上方から基板201を見た平面図を示す。この開口部211aは、例えば図9に点線の引き出し線にて示すように平面視矩形に構成され、画素Gのほぼ中央部に画素Gに1箇所ずつ形成されている。ただし、開口部211aの位置や開口部形状は任意であり、また、開口部211aの数も任意であり、本実施形態とは異なり画素毎に複数の開口部が設けられていても構わない。
【0076】
上記反射層211の上には、例えば原色系のカラーフィルタの場合にはR(赤)、G(緑)及びB(青)の3色からなる着色層212r,212g,212bが、例えば公知のストライプ配列、デルタ(トライアングル)配列、斜めモザイク(ダイヤゴナル)配列などの適宜の配列態様(図6にはストライプ配列のカラーフィルタを示す。)で画素G毎に配列されている。ここで、画素Gの間には、着色層212r,212g,212bが相互に重ねあわされて遮光性を呈する重ね遮光部212BMが形成される。ここで、各着色層212r,212g,212bは、重ね遮光部212BMの部分を除いて基本的に表面がほぼ平坦に構成されている。
【0077】
図1(A)及び(B)は、1画素内の構造例を拡大して示すものである。各着色層212r,212g,212bには、上記反射層211の開口部211a上に濃色部212cが設けられ、この濃色部212c以外の部分は、濃色部212cよりも光濃度の小さい、淡色の淡色部212dとなっている。高い光濃度を有する濃色部212cは、例えば透光性樹脂中に分散された顔料や染料等の着色材の濃度が淡色部212d中の濃度よりも高くなるように構成されている。
【0078】
上記着色層212r,212g,212b及び重ね遮光部212BMの上には、透明樹脂等からなる保護膜212pが形成される。この保護膜212pは、着色層を工程中の薬剤等による腐食や汚染から保護するとともに、カラーフィルタ212の表面を平坦化するためのものである。
【0079】
カラーフィルタ212の上には、ITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体からなる透明電極213が形成される。この透明電極213は本実施形態においては複数並列したストライプ状に形成されている。また、この透明電極231は上記基板202上に同様にストライプ状に形成された透明電極221に対して直交する方向に伸び、透明電極213と透明電極221(図6に一点鎖線で示す。)との交差領域内に含まれる液晶表示パネル200の構成部分(反射層211、カラーフィルタ212、透明電極213、液晶204及び透明電極221における上記交差領域内の部分)が画素Gを構成するようになっている。
【0080】
本実施形態では、着色層212r,212g,212bのうち少なくとも一色において、図1(A)に示すように、開口部211a上に濃色部212cの配置されていない領域が存在し、この領域に淡色部212dが配置されている。換言すれば、淡色部212dの一部が開口部211a上にも配置されている。より具体的には、開口部211aの外周部分において濃色部の代わりに淡色部が形成されている。
【0081】
また、着色層212r,212g,212bのうち少なくとも一色において、図1(B)に示すように、反射層211上に淡色部212dの配置されていない領域が存在し、この領域に濃色部212cが配置されていてもよい。換言すれば、濃色部212cの一部が反射層211上にも配置されていてもよい。
【0082】
本実施形態においては、上記着色層212において、反射層211の開口部211aの上方に、他の部分よりも高い光濃度を有する、濃色の濃色部212cが形成されていることにより、各着色層212r,212g,212bの濃色部212cを通過する光の彩度は高くなり、その他の淡色部212dを通過する光の彩度は相対的に低くなる。
【0083】
この液晶表示パネル200においては、反射型表示がなされる場合には反射経路Rに沿って光が通過して視認され、透過型表示がなされる場合には透過経路Tに沿って光が通過して視認される。このとき、反射経路Tにおいてカラーフィルタ212は従来と同様に作用するが、透過経路Tは反射層211の開口部211aを通るので、透過光は着色層212r,212g,212bの濃色部212cを通過することとなり、その結果、透過型表示における彩度が図11に示す従来構造の場合よりも向上する。
【0084】
したがって、本実施形態においては、カラーフィルタ212における反射層211の開口部211aに対して平面的に重なる位置に濃色部212cを形成することにより、反射型表示の明るさを損なうことなく、透過型表示の彩度を向上させることが可能になる。特に、反射型表示と、透過型表示との間の色彩の相違を従来よりも低減することができる。
【0085】
