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JP4183765B2 - フレキシブルプリント配線用基板の製造方法 - Google Patents

フレキシブルプリント配線用基板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリイミド前駆体樹脂溶液を導体上に直接塗布してなるフレキシブルプリント配線用基板の製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フレキシブルプリント配線用基板は一般に導体とポリイミド樹脂の絶縁体とを接着剤で接着して製造されている。しかし、この方法では耐熱性、耐薬品性、難燃性、電気特性、あるいは密着性といった特性は接着剤に支配されてしまい、ポリイミドの優れた諸特性を充分に生かすことができず高機能化の点で十分なものでなかった。
【0003】
接着剤を用いず、銅箔等の導体上にポリイミド前駆体樹脂溶液を直接塗布し、乾燥および硬化してフレキシブルプリント配線用基板を製造することは特開昭58−190093号公報、特開昭61−182941号公報等で知られている。しかし、一般に樹脂の線膨張係数は導体より大きい値であるため、この方法においては、高温で乾燥硬化ののち室温に冷却すると樹脂と導体の線膨張係数の差に起因する熱応力のためカールをしたり、フレキシブルプリント配線用基板の導体をエッチングするとひずみの解除により寸法が大きく変化するという問題があるため、樹脂の線膨張係数を小さくすることがより望まれている。
【0004】
熱膨張係数を小さくする手段として特開昭63−245988号公報に開示されているような低熱膨張性のポリイミド樹脂を用いる方法が提案されている。
【0005】
一方、ポリイミド前駆体樹脂の合成には極性溶媒が用いられるが、このポリイミド前駆体樹脂中に含まれる残存溶媒が硬化後のポリイミド樹脂の熱膨張係数に影響を及ぼすことが本願発明者等によって明らかになってきた。
【0006】
溶媒の回収を目的とし、ポリイミドフィルムを水系の媒体中で脱溶媒させることは特公昭62−4409号公報で知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、樹脂の線膨張係数を小さくし、カールがなく、良好な寸法安定性を有するフレキシブル配線用基板の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、導体上に直接ポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、形成されたフィルム中の樹脂のイミド閉環率が30%未満で、樹脂濃度が50重量%以上となるまで加熱乾燥を行ったのち、導体上にポリイミド前駆体樹脂が保持されている状態のままポリイミド前駆体樹脂溶液を構成している溶媒と親和性があり、ポリイミド前駆体樹脂に対しては貧溶媒である極性溶媒の媒体中に浸漬したのち取り出し、次いで120℃以上に加熱してイミド化することを特徴とするフレキシブルプリント配線用基板の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる導体は任意の金属箔で可能であり、好ましくは銅、アルミ、および、SUS箔であり、さらに好ましくは5〜150μmの厚みの銅箔である。
【0010】
ポリイミド前駆体樹脂はジアミン化合物と酸無水物化合物とを極性溶媒中0〜200℃で反応させて合成される。この際イミド化反応が起きると溶解性が低下し、好ましくない。
【0011】
極性溶媒としてはN-メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルフォキサイド(DMSO)、硫酸ジメチル、スルホラン、ブチロラクトン、クレゾ−ル、フェノール、ハロゲン化フェノール、シクロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ダイグライム、等が挙げられる。
【0012】
ジアミン化合物としてはp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2'−メトキシ−4,4'−ジアミノベンズアニリド、4,4'−ジアミノジフェニルエ−テル、ジアミノトルエン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、2,2 −ビス〔4-(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,2-ビス(アニリノ)エタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノベンズアニリド、ジアミノベンゾエード、ジアミノジフェニルスルフィド、2,2-ビス(p-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(p-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,5-ジアミノナフタレン、ジアミノトルエン、ジアミノベンゾトリフルオライド、1,4-ビス(p-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'−(p-アミノフェノキシビフェニル、ジアミノアントラキノン、4,4'−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)ジフェニルスルホン、1,3-ビス(アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、1,4-ビス(アニリノ)オクタフルオロプロパン、1,5-ビス(アニリノ)デカフルオロプロパン、1,7-ビス(アニリノ)テトラデカフルオロプロパン、
