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JP3972674B2 - 炭素繊維その製造方法および炭素繊維強化樹脂組成物 - Google Patents

炭素繊維その製造方法および炭素繊維強化樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば導電性の優れた成形品、シート、プリプレグ等を得るために有用な炭素繊維およびその製造方法、該炭素繊維を含んでなる炭素繊維強化樹脂組成物等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータやOA機器の分野の発展により、高い電磁波シールド性や、高い制電性が求められるようになった。電磁波シールド性や制電性を高めるには、成形品の導電性を十分に高めることが必要となる。
【0003】
炭素繊維強化複合材料は、強度、剛性、寸法安定性、導電性等に優れることから、有用であり、事務機器用途、自動車用途、コンピュータ用途(ICトレイ、ノートパソコンの筐体(ハウジング)など)等の一般産業分野に広く展開され、その需要は年々増加しつつある。
【0004】
成形品の導電性を高めるには、炭素繊維の含有量を増してやればよいが、炭素繊維の量を増やすと材料の成形が著しく困難になり、かつ経済性が低下したり、成形品外観が悪化することが多い。
【0005】
そこで、炭素繊維の含有量を増加させることなく、成形品の導電性を高める手法として、炭素繊維自体の導電性を高める方法が提案されている。例えば、特開昭57−56586号公報には、ポリビニルピロリドンを付着した炭素繊維が開示されている。また、米国特許第6,231,788号明細書および米国特許第6,248,262号明細書には、熱可塑性樹脂を付着させた炭素繊維が開示されているが、発明者らが追試した結果では、確かにエポキシ樹脂をサイジング剤としたものより導電性が優れるが、最近の電子機器に適用するには十分ではなく、また付着した熱可塑性樹脂の影響により、成形品の強度、剛性や熱安定性などを低下させる場合があり、その使用には制限があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、導電性が極めて優れる成形品を与える炭素繊維およびその製造方法、炭素繊維を用いてなる繊維強化樹脂組成物等を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブが表面に付着されてなる炭素繊維であって、前記気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブは80%以上の繊維状物質と20%以下の粒子状物質で構成されており、付着されている気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブが、前記炭素繊維100重量部に対し0.01〜20重量部の範囲内である炭素繊維、その炭素繊維からなる炭素繊維ロービング、チョップド炭素繊維、ミルド炭素繊維を見出した。また、本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、かかる炭素繊維等とマトリックス樹脂とを含んでなることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂組成物における好ましい実施形態について具体的に説明する。
【0009】
本発明における気相成長炭素繊維およびカーボンナノチューブ(以下、両者を総してカーボンナノチューブ)とは、気相で結晶を成長させる製造方法(気相成長法)により得られるカーボンナノチューブを指す。これらカーボンナノチューブは、グラファイトの1枚面を巻いて筒状にした形状を有しており、そのグラファイト層が一層で巻いた構造を持つものが単層カーボンナノチューブ、2層以上で巻いたものが多層カーボンナノチューブであり、本発明においてはそのいずれでも使用できるが、好ましくは多層カーボンナノチューブである。また、これらは、針状、コイル状、チューブ、カップ状の形態など任意の形態をとることができ、また、これらを2種類以上ブレンドしたものでもよい。
【0010】
カーボンナノチューブの特徴である円筒状のグラファイト構造は高分解能透過型電子顕微鏡で調べることができる。グラファイトの層は、透過型電子顕微鏡でまっすぐにはっきりと見えるほど好ましいが、グラファイト層は乱れていても構わない。グラファイト層が乱れたものは、カーボンナノファイバーと定義することがあるが、このようなカーボンナノファイバーも本発明においてはカーボンナノチューブに含むものとする。
