JP6117148B2 - 光学部材および光学部材を有するディスプレイ - Google Patents
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Description
[1]反射層と情報提示層を含む光学部材であって、
上記反射層は、
右円偏光を選択反射する右円偏光反射層および左円偏光を選択反射する左円偏光反射層からなる群から選択される1つ以上の円偏光反射層を含み、
円偏光反射層はコレステリック液晶相を固定した層を含み、
上記円偏光反射層が選択反射を示す波長域において
非偏光に対する正反射率が20%超となる反射波長を有し、
上記反射波長の非偏光に対する拡散反射率が50%未満であり、
上記反射波長が赤外線波長域にあり、
上記情報提示層は、上記反射波長の光を吸収または反射する材料のパターンを有する光学部材。
[2]上記反射層が、
上記円偏光反射層として、右円偏光を選択反射する右円偏光反射層と左円偏光を選択反射する左円偏光反射層とを含み、
上記反射層の非偏光可視光の直透過率が50%以上であって、上記反射層の非偏光可視光に対するヘイズ値が2%以下である
[1]に記載の光学部材。
[3]上記反射層が、
上記円偏光反射層として、右円偏光を選択反射する右円偏光反射層および左円偏光を選択反射する左円偏光反射層からなる群から選択されるいずれか一方の円偏光反射層を含み、上記反射波長において、入射する非偏光に対して、右円偏光または左円偏光の一方を選択的に反射し、
上記拡散反射率が25%未満であり、
上記反射層の非偏光可視光の直透過率が50%以上であって、上記反射層の非偏光可視光に対するヘイズ値が2%以下である
[1]に記載の光学部材。
[4]上記反射層が基材を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学部材。
[6]上記基材、上記円偏光反射層、上記情報提示層をこの順に含む[4]に記載の光学部材。
[7]上記パターンがドットパターンである[1]〜[6]のいずれか一項に記載の光学部材。
[8]上記パターンが印刷により施されたものである[1]〜[7]のいずれか一項に記載の光学部材。
[9]上記反射層が基材を含み、
上記パターンが上記基材表面に印刷により施されたものである[8]に記載の光学部材。
[10][1]〜[9]のいずれか一項に記載の光学部材を有するディスプレイ。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。 本明細書において、例えば、「45°」、「平行」、「垂直」あるいは「直交」等の角度は、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5度未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4度未満であることが好ましく、3度未満であることがより好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または双方」の意味で使用される。
理論上は、ヘイズ値は、以下式で表される値を意味する。
(380〜780nmの非偏光の散乱透過率)/(380〜780nmの非偏光の散乱透過率+自然光の直透過率)×100%
散乱透過率は分光光度計と積分球ユニットを用いて、得られる全方位透過率から直透過率を差し引いて算出することができる値である。
本明細書において、単に「反射光」または「透過光」というときは、散乱光および回折光を含む意味で用いられる。
また、照度計や光スペクトルメータに、反射フィルムを取り付けても測定することができる。右円偏光透過板をつけ、右円偏光量を測定、左円偏光透過板をつけ、左円偏光量を測定することにより、比率を測定できる。
光学部材は、パターンを含む情報提示層と反射層とを含む。パターン読み取りの際は、光学部材の情報提示層側から光照射され、パターン由来の光情報を反映した光が反射層から反射され、検知されていればよい。
反射層は、赤外線を反射することができる層であり、非偏光に対する正反射率が20%より大きくなり、かつ非偏光に対する拡散反射率が50%未満である反射波長を赤外線波長域に有する。反射層が反射する赤外線の波長は特に限定されないが、反射層の透過率スペクトルを確認したときに、750〜2000nmの範囲、好ましくは800〜1500nmの範囲に中心波長を有する反射波長帯域が確認できることが好ましい。上記反射波長は、組み合わせて用いられる光学ペンなどの光源の波長や撮像素子のセンサーが感知する赤外線の波長に従って選択されていることも好ましい。反射波長帯域の半値幅は50〜500nm、好ましくは100〜300nmであることが好ましい。
上記の非偏光に対する正反射率が20%より大きくなり、かつ非偏光に対する拡散反射率が50%未満である反射波長は、後述のコレステリック液晶層が選択反射を示す波長域のいずれかにあればよく、選択反射の中心波長に該当していてもよい。
右円偏光または左円偏光の一方を選択的に反射する層である場合、反射層の上記の反射波長における正反射率は、30%以上、35%以上、または40%以上であることも好ましい。右円偏光および左円偏光の双方を反射する層である場合、反射層の正反射率は、50%以上であることが好ましく、さらに、60%以上、70%以上、80%以上、90%以上であることが好ましい。
また、反射層の上記の反射波長における拡散反射率は25%未満であることが好ましく、10%以下、5%以下、または1%以下であることがより好ましい。
本発明の光学部材における反射層は、赤外線領域の光に対して高い正反射率を有するとともに、ヘイズ値(可視光領域)が低い。そのため、赤外線を照射する光学ペンとともに組み合わせて用いられる上述の手書き入力シートを特にテレビ等のディスプレイ表面に貼付して用いる場合に好ましく適用できる。
