[go: up one dir, main page]

JP4196567B2 - 炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品 - Google Patents

炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品 Download PDF

Info

Publication number
JP4196567B2
JP4196567B2 JP2002036354A JP2002036354A JP4196567B2 JP 4196567 B2 JP4196567 B2 JP 4196567B2 JP 2002036354 A JP2002036354 A JP 2002036354A JP 2002036354 A JP2002036354 A JP 2002036354A JP 4196567 B2 JP4196567 B2 JP 4196567B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon
carbon fiber
fiber reinforced
resin composition
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002036354A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003238816A (ja
Inventor
雅登 本間
佳樹 武部
壮一 石橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2002036354A priority Critical patent/JP4196567B2/ja
Publication of JP2003238816A publication Critical patent/JP2003238816A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4196567B2 publication Critical patent/JP4196567B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた導電性と力学特性を兼ね備えた炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータやOA機器の分野の発展により、高い電磁波シールド性や、高い制電性が求められるようになった。電磁波シールド性や制電性を高めるには、成形品の導電性を十分に高めることが必要となる。
【0003】
炭素繊維強化複合材料は、強度、剛性、寸法安定性、導電性等に優れることから、有用であり、事務機器用途、自動車用途、コンピュータ用途(ICトレイ、ノートパソコンの筐体(ハウジング)など)等の一般産業分野に広く展開され、その需要は年々増加しつつある。成形品の導電性を高めるには、炭素繊維の含有量を増してやればよいが、炭素繊維の量を増やすと材料の成形が著しく困難になり、かつ経済性が低下したり、成形品外観が悪化することが多い。
【0004】
そこで、炭素繊維の含有量を増加させることなく、成形品の導電性を高める手法として、特定の導電性材料の併用などの各種試みが行われ、その一例として、炭素繊維と気相成長炭素繊維やナノチューブの併用する例が特開平10−121334号公報、特開2000−44815号公報などで提案されている。すなわち、前者は微細糸状炭素フィブリルを使用したものであり、後者は気相成長炭素繊維を使用したものである。
【0005】
しかし、本発明者らが、炭素繊維と特定の気相成長炭素繊維とを併用した樹脂組成物について検討したところ、気相成長炭素繊維を数%の比率で配合すると、導電性、力学特性の向上効果が十分に得られなくなるばかりか、凝集物による成形品表面品位の著しい低下、成形性の悪化が明らかになり、その使用には制限があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の欠点を解消すべくなされたもので、優れた導電性、力学特性を兼ね備えた炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検討した結果、炭素繊維に特定のカーボンナノチューブを配合してなる炭素繊維強化樹脂組成物を見出した。
【0009】
すなわち、本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、次の構成要素(A)、(B)および(C)を必須成分とする炭素繊維強化樹脂組成物であって、該炭素繊維強化組成物100重量%に対して、構成要素(A)を0.05〜30重量%の範囲で添加されてなる炭素繊維強化組成物である。
(A)酸素ガスまたは窒素ガスの少なくともいずれかのガスの存在下でプラズマ処理された、下式で示される、外表面の炭素に対する酸含有割合が2%以上であるカーボンナノチューブ
【数1】
Figure 0004196567
(B)炭素繊維
(C)樹
【0010】
さらに、(A)親水性のカーボンナノチューブ、(B)炭素繊維および(C)樹脂からなる炭素繊維強化樹脂組成物である(以下、第3発明という。)。
【0011】
また、本発明の成形材料および成形品は、少なくとも上記炭素繊維強化樹脂組成物を含むものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について具体的に説明する。
【0013】
まず、本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、少なくとも次の構成要素(A)、(B)および(C)からなる。
【0014】
構成要素(A):カーボンナノチューブ
構成要素(B):炭素繊維
構成要素(C):樹脂
本発明における構成要素(A)カーボンナノチューブとは、気相で結晶を成長させる製造方法(気相成長法)により得られるカーボンナノチューブを指す。これらカーボンナノチューブは、グラファイトの1枚面を巻いて筒状にした形状を有しており、そのグラファイト層が一層で巻いた構造を持つものが単層カーボンナノチューブ、2層以上で巻いたものが多層カーボンナノチューブである。また、これらは、針状、コイル状、チューブ、カップ状の形態など任意の形態をとることができ、また、これらを2種類以上ブレンドしたものでもよい。
