JP4237544B2 - 光学素子、集光バックライトシステムおよび液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円偏光型反射偏光子を利用した光学素子に関する。また本発明は、当該光学素子を用いた集光バックライトシステム、さらにはこれらを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液晶表示装置の視認性向上などの観点から、光源より出射された光を効率的に液晶表示装置などに入射するために、プリズムシートやレンズアレイシート等の表面形状による集光素子などによって出射光を正面方向へ集光し輝度を向上する技術が一般的に用いられている。
【0003】
しかし、これらの表面形状による集光素子を用いた集光の場合には、原理上大きな屈折率差が必要であるため空気層を介して設置する必要がある。そのため、部品点数の増加や不必要な散乱による光損失、さらには表面傷や設置隙間への異物の混入が視認されやすい等の問題を有していた。
【0004】
また偏光の出射輝度を向上する技術として、導光板の下面に反射層を設けて、出射面側に反射偏光子を設ける照明システムが提案されている。ここで言う反射偏光子とは、入射した自然光の光線成分を偏光状態によって透過偏光と反射偏光に分離する機能を有するものである。
【0005】
垂直入射方向の位相差値と斜め入射方向の位相差値が特異的に異なるよう制御された位相差板を、偏光子間に挿入すると、透過光線の角度分布は制約を受け、吸収型偏光子を用いれば正面近傍のみ光線が透過し、周辺光線は全て吸収されることが記載されている(たとえば特許文献1、特許文献2参照。)。前記偏光子に反射偏光子を用いれば正面近傍のみ光線が透過し、周辺光線は全て反射される。このような理論を用いればバックライトの出射光線が吸収損失を伴うことなく集光化・平行光化する事が可能である。
【0006】
かかる反射偏光子を利用した集光システムは、平行光を発生する薄膜層が反射偏光子を含めても数十〜数百μmレベルであり、プリズムアレイやレンズアレイシート類と比べ、極めて薄型化の設計が容易である。また、空気界面を必要としないので貼り合わせて使用が可能であり、ハンドリング面においても有利である。たとえば、反射偏光子としてコレステリック液晶ポリマー(厚さ約10μm)を用い、組み合わせる位相差板も液晶ポリマーの塗工薄膜(厚さ約5μm)を用い、接着剤層(厚さ約5μm)で積層すれば総計50μm以下にまで薄膜化が可能である。各層を直接塗工して界面が無くなるように作製すれば、さらに薄層化可能である。
【0007】
【特許文献1】
特許第2561483号明細書
【特許文献2】
特開平10−321025号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記反射偏光子を利用した、集光性と輝度向上の同時発現のメカニズムについて以下理想的なモデルで説明すると以下のようになる。
【0009】
光源より出射された自然光は、1枚目の反射偏光子によって透過偏光と反射偏光に分離される。そして、透過した偏光は、配置された正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対してはλ/8以上の位相差を有する層(以下、Cプレートとも呼ぶ)によって、透過した偏光の法線方向付近の角度の光は、2枚目の反射偏光子の透過する偏光であるためそのまま透過する。法線方向から傾いた角度では、位相差によって偏光状態が変化し、2枚目の反射偏光子で反射される偏光成分が増加し、反射される。特に位相差がλ/2程度の時に効果的に反射される。反射された偏光は再び位相差を受け偏光状態が変化し1枚目の反射偏光子を透過する偏光となるため、1枚目の反射偏光を透過して光源部へと戻される。1枚目の反射偏光子による反射光および2枚目の反射偏光子による反射光は光源の下に設けられた拡散反射板などによって偏光解消するとともに光線方向が曲げられる。戻った光の一部は法線方向付近の反射偏光子の透過する偏光となるまで反射を繰り返し輝度向上に貢献する。
【0010】
反射偏光子として、コレステリック液晶相のプラナー組織による円偏光分離を用いた場合は、Cプレートによって、方位角によらず偏光変換される。Cプレートの斜め入射光に対する位相差がλ/2程度の時には丁度入射光とは逆の円偏光となる。
【0011】
上記Cプレートが、法線方向に対し30°傾けて入射した入射光を逆円偏光に変換される位相差層の場合、実質的には±15〜20°程度の範囲に透過光線は集中する。しかし、λ/2の位相差を受けるのは、ある特定の角度で入射した光のみである。この角度以上または以下では完全に入射光と逆の円偏光にはならない。このため、この程度まで集光させると、法線方向に対し、50°以上で入射した光はλ/2以上の位相差を受けるため、完全に入射光と逆の円偏光にはならず、部分円偏光となり一部は反射されず透過する。特に、光を法線方向に集光化、平行光化するほど、法線方向に対し大きな角度で入射した光の透過量が多くなり、著しく正面輝度が低下し、この透過光により法線方向に大きく視角を倒した場合には色付きが大きくなった。
【0012】
たとえば、法線方向に対し30°以内の角度で入射光を集光化、平行光化するように設計されている場合、法線方向に対し50°以上の角度で入射した光は、大部分が反射されずに透過してくる。このため、光の再利用率が下がり、法線方向での輝度が低下し、この透過光により視角を法線方向に対して大きく倒した場合に色付きするという問題点があった。
【0013】
本発明は、円偏光型反射偏光子の間に特定位相差の層を配置して、光源からの入射光を集光化、平行光化できる光学素子であって、法線方向に対し大きな角度で入射した光の透過を抑えることができ、正面輝度の向上と色付きを低減させることができる光学素子を提供することを目的とする。
【0014】
また本発明は、当該光学素子を用いた集光バックライトシステムを提供すること、さらには液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記光学素子を見出し本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、下記の通りである。
【0018】
1.光学素子であって、
光源側から配置される順で、円偏光型反射偏光子(a)/位相差層(b1)/円偏光型反射偏光子(a)/位相差層(b2)/円偏光型反射偏光子(a)が積層されており、
該光学素子の法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b1)および2枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和が、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n(ただし、nは0以上の整数)になるように調整されており、かつ、
該光学素子の法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b1)、2枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)および3枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和が、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n(ただし、nは0以上の整数)になるように調整されており、
前記位相差層(b1)は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対してλ/8以上の位相差を有し、前記位相差層(b2)は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対してλ/2以下の位相差を有していることを特徴とする光学素子。
【0019】
2.光学素子であって、
光源側から配置される順で、円偏光型反射偏光子(a)/位相差層(b2)/円偏光型反射偏光子(a)/位相差層(b1)/円偏光型反射偏光子(a)が積層されており、
該光学素子の法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)および2枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和が、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n(ただし、nは0以上の整数)になるように調整されており、かつ、
該光学素子の法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)、2枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b1)および3枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和が、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n(ただし、nは0以上の整数)になるように調整されており、
前記位相差層(b1)は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対してλ/8以上の位相差を有し、前記位相差層(b2)は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対してλ/2以下の位相差を有してていることを特徴とする光学素子。
【0020】
3.少なくとも3枚の円偏光型反射偏光子(a)の選択反射波長が、550nm±10nmの波長範囲で互いに重なっていることを特徴とする上記1または2に記載の光学素子。
【0021】
4.円偏光型反射偏光子(a)として、コレステリック液晶材料を用いたことを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の光学素子。
