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JP4172172B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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JP4172172B2
JP4172172B2 JP2001312533A JP2001312533A JP4172172B2 JP 4172172 B2 JP4172172 B2 JP 4172172B2 JP 2001312533 A JP2001312533 A JP 2001312533A JP 2001312533 A JP2001312533 A JP 2001312533A JP 4172172 B2 JP4172172 B2 JP 4172172B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(以下有機ELと略記する場合もある)素子および表示装置に関するものであり、詳しくは、発光輝度・寿命に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子、およびその有機エレクトロルミネッセンス素子を有する表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発光型の電子ディスプレイデバイスとして、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)がある。ELDの構成要素としては、無機エレクトロルミネッセンス素子や有機エレクトロルミネッセンス素子が挙げられる。無機エレクトロルミネッセンス素子は平面型光源として使用されてきたが、発光素子を駆動させるためには交流の高電圧が必要である。有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光する化合物を含有する発光層を、陰極と陽極で挟んだ構成を有し、発光層に電子及び正孔を注入して、再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光する素子であり、数V〜数十V程度の電圧で発光が可能であり、さらに、自己発光型であるために視野角に富み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるために省スペース、携帯性等の観点から注目されている。
【0003】
これまで、様々な有機EL素子が報告されている。たとえば、Appl.Phys.Lett.,Vol.51、913頁あるいは特開昭59−194393号に記載の正孔注入層と有機発光体層とを組み合わせたもの、特開昭63−295695号に記載の正孔注入層と電子注入輸送層とを組み合わせたもの、Jpn.Journal of Applied Phisycs,vol.127,No.2第269〜271頁に記載の正孔移動層と発光層と電子移動層とを組み合わせたものがそれぞれ開示されている。しかしながら、より高輝度な素子が求められており、エネルギー変換効率、発光量子効率の更なる向上が期待されている。
【0004】
また、発光寿命が短い問題点が指摘されている。こうした経時での輝度劣化の要因は完全には解明されていないが発光中のエレクトロルミネッセンス素子は自ら発する光、及びその時に発生する熱などによって薄膜を構成する有機化合物自体の分解、薄膜中での有機化合物の結晶化等、有機EL素子材料である有機化合物に由来する要因も指摘されている。
【0005】
また、電子輸送材料は、現在のところ、知見が少なく、反結合軌道を利用することも相俟って、実用に耐える有用なる高性能電子輸送材料は見いだされていない。例えば、九州大学の研究グループは、オキサジアゾール系誘導体である2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジゾール(t−BuPBD)をはじめ、薄膜安定性を向上させたオキサジアゾール二量体系誘導体の1,3−ビス(4−t−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾリル)ビフェニレン(OXD−1)、1,3−ビス(4−t−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾリル)フェニレン(OXD−7)(Jpn.J.Appl.Phys.vol.31(1992),p.1812)を提案している。また、山形大学の研究グループは、電子ブロック性に優れたトリアゾール系電子輸送材料による白色発光素子を提唱している(Science,3 March 1995,Vol.267,p.1332)。さらに、特開平5−331459号公報や特開平10−79297号公報には、フェナントロリン誘導体が電子輸送材料として有用であることが記載されている。
【0006】
これら公知の電子輸送材料の中で、陰極からの電子注入が有利(電子親和力が大きい)なものはフェナントロリン誘導体であるが、従来のフェナントロリン化合物(例えば、前記の特開平5−331459号、および同10−79297号等に記載のフェナントロリン誘導体)では、薄膜形成能が低く、容易に結晶化が起こるため、発光素子が破壊されてしまう問題があり、耐熱性や発光寿命が著しく悪く、実用に耐える素子性能を発現できなかった。
【0007】
また、フェナントロリン誘導体を発光材料として発光層に使用することも知られている。例えば特開平7−82551号には正孔輸送材料と積層した有機層2層構成の有機EL素子を作製した例が記載されている。また、特開平7−82552号にはフェナントロリンの類似体である2,2′−ビピリジル誘導体を発光材料に用いた例が記載されている。
【0008】
さらに、最近ではフェナントロリン誘導体の一種であるバソキュプロイン(BCP)をリン光ドーパントとともに発光層に添加(ホスト材料として使用)し、高効率の青緑発光を得たという報告がなされている(Appl.Phys.Lett.,vol.77,No.6,7August2000p.904〜906)。
