JP4184442B2 - 低結晶度のフッ化ビニルインターポリマー - Google Patents
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Description
本発明は、フッ化ビニルユニットを含有するフッ素化ポリマー類、および減少したヘイズを有する保護被膜およびフィルムの製造におけるそれらの調製および使用の分野にある。
発明の背景
ポリフッ化ビニル(PVF)は長年にわたって製造され、様々な基板を覆う保護フィルムまたは被膜として多くの用途を見いだされており、耐久性で洗浄可能な表面を提供する。これらの表面は、多くの場合、透明であり、それによりフィルムの下にある基板を見せるという望ましい特性を有する薄いフィルムである。あるいはまた、これらのフィルムを着色して、鮮やかに着色された被覆物をもたらすことができる。現在、市場に出回っている提供品にはヘイズを有し、およびフィルム中のヘイズの存在は、これらの被覆物の美観に関する品質を損ない、およびその有用性を制限する。
PVF中のフッ素原子が、優れた耐候性、耐薬品性および機械学的特性に関するPVFの特性の主たる原因である。これらの特性の増大は、より高いフッ素含有量を有するポリマーにより達成することができる。ポリマーのフッ素含有量を増大させる方法の1つは、フッ化ビニル(VF)のいくらかをテトラフルオロエチレン(TFE)で置き換えたコポリマーを調製することである。このような2元重合体は、CoffmanおよびFordの米国特許第2,419,009号(1947);SianesiおよびCapriccio、J. Polymer Sci., Part A-1, 6,(1968)335、および米国特許第3,513,116号(1970)に記載されている。上記の参考文献は、VF/TFEの2元重合体の製造方法を記載している。CoffmanおよびFordは、フッ化ビニルモノマーの存在下で過酸化ベンゾイル開始剤を使用する水性重合法を記載しており、そのような方法は高圧を必要とする。SianesiおよびCapriccioは、有機金属化合物を開始剤として使用するアルコールなどの非水性媒体またはアルコール/水の混合物中での2元重合体の調製を記載しており、その方法は、相当に減少した圧力下で実施することができる。これらの先行技術の方法で製造されるポリマーは、形成されるポリマー鎖に非イオン性末端基を有する。これらの非イオン性末端基は、典型的には、アルキルまたはアリールであり、したがって、本質的に疎水性である。
Stilmarの米国特許第3,531,441号(1970)は、VFと、TFEと、芳香族基を持たず、かつそのビニリデン基に結合したハロゲン基も持たない中性の重合性ビニリデンモノマーとからなる3元重合体および4元重合体の非水性媒体中での調製を報告している。Stilmarのインターポリマーもまた、非イオン性末端基を有して形成された。
これまで、先行技術の教示は、保護被覆物に望ましい特性および最少のヘイズを有するフィルムを製造する、高いフッ素含有量を有するポリマーの必要性を検討していなかった。さらに、周囲温度におけるPVF樹脂およびVF/TFE樹脂用の溶媒も知られていない。これらの樹脂を使用した保護表面は、従来は、特別な装置および専門的技術を必要とする、あらかじめ形成されたフィルムを積層することによって、あるいは、極度の高温で処理しなければならない潜伏性溶媒を含有する分散液を使って被覆することによって調製されていた。このような方法は、現場でのこれらの被覆剤の塗布においても、使用中に損傷したその表面の修復においても、実用的ではない。
発明の概要
本発明は、減少した結晶性を有するフッ化ビニルと他のフッ素化モノマーとのインターポリマーを提供することにより、既知のポリマーの限界を克服する。そのインターポリマーは、そのインターポリマーから被膜およびフィルムを形成することによる保護表面に関して特に有用である。本発明のインターポリマー由来のフィルムは、相当に減少したヘイズと、低い表面張力を有し、および一般的な有機極性溶媒中の室温で安定な溶液を形成させることができる。このようなインターポリマーのフィルムおよび被膜によって得られる非常に低い表面張力は、ポリフッ化ビニルまたは以前に調製されたフッ化ビニルインターポリマーと比較して、高められた耐汚染性、および改善された剥離特性を提供する。
より詳細には、本発明は、フッ化ビニルと、少なくとも2つの高度にフッ素されたモノマーとから誘導されるユニットから本質的に構成されるインターポリマーを提供し、前記高度にフッ素されたモノマーの少なくとも1つは、少なくとも1個の炭素原子を有する側鎖をポリマー中に導入する。好ましい組成は、フッ化ビニル30〜60モル%と、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンからなる群から選択された少なくとも1つのC2オレフィン10〜60モル%と、少なくとも1個の炭素原子を有する側鎖をポリマー中に導入する少なくとも1つの高度にフッ素化されたモノマー0.1〜30モル%とから誘導されるユニットから本質的に構成されるインターポリマーである。
本発明はまた、ポリフッ化ビニルと前記インターポリマーとの混合物、前記インターポリマーの水性分散液および非水性分散液および有機溶液、ならびに前記インターポリマーから形成される成形品、積層品および被膜をも提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、フッ化ビニルと、少なくとも2つの高度にフッ素されたモノマーとから誘導されるユニットから本質的に構成される3元重合体およびより高次のインターポリマーに関し、前記高度にフッ素されたモノマーの少なくとも1つは、少なくとも1個の炭素原子を有する側鎖をポリマー中に導入する。本発明の目的においては、「から本質的に構成される」とは、インターポリマーが他のポリマーユニットを含有してもよいとしても、インターポリマーの重要な特性は、指定されたモノマーユニットによって決定されることを意味する。好ましい組成は、フッ化ビニル30〜60モル%;フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンの群から選択される少なくとも1つのC2オレフィン10〜60モル%;および、少なくとも1個の炭素原子を有する側鎖をポリマー内に導入する少なくとも1つの高度にフッ素化されたモノマー0.1〜30モル%を含むインターポリマーである。より好ましいインターポリマーは、フッ化ビニル20〜40モル%、前記C2オレフィン40〜60モル%、および高度にフッ素化されたモノマー1.5〜25モル%を含む。
少なくとも1個の炭素原子を有する側鎖をポリマー内に導入する、本発明のために有用な好ましい高度にフッ素化されたモノマーは、3〜10個の炭素原子を有するペルフルオロオレフィン類、ペルフルオロC1〜C8アルキルエチレン類、フッ素化ジオキソール類、および式CY2=CYORまたはCY2=CYOR’ORのフッ素化ビニルエーテル(そこでは、YはHまたはFであり、−Rおよび−R’は、独立に、完全にフッ素化されているかあるいは部分的にフッ素化されている1〜8個の炭素原子を含有するアルキル基またはアルキレン基であり、より好ましくはペルフルオロ化されている)。好ましい−R基は、1〜4個の炭素原子を含有し、および好ましくはペルフルオロ化されている。好ましい−R’−基は、2〜4個の炭素原子を含有し、および好ましくはペルフルオロ化されている。好ましくは、YはFである。本発明の目的において、高度にフッ素化されるとは、OまたはSのような連結原子を除き、炭素に結合した原子の50%以上がフッ素であることを意味する。
本発明において有用な特に好ましい高度にフッ素化されたモノマーは、ヘキサフルオロプロピレンのようなペルフルオロオレフィン類;ペルフルオロブチルエチレンなどのペルフルオロC1〜C8アルキルエチレン類;またはペルフルオロ(エチルビニルエーテル)のようなペルフルオロ(C1〜C8アルキルビニルエーテル)類である。好ましいフッ素化ジオキソールモノマーは、ペルフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール(PDD)およびペルフルオロ−2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン(PMD)を含む。ヘキサフルオロイソブチレンは、本発明において有用な別の高度にフッ素化されたモノマーである。
本発明による好ましいインターポリマーは、以下の本明細書中に記載する方法で測定する際に、100〜1000Pa・sの範囲の溶融粘度を有する。好ましいインターポリマーは、実質的にランダムなインターポリマーである。そのポリマーの実質的にランダムである特徴は、核磁気共鳴分光法によって示される。
少なくとも1個の炭素原子を有する側鎖を有するターモノマー(termonomer)を添加することにより、本発明のポリマー組成物は、未修飾の組成よりも低い融点および融解熱を示す。3元重合体内のかさ高い側基は、結晶格子構造の形成を妨げる。たとえば、コポリマーおよび3元重合体が同じ[VF]/[TFE]比を有する修飾された3元重合体とVF/TFEのようなコポリマーとの比較において、3元重合体の低い結晶性が認められる。結果として、本発明の3元重合体から作製されるフィルムは、相当に減少したヘイズを有する。加えて、それら3元重合体は、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)およびテトラヒドロフラン(THF)などの一般的な極性有機溶媒中の室温で安定な溶液にすることができる。第3の高度にフッ素化されたモノマーはまた、修飾されたポリマー中のその濃度に比例して、フィルムの表面張力を相当に低下させるのに役立つ。表面張力は30ダイン/cm未満であることが好ましい。
本発明のフッ化ビニルインターポリマーは、前記参考文献の中でCoffmanおよびFord;SianesiおよびCapriccio、またはStilmarによって記載されている開始剤、反応温度、反応圧および一般的なプロセスを用いて、水性媒体または非水性媒体中で製造することができる。しかし、本発明によるフッ化ビニルインターポリマーは、好ましくは、イオン性末端基をポリマー中に導入するプロセスにおいて製造される。そのような末端基を有するインターポリマーは、水中で、水溶性のフリーラジカル開始剤を用いて、60℃から100℃までの温度および1MPaから12MPa(145psiから1760psi)までの反応圧において、VFおよびフッ素化モノマーを重合することにより都合良く調製される。
開始剤は、水性媒体中への溶解時にイオンを形成し、そしてそれら開始剤は、製造される3元重合体にイオン性末端基を導入する。これらの末端基は、重合プロセスを開始させる開始剤のフラグメントに由来する。ポリマー生成物中に存在するイオン性末端基の量は、一般に、0.05重量%以下である。イオン性末端基から発生する粒子表面上の静電荷のために、小さな球状粒子が形成され、水中に良好に分散されたままにする。粒子上の静電荷は、それら粒子を互いに反発させ、およびそれら粒子を水中に懸濁したままにして、低粘度の3元重合体ラテックスを生じる。結果として、このラテックスは、重合プロセスを容易に操作および制御するための装置を介してポンプ送液されるのに、十分に流動性かつ安定である。本発明は、そのインターポリマーの水性分散液を提供する。好ましくは、分散液の粘度は、500センチポアズ(0.5Pa・s)未満である。好ましい組成物は、5から30重量%、好ましくは10〜15重量%までの3元重合体、および95から70重量%、好ましくは90から85重量%の水を含む。そのような分散液は、所望される場合には、当該技術において知られている技術を用いて、さらに濃縮することができる。
本発明によるインターポリマーを製造する際に有用な開始剤は、カチオン性末端基を生成するアゾアミジン化合物のような水溶性有機アゾ化合物などの水溶性のフリーラジカル開始剤、またはアニオン性末端基を生成する無機過酸の水溶性塩である。好ましい有機アゾアミジン開始剤は、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩および2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチロアミジン)二塩酸塩を含む。好ましい無機過酸の水溶性塩は、過硫酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩を含む。
たとえば、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩は、アミジニウムイオンを末端基とする3元重合体を生じ、正すなわちカチオン性の電荷を有する3元重合体粒子をもたらす。同様に、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチロアミジン)二塩酸塩は、末端基としてN,N’−ジメチレンアミジニウムイオンを有する3元重合体を生成し、正に荷電したすなわちカチオン性の粒子をもたらす。過硫酸塩の開始剤は、負に荷電したすなわちアニオン性粒子を生成する硫酸塩末端基をインターポリマー上に配置する。
必要に応じて、乳化重合の当業者にはよく知られているように、さらなる成分を重合媒体に添加して、基本的な乳化プロセスを修飾することができる。たとえば、ポリマー末端基と適合性の界面活性剤は好都合に用いられる。たとえば、ペルフルオロヘキシルプロピルアミン塩酸塩は、ビスアミジン二塩酸塩によって開始されるポリマー中に存在するカチオン性末端基と適合性である。あるいは、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム、またはペルフルオロヘキシルエタンスルホン酸もしくはその塩を、過硫酸塩によって開始され、アニオン性末端基を有するポリマーとともに使用することもできる。当該技術において知られているように、重亜硫酸塩、亜硫酸塩およびチオ硫酸塩のような還元剤を過硫酸塩とともに使用して、開始温度を低くすることができ、あるいはポリマーのイオン性末端基の構造を修飾することができる。リン酸塩、炭酸塩、酢酸塩のような緩衝剤を、過硫酸塩の開始剤とともに使用して、ラテックスのpHを制御してもよい。好ましい開始剤は、界面活性剤と組み合わせて使用されるアゾビスアミジン二塩酸塩類および過硫酸アンモニウムである。なぜなら、それらは最も白い3元重合体を生じるからである。
本発明の3元重合体中のアミジン塩酸塩の末端基の存在は、その赤外スペクトルから明らかである。2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩中のアミジン塩酸塩末端基は、1680cm-1を吸収する。3元重合体のこの末端基の存在は、それらの赤外スペクトルにおいて1680cm-1のバンドの出現によって確認される。
本発明のインターポリマー上のイオン性末端基はまた、非水性分散液中でもある役割を果たす。保護表面として有用であるために、VF/TFEインターポリマーは、フィルムおよび被膜へと二次加工される。これは、多くの場合、周囲温度でポリマーを溶解しないが、連続フィルムを形成するのに必要とされる温度を低下させる潜伏性溶媒中のインターポリマーの分散液を作製することによって行われる。これは、インターポリマー分散液が周囲温度の基板上に薄く広がるのを容易に可能にすることによって、厚さ10μmから100μmの薄いフィルムの製造を非常に容易にする。次いで、被覆された基板を加熱し、その時点において、潜伏性溶媒は、インターポリマー粒子を融合して連続した溶媒で膨潤されたゲルにし、そして次に蒸発して、乾燥した欠陥のないフィルムを残す。明らかに、分散液のレオロジーは、製造される被膜またはフィルムの品質を決定する上で重要な役割を果たす。粒子サイズ、形状および表面エネルギーが、分散液のレオロジーを支配する重要な要因であることは、コロイド科学においてよく知られている。
一般的に、有用な潜伏性溶媒は、約35ダイン/cmまたはそれを超える表面張力を有する、プロピレンカーボネート、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどのような極性有機液体である。PVFおよびVF/TFEのポリマーフィルムの表面張力を測定し、PVFにおける38ダイン/cmから、40モル%のTFEを含有するインターポリマーにおける約26ダイン/cmにまで低下することが見いだされた。インターポリマーの粒子表面上のイオン性末端基の存在は、粒子の表面エネルギーを増大させるので、それらの粒子は融合性溶媒によって湿潤され、したがってそれらの分散を助ける。また、表面電荷により発生するこれらの分散液のある程度の静電的安定化もあり得る。加えて、本発明のインターポリマー粒子は、サブマイクロメートルの大きさであり、好ましくは200nmから400nmまでの平均直径を有する。好ましくは、この粒子はまた、狭く均一なサイズ分布をも有する。好ましくは、インターポリマー粒子の少なくとも90%が、平均粒子直径の±10%の範囲内にあり、より好ましくは、平均粒子直径の±5%の範囲内にある。好ましくは、インターポリマー粒子は、実質的に球状の形状である。実質的に球状であるとは、長軸および短軸に沿う粒子の平均直径の比が1.0:1から1.3:1までであることを意味する。このような形態的特徴は、コーティングに便利な粘度を維持しながら、高濃度のインターポリマー粒子を潜伏性溶媒中に分散させることを可能にする。要約すると、イオン性末端基を有するインターポリマー粒子は、ポリマー分散液の調製を容易にする特性の良好なバランスを有する。このことは、3元重合体粒子の均一で低粘度分散液の製造を可能にし、その分散液を次に、粒子を被覆するのに、あるいは高品質の薄いフィルムを流延するのに用いることできる。典型的には、20〜40重量%のポリマー粒子を含有する潜伏性溶媒中の分散液に関して、円錐円板型粘度計を用いて、25℃において、2毎秒の剪断速度で測定した粘度は、500センチポアズから10,000センチポアズ(0.5Pa・sから10Pa・s)、好ましくは1500センチポアズから3500センチポアズ(1.5Pa・sから3.5Pa・s)の範囲内である。
CoffmanおよびFordの方法によって調製される非イオン性フェニル末端基を有するポリマーは、サブマイクロメートルから10μm超まで大きさが変化するインターポリマー粒子を製造する。その粒子は、不規則な形状を有し、多くの場合、溝および空孔を含有する。
上記の議論から明らかなように、本発明のフッ化ビニルインターポリマー組成物を使用して、金属、プラスチック、セラミックス、ガラス、コンクリート、織物および木材のような広範囲の基板上に最少のヘイズを有する高品質の保護フィルムおよび被膜を作製することができる。そのようなフィルムを製造するための技術は、流延、浸漬、吹付および塗装の慣用の方法を含む。通常、フィルムは、湿潤状態の分散液または溶液として堆積させられ、そして続いて乾燥させて熱的に融合させられる。本発明の分散液はまた、粉末被覆剤を調製するのに最適である。たとえば、分散液を噴霧乾燥することは、基板上に静電吹付され、そして溶融されて均一なコーティングを形成することができる粉末粒子を製造する。あるいはまた、フィルムを溶融流延し、そして接着剤の補助により基板上に積層することができる。
さらに、少なくとも1個の炭素原子を持つ側鎖を有する少なくとも1つの高度にフッ素化されたビニルモノマーである充分なターモノマーを有する本発明のフッ化ビニルインターポリマーは、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)およびテトラヒドロフラン(THF)のようなケトン、エステルおよびいくつかのエーテルなどの多くの極性有機溶媒中の室温で安定な溶液を形成することができる。このような溶液は、基板上を被覆し、および周囲温度において空気乾燥することができ、損傷した表面を修復するために、現場でそのような被覆剤を塗布することを実用的にする。具体的には、本発明のインターポリマーは、25℃から130℃までの範囲の温度においてその被覆剤を加工することによって、溶液塗料を形成する。さらに、本発明のインターポリマーは、プロピレンカーボネート、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドのような極性有機液体中の分散液塗料を形成する。これらの塗料を基板に対して塗布し、それを150℃から250℃の範囲の温度で処理することによって、融合された被膜が基板上に形成される。
最少のヘイズを有する透明で光沢のある被膜が、本発明のインターポリマーから形成される。ヘイズは約5%未満であることが好ましい。このような被膜は、たとえば、屋外用建築パネルとしてまたは自動車の外側車体パネルとしての使用において、高い光沢のある表面の外観(高い画像の明瞭性(DOI)のある表面外観を含む)が所望される場合に、造形される成形品における使用のための装飾用シート材料の形成することにおいて重要な用途がある。本発明のインターポリマーの溶液または分散液を流延し、米国特許第4,931,324号;同第4,810,540号;同第4,934,680号を含む従来技術に記載されているように、流延フィルムに対して、着色したコーティングを接着することによって、下塗り/クリアコートの自動車塗装仕上げの光沢のある外観を有する装飾用シートおよびそれから作られた成形品を得ることができる。同様に、本発明のインターポリマーの着色された溶液または分散液を流延し、およびこれを接着用フィルムと一緒に使用して、米国特許第5,536,539号および同第5,514,427号に記載されている装飾用シート材料および成形品を形成することもできる。
本発明のインターポリマーのフィルムおよび被膜は低い表面張力を有し、その低い表面張力は、剥離用のシートおよびフィルム、離型スプレー剤ならびに潤滑剤のような品目においてそれらフィルムおよび被膜を利用価値のあるものにする。本発明のインターポリマーのフィルムおよび被膜は、壁面パネル、織物およびカーペットのような物品に、汚れ除去特性を与えるために使用することができる。本発明のインターポリマーのフィルムおよび被膜は、より大きな表面張力のポリマーとの混合物中で使用するときに、低い表面張力を与えるのに特に有用である。好ましい組成物は、約10〜90重量%のポリフッ化ビニルと混合されたインターポリマーを含む。
本発明の好ましい態様を以下に示す。
[1] フッ化ビニルと少なくとも2つの高度にフッ素化されたモノマーとから誘導されるユニットから本質的に構成されるインターポリマーであって、前記の高度にフッ素化されたモノマーの少なくとも1つは、少なくとも1個の炭素原子を有する側鎖を前記ポリマーに導入することを特徴とするインターポリマー。
[2] 前記インターポリマーは、フッ化ビニル30〜60モル%と、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンからなる群から選択された少なくとも1つのC2オレフィン10〜60モル%と、少なくとも1個の炭素原子を有する側鎖を前記ポリマーに導入する高度にフッ素化されたモノマー0.1〜30モル%とから誘導されるユニットから本質的に構成されることを特徴とする[1]に記載のインターポリマー。
[3] 少なくとも1個の炭素原子を有する側鎖を前記ポリマーに導入する前記高度にフッ素化されたモノマーは、高度にフッ素化されたビニルエーテル類、3〜10個の炭素原子を有するペルフルオロオレフィン類、ペルフルオロC1〜C8アルキルエチレン類、およびフッ素化されたジオキソール類からなる群から選択されることを特徴とする[2]に記載のインターポリマー。
[4] フッ化ビニル、テトラフルオロエチレン、および3〜10個の炭素原子を有するペルフルオロオレフィンから本質的に構成されることを特徴とする[1]に記載のインターポリマー。
[5] 前記ペルフルオロオレフィンは、ヘキサフルオロプロピレンであることを特徴とする[4]に記載のインターポリマー。
[6] フッ化ビニル、テトラフルオロエチレンおよびペルフルオロC1〜C8アルキルエチレンから本質的に構成されることを特徴とする[1]に記載のインターポリマー。
[7] 前記ペルフルオロC1〜C8アルキルエチレンは、ペルフルオロブチルエチレンであることを特徴とする[6]に記載のインターポリマー。
[8] フッ化ビニル、テトラフルオロエチレンおよびアルキル基は1〜8個の炭素原子を有するものであるペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)から本質的に構成されることを特徴とする[1]に記載のインターポリマー。
[9] 前記ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)は、ペルフルオロ(エチルビニルエーテル)であることを特徴とする[8]に記載のインターポリマー。
[10] 約10〜90重量%のポリフッ化ビニルと混合されていることを特徴とする[1]に記載のインターポリマー。
[11] 前記インターポリマーは、実質的にランダムなインターポリマーであることを特徴とする[1]に記載のインターポリマー。
[12] イオン性末端基を有することを特徴とする[1]に記載のインターポリマー。
[13] 約20.0nmから400nmの平均直径を有する粒子形態であることを特徴とする[1]に記載のインターポリマー。
[14] 前記粒子は、90%の粒子が平均粒子直径の±10%の範囲内にあるサイズ分布を有することを特徴とする[13]に記載のインターポリマー。
[15] 前記粒子は、90%の粒子が平均粒子直径の±5%の範囲内にあるサイズ分布を有することを特徴とする[13]に記載のインターポリマー。
[16] 前記粒子は、長軸および短軸に沿った前記粒子の平均直径の比が1.0:1から1.3:1までであるような実質的に球状であることを特徴とする[13]に記載のインターポリマー。
[17] 水性媒体、およびそれに分散された[1]に記載のインターポリマーの粒子を含むことを特徴とする水性分散液。
[18] 前記分散液の粘度は、500センチポアズ(0.5Pa・s)未満であることを特徴とする[17]に記載の水性分散液。
[19] [1]に記載のインターポリマーと極性有機液体を含むことを特徴とする有機液体組成物。
[20] 分散液であり、および前記有機極性液体は、プロピレンカーボネート、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルアセトアミドまたはジメチルスルホキシドであることを特徴とする[19]に記載の液体組成物。
[21] 周囲温度において溶液であり、および前記有機極性液体は、ケトン、エステルまたはエーテルであることを特徴とする[19]に記載の液体組成物。
[22] [1]に記載のインターポリマーから形成されることを特徴とする成形品。
[23] [19]に記載の有機液体組成物から流延されることを特徴とするフィルム。
[24] [19]に記載の有機液体組成物から形成される被膜を持つ少なくとも1つの表面を有する基板を含むことを特徴とする被覆品。
[25] 前記基板は、金属、ポリマー、木材、コンクリートまたはセラミックスからなる群から選択されることを特徴とする[24]に記載の被覆品。
[26] 基板と、前記基板の少なくとも1つの表面に接着された[23]に記載のフィルムとを含むことを特徴とする積層品。
[27] 前記基板は、金属、ポリマー、木材、コンクリートまたはセラミックスであることを特徴とする[26]に記載の積層品。
試験方法
ポリマー組成
130℃においてジメチルアセトアミドに溶解した各ポリマーの、235.4MHzにおけるスペクトルを測定する19F−NMRによって、ポリマー組成を決定した。CF3基から生じる−80ppm付近のシグナルの積分を使用して、ポリマー中のHFP、PFBEまたはPEVEの量を測定した。3元重合体中のTFEユニットに由来するCF2基に関する−105ppmから−135ppmまでのシグナルの複雑な一群の積分(いかなる他のモノマーが与えるCF2含有量をも補正される)、および3元重合体中のVFユニットに由来するCHF基に関する−150ppmから−220ppmまでのシグナルの複雑な一群の積分(存在する場合には、いかなる他のモノマーが与えるCF含有量をも補正される)が、各サンプルの完全な組成データを提供した。赤外分光法を使用して、イオン性末端基の存在を同定した。
溶融粘度
溶融粘度を、分子量に関連する測定値として使用した。いくつかのポリマーの溶融粘度は極めて大きく、細管レオメータのダイから押し出したときに極度のメルトフラクチャを示した。これは不安定な結果を与えた。信頼できる測定値を得るために、ジメチルアセトアミド中40重量%のポリマーの混合物を使用し、レオメータを150℃で操作した。23.4sec-1から3516sec-1の範囲で変動する剪断速度において、粘度を測定した。これらのデータの対数プロットを一次の最小自乗式にあてはめ、次いで、それを使用して、100sec-1での粘度を計算した。この値をMVとして報告する。
融点
融点を、示差走査熱分析(DSC)により空気中で測定した。サンプルの熱履歴はTmの測定に影響するので、サンプルを10℃/分で250℃まで加熱し、次いで冷却し、そして10℃/分で再び加熱した。サンプルの再加熱中に観測される吸熱のピーク温度をTmとして報告する。
融解熱
ポリマーの融解熱を、DSCにより記録された融解時吸熱下の面積を積分することによって測定し、そしてJ/g単位のΔHfとして報告する。
ヘイズ測定
装置使用説明書の記載通りに操作されるHunter Lab Ultra Scan分光比色計(Hunter Associates Laboratory(Reston, VA)製)を用いて、フィルム上でヘイズ測定を行った。ヘイズを、サンプルに関する全光透過中の拡散透過のパーセントとして報告する。ヘイズは、サンプルによる光散乱の指標を提供する。
表面張力
フィルムの表面張力の測定を、プローブ液として水およびヨウ化メチレンを使用するWuの調和平均法(S. Wu, J. Poly. Sci., Part C,[34], 19,[1971])によって行った。
分散液の粘度
製造者の指示に従って操作されるBrookfield Engineering Laboratories(Stoughton、MA)から供給されるBrookfield円錐円板型粘度計モデルDV-1を使用して、分散液の粘度を測定した。
表面組成分析
流延フィルムの表面組成を、X線電子分光法(ESCA)によって測定した。この技術は、水素を除くフィルム表面上の別個の原子の相対的な存在量を測定した。30℃の出口角でサンプルから放出される電子を分析した。この電子は、約50Åの深さまでのサンプル表面組成の特徴を示す。炭素原子からの電子は特に有用である複雑なシグナルを与える。なぜなら、このシグナルの形状を分析して、サンプル中の炭素に関する異なる結合環境を決定することができるからである。本発明においては、PFBEを含有する3元重合体のCF3基中の炭素から発生するフィルム表面の炭素シグナルの割合を推定することができた。
実施例
実施例1〜12
カチオン性末端基を有する3元重合体
3.8L(1米国ガロン)容量の攪拌型ジャケット付き水平ステンレススチールオートクレーブを重合槽として使用した。それぞれの場合において、オートクレーブに、温度および圧力を測定するための計測装置、ならびに所望の圧力のオートクレーブに対してモノマー混合物を供給できる圧縮機を取り付けた。オートクレーブを、脱イオン水でその容量の70〜80%まで満たし、次いで、3回にわたって、窒素を用いた2.1MPa(300psi)まで加圧し、およびガス抜きした。次いで、水を70℃に加熱し、所望される比のVF(フッ化ビニル)モノマーおよびTFE(テトラフルオロエチレン)モノマーを用いて、オートクレーブの圧力を2.1MPaにした。次いで、開始剤の溶液(50mlの水中のV−50開始剤2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(Wako Chemical Co., Dallas, TX)1.5g)をオートクレーブに注入した。オートクレーブを、重合の進行につれて所望のVFおよびTFEの混合物が反応器に添加される半回分式で運転して、一定の圧力が維持した。これを行うために、モノマーの供給物を、圧縮機の高圧側から低圧側へのループを通して再循環した。この再循環モノマーの流れのいくらかを、自動圧力調整弁によってオートクレーブに入れた。再循環ループの低圧側において、再循環流の残余に対して、新しいモノマーの供給物を、所望の比率で添加して、反応器に送られる物質を補給した。ペルフルオロブチルエチレン(PFBE)モノマーまたはペルフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)モノマーを含有する3元重合体を作製する場合、オートクレーブに対して、これらのモノマーを、ポンプにより液体として別個に供給した。所定量が供給されて、所望の固体がオートクレーブで得られるまで、全てのモノマーの供給を維持した。ヘキサフルオロプロピレン(HFP)をターモノマーとして使用する場合、VFモノマーおよびTFEモノマーの全量の10%が供給された後に、50gを一度に反応器に注入した。最終のラテックス固体を得るための所定量がオートクレーブに供給されるまで、VFモノマーおよびTFEモノマー供給を続けた。用いられるターモノマーに依存して、それぞれの重合を完了するために約2時間から4時間が必要であった。次いで、供給を停止し、オートクレーブの内容物を冷却し、ガス抜きをした。3元重合体ラテックスは、乳白色の均質な混合物として受器へと容易に放出された。pHを約6.0に上昇させるのに十分な量のクエン酸三ナトリウムを溶液に添加することにより、ポリマーを吸引フィルター上で単離し、そして90℃〜100℃の空気乾燥器中で乾燥した。用いられたV−50開始剤は、2−アミジノプロパン塩酸塩のカチオン性末端基を有するポリマーを提供した。反応器条件およびそれらの条件により製造され3元重合体を示す各実施例のデータを表1に示す。
直径約0.32cmのステンレスショット25gとともに、8.0gのポリマーおよび15.0gのプロピレンカーボネートを瓶に添加することによって、ポリマーの流延用分散液を調製した。その瓶の口をきつく締め、塗料振盪機に入れ、15分間粉砕して、ポリマーの塊を含まない均一分散液が得られた。いくつかの場合において、特に非常に低い表面エネルギーを有する樹脂の場合において、分散液は、粉砕後に泡を保持する傾向があった。泡の除去を促進するために少量のメタノール(約5mL)を分散液に添加することにより、これを修復した。次いで、分散液の一部を、平坦な真空プレートに保持されているポリエステルフィルムのシートの上に注ぎ、ドクターナイフを用いて引き伸ばして、薄く均一な被膜を得た。被覆されたフィルムを型枠に固定し、3分間にわたって華氏204度に加熱された強制排気空気乾燥器中に配置した。フィルムを乾燥器および型枠から取り出し、乾燥したフルオロポリマーフィルムをポリエステルから剥離した。それぞれのフルオロポリマーフィルムは、厚さ1milであった。フィルムの一部を用いてヘイズを測定し、および一部を用いて表面張力を測定した。
表2のデータの検討は、ターモノマー濃度の増大に従って、3元重合体の融点および融解熱の両方が低下することを示す。これらの結果は、ターモノマーがポリマーの結晶構造を混乱させること、および一般的に、その効果はポリマーに組み込まれたターモノマー量に比例することを実証する。したがって、本発明の3元重合体は、同等な[VF]/[TFE]コポリマーよりも低い結晶性を有する。減少した結晶性の結果として、明白な3元重合体の実用的利点が認められた。
たとえば、表2のデータはまた、ターモノマーの最初の増加量がポリマーに取り込まれた後に、フィルムのヘイズの急激な低下をも示す。より少ないヘイズを有するポリマーフィルムは、より高いターモノマー含有量を有し、したがって、ポリマー結晶性の低下と相関するという一般的な傾向がある。
十分なターモノマーがポリマーに取り込まれたときに、3元重合体が、ケトン、エステルおよびある種のエーテルなどの一般的な極性有機溶媒中の室温で安定な溶液を形成することが見出された。表2のデータは、たとえば、THFに可溶な3元重合体を報告する。これらの溶液は、ポリマーおよび溶媒を瓶内で約70℃に加熱し、それを頻繁に振盪することによって調製された。溶解が完了し、溶液を室温に冷却したときに、それら溶液は均一な流体のままであった。これをガラス板上に被覆し、周囲温度の空気中で乾燥させた。表2に可溶と記された樹脂においては、ガラスに十分に接着している透明な光沢性被膜が得られた。不溶性樹脂は、THF中で加熱したときでも微細に分割された粒子として残留し、空気乾燥したときに、ガラス板から容易にふき取られる白色粉末状被膜が得られるにすぎなかった。
表2のデータはまた、3元重合体から作製されたフィルムおよび被膜の表面張力に対して、ターモノマーが有する作用を示している。ポリマー中のターモノマー含有量の増加に従って、表面張力が低下することが認められた。低い表面張力が、フィルムおよび被膜に優れた剥離特性がもたらして、これらを剥離シート、剥離フィルムまたは剥離紙、離型スプレー剤(mold release spray)および離型剤(die lubricant)などの品目に有益な材料とすることが、当該技術においてよく知られている。たとえば、Inoue他、J. Appl. Polym. Sci., 40, 1917(1990)を参照されたい。低い表面張力は、壁面パネル、織物およびカーペットのような被膜された表面または製品に対して、汚れおよびしみが付着することをも困難にする。これらの3元重合体樹脂はまた、より大きな表面張力のポリマーとの混合物において使用されるとき、低い表面張力を与えるのに特に有用である。
実施例13〜16
3元重合体混合物
表3は、対照標準の実施例2のVF/TFEコポリマーを用いて作製したPVFの混合物と、実施例6および実施例7の3元重合体を用いて作製したPVFの混合物とを示す。ポリマー重量を基準として少量のSyloid(登録商標)308非晶質シリカを、つや消し剤として加えた。35%固体の最終分散液を得るのに十分なプロピレンカーボネートとともに、表3に示す重量比の各成分を粉砕することによって、分散液を調製した。フィルムを上記の手順に従って流延した。PVFのみから作製したフィルムは、40.1ダイン/cmの表面張力を有した。フィルムの表面張力の急激な低下が観測され、および3元重合体がフィルムの微量成分を占めるに過ぎないとしても、それが3元重合体の存在に強く依存することが観測された。実施例16のフィルム混合物について19ダイン/cmの表面張力が観測され、これはポリテトラフルオロエチレンの表面張力とほぼ同じである。
フルオロポリマーの混合物から流延されたフィルムの表面組成を、X線電子分光法(ESCA)を用いて調べた。この方法において、PFBEを含有する3元重合体のCF3基の炭素から生じるフィルム表面の炭素シグナルの部分を見積もることができた。ESCAによって測定された、原子%組成およびCF3基のモル%(水素を除く)を表4に示す。予想される炭素およびフッ素に加えて、フィルム表面上に少量の酸素が見出された。これは、フィルム調製中のポリマーのいくらかの酸化の結果であろう。有意の量のケイ素は検出されず、シリカ粒子は、全てフィルムの内部にあることを示した。
比較のために、バルクサンプルの原子%およびCF3基の割合を、既知のポリマー組成および混合物を作製するために使用したそれらの量から計算した。これらの結果もまた、表4に示す。ESCAによって測定された組成に対して、対照標準フィルム(実施例13、PVFのみから作製)について計算された組成は、良好に一致している。このサンプルにはCF3基は存在しないので、計算されもせず、見出されもしなかった。コポリマーとのPVFの混合物(対照標準の実施例14)、または3元重合体とのPVFの混合物(実施例15および実施例16)を用いて作製されたフィルムに関して、測定された表面のフッ素およびCF3基の含有量はバルクサンプルの場合よりもはるかに大きいこと、および測定された炭素含有量はバルクサンプルの場合よりもはるかに低いことが見出された。これらの結果は、PVFよりもより大きなフッ素含有量と低い炭素含有量とを有するコポリマーおよび3元重合体が、フィルムの表面に偏析する傾向があることを示す。さらに、観測されたCF3基の含有量は、バルク組成物の含有量よりも8倍大きく、フィルム表面にPFBEを含有するポリマーセグメントの極度に強い偏析を示す。混合物中のフッ素の豊富なポリマーのフィルム表面に偏析によって、これらの場合に観測される非常に低い表面張力をもたらす。
実施例17〜20
非イオン性開始剤を用いる3元重合体
これらの実施例は、イオン性開始剤を使用する水性プロセスで作製され3元重合体にターモノマーを取り込むことによって見出されるヘイズの改善が、非イオン性開始剤を使用する非水溶媒でポリマーを作製したときに実現されることを示す。これらの結果は、改善されたヘイズは、コポリマーに比べて3元重合体に本来備わっているものであり、およびポリマーを作製するために使用される方法に依存しないことを示す。
400mLのHastaloy高圧管に対して、表5に示す量のペルフルオロブチルエチレンおよび0.10gのVazo(登録商標)64開始剤[アゾ(ビス−i−ブチロニトリル)、DuPont Co., Wilmington, DE]を含有する200mLの1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタンを加えた。その管を密封し、アセトン−ドライアイススラッシュ(slush)中で冷却し、次いで排気および窒素フラッシュを3回行い、反応管の内容物を脱酸素した。次いで、フッ化ビニルおよびテトラフルオロエチレンを、表5に示される量を計量して反応管に入れ、そして装填された管を、サーモスタットを備えた振盪機中に配置した。管の内容物を80℃に加熱し、3時間振盪した。その時間中に、反応管の初期圧力は1.9〜2.6MPa(275〜380psi)の範囲にあり、重合が進行するにつれて、1.2〜2.4MPa(167〜348psi)の範囲に低下した。管を室温に冷却し、過剰なモノマーをガス抜きした。そのポリマーを遠心分離によって溶媒から分離し、次いで、空気乾燥器中で90〜100℃において乾燥した。
130℃においてジメチルアセトアミドに溶解したそれぞれのポリマーの、235.4MHzにおけるスペクトルを測定する19F−NMRによって、ポリマー組成を決定した。CF3基から生じる−80ppm付近のシグナルの積分を使用して、ポリマー中のPFBEの量を測定した。コポリマー中のTFEユニットに由来するCF2基に関する−105ppmから−135ppmのシグナルの複雑な一群の積分(ターモノマーが与えるCF2含有量について補正される)、およびコポリマー中のVFユニットに由来するCHF基に関する−150ppmから−220ppmのシグナルの複雑な一群の積分は、それぞれのサンプルの完全な組成データを提供した。結果を表5に示す。
融点は、10℃/分の速度で加熱されるDSCによって、空気中で測定した。ピークの融解温度を、Tmとして表5に示す。
Kapton(登録商標)(ポリイミド)フィルムのシート間に、そして次に加熱された水圧プレス機中に、ポリマーを配置することによってフィルムを調製した。その水圧プレス機内では、ポリマーは、約1.4MPa(2000psi)の印加圧力下において、その融点よりも20〜50℃高い温度に加熱される。プレス成形されたフィルムを加圧下で冷却し、プレス機から取り出して、そしてKapton(登録商標)シートから分離した。
プレス成形されたフィルムについて、装置使用説明書の記載通りに操作されるHunter Associates Laboratory(Reston, VA)製のHunter Lab Ultra Scan分光比色計を用いて、ヘイズ測定を行った。ヘイズは、サンプルについて全光透過中の拡散透過のパーセントとして報告され、サンプルによる光散乱の指標を提供する。これらの結果は表5において報告され、およびVF/TFEの2元重合体に比較して、3元重合体中のペルフルオロブチルエチレンの量が増加する際のヘイズの著しい低下を明確に示す。
実施例21〜24
7.6L(2米国ガロン)容量の攪拌型ジャケット付き水平ステンレススチールオートクレーブを重合槽として使用した。オートクレーブに、温度および圧力を測定するための計測装置、および所望の圧力のオートクレーブに対してモノマー混合物を供給できる圧縮機を取り付けた。オートクレーブを、15gのZonyl(登録商標)FS−62界面活性剤[DuPont Co., Wilmington, DE]を含有する脱イオン水を用いて、その容量の55〜60%まで満たし、そして90℃まで加熱した。次いで、窒素を用いる3.1MPa(450psig)までの加圧およびガス抜きを3回行った。オートクレーブに、下記の表6に示すパーセント組成でモノマーをあらかじめ装填し、および3.1MPa(450psig)の使用圧力にした。開始剤の溶液を、1Lの脱イオン水に2gの過硫酸アンモニウムを溶解することによって調製した。この開始剤溶液を、5分間にわたって25mL/分の速度で反応器に供給し、そして次に速度を低下して、および実験継続中は1mL/分に維持した。オートクレーブを、モノマー混合物が反応器に添加される半回分式で運転して、重合が進行する際の一定の圧力を維持した。モノマーの反応性が異なるために、この補給供給物の組成は、この補給供給物のあらかじめ装填された混合物の組成と異なるものであった。その組成は、反応器中の一定のモノマー組成を維持するように選択したので、組成の均質な生成物が得られた。
表6に示す補給モノマーの供給物を、圧縮機の高圧側から低圧側へのループを通して再循環した。このループからのモノマーの側流を自動圧力調整弁によってオートクレーブに入れて、反応圧を維持した。ループの低圧側の再循環流に対して、新しいモノマーの供給物を所望される比において同時に加えて、反応器に送られる物質を補った。モノマーの供給は、表6に示す全モノマー量に達するまで続けた。それぞれの重合を完了するのに約2時間から4時間が必要であった。次いで、供給を停止し、オートクレーブの内容物を冷却し、そしてガス抜きをした。ポリマーラテックスは、乳白色の均質な混合物として受器に容易に放出された。1Lのラテックスあたり水に溶解された15gの炭酸アンモニウムを、引き続いて1Lのラテックスあたり70mLのHFC−4310(1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン)を、高速で攪拌しながら添加した後に、吸引フィルター上にポリマーを単離した。ろ過ケークを水で洗浄し、そして90〜100℃の空気乾燥器中で乾燥した。製造された各ポリマーのデータを表6に示す。
Claims (4)
- 30〜60モル%のフッ化ビニル、10〜60モル%のテトラフルオロエチレン、および0.1〜30モル%のペルフルオロC1〜C8アルキルエチレンから誘導されるユニットからなるインターポリマー。
- 30〜60モル%のフッ化ビニル、10〜60モル%のテトラフルオロエチレン、および0.1〜30モル%の高度にフッ素化されたビニルエーテルから誘導されるユニットからなるインターポリマーであって、前記の高度にフッ素化されたビニルエーテルは、連結原子を除いて炭素に結合した原子の50%以上のフッ素を有することを特徴とするインターポリマー。
- 水性媒体、およびそれに分散された請求項1または請求項2に記載のインターポリマーの粒子を含むことを特徴とする水性分散液。
- 請求項1または請求項2に記載のインターポリマーと極性有機液体を含むことを特徴とする有機液体組成物。
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