【0011】
本発明のカーボンナノチューブは、一般にレーザーアブレーション法、アーク放電法、熱CVD法、プラズマCVD法、燃焼法などで製造できるが、どのような方法で製造したカーボンナノチューブでも構わない。篠原らが報告しているようにゼオライトを触媒の担体としてアセチレンを原料に熱CVD法で作る方法は、特に精製することなく、多少の熱分解炭素等の炭素被覆はあるものの、純度が高く、良くグラファイト化された多層カーボンナノチューブが得られる点で特に好ましい方法である(Chemical Physics Letters 303(1999) 117-124)。
【0012】
かかるカーボンナノチューブの単糸の繊維径としては、より本発明の効果を明確にするものとして、1〜30nmが好ましく、さらに好ましくは3〜20nmである。
【0013】
本発明におけるカーボンナノチューブは親水性であることが、本発明の効果を効率よく発現させる上で好ましい。ここでの親水性は、水(イオン交換水)に対する分散性を目安とすることができる。例えば、カーボンナノチューブ10mgに、イオン交換水50mlを加えて、超音波洗浄機(YAMATO化学製、BRANSON3210、発信周波数47KHz、出力130W)にて1時間処理後、48時間静置して得られた試料溶液にて確認することができる。すなわち、溶液全体が均一な黒色透明な溶液であれば親水性と判断できる。
【0014】
さらに本発明は、下記式で定義されるカーボンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率が2%以上、さらに4%以上、とりわけ8%以上であることが好ましい。
【0015】
【数2】
Figure 0003972674
【0016】
上式に示す分子のAcは、外表面に酸を有するカーボンナノチューブ1gに含まれる酸のモル数である。純度100%のカーボンナノチューブを得ることは困難であり、それを同定することも困難であるため、ここで言うカーボンナノチューブとは5万倍の倍率で走査型電子顕微鏡で見たときに繊維状の物質がその電子顕微鏡の視野の中に80%以上であるカーボン質材料であればカーボンナノチューブと言って差し支えない。従って、厳密に定義すればカーボンナノチューブ外表面だけに酸性基を有するのではなく、カーボンナノチューブに付着した炭素、カーボンナノチューブに混在する炭素粒子も含んだ状態で酸量を測定し、すべてカーボンナノチューブの表面に酸性基があるとして計算したものである。外表面に酸を有するカーボンナノチューブとは、図1の模式図に示されるように、カーボンナノチューブ外表面に少なくとも1種類以上の官能基を有するカーボンナノチューブのことである。官能基の種類は特に限定されないが、例えば、水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホン基、エーテル基、などを挙げることができる。外表面に酸を有するカーボンナノチューブに含まれる酸のモル数の測定には、例えば、アルカリ水溶液を用いた中和滴定の測定から計算によって求める。
【0017】
上式に示す分母は、カーボンナノチューブ1gに含まれるカーボンナノチューブ外表面の炭素のモル数である。カーボンナノチューブ平均外周を、カーボンナノチューブ平均層数とカーボンナノチューブ平均円周の乗算結果を用いて除算することで、カーボンナノチューブ全体に対するカーボンナノチューブ外表面の炭素率を求める。これに、カーボンナノチューブ1gを炭素原子の原子量(12g/mol)で除算した結果(つまり、カーボンナノチューブ1g中に含まれる炭素原子のモル数)を乗算することで、カーボンナノチューブ1gに含まれるカーボンナノチューブ外表面の炭素のモル数を求める。カーボンナノチューブ平均外半径Ra、カーボンナノチューブ平均内半径Rbは図1に示すように定義され、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)観察結果から、ひとつのカーボンナノチューブを重複して用いないルール適用して、任意に少なくとも10点以上、好ましくは20点以上のカーボンナノチューブの外半径、内半径を計測し、それぞれ平均値を計算することで求める。カーボンナノチューブ層間距離Rkは、公知の値である0.34nmを用いる。
【0018】