下記一般式
【化1】
Figure 0004183765
で表されるジアミノシロキサン、2,2-ビス〔4-(p-アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(2-アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)−3,5-ジメチルフェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)−3,5-ジトリフルオロメチルフェニル〕ヘキサフルオロプロパン、p-ビス(4-アミノ−2-トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、4,4'−ビス(4-アミノ−2-トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(4-アミノ−3-トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(4-アミノ−2-トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4'−ビス(4-アミノ−5-トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2-ビス〔4-(4-アミノ−3-トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ベンジジン、3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン、オクタフルオロベンジジン、3,3'−メトキシベンジジン、o-トリジン、m-トリジン、2,2',5,5',6,6'−ヘキサフルオロトリジン、4,4"−ジアミノターフェニル、4,4"'-ジアミノクォーターフェニル等のジアミン類、並びにこれらのジアミンとホスゲン等の反応によって得られるジイソシアネート類がある。
【0013】
またテトラカルボン酸無水物並びにその誘導体としては次の様なものが挙げられる。なお、ここではテトラカルボン酸として例示するが、これらのエステル化物、酸無水物、酸塩化物も勿論使用できる。ピロメリット酸、3,3',4,4' −ビフェニルテトラカルボン酸、3,3',4,4' −ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3',4,4' −ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3',4,4' −ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、2,3,3',4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7 −ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6 −ナフタレンテトラカルボン酸、3,3',4,4' −ジフェニルメタンテトラカルボン酸、2,2-ビス(3,4−ジカルボキシフェニル) プロパン、2,2-ビス(3,4−ジカルボキシフェニル) ヘキサフルオロプロパン、3,4,9,10- テトラカルボキシペリレン、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ) フェニル] プロパン、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ) フェニル] ヘキサフルオロプロパン、ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸等がある。また、トリメリット酸及びその誘導体も挙げられる。
【0014】
また、反応性官能基を有する化合物で変成し、架橋構造やラダー構造を導入することもできる。例えば、次のような方法がある。
(1)下記一般式で表される化合物で変成することによって、ピロロン環やイソインドロキナゾリンジオン環等を導入する。
【化2】
Figure 0004183765
(2)重合性不飽和結合を有するアミン、ジアミン、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸の誘導体で変成して硬化時に橋かけ構造を形成する。不飽和化合物としては、マレイン酸、ナジック酸、テトラヒドロフタル酸、エチニルアニリン等が使用できる。
(3)フェノール性水酸基あるいはカルボン酸を有する芳香族アミンで変成し、この水酸基又はカルボキシル基と反応しうる橋かけ剤を形成する。
【0015】
線膨張係数のコントロール、あるいは機械的特性の調整等を目的として、前記化合物等を用いて共重合あるいはブレンドすることも可能である。また種々の特性改良を目的として無機質、有機質、または金属等の粉末、繊維等を混合して使用することもできる。また導体の酸化を防ぐ目的で酸化防止剤等の添加剤あるいは接着性の向上を目的としてシランカップリング剤を加えることも可能である。また、接着性の向上等を目的として異種のポリマーをブレンドすることも可能である。
【0016】
ポリイミド樹脂層の厚みは2μmから300μmが好ましく、それ未満であると、回路の絶縁に対する信頼性に乏しく、また折り曲げ等の機械的特性が低い。300μmを越えると加熱の際、発泡が生じやすく好ましくない。
【0017】
前記極性溶媒中でジアミン化合物と酸無水物とを反応させて得られたポリイミド前駆体樹脂溶液は任意の塗工装置を用いて導体上に塗布される。塗工装置としては、グラビアコーター、リバースロールコーター、バーリバースロールコーター、バーコーター、ドクターブレードコーター、カーテンフローコーター、ダイコーター及び多層ダイコーター等を用いることができるが、特性の向上等を目的として複数種のポリイミド前駆体樹脂溶液を多層になるように塗布することも可能である。
【0018】
本発明に使用する媒体は、樹脂に対しては貧溶媒でありポリイミド前駆体樹脂溶液を構成している溶媒とは親和性のある液体のことである。極性溶媒として使用することが可能な液体として、例えば、低級アルコール、アセトニトリル、酢酸、アセトン、炭酸プロピレン等の単独、混合物、およびこれらの極性溶媒とポリイミド前駆体樹脂溶液を構成している溶媒との混合物等が挙げられる。水系の媒体として使用することが可能な液体として、例えば水単独、水とポリイミド前駆体樹脂溶液を構成している溶媒との混合物、水と低級アルコール、酢酸、アセトン等の混合物等が挙げられる。浸漬処理を行うことにより、樹脂中の溶媒を抽出し加熱による閉環前の溶媒含有率を下げることができる。
【0019】
また、樹脂の加水分解を防止することなどを目的として添加剤を加えることも可能である。
【0020】
導体上にポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、形成されたフィルム中の樹脂濃度が50重量%以上となるまで加熱乾燥を行ったのち、ポリイミド前駆体樹脂溶液を構成している溶媒と親和性のある媒体に浸漬したのち取り出し、次いで120℃以上、好ましくは完全に閉環させる温度(通常220℃以上)に加熱されるわけであるが、加熱後の樹脂の線膨張係数は、乾燥時間および温度、媒体への浸漬時間および温度、浸漬後の加熱温度、樹脂の厚みなどによって決まる。
【0021】
乾燥温度および時間は特に限定されないが、乾燥後のフィルム中の樹脂濃度が50重量%以下であると、媒体への浸漬時にフィルムが不均一になり十分な強度が得られない。また、乾燥後の閉環率が高くなるほど線膨張係数は小さくなりにくいため、線膨張係数を小さくする効果を十分に得るためには、樹脂の閉環率は30%以下であることが好ましい。本発明においては、媒体に浸漬する際、導体上に樹脂が保持されているため樹脂の自己支持性は必要でなく、媒体中で樹脂が析出せず均質な最終フィルムが得られる範囲で、浸漬前の樹脂の含有溶媒濃度を高く、樹脂の閉環率を低くすることがより好ましい。浸漬前の樹脂の含有溶媒濃度が低いと線膨張係数を十分小さくするためには媒体中への浸漬時間を長くする必要がある。
【0022】
媒体への浸漬時間は特に限定されないが、線膨張係数を小さくする効果を十分に得るためには浸漬時間は1分以上60分以下とすることが好ましい。浸漬時間が1分以下であると媒体への浸漬を行わないものと比較し線膨張係数はあまり小さくならず、浸漬時間が60分以上では浸漬時間がそれより短いものより線膨張係数は小さくならない。
【0023】
媒体への浸漬処理後は、媒体からフィルムを取り出し、次いで加熱オーブン等による通常の加熱処理によりイミド化を行う。加熱温度は少なくとも120℃以上、好ましくは220℃以上である。加熱に際しては、一気に高温に晒すのではなく、徐々に昇温するか、または段階的に昇温していくようにするのが好ましい。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例をもって説明する。
なお、例における略語は以下の通りである。
MABA:2’−メチル−4,4’−ジアミノベンズアニリド
DDE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
PMDA:ピロメリット酸二無水物
DMAC:ジメチルアセトアミド
【0025】
イミド閉環率は、ポリイミド前駆体のみである場合を0、完全にポリイミドに転化した場合を100とし、赤外吸収スペクトルにより求めた。
【0026】
含有溶媒濃度は、熱重量測定により20℃/分で昇温したときの試料の100℃と300℃のときの重量差からイミド化生成水の重量分を除き求めた。
【0027】
合成例1
MABA5.2kgとDDE4.0kgをDMAC102kgに溶解した後、10℃に冷却し、PMDA8.8kgを徐々に加えて反応させ、ポリイミド前駆体樹脂溶液を得た。
【0028】
実施例1
厚み35μmの電解銅箔の粗化面にダイコーターを用いて合成例1で調整したポリイミド前駆体樹脂溶液を完全に硬化した後の厚みが15μmになるように塗工し、110℃にて1.2分間の乾燥を行ったところ、樹脂の含有溶媒濃度40%、閉環率は0であった。これを極性溶媒であるメタノールに20℃で10分間浸漬を行ったのち取り出し、220℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して、閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂は実用上十分な強度があり、樹脂の線膨張係数は1.0×10-5/℃と小さく、高品質なものであった。
【0029】
実施例2
実施例1と同様の塗工、乾燥を行ったものを、極性溶媒であるアセトニトリルに20℃で60分間浸漬を行ったのち取り出し、220℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂は実用上十分な強度があり、樹脂の線膨張係数は1.2×10-5/℃と小さく、高品質なものであった。
【0030】
比較例1
実施例1と同様の塗工、乾燥を行ったものを、非極性溶媒であるノルマルヘキサンおよびトルエンに20℃で10分間浸漬を行ったのち取り出し、220℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂の線膨張係数はそれぞれ3.9×10-5/℃、3.8×10-5/℃と大きかった。
【0031】
比較例2
実施例1と同様の塗工、乾燥を行ったものを、さらに220℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂の線膨張係数は3.8×10-5/℃と大きかった。
【0032】
実施例3
実施例1と同様の塗工、乾燥を行ったものを、40℃の水に4分間浸漬を行ったのち取り出し、220℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂は実用上十分な強度があり、樹脂の線膨張係数は1.1×10-5/℃と小さく、高品質なものであった。
【0033】
実施例4
厚み35μmの電解銅箔の粗化面にダイコーターを用いて合成例1で調整したポリイミド前駆体樹脂溶液を完全に硬化した後の厚みが25μmになるように塗工し、110℃にて2分間の乾燥を行ったところ、樹脂の含有溶媒濃度38%、閉環率は0であった。これを20℃の水に60分間浸漬を行ったのち取り出し、220℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して、閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂は実用上十分な強度があり、樹脂の線膨張係数は1.0×10-5/℃と小さく、高品質なものであった。
【0034】
実施例5
実施例4と同様の塗工を行った後、145℃にて30分間の乾燥行ったところ、樹脂の含有溶媒濃度18%、閉環率30%であった。これを20℃の水に60分間浸漬を行った後取り出し、110℃、220℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂は実用上十分な強度があり、樹脂の線膨張係数は2.3×10-5/℃と比較的小さく、高品質なものであった。
【0035】
比較例3
実施例4と同様の塗工、乾燥を行ったものを、さらに220℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂の線膨張係数は4.2×10-5/℃と大きかった。
【0036】
比較例4
実施例5と同様の塗工、乾燥を行ったものを、さらに110℃、220℃、360℃にてそれぞれ2分間加熱して閉環率が100%のフレキシブル配線用基板が得られた。このフレキシブル配線用基板の樹脂の線膨張係数は3.2×10-5/℃と大きかった。
【0037】
【発明の効果】
本発明の積層体は加工精度が高くかつ信頼性に優れた絶縁体を導体上で極めて容易に加工しうるものである。

Claims (3)

  1. 導体上に直接ポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、形成されたフィルム中の樹脂のイミド閉環率が30%未満で、樹脂濃度が50重量%以上となるまで加熱乾燥を行ったのち、導体上にポリイミド前駆体樹脂が保持されている状態のままポリイミド前駆体樹脂溶液を構成している溶媒と親和性があり、ポリイミド前駆体樹脂に対しては貧溶媒である極性溶媒の媒体中に浸漬したのち取り出し、次いで120℃以上に加熱してイミド化することを特徴とするフレキシブルプリント配線用基板の製造方法。
  2. ポリイミド前駆体樹脂溶液を構成している溶媒と親和性のある媒体が、溶解度パラメーターが9.4(cal/cm3 1/2 より大きい極性溶媒であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント配線用基板の製造方法。
  3. ポリイミド前駆体樹脂溶液を構成している溶媒と親和性のある媒体が、水系の媒体であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント配線用基板の製造方法。
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