【0015】
カーボンナノチューブの特徴である円筒状のグラファイト構造は高分解能透過型電子顕微鏡で調べることができる。グラファイトの層は、透過型電子顕微鏡でまっすぐにはっきりと見えるほど好ましいが、グラファイト層は乱れていても構わない。グラファイト層が乱れたものは、カーボンナノファイバーと定義することがあるが、このようなカーボンナノファイバーも本発明においてはカーボンナノチューブに含むものとする。
【0016】
本発明の樹脂組成物に用いるカーボンナノチューブは、一般にレーザーアブレーション法、アーク放電法、熱CVD法、プラズマCVD法、燃焼法などで製造できるが、どのような方法で製造したカーボンナノチューブでも構わない。ゼオライトを触媒の担体としてアセチレンを原料に熱CVD法で作る方法は、特に精製することなく、多少の熱分解炭素等の炭素被覆はあるものの、純度が高く、良くグラファイト化された多層カーボンナノチューブが得られる点で特に好ましい方法である(Chemical Physics Letters 303(1999) 117-124)。
【0018】
本発明の樹脂組成物に用いるカーボンナノチューブは、下記式で定義されるカーボンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率が2%以上であり、4%以上がより好ましく、8%以上がとりわけ好ましい。
【0019】
【数2】
Figure 0004196567
【0020】
上式に示す分子のAcは、外表面に酸を有するカーボンナノチューブ1gに含まれる酸のモル数である。純度100%のカーボンナノチューブを得ることは困難であり、それを同定することも困難であるため、ここで言うカーボンナノチューブとは5万倍の倍率で走査型電子顕微鏡で見たときに繊維状の物質がその電子顕微鏡の視野の中に80%以上であるカーボン質材料であればカーボンナノチューブと言って差し支えない。従って、厳密に定義すればカーボンナノチューブ外表面だけに酸性基を有するのではなく、カーボンナノチューブに付着した炭素、カーボンナノチューブに混在する炭素粒子も含んだ状態で酸量を測定し、すべてカーボンナノチューブの表面に酸性基があるとして計算したものである。外表面に酸を有するカーボンナノチューブとは、図1の模式図に示されるように、カーボンナノチューブ外表面に少なくとも1種類以上の官能基を有するカーボンナノチューブのことである。官能基の種類は特に限定されないが、例えば、水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホン基、エーテル基などを挙げることができる。外表面に酸を有するカーボンナノチューブに含まれる酸のモル数の測定には、例えば、アルカリ水溶液を用いた中和滴定の測定から計算によって求める。
【0021】
上式に示す分母は、カーボンナノチューブ1gに含まれるカーボンナノチューブ外表面の炭素のモル数である。カーボンナノチューブ平均外周を、カーボンナノチューブ平均層数とカーボンナノチューブ平均円周の乗算結果を用いて除算することで、カーボンナノチューブ全体に対するカーボンナノチューブ外表面の炭素率を求める。これに、カーボンナノチューブ1gを炭素原子の原子量(12g/mol)で除算した結果(つまり、カーボンナノチューブ1g中に含まれる炭素原子のモル数)を乗算することで、カーボンナノチューブ1gに含まれるカーボンナノチューブ外表面の炭素のモル数を求める。
【0022】
カーボンナノチューブ平均外半径Ra、カーボンナノチューブ平均内半径Rbは図1に示すように定義され、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)観察結果から、ひとつのカーボンナノチューブを重複して用いないルール適用して、任意に少なくとも10点以上、好ましくは20点以上のカーボンナノチューブの外半径、内半径を計測し、それぞれ平均値を計算することで求める。カーボンナノチューブ層間距離Rkは、公知の値である0.34nmを用いる。
【0023】
かかる、前記式で示されるカーボンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率が2%以上であるカーボンナノチューブを使用することで、樹脂中へのカーボンナノチューブの分散性が極めて向上し、優れた導電性や力学特性を得ることができる。その理由は、カーボンナノチューブ外表面にカルボキシル基などの酸性基が十分に存在することで、隣接するカーボンナノチューブ同士が反発し合うようになり、カーボンナノチューブの凝集が抑制されると考えられる。
【0024】
従って、前記式で示されるカーボンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率が2%未満であると、炭素繊維強化樹脂とした場合、成形品の導電性、力学特性の向上が不十分であったり、成形品表面品位が劣る場合がある。
【0026】
本発明におけるカーボンナノチューブを得る方法としては、カーボンナノチューブを酸素ガスまたは窒素ガスの少なくともいずれかのガスの存在下でプラズマ処理する方法が用いられる。酸含有量を高めるためには、酸化剤を用いて酸化する方法、酸素ガス存在下で焼成する方法が知られているが、これらを用いると層数の少ないカーボンナノチューブは分解してしまう場合がある。それに比較してプラズマ処理は、表面層のみをマイルドに処理できる方法であり、カーボンナノチューブの分解を抑え、上記特徴を有するカーボンナノチューブを効率良く製造できる。
【0028】
これら構成要素(A)のカーボンナノチューブの添加量は特に制限はないが、得られる炭素繊維樹脂組成物の導電性、力学特性および成形性のバランスから、炭素繊維強化樹脂組成物100重量%に対して、0.05〜30重量%の範囲内とすること必須とし、0.1〜20重量%の範囲内がより好ましい。
【0029】