かかる、親水性を有するカーボンナノチューブまたは前記式で示されるカーボンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率が2%以上であるカーボンナノチューブを得る方法については特に制限はないが、多層カーボンナノチューブをプラズマ処理する方法が好ましく用いられる。酸含有量を高めるためには、酸化剤を用いて酸化する方法、酸素ガス存在下で焼成する方法が知られているが、これらを用いると層数の少ないカーボンナノチューブは分解してしまう場合がある。それに比較してプラズマ処理は、表面層のみをマイルドに処理できる処理であり、カーボンナノチューブの分解を抑え、上記特徴を有するカーボンナノチューブを効率良く製造する上で好ましい。
【0019】
本発明において、プラズマ処理とは、特に制限されないが、例えば公知の低温プラズマ処理のことをいい、処理空間内にカーボンナノチューブと処理するガスを供給した状態で高電圧を印可して発生するプラズマにより、カーボンナノチューブを処理する方法である。プラズマ発生ガスとしては、特に限定されないが、有機、無機ガスが目的に応じ単独あるいは混合されて用いられる。たとえば、酸素、窒素、水素、アンモニア、メタン、エチレン、4フッ化炭素などが挙げられる。処理装置としては、特に限定されるものではなく、公知の内部電極方式または外部電極方式が使用されるが、電極の汚染のない点から外部電極方式が好ましい。処理圧力、電源周波数、処理出力などの処理条件は特に限定されるものではなく目的に応じ好ましく選定すればよい。
【0020】
プラズマ処理には、種々の処理があるが具体例として、酸素ガスプラズマ処理が好ましい。その理由は、通常カーボンナノチューブは、アモルファスカーボンなどが表面に付着しており、そのアモルファスカーボン成分を酸化して二酸化炭素にして除去することができ、カーボンナノチューブの親水化などの修飾だけでなく、同時に精製もできるからである。酸素ガスプラズマ処理の条件は、装置、放電形態によって異なるが外部電極方式の場合、圧力は5〜100Paが好ましい。プラズマ処理の条件によって、アモルファスカーボンのような熱分解炭素被覆物は、取り除くことも出来れば適度に残すことも出来る。適度に残した方が、カーボンナノチューブ全体の外表面積が大きくなり、樹脂への親和性が高くなり好ましい。
【0021】
また別の具体的な処理方法として、細いカーボンナノチューブの処理には、窒素プラズマが好ましい。酸素プラズマよりもマイルドに処理が出来るため、カーボンナノチューブ自体が燃え尽きて無くなることはない。窒素プラズマ処理でも、処理後空気中にさらすことにより、窒素プラズマにより、切られた結合は、空気中の酸素と反応して、カルボキシル基やカルボニル基、ヒドロキシル基等になる。
【0022】
かかるカーボンナノチューブの本発明に係る炭素繊維への付着量は、該炭素繊維100重量部に対して0.01〜20重量部の範囲内であり、好ましくは0.1〜10重量部の範囲内であり、さらに好ましくは0.5〜5重量部の範囲内である。付着量が0.01重量部未満では得られる成形品の導電性が十分に発現できない場合があり、20重量部を越えると成形性が低下する場合がある。
【0023】
本発明の気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブを付着させる前の炭素繊維(以下、「付着前炭素繊維」と称する。)は、炭素の含有率が85〜100重量%の範囲内にあり、少なくとも部分的にはグラファイト構造を有するものである。これらの具体例としては、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、リグニン系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等繊維状のものであれば特に制限はないが、本発明の炭素繊維から得られる成形体の良好な導電性を満足し、かつ安価なコストを実現できる点でポリアクリロニトリル系炭素繊維が好適に用いられる。
【0024】
また、本発明に係る炭素繊維の特性は特に限定はないが、本発明の効果をより向上させるためには、炭素繊維の引張強度が3GPa以上であり、引張弾性率が350GPa以下であり、かつ該炭素繊維の電気抵抗が40Ω・g/m未満であるものを用いることが好ましい。
【0025】
ここで言う「炭素繊維の引張強度」および「炭素繊維の引張弾性率」とは、JIS R 7601に基づいた樹脂含浸ストランド法で測定した強度および弾性率である。また「炭素繊維の電気抵抗」とは、1m長の炭素繊維の両端に測定端子を接続する2線式測定法で測定した長さ当たりの電気抵抗値に、炭素繊維の同長さ当たりの重量を乗じたものを意味し、この際、通常の製造法において得られる繊維束の形態で測定しても良く、この場合も同様に得られた長さ当たりの電気抵抗値に繊維束の同長さ当たりの重量を乗じて求める。