ここで、上記濃色部212cは、濃色部212cとその他の淡色部との厚さが等しい場合には、同じ光を濃色部と2倍の厚さの淡色部とに透過させた場合に相互にほぼ等しい色彩が得られるように構成されていることが好ましい。このとき、本明細書では、濃色部212cの色濃度が淡色部212dの2倍であるということとする。この色濃度の表現を用いると、より具体的には、濃色部の色濃度は淡色部の1.4倍〜2.6倍の範囲内であることが好ましく、特に1.7倍〜2.3倍の範囲内であることが望ましい。このようにすると、反射型表示の彩度と、透過型表示の彩度との差異をさらに低減し、両表示間の色彩の相違をさらに低減できる。
【0086】
また、本実施形態においては、着色層212r,121g,212bに、平面的に淡色部212dと濃色部212cとが配列されていることにより、着色層212r,212g,212bの表面(図示上面)の凹凸を小さくすることができ、特に、淡色部212dと濃色部212cとを同じ厚さにすることによって着色層を平坦に形成することが可能になる。したがって、カラーフィルタ212の表面の平坦性を向上させることができるので、液晶表示パネルの表示品位を高めることが可能になる。
【0087】
本実施形態では、上記のように反射型表示を明るくし、透過型表示の彩度を高めるようにしているが、通常、それぞれの表示の色を搭載機器の設定やバックライトの光量などに応じて適宜に調整する必要が生ずる。この場合、従来は、着色層の素材(感光性樹脂など)に含まれる染料や顔料等の着色材の濃度を調整して、所望の色調を得るようにしていた。ところが、このように着色材の濃度を調整する方法では、着色材の濃度調整を施した新たな素材(感光性樹脂)を調製した後に実際に試作を行ってみないと所望の色調が得られるか否かを確認することができず、材料コストや確認の手間がかかるという問題点があった。
【0088】
そこで、本実施形態では、図1(A)に示すように、開口部211a上の領域において濃色部212cと淡色部212dの双方が存在するように構成することにより、その開口部211a上の領域の領域において濃色部212cと淡色部212dの双方の寄与によって透過型表示の色調が決定されることとなるので、開口部上の領域における濃色部212cの形成面積と淡色部212dの形成面積の少なくとも一方を変えることにより、透過型表示の色を調整することが可能になる。この場合、図10に示すx−y色度図において、RGBの各色について、それぞれ丸印で示す濃色部212cの色調と、角印で示す淡色部212dの色調との間の図示一点鎖線で示す範囲の色調を透過型表示の色調として得ることが可能になる。
【0089】
また、図1(B)に示すように、反射層211上の領域において濃色部212cと淡色部212dの双方が存在するように構成することにより、その反射層211上の領域において濃色部212cと淡色部212dの双方の寄与によって透過型表示の色調が決定されることとなるので、反射層上の領域における濃色部212cの形成面積と淡色部212dの形成面積の少なくとも一方を変えることにより、反射型表示の色調を調整することが可能になる。この場合、図10に示すx−y色度図において、RGBの各色について、それぞれ丸印で示す濃色部212cの色調と、角印で示す淡色部212dの色調との間の図示一点鎖線で示す範囲の色調を反射型表示の色調として得ることが可能になる。
【0090】
なお、図1(A)又は(B)に示す態様は、必要に応じて、複数の色調のうちの少なくとも一色について行われる。また、上記態様では、開口部上と反射層上のいずれか一方においてのみ淡色部と濃色部とが共存したものを示しているが、開口部上と反射層上の双方において淡色部と濃色部とが共存していても構わない。この場合には、反射型表示と透過型表示の双方の色調を共に調整することが可能になる。
【0091】
[第2実施形態]
次に、図2を参照して、本発明に係る第2実施形態の電気光学装置用基板301及び液晶表示パネル300について説明する。この実施形態においては、上記第1実施形態と同様に構成された基板301,302、シール材303、液晶304、透明電極313,321、位相差板305,307、偏光板306,308を備えているので、これらの説明は省略する。
【0092】
本実施形態においては、基板301の表面に、開口部311aを有する反射層311が設けられ、この反射層311の上に着色層312r,312g,312bが画素毎に形成されている。これらの各着色層は、開口部311aをも覆うように画素全体に形成されている。この着色層は、上記反射層311の上において画素全体に亘って形成された淡色部312d(図2(A)又は(B)参照)と、この淡色部312dの上に積層され、淡色部と同じ色相で淡色部よりも高い色濃度を備えた濃色部312cとにより構成されている。
【0093】