本発明における構成要素(B)の炭素繊維とは、例えば、PAN系、ピッチ系からつくられた炭素繊維や黒鉛繊維、それらをニッケル、イッテルビウム、金、銀、銅などの金属を、メッキ法(電解、無電解)、CVD法、PVD法、イオンプレーティング法、蒸着法などにより少なくとも1層以上被覆して構成された金属被覆炭素繊維や、これらを2種類以上ブレンドして構成されたものを指す。2種類以上併用する場合には、炭素繊維とガラス繊維やアラミド繊維などの炭素繊維以外の繊維とを併用することもできる。かかる炭素繊維としては、強度と弾性率などの力学特性と価格とのバランスに優れるPAN系炭素繊維が好ましい。
【0030】
本発明で用いる炭素繊維としては、広角X線回折法により測定された結晶サイズ(以下、Lcと記す)が、1〜6nmの範囲内であることが好ましい。1nm未満である場合、炭素繊維の炭化または黒鉛化が十分ではなく、炭素繊維自体の導電性が低くなる。これに起因して、得られた成形品の導電性が劣る場合がある。一方、6nmを越える場合、炭素繊維の炭化もしくは黒鉛化は十分であり、炭素繊維自体の導電性には優れるものの、脆く繊維折損しやすくなる。これに起因して、成形品中の繊維長さが短くなり、優れた導電性が期待できないため好ましくない。より好ましくは1.3〜4.5nm、さらに好ましくは1.6〜3.6nmの範囲内である。なお、広角X線回折法によるLcの測定は、日本学術振興会第117委員会、炭素、36、p25(1963)に記載された方法にて可能である。
【0031】
これら炭素繊維の添加量は特に制限はないが、得られる炭素繊維樹脂組成物の導電性、力学特性および成形性のバランスから、炭素繊維強化樹脂組成物100重量%に対して、6〜40重量%の範囲内が好ましく、8〜30重量%の範囲内がより好ましい。
【0032】
本発明で用いる構成要素(C)の樹脂とは、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のどちらも使用することができるが、熱硬化性樹脂である場合、得られた成形品の剛性、強度に優れ、熱可塑性樹脂である場合、得られた成形品の衝撃強度に優れ、かつ成形効率の高いプレス成形や射出成形が可能であるため好ましい。また、これら樹脂のブレンド比は、上記要素(A)および(B)の残量である。
【0033】
かかる熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、エポキシ、フェノール(レゾール型)、ユリア・メラミン、ポリイミド等や、これらの共重合体、変性体、および、2種類以上ブレンドした樹脂などを使用することができる。また、更に耐衝撃性向上のために、上記熱硬化性樹脂にエラストマーもしくはゴム成分を添加した樹脂であってもよい。
【0034】
かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、液晶ポリエステル等のポリエステルや、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン等のポリオレフィンや、スチレン系樹脂の他や、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチレンメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、変性PPE、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン、ポリケトン(PK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルニトリル(PEN)、フェノール系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、更にポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系、フッ素系等の熱可塑エラストマー等や、これらの共重合体、変性体、および2種類以上ブレンドした樹脂などであってもよい。また、更に耐衝撃性向上のために、上記熱可塑性樹脂にその他のエラストマーもしくはゴム成分を添加した樹脂であってもよい。
【0035】
本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、その目的に応じて更に充填材(マイカ、タルク、カオリン、セリサイト、ベントナイト、ゾノトライト、セピオライト、スメクタイト、モンモリロナイト、ワラステナイト、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、ポリリン酸カルシウム、グラファイト、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸亜カルシウム、ホウ酸アルミニウムウィスカ、チタン酸カリウムウィスカ、高分子など)、導電性付与材(カーボンブラック、アモルファスカーボン粉末、天然黒鉛粉末、人造黒鉛粉末、膨張黒鉛粉末、ピッチマイクロビーズ、金属系、金属酸化物系など)、難燃剤(ハロゲン系(臭素化樹脂など)、アンチモン系(三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなど)、リン系(赤燐、燐酸エステルなど)、有機酸金属塩系(有ホウ酸金属塩、カルボン酸金属塩、芳香族スルホンイミド金属塩など)、無機系(硼酸亜鉛、亜鉛、酸化亜鉛、ジルコニウム化合物など)、窒素系(シアヌル酸、イソシアヌル酸、メラミン、メラミンシアヌレート、メラミンホスフェート、窒素化グアニジンなど)、フッ素系(PTFEなど)、シリコーン系(ポリオルガノシロキサンなど)、金属水酸化物系(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなど)など)、難燃助剤(酸化カドミウム、酸化亜鉛、酸化第一銅、酸化第二銅、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化スズおよび酸化チタンなど)、顔料、染料、滑剤、離型剤、相溶化剤、分散剤、結晶核剤、可塑剤、熱安定剤、酸化防止剤、着色防止剤、紫外線吸収剤、流動性改質剤、発泡剤、抗菌剤、制振剤、防臭剤、摺動性改質剤、帯電防止剤等の任意の添加剤を、単独でも、2種類以上ブレンドしたものでも使用することができる。