【0026】
さらに、導電性の観点から、付着前炭素繊維としては、広角X線回折法により測定された結晶サイズ(Lc)が、1〜6nmの範囲内であるものが好ましい。Lcが1nm以上であることは、付着前炭素繊維の炭化もしくは黒鉛化が十分であり、付着前炭素繊維自体の導電性および弾性率が良好になる。また、このような付着前炭素繊維を用いた樹脂組成物、およびそれからつくられる成形品は導電性の向上が期待できる。一方、Lcが6nm以内であるということは、付着前炭素繊維の過剰な炭化もしくは黒鉛化を抑えることになり、付着前炭素繊維自体の導電性が優れ、かつ、付着前炭素繊維の折損を防ぐことが期待できる。そのため、樹脂組成物中の繊維長さは長くなり、優れた導電性が得られるだけでなく機械的特性の中でとくに機械的強度の点で良好となり好ましい。より好ましくは1.3〜4.5nm、特に好ましくは1.6〜3.6nmの範囲であることが、樹脂組成物およびそれからつくられる成形品の高い導電性および機械的特性を得るのに好ましい。なお、広角X線回折法によるLcの測定は、日本学術振興会第117委員会、炭素、36、p25(1963)に記載された方法に基づいて測定した。
【0027】
本発明における炭素繊維は、その形状に特に限定は無く、連続長繊維束(炭素繊維ロービング)をはじめ、この連続長繊維束をカットしたチョップド糸、粉砕されてなるミルド糸などの原料、織物(クロス)、フェルトなどの中間基材、また用途や必要特性に応じて様々な形態をとることが出来る。特にプリプレグやシート等の用途には炭素繊維ロービングが使用され、とりわけ生産性に有利な炭素繊維強化熱可塑性樹脂成形品を製造する際には、カットしたチョップド糸、あるいは粉砕したミルド炭素繊維が好ましく用いられる。中でもほぼ所定の長さにカットしたチョップド炭素繊維は、熱可塑性樹脂と容易にコンパウンドでき、その取扱い性や得られる成形品の導電性の観点からより好ましい。また、このチョップド炭素繊維における繊維長さは、取扱性の観点から1〜26mmの範囲内が好ましく、2〜15mmの範囲内が特に好ましい。同様に本発明の炭素繊維を粉砕したミルド炭素繊維の長さも特に限定はないが、取扱性の観点から10〜1500μmの範囲内が好ましく、30〜1000μmの範囲内が特に好ましい。
【0028】
本発明におけるカーボンナノチューブを付着前炭素繊維に付着させる方法には特に制限はなく、例えば、カーボンナノチューブを水または有機溶媒に分散させ、得られた溶液中に付着前炭素繊維を浸漬させた後、溶媒のみを除去する含浸法、あるいは、付着前炭素繊維に溶液を滴下、散布して付着せしめた後、その溶媒を除去する方法などが挙げられる。とりわけ生産性の観点から、含浸法が本発明の効果を向上させるために好ましい。また、含浸法における溶媒は、水またはアルコールが取扱い性、環境負荷の観点から好ましく使用できる。
【0029】
また、本発明による炭素繊維強化樹脂組成物(以下、樹脂組成物という)は、上記したような炭素繊維とマトリックス樹脂とを含んでなるものである。ここで使用しうるマトリックス樹脂としては、特に制限はなく熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれでもよい。
【0030】
かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、液晶ポリエステル等のポリエステルや、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン等のポリオレフィンや、スチレン系樹脂の他や、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチレンメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン、ポリケトン(PK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルニトリル(PEN)、フェノール(ノボラック型など)フェノキシ樹脂、フッ素樹脂、更にポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、飽和ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系、フッ素系等の熱可塑エラストマー等や、これらの共重合体、変性体、および2種類以上ブレンドした樹脂などであってもよい。また、更に機械的特性向上のために、上記熱可塑性樹脂にその他のエラストマーもしくはゴム成分を添加した樹脂であってもよい。また、これら熱可塑性樹脂は2種以上を併用して用いることができる。