本実施形態では、図2(A)に示すように、開口部311a上に、濃色層312cの配置されていない領域が存在している。このように構成されていることによって、開口部311a上には、濃色層312cと淡色層312dとが重なっている領域と、淡色層312dのみが配置されている領域とが存在することとなるので、濃色層312cの形成面積を変えることによって、透過型表示の色調を調整することが可能になっている。
【0094】
また、図2(B)に示すように、濃色層312cの一部が反射層311上にも配置されていてもよい。この場合には、反射層311上には、濃色層312cと淡色層312dとが重なっている領域と、淡色層312dのみが配置されている領域とが存在することとなるので、濃色層312cの形成面積を変えることによって、反射型表示の色調を調整することが可能になっている。
【0095】
本実施形態では、淡色部と濃色部312cとの積層構造によって着色層312r,312g,312bが構成されているので、反射経路Rにおいては第1実施形態と同様に淡色部のみを光が透過するが、透過経路Tにおいては第1実施形態と異なり淡色部と濃色部312cの双方を光が透過する。したがって、第1実施形態の場合と同様に透過型表示の彩度が向上し、反射型表示と透過型表示の色彩の差異を低減することができる。この場合、透過光は淡色部と濃色部の双方を透過するように構成されているので、本実施形態では濃色部312cの厚さを第1実施形態の濃色部の厚さよりも低減することができる。例えば、濃色部の光濃度が淡色部の2場合である場合、第1実施形態と等価な光学的特性を本実施形態において得るには、濃色部312cの厚さを淡色部の厚さの半分にすればよい。
【0096】
なお、図2(A)又は(B)に示す態様は、必要に応じて、複数の色調のうちの少なくとも一色について行われる。また、上記態様では、開口部上と反射層上のいずれか一方においてのみ淡色部と濃色部とが共存したものを示しているが、開口部上と反射層上の双方において淡色部と濃色部とが共存していても構わない。この場合には、反射型表示と透過型表示の双方の色調を共に調整することが可能になる。
【0097】
[第3実施形態]
次に、図3を参照して、本発明に係る第3実施形態の電気光学装置用基板401及び液晶表示パネル400について説明する。この実施形態においても、上記第1実施形態と同様に構成された基板401,402、シール材403、液晶404、透明電極413,421、位相差板405,407、偏光板406,408を備えているので、これらの説明は省略する。
【0098】
また、上記実施形態と同様に、本実施形態においても、基板401上に開口部411aを備えた反射層411が形成され、その上に直接に着色層412r,412g,412b、重ね遮光部412BM及び保護膜412pからなるカラーフィルタ412が形成されている。
【0099】
この実施形態においては、基板401上には上記着色部の一部を構成する濃色部412cが形成され、この濃色部412cの上に当該濃色部よりも光濃度の小さい、淡色の淡色部412d(図3(A)又は(B)参照)が画素全体に形成されている。
【0100】
本実施形態では、図3(A)に示すように、開口部411a上に、濃色層412cの配置されていない領域が存在している。このように構成されていることによって、開口部411a上には、濃色層412cと淡色層412dとが重なっている領域と、淡色層412dのみが配置されている領域とが存在することとなるので、濃色層412cの形成面積を変えることによって、透過型表示の色調を調整することが可能になっている。
【0101】
また、図3(B)に示すように、濃色層412cの一部が反射層411上にも配置されていてもよい。この場合には、反射層411上には、濃色層412cと淡色層412dとが重なっている領域と、淡色層412dのみが配置されている領域とが存在することとなるので、濃色層412cの形成面積を変えることによって、反射型表示の色調を調整することが可能になっている。
【0102】
なお、図3(A)又は(B)に示す態様は、必要に応じて、複数の色調のうちの少なくとも一色について行われる。また、上記態様では、開口部上と反射層上のいずれか一方においてのみ淡色部と濃色部とが共存したものを示しているが、開口部上と反射層上の双方において淡色部と濃色部とが共存していても構わない。この場合には、反射型表示と透過型表示の双方の色調を共に調整することが可能になる。
【0103】
[第4実施形態]
次に、図4を参照して、本発明に係る第4実施形態の電気光学装置用基板501及び液晶表示パネル500について説明する。この実施形態においても、上記第1実施形態と同様に構成された基板501,502、シール材503、液晶504、透明電極513,521、位相差板505,507、偏光板506,508を備えているので、これらの説明は省略する。