【0036】
また、かかる充填材などは、膨潤化剤により膨潤されていてもよいし、有機化剤により有機化されていてもよい。膨潤化剤、有機化剤としては、イオン交換などにより充填材などを膨潤化または有機化し得るものなら特に制限はなく、具体的にはε−カプロラクタム、12−アミノドデカン酸、12−アミノラウリン酸、アルキルアンモニウム塩(ジメチルジアルキルアンモニウムなど)などが挙げられる。特にポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂などに膨潤化または有機化された充填材(好ましくはモンモリロナイト、マイカ、サポナイト、ヘクトライト、セピオライト、クレー)が配合されていると、充填材のナノオーダーでの分散が可能となり、より少ない配合量で所望の特性が得られるため好ましい。
【0037】
本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、例えば射出成形(射出圧縮成形、ガスアシスト射出成形、インサート成形など)、ブロー成形、回転成形、押出成形、プレス成形、トランスファー成形(RTM成形、RIM成形、SCRIMP成形)、フィラメントワインディング成形、オートクレーブ成形、ハンドレイアップ成形などの成形方法によって成形されて成形品を提供することができるが、最も生産性の観点から好ましい成形法は射出成形である。
【0038】
かかる成形に用いられる成形材料の形態としては、ペレット、スタンパブルシート、プリプレグ、SMC、BMC等を使用することができるが、なかでも取扱性の観点で好ましい成形材料の形態はペレットである。前記ペレットは、一般的には、所望量の樹脂とフィラーや繊維のチョップド糸または連続繊維とを押出機中で混練し、押出、ペレタイズすることによって得られたものを指す。特に炭素繊維を用いた場合、前述のペレットは、ペレットの長手方向の長さより、ペレット中の炭素繊維の長さの方が短くなるが、以下に説明する長繊維ペレットも含まれる。
【0039】
かかる長繊維ペレットとは、特公昭63−37694号公報に示されるような、繊維がペレットの長手方向に、ほぼ平行に配列し、ペレット中の繊維長さが、ペレット長さと同一またはそれ以上であるものを指す。この場合、樹脂は繊維束中に含浸されていても、繊維束に被覆されていてもよい。特に樹脂が被覆された長繊維ペレットの場合、繊維束には被覆されたものと同じか、あるいは被覆された樹脂よりも低粘度(または低分子量)の樹脂が、予め含浸されていてもよい。
【0040】
本発明の成形材料からなる成形品が、優れた導電性、力学的特性を兼ね備えるためには、成形品中の炭素繊維のアスペクト比を長くすることが有効であるが、そのためには、前述のペレットの中でも長繊維ペレットを用いて成形するのがさらに好ましい。
【0041】
本発明における成形品は、優れた導電性を活かし、電磁波シールド、帯電防止、制電塗装などの用途に使用されるため、ASTM D257に基づいた表面抵抗率(単位はLogΩ/cm2)が8以下であることが好ましく、6以下であることがより好ましく、5以下であることがさらに好ましい。特に、成形品にメッキ処理を行うことなく優れた電磁波シールド性が得られる観点から、4以下がとりわけ好ましい。
【0042】
また、本発明における成形品は、優れた力学特性を有し、電気・電子機器や精密機械のハウジング、ケース、トレイなどの用途に使用されるため、ASTM D790に基づいた曲げ弾性率が6.4mm厚みの試験片で6GPa以上であることが好ましく、7GPa以上であることがより好ましく、8GPa以上であることがさらに好ましい。
【0043】
本発明における成形品の用途としては、優れた導電性、力学的特性(特に剛性)が求められる電子・電気機器用、OA機器用、精密機器用、自動車用の部材、例えばハウジング、ケーシング、カバー、トレーなどが好ましい例として挙げられ、特に優れた導電性(電磁波シールド性)と高い剛性(軽量化)との要求が高い携帯用の電子・電気機器のハウジングなどがとりわけ好ましい例として挙げられる。より具体的には、大型ディスプレイ、ノート型パソコン、携帯用電話機、PHS、PDA(電子手帳などの携帯情報端末)、ビデオカメラ、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、携帯用ラジオカセット再生機、インバーターなどのハウジング、ケーシング、などである。
【0044】
また、優れた導電性を有しているため、炭素繊維の少量添加で帯電/放電防止性を付与することができ、それらの特性が必要とされる部材、例えばICトレー、シリコンウェーハー運搬用バスケット、パチンコなどの電子回路を有する遊技機器の部材(シャーシなど)への適応にも有用である。
【0045】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する。
[炭素繊維強化樹脂組成物の評価方法]
(1)成形品の導電性(表面抵抗率)
ASTM D257−99規格に従い、表面抵抗率測定を行った。用いた試験片は、長さ80mm×幅80mm×厚さ3mmの板状成形品に、導電性ペースト(藤倉化成(株)製ドータイト)を図2のように塗布し、AB間、AC間、BD間、CD間の抵抗を測定し、その4種の測定値の平均値をもって表面抵抗率(単位はLogΩ/cm2)として求めた。測定には、アドバンテスト社製デジタルマルチメーターR6581を用いた。表面抵抗率の値の小さい方が導電性に優れる。
(2)成形品の力学特性(曲げ弾性率)
ASTM D790規格に従い、曲げ試験を行った。用いた試験片の厚みは6.4mmで、試験片の水分率0.05%以下、雰囲気温度23℃、湿度50重量%において曲げ弾性率(GPa)を求めた。
【0046】
上記評価項目の導電性、力学特性のバランスを、○○:より優れる、○:優れる、△:優れない、×:著しく劣る、の4段階にて総合的に評価した。
本発明の実施例および比較例に用いた成分は以下の通りである。
構成要素(A)
CNT−1:カーボンナノチューブ