【0031】
熱硬化性樹脂とは、加熱または放射線や触媒などの手段によって硬化される際に実質的に不溶かつ不融性に変化し得る特性を持った樹脂である。その具体例としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルテレフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0032】
上記樹脂組成物は、本発明の炭素繊維を樹脂組成物全量に対して1〜70重量%が好ましく、5〜50重量%配合してなるものがさらに好ましい。
【0033】
本発明の樹脂組成物は、例えば射出成形、ブロー成形、回転成形、押出成形、プレス成形、トランスファー成形、フィラメントワインディング成形などの成形方法によって成形されるが、最も望ましい成形法は、生産性の高い射出成形により成形するのがより好ましい。
【0034】
なお、本発明の樹脂組成物には必要に応じて他の公知の添加剤を併用することも可能である。添加剤の具体例としては、酸化防止剤や耐熱安定剤、耐候剤、離型剤及び滑剤、顔料、染料、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤、強化材などが挙げられる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
(1)カーボンナノチューブ付着量の測定方法カーボンナノチューブを付着した炭素繊維を約5gを採取し、ガラス製の容器に投入する。 次にこの容器を120℃で3時間乾燥し、吸湿しないように注意しながら室温まで冷却後、秤量した値をW(g)とする。この炭素繊維入り容器に水を約15g加え、超音波洗浄機(TAMATO化学製、BRANSON3210、発信周波数47KHz、出力130W)にて1時間処理しカーボンナノチューブを洗い流した。次に濾紙(Toyo Roshi Kaisha、Filter Paper2号 125mm)を用いて洗浄液を濾過させ、カーボンナノチューブを除去した炭素繊維のみを取り出した。かかるカーボンナノチューブを除去した後の炭素繊維を120℃で3時間乾燥し、吸湿しないように注意しながら室温まで冷却後、秤量した値をW(g)とする。
【0036】
以上の処理を経て、カーボンナノチューブの付着量を、次式により求める。
【0037】
カーボンナノチューブの付着量=(W1−W2)/W2(単位:Wt%)
(2)成形品の導電性評価方法(表面抵抗率)
炭素繊維を採取し、ASTM D257−99に従い、炭素繊維量を10%として繊維強化複合材料の試験片を作成し、その表面抵抗を求める。
【0038】
試験片は、図2に示すように、長さ80mm×幅80mm×厚さ3mmの板状成形品に、導電性ペースト(藤倉化成(株)製ドータイト)を図のA〜Dの4箇所に塗布した。なお、A〜Dの相互間隔は20mmとし、外周片からの距離はいずれも10mmの位置とした。そして、AB間、AC間、BD間、CD間の抵抗を測定し、その4種の測定値の平均値をもって表面抵抗率(単位はLogΩ/cm2)として求めた。測定には、アドバンテスト社製デジタルマルチメーターR6581を用いた。さらに導電性に加え、製造上の容易さ、成形品の外観品位、環境負荷の少なさを判断し、○○:より優れる、○:優れる、△:劣る、×:著しく劣る、の4段階の総合評価とした。
本発明の実施例および比較例に用いた成分は以下の通りである。
(1)カーボンナノチューブの調整方法
CNT−1:カーボンナノチューブ
K.Hernadi、A.Fonsecaらによる報告を参照(Zeolites 17:416−423、1996)し、酢酸鉄(2g)、酢酸コバルト(2g)、Y型ゼオライト(10g)を秤量し、メタノール(100ml)を加えて、振とう器にて1時間攪拌後、メタノール分を乾燥除去し、触媒を得た。次に、CVD反応装置を用いて、反応管内の石英ウール上に触媒1gをあらかじめセットし、窒素(30cc/分)雰囲気下で600℃まで昇温後、アセチレン(6cc/分)、窒素(30cc/分)雰囲気下で600℃×5時間保持しカーボンナノチューブを合成した。その後、窒素(30cc/分)雰囲気下で室温まで冷却し、反応混合物を取り出した。