【0022】
5.位相差層(b1)および/または位相差層(b2)が、
選択反射波長域を可視光領域以外に有するコレステリック液晶相のプラナー配向を固定したもの、
棒状液晶のホメオトロピック配向状態を固定したもの、
ディスコチック液晶のネマチック相またはカラムナー相配向状態を固定したもの、
ポリマーフィルムが2軸配向されたもの、
負の1軸性を有する無機層状化合物を面の法線方向に光軸がなるように配向固定したもの、ならびに、
ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリ(エーテルケトン)、ポリ(アミド−イミド)およびポリ(エステル−イミド)からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体から得られたフィルム、
からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の光学素子。
【0023】
6.視認側(液晶セル側)に配置される円偏光型反射偏光子(a)に、光源側からの透過光が直線偏光になるようにλ/4板が配置されていることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の光学素子。
【0024】
7.λ/4板の側に、光源側からの透過で得られる直線偏光の軸方向と、偏光板の透過軸方向とが揃うように偏光板が配置されていることを特徴とする上記6記載の光学素子。
【0025】
8.各層を、透光性の接着剤または粘着剤を用いて積層したことを特徴とする上記1〜7のいずれかに記載の光学素子。
【0026】
9.上記1〜8のいずれかに記載の光学素子に、少なくとも光源を配置してなることを特徴とする集光バックライトシステム。
【0027】
10.上記9記載の集光バックライトシステムに、少なくとも液晶セルを配置してなることを特徴とする液晶表示装置。
【0028】
11.上記10記載の液晶表示装置に、後方散乱、偏光解消を有さない拡散板を液晶セル視認側に積層して用いたことを特徴とする液晶表示装置。
【0029】
(作用・効果)
上記本発明の光学素子は、偏光の選択反射の波長帯域が互いに重なっている円偏光型反射型偏光子(a)が少なくとも3枚積層されており、かつ、それらの間には、正面位相差が略ゼロであり、かつ種々の角度の斜め入射光に対して特異的な位相差値を示す位相差層(b1)および位相差層(b2)が配置されたものであ。かかる光学素子は、入射側の円偏光型反射型偏光子(a)を種々の角度で斜め透過した光の一部を出射側の円偏光型反射型偏光子(a)によって全反射させることが可能となる。この効果により、法線方向に対し大きな角度で入射した光の透過を抑えることができ、正面輝度の向上および偏光度を向上させて色付きを低減させることができる平行光化システムを形成することができる。すなわち、上記光学素子を、集光・平行光化されるバックライト光源上に配置した液晶表示装置は正面近傍の表示品位の高い領域のみの光線を利用することができる。
【0030】
また本発明の光学素子は、薄型化の設計が容易な平行光化システムである。また本発明の光学素子は、貼り合わせて使用が可能であり、ハンドリング面においても有利である。これら光学素子を用いた集光バックライト光源と後方散乱が少なく偏光解消を発生しない拡散板を組み合わせることで視野角拡大システムの構築が可能である。
【0031】
このようにして得られた光学素子を用いた集光バックライトシステムは、従来に比べ平行度の高い光源を容易に得られる。しかも、本質的に吸収損失を有さない反射偏光による平行光化が得られるので、反射された非平行光成分はバックライト側に戻り、散乱反射等により、その中の平行光成分だけが取り出されるリサイクルが繰り返され、実質的に高い透過率と高い光利用効率を得ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しながら本発明を説明する。図1は、円偏光型反射偏光子(a)が3層積層されており、各円偏光型反射偏光子(a)の間には、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対してλ/8以上の位相差を有する層(b1)と正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対して0〜λ/2以下の位相差を有する層(b2)が、それぞれ配置されている光学素子(A)の断面図である。図1の光学素子(A)はいずれの側の円偏光型反射偏光子(a)の側を光源側としてもよい。
【0033】
また、図2、図3は、光学素子(A)に光源側からの透過光が直線偏光になるようにλ/4板(B)が配置された場合の例である。λ/4板(B)は、視認側(液晶セル側)に配置される円偏光型反射偏光子(a)の側に配置される。なお、図2と図3では、位相差層(b1)と位相差層(b2)の配置が入れ替わっているが、いずれの場合も位相差層(b1)と位相差層(b2)の位相差値は、所定の範囲に制御するのが好ましい。
【0034】
なお、円偏光型反射偏光子(a)は、3枚以上であればその枚数は特に制限されない。4枚以上でも同様に斜め方向の抜けを低減できる。たとえば、円偏光型反射偏光子(a)を4枚用いる場合には、上記位相差層(b1)と位相差層(b2)に加えて、法線方向に対し45°傾けて入射した入射光に対して、好ましくはλ/2程度の位相差を受けるように設計した別の位相差層を、他の円偏光型反射偏光子(a)の間に配置することにより、さらに斜め入射光の反射効率を向上させることができる。ただし、コストと要するフィルム厚み、積層数の多さから由来する欠点の増大など他の問題も生じやすくなるため、円偏光型反射偏光子(a)は、好ましくは3層以上5層以下にとめるのが良い。
【0035】
(円偏光型反射偏光子(a))
円偏光型反射偏光子(a)としては、たとえば、コレステリック液晶材料が用いられる。輝度向上の観点よりは視感度の高い550nm付近の波長の光に対して、その全反射が達成されることが望ましく、少なくとも550nm±10nmの波長領域で反射偏光子の選択反射波長が重なっていることが望ましい。反射偏光子(a)においては選択反射の中心波長はλ=npで決定される(nはコレステリック材料の屈折率、pはカイラルピッチ)斜め入射光に対しては、選択反射波長がブルーシフトするため、前記重なっている波長領域はより広い方が好ましい。更に、色付きの観点や、液晶表示装置などにおけるRGB対応の観点よりは可視光全波長領域380nm〜780nmにおいて反射波長帯域が重なっていることがより望ましい。かかる観点より反射偏光子は全く同一の組合せでも良いし、一方が可視光全波長で反射を有するもので、他方が部分的に反射するものでも良い。
【0036】
円偏光型反射偏光子(a)がコレステリック材料の場合、異なるタイプ(右ねじれと左ねじれ)の組み合わせでも同様の考え方で正面位相差がλ/2で傾けると位相差がゼロまたはλであれば同様の偏光子が得られるが、傾斜する軸の方位角による異方性や色付きの問題が発生するため好ましくない。かかる観点より同じタイプ同士の組み合わせ(右ねじれ同士、左ねじれ同士)が好ましい。
【0037】
本発明において、円偏光型反射偏光子(a)を構成するコレステリック液晶には、適宜なものを用いてよく、特に限定はない。例えば、高温でコレステリック液晶性を示す液晶ポリマー、または液晶モノマーと必要に応じてのキラル剤および配向助剤を電子線や紫外線などの電離放射線照射や熱により重合せしめた重合性液晶、またはそれらの混合物などがあげられる。液晶性はリオトロピックでもサーモトロピック性のどちらでもよいが、制御の簡便性およびモノドメインの形成しやすさの観点よりサーモトロピック性の液晶であることが望ましい。
【0038】
コレステリック液晶層の形成は、従来の配向処理に準じた方法で行うことができる。例えば、トリアセチルセルロースやアモルファスポリオレフィンなどの複屈折位相差が可及的に小さな支持基材上に、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等の膜を形成してレーヨン布等でラビング処理した配向膜、またはSiOの斜方蒸着層、または延伸処理による配向膜等上に、液晶ポリマーを展開してガラス転移温度以上、等方相転移温度未満に加熱し、液晶ポリマー分子がプラナー配向した状態でガラス転移温度未満に冷却してガラス状態とし、当該配向が固定化された固化層を形成する方法などがあげられる。
【0039】
液晶ポリマーの製膜は、例えば液晶ポリマーの溶媒による溶液をスピンコート法、ロールコート法、フローコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、グラビア印刷法等で薄層展開し、さらに、それを必要に応じ乾燥処理する方法などにより行うことができる。前記の溶媒としては、例えば塩化メチレン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランなどを適宜に選択して用いることができる。
【0040】
また液晶ポリマーの加熱溶融物、好ましくは等方相を呈する状態の加熱溶融物を前記に準じ展開し、必要に応じその溶融温度を維持しつつ更に薄層に展開して固化させる方法などを採用することができる。当該方法は、溶媒を使用しない方法であり、従って作業環境の衛生性等が良好な方法によっても液晶ポリマーを展開させることができる。なお、液晶ポリマーの展開に際しては、薄型化等を目的に必要に応じて配向膜を介したコレステリック液晶層の重畳方式なども採ることができる。
【0041】
さらに必要に応じ、これらの光学層を成膜時に用いる支持基材/配向基材から剥離し、他の光学材料に転写して用いることもできる。
【0042】
また、本発明の円偏光型反射偏光子(a)としては、直線偏光型反射偏光子とλ/4板を組み合わせたものを用いることができる。これらは1枚用いてもよく、2枚以上を用いてもよい。全部が直線偏光型反射偏光子とλ/4板を組み合わせでもよい。