反射層は、右円偏光を選択反射する右円偏光反射層および左円偏光を選択反射する左円偏光反射層からなる群より選択される1つ以上の円偏光反射層を含む。右円偏光反射層と左円偏光反射層との双方を含み、両者の選択反射が重複するように構成されていることによって、特定の波長において右円偏光と左円偏光との双方を反射することが可能であり、右円偏光反射層または左円偏光反射層のいずれかを含んでいる場合は、右円偏光または左円偏光のいずれか一方を選択的に反射することが可能である
円偏光反射層はコレステリック液晶相を固定した層を含む。コレステリック液晶相は、右円偏光または左円偏光のいずれか一方を選択的に反射する円偏光選択反射性を有することが知られている。円偏光選択反射性を示すフィルムとして、重合性液晶化合物を含む組成物から形成されたフィルムは従来から数多く知られており、コレステリック液晶相を固定した層については、それらの従来技術を参照することができる。
本明細書においてコレステリック液晶相を固定した層をコレステリック液晶層または液晶層ということがある。
分光光度計UV3150(島津製作所)を用いて光反射層の透過スペクトルを測定すると、選択反射領域に透過率の低下ピークがみられる。この最も大きいピーク高さの1/2の高さの透過率となる2つの波長のうち、短波側の波長の値をλ1(nm)、長波側の波長の値をλ2(nm)とすると、反射中心波長と半値幅は下記式で表すことができる。
反射中心波長=(λ1+λ2)/2
半値幅=(λ2−λ1)
以下、コレステリック液晶層の作製材料および作製方法について説明する。
上記コレステリック液晶層の形成に用いる材料としては、重合性液晶化合物を含む液晶組成物などがあげられる。液晶組成物は、キラル剤および水平配向剤を含んでいることが好ましい。液晶組成物は、さらに界面活性剤や重合開始剤を含んでいてもよい。
液晶組成物を、基材、配向層、または、下層となるコレステリック液晶層などに塗布し、コレステリック配向熟成後、固定化してコレステリック液晶層を形成することができる。
重合性液晶化合物は、棒状液晶化合物であっても、円盤状液晶化合物であってもよいが、棒状液晶化合物であることが好ましい。
コレステリック液晶層を形成する棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物があげられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
キラル剤はコレステリック液晶相の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋のセンスまたは螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル剤としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)、イソソルビド、イソマンニド誘導体を用いることができる。
キラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が含まれる。キラル剤は、重合性基を有していてもよい。キラル剤と液晶化合物とがいずれも重合性基を有する場合は、重合性キラル剤と重合性液晶化合物との重合反応により、重合性液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル剤から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性キラル剤が有する重合性基は、重合性液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、キラル剤の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基またはアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが特に好ましい。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
液晶組成物における、キラル剤の含有量は、重合性液晶性化合物量の0.01モル%〜200モル%が好ましく、1モル%〜30モル%がより好ましい。
液晶組成物は、重合開始剤を含有していることが好ましい。紫外線照射により重合反応を進行させる態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等があげられる。
液晶組成物中の光重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜5質量%であることがさらに好ましい。
液晶組成物は、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などがあげられる。また、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度および耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤の含有量は、3質量%〜20質量%が好ましく、5質量%〜15質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が、3質量%未満であると、架橋密度向上の効果が得られないことがあり、20質量%を超えると、コレステリック液晶層の安定性を低下させてしまうことがある。
液晶組成物中には、安定的にまたは迅速にプレーナー配向のコレステリック液晶層とするために寄与する配向制御剤としての水平配向剤を添加してもよい。水平配向剤の例としては特開2007−272185号公報の段落〔0018〕〜〔0043〕等に記載のフッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、特開2012−203237号公報の段落〔0031〕〜〔0034〕等に記載の式(I)〜(IV)で表される化合物などがあげられる。