【0104】
本実施形態においては、上記第1乃至第3実施形態のようにカラーフィルタが反射層を備えた基板上に形成されている構成とは異なり、反射層511を備えた基板501にはカラーフィルタが形成されていない代わりに、基板501に対向する基板502上にカラーフィルタ522が形成されている。
【0105】
基板501上には上記各実施形態と同様に開口部511aを備えた反射層511が形成され、この反射層511の上には透明な絶縁膜512が形成され、絶縁膜512の上に透明電極513が形成されている。
【0106】
一方、基板502上には着色層522r,522g,522bが形成され、この各着色層における上記開口部511aと平面的に重なる部分には主に淡色部522d(図5(A)又は(B)参照)が形成され、上記反射層511の開口部511aと平面的に重なる部分には、淡色部522dよりも光濃度の高い濃色部522cが主に配置されている。また、そして、上記着色層の上には重ね遮光部522BM及び保護膜522pが設けられ、カラーフィルタ522が構成されている。
【0107】
本実施形態では、反射経路Rを通過する光は着色層の淡色部を2回通過し、透過経路Tを通過する光は濃色部522cを通過するので、光学的には第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0108】
この実施形態の電気光学装置用基板は基板502であり、上記先の実施形態とは異なり、この基板502上には反射層が形成されていない。すなわち、本実施形態の電気光学装置用基板は反射層の形成された基板501に対して対向する基板として形成されるものであり、このように反射層を備えていない電気光学装置用基板においても、画素毎に設けられた着色層の一部に濃色部を設けることによって反射半透過型の液晶表示パネルの色彩に関する特性を向上させることができる。
【0109】
また、本実施形態では、図5(A)に示すように、開口部511aと平面的に重なる、濃色部522cの配置されていない領域が存在し、しかも、その領域に淡色部522dが配置されている。換言すれば、淡色部522dの一部は、開口部511aと平面的に重なる位置にも配置されている。
【0110】
また、図5(B)に示すように、反射層511と平面的に重なる、淡色部522dの配置されていない領域が存在し、しかも、その領域に濃色部522cが配置されるように構成してもよい。換言すれば、濃色部522cの一部は、反射層511と平面的に重なる位置にも配置されていてもよい。
【0111】
上記のように構成することによって、第1実施形態と同様に、透過型表示又は反射型表示の色調を低コストで容易に調整することが可能になる。
【0112】
なお、本実施形態では、反射層511の形成された基板501と対向する基板502上に上記第1実施形態と同様の構造を備えたカラーフィルタ522を形成しているが、このカラーフィルタ522の構造としては、上記第2実施形態と同様に淡色部上に濃色部を重ねた構造であってもよく、また、上記第3実施形態と同様に濃色部上に淡色部を重ねた構造であっても構わない。また、これらの場合には、第2実施形態の図2(A)又は(B)に示す場合と同様にカラーフィルタを構成してもよく、第3実施形態の図3(A)又は(B)に示す場合と同様にカラーフィルタを構成してもよい。
【0113】
また、図4(A)又は(B)に示す態様は、必要に応じて、複数の色調のうちの少なくとも一色について行われる。また、上記態様では、開口部上と反射層上のいずれか一方においてのみ淡色部と濃色部とが共存したものを示しているが、開口部上と反射層上の双方において淡色部と濃色部とが共存していても構わない。この場合には、反射型表示と透過型表示の双方の色調を共に調整することが可能になる。
【0114】
[第5実施形態]
【0115】
次に、図5を参照して、本発明に係る第5実施形態の電気光学装置用基板及び電気光学装置について説明する。図5は、本実施形態の液晶表示パネル600の構造を模式的に示す概略断面図である。
【0116】
この液晶表示パネル600は、上記第1実施形態と同様に構成された基板601,602、シール材603、液晶604、透明電極613,621、位相差板605,607、偏光板606,608を備えているので、これらの説明は省略する。
【0117】
また、第1実施形態と同様に基板601の表面上に開口部611aを備えた反射層611が形成され、この反射層611の上にカラーフィルタ612が形成されている。本実施形態において、カラーフィルタ612は、一様な色濃度を有する淡色層612r,612g,612bと、重ね遮光部612BMと、保護層612pとを有している。
【0118】