【0043】
直線偏光型反射偏光子としては、グリッド型偏光子、屈折率差を有する2種以上の材料による2層以上の多層薄膜積層体、ビームスプリッターなどに用いられる屈折率の異なる蒸着多層薄膜、複屈折を有する2種以上の材料による2層以上の複屈折層多層薄膜積層体、複屈折を有する2種以上の樹脂を用いた2層以上の樹脂積層体を延伸したもの、直線偏光を直交する軸方向で反射/透過することで分離するものなどがあげられる。
【0044】
例えばポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートに代表される延伸により位相差を発生する材料やポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル系樹脂、JSR社製のアートンに代表されるノルボルネン系樹脂等の位相差発現量の少ない樹脂を交互に多層積層体として一軸延伸して得られるものを用いることができる。
【0045】
直線偏光型反射偏光子とλ/4板を組み合わせた円偏光型反射偏光子(a)を中間層(たとえば、3枚積層する場合にはバックライト側から2枚目)に用いる場合には、直線偏光型反射偏光子の両側にλ/4板を配置する。最下層(たとえば、3枚積層する場合にはバックライト側から1枚目)に用いる場合には、バックライト側から、直線偏光型反射偏光子、次いでλ/4板の順で配置する。最上層(たとえば、3枚積層する場合にはバックライト側から3枚目)に用いる場合には、バックライト側から、λ/4板、次いで直線偏光型反射偏光子の順で配置する。なお、直線偏光型反射偏光子とλ/4板を組み合わせた円偏光型反射偏光子(a)を最上層に用いる場合には、図2、図3、図4に示すように、光学素子(A)にλ/4板(B)を配置する必要はない。
【0046】
(位相差層(b))
円偏光型反射偏光子(a)の間に配置する位相差層(b1)、位相差層(b2)は、正面方向の位相差がほぼゼロである。正面位相差は垂直入射された偏光が保持される目的であるので、λ/10以下であることが望ましい。
【0047】
一方、位相差層(b1)は、法線方向から30°の角度の入射光に対してλ/8以上の位相差を有するものであり、位相差層(b2)は法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対してλ/2以下の位相差を有するものである。
【0048】
前記位相差層(b1)、位相差層(b2)は、理想的にはλ/2が効果的である。ただし、円偏光型反射偏光子(a):コレステリック液晶層自身が位相差を有する。そのため、円偏光型反射偏光子(a)による透過光は、反射偏光子自身のCプレート的な複屈折性によっても偏光状態が変化する。したがって、通常挿入されるCプレートのその角度で測定したときの位相差は、入射光が透過した円偏光型反射偏光子(a)とCプレートの位相差を足した値がλ/2程度になるようにするのが好ましい。
【0049】
上記のように円偏光型反射偏光子(a)の位相差を考慮して、これらを補正するために、位相差層(b1)は、法線方向から30°の角度の入射光に対してλ/8以上の位相差を有するもの、また位相差層(b2)が、法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対してλ/2以下の位相差を有するものが用いられている。位相差層(b1)、位相差層(b2)の斜め入射光に対する位相差は、円偏光型反射偏光子(a)に応じて適宜に調整される。
【0050】
なお、位相差層(b1)、位相差層(b2)の斜め入射光に対する位相差と円偏光型反射偏光子(a)により受ける位相差の和が、λ/2程度の時には丁度入射光とは逆の円偏光となる。反射偏光子に斜め入射した光が、位相差層として働くことは知られている。(H.Takezone et al.JPN.J.Appl.Phys.22,1080(1983))。
【0051】
位相差層(b1)、位相差層(b2)の斜め方向からの入射光に対しては効率的に偏光変換されるべく全反射させる角度などによって適宜決定される。たとえば、法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対して完全に全反射させるには、入射角60°で測定したときの、円偏光型反射偏光子(a)と位相差層(b2)のトータルの位相差がλ/2程度になるように制御すればよい。ただし、この場合は入射角30°付近の反射が弱くなるため、他の円偏光型反射偏光子(a)で入射角30°付近の入射光を全反射するように円偏光型反射偏光子(a)と位相差層(b1)のトータルの位相差がλ/2程度になるように制御される。
【0052】
上記本発明の光学素子の好適な態様はたとえば以下の通りである。光源側から1枚目と2枚目の円偏光型反射偏光子(a)の間には、位相差層(b2)を配置する。そして、法線方向に対し60°以上傾けて入射した入射光に対して、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)および2枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和が、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n(ただし、nは0以上の整数)になるように調整する。次いで、光源側から2枚目と3枚目の円偏光型反射偏光子(a)の間には、位相差層(b1)を配置する。そして、法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対して、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)、2枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b1)および3枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和が、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n(ただし、nは0以上の整数)になるように調整する。
【0053】
すなわち、円偏光型反射偏光子(a)が位相差を有する場合には、位相差層(b1)、位相差層(b2)を上記のように円偏光型反射偏光子(a)との合計の位相差を、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・nの範囲に入るように制御することで、位相差層(b2)では、法線方向に対し40〜80°程度の入射光をよく反射することができる。特に50〜60°程度の入射光をよく反射することができる。一方、位相差層(b1)では法線方向に対し入射角10〜50°程度の入射光を効率よく反射することができる。特に20〜40°程度の入射光をよく反射することができる。このように位相差層(b1)、(b2)を制御することで、斜め入射光を効率よく反射することができ、視角を大きく倒した場合にも透過光量が減少し、色付きを小さく制御することができる。
【0054】
したがって、前記位相差の合計は、λ/2に近くなるように制御するのが好ましい。前記位相差の合計は、いずれも、前記λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n、さらには、3λ/10+λ・n〜7λ/10+λ・n、さらには2λ/5+λ・n〜3λ/5+λ・nであるのが好ましい。
【0055】
このように上記光学素子によれば、入射光を、法線方向により集光化、平行光化するとともに、法線方向に対し大きな角度で入射した光の透過量を著しく減少させることができる。その結果、正面輝度、偏光度が向上し、視角を法線方向に大きく倒した場合の色付きを低減することができる。
【0056】
上記の例では、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)と2枚目の円偏光型反射偏光子(a)の間には位相差層(b2)を配置し、2枚目の円偏光型反射偏光子(a)と3枚目の円偏光型反射偏光子(a)の間には位相差層(b1)を配置しているが、位相差層(b1)と位相差層(b2)は、入れ替えても同様の効果が得られる。
【0057】
位相差層(b1)、位相差層(b2)の材質は上記のような光学特性を有するものであれば、特に制限はない。例えば、可視光領域(380nm〜780nm) 以外に反射波長を有するコレステリック液晶のプラナー配向状態を固定したものや、棒状液晶のホメオトロピック配向状態を固定したもの、ディスコチック液晶のカラムナー配向やネマチック配向を利用したもの、負の1軸性結晶を面内に配向させたもの、2軸性配向したポリマーフィルムなどがあげられる。また、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリ(エーテルケトン)、ポリ(アミド−イミド)およびポリ(エステル−イミド)からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体から得られるフィルムがあげられる。これらフィルムは、前記重合体を溶媒に溶解した溶液を基材に塗工し、乾燥工程を経て得られる。基材は乾燥工程における寸法変化率が1%以下である基材を用いて形成したものが好ましい。また、ネマチック液晶、ディスコチック液晶の配向方向を厚み方向に連続的に変化するように配向固定したものなどがあげられる。
【0058】
可視光領域(380nm〜780nm)以外に選択反射波長を有するコレステリック液晶のプラナー配向状態を固定したCプレートは、コレステリック液晶の選択反射波長としては、可視光領域に色付きなどがないことが望ましい。そのため、選択反射光が可視領域にない必要がある。選択反射はコレステリックのカイラルピッチと液晶の屈折率によって一義的に決定される。選択反射の中心波長の値は近赤外領域にあっても良いが、旋光の影響などを受けるため、やや複雑な現象が発生するため、350nm以下の紫外部にあることがより望ましい。コレステリック液晶層の形成については、前記した反射偏光子におけるコレステリック層形成と同様に行われる。