K.Hernadi、A.Fonsecaらによる報告を参照(Zeolites 17:416−423、1996)し、酢酸鉄(2g)、酢酸コバルト(2g)、Y型ゼオライト(10g)を秤量し、メタノール(100ml)を加えて、振とう器にて1時間攪拌後、メタノール分を乾燥除去し、触媒を得た。次に、CVD反応装置を用いて、反応管内の石英ウール上に触媒1gをあらかじめセットし、窒素(30cc/分)雰囲気下で600℃まで昇温後、アセチレン(6cc/分)、窒素(30cc/分)雰囲気下で600℃×5時間保持しカーボンナノチューブを合成した。その後、窒素(30cc/分)雰囲気下で室温まで冷却し、反応混合物を取り出した。
【0047】
前記の反応混合物を、フッ化水素酸10%水溶液中で3時間攪拌後、ろ紙(Toyo Roshi Kaisha、Filter Paper 2号 125mm)を用いてろ過し、ろ紙上の固形物を、イオン交換水、アセトン溶液にて洗浄後、乾燥し、カーボンナノチューブ(CNT−1)を得た。CNT−1の透過型電子顕微鏡(TEM)観察結果から、多層カーボンナノチューブを多く含むことがわかった。また、SEMのEDXを用いて元素分析を行ったところ、Y型ゼオライトの存在率はEDXの測定限界以下(ほぼ0%)である結果を得た。
【0048】
前記カーボンナノチューブ(CNT−1)10mgに、イオン交換水50mlを加えて、超音波洗浄機(YAMATO化学製、BRANSON3210、発信周波数47KHz、出力130W)にて1時間処理後、48時間静置して得られた試料のpHをガラス電極式水素イオン濃度計(東亜電波工業、HM−30V)を用いて測定したところ、pH=7.0でり、この結果からCNT−1の酸のモル数は10mgあたり、ほぼ0molであり、前記式を用いてカーボンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率(%)を計算すれば、0%と算出される。なお、CNT−1の水溶液には黒い沈殿物が多く確認され、親水性を示さなかったた。
【0049】
CNT−2:プラズマ処理したカーボンナノチューブ
前記で得たカーボンナノチューブ(CNT−1)0.5gを、ガラス製シャーレー上にうすく広げて、YAMATO化学製PLASMA CHAMBER MODEL PC−101Aを用いて、酸素ガス、圧力20Pa、POWER300Wの条件で、5分間プラズマ処理を行い、一度取り出して、シャーレー上のプラズマ処理カーボンナノチューブを、かき混ぜ(ひっくり返す、転がす等の動作)、シャーレー上にうすく広げ、再び同様のプラズマ処理を行う作業を繰り返し、合計15分(計3回)のプラズマ処理を行いプラズマ処理したカーボンナノチューブ(CNT−2)を得た。前記プラズマ処理カーボンナノチューブ(CNT−2)の透過型電子顕微鏡(TEM)観察結果から、多層カーボンナノチューブを多く含むことが確認できた。
【0050】
前記プラズマ処理後のカーボンナノチューブ(CNT−2)10mgに、イオン交換水50mlを加えて、超音波洗浄機(YAMATO化学製、BRANSON3210、発信周波数47KHz、出力130W)にて1時間処理後、48時間静置して得られた分散液のpHを、ガラス電極式水素イオン濃度計(東亜電波工業、HM−30V)を用いて測定したところ、pH=5.5であった。一般によく知られた中和滴定を、42.5×10-6(mol/l)の水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pH=7.0を終点として行った結果、水酸化ナトリウム水溶液145mlを要した。つまり、0.25mgの水酸化ナトリウム(NaOH、40g/mol)を要した。この結果から、プラズマ処理後のカーボンナノチューブ10mg中の酸のモル数は6.3×10-6(mol)と計算できる。
【0051】
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、ひとつのカーボンナノチューブを重複して用いないルールを適用して、任意に20点のカーボンナノチューブの外半径、内半径を計測し、それぞれ平均値を計算した結果、Ra:カーボンナノチューブ平均外半径11.5nm、Rb:カーボンナノチューブ平均内半径3.3nmの結果を得た。また、Rk:カーボンナノチューブ層間距離0.34nmを用いた。
【0052】
これらの結果から、前記式を用いてカーボンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率(%)を計算した結果、12%の結果を得た。
【0053】
なお、CNT−2の水溶液は均一な黒色透明であり、十分な親水性を有した。
【0054】
CNT−3:プラズマ処理したカーボンナノチューブ
J.L.Hutchisonらの方法(Carbon 39 (2001) 761-770)に従って、アーク放電法でカーボンナノチューブを生成した。アノードは直径3.2mm長さ140mmの穴に触媒が埋め込まれた直径8.2mmのグラファイトロッド、カソードは直径10mm,長さ25mmのグラファイトロッドとした。触媒は、次のように調製した。粒子径2-5μmのNi,Co,Fe粉末の混合物と硫黄原子を良く粉砕した後、アルゴンガス下で500℃1時間焼成した。ボールミルでμサイズまで粉砕した後すぐにカーボン粉末と混ぜた。3.2mmの穴をドリルであけたグラファイトロッドにぎっしりつめた。アノードの組成は、カーボンに対して、Ni 2.6at%,Co 0.7at%,Fe 1.45at%,S 0.75at%であった。アルゴン:水素体積比1:1で350torrで75−80Aのアーク電流でCNT合成を行った。両電極は2mmの距離で電圧差は26〜28Vとした。
【0055】
得られたカーボンナノチューブを含むカーボン0.5gを、ガラス製シャーレー上にうすく広げて、YAMATO化学製PLASMA CHAMBER MODEL PC−101Aを用いて、窒素ガス、圧力20Pa、POWER300Wの条件で、5分間プラズマ処理を行い、一度取り出して、シャーレー上のプラズマ処理カーボンナノチューブを、かき混ぜ(ひっくり返す、転がす等の動作)、シャーレー上にうすく広げ、再び同様のプラズマ処理を行う作業を繰り返し、合計10分(計2回)のプラズマ処理を行った。
【0056】