一方、基板602上には、反射層611の開口部611aと平面的に重なる位置に限定して濃色層622r、622g、622bが形成され、この濃色層622r、622g、622bの上に透明電極621が形成されている。この濃色層622r、622g、622bは、上記淡色層612r,612g,612bの色濃度よりも高い色濃度を有している。
【0119】
本実施形態では、反射経路Rを通過する光は、基板601上の淡色層を主に2回透過するが、透過経路Tを通過する光は、主として上記淡色層を透過した後にさらに濃色層を透過する。したがって、図11に示す従来構造の液晶表示パネルに較べて、透過型表示の彩度を高めることができ、反射型表示と透過型表示との色彩の差異を低減することができる。
【0120】
本実施形態では、図5(A)に示すように、開口部611aと平面的に重なる、例えば濃色層622gの配置されていない領域が設けられ、当該領域では、淡色層612gのみが開口部611aと平面的に重なるように配置されている。したがって、開口部611aと平面的に重なる範囲においては、淡色層612gのみが配置されている部分と、淡色層612gと濃色層622gとが重なり合っている部分とが共に存在することとなるため、濃色層622gの形成面積を増減することによって透過型表示の色調を容易に調整することができる。
【0121】
また、図5(B)に示すように、濃色層622gの一部が反射層611と平面的に重なる位置にも配置されていてもよい。この場合には、反射層611と平面的に重なる範囲においては、淡色層612gのみが配置されている部分と、淡色層612gと濃色層622gとが重なり合っている部分とが共に存在することとなるため、濃色層622gの形成面積を増減することによって反射型表示の色調を容易に調整することができる。
【0122】
上記の構成は、色G以外の他の色についても同様に構成できる。また、複数の色のうち少なくとも一つについて上記のように構成されていればよい。
【0123】
なお、本実施形態では、基板601上の淡色層が画素全体に形成され、基板602上の濃色層が反射層611の開口部611aと平面的に重なる限定された範囲に構成されているが、これとは異なり、基板601上の淡色層を反射層611の開口部611aの部分を避けるように形成してもよい。この場合には、上記第1実施形態と同様の光学的構成が得られる。
【0124】
また、本実施形態では、反射層611の形成された基板601上に淡色層を形成しているが、これとは逆に、反射層の形成されている一方の基板上に濃色層を形成し、他方の基板上に淡色層を形成してもよい。
【0125】
さらに、図1(A)又は(B)に示す態様では、開口部上と反射層上のいずれか一方においてのみ淡色部と濃色部とが共存したものを示しているが、開口部上と反射層上の双方において淡色部と濃色部とが共存していても構わない。この場合には、反射型表示と透過型表示の双方の色調を共に調整することが可能になる。
【0126】
[第6実施形態]
次に、図7を参照して、本発明に係る第6実施形態として、電気光学装置用基板の製造方法について説明する。この電気光学装置用基板の製造方法は、上記第1実施形態の液晶表示パネル200に用いられている電気光学装置用基板の製造に関するものである。
【0127】
基板201の表面上には、最初に、アルミニウム、アルミニウム合金、銀合金、クロムなどの金属を蒸着法やスパッタリング法などによって薄膜状に成膜し、これを公知のフォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることによって図7(a)に示すように開口部211aを備えた反射層211を形成する。
【0128】
次に、図7(b)に示すように、所定の色相を呈する顔料や染料等を分散させてなる着色された感光性樹脂(感光性レジスト)を塗布し、所定パターンにて露光、現像を行ってパターニングを行うことにより、着色層212rの淡色部を形成する。この淡色部は、上記反射層211の開口部211a上の部分に非形成領域(開口部)を備えたパターン形状となっている。その後、上記淡色部よりも顔料や染料等の着色材の濃度を高くした感光性樹脂を塗布し、上記と同様にしてパターニングを行うことにより、図7(c)に示すように濃色部212cを淡色部の非形成領域に形成する。このとき、画素間領域にも濃色部212cが配置されるようにパターニングする。そして、上記と同様の工程を他の色相の着色部212g,212bについても繰り返し行うことにより、図7(d)に示すようにそれぞれ濃色部212c及び淡色部212dを備えた各色の着色層を順次形成していく。ここで、各着色層は画素間領域において相互に重なるようにパターニングが行われ、複数(図示例では3つ)の着色層が重なった重ね遮光層212BMが形成される。本実施形態の重ね遮光層212BMは、上記図7(c)に示すように異なる色相の濃色部212cが重なることによって構成されているので、高い遮光性を得ることができる。