【0059】
ホメオトロピック配向状態を固定したCプレートは、高温でネマチック液晶性を示す液晶性熱可塑樹脂または液晶モノマーと必要に応じての配向助剤を電子線や紫外線などの電離放射線照射や熱により重合せしめた重合性液晶、またはそれらの混合物が用いられる。液晶性はリオトロピックでもサーモトロピック性のいずれでもよいが、制御の簡便性やモノドメインの形成しやすさの観点より、サーモトロピック性の液晶であることが望ましい。ホメオトロピック配向は、例えば、垂直配向膜(長鎖アルキルシランなど)を形成した膜上に前記複屈折材料を塗設し、液晶状態を発現させ固定することによって得られる。
【0060】
ディスコティック液晶を用いたCプレートとしては、液晶材料として面内に分子の広がりを有したフタロシアニン類やトリフェニレン類化合物のごとく負の1軸性を有するディスコティック液晶材料を、ネマチック相やカラムナー相を発現させて固定したものである。負の1軸性無機層状化合物としては、たとえば、特開平6−82777号公報などに詳しい。
【0061】
ポリマーフィルムの2軸性配向を利用したCプレートは、正の屈折率異方性を有する高分子フィルムをバランス良く2軸延伸する方法、熱可塑樹脂をプレスする方法、平行配向した結晶体から切り出す方法などにより得られる。
【0062】
前記各位相差層(b)は、1枚の位相差板から構成されていもよく、所望の位相差になるように、2枚以上の位相差板を積層して用いることができる。
【0063】
(各層の積層)
前記各層の積層は、重ね置いただけでも良いが、作業性や、光の利用効率の観点より各層を接着剤や粘着剤を用いて積層することが望ましい。その場合、接着剤または粘着剤は透明で、可視光領域に吸収を有さず、屈折率は、各層の屈折率と可及的に近いことが表面反射の抑制の観点より望ましい。かかる観点より、例えば、アクリル系粘着剤などが好ましく用いうる。各層は、それぞれ別途配向膜状などでモノドメインを形成し、透光性基材へ転写などの方法によって順次積層していく方法や、接着層などを設けず、配向のために、配向膜などを適宜形成し、各層を順次直接形成して行くことも可能である。
【0064】
各層および(粘)接着層には、必要に応じて拡散度合い調整用に更に粒子を添加して等方的な散乱性を付与することや、紫外線吸収剤、酸化防止剤、製膜時のレベリング性付与の目的で界面活性剤などを適宜に添加することができる。
【0065】
(集光バックライトシステム)
光源たる導光板の下側(液晶セルの配置面とは反対側)には拡散反射板の配置が望ましい。平行光化フィルムにて反射される光線の主成分は斜め入射成分であり、平行光化フィルムにて正反射されてバックライト方向へ戻される。ここで背面側の反射板の正反射性が高い場合には反射角度が保存され、正面方向に出射できずに損失光となる。従って反射戻り光線の反射角度を保存せず、正面方向へ散乱反射成分を増大させるため拡散反射板の配置が望ましい。
【0066】
本発明の光学素子(A:平行光化フィルム)とバックライト光源(D)の間には適当な拡散板を設置することが望ましい。斜め入射し、反射された光線をバックライト導光体近傍にて散乱させ、その一部を垂直入射方向へ散乱せしめることで光の再利用効率が高まるためである。拡散板としては、表面凹凸形状による物の他、屈折率が異なる微粒子を樹脂中に包埋する等の方法で得られる。この拡散板は光学素子(平行光化フィルム)とバックライト間に挟み込んでも良いし、平行光化フィルムに貼り合わせてもよい。
【0067】
光学素子(平行光化フィルム)を貼り合わせた液晶セルをバックライトと近接して配置する場合、フィルム表面とバックライトの隙間でニュートンリングが生じる恐れがあるが、本発明における光学素子(平行光化フィルム)の導光板側表面に表面凹凸を有する拡散板を配置することによってニュートンリングの発生を抑制することができる。また、本発明における光学素子(平行光化フィルム)の表面そのものに凹凸構造と光拡散構造を兼ねた層を形成しても良い。
【0068】
(液晶表示装置)
上記光学素子は、液晶セルの両側に偏光板が配置されている液晶表示装置に好適に適用され、上記光学素子は液晶セルの光源側面の偏光板側に適用される。たとえば、図4のように適用される。なお、図4では、液晶パネルとして光源側面の偏光板(C)のみが記載されている。
【0069】
また図4に示すように、偏光板(C)には、λ/4板(B)を介して光学素子(A)が積層されている。λ/4板(B)は、光学素子(A)から出射した円偏光を直線偏光に変えて、偏光板(C)に入射する。なお、本発明の光学素子は、λ/4板(B)、さらには偏光板(C)を予め貼り合わせたものを用いることができる。
【0070】
上記平行光化されたバックライトと組み合わされた液晶表示装置に、後方散乱、偏光解消を有さない拡散板を液晶セル視認側に積層することにより、正面近傍の良好な表示特性の光線を拡散し、全視野角内で均一で良好な表示特性を得ることによって視野角拡大化ができる。
【0071】
ここで用いられる視野角拡大フィルムは実質的に後方散乱を有さない拡散板が用いられる。拡散板は、拡散粘着材として設けることができる。配置場所は液晶表示装置の視認側であるが偏光板の上下いずれでも使用可能である。ただし画素のにじみ等の影響やわずかに残る後方散乱によるコントラスト低下を防止するために偏光板〜液晶セル間など、可能な限りセルに近い層に設けることが望ましい。またこの場合には実質的に偏光を解消しないフィルムが望ましい。例えば特開2000−347006号公報、特開2000−347007号公報に開示されているような微粒子分散型拡散板が好適に用いられる。
【0072】
偏光板より外側に視野角拡大フィルムを位置する場合には液晶層−偏光板まで平行光化された光線が透過するのでTN液晶セルの場合は特に視野角補償位相差板を用いなくともよい。STN液晶セルの場合には正面特性のみ良好に補償した位相差フィルムを用いるだけでよい。この場合には視野角拡大フィルムが空気表面を有するので表面形状による屈折効果によるタイプの採用も可能である。
【0073】
一方で偏光板と液晶層間に視野角拡大フィルムを挿入する場合には偏光板を透過する段階では拡散光線となっている。TN液晶の場合、偏光子そのものの視野角特性は補償する必要がある。この場合には偏光子の視野角特性を補償する位相差板を偏光子と視野角拡大フィルムの間に挿入する必要がある。STN液晶の場合にはSTN液晶の正面位相差補償に加えて偏光子の視野角特性を補償する位相差板を挿入する必要がある。
【0074】
従来から存在するマイクロレンズアレイフィルムやホログラムフィルムのように、内部に規則性構造体を有する視野角拡大フィルムの場合、液晶表示装置のブラックマトリクスや従来のバックライトの平行光化システムが有するマイクロレンズアレイ/プリズムアレイ/ルーバー/マイクロミラーアレイ等の微細構造と干渉しモアレを生じやすかった。しかし本発明における平行光化フィルムは面内に規則性構造が視認されず、出射光線に規則性変調が無いので視野角拡大フィルムとの相性や配置順序を考慮する必要はない。従って視野角拡大フィルムは液晶表示装置の画素ブラックマトリクスと干渉/モアレを発生しなければ特に制限はなく選択肢は広い。
【0075】
本発明においては視野角拡大フィルムとして実質的に後方散乱を有さない、偏光を解消しない、特開2000−347006号公報、特開2000−347007号公報に記載されているような光散乱板で、ヘイズ80%〜90%の物が好適に用いられる。その他、ホログラムシート、マイクロプリズムアレイ、マイクロレンズアレイ等、内部に規則性構造を有していても液晶表示装置の画素ブラックマトリクスと干渉/モアレを形成しなければ使用可能である。
【0076】
(その他の材料)
なお、液晶表示装置には、常法に従って、各種の光学層等が適宜に用いられて作製される。
【0077】
前記λ/4板は、使用目的に応じた適宜な位相差板が用いられる。λ/4板は、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御することができる。位相差板としては、ポリカーボネート、ノルボルネン系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンやその他のポリオレフィン、ポリアリレート、ポリアミドの如き適宜なポリマーからなるフィルムを延伸処理してなる複屈折性フィルムや液晶ポリマーなどの液晶材料からなる配向フィルム、液晶材料の配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。λ/4板の厚さは、通常0.5〜200μmであることが好ましく、特に1〜100μmであることが好ましい。
【0078】
可視光域等の広い波長範囲でλ/4板として機能する位相差板は、例えば波長550nmの淡色光に対してλ/4板として機能する位相差層と他の位相差特性を示す位相差層、例えばλ/2板として機能する位相差層とを重畳する方式などにより得ることができる。従って、偏光板と輝度向上フィルムの間に配置する位相差板は、1層又は2層以上の位相差層からなるものであってよい。
【0079】
偏光板は、通常、偏光子の片側または両側に保護フィルムを有するものが一般に用いられる。
【0080】
偏光子は、特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、たとえば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等があげられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、5〜80μm程度である。
【0081】