プラズマ処理後のカーボン材料10mgに、イオン交換水50mlを加えて、超音波洗浄機(YAMATO化学製、BRANSON3210、発信周波数47KHz、出力130W)にて1時間処理後、48時間静置して得られた試料を観察したところ、カーボンナノチューブ分散液と黒い沈殿物が確認できた。分散液を、遠心分離器(装置:KUBOTA KR−20000T、ローター:RA−3 50ml×8本)を用いて、回転数12000rpm(約17000(×g))×1時間、遠心分離したところ、上澄み液として、透明感のある黒色の溶液を得た。スポイトで溶液部分を回収し、高分解能透過型電子顕微鏡で観察した結果、炭素不純物の付着したカーボンナノチューブが多く見られた。5万倍の走査型電子顕微鏡で見たところ、80%は、繊維状物質で、20%は粒子状物質であった。
【0057】
上澄み液を乾燥させ、プラズマ処理したカーボンナノチューブ(CNT−3)を得た。CNT−3を再度水に分散させて、CNT−2と同様に酸量を量り、酸含有率を求めたところ8.5%であった。
【0058】
なお、CNT−3の親水性もCNT−2同様に十分であった。
構成要素(B)
CF−1:チョップド炭素繊維
東レ(株)製 PAN系炭素繊維 T700SC−24Kに水を付着させ、カートリッジカッターで6mm長にカットした。さらにその後、乾燥機で190℃にて5分間乾燥してチョップド炭素繊維(CF−1)を得た。
【0059】
CF−2:東レ(株)製 PAN系炭素繊維 T700SC−12K
構成要素(C)
PA :東レ(株)製 ナイロン樹脂 CM1001
PBT:東レ(株)製 PBT樹脂 1401X−07
POM:東レ(株)製 POM樹脂 S731
PPS:東レ(株)製 PPS樹脂 M2588
ABS:東レ(株)製 ABS樹脂 T−100
PC :日本GEプラスチックス(株)製 ポリカーボネート樹脂 レキサン121R
その他の成分
CB :三菱化学(株)製 カーボンブラック #3030B
実施例1〜4および6〜10、比較例1〜4
日本製鋼所(株)製TEX30α型2軸押出機を使用し、構成要素(A)、(C)およびその他の成分をメインフィーターより供給し、次いで構成要素(B)をサイドフィーダーから供給した。スクリュー回転数は250rpmに設定し、最下流にベント部を設けた。スクリュー形状は剪断力の強いものを使用した。ダイスより吐出されるガットを冷却後、カッターで5mmに切断して、ペレット状の成形材料を得た。
【0060】
各構成要素、その他の成分の種類およびその配合率は表1、2に示した通りである。得られたペレットを水分率0.05%以下になるよう十分乾燥させた後、住友プロマット社製小型射出成形機にて成形を行い、各試験片を得た。成形後、試験片を真空下で80℃、12時間の乾燥を行い、かつデシケーター中で室温、3時間保管した乾燥状態として評価に供した。評価結果を表1,2に示す。
【0061】
なお、各組成物のプロセス温度の代表値も表1、2に併記した。
実施例5
予め、構成要素(A)、(C)を2軸押出機を用い前記同様の仕様にて、コンパウンドしカーボンナノチューブの10重量%のマスターペレットとした。
【0062】
前記マスターペレットを水分率0.05%以下になるよう十分乾燥させた後、構成要素(C)の所望量とともに、1軸押出機にて、その先端に取り付けたクロスヘッドダイ中に十分溶融・混練された状態で押し出しながら、水分率0.05%以下に十分乾燥した連続繊維状の構成要素(B)束も連続して前記クロスヘッドダイ中に供給し、構成要素(A)、(C)をはじめとする各構成要素を、構成要素(B)束中に十分含浸させる。ここでクロスヘッドダイとは、そのダイ中で連続した繊維束を開繊させながら溶融樹脂等をその中に含浸させる装置のことをいう。このようにして得られた連続繊維状の構成要素(B)束を含有するストランドを冷却後、カッターで7mmに切断して、長繊維ペレットを得た。
実施例11
構成要素(A)1.3重量部および構成要素(B)13重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン”エピコート828”)85.7重量部に添加し、80℃で2時間、加熱攪拌して分散させた。得られたエポキシ樹脂組成物100重量部に、ジアミノジフェニルスルホン30重量部を添加混合し、200℃で圧縮成形し、厚さ1mmのシート状成形品を得た。実施例1と同様にして、評価を行い結果を表2に示した。
【0063】
最終的な組成量が、表1となるようにペレットブレンドで調整し、前記同様に射出成形を行い、評価に供した。評価結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
Figure 0004196567
【0065】
【表2】
Figure 0004196567
【0066】
表1、2の実施例及び比較例より以下のことが明らかである。
【0067】
本発明の範囲で示される要件を満たす構成要素(A)を使用した実施例1および3は、比較例1に比べて、優れた導電性と力学特性を得ることができる。これは、比較例3、4と比べて、飛躍的に優れることから、炭素繊維や、カーボンブラックを添加するよりも少量の添加で効率的に上記効果が得られるものである。さらに、実施例2、4から、構成要素(A)の添加量の幅広い領域で、同様の効果が得られた。一方、本発明の要件を十分に満たさない構成要素(A)を使用した比較例2でも、同様の効果は認められるものの、不十分である。
【0068】
特に本発明の好ましい形態である長繊維ペレットとした実施例6では、実施例3よりも、さらに高い導電性と力学特性が得られる。実施例7〜12から、他の樹脂系においても優れた導電性と力学特性が得られることが明らかである。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、特定構造の多層カーボンナノチューブ、炭素繊維および樹脂を有するので、優れた導電性、力学特性を兼ね備えた炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂組成物に用いられる多層カーボンナノチューブの模式図である。
【図2】表面抵抗率を測定するための試験片の平面図である。
【符号の説明】
1:導電性ペースト塗布範囲A
2:導電性ペースト塗布範囲B
3:導電性ペースト塗布範囲C
4:導電性ペースト塗布範囲D

Claims (9)