【0129】
なお、着色層を形成する手順としては、上記とは逆に濃色部212cを形成してから淡色部を形成しても構わない。また、複数の色相の着色層について淡色部を順次に形成してから濃色部を順次に形成してもよく、その逆に、複数の色相の着色層について濃色部を順次に形成してから淡色部を順次に形成してもよい。また、上記重ね遮光層の代りに、黒色樹脂を配置することによって形成された黒色遮光層を形成してもよい。
【0130】
上記着色層の形成工程においては、感光性樹脂としてレべリング性の高い素材を用い、これをスピンコーティング法などの平坦性を得易い方法で塗布する。その結果、各着色層の表面は画素内においてほとんど平坦に形成される。
【0131】
このようにして形成された電気光学装置用基板は、図示しない保護層212pが形成されることによって表面がほぼ平坦に形成される。その後、この電気光学装置用基板である基板201を用いて図1に示す液晶表示パネル200が形成される。
【0132】
図1に示す液晶表示パネル200の製造に際しては、上記のように基板201上に形成されたカラーフィルタ212の上に透明導電体をスパッタリング法により被着し、公知のフォトリソグラフィ法によってパターニングすることにより透明電極213を形成する。その後、透明電極213の上にポリイミド樹脂などからなる配向膜を形成し、ラビング処理などを施す。
【0133】
次に、シール材203を介して上記の基板201を基板202と貼り合わせ、パネル構造を構成する。このとき、基板202には、その表面上に既に透明電極221や上記と同様の配向膜などが形成されている。基板201と基板202とは、基板間に分散配置された図示しないスペーサやシール材203内に混入されたスペーサ等によってほぼ既定の基板間隔となるように貼り合わせられる。
【0134】
その後、シール材203の図示しない開口部から液晶204を注入し、シール材203の開口部を紫外線硬化樹脂等の封止材によって閉鎖する。このようにして主要なパネル構造が完成された後に、上記の位相差板205,207や偏光板206,208が基板201,202の外面上に貼着などの方法によって取り付けられる。
【0135】
[第7実施形態]
次に、図8を参照して、本発明に係る第7実施形態である電気光学装置用基板の製造方法について説明する。この実施形態は、図2に示す第2実施形態の液晶表示パネル300に使用されている基板301に相当する電気光学装置用基板を製造する方法である。
【0136】
この実施形態においては、まず、図8(a)に示すように、基板301の上に開口部311aを備えた反射層311を形成する。
【0137】
次に、図8(b)に示すように、この反射層311の上に着色層312rの淡色部312dを形成する。この淡色部312dは反射層311の開口部311a上をも覆うように形成される。このとき、画素間領域にも同様に淡色部312dが形成される。
【0138】
その後、図8(c)に示すように、上記淡色部の上に、反射層311の開口部311aの直上に濃色部312cを形成し、淡色部上に部分的に濃色部312cが積層された着色層312rが完成される。そして、このような工程を他の色相についても同様に繰り返し、図8(d)に示すように着色層312r,312g,312bを形成する。このとき、重ね遮光部312BMも上記と同様に形成される。本実施形態では、重ね遮光部312BMは異なる色の淡色部312dが重ねられて構成されているが、第6実施形態と同様に濃色部を重ねることによって構成してもよい。
【0139】
本実施形態においては、着色層を色相毎に順次形成しているが、上記淡色部を複数の色相について形成した後に、濃色部を複数の色相について順次に形成しても構わない。
【0140】
なお、本実施形態の電気光学装置用基板を用いて図2に示す液晶表示パネル300を形成する場合には、上記第6実施形態と同様にして行う。
【0141】
[その他の構成例]
次に、図9を参照して、本発明に係る上記各実施形態の変形例について説明する。上記の実施形態においては、濃色部の縁部と淡色部の縁部とが相互に密接している(第1実施形態)か、或いは、濃色部と淡色部のうち一方が他方を完全に覆っている(第2実施形態及び第3実施形態)ため、反射層及び開口部が濃色部と淡色部のいずれかによって全て覆われている。しかし、図9(a)又は(b)に示す例では、濃色部212c’、212”と淡色部212d’、212d”との間に隙間が形成されていることにより、着色層で覆われていない領域が設けられている。このようにすると、図9(a)に示すように開口部211a’上に着色層のない領域が設けられている場合には透過型表示の色を薄くし、表示を明るくすることができ、図9(b)に示すように反射層211”上に着色層のない領域が設けられている場合には反射型表示の色を薄くし、表示を明るくすることができる。そして、いずれの場合にも、上記の着色層のない領域の面積を変えることにより、各表示の色調を調整することが可能になる。特に、このように隙間部分を有する場合には、図10の色度図において角印で示す濃色部の色調よりも光濃度の低い領域(図示破線で示す)にも色調を調整することができる。
【0142】
また、図9(c)及び(d)には、淡色部312d’、312d”の縁部上に濃色部312c’、312c”を乗り上げるように重ねた例を示す。このようにすると、図9(c)に示すように開口部311a’上で淡色部312d’と濃色部312c’とが重なり合っている場合には透過型表示の色を濃くし、彩度を高めることができる。また、図9(d)に示すように反射層311”上で淡色部312d”と濃色部312c”とが重なりあっている場合には反射型表示の色を濃くし、彩度を高めることができる。そして、いずれの場合にも、上記の重なり部分の面積を変えることにより、各表示の色調を調整することが可能になる。特に、このように重ね部分を有する場合には、図10の色度図において丸印で示す濃色部の色調よりも光濃度の高い領域(図示破線で示す)にも色調を調整することができる。
【0143】
さらに、図9(e)及び(f)には、濃色部412c’、412c”の縁部上に淡色部412d’、412d”を乗り上げるように重ねた例を示す。このようにすると、図9(e)に示すように開口部411a’上で淡色部412d’と濃色部412c’とが重なり合っている場合には透過型表示の色を濃くし、彩度を高めることができる。また、図9(f)に示すように反射層411”上で淡色部412d”と濃色部412c”とが重なりあっている場合には反射型表示の色を濃くし、彩度を高めることができる。そして、いずれの場合にも、上記の重なり部分の面積を変えることにより、各表示の色調を調整することが可能になる。特に、このように重ね部分を有する場合には、図10の色度図において丸印で示す濃色部の色調よりも光濃度の高い領域(図示破線で示す)にも色調を調整することができる。
【0144】
なお、上記の図9(a)〜(f)に示す淡色部と濃色部との位置関係は、上記の第4実施形態のように反射層とカラーフィルタとが異なる基板上に形成されている場合、上記の第5実施形態のように淡色層と濃色層とが異なる基板上に形成されている場合にも、相互の平面的な重なり関係において同様に適用し、構成することができる。すなわち、第4実施形態及び第5実施形態においては、図9(a)及び(b)に示すように、淡色部(淡色層)と濃色部(濃色層)との間に平面的に隙間が形成されていてもよく、図9(c)乃至(f)に示すように、淡色部(淡色層)と濃色部(濃色層)とが平面的に一部重なりあっていてもよい。
【0145】
尚、本発明の電気光学装置用基板及び電気光学装置並びに電気光学装置用基板の製造方法及び電気光学装置の製造方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0146】
例えば、以上説明した各実施形態においては、いずれもパッシブマトリクス型の液晶表示パネルを例示してきたが、本発明の液晶表示パネルとしては、アクティブマトリクス型の液晶表示パネル(例えば、TFT(薄膜トランジスタ)やTFD(薄膜ダイオード)をスイッチング素子として備えた液晶表示パネル)にも同様に適用することが可能である。
【0147】
[電子機器の実施形態]
最後に、上記液晶パネルを含む液晶装置を電子機器の表示装置として用いる場合の実施形態について説明する。図12は、本実施形態の全体構成を示す概略構成図である。ここに示す電子機器は、上記と同様の液晶パネル200と、これを制御する制御手段1200とを有する。ここでは、液晶パネル200を、パネル構造体200Aと、半導体IC等で構成される駆動回路200Bとに概念的に分けて描いてある。また、制御手段1200は、表示情報出力源1210と、表示処理回路1220と、電源回路1230と、タイミングジェネレータ1240とを有する。
【0148】
表示情報出力源1210は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ1240によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路1220に供給するように構成されている。
【0149】
表示情報処理回路1220は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路200Bへ供給する。駆動回路200Bは、走査線駆動回路、データ線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路1230は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。