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、たとえば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいてもよいヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸してもよいし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
【0082】
前記偏光子の片面または両面に設けられる透明保護フィルムを形成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護フィルムを形成するポリマーの例としてあげられる。透明保護フィルムは、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型、紫外線硬化型の樹脂の硬化層として形成することもできる。
【0083】
また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、たとえば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物があげられる。具体例としてはイソブチレンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムがあげられる。フィルムは樹脂組成物の混合押出品などからなるフィルムを用いることができる。
【0084】
保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。
【0085】
また、保護フィルムは、できるだけ色付きがないことが好ましい。したがって、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・d(ただし、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚みである)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである保護フィルムが好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、保護フィルムに起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向位相差値(Rth)は、さらに好ましくは−80nm〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
【0086】
保護フィルムとしては、偏光特性や耐久性などの点より、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマーが好ましい。特にトリアセチルセルロースフィルムが好適である。なお、偏光子の両側に保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる保護フィルムを用いてもよい。前記偏光子と保護フィルムとは通常、水系粘着剤等を介して密着している。水系接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリウレタン、水系ポリエステル等を例示できる。
【0087】
前記透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであってもよい。
【0088】
ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。
【0089】
またアンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。前記表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性のこともある無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜50重量部程度であり、5〜25重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。
【0090】
なお、前記反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、透明保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途光学層として透明保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
【0091】
また位相差板を、視角補償フィルムとして偏光板に積層して広視野角偏光板として用いられる。視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明にみえるように視野角を広げるためのフィルムである。
【0092】
このような視角補償位相差板としては、他に二軸延伸処理や直交する二方向に延伸処理等された複屈折を有するフィルム、傾斜配向フィルムのような二方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理又は/及び収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。視角補償フィルムは、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的として適宜に組み合わせることができる。
【0093】
また良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
【0094】
前記のほか実用に際して積層される光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板などの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、楕円偏光板または円偏光板に、更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板があげられる。
【0095】
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
【0096】
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じマット処理した保護フィルムの片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。また前記保護フィルムに微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなどもあげられる。前記した微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また微粒子含有の保護フィルムは、入射光及びその反射光がそれを透過する際に拡散されて明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。保護フィルムの表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な方式で金属を透明保護層の表面に直接付設する方法などにより行うことができる。
【0097】
反射板は前記の偏光板の保護フィルムに直接付与する方式に代えて、その透明フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお反射層は、通常、金属からなるので、その反射面が保護フィルムや偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設の回避の点などより好ましい。
【0098】
なお、半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透過型の反射層とすることにより得ることができる。半透過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
【0099】
また、偏光板は、上記の偏光分離型偏光板の如く、偏光板と2層又は3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。従って、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。
【0100】
上記の楕円偏光板や反射型楕円偏光板は、偏光板又は反射型偏光板と位相差板を適宜な組合せで積層したものである。かかる楕円偏光板等は、(反射型)偏光板と位相差板の組合せとなるようにそれらを液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層することよって形成することができるが、予め積層して楕円偏光板等の光学フィルムとしたのものは、品質の安定性や積層作業性等に優れて液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利点がある。
【0101】
本発明の光学素子には、粘着層または接着層を設けることもできる。粘着層は、液晶セルへの貼着に用いることができる他、光学層の積層に用いられる。前記光学フィルムの接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
【0102】
接着剤や粘着剤としては特に制限されない。例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィン、エポキシ系、フッ素系、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いうる。
【0103】
前記接着剤や粘着剤にはベースポリマーに応じた架橋剤を含有させることができる。また接着剤には、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤などの添加剤を含有していてもよい。また微粒子を含有して光拡散性を示す接着剤層などであってもよい。