【0039】
前記の反応混合物を、フッ化水素酸10%水溶液中で3時間攪拌後、ろ紙(Toyo Roshi Kaisha、Filter Paper 2号 125mm)を用いてろ過し、ろ紙上の固形物を、イオン交換水、アセトン溶液にて洗浄後、乾燥し、カーボンナノチューブ(CNT−1)を得た。CNT−1の透過型電子顕微鏡(TEM)観察結果から、多層カーボンナノチューブを多く含むことがわかった。また、SEMのEDXを用いて元素分析を行ったところ、Y型ゼオライトの存在率はEDXの測定限界以下(ほぼ0%)である結果を得た。
【0040】
前記カーボンナノチューブ(CNT−1)10mgに、イオン交換水50mlを加えて、超音波洗浄機(YAMATO化学製、BRANSON3210、発信周波数47KHz、出力130W)にて1時間処理後、48時間静置して得られた試料のpHをガラス電極式水素イオン濃度計(東亜電波工業、HM−30V)を用いて測定したところ、pH=7.0でり、この結果からCNT−1の酸のモル数は10mgあたり、ほぼ0molであり、前記式を用いてカーボンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率(%)を計算すれば、0%と算出される。なお、CNT−1の水溶液には黒い沈殿物が多く確認され、親水性を示さなかったた。
【0041】
CNT−2:プラズマ処理したカーボンナノチューブ
前記で得たカーボンナノチューブ(CNT−1)0.5gを、ガラス製シャーレー上にうすく広げて、YAMATO化学製PLASMA CHAMBER MODEL PC−101Aを用いて、酸素ガス、圧力20Pa、POWER300Wの条件で、5分間プラズマ処理を行い、一度取り出して、シャーレー上のプラズマ処理カーボンナノチューブを、かき混ぜ(ひっくり返す、転がす等の動作)、シャーレー上にうすく広げ、再び同様のプラズマ処理を行う作業を繰り返し、合計15分(計3回)のプラズマ処理を行いプラズマ処理したカーボンナノチューブ(CNT−2)を得た。前記プラズマ処理カーボンナノチューブ(CNT−2)の透過型電子顕微鏡(TEM)観察結果から、多層カーボンナノチューブを多く含むことが確認できた。
【0042】
前記プラズマ処理後のカーボンナノチューブ(CNT−2)10mgに、イオン交換水50mlを加えて、超音波洗浄機(YAMATO化学製、BRANSON3210、発信周波数47KHz、出力130W)にて1時間処理後、48時間静置して得られた分散液のpHを、ガラス電極式水素イオン濃度計(東亜電波工業、HM−30V)を用いて測定したところ、pH=5.5であった。一般によく知られた中和滴定を、42.5×10-6(mol/l)の水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pH=7.0を終点として行った結果、水酸化ナトリウム水溶液145mlを要した。つまり、0.25mgの水酸化ナトリウム(NaOH、40g/mol)を要した。この結果から、プラズマ処理後のカーボンナノチューブ10mg中の酸のモル数は6.3×10-6(mol)と計算できる。透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、ひとつのカーボンナノチューブを重複して用いないルールを適用して、任意に20点のカーボンナノチューブの外半径、内半径を計測し、それぞれ平均値を計算した結果、Ra:カーボンナノチューブ平均外半径11.5nm、Rb:カーボンナノチューブ平均内半径3.3nmの結果を得た。また、Rk:カーボンナノチューブ層間距離0.34nmを用いた。
【0043】
これらの結果から、前記式を用いてカーボンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率(%)を計算した結果、12%の結果を得た。
【0044】
なお、CNT−2の水溶液は均一な黒色透明であり、十分な親水性を有した。
【0045】
CNT−3:プラズマ処理したカーボンナノチューブ
J.L.Hutchisonらの方法(Carbon 39 (2001) 761-770)に従って、アーク放電法でカーボンナノチューブを生成した。アノードは直径3.2mm長さ140mmの穴に触媒が埋め込まれた直径8.2mmのグラファイトロッド、カソードは直径10mm,長さ25mmのグラファイトロッドとした。触媒は、次のように調製した。粒子径2-5μmのNi,Co,Fe粉末の混合物と硫黄原子を良く粉砕した後、アルゴンガス下で500℃1時間焼成した。ボールミルでμサイズまで粉砕した後すぐにカーボン粉末と混ぜた。3.2mmの穴をドリルであけたグラファイトロッドにぎっしりつめた。アノードの組成は、カーボンに対して、Ni 2.6at%,Co 0.7at%,Fe 1.45at%,S 0.75at%であった。アルゴン:水素体積比1:1で350torrで75−80Aのアーク電流でCNT合成を行った。両電極は2mmの距離で電圧差は26〜28Vとした。
【0046】
得られたカーボンナノチューブを含むカーボン0.5gを、ガラス製シャーレー上にうすく広げて、YAMATO化学製PLASMA CHAMBER MODEL PC−101Aを用いて、窒素ガス、圧力20Pa、POWER300Wの条件で、5分間プラズマ処理を行い、一度取り出して、シャーレー上のプラズマ処理カーボンナノチューブを、かき混ぜ(ひっくり返す、転がす等の動作)、シャーレー上にうすく広げ、再び同様のプラズマ処理を行う作業を繰り返し、合計10分(計2回)のプラズマ処理を行った。
【0047】
プラズマ処理後のカーボン材料10mgに、イオン交換水50mlを加えて、超音波洗浄機(YAMATO化学製、BRANSON3210、発信周波数47KHz、出力130W)にて1時間処理後、48時間静置して得られた試料を観察したところ、カーボンナノチューブ分散液と黒い沈殿物が確認できた。分散液を、遠心分離器(装置:KUBOTA KR−20000T、ローター:RA−3 50ml×8本)を用いて、回転数12000rpm(約17000(×g))×1時間、遠心分離したところ、上澄み液として、透明感のある黒色の溶液を得た。スポイトで溶液部分を回収し、高分解能透過型電子顕微鏡で観察した結果、炭素不純物の付着したカーボンナノチューブが多く見られた。5万倍の走査型電子顕微鏡で見たところ、80%は、繊維状物質で、20%は粒子状物質であった。
【0048】
上澄み液を乾燥させ、プラズマ処理したカーボンナノチューブ(CNT−3)を得た。CNT−3を再度水に分散させて、CNT−2と同様に酸量を量り、酸含有率を求めたところ8.5%であった。
【0049】
なお、CNT−3の親水性もCNT−2同様に十分であった。
(2) 炭素繊維の調整方法
ポリアクリロニトリルを主成分とする共重合体から紡糸、焼成処理を行い、総フィラメント数48、000本の炭素繊維連続トウを得た。
【0050】
この連続トウの特性を下記に示す。
【0051】
単位長さ当たり質量 3.3g/m
比重 1.8引張強度 3.0GPa
引張弾性率 225GPa
電気抵抗 36.0Ω・g/m
CF−1:炭素繊維連続トウにカーボンナノチューブを付着させずにカートリッジカッターを用いて上記炭素繊維連続トウを6mm長にカットしてチョップド炭素繊維を得た。
【0052】
CF−2:CNT−1をN−メチルピロリドン(NMP)溶媒中に分散させて4重量%の濃度の溶液を調製し、この液を上記した炭素繊維連続トウに含浸法により繊維基材に対し2重量%となるように付与した後、280℃で15分間乾燥した後、カートリッジカッターを用いて上記炭素繊維連続トウを6mm長にカットしてチョップド糸を得た。上述の方法よりカーボンナノチューブの付着量を求めたところ、1.9重量%であった。
【0053】
CF−3:CNT−2をイオン交換水に分散させて4重量%の濃度の溶液を調製し、この液を上記した炭素繊維連続トウに含浸法により繊維基材に対し2重量%となるように付与した後、210℃で5分間乾燥した後、カートリッジカッターを用いて上記炭素繊維連続トウを6mm長にカットしてチョップド糸を得た。上述の方法よりカーボンナノチューブの付着量を求めたところ、2.2重量%であった。
【0054】
CF−4:CNT−3をイオン交換水に分散させて4重量%の濃度の溶液を調製し、この液を上記した炭素繊維連続トウに含浸法により繊維基材に対し2重量%となるように付与した後、熱風乾燥機で210℃で5分間乾燥した後、カートリッジカッターを用いて上記炭素繊維連続トウを6mm長にカットしてチョップド糸を得た。上述の方法よりカーボンナノチューブの付着量を求めたところ、2.0重量%であった。
【0055】
(実施例1、2、3および比較例1)
JSW製TEX−30α型2軸押出機を用い、バレル温度300℃、回転数150rpmの条件で、ポリカーボネート樹脂(GEプラスチックス社製レキサン141R−111)をメインホッパーから投入し、またサイドホッパーからは、水分率0.05%以下になるように十分乾燥した各チョップド炭素繊維を、炭素繊維量10%なるよう混練し、不連続の炭素繊維を含有するガットを連続的に押出した。これを冷却後、カッターで5mm長に切断して、炭素繊維強化樹脂ペレットを得た。
【0056】
上記したペレットを80℃にて5時間以上真空中で乾燥させた後、住友プロマット社製小型射出成形機にてバレル温度320℃、金型温度80℃で成形し、この成形品を導電性の評価に供した。
【0057】
実施例1〜3および比較例1の結果を表1にまとめて示す。
【0058】
【表1】
Figure 0003972674
【0059】
表1より、実施例1〜3の成形品は、比較例1に対して極めて優れた導電性(表面抵抗率)を示すことが明らかである。また、実施例1,2の分散溶媒に水を使用したものは、実施例3よりも導電性が高く、かつ経済性、作業性、環境負荷の面でも有利である。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、導電性が極めて優れる成形品が製造できる炭素繊維およびその製造方法、その炭素繊維を用いてなる繊維強化樹脂組成物等を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層カーボンナノチューブの模式図である。
【図2】表面抵抗率を測定するための試験片の平面図である。
【符号の説明】
1:導電性ペースト塗布範囲A
2:導電性ペースト塗布範囲B
3:導電性ペースト塗布範囲C
4:導電性ペースト塗布範囲D

Claims (10)

  1. 気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブが表面に付着されてなる炭素繊維であって、前記気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブは80%以上の繊維状物質と20%以下の粒子状物質で構成されており、付着されている気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブが、前記炭素繊維100重量部に対し0.01〜20重量部の範囲内である炭素繊維。
  2. 付着されている気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブが多層である、請求項1記載の炭素繊維。
  3. 相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブを構成する繊維状物質の単糸繊維径が1〜30nmの範囲である、請求項1記載の炭素繊維。
  4. 気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブが親水性である、請求項1記載の炭素繊維。
  5. 下式で示される、気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有量が2%以上である、請求項1記載の炭素繊維。
    Figure 0003972674
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維からなる炭素繊維ロービング。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維を1〜26mmの範囲内で切断されてなるチョップド炭素繊維。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維を10〜1500μmの範囲内で粉砕されてなるミルド炭素繊維。
  9. 気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブを、水または有機溶媒に分散させ、得られた溶液中に、気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブを付着させる前の炭素繊維を浸漬させた後、溶媒のみを除去する含浸法を用いて、前記気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブを付着させる前の炭素繊維に前記気相成長炭素繊維および/またはカーボンナノチューブを付着させる、請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維の製造方法。
  10. 請求項6〜8のいずれかに記載の炭素繊維とマトリックス樹脂からなる炭素繊維強化樹脂組成物。
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