  1. 次の構成要素(A)、(B)および(C)を必須成分とする炭素繊維強化樹脂組成物であって、該炭素繊維強化組成物100重量%に対して、構成要素(A)を0.05〜30重量%の範囲で添加されてなる炭素繊維強化組成物。
    (A)酸素ガスまたは窒素ガスの少なくともいずれかのガスの存在下でプラズマ処理された、下式で示される、外表面の炭素に対する酸含有割合が2%以上であるカーボンナノチューブ
    Figure 0004196567
    (B)炭素繊維
    (C)樹脂
  2. 樹脂が熱硬化性樹脂である請求項1に記載の炭素繊維強化樹脂組成物。
  3. 樹脂が熱可塑性樹脂である請求項1に記載の炭素繊維強化樹脂組成物。
  4. 請求項1に記載の炭素繊維強化樹脂組成物がペレットの形態を有する成形材料。
  5. ペレット内の炭素繊維がペレットの長手方向にほぼ並行に配列され、ペレット中の繊維長さがペレット長さと同一かまたはそれ以上である請求項4に記載の成形材料。
  6. 請求項1に記載の炭素繊維強化樹脂組成物からなる成形品。
  7. 射出成形されたものである請求項に記載の成形品。
  8. ASTM D257に基づく表面抵抗率(単位はLogΩ/cm)が4以下である請求項に記載の成形品。
  9. 6.4mm厚みの試験片に基づくASTM D790による曲げ弾性率が6GPa以上である請求項に記載の成形品。
JP2002036354A 2002-02-14 2002-02-14 炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品 Expired - Fee Related JP4196567B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002036354A JP4196567B2 (ja) 2002-02-14 2002-02-14 炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002036354A JP4196567B2 (ja) 2002-02-14 2002-02-14 炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003238816A JP2003238816A (ja) 2003-08-27
JP4196567B2 true JP4196567B2 (ja) 2008-12-17

Family

ID=27778259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002036354A Expired - Fee Related JP4196567B2 (ja) 2002-02-14 2002-02-14 炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4196567B2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1813029A (zh) * 2003-05-02 2006-08-02 纳幕尔杜邦公司 含微纤维的聚酯、其制备方法及用途
JP2005238708A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd カーボンナノチューブ強化樹脂構造体およびその製造方法
EP1789477A2 (en) * 2004-08-02 2007-05-30 University Of Houston Carbon nanotube reinforced polymer nanocomposites
US8283403B2 (en) 2006-03-31 2012-10-09 Applied Nanotech Holdings, Inc. Carbon nanotube-reinforced nanocomposites
JP2009532531A (ja) * 2006-03-31 2009-09-10 アプライド・ナノテック・ホールディングス・インコーポレーテッド カーボンナノチューブ強化ナノコンポジット
US8445587B2 (en) 2006-04-05 2013-05-21 Applied Nanotech Holdings, Inc. Method for making reinforced polymer matrix composites
JP2008097783A (ja) * 2006-10-16 2008-04-24 Fujitsu Ltd 磁気記録媒体及びその製造方法、並びに磁気記録装置
GB0622060D0 (en) * 2006-11-06 2006-12-13 Hexcel Composites Ltd Improved composite materials
KR100839173B1 (ko) * 2007-03-21 2008-06-17 신일화학공업(주) 탄소나노튜브를 함유한 변성 폴리페닐렌 옥사이드 수지조성물
DE102008049246B4 (de) * 2008-09-26 2014-12-31 Tsubaki Kabelschlepp GmbH Leitungsführungseinrichtung sowie Verfahren zum Herstellen eines Elementes einer Leitungsführungseinrichtung
JP5816487B2 (ja) * 2011-08-22 2015-11-18 国立大学法人信州大学 複合樹脂
DE102012212290A1 (de) 2012-07-13 2014-01-16 Siemens Aktiengesellschaft Polymere Faserverbunde modifiziert mit einwandigen Kohlenstoffnanoröhren
CN105452388A (zh) * 2013-08-23 2016-03-30 霓达株式会社 树脂复合材料
JP6490704B2 (ja) 2014-08-29 2019-03-27 エルジー・ケム・リミテッド 機械的物性が改善された複合材及びこれを含有する成形品