【0104】
接着剤や粘着剤は、通常、ベースポリマーまたはその組成物を溶剤に溶解又は分散させた固形分濃度が10〜50重量%程度の接着剤溶液として用いられる。溶剤としては、トルエンや酢酸エチル等の有機溶剤や水等の接着剤の種類に応じたものを適宜に選択して用いることができる。
【0105】
粘着層や接着層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層として偏光板や光学フィルムの片面又は両面に設けることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmであり、5〜200μmが好ましく、特に10〜100μmが好ましい。
【0106】
粘着層等の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鏡アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
【0107】
なお本発明において、上記光学素子等、また粘着層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やべンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
【0108】
【実施例】
以下に本発明を実施例および比較例をあげて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら制限されるものではない。
【0109】
なお、正面位相差は、面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、フィルムの厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率をnx、ny、nzとして、550nmにおける屈折率nx、ny、nzを自動複屈折測定装置(王子計測機器株式会社製,自動複屈折計KOBRA21ADH)により計測した値と、位相差層の厚さd(nm)から、正面位相差:(nx−ny)×d、を算出した。
【0110】
法線方向に対して30°傾斜させて測定したときの位相差は、上記自動複屈折測定装置により測定できる。傾斜位相差は:傾斜時の(nx−ny)×dである。上記自動複屈折測定装置は入射角0〜50°まで測定できる。入射角60°における位相差値は、フィティングから計算した値である。なお、円偏光型反射偏光子(a)に係わる、入射角60°での位相差値は、別途、換算した。入射角30°での位相差値も入射角60°の場合と同様の方法で求めた。
【0111】
反射波長帯域は、反射スペクトルを分光光度計(大塚電子株式会社製、瞬間マルチ測光システム MCPD−2000)にて測定し、最大反射率の半分の反射率を有する反射波長帯域とした。
【0112】
実施例1
(円偏光型反射偏光子(a))
円偏光型反射偏光子(a)として、反射波長帯域が400〜800nmにある広帯域化コレステリック液晶層を使用した。広帯域化コレステリック液晶層の位相差を測定したところ550nmの波長の光に対して、入射光を30°傾斜させて測定したときの位相差は100nmであった。
【0113】
分光エリプソメーター(日本分光(株)製,M−220)で、中心波長370nmのコレステリック液晶層の位相差を測定した。位相差からコーシーの式:位相差=a+b/λ2 +c/λ4 、で近似して屈折率の波長分散を求めた(図7参照)。ここまでは、前記装置が自動計算した。
【0114】
次いで、反射波長帯域が400〜800nmにある広帯域化コレステリック液晶層のピッチ間隔の変化を断面TEMの結果から求めた(図8参照)。波長550nmのときの選択反射域の幅(Δλ)は、Δλ=2λ(Ne−No)/(Ne+No)から求めると48nmになる。Ne:1.685、No:1.545、である。よって、550nm±24nmを反射するので、この部分を図8のピッチ数に当てはめると32〜36層目に当たる。λ(中心波長)=(Ne+No)×p/2、からp/2が求まり、図8より何層目に当たるのが分かる。p:コレステリックピッチ(μm)である。32〜36層目のピッチ間隔を足すと、0.30μmになる。コレステリック液晶層の厚みが6μmあるので、6−0.3=5.7μmが位相差板として働く。図9よりコレステリック液晶層に波長950nmの光を入射角60°で入射した場合、波長172nmの位相差を受ける(分光エリプソメーターで測定)。図7の波長分散の結果から、波長550nmの屈折率規定値は1.061、波長950nmの屈折率規定値は0.709、波長950nmのときに172nmの位相差を受けるので550nmのときは172nm×1.061/0.709=257.4nm(Y=110.75×-0.7367 から計算)になる。波長550nmで約260nmの位相差を受けるが、反射波長とピッチ間隔があっているところは、位相差として働かない。このうち位相差板として働くのはコレステリック液晶層6μm中の5.7μmなので、波長550nmの光がコレステリック液晶層から受ける位相差は、位相差(nm)=260nm×5.70/6=247nm、となる。すなわち、波長550nmの波長光を、入射角60°で入射した場合には、約250nmの位相差を受ける。
【0115】
(位相差層(b))
次に、光重合性ネマチック液晶モノマー(BASF社製,LC242)およびカイラル剤(BASF社製,LC756)および光開始剤(チバスペシャルティケミカルズ社製,イルガキュア907)と溶媒(トルエン)を選択反射中心波長が350nmとなるよう調整配合した塗工液を市販のポリエチレンテレフタレートフィルム上にワイヤーバーを用いて乾燥後の厚みで4μmとなるように塗設し、溶媒を乾燥した。その後、一度この液晶モノマーの等方性転移温度まで温度を上げた後、徐々に冷却して、均一な配向状態を有した層を形成した。得られた膜にUV照射を行い、配向状態を固定して位相差層(b):Cプレート層(ネガティブ)を得た。このCプレートの位相差を測定したところ550nmの波長の光に対して、正面位相差2nm、厚み方向位相差220nmであった。入射光を30°傾斜させて測定したときの位相差は35nmであった。また入射光を60°傾斜させて測定したときの位相差は75nmであった。当該Cプレート層を位相差層(b2)とした。
【0116】
(光学素子(A))
上記円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、バックライト側に設置した。この上に、上記Cプレートを厚み5μmの接着剤を介して積層した。この上に、円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、厚み5μmの接着剤を介して積層した。さらに上記Cプレート4枚を厚み5μmの接着剤を介して積層した。Cプレート4枚積層物は、入射光を30°傾斜させて測定したときの位相差が140nmであった。また、入射光を60°傾斜させて測定したときの位相差が300nmであった。当該Cプレート層4枚の積層物を位相差層(b1)とした。さらにこの上に、円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、厚み5μmの接着剤を介して積層して、光学素子(A)を得た。
【0117】
法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)および2枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和は、325nmであり、λ/4〜3λ/4になるように調整されている。
【0118】
法線方向に対し30°傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)、2枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b1)および3枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和は、375nmであり、λ/4〜3λ/4になるように調整されている。
【0119】
これに、ポリカーボネート製の正面位相差130nmの位相差板(λ/4板)を厚み5μmの接着剤で積層した。これに、透過で得られる直線偏光の軸方向と液晶表示装置のバックライト側偏光板(日東電工社製,SEG1425DU)の透過軸方向を揃えて配置し、集光化、平行光化システム化した。図4に、実施例1の構成図を示す。図4において、バックライトに近い位相差層(b2)が、1層のCプレートであり、その上に位相差層(b1)がCプレートの4層積層体である。λ/4板が(B)、バックライト側偏光板が(C)、バックライトが(D)である。
【0120】
比較例1
円偏光型反射偏光子(a)として、実施例1と同様の広帯域化コレステリック液晶層を使用した。また、Cプレート層も実施例1と同様のものを用いた。
【0121】
円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、バックライト側に設置した。この上に、円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、厚み5μmの接着剤を介して積層した。この上に、上記Cプレート4枚を厚み5μmの接着剤を介して積層した。当該Cプレート層4枚の積層物を位相差層(b1)とした。さらにこの上に、円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、厚み5μmの接着剤を介して積層して、光学素子(A′)を得た。
【0122】
これに、ポリカーボネート製の正面位相差130nmの位相差板(λ/4板)を厚み5μmの接着剤で積層した。これに、透過で得られる直線偏光の軸方向と液晶表示装置のバックライト側偏光板(日東電工社製,SEG1425DU)の透過軸方向を揃えて配置し、集光化、平行光化システム化した。図5に、比較例1の構成図を示す。図5において、位相差層(b)はCプレートの4層積層体である。λ/4板が(B)、バックライト側偏光板が(C)、バックライトが(D)である。
【0123】
比較例2
反射型偏光子(a′)として、直線偏光型反射偏光子(3M社製,DBEF)を使用した。光源側にプリズムシート2枚(3M社製,BEF)をプリズム面が視認側にくるように、互いに直交して配置した。次に、直線偏光型反射偏光子をプリズムシート上(視認側)に配置した。これに、透過で得られる直線偏光の軸方向と液晶表示装置のバックライト側偏光板(日東電工社製,SEG1425DU)の透過軸方向を揃えて配置し、集光化、平行光化システム化した。図6に、比較例2の構成図を示す。図6において、プリズムシート(p)、バックライト側偏光板が(C)、バックライトが(D)である。
【0124】
(評価)
上記集光化、平行光化システムについて下記評価を行った。バックライトにはライトテーブルを用い、これをEZ Contrast(ELDIM社製)を用いて、輝度視角特性及び色度図による視角に対する色付きを評価した。
【0125】
輝度視角特性は、正面(0°)からの視角を倒したときに対する輝度(cd/cm2 )の関係を表し、これから任意の角度から見たときの輝度が分かる。
【0126】
また色度図は、視角を変えたときの色の付き方の関係を表し、これから任意の角度から見たときの色が分かる。線で結んだ点の移動距離が大きいほど色付きしている。
【0127】
図10、図11に実施例1と比較例1との対比を示す。図10は輝度視角特性の比較であり、実施例1は比較例1と比べて、法線方向に対して大きな角度で入射した光の透過量を抑えられることがわかる。また、実施例1は正面輝度も比較例1よりも向上していた。図11は、法線方向から順に入射角を大きくした場合の色度図であり、実施例1は、比較例1と比べて、点の移動距離が小さくなることがわかる。この点は、それぞれ各入射角における色を表しており、色付きが大きいほど、色が変化していくほど点の移動距離が多くなる。このことから実施例1では色付きも低減すること、比較例1では色付きがひどいことが分かる。
【0128】
図12、図13に実施例1と比較例2との対比を示す。図12は輝度視角特性の比較であり、比較例2は実施例1と比べて、法線方向に対して大きな角度で入射した光の透過量がかなり多いことがわかり、集光しきれていない。図13は、法線方向から順に入射角を大きくした場合の色度図であり、実施例1と比べて、点の移動距離が小さくなることがわかる。この点は、それぞれ各入射角における色を表しており、色付きが大きいほど、色が変化していくほど点の移動距離が大きくなる。このことより、色付きが小さくなることがわかる。しかし、実施例1では厚みが70μm(円偏光型反射偏光子+接着剤+位相差層厚み)であるのに対し、比較例2では数百μm以上と厚かった。また、空気界面を必要とするので、ハンドリングが悪かった。
【0129】
上記評価を表1にまとめた。各評価において、◎:極めて良好、○:良好、△:可、×:不可、を意味する。
【0130】
【表1】
【0131】
実施例2
(円偏光型反射偏光子(a))
円偏光型反射偏光子(a)として、実施例1と同様の広帯域化コレステリック液晶層を使用した。
【0132】
(位相差層(b))
次に、光重合性ネマチック液晶モノマー(BASF社製,LC242)およびカイラル剤(BASF社製,LC756)および光開始剤(チバスペシャルティケミカルズ社製,イルガキュア907)と溶媒(トルエン)を選択反射中心波長が350nmとなるよう調整配合した塗工液を市販のポリエチレンテレフタレートフィルム上にワイヤーバーを用いて乾燥後の厚みで3μmとなるように塗設し、溶媒を乾燥した。その後、一度この液晶モノマーの等方性転移温度まで温度を上げた後、徐々に冷却して、均一な配向状態を有した層を形成した。得られた膜にUV照射を行い、配向状態を固定して位相差層(b):Cプレート層(ネガティブ)を得た。このCプレートの位相差を測定したところ550nmの波長の光に対して、正面位相差2nm、厚み方向位相差150nmであった。入射光を30°傾斜させて測定したときの位相差は25nmであった。また入射光を60°傾斜させて測定したときの位相差は60nmであった。当該Cプレート層を位相差層(b2)とした。
【0133】
(光学素子(A))
円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、バックライト側に設置した。この上に、上記Cプレートを厚み5μmの接着剤を介して積層した。この上に、円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、厚み5μmの接着剤を介して積層した。さらに上記Cプレート4枚を厚み5μmの接着剤を介して積層した。Cプレート4枚積層物は、入射光を30°傾斜させて測定したときの位相差が100nmであった。また、入射光を60°傾斜させて測定したときの位相差が240nmであった。当該Cプレート層4枚の積層物を位相差層(b1)とした。さらにこの上に、円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、厚み5μmの接着剤を介して積層して、光学素子(A)を得た。
【0134】
法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)および2枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和は、310nmであり、λ/4〜3λ/4になるように調整されている。
【0135】
法線方向に対し30°傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)、2枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b1)および3枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和は、325nmであり、λ/4〜3λ/4になるように調整されている。
【0136】
これに、ポリカーボネート製の正面位相差130nmの位相差板(λ/4板)を厚み5μmの接着剤で積層した。これに、透過で得られる直線偏光の軸方向と液晶表示装置のバックライト側偏光板(日東電工社製,SEG1425DU)の透過軸方向を揃えて配置し、集光化、平行光化システム化した。実施例2の構成図は図4の通りである。図4において、バックライトに近い位相差層(b2)が、1層のCプレートであり、その上に位相差層(b1)がCプレートの4層積層体である。λ/4板が(B)、バックライト側偏光板が(C)、バックライトが(D)である。
【0137】
(評価)
上記集光化、平行光化システムについて上記と同様の評価を行った。図14、図15に実施例2と比較例1との対比を示す。図14は輝度視角特性の比較であり、実施例2は比較例1と比べて、法線方向に対して大きな角度で入射した光の透過量を抑えられることがわかる。また、実施例2は正面輝度も比較例1よりも向上していた。図15は、法線方向から順に入射角を大きくした場合の色度図であり、実施例2は、比較例1と比べて、点の移動距離が小さくなることがわかる。この点は、それぞれ各入射角における色を表しており、色付きが大きいほど、色が変化していくほど点の移動距離が多くなる。このことから実施例2では色付きも低減すること、比較例1では色付きがひどいことが分かる。
【0138】
実施例3
(円偏光型反射偏光子(a)および位相差層(b))
円偏光型反射偏光子(a)として、実施例1と同様の広帯域化コレステリック液晶層を使用した。また、Cプレート層も実施例1と同様のものを用いた。ただし、バックライトから3枚目の円偏光型反射偏光子(a)としては、直線偏光型反射偏光子(3M社製,DBEF)とポリカーボネート製の正面位相差130nmの位相差板(λ/4板)を厚み5μmの接着剤で積層したものを用いた。
【0139】
(光学素子(A))
実施例1と同様の円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、バックライト側に設置した。この上に、実施例1と同様のCプレートを厚み5μmの接着剤を介して積層した。これが位相差層(b2)に相当する。この上に、実施例1と同様の円偏光型反射偏光子(a)を、その長波長側に選択反射帯域を持つ面を下にして、厚み5μmの接着剤を介して積層した。さらに上記Cプレート4枚を厚み5μmの接着剤を介して積層した。これが位相差層(b1)に相当する。この上に、ポリカーボネート製の正面位相差130nmの位相差板(λ/4板)を厚み5μmの接着剤で積層した。さらにこの上に、直線偏光型反射偏光子(3M社製,DBEF)を厚み5μmの接着剤を介して積層して、光学素子(A)を得た。積層の際、透過で得られる直線偏光の透過軸と直線偏光型反射偏光子の透過軸方向を揃えて配置した。
【0140】
法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)および2枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和は、325nmであり、λ/4〜3λ/4になるように調整されている。
【0141】
法線方向に対し30°傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)、2枚目の円偏光型反射偏光子(a)および位相差層(b1)で受ける位相差の和は、319nmであり、λ/4〜3λ/4になるように調整されている。計算した位相差は、実施例1で示した結果から、3枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差を引いて計算した。直線偏光型反射偏光子では位相差を受けないためである。
【0142】
なお、3枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差は、以下の方法で求められる。実施例1より、550nmの波長の光は、コレステリック液晶層の32〜36層目で反射されることがわかるので、3枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差は1〜31層目を透過する際に受ける位相差となる。図8より、1〜31層目までのピッチ間隔の和は、3.2μmとなる。実施例1で30°入射した光がコレステリック液晶層で受ける位相差が100nmであり、位相差として働く厚みが5.7μmなので、厚み3.2μmのときは、位相差=100×3.2/5.7=56.1となる。実施例3では、この分の位相差がなくなるので、法線方向に対し、30°入射した光が受ける位相差は、375−56=319(nm)となる。
【0143】
これに、透過で得られる直線偏光の軸方向と液晶表示装置のバックライト側偏光板(日東電工社製,SEG1425DU)の透過軸方向を揃えて配置し、集光化、平行光化システム化した。実施例3の構成図は図4においてλ/4板(B)を有していない場合である。図4において、バックライトに近い位相差層(b2)が、1層のCプレートであり、その上に位相差層(b1)がCプレートの4層積層体である。バックライト側偏光板が(C)、バックライトが(D)である。なお、バックライトから3枚目の円偏光型反射偏光子(a)は、位相差板(λ/4板)、直線偏光型反射偏光子の順で積層されたものである。
【0144】
(評価)
上記集光化、平行光化システムについて上記と同様の評価を行った。図16、図17に実施例3と比較例1との対比を示す。図16は輝度視角特性の比較であり、実施例3は比較例1と比べて、法線方向に対して大きな角度で入射した光の透過量を抑えられることがわかる。また、実施例3は正面輝度も比較例1よりも向上していた。図17は、法線方向から順に入射角を大きくした場合の色度図であり、実施例3は、比較例1と比べて、点の移動距離が小さくなることがわかる。この点は、それぞれ各入射角における色を表しており、色付きが大きいほど、色が変化していくほど点の移動距離が多くなる。このことから実施例3では色付きも低減すること、比較例1では色付きがひどいことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子の断面図の一例である。
【図2】本発明の光学素子の断面図の一例である。
【図3】本発明の光学素子の断面図の一例である。
【図4】本発明の液晶表示装置の断面図の一例である。
【図5】比較例1の液晶表示装置の断面図である。
【図6】比較例2の液晶表示装置の断面図である。
【図7】円偏光型反射偏光子(コレステリック液晶層)の屈折率波長分散特性を示すグラフである。
【図8】円偏光型反射偏光子(コレステリック液晶層)のピッチ変化を示すグラフである。
【図9】円偏光型反射偏光子(コレステリック液晶層)の入射角度に対する位相差を換算するためにグラフである。
【図10】実施例1と比較例1の輝度視角特性を示すグラフである。
【図11】実施例1と比較例1の色度図を示すグラフである。
【図12】実施例1と比較例2の輝度視角特性を示すグラフである。
【図13】実施例1と比較例2の色度図を示すグラフである。
【図14】実施例2と比較例1の輝度視角特性を示すグラフである。
【図15】実施例2と比較例1の色度図を示すグラフである。
【図16】実施例3と比較例1の輝度視角特性を示すグラフである。
【図17】実施例3と比較例1の色度図を示すグラフである。
【符号の説明】
A,A′ 光学素子
a 円偏光型反射偏光子
b1,b2 位相差層
B λ/4波長板
C 偏光板
D バックライト
Claims (11)
- 光学素子であって、
光源側から配置される順で、円偏光型反射偏光子(a)/位相差層(b1)/円偏光型反射偏光子(a)/位相差層(b2)/円偏光型反射偏光子(a)が積層されており、
該光学素子の法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b1)および2枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和が、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n(ただし、nは0以上の整数)になるように調整されており、かつ、
該光学素子の法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b1)、2枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)および3枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和が、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n(ただし、nは0以上の整数)になるように調整されており、
前記位相差層(b1)は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対してλ/8以上の位相差を有し、前記位相差層(b2)は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対してλ/2以下の位相差を有していることを特徴とする光学素子。 - 光学素子であって、
光源側から配置される順で、円偏光型反射偏光子(a)/位相差層(b2)/円偏光型反射偏光子(a)/位相差層(b1)/円偏光型反射偏光子(a)が積層されており、
該光学素子の法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)および2枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和が、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n(ただし、nは0以上の整数)になるように調整されており、かつ、
該光学素子の法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対して、光源から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されてから、光源側から1枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b2)、2枚目の円偏光型反射偏光子(a)、位相差層(b1)および3枚目の円偏光型反射偏光子(a)で偏光分離されるまでに受ける位相差の和が、λ/4+λ・n〜3λ/4+λ・n(ただし、nは0以上の整数)になるように調整されており、
前記位相差層(b1)は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対してλ/8以上の位相差を有し、前記位相差層(b2)は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し60°傾けて入射した入射光に対してλ/2以下の位相差を有してていることを特徴とする光学素子。 - 少なくとも3枚の円偏光型反射偏光子(a)の選択反射波長が、550nm±10nmの波長範囲で互いに重なっていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子。
- 円偏光型反射偏光子(a)として、コレステリック液晶材料を用いたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子。
- 位相差層(b1)および/または位相差層(b2)が、
選択反射波長域を可視光領域以外に有するコレステリック液晶相のプラナー配向を固定したもの、
棒状液晶のホメオトロピック配向状態を固定したもの、
ディスコチック液晶のネマチック相またはカラムナー相配向状態を固定したもの、
ポリマーフィルムが2軸配向されたもの、
負の1軸性を有する無機層状化合物を面の法線方向に光軸がなるように配向固定したもの、ならびに、
ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリ(エーテルケトン)、ポリ(アミド−イミド)およびポリ(エステル−イミド)からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体から得られたフィルム、
からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子。 - 視認側(液晶セル側)に配置される円偏光型反射偏光子(a)に、光源側からの透過光が直線偏光になるようにλ/4板が配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学素子。
- λ/4板の側に、光源側からの透過で得られる直線偏光の軸方向と、偏光板の透過軸方向とが揃うように偏光板が配置されていることを特徴とする請求項6記載の光学素子。
- 各層を、透光性の接着剤または粘着剤を用いて積層したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学素子。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の光学素子に、少なくとも光源を配置してなることを特徴とする集光バックライトシステム。
- 請求項9記載の集光バックライトシステムに、少なくとも液晶セルを配置してなることを特徴とする液晶表示装置。
- 請求項10記載の液晶表示装置に、後方散乱、偏光解消を有さない拡散板を液晶セル視認側に積層して用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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