なお、水平配向剤としては1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他、液晶組成物は、塗膜の表面張力を調整し膜厚を均一にするための界面活性剤、および重合性モノマー等の種々の添加剤から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。また、液晶組成物中には、必要に応じて、さらに重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、金属酸化物微粒子等を、光学的性能を低下させない範囲で添加することができる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、エーテル類、などがあげられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン類が特に好ましい。
重合反応率は、重合性の官能基の消費割合を、IR吸収スペクトルを用いて決定することができる。
反射層のコレステリック液晶層の膜厚の総計は好ましくは2.0μm以上、300μm以下の範囲、より好ましくは8.0μm以上、200μm以下の範囲である。2.0μm以上の厚みで周期構造に基づく選択反射を十分に確保することができる。また、300μm以下の厚みで、可視光の透過性も十分確保することができる。
反射層はコレステリック液晶層の形成の際に液晶組成物が塗布される下層として、配向層を含んでいてもよい。配向層は、ポリマーなどの有機化合物(ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、変性ポリアミドなどの樹脂)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、またはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例えば、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。更に、電場の付与、磁場の付与または光照射により、配向機能が生じる配向層も知られている。
特にポリマーからなる配向層はラビング処理を行ったうえで、ラビング処理面に液晶組成物を塗布することが好ましい。ラビング処理は、ポリマー層の表面を、紙、布で一定方向に、数回擦ることにより実施することができる。
配向層を設けずに支持体表面、または支持体をラビング処理した表面に、液晶組成物を塗布してもよい。
仮支持体を用いて液晶層を形成する場合は、配向膜は仮支持体とともに剥離されて本発明の光学部材を構成する層とはならなくてもよい。
配向層の厚さは0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。
反射層は、コレステリック液晶層の支持体として基材を含んでいてもよい。基材は、上記の配向層を兼ねていてもよい。
基材は特に限定されない。基材としては、プラスチックフィルムを用いることができる。プラスチックフィルムの例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース誘導体、シリコーンなどがあげられる。
なお、コレステリック液晶層の形成のために用いられる支持体は、コレステリック液晶層形成後に剥離される仮支持体であってもよく、コレステリック液晶層形成の後、コレステリック液晶層が基材に転写されてもよい。なお、仮支持体としては上記のプラスチックフィルムの他、ガラス等を用いてもよい。
情報提示層は上記反射波長の光を吸収または反射する材料のパターンを有する。すなわち、情報提示層は赤外線を吸収または反射する材料のパターンを有する。パターンは情報提示層の全体にあっても、一部にあってもよい。上記反射波長の光を吸収または反射する材料は、例えば反射層表面にインクジェット法などにより塗布、印刷され、パターンを形成していてもよい。または、例えば、基材表面に一様に塗布されたあと、赤外線レーザーなどを用いて、0.5〜3000μmの単位で印字蒸発され、パターンを形成していてもよい。後者の方法については、例えば特開2011−152652号公報の記載を参照できる。
赤外線を吸収または反射する材料としては、例えば、カーボンインク、無機物イオン(銅、鉄、イッテルビウムなどの金属類)を含有するインク、フタロシアニン色素、ジオチール化合物色素、スクアリウム色素、クロコニウム色素、ニッケル錯体色素などの有機色素、そのほか公知の赤外線吸収色素、公知の赤外線反射性粒子等を用いることができる。赤外線を吸収または反射する材料は可視光波長領域において、反射または吸収を有していないことが好ましい。
反射層が基材を含むときの光学部材の層構成の例としては、情報提示層、基材、円偏光反射層がこの順に配置された構成、および情報提示層、円偏光反射層、基材がこの順に配置された構成が挙げられる。円偏光反射層を2層以上含む構成においては、全ての円偏光反射層が隣接し、円偏光反射層の間には情報提示層および基材のいずれもを含まない構成とすることが好ましい。
本発明の光学部材は、各層の接着のための接着層を含んでいてもよい。接着層は接着剤から形成されるものであればよい。
接着剤としては硬化方式の観点からホットメルトタイプ、熱硬化タイプ、光硬化タイプ、反応硬化タイプ、硬化の不要な感圧接着タイプがあり、それぞれ素材としてアクリレート系、ウレタン系、ウレタンアクリレート系、エポキシ系、エポキシアクリレート系、ポリオレフィン系、変性オレフィン系、ポリプロピレン系、エチレンビニルアルコール系、塩化ビニル系、クロロプレンゴム系、シアノアクリレート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリスチレン系、ポリビニルブチラール系などの化合物を使用することができる。作業性、生産性の観点から、硬化方式として光硬化タイプが好ましく、光学的な透明性、耐熱性の観点から、素材はアクリルレート系、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系などを使用することが好ましい。
本発明の光学部材の用途としては特に限定されないが、例えば、手書き情報をデジタル化して情報処理装置に入力する光学ペンを使用したシステムで用いられる手書き入力シートとして用いることができる。使用の際は光学ペンから照射される赤外線の波長が、反射層が反射を示す波長となるように、コレステリック液晶層の組成を調整して用いられる。具体的にはコレステリック液晶相の螺旋ピッチを上述の方法で調整すればよい。
東洋紡株式会社製コスモシャインA−4100(厚み75μm)の易接着処理していないPET面上にラビング処理を施し、表1に示す塗布液A−1を乾燥後の乾膜の厚みが5μmになるように室温にて塗布した。塗布層を室温にて30秒間乾燥させた後、85℃の雰囲気で2分間加熱し、その後30℃でフュージョン製Dバルブ(ランプ90mW/cm)にて出力60%で6〜12秒間UV照射し、液晶層を得た。得られた液晶層上に表1に示す塗布液A−5を乾燥後の乾膜の厚みが5μmになるように室温にて塗布し、その後上記と同様に乾燥、加熱、UV照射を行い、2層目の液晶層を形成し、反射フィルム1を得た。
東洋紡株式会社製コスモシャインA−4100(厚み75μm)の易接着処理していないPET面上にラビング処理を施し、表1に示す塗布液A−1を乾燥後の乾膜の厚みが5μmになるように室温にて塗布した。塗布層を室温にて30秒間乾燥させた後、85℃の雰囲気で2分間加熱し、その後30℃でフュージョン製Dバルブ(ランプ90mW/cm)にて出力60%で6〜12秒間UV照射し、液晶層を作製し、反射フィルム2を得た。
JASCO製の分光光度計V−670を用い、作製した反射フィルム1および2の透過スペクトルを測定した。得られた透過スペクトルを図1に示す。反射フィルム1においては、波長850nmを中心波長とし、半値幅が100nmとなる反射を示す透過率の減少が見られた。反射フィルム2においては、波長850nmを中心波長とし、半値幅が100nmとなる反射を示す透過率の減少が見られた。
直透過率、直透過率は入射角0°での測定値であり、波長380〜780nmの非偏光の直透過率は、測定した380〜780nmの透過率を平均して算出した。
結果は以下の通りであった。
(反射フィルム1)
正反射率(850nm):85.7%
拡散反射率(850nm):0.5%
波長380〜780nmの非偏光の直透過率:87.0%
ヘイズ値:0.67%
(反射フィルム2)
正反射率(850nm):44.0%
拡散反射率(850nm):0.4%
波長380〜780nmの非偏光の直透過率:88.3%
ヘイズ値:0.63%
上記で作製した反射フィルム1および反射フィルム2それぞれの東洋紡株式会社製コスモシャインA−4300(厚み75μm)の、未塗布側にカーボンインキを塗布した。塗布面にYVO4レーザー(波長1064nm)ビーム径10μmの赤外光を照射して、予めデザインしたドットパターンを印字蒸発にて形成した。すなわち、デザインしたドットパターンに従って、カーボンインキを除去した。
Claims (11)
- 反射層と情報提示層を含む光学部材であって、
前記反射層は、
右円偏光を選択反射する右円偏光反射層および左円偏光を選択反射する左円偏光反射層からなる群から選択される1つ以上の円偏光反射層を含み、
円偏光反射層はコレステリック液晶相を固定した層を含み、
前記コレステリック液晶相を固定した層は重合性液晶化合物、キラル剤および水平配向剤を含む液晶組成物を硬化した層であり、
前記円偏光反射層が選択反射を示す波長域において
非偏光に対する正反射率が20%超となる反射波長を有し、
前記反射波長の非偏光に対する拡散反射率が50%未満であり、
前記反射波長が赤外線波長域にあり、
前記反射層の非偏光可視光に対するヘイズ値が2%以下であり、
前記情報提示層は、前記反射波長の光を吸収または反射する材料のパターンを有する光学部材。 - 前記反射層が、
前記円偏光反射層として、右円偏光を選択反射する右円偏光反射層と左円偏光を選択反射する左円偏光反射層とを含み、
前記反射層の非偏光可視光の直透過率が50%以上である
請求項1に記載の光学部材。 - 前記反射層が、
前記円偏光反射層として、右円偏光を選択反射する右円偏光反射層および左円偏光を選択反射する左円偏光反射層からなる群から選択されるいずれか一方の円偏光反射層を含み、前記反射波長において、入射する非偏光に対して、右円偏光または左円偏光の一方を選択的に反射し、
前記拡散反射率が25%未満であり、
前記反射層の非偏光可視光の直透過率が50%以上である
請求項1に記載の光学部材。 - 前記水平配向剤が以下式で表される化合物である請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学部材;
式中、R 1 およびR 2 はいずれもO(CH 2 ) 2 O(CH 2 ) 2 (CF 2 ) 6 Fであり、XはNHである。 - 前記反射層が基材を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学部材。
- 前記円偏光反射層、前記基材、前記情報提示層をこの順に含む請求項5に記載の光学部材。
- 前記基材、前記円偏光反射層、前記情報提示層をこの順に含む請求項5に記載の光学部材。
- 前記パターンがドットパターンである請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学部材。
- 前記パターンが印刷により施されたものである請求項1〜8のいずれか一項に記載の光学部材。
- 前記反射層が基材を含み、
前記パターンが前記基材表面に印刷により施されたものである請求項9に記載の光学部材。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載の光学部材を有するディスプレイ。
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