WO2016032307A1 (ko) * 2014-08-29 2016-03-03 주식회사 엘지화학 기계적 물성이 개선된 복합재 및 이를 함유하는 성형품
CN113149683A (zh) * 2021-04-29 2021-07-23 上海骐杰碳素材料有限公司 碳碳或碳陶复合材料短纤预制体及其制品以及制备方法
JP7382460B1 (ja) * 2022-07-14 2023-11-16 ニッタ株式会社 射出成形体及びその製造方法、複合繊維の製造方法、cnt付着炭素繊維及びその製造方法、並びに炭素繊維複合材の製造方法
CN119306485B (zh) * 2024-12-16 2025-03-18 福建省德化明英华陶瓷有限公司 一种高韧性的编织陶瓷材料及制备方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11329413A (ja) * 1998-03-31 1999-11-30 Aventis Res & Technol Gmbh & Co Kg リチウム電池および電極
JP2000044815A (ja) * 1998-08-04 2000-02-15 Teijin Ltd 樹脂組成物及びそれからなるエレクトロニクス分野の搬送用冶具
DE60007914T2 (de) * 1999-05-13 2004-12-23 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corp., Danbury Halbleitfähiger Kabelschirm
JP2001151833A (ja) * 1999-09-13 2001-06-05 Showa Denko Kk 導電性に優れた硬化性樹脂組成物及びその硬化体
JP4697829B2 (ja) * 2001-03-15 2011-06-08 ポリマテック株式会社 カーボンナノチューブ複合成形体及びその製造方法
JP2003082247A (ja) * 2001-06-28 2003-03-19 Toray Ind Inc 熱可塑性樹脂組成物及び成形品
JP2003012939A (ja) * 2001-07-03 2003-01-15 Toray Ind Inc カーボン含有樹脂組成物、成形材料および成形体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003238816A (ja) 2003-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4196567B2 (ja) 炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品
JP3972674B2 (ja) 炭素繊維その製造方法および炭素繊維強化樹脂組成物
KR100649503B1 (ko) 탄소 섬유 강화 수지 조성물, 성형 재료 및 그의 성형품
EP2415839B1 (en) Conductive resin composition
JP4241070B2 (ja) 樹脂組成物およびその製造方法
JP5709189B2 (ja) カーボンナノチューブ複合材料および熱伝導体
AU692767B2 (en) High strength conductive polymers
US7214430B2 (en) Composite material
JP2006526058A (ja) 導電性組成物及びその製造方法
US20090057621A1 (en) Electrically conductive compositions and method of manufacture thereof
JP2003012939A (ja) カーボン含有樹脂組成物、成形材料および成形体
US7592389B2 (en) Conductive polymeric structures containing graphite nanofibers having graphite parallel to the growth axis
KR101338199B1 (ko) 고분자-전도성 필러 복합체와 그 제조방법
EP2115054A1 (en) Semiconductive resin composition
JP2016108524A (ja) 導電性樹脂組成物、導電性マスターバッチ、成形体およびその製造方法
JP2002231051A (ja) 導電性樹脂組成物およびその成形品
JP2006028313A (ja) 炭素繊維強化熱可塑性樹脂コンパウンド及びその製造方法
KR20190079099A (ko) 성형성 및 방열 특성이 우수한 장섬유 강화 열가소성 수지 조성물
JP2007154100A (ja) 樹脂用導電剤、導電性樹脂組成物及び導電性樹脂組成物の製造方法
JP5626227B2 (ja) 導電性樹脂組成物
JP2001131426A (ja) 導電性樹脂組成物およびその成形品
JP2002317384A (ja) 長繊維ペレット用導電性繊維束およびそれからなる長繊維ペレット、ならびにそれを用いた成形品
JP4810734B2 (ja) 炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品
JP2001129826A (ja) 導電性繊維強化成形材料およびその製造方法
JP2011057730A (ja) 微細な炭素繊維が開繊、分散したポリマー組成物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070724

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080909

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080922

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131010

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees