JP4191825B2 - 5−アミノイソキサゾール誘導体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩に関する。本発明の化合物は、P38MAPキナーゼ(CSBPキナーゼ)阻害作用及びそれに基づく腫瘍壊死因子−α(以下「TNF−α」という)、インターロイキン−1(以下「IL−1」という)、インターロイキン−6(以下「IL−6」という)又はシクロオキシゲナーゼII(以下「COX−II」という)等の産生阻害作用を有しており、TNF−α関連疾患、IL−1関連疾患、IL−6関連疾患又はCOX−II関連疾患等の治療剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】
TNF−α、IL−1、IL−6及びCOX−IIは、主にマクロファージ、好中球などの免疫担当細胞から産生される蛋白質であり、例えば免疫調節機能や炎症症状等に関与する重要な因子の一つである。また、TNF−α等は、造血系、内分泌系、神経系等における多くの生体反応にも関与する因子として知られている。従って、TNF−α等が過剰に又は制御されずに生体内で産生されることは、TNF−α等の関連疾患の生起や悪化と深い関連があると考えられている。
【0003】
他方、生体内の種々の細胞内に存在するP38MAPキナーゼはある種の転写因子を特に活性化することが知られている。すなわち、NF−κB、AP−1、CREB等の転写因子は、TNF−α、IL−1、IL−6、COX−II等に共通したある配列のDNAに結合し転写を促進するが、細胞核内でP38MAPキナーゼの作用によりこれらの転写因子は活性化され、その結果、転写されたmRNAからTNF−α等の蛋白が合成される。また、カルシウムイオンの存在下に核外に出たmRNAは、特定の配列を持った蛋白と結合することにより不活性状態となり、速やかに分解されるが、リン酸化により活性化されたP38MAPキナーゼが存在すると、mRNAは該蛋白と解離して活性化された状態になり、その結果、この経路においても、TNF−α、IL−1、IL−6、COX−II等の蛋白合成が促進されると考えられている。
【0004】
従って、このP38MAPキナーゼを阻害することによりTNF−α、IL−1、IL−6、COX−II等の産生は阻害されると考えられ、この考えに沿ってP38MAPキナーゼ阻害作用及びそれに基づくTNF−α、IL−1、IL−6、COX−II等の産生阻害作用を有する化合物がいくつか提案されている(例えば、Bioorganic & Medicinal Chemistry, Vol.5, No.1, pp49-64, 1997及び特開平7−503017号公報参照)。
【0005】
これらのTNF−α産生阻害剤、IL−1産生阻害剤、IL−6産生阻害剤又はCOX−II産生阻害剤は、TNF−α関連疾患、IL−1関連疾患、IL−6関連疾患又はCOX−II関連疾患、例えば、慢性関節リウマチ、悪液質、急性感染症、急性炎症、慢性炎症、悪性腫瘍、自己免疫疾患、糖尿病、乾癬、クローン病、AIDS、虚血性心疾患、脳血管障害、髄膜炎、結核、多発性大脳硬化症、敗血症、DIC、多発性骨髄腫、キャッスルマン病、メサンギウム細胞増殖性腎炎、大腸ポリープ、結腸癌等の疾患の処置又は予防に有効であろうと期待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れたP38MAPキナーゼ阻害作用を示す一群の5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩を提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、優れたP38MAPキナーゼ阻害作用に基づくTNF−α関連疾患、IL−1関連疾患、IL−6関連疾患又はCOX−II関連疾患の処置剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、5−アミノイソキサゾール誘導体において、該イソキサゾール環の3−位がハロゲンで置換されていてもよいフェニル基で置換されており且つ4−位が4−ピリジル基で置換された化合物が、優れたP38MAPキナーゼ阻害作用を有しており、それに基づくTNF−α、IL−1、IL−6、COX−II等の産生阻害作用を有することを見い出した。
【0009】
しかして、本発明によれば一般式(I)
【0010】
【化4】
【0011】
式中、
Xは水素又はハロゲン原子を表わし、
R1 は水素原子又は低級アルキル基を表わし、
R2 は水素原子、低級アルキル基、アラルキル基、有機スルホニル
基又は
【0012】
【化5】
【0013】
を表わし、ここでR3 は水素原子又は有機残基を表わし、Yは酸素又は硫黄原子を表わし、Wは直接結合、酸素原子又は−NH−を表わす、ただし、Xが水素原子であるとき、R1 及びR2 は同時に水素原子を表わさないものとする、
で示される5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩が提供される。
【0014】
本明細書において、「低級」なる語は、この語が付された基又は化合物の炭素原子数が6個以下、好ましくは4個以下であることを意味する。
【0015】
しかして、「低級アルキル基」としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル基等を挙げることができる。
【0016】
「アラルキル基」は、アリール基で置換されたアルキル基であり、好ましくはアリール置換低級アルキル基、例えばベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、ジフェニルメチル基等が挙げられる。
【0017】
また、「有機スルホニル基」は、有機スルホン酸からヒドロキシ基を除いた残基であり、例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニル基等が挙げられる。一方、「ハロゲン原子」には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が包含される。
【0018】
記号R3 で表わされる「有機残基」は、有機化合物からなる残基であれば特に制限はないが、本明細書においては、一般には、置換もしくは未置換で飽和もしくは不飽和の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭化水素基、置換もしくは未置換の複素環式基又は置換カルボニル基を意味する。
【0019】
ここで、「置換もしくは未置換で飽和もしくは不飽和の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭化水素基」としては、好ましくは、置換もしくは未置換のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、架橋シクロアルキル又はスピロアルキル基が挙げられ、更に好ましくは、置換もしくは未置換のアルキル、シクロアルキル又はアリール基が挙げられ、この中でも特に好ましいものとしては、置換もしくは未置換の低級アルキル、炭素原子数が5〜7個のシクロアルキル又は炭素原子数が6〜10個のアリール基が挙げられる。
【0020】
本明細書において、「アルキル基」には一般に炭素原子数が1〜20個のアルキル基が包含され、例えば前記低級アルキル基に加えて、5−メチルヘキシル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル基等が挙げられ、「アルケニル基」には一般に炭素原子数が2〜20個のアルケニル基が包含され、例えばビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−ブテニル、1,3−ブタジエニル、2−ペンテニル、1,4−ヘキサジエニル、9−オクタデセニル基等が挙げられ、「アルキニル基」には一般に炭素原子数が2〜20個のアルキニル基が包含され、例えばエチニル、2−プロピニル、4−ペンチニル基等が挙げられる。また、「シクロアルキル基」には一般に炭素原子数が3〜10個のシクロアルキル基が包含され、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基等が挙げられ、「シクロアルケニル基」には一般に炭素原子数が4〜10個のシクロアルケニル基が包含され、例えば2−シクロブテニル、2−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル基等が挙げられ、「アリール基」には一般に炭素原子数が6〜20個のアリール基が包含され、例えばフェニル、1−インデニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アズレニル、2−アントリル、2−フェナントリル、1−アセナフテニル基等が挙げられる。更に、「架橋シクロアルキル基」には一般に炭素原子数が4〜20個の架橋シクロアルキル基が包含され、例えばビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル、ビシクロ[4.3.2]ウンデカ−2−イル、アダマンチル基等が挙げられ、「スピロアルキル基」には一般に炭素原子数が7〜20個のスピロアルキル基が包含され、例えばスピロ[4.5]デカ−2−イル、スピロ[5.5]デカ−3−イル基等が挙げられる。
【0021】
また、本明細書において用いられる「置換もしくは未置換の複素環式基」における複素環式基は、好ましくは、N、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有し且つ一つの環が4〜8員環である単環式もしくは多環式の飽和もしくは不飽和複素環であることができ、該複素環は環状の炭化水素基と縮合環を形成していてもよい。そのような複素環式基の中でも更に好ましいものとしては、N、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1又は2個含有し且つ一つの環が5もしくは6員環である単環式もしくは二環式の飽和もしくは不飽和複素環式基であって、場合によりフェニル基と縮合していてもよい複素環式基を挙げることができる。
【0022】
しかして、これらの「複素環式基」としては、例えばピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、アゼピニル、アゾシニル、プリニル、ナフチジニル、プテリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、クロメニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル、ジベンズアゼピニル、インドリニル、イソインドリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル、クロマニル、イソクロマニル基等が挙げられる。
【0023】
更に、上記「有機残基」の定義において用いられる「置換カルボニル基」なる語は、置換されたカルボニル基を意味し、好ましくは、置換もしくは未置換のアルキルオキシカルボニル、アルキルカルボニル又はアリールカルボニル基が挙げられ、この中でも更に好ましいものとしては、置換もしくは未置換の低級アルキルオキシカルボニル又はフェニルカルボニル基を挙げることができる。
【0024】
有機残基の定義において用いられる「置換もしくは未置換のアルキル基」における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、低級アルキルチオ基、低級アルカノイルチオ基、アリールカルボニルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、アラルキルオキシカルボニルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、N−低級アルキル−N−低級アルコキシカルボニルアミノ基、グアニジノ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、シクロアルキル基、アリール基(このアリール基は場合によりハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲン化低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキレンジオキシ基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アラルキルオキシカルボニルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基及びニトロ基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよい)、N、S及びOから選ばれるヘテロ原子を1又は2個含有し且つ一つの環が5もしくは6員環でありベンゼン環と縮合していてもよい単環式もしくは二環式の飽和もしくは不飽和複素環式基(この複素環式基は場合によりハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基及びニトロ基から選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されていてもよい)等が挙げられ、該アルキル基はこれらから選ばれる1〜3個の置換基で置換されていることができる。この中でも特に好適なものとしては、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、アラルキルオキシカルボニルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、N−低級アルキル−N−低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、シクロアルキル基、アリール基(このアリール基は場合によりハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲン化低級アルキル基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基及びニトロ基から選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されていてもよい)並びにN及びSから選ばれるヘテロ原子を1個含有し且つ一つの環が5員環でありベンゼン環と縮合していてもよい単環式もしくは二環式の不飽和複素環式基(この複素環式基は場合により低級アルキル基で置換されていてもよい)から選ばれる1又は2個の置換基で置換されていてもよい低級アルキル基を挙げることができる。
【0025】
有機残基の定義において用いられる「置換もしくは未置換のシクロアルキル基」における置換基としては、例えば、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、オキソ基が挙げられ、該シクロアルキル基はこれらから選ばれる1又は2個の置換基で置換されていることができる。この中でも特に好適なものとしては、未置換で炭素原子数が5〜7個のシクロアルキル基を挙げることができる。
【0026】
有機残基の定義において用いられる「置換もしくは未置換のアリール基」における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキレンジオキシ基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、ニトロ基等が挙げられ、該アリール基はこれらから選ばれる1〜3個の置換基で置換されていることができる。この中でも特に好適なものとしては、未置換で炭素原子数が6〜10個のアリール基を挙げることができる。
【0027】
また、有機残基の定義において用いられる「置換もしくは未置換の複素環式基」における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキレンジオキシ基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アラルキルオキシカルボニル基、低級アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が挙げられ、該複素環式基はこれらから選ばれる1〜3個の置換基で置換されていることができる。この中でも特に好適なものとしては、場合により1個のアラルキルオキシカルボニル基又は低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよく、N及びOから選ばれるヘテロ原子を1又は2個含有し且つ一つの環が5もしくは6員環であって、ベンゼン環と縮合していてもよい単環式もしくは二環式の飽和もしくは不飽和複素環式基を挙げることができる。
【0028】
更に、置換カルボニル基の定義において用いられる「置換もしくは未置換の低級アルキルオキシカルボニル基」としては、例えば、場合によりヒドロキシ基、低級アルコキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基及びアリール基(これらの基は場合によりハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲン化低級アルキル基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基もしくはニトロ基で置換されていてもよい)から選ばれる1又は2個の置換基で置換されていてもよい低級アルキルオキシカルボニル基が挙げられ、この中でも特に好適なものとしては、未置換の低級アルキルオキシカルボニル基を挙げることができる。
【0029】
また、置換カルボニル基の定義において用いられる「置換もしくは未置換のフェニルカルボニル基」としては、例えば、場合によりハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基及びニトロ基から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてもよいフェニルカルボニル基が挙げられ、この中でも特に好適なものとしては、未置換のフェニルカルボニル基を挙げることができる。
【0030】
さらに、本明細書において、
「低級アルコキシ基」は、低級アルキル部分が前記の意味を有する低級アルキルオキシ基であり、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ基等が挙げられる。
【0031】
「低級アルカノイルオキシ基」は、低級アルキル部分が前記の意味を有する低級アルキルカルボニルオキシ基であり、例えば、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、バレリルオキシ基等が挙げられる。
【0032】
「アリールカルボニルオキシ基」としては、例えば、ベンゾイルオキシ、4−ニトロベンゾイルオキシ、2−ナフトイルオキシ基等が挙げられる。
【0033】
「アリールオキシ基」としては、例えばフェノキシ、4−メチルフェノキシ、1−ナフトキシ基等が挙げられる。
【0034】
「低級アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ基等が挙げられる。
【0035】
「低級アルカノイルチオ基」としては、例えば、アセチルチオ、プロピオニルチオ基等が挙げられる。
【0036】
「アリールカルボニルチオ基」としては、例えば、ベンゾイルチオ、1−ナルトイルチオ基等が挙げられる。
【0037】
「アリールチオ基」としては、例えば、フェニルチオ、2−ナフチルチオ基等が挙げられる。
【0038】
「低級アルキルアミノ基」としては、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ基等が挙げられる。
【0039】
「ジ低級アルキルアミノ基」としては、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ基等が挙げられる。
【0040】
「低級アルカノイルアミノ基」としては、例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ基等が挙げられる。
【0041】
「アリールカルボニルアミノ基」としては、例えば、ベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
【0042】
「アラルキルオキシカルボニルアミノ基」としては、例えば、ベンジルオキシカルボニルアミノ、4−ブロモベンジルオキシカルボニルアミノ、4−メトキシベンジルオキシカルボニルアミノ、4−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0043】
「低級アルコキシカルボニルアミノ基」としては、例えば、t−ブトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0044】
「N−低級アルキル−N−低級アルコキシカルボニルアミノ基」としては、例えば、N−メチル−N−t−ブトキシカルボニルアミノ、N−エチル−N−t−ブトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0045】
「低級アルコキシカルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。
【0046】
「アラルキルオキシカルボニル基」としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0047】
「低級アルキルカルボニル基」としては、例えば、アセチル、プロピオニル基等が挙げられる。
【0048】
「アリールカルボニル基」としては、例えば、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0049】
「ハロゲン化低級アルキル基」としては、例えば、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。
【0050】
「低級アルキレンジオキシ基」としては、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ基等が挙げられる。
【0051】
本発明において好ましい一群の化合物は、Xが水素原子、4−フルオロ基又は3−クロロ基を表わす場合の式(I)の化合物である。
【0052】
本発明において好ましい別の一群の化合物は、Xが4−フルオロ基又は3−クロロ基を表わし、且つR1 及びR2 が共に水素原子を表わす場合の式(I)の化合物である。
【0053】
本発明において好ましい別の一群の化合物は、R1 が水素原子を表わす場合の式(I)の化合物である。
【0054】
本発明において好ましい別の一群の化合物は、R2 が
【0055】
【化6】
【0056】
を表わす場合の式(I)の化合物である。
【0057】
本発明において好ましいさらに別の一群の化合物は、Yが酸素原子を表わし且つWが直接結合を表わす場合の式(I)の化合物である。
【0058】
本発明により提供される前記式(I)の化合物の代表例としては、後記実施例に掲げるものの他に次のものを挙げることができる。
【0059】
3−(4−フルオロフェニル)−5−メチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−イソブチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−n−ペンチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(3−クロロフェニル)−5−エチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−エチルアミノ−3−フェニル−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(3−フェニルプロピルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−[2−(1−ナフチル)エチルアミノ]−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(3−クロロフェニル)−5−(2−フェニルエチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−フェニル−5−(2−フェニルエチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−メタンスルホニルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−エタンスルホニルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(3−クロロフェニル)−5−(4−メチルベンゼンスルホニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−ベンゼンスルホニルアミノ−3−フェニル−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−n−ヘプタノイルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)−5−トリフルオロアセチルアミノイソキサゾール、
5−(3−クロロプロピオニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(3−ヒドロキシプロピオニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−エトキシアセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(3−アセトキシプロピオニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−ベンゾイルオキシアセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(3−フェノキシプロピオニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−メルカプトアセチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−メチルチオアセチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−アセチルチオアセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−ベンゾイルチオアセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−フェニルチオアセチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−アミノアセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(L−ロイシルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−メチルアミノアセチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−ジエチルアミノアセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−アセチルアミノアセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(N’−p−メトキシカルボベンゾキシ−L−アラニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(N’−カルボ−t−ブトキシ−グリシルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−アルギニルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−カルボキシアセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(4−カルボキシブチリルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(3−t−ブトキシカルボニルプロピオニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(3−ベンジルオキシカルボニルプロピオニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(3−カルバモイルプロピオニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(3−アセチルプロピオニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(3−ベンゾイルプロピオニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−シクロペンチルアセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(5−フェニル)ペンタノイルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(2−フルオロフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−イソプロピルフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メトキシフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(2,3−ジメトキシフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(2,3−メチレンジオキシフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(2−ヒドロキシフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メチルアミノフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ジメチルアミノフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(4−アセチルアミノフェニルアセチルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(4−カルボベンゾキシアミノフェニルアセチルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)−5−(L−チロシルアミノ)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)−5−(2−ピリジルアセチルアミノ)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)−5−(2−キノリルアセチルアミノ)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(3−ピペリジノプロピオニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)−5−(L−トリプトフィルアミノ)イソキサゾール、
5−シクロペンチルカルボニルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ヒドロキシシクロヘキシルカルボニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(2−クロロベンゾイルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ヒドロキシベンゾイルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(4−アセチルアミノベンゾイルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)−5−(3−ピロリルカルボニルアミノ)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(3−フロイルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)−5−(2−テノイルアミノ)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(3−インドリルカルボニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(3−イソキノリルカルボニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メチルピペラジニルカルボニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(3−クロロフェニル)−5−(4−メチルフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(3−クロロフェニル)−5−(4−ヒドロキシフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(4−アミノフェニルアセチルアミノ)−3−(3−クロロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(3−クロロフェニル)−4−(4−ピリジル)−5−(3−チエニルアセチルアミノ)イソキサゾール、
5−(L−アラニルアミノ)−3−(3−クロロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(3−クロロフェニル)−4−(4−ピリジル)−5−(4−キノリルカルボニルアミノ)イソキサゾール、
5−エトキサリルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−ベンジルオキシオキサリルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メトキシエトキシオキサリルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メトキシフェニルオキサリルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ニトロフェニルオキサリルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−メトキシカルボニルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−イソプロポキシカルボニルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メトキシベンジルオキシカルボニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(4−クロロベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(3−フリルメトキシカルボニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(N’−エチルウレイド)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
5−(N’−ベンジルウレイド)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−[N’−(p−メチルベンジル)ウレイド]−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−[フェニル(チオアセチルアミノ)]−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−ジメチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−[N−(4−メトキシフェニルアセチル)−N−メチルアミノ]−4−(4−ピリジル)イソキサゾール、
3−(4−フルオロフェニル)−5−(N−エチル−N−フェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール等。
【0060】
本発明の式(I)の化合物は、また、塩を形成することができ、その塩の例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸との塩;酢酸、蓚酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩等が挙げられ、中でも製薬学的に許容しうる塩が好ましい。
【0061】
本発明によれば、前記式(I)においてR1 及びR2 が共に水素原子を表わす場合の式(I)の化合物は、式
【0062】
【化7】
【0063】
式中、Xは前記の意味を有する、
のアルデヒド化合物をヒドロキシルアミン又はその塩で処理し、得られる下記式
【0064】
【化8】
【0065】
式中、Xは前記の意味を有する、
のオキシム化合物をハロゲン化し、次いで得られる下記式
【0066】
【化9】
【0067】
式中、X1 はハロゲン原子を表わし、Xは前記の意味を有する、
のハライド化合物と4−ピリジルアセトニトリルとを反応させることにより製造することができる。
【0068】
かくして得られる、R1 及びR2 が共に水素原子を表わす場合の式(I)の化合物、すなわち式
【0069】
【化10】
【0070】
式中、Xは前記の意味を有する、
の化合物において、Xがハロゲン原子を表わす場合の式(V)の化合物は従来の文献に未載の新規な化合物であり、本発明が目的とする化合物の一つである。
【0071】
上記式(V)の化合物は、前記式(I)においてR1 及び/又はR2 が水素原子以外を表わす場合の本発明の式(I)の化合物を製造する際の重要な出発原料として使用することができる。
【0072】
前記式(I)においてR1 及び/又はR2 が水素原子以外を表わす場合の本発明の式(I)の化合物は、R1 及びR2 で表わされる置換基の種類に依存して、例えば以下の(a)〜(f)に述べるいずれかの方法で製造することができる。
方法(a):前記式(I)においてR1 が水素原子を表わし、R2 が
【0073】
【化11】
【0074】
を表わし、ここでYが酸素原子であり、Wが直接結合又は酸素原子を表わす場合の式(I)の化合物は、前記式(V)の化合物と式
R3−W1−COOH (VI)
式中、W1 は直接結合又は酸素原子を表わし、R3 は前記の意味を有する、
のカルボン酸又はその反応性誘導体とを反応させることにより製造することができる。
【0075】
方法(b):前記式(I)においてR1 が水素原子を表わし、R2 が
【0076】
【化12】
【0077】
を表わし、ここでYが酸素原子であり、Wが酸素原子又は−NH−を表わす場合の式(I)の化合物は、前記式(V)の化合物をクロロギ酸フェニル及び式 R3−OH のアルコール又は式 R3−NH2 のアミンで処理することにより製造することができる。
【0078】
方法(c):前記式(I)においてR1 が水素原子を表わし、R2 が
【0079】
【化13】
【0080】
を表わし、ここでYが硫黄原子を表わす場合の式(I)の化合物は、Yが酸素原子を表わす場合の式(I)の化合物をローソン試薬で処理することにより製造することができる。
【0081】
方法(d):前記式(I)においてR1 が水素原子を表わし、R2 が低級アルキル基又はアラルキル基を表わす場合の式(I)の化合物は、
(i)R2 が低級アルキルカルボニル基又はアラルキルカルボニル基を表わす場合の式(I)の化合物を還元するか、或いは
(ii)前記式(V)の化合物を低級アルキルハライド又はアラルキルハライドで処理する、
ことにより製造することができる。
【0082】
方法(e):前記式(I)においてR1 が水素原子を表わし、R2 が有機スルホニル基を表わす場合の式(I)の化合物は、前記式(V)の化合物を有機スルホン酸又はその反応性誘導体で処理することにより製造することができる。
【0083】
方法(f):前記式(I)においてR1 が低級アルキル基を表わす場合の式(I)の化合物は、R1 が水素原子を表わす場合の式(I)の化合物を低級アルキルハライドで処理することにより製造することができる。
【0084】
前記式(II)のアルデヒド化合物とヒドロキシルアミン又はその塩との反応は、一般に、不活性溶媒中、例えば水;メタノール、エタノール等のアルコール類;酢酸、プロピオン酸等の有機カルボン酸類等の中で行うことができる。反応温度は、通常、0℃乃至反応混合物の還流温度、好ましくは室温乃至50℃の範囲内の温度が適している。
【0085】
式(II)のアルデヒド化合物に対するヒドロキシルアミン又はその塩の使用割合は、一般に、式(II)の化合物1モル当たり、ヒドロキシルアミン又はその塩を少なくとも1モル、好ましくは1.05〜2モル、さらに好ましくは1.1〜1.5モルの範囲内とすることができる。なお、本反応においてヒドロキシルアミンの塩を用いる場合には、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム等のアルカリの存在下に反応を行うことが望ましい。
【0086】
得られる前記式(III)のオキシム化合物のハロゲン化反応は、一般に、不活性有機溶媒中、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類等の中で、N−クロロこはく酸イミド、N−ブロモこはく酸イミド、スルフリルクロリド、塩素、臭素等のハロゲン化試薬で処理することにより行うことができる。反応温度は、通常、0℃乃至50℃の温度、好ましくは氷冷下乃至室温程度の温度が適している。
【0087】
式(III)のオキシム化合物に対するハロゲン化試薬の使用割合は、一般に、式(III)の化合物1モル当たり、ハロゲン化試薬を少なくとも1モル、好ましくは1〜1.5モル、さらに好ましくは1.01〜1.2モルの範囲内とすることができる。
【0088】
かくして得られる前記式(IV)のハライド化合物と4−ピリジルアセトニトリルとの反応は、一般に、不活性有機溶媒中、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類等の中で、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウム−t−ブトキシド等の塩基の存在下に行うことができる。反応温度は、通常、0℃乃至50℃、好ましくは氷冷下乃至室温程度の温度が適している。
【0089】
式(IV)の化合物に対する4−ピリジルアセトニトリルの使用割合は、一般に、式(IV)の化合物1モル当たり、4−ピリジルアセトニトリルを少なくとも1モル、好ましくは1〜1.5モル、さらに好ましくは1〜1.05モルの範囲内とすることができる。
【0090】
かくして、前記式(V)の化合物を高収率で得ることができ、この化合物は、前述したように、本発明の式(I)の化合物においてR1 及び/又はR2 が水素原子以外を表わす場合の化合物を製造する際の重要な出発原料として使用することができる。
【0091】
前記方法(a)において、式(V)の化合物と式(VI)のカルボン酸又はその反応性誘導体(例えば、酸クロリド、酸無水物、混合酸無水物、活性アミド、活性エステル等)との反応は、一般に、不活性有機溶媒中、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等の中で、必要に応じて、塩基、例えば1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ピリジン、N−メチルモルホリン等の存在下に行うことができる。反応温度は、使用する式(VI)のカルボン酸又はその反応性誘導体の種類により異なるが、通常、0℃乃至反応混合物の還流温度、好ましくは氷冷下乃至50度の範囲内の温度が適している。
【0092】
方法(a)において、式(VI)のカルボン酸として遊離のカルボン酸を用いる場合、該カルボン酸は予め、例えば1,1−カルボニルジイミダゾール、1,1−チオニルジイミダゾール等で処理してイミダゾリド等の反応性誘導体に変換しておくことが好ましい。
【0093】
また、反応性誘導体として酸クロリドを用いる場合、該酸クロリドは予め、例えばイミダゾール及びDBU等で処理してイミダゾリド等の他の反応性誘導体に変換して反応を行うこともできる。
【0094】
なお、反応性誘導体として酸クロリドを用いて方法(a)を行う場合、イソキサゾール環の5−位のアミノ基以外にイソキサゾール環を構成する窒素原子にもカルボン酸残基が導入された化合物も生成することがあるが、該化合物は、続いて水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリで処理することにより本発明の式(I)の化合物に変えることができる。
【0095】
方法(a)において、式(V)の化合物に対する式(VI)のカルボン酸又はその反応性誘導体の使用割合は、一般に、式(V)の化合物1モル当たり式(VI)のカルボン酸又はその反応性誘導体を少なくとも1モル、好ましくは1.5〜10モル、さらに好ましくは2〜5モルの範囲内とすることができる。また、塩基の使用量は、一般に、式(VI)のカルボン酸又はその反応性誘導体1モルあたり少なくとも1モル、好ましくは1〜2モルの範囲内とすることができる。
【0096】
前記方法(b)において、式(V)の化合物のクロロギ酸フェニル及び式 R3−OH のアルコール又は式 R3−NH2 のアミンによる処理は、一般に、不活性有機溶媒中、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等の中で、DBU、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、ピリジン、N−メチルモルホリン等の塩基の存在下に行うことができる。反応温度は、通常、0℃乃至反応混合物の還流温度、好ましくは氷冷下乃至50度の範囲内の温度が適している。
【0097】
なお、方法(b)においては、一旦、中間体として5−位のアミノ基がフェノキシカルボニル化された化合物が生成するが、該化合物は、続いて反応溶液中に存在する式 R3−OH のアルコール又は式 R3−NH2 のアミンと反応して、本発明の式(I)の化合物となる。
【0098】
方法(b)において、式(V)の化合物に対するクロロギ酸フェニルの使用割合は、一般に、式(V)の化合物1モル当たりクロロギ酸フェニルを少なくとも1モル、好ましくは1.5〜10モル、さらに好ましくは2〜5モルの範囲内とすることができる。また、式 R3−OH のアルコール又は式 R3−NH2 のアミンは、通常、大過剰量を用いることが好ましい。さらに、塩基は、一般に、クロロギ酸フェニル1モルあたり1〜5モル、好ましくは1〜2モルの範囲内の割合で用いることができる。
【0099】
前記方法(c)において、Yが酸素原子を表わす場合の式(I)の化合物のローソン試薬による処理は、一般に、不活性有機溶媒中、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等の中で行うことができる。反応温度は、通常、50℃乃至反応混合物の還流温度、好ましくは80℃乃至反応混合物の還流温度の範囲内の温度が適している。
【0100】
方法(C)において用いられるローソン試薬とは、2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィドのことであり、このローソン試薬は、一般に、Yが酸素原子を表わす場合の式(I)の化合物1モル当たりローソン試薬を少なくとも1モル、好ましくは1.05〜1.5モルの範囲内の割合で用いることができる。
【0101】
前記方法(d)、(i)におけるR2が低級アルキルカルボニル基又はアラルキルカルボニル基を表わす場合の式(I)の化合物の還元は、一般に、不活性有機溶媒中、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類等の中で、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、アラン等で処理することにより行うことができる。反応温度は、通常、室温乃至反応混合物の還流温度、好ましくは50℃乃至反応混合物の還流温度の範囲内の温度が適している。
【0102】
前記方法(d)、(ii)における式(V)の化合物の低級アルキルハライド又はアラルキルハライドによる処理は、一般に、不活性有機溶媒中、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等の中で、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、カリウム−t−ブトキシド等の塩基の存在下に行うことができる。上記処理において用いることのできる低級アルキルハライド又はアラルキルハライドとしては、例えばベンジルブロマイド、フェネチルブロマイド、メチルアイオダイド、エチルアイオダイド、イソプロピルアイオダイド等を挙げることができる。反応温度は、通常、0℃乃至反応混合物の還流温度、好ましくは氷冷下乃至室温程度の温度が適している。
【0103】
式(V)の化合物に対する低級アルキルハライド又はアラルキルハライドの使用割合は、一般に、式(V)の化合物1モル当たり、ハライドを少なくとも1モル、好ましくは1.1〜2モル、さらに好ましくは1.1〜1.5モルの範囲内とすることができる。
【0104】
前記方法(e)における有機スルホン酸又はその反応性誘導体(酸クロリド等)による処理は、一般に、不活性有機溶媒中、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等の中で行うことができる。反応温度は、通常、0℃乃至反応混合物の還流温度、好ましくは氷冷下乃至室温程度の温度が適している。
【0105】
なお、式(V)の化合物は、予め水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、カリウム−t−ブトキシド等の塩基で処理し、そのアミノ基を活性化させておくことが好ましい。
【0106】
方法(e)において、式(V)の化合物に対する有機スルホン酸又はその反応性誘導体の使用割合は、一般に、式(V)の化合物1モル当たり有機スルホン酸又はその反応性誘導体を少なくとも1モル、好ましくは1〜2モル、さらに好ましくは1.05〜1.5モルの範囲内とすることができる。
【0107】
前記方法(f)におけるR1が水素原子を表わす場合の式(I)の化合物の低級アルキルハライドによる処理は、一般に、不活性有機溶媒中、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等の中で、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、カリウム−t−ブトキシド等の塩基の存在下に行うことができる。この処理において用いることのできる低級アルキルハライドとしては、例えばメチルアイオダイド、エチルアイオダイド、イソプロピルアイオダイド等を挙げることができる。反応温度は、通常、0℃乃至反応混合物の還流温度、好ましくは氷冷下乃至室温程度の温度が適している。
【0108】
R1 が水素原子を表わす場合の式(I)の化合物に対する低級アルキルハライドの使用割合は、一般に、式(I)の化合物1モル当たり、低級アルキルハライドを少なくとも1モル、好ましくは1.1〜1.5モルの範囲内とすることができる。
【0109】
本低級アルキル化反応においては、式(I)の化合物におけるR1 の水素原子の低級アルキル基への変換に加えて、副反応としてR2 で表わされる基の種類によって、該基にも低級アルキル基が導入されることがある。
【0110】
なお、本明細書において説明した反応において、R2 で表わされる基がアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の反応に関与する可能性のある基を含有している場合、該基は適当な保護基、例えばアミノ基についてはベンジルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等;ヒドロキシ基についてはアセトキシ基、メトキシメチル基等;カルボキシル基についてはメチルエステル、エチルエステル等で適宜保護しておき、反応終了後に該保護基を脱離するようにするのが有利である。
【0111】
以上に述べた如くして製造される前記式(I)の化合物又はその塩は、それ自体既知の手段、例えば再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等の方法により、反応混合物から単離、精製することができる。
【0112】
【発明の効果】
以上に説明した本発明の式(I)で表わされる5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩は、優れたP38MAPキナーゼ阻害作用及びそれに基づくTNF−α、IL−1、IL−6及びCOX−II等の産生阻害作用を有しており、TNF−α関連疾患、IL−1関連疾患、IL−6関連疾患、COX−II関連疾患等の治療剤として有用である。
【0113】
本発明の式(I)の化合物又はその塩のP38MAPキナーゼ(P38MAPK)阻害作用は次のようにして測定することができる。
【0114】
(1)P38MAPK結合阻害活性の測定
P38MAPK結合阻害活性は、ヒト単球由来培養細胞であるTHP−1細胞のサイトゾール分画を使用して行った。すなわち、THP−1細胞をセルライセスバッファー(20mM トリス塩酸緩衝液(pH7.4)、1mM 塩化マグネシウム、1mM PMSF(フェニルメチルスルホニルフルオライド)、1mM ペプスタチンA、1mM ロイペプチン、10mg/ml アプロチニン)に懸濁した後、水中で超音波処理した。その後、100,000Xgで1時間超遠心し、得られる上清液(サイトゾール分画)の蛋白濃度を測定し、サイトゾール分画の蛋白濃度が1mg/mlとなるようにセルライセスバッファーで希釈した後に、小分け分注し、使用時まで−80℃で保存した。
【0115】
結合阻害活性は、THP−1細胞のサイトゾール分画(100μg蛋白量)と被験化合物を15℃で30分間インキュベートした後、ラジオリガンドとして3H−SB202190(925GBq/mmol、アマシャム社製、英国)を1.11KBq添加し、15℃で3時間反応させた。非特異的結合は、20μMのSB203580を添加して測定した。遊離及び結合型放射性リガンドを分離するために、チャコール溶液(1%チャコール、0.1%デキストランT−70)を加えた後、15分間氷冷し、遠心分離(3,000rpm、10分、4℃)した。得られる上清中の放射活性は、液体シンチレーターを加え、液体シンチレーションカウンターを用いて測定した。
【0116】
なお、ラジオリガンドとして用いた 3H−SB202190は、4−(4−フルオロフェニル)−2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ− 3H−フェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾールであり、非特異的結合の測定のために添加したSB203580は、4−(4−フルオロフェニル)−2−(4−メタンスルホニルフェニル)−5−(4−ピリジル)イミダゾールである。
【0117】
本発明の化合物の測定結果を下記に示す。
【0118】
上記のとおり、本発明の前記式(I)の化合物又はその塩は、優れたP38MAPK結合阻害活性を有しており、P38MAPキナーゼ阻害剤として、ヒト、その他の哺乳動物に対する治療、処置のため、経口投与又は非経口投与(例えば筋注、静注、直腸投与、経皮投与など)することができる。
【0119】
本発明の化合物は、薬剤として用いる場合、その用途に応じて、固体形態(例えば、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、丸剤、トローチ錠など)、半固体形態(例えば坐剤、軟膏など)又は液体形態(注射剤、、乳剤、懸濁液、ローション、スプレーなど)のいずれかの製剤形態に調製して用いることができる。しかして、上記製剤に使用し得る無毒性の添加物としては、例えば、でん粉、ゼラチン、ブドウ糖、乳糖、果糖、マルトース、炭酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はその塩、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、p−ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル、シロップ、エタノール、プロピレングリコール、ワセリン、カーボワックス、グリセリン、塩化ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸等が挙げられる。該薬剤はまた、治療学的に有用な他の薬剤を含有することもできる。
【0120】
該薬剤中における本発明の化合物の含有量はその剤形に応じて異なるが、一般に、固体及び半固体形態の場合には0.1〜50重量%の濃度で、そして液体形態の場合には0.05〜10重量%の濃度で含有していることが望ましい。
【0121】
本発明の化合物の投与量は、対象とするヒトをはじめとする温血動物の種類、投与経路、症状の軽重、医者の診断等により広範に変えることができるが、一般には、1日当たり、0.02〜10mg/kg、好適には0.1〜2mg/kgとすることができる。しかし、患者の症状の軽重、医者の診断に応じて上記範囲の下限よりも少ない量又は上限よりも多い量を投与することはもちろん可能である。上記投与量は1日1回又は数回に分けて投与することができる。
【0122】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
【0123】
実施例 1
(a)4−フルオロベンズアルデヒドオキシムの合成
4−フルオロベンズアルデヒド25gおよび塩酸ヒドロキシルアミン15.4gにエタノール47mlおよび氷水137mlを加えた。内温25〜30℃にて50%水酸化ナトリウム水溶液42.8mlを滴下した後、室温にて1時間攪拌した。反応溶液をエーテルにて洗浄後、氷冷下、濃塩酸にて中和し、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をn−ヘキサン−エーテルより再結晶し、無色結晶の標題化合物24.3g(収率:87%)を得た。
【0124】
融点:86.6〜88.0℃(n−ヘキサン−エーテル)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.11(s,1H),7.75(s,1H),7.70〜7.40(m,2H),7.23〜6.90(m,2H)
Mass,m/e:139(M+,base)
(b)N−ヒドロキシ−4−フルオロベンゼンカルボキシミドイル クロリドの合成
4−フルオロベンズアルデヒドオキシム19.4gをジメチルホルムアミド140mlに溶解した後、内温を40℃以下に保ちながら、N−クロロこはく酸イミド18.9gを徐々に加えた。室温にて1.5時間攪拌した後、反応溶液を氷水に注ぎ、エーテルにて抽出した。有機層を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をn−ヘキサン−エーテルより再結晶し、無色結晶の標題化合物23.41g(97%)を得た。
【0125】
融点:67.4〜70.1℃(n−ヘキサン−エーテル)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.08(s,1H),7.87(dd,J=2.2Hz,6.8Hz,1H),7.81(dd,J=2.2Hz,6.8Hz,1H),7.14(dd,J=2.2Hz,6.8Hz,1H),7.04(dd,J=2.2Hz,6.8Hz,1H)
Mass,m/e:175(M++2),173(M+),95(base)
(c)5−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
無水エタノール200mlにナトリウム2.92gを溶解した後、4−ピリジルアセトニトリル15gのテトラヒドロフラン溶液200mlを滴下した。ついで、氷冷下(内温5〜10℃)、N−ヒドロキシ−4−フルオロベンゼンカルボキシミドイル クロリド22.06gのエタノール溶液200mlを滴下した後、室温にて2時間攪拌した。反応溶液を減圧留去した後、水を加え、結晶をろ取した。エーテルにて洗浄することにより、淡黄色結晶の標題化合物31.86g(収率:98%)を得た。
【0126】
融点:192.5〜194.5℃(エタノール−水)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.55(dd,J=1.8Hz,4.4Hz,2H),7.50〜6.90(m,4H),7.05(dd,J=1.8Hz,4.4Hz,2H),4.83(bs,2H)
IR(KBr)νmax:3460,1644,1606cm-1
Mass,m/e:255(M+,base)
実施例 2
3−(4−フルオロフェニル)−5−フェニルアセチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
イミダゾール1.36gおよび1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(以下DBUと略す)3.04gをテトラヒドロフラン50mlに溶解し、氷冷攪拌下、フェニルアセチルクロリド3.09gのテトラヒドロフラン溶液10mlを滴下した後、室温にて30分攪拌した。ついで、5−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール2.55gおよびDBU3.04gのテトラヒドロフラン溶液20mlを滴下した後、室温にて5時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー350g(溶出溶媒,クロロホルム:メタノール=40:1)にて精製し、無色結晶の標題化合物3.06g(収率:82%)を得た。
【0127】
融点:164.5〜165.5℃(n−ヘキサン−酢酸エチル)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.48(dd,J=1.7Hz,4.5Hz,2H),7.69(bs,1H),7.50〜6.97(m,9H),6.89(dd,J=1.7Hz,4.5Hz,2H),3.75(s,2H)
IR(KBr)νmax:1712,1630,1602,1436cm-1
Mass,m/e:373(M+),91(base)
実施例 3〜6
対応する酸クロリドを用い、実施例2と同様に処理し、表1の化合物を得た。
【0128】
【表1】
【0129】
実施例 7
3−(4−フルオロフェニル)−5−ヒドロキシアセチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
5−アセトキシアセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール71mgをエタノール3mlに溶解し、室温攪拌下、1N水酸化ナトリウム水溶液0.40mlを滴下した後、1.5時間攪拌した。減圧下濃縮し、水15mlを加えた後、1N塩酸0.40mlで中和した。クロロホルム20mlで3回抽出し、有機層を併せ、飽和食塩水10mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー22g(溶出溶媒,酢酸エチル:メタノール=9:1)にて精製し、白色粉末の標題化合物56mg(収率:100%)を得た。
融点:160.0〜163.0℃
1H−NMR(CDCl3)δ:8.87〜8.97(br,1H),8.49(dd,J=1.6,4.5Hz,2H),7.47〜6.94(m,6H),4.30(s,2H),1.46〜2.29(br,1H)
IR(KBr)νmax:3300,1704,1638cm-1
Mass,m/e:313(M+),255(base)
実施例 8
5−(3−カルボキシルプロピオニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
5−(3−エトキシカルボニルプロピオニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール58mgをエタノール15mlとテトラヒドロフラン5mlの混液に溶解し、室温攪拌下、1N水酸化ナトリウム水溶液0.30mlを滴下した後、21時間攪拌した。減圧下濃縮し、水30mlを加えた後、エーテル10mlで2回洗浄し、1N塩酸0.30mlで中和した。クロロホルム30mlで3回抽出し、有機層を併せ、飽和食塩水5mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をクロロホルム−メタノールから再結晶し、白色粉末の標題化合物24mg(収率:45%)を得た。
【0130】
融点:172.0〜174.0℃(クロロホルム−メタノール)
1H−NMR(CD3OD)δ:8.49(br,2H),7.84〜7.04(m,6H),2.64(s,4H)
IR(KBr)νmax:3244,1696,1610cm-1
Mass,m/e:355(M+),55(base)
実施例 9
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−メチルフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
4―メチルフェニル酢酸265mg、1,1’−カルボニルジイミダゾール286mgをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、室温で1時間攪拌した。5―アミノ−3―(4―フルオロフェニル)―4―(4―ピリジル)イソキサゾール150mgおよびDBU268mgの無水テトラヒドロフラン2ml溶液を順次加え、室温で22時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー80g(溶出溶媒,クロロホルム:メタノール=40:1)にて精製し、標題化合物118mg(収率52%)を得た。
【0131】
融点:191.3〜192.0℃(n−ヘキサン−エチルアルコ−ル)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.49(dd,J=1.5Hz,4.6Hz,2H),7.49(bs,1H),7.44−6.96(m,8H),6.90(dd,J=1.5Hz,4.6Hz,2H),3.71(s,2H),2.37(s,3H)
IR(KBr)νmax:3236,1694,1632,1600,1496cm-1
Mass,m/e:387(M+),225,105(base)
実施例 10〜46
対応するカルボン酸を用い、実施例9と同様に処理し、表2、3、4、5、6および7の化合物を得た。
【0132】
【表2】
【0133】
【表3】
【0134】
【表4】
【0135】
【表5】
【0136】
【表6】
【0137】
【表7】
【0138】
実施例 47
5−(L−アラニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール 塩酸塩の合成
5−(N’−カルボ−t−ブトキシ−L−アラニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールを酢酸エチル10mlに溶解し、15%塩化水素メタノール溶液を6mlまたは、3N塩化水素−ジオキサン溶液10mlを加え、室温にて一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルに懸濁し、析出している粉末を濾取し、白色粉末の標題化合物42mg(収率59%)を得た。
【0139】
融点:174.5〜177.6℃
1H−NMR(CD3OD)δ:8.74(d,J=5.7Hz,2H),7.86(d,J=6.6Hz,2H),7.56〜7.11(m,4H),4.22(q,J=7.3Hz,1H),1.68(d,J=7.0Hz,3H)
IR(KBr)νmax:3600〜2700,1724,1630,1520,1434cm-1
Mass,m/e:326(M+)
実施例48〜50
対応する原料を用いて、実施例47と同様に処理し、表8の化合物を得た。
【0140】
【表8】
【0141】
実施例 51
3−(4−フルオロフェニル)−5−イソブチリルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
5−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール255mgをクロロホルム20mlに溶解し、氷冷攪拌下、イソブチリルクロリド330mgとトリエチルアミン0.44mlを加えた後、室温にて90分攪拌した。反応溶液に水を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を室温にてメタノール10mlに溶解し2N水酸化ナトリウム水溶液1mlを加え30分間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を水10mlに溶解し2N塩酸で中和し析出した固体をクロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー30g(溶出溶媒,クロロホルム:メタノール=30:1)にて精製し、無色結晶の標題化合物250mg(収率:77%)を得た。
【0142】
融点:213.5〜215.8℃(n−ヘキサン−酢酸エチル)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.57(dd,J=1.8Hz,4.6Hz,2H),7.76(bs,1H),7.47〜6.95(m,6H),2.61(m,1H),1.22(d,J=7.0Hz,6H)
IR(KBr)νmax:1692,1634,1596,1436cm-1
Mass,m/e:325(M+),255(base)
実施例 52〜62
対応する酸クロリドを用い、実施例51と同様に処理し、表9および10の化合物を得た。
【0143】
【表9】
【0144】
【表10】
【0145】
実施例 63
5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾ
ールの合成
5−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール100mgおよびトリエチルアミン119mg、DBU179mgのクロロホルム溶液10mlへカルボベンゾキシクロリド200mg、ジメチルアミノピリジン10mgを加え、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー40g(溶出溶媒,クロロホルム:メタノール=50:1)にて精製し、白色粉末の標題化合物63mg(収率:41%)を得た。
【0146】
融点:183.5〜184.1℃
1H−NMR(CDCl3)δ:8.50(m,2H),7.45〜6.96(m,9H),5.11(s,2H)
IR(KBr)νmax:1746,1630,1602cm-1
Mass,m/e:389(M+),91(base)
実施例 64
5−エトキシカルボニルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
5−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール150mgおよびトリエチルアミン178mg、DBU268mgのエタノールを含むクロロホルム溶液10mlへクロロギ酸フェニル276mg、ジメチルアミノピリジン10mgを加え、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー40g(溶出溶媒,クロロホルム:メタノール=100:1)にて精製し、白色粉末の標題化合物106mg(収率:55%)を得た。
【0147】
融点:172.1〜172.6℃
1H−NMR(CDCl3)δ:8.58(dd,J=1.54Hz,J=4.4Hz,2H),7.47〜6.95(m,6H),4.14(q,J=7.0Hz,2H),1.22(t,J=7.0Hz,3H)
IR(KBr)νmax:2988,1742,1638,1606,1520,1442cm-1
Mass,m/e:327(M+)
実施例 65
5−(n−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
5−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール150mg、トリエチルアミン178mgおよびn−ブタノール131mgをテトラヒドロフランに溶解し、クロロギ酸フェニル276mgを加え、10分撹拌した後、DBU268mg、ジメチルアミノピリジン10mgを加え、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー40g(溶出溶媒,クロロホルム:メタノール=100:1)にて精製し、白色粉末の標題化合物103mg(収率:49%)を得た。
【0148】
融点:134.0〜136.7℃
1H−NMR(CDCl3)δ:8.61(dd,J=1.5Hz,J=4.4Hz,2H),7.48〜6.96(m,4H),7.14(dd,J=1.5Hz,J=4.4Hz,2H),4.14(t,J=6.6Hz,2H),1.68〜1.14(m,4H),0.92(t,J=5.7Hz,3H)
IR(KBr)νmax:3076,2964,1740,1640,1606,1442cm-1
Mass,m/e:355(M+),57(base)
実施例 66〜69
対応するアルコールあるいはアミンを用いて、実施例65と同様に処理し、表11の化合物を得た。
【0149】
【表11】
【0150】
実施例 70
3−(4−フルオロフェニル)−5−[N−メチル−N−(2−フェニルプロピオニル)アミノ]−4−(4−ピリジル)イソキサゾールおよび3−(4−フルオロフェニル)−5−(N−メチル−N−フェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
60%水素化ナトリウム48mgのジメチルホルムアミド懸濁液5mlに、3−(4−フルオロフェニル)−5−フェニルアセチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール255mgのジメチルホルムアミド溶液5mlを滴下した後、室温にて30分攪拌した。ついで、よう化メチル170mgのジメチルホルムアミド溶液2mlを滴下した後、室温にて1時間攪拌した。ジメチルホルムアミドを減圧留去し、クロロホルムにて抽出後、有機層を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー30g(溶出溶媒,n−ヘキサン−酢酸エチル=1:1)にて精製し、第一溶出物として、3−(4−フルオロフェニル)−5−[N−メチル−N−(2−フェニルプロピオニル)アミノ]−4−(4−ピリジル)イソキサゾール80mg(無色油状物,収率:29%),第二溶出物として、3−(4−フルオロフェニル)−5−(N−メチル−N−フェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール60mg(無色油状物,収率:23%)を得た。
【0151】
第一溶出物
1H−NMR(CDCl3)δ:8.42(dd,J=1.5Hz,4.4Hz,2H),7.50〜6.93(m,9H),6.50(dd,J=1.5Hz,4.4Hz,2H),3.93(q,J=6.8Hz,1H),3.05(s,3H),1.45(d,J=6.8Hz,3H)
IR(KBr)νmax:1690,1630cm-1
Mass,m/e:401(M+),105(base)
第二溶出物
1H−NMR(CDCl3)δ:8.50(dd,J=1.8Hz,4.4Hz,2H),7.50〜6.93(m,9H),6.69(dd,J=1.8Hz,4.4Hz,2H),3.72(s,1H),3.11(s,3H)
IR(NaCl)νmax:1690,1630cm-1
Mass,m/e:387(M+),91(base)
実施例 71
3−(4−フルオロフェニル)−5−(3−フェニルプロピルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
1.0MBH3−テトラヒドロフラン溶液1mlをテトラヒドロフラン10mlに加え、氷冷攪拌下、3−(4−フルオロフェニル)−5−(3−フェニルプロピオニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール131.0mgを加えた後、加熱還流下30分攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、2N塩酸2mlを滴下し、減圧下溶媒を留去した。4N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH10とし、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー20g(溶出溶媒,クロロホルム−クロロホルム:メタノール=40:1)にて精製し、淡黄色結晶の標題化合物29.7mg(収率:24%)を得た。
【0152】
融点:147.1〜149.3℃
1H−NMR(CDCl3)δ:8.32(d,J=6.6Hz,2H),7.43〜6.99(m,9H),6.90(d,J=6.6Hz,2H),4.94(bt,J=5.1Hz,1H),3.66〜3.44(m,2H),2.77(t,J=7.0Hz,2H),2.22〜1.99(m,2H)
IR(Kbr)νmax:1634,1604,1528,1168cm-1
Mass,m/e:373(M+),91(base)
実施例 72
5−エチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
1.0MBH3−テトラヒドロフラン溶液2.1mlをテトラヒドロフラン20mlに加え、氷冷攪拌下、5−アセチルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール301.1mgを加えた後、加熱還流下30分攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、2N塩酸7mlを滴下し、減圧下溶媒を留去した。4N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH10とし、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー45g(溶出溶媒,クロロホルム−クロロホルム:メタノール=20:1)にて精製し、淡黄色結晶の標題化合物124.6mg(収率:43%)を得た。
【0153】
融点:155.4〜157.7℃
1H−NMR(CDCl3)δ:8.51(dd,J=1.6Hz,4.5Hz,2H),7.49〜6.95(m,6H),4.88(bt,J=5.7Hz,1H),3.66〜3.35(m,2H),1.31(t,J=7.1Hz,3H)
IR(Kbr)νmax:1624,1600,1514,1438,1230cm-1
Mass,m/e:283(M+),63(base)
実施例 73
5−ベンジルアミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
水素化ナトリウム84.5mgをテトラヒドロフラン20mlに懸濁し、氷冷攪拌下、5−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール530.6mgを加えて40分撹拌した。ついでベンジルブロマイド431.4mgを滴下した後、室温にて一晩攪拌した。反応溶液に水を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー45g(溶出溶媒,クロロホルム)にて精製し、橙色結晶の標題化合物102.0mg(収率:14%)を得た。
【0154】
融点:154.3〜156.8℃
1H−NMR(CDCl3)δ:8.49(d,J=5.9Hz,2H),7.49〜6.96(m,11H),5.185(bt,J=5.9Hz,1H),4.62(d,J=8.35Hz,2H)
IR(Kbr)νmax:1612,1600,1510,1442,1222cm-1
Mass,m/e:345(M+),91(base)
実施例 74
3−(4−フルオロフェニル)−5−フェネチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾ−ルの合成
水素化ナトリウム(60%in oil)96mgの無水ジメチルホルムアミド(DMF)5mlの懸濁溶液に氷冷下、5−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾ−ル600mgのDMF溶液20mlを加え10分撹拌した。ついで、2−フェネチルブロマイド0.66mlのDMF溶液10mlを同温にて滴下した後、30分撹拌した。反応溶液を留去した後、残留物をクロロホルム40mlに溶解し、水20mlとトリエチルアミン1mlを加え洗浄した。さらに、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−30g(溶出溶媒,酢酸エチル)にて精製した後、結晶残渣を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、無色結晶の標題化合物195mg(収率:23%)を得た。
【0155】
融点:148.3〜151.2℃(酢酸エチル−ヘキサン)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.45(dd,J=2.9Hz,6.2Hz,2H),7.52〜6.95(m,9H),6.87(dd,J=2.4Hz,6.2Hz,2H)4.90(t−like,1H),3.71(q,J=6.8Hz,6.4Hz,2H),2.98(t,J=6.8Hz,2H)
IR(KBr)νmax:1624,1602,1446,1224cm-1
Mass, m/e:359(M+),239(base)
実施例 75
5−(4−アミノフェニルアセチルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾ−ルの合成
5−(t-ブトキシカルボニルアミノフェニルアセトキシアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾ−ル100mgを4mlのエチルアルコ−ルに分散し、水冷下2mlの8N塩化水素−ジオキサン溶液を滴下した。室温で4時間攪拌した後、溶媒を減圧留去し、残渣に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機溶媒層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣結晶をn−ヘキサン−酢酸エチルから再結晶し、標題化合物44mg(収率:55%)を得た。
【0156】
融点:198.5〜206.8℃(n−ヘキサン−酢酸エチル)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.52(dd,J=1.8Hz,4.4Hz,2H),7.46(bs,1H),7.40(t,J=8.6Hz,2H),7.37(dd,J=8.6Hz,5.3Hz,2H),7.02(d,J=8.6Hz,2H),6.90(dd,J=1.8Hz,4.4Hz,2H),6.67(d,J=8.6Hz,2H),3.76(bs,2H),3.62(s,2H)
IR(KBr)νmax:1712,1632,1604,1510,1224cm-1
Mass,m/e:388(M+),255,133,106(base)
実施例 76
3−(4−フルオロフェニル)−5−(4−ヒドロキシフェニルアセチルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾ−ルの合成
5−(4−アセトキシフェニルアセチルアミノ)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾ−ル63mgを30mlのメタノ−ルに溶解し、1mlの2N水酸化ナトリウム水溶液を加えて、室温で15時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、2N塩酸で弱酸性にし、飽和重曹水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムフロマトグラフィ−25g(溶出溶媒,クロロホルム:メタノ−ル=30:1)で精製し、標題化合物45mgを得た。
【0157】
融点:221.6〜234.7℃
1H−NMR(DMSO−d6)δ:10.91(bs,1H),9.27(s,1H),8.45(dd,J=1.8Hz,4.6Hz,2H),7.5−7.1(m,4H),7.04(d,J=8.6Hz,2H),7.02(dd,J=1.8Hz,4.6Hz,2H),6.69(d,J=8.6Hz,2H),3.52(s,2H)
IR(KBr)νmax:1700,1680,1628,1614,1512cm-1
Mass,m/e:389(M+),372,255,134,107(base)
実施例 77
3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)−5−チオイソブチリルアミノイソキサゾールの合成
3−(4−フルオロフェニル)−5−イソブチリルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾール162mgと2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド220mgとのトルエン10ml中混合物を100分間加熱還流した。混合物を冷却し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー50g(溶出溶媒,クロロホルム:メタノール=50:1)にて精製し、淡黄色結晶の標題化合物127mg(収率:74%)を得た。
【0158】
融点:177.6〜179.6℃(n−ヘキサン−酢酸エチル)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.92(bs,1H),8.56(dd,J=1.5Hz,4.4Hz,2H),7.52〜6.98(m,4H),7.10(dd,J=1.5Hz,4.4Hz,2H),3.06(m,1H),1.31(d,J=6.8Hz,6H)
IR(KBr)νmax:1632,1606,1436cm-1
Mass,m/e:341(M+),220(base)
実施例 78
3−(4−フルオロフェニル)−5−フェニルチオアセチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
実施例76と同様の操作を行い、標題化合物を得た。
【0159】
融点:151.6〜154.5℃(n−ヘキサン−酢酸エチル)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.46(dd,J=1.5Hz,4.4Hz,2H),7.45〜6.92(m,9H),6.84(dd,J=1.3Hz,4.6Hz,2H),4.26(s,2H)
IR(KBr)νmax:1642,1600,1410cm-1
Mass,m/e:389(M+),268(base)
実施例 79
3−(4−フルオロフェニル)−5−フェニルスルホニルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
アルゴンガス気流下、60%NaH31mgをテトラヒドロフラン5mlに懸濁し、5−アミノ−3−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾール150mgのテトラヒドロフラン溶液5mlを滴下した。室温で30分撹拌後、フェニルスルホニルクロリド114mgを滴下し、室温にて6時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、クロロホルムに懸濁後、塩を濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー20g(溶出溶媒,クロロホルム:メタノール=100:1)にて精製し、褐色粉末の標題化合物3mg(収率:1.3%)を得た。
【0160】
融点:153.1〜155.7℃
1H−NMR(CDCl3)δ:8.69(d,J=3.5Hz,2H),8.10(m,2H),7.60(d,J=7.5Hz,2H),7.50〜6.98(m,7H)
IR(KBr)νmax:1642,1518,1428,1368,1154cm-1
Mass,m/e:395(M+)
実施例 80
3−(4−フルオロフェニル)−5−(p−トルエンスルホニルアミノ)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
実施例79と同様の操作を行い、標題化合物を得た。
【0161】
融点:165.2〜168.0℃
1H−NMR(CDCl3)δ:8.73(dd,J=1.5Hz,J=4.4Hz,2H),8.04(d,J=8.6Hz,2H),7.65〜6.98(m,9H),2.39(s,3H)
IR(KBr)νmax:3080,1640,1512,1424,1370,1154cm-1
Mass,m/e:409(M+),91(base)
実施例 81
(a)3−クロロベンズアルデヒドオキシムの合成
実施例1の(a)工程と同様の操作を行い、標題化合物を得た。
【0162】
1H−NMR(CDCl3)δ:8.09(s,1H),7.60〜7.25(m,5H)
Mass,m/e:155(M+,base)
(b)N−ヒドロキシ−3−クロロベンゼンカルボキシミドイル クロリドの合成
実施例1の(b)工程と同様の操作を行い、標題化合物を得た。
【0163】
1H−NMR(CDCl3)δ:7.92(s,1H)7.87〜7.61(m,2H),7.49〜7.23(m,2H)
Mass,m/e:189(M+),111(base)
(c)5−アミノ−3−(3−クロロフェニル)−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
実施例1の(c)工程と同様の操作を行い、標題化合物を得た。
【0164】
1H−NMR(CDCl3)δ:8.54(dd,J=1.5,4.4Hz,2H),7.52〜7.19(m,4H),7.05(dd,J=1.5,4.4Hz,2H),4.94(brs,2H)
Mass,m/e:271(M+),63(base)
実施例 82
3−(3−クロロフェニル)−5−フェニルアセチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
実施例2と同様の操作を行い、標題化合物を得た。
【0165】
融点:150.5〜152.0℃
1H−NMR(CDCl3)δ:8.49(dd,J=1.6,4.5Hz,2H),7.65(brs,1H),7.47〜7.08(m,9H),6.90(dd,J=1.6,4.5Hz,2H),3.76(s,2H)
IR(KBr)νmax:1712,1638cm-1
Mass,m/e:389(M+),91(base)
実施例 83
3−フェニル−5−フェニルアセチルアミノ−4−(4−ピリジル)イソキサゾールの合成
実施例2と同様の操作を行い、収率87%で標題化合物を得た。
【0166】
融点:184.2〜186.4℃(n−ヘキサン−エチルアルコ−ル)
1H−NMR(CDCl3)δ:8.46(dd,J=1.5Hz,4.6Hz,2H),7.61(bs,1H),7.50−7.10(m,10H),6.89(dd,J=1.5Hz,4.6Hz,2H),3.76(s,2H)
IR(KBr)νmax:1726,1630,1602,1432,1120cm-1
Mass,m/e:355(M+),237,118,91(base)
Claims (12)
- 式
Xは水素又はハロゲン原子を表わし、
R1は水素原子又は低級アルキル基を表わし、
R2は水素原子、低級アルキル基、アラルキル基、有機スルホニル基又は
コキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アリールオキシ
基、メルカプト基、低級アルキルチオ基、低級アルカノイルチオ基、アリールカルボニ
ルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ
基、低級アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、アラルキルオキシカル
ボニルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、N−低級アルキル−N−低級ア
ルコキシカルボニルアミノ基、グアニジノ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニ
ル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルボニル基、
アリールカルボニル基、シクロアルキル基、アリール基(このアリール基は場合により
ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲン化低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級
アルキレンジオキシ基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級ア
ルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アラルキルオ
キシカルボニルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基及びニトロ基から選ばれ
る1〜3個の置換基で置換されていてもよい)並びにN、S及びOから選ばれるヘテロ
原子を1もしくは2個含有し且つ一つの環が5もしくは6員環であって、ベンゼン環と
縮合していてもよい単環式もしくは二環式の飽和もしくは不飽和複素環式基(この複素
環式基は場合によりハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基及びニトロ基か
ら選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されていてもよい)から選ばれる1〜3個の
置換基で置換されていてもよいアルキル基;
場合により低級アルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキ
シ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基及びオキソ基から選ばれる1もしく
は2個の置換基で置換されていてもよいシクロアルキル基;
場合によりハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキレンジオキ
シ基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、
ジ低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基及びニトロ基から選ばれる1〜3
個の置換基で置換されていてもよいアリール基;
1個のアラルキルオキシカルボニル基又は低級アルコキシカルボニル基で置換されてい
てもよく、N及びOから選ばれるヘテロ原子を1もしくは2個含有し且つ一つの環が5
もしくは6員環であって、ベンゼン環と縮合していてもよい単環式もしくは二環式の飽
和もしくは不飽和複素環式基;
場合によりヒドロキシ基、低級アルコキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基又はア
リール基(このアリール基は場合によりハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲン化低
級アルキル基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ
基、低級アルコキシカルボニルアミノ基及びニトロ基から選ばれる置換基で置換されて
いてもよい)で置換されていてもよい低級アルキルオキシカルボニル基;又は
場合によりハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ
基、低級アルコキシカルボニルアミノ基又はニトロ基で置換されていてもよいフェニル
カルボニル基を表わし、
Yは酸素又は硫黄原子を表わし、Wは直接結合、酸素原子又は−NH−を表わす、
ただし、Xが水素原子であるとき、R1及びR2は同時に水素原子を表わさないものと
する、
で示される5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩。 - Xが水素原子、4−フルオロ基又は3−クロロ基を表わす請求項1に記載の5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩。
- Xが4−フルオロ基又は3−クロロ基を表わし、且つR1及びR2が共に水素原子を表わす請求項1又は2に記載の5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩。
- R1が水素原子を表わす請求項1又は2に記載の5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩。
- R 3 の定義中のアルキル基が、場合によりヒドロキシ基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、アラルキルオキシカルボニルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、N−低級アルキル−N−低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基、低級シクロアルキル基、アリール基(このアリール基は場合によりハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲン化低級アルキル基、低級アルコキシ基、ヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基及びニトロ基から選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されていてもよい)並びにN及びSから選ばれるヘテロ原子を1個含有し且つ一つの環が5員環であって、ベンゼン環と縮合していてもよい単環式もしくは二環式の不飽和複素環式基(この複素環式基は場合により低級アルキル基で置換されていてもよい)から選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されていてもよい低級アルキル基である請求項1に記載の5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩。
- R 3 の定義中のシクロアルキル基又はアリール基が、未置換で炭素原子数が5〜7個のシクロアルキル基又は未置換で炭素原子数が6〜10個のアリール基を表わす請求項1に記載の5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩。
- R 3 の定義中の低級アルキルオキシカルボニル基又はフェニルカルボニル基が、それぞれ未置換の低級アルコキシカルボニル基又は未置換のフェニルカルボニル基を表わす請求項1に記載の5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩。
- Yが酸素原子を表わし且つWが直接結合を表わす請求項1〜8のいずれか 1 項に記載の5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の式(I)の5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩を有効成分として含有することを特徴とするP38MAPキナーゼ阻害剤。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の式(I)の5−アミノイソキサゾール誘導体又はその塩を有効成分として含有することを特徴とする腫瘍壊死因子−α関連疾患、インターロイキン−1関連疾患、インターロイキン−6関連疾患又はシクロオキシゲナーゼII関連疾患の処置剤。
- 腫瘍壊死因子−α関連疾患、インターロイキン−1関連疾患、インターロイキン−6関連疾患又はシクロオキシゲナーゼII関連疾患が、慢性関節リウマチ、悪液質、急性感染症、急性炎症、慢性炎症、悪性腫瘍、自己免疫疾患、糖尿病、乾癬、クローン病、AIDS、虚血性心疾患、脳血管障害、髄膜炎、結核、多発性大脳硬化症、敗血症、DIC、多発性骨髄腫、キャッスルマン病、メサンギウム細胞増殖性腎炎、大腸ポリープ又は結腸癌である請求項11に記載の処置剤。
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