【0150】
図13は、本発明に係る電子機器の一実施形態である携帯電話を示す。この携帯電話2000は、ケース体2010の内部に回路基板2001が配置され、この回路基板2001に対して上述の液晶パネル200が実装されている。ケース体2010の前面には操作ボタン2020が配列され、また、一端部からアンテナ2030が出没自在に取付けられている。受話部2040の内部にはスピーカが配置され、送話部2050の内部にはマイクが内蔵されている。
【0151】
ケース体2010内に設置された液晶パネル200は、表示窓2060を通して表示面(上記の液晶表示領域A)を視認することができるように構成されている。
【0152】
尚、本発明の電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。本発明に係る電子機器としては、上記の例の他に、ディジタルウォッチ、ディジタルスチルカメラ、タッチパネル、電卓、テレビジョン、プロジェクタ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末機などがあげられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として本発明に係る電気光学装置を用いることができる。
【0153】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、色調の調整を低コストで容易に行うことが可能になる。また、反射型表示と透過型表示とにおける色彩の差異を低減し、特に透過型表示における彩度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施形態の液晶表示パネルの構造を模式的に示す概略断面図である。
【図2】 本発明に係る第2実施形態の液晶表示パネルの構造を模式的に示す概略断面図である。
【図3】 本発明に係る第3実施形態の液晶表示パネルの構造を模式的に示す概略断面図である。
【図4】 本発明に係る第4実施形態の液晶表示パネルの構造を模式的に示す概略断面図である。
【図5】 本発明に係る第5実施形態の液晶表示パネルの構造を模式的に示す概略断面図である。
【図6】 第1実施形態の電気光学装置用基板の平面構造を模式的に示す概略平面図である。
【図7】 本発明に係る第6実施形態の電気光学装置用基板の製造方法を模式的に示す概略工程図(a)〜(d)である。
【図8】 本発明に係る第7実施形態の電気光学装置用基板の製造方法を模式的に示す概略工程図(a)〜(d)である。
【図9】 上記各実施形態に適用可能なその他の構成例を模式的に示す概略部分断面図(a)〜(d)である。
【図10】 本発明に係る色の調整効果を示すx−y色度図である。
【図11】 従来構造の反射半透過型の液晶表示パネルの構造を模式的に示す概略断面図である。
【図12】 本発明に係る電子機器の実施形態における構成ブロックを示す概略構成図である。
【図13】 上記電子機器の実施形態の一例として携帯電話の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
200 液晶表示パネル
201,202 基板
203 シール材
204 液晶
205,207 位相差板
206,208 偏光板
209 バックライト
211 反射層
211a 開口部
212 カラーフィルタ
212r,212g,212b 着色層
212BM 重ね遮光層
212c 濃色部
212d 淡色部
213,221 透明電極
R 反射経路
T 透過経路
Claims (3)
- 複数の画素領域を有する液晶表示パネルであって、
基板上の前記複数の画素領域内に配置される反射層と、
前記基板に対向して配置される対向基板と、
前記対向基板上に配置され、淡色部および前記淡色部よりも光濃度が高い濃色部を有する着色層とを備え、
前記淡色部は前記反射層と平面的に重なる位置に配置され、
前記濃色部は前記画素領域内の前記反射層のない開口部の領域と平面的に重なる位置に配置され、
前記淡色部の一部は、前記画素領域内の前記反射層のない開口部の領域と平面的に重なる位置にも配置されており、当該淡色部の一部は、前記開口部の外周部分に配置されている
ことを特徴とする液晶表示パネル。 - 前記淡色部と前記濃色部は、少なくとも一部において相互に重なり合っていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。
- 請求項1または2に記載の液晶表示パネルを備えることを特徴とする電子機器。
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