【0009】
しかしながら何れの場合も、素子内で発生する熱により、該フェナントロリン誘導体およびビピリジル誘導体が容易に結晶化を起こしてしまうため、電子輸送材料に用いた場合と同様に耐熱性や発光寿命の点で大きな問題となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、発光輝度を向上し長寿命化した有機エレクトロルミネッセンス素子、およびその有機エレクトロルミネッセンス素子を用いた低消費電力、長寿命な表示装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成された。
【0012】
(1)構成する有機層の少なくとも1層に、前記一般式()で示される化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0014】
)前記有機層が電子輸送層であることを特徴とする(1)に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0015】
)前記有機層が発光層であることを特徴とする(1)に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0016】
)陰極と電子輸送層の間に、陰極バッファー層を有することを特徴とする(1)〜()の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
【0017】
)前記(1)〜()の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有する表示装置。
【0026】
即ち、発明者らが鋭意検討した結果、2,2′−ビピリジル誘導体を多量化した前記一般式(5)で表される化合物とすることにより、従来の問題点であった素子中での結晶化が防止でき、発光寿命が大幅に改善されることがわかった。
【0027】
また、前記一般式(5)で表される多量化した2,2′−ビピリジル誘導体を電子輸送材料に用いた場合には、従来の材料を用いた場合に比べ発光輝度が大きく増大することを見出した。
【0028】
さらに、前記一般式(5)で表される多量化した2,2′−ビピリジル誘導体を発光材料、特に発光ホスト材料として用いた場合には、非常に良好な発光特性が得られることがわかり、本発明を完成するに至ったものである。
尚、本発明とは異なる下記一般式(1)〜(3)及び一般式(6)で表される化合物も本発明の化合物と同等の性能を有するものである。
【化C】
Figure 0004172172
〔式中、Lは単なる結合手またはn価の連結基を表し、nは2以上8以下の整数を表し、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子または置換基またはLを表す。ただし、R〜Rのうち少なくとも1つはLを表す。またn個の、R〜Rとフェナントロリン核で形成されるフェナントロリン残基、は同一であっても異なっていても良く、さらにR〜Rの隣接する置換基同士は互いに縮合して環を形成しても良い。〕
【化D】
Figure 0004172172
〔式中、R〜R16はそれぞれ独立に水素原子または置換基または単なる結合手を表す。ただし、R〜Rのうちの何れか1つとR〜R16のうちの何れか1つは単なる結合手を表す。またR〜R16の隣接する置換基同士は互いに縮合して環を形成しても良い。〕
【化E】
Figure 0004172172
〔式中、Arはm価のアリーレン基を表し、mは2以上8以下の整数を表し、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子または置換基またはArを表す。ただし、R〜Rのうち少なくとも1つはArを表す。またm個の、R〜Rとフェナントロリン核で形成されるフェナントロリン残基、は同一であっても異なっていても良く、さらにR〜Rの隣接する置換基同士は互いに縮合して環を形成しても良い。〕
【化F】
Figure 0004172172
〔式中、Ar 2 はq価の芳香族炭化水素基を表し、qは2以上8以下の整数を表し、R 11 〜R 18 はそれぞれ独立に水素原子または置換基またはAr 2 を表す。ただし、R 11 〜R 18 のうち少なくとも1つはAr 2 を表す。またq個の、R 11 〜R 18 と2,2′−ビピリジル核で形成される2,2′−ビピリジル残基、は同一であっても異なっていても良く、さらにR 11 〜R 18 の隣接する置換基同士は互いに縮合して環を形成しても良い。〕
【0029】
以下に、本発明を詳細に説明する。
前記一般式(1)において、L1で表される連結基は、脂肪族系でも芳香族系でもよく、脂肪族系の場合は鎖状でも環状でもよい。前記一般式(4)におけるL2もL1と同様である。
【0030】
以下にL1およびL2の具体的代表例を示す。
【0031】
【化7】
Figure 0004172172
【0032】
【化8】
Figure 0004172172
【0033】
Raは水素原子または置換基を表す。
1およびL2で表される連結基として、好ましくは、連結基が単なる結合手である場合と、多価のアリーレン基である場合であり、価数としては2〜4価であることが好ましい。
【0034】
次に、R1〜R26で表される置換基について説明する。
1〜R26で表される置換基としては、アルキル基(メチル基、エチル基、i−プロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基等)、アルキルオキシ基(メトキシ基、エトキシ基、i−プロポキシ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基、1−ナフチルオキシ、4−トリルオキシ等)およびハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基、p−トリル基、p−クロロフェニル基等)、アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基、i−プロピルキオ基等)、アリールチオ基(フェニルチオ基等)、シアノ基、ニトロ基、複素環基(ピロール、ピロリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、ベンゾオキサゾリル等)等が挙げられる。好ましくは、アルキル基またはハロゲン原子であり、より好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル基またはフッ素原子である。
【0035】
前記一般式(3)において、Ar1で表されるm価のアリーレン基とは、任意の芳香族炭化水素化合物や芳香族複素環化合物からm個の水素原子または置換基を取り除いた残基のことであり、具体的には芳香環からm個の結合手が出ているm価の連結基のことである。
【0036】
前記芳香環とは、π電子の数が4n+2[nは自然数]を満たす環であり、炭化水素芳香環でも複素芳香環でもよく、π電子の数が4n+2[nは自然数]を満たす環の代表例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、アズレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、ペリレン環、ペンタセン環、ヘキサセン環、コロネン環、トリナフチレン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、1,2,4−トリアゾール環、1,2,3−トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、イソオキサゾール環、イソチアゾール環、フラザン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、キノリン環、イソインドール環、インドール環、イソキノリン環、フタラジン環、プリン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、プテリジン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、ペリミジン環、フェナントロリン環、フェナジン環等が挙げられる。またこれらは任意の置換基を複数個それぞれ独立に有していてもよく、その複数の置換基が互いに縮合してさらに環を形成してもよい。
【0037】
前記一般式(6)におけるAr2 は、q価の芳香族炭化水素化合物からq個の水素原子または置換基を取り除いた残基のことであり、具体的には芳香族炭化水素環からq個の結合手が出ているq価の連結基のことである。
【0038】
一般式(1)において、好ましいnの数は2〜4の整数であり、特に好ましいのは2または3である。一般式(3)において、好ましいmの数は2〜4の整数であり、特に好ましいのは2または3である。一般式(4)において、好ましいpの数は2〜4の整数であり、特に好ましいのは2または3である。一般式(6)において、好ましいqの数は2〜4の整数であり、特に好ましいのは2または3である。
【0039】
以下に一般式(1)〜(3)及び一般式(6)で表される参考化合物例及び一般式(5)で表される本発明の化合物例の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】
【化9】
Figure 0004172172
【0041】
【化10】
Figure 0004172172
【0042】
【化11】
Figure 0004172172
【0043】
【化12】
Figure 0004172172
【0044】
【化13】
Figure 0004172172
【0045】
【化14】
Figure 0004172172
【0046】
【化15】
Figure 0004172172
【0047】
以下、本発明の化合物の具体的合成法を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】
合成例1(参考化合物I−2の合成)
【0049】
【化16】
Figure 0004172172
【0050】
上記に示す反応経路により、J.Org.Chem.,EN,61,9,1996,3017〜3022に記載の条件で参考化合物I−2を合成した。
【0051】
合成例2(例示化合物II−17の合成)
【0052】
【化17】
Figure 0004172172
【0053】
上記に示す反応経路により、J.Chem.Soc.Dalton Trans.,EN,4,1990,1405〜1409に記載されている条件で例示化合物II−17を合成した。
【0054】
その他の化合物についても、公知の文献に記載の反応条件により容易に合成することができる。
【0055】
参考になる文献を挙げると、
Tetrahedron Lett.,EN,39,37,1998,6687〜6690
Tetrahedron,EN,50,36,1994,10685〜10692
J.Chem.Soc.Dalton Trans.,EN,20,1998,3479〜3488
J.Chem.Soc.Dalton Trans.,EN,13,1993,1947〜1958
J.Heterocycl.Chem.,1,1964,112
等がある。
【0056】
本発明の化合物は、それ自体発光材料として有効に使用できるし、さらに下記に示すような公知の発光ドーパントと組み合わせて発光層に用いる(発光ホストとして)こともできる。また、金属電極からの優れた電子注入性および電子輸送性に非常に優れているため、他の発光材料を用いた素子において、電子輸送材料として使用した場合、優れた発光効率を示す。
【0057】
即ち、本発明の化合物は、有機EL素子を構成する有機層の少なくとも1層に含有されていればよく、有機層としては、発光層の他に、正孔輸送層、電子輸送層、陽極バッファー層および陰極バッファー層等であり、陰極と陽極で狭持された構造をとる。
【0058】
具体的には、
(i)陽極/発光層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
(iii)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極などの構造がある。
【0059】
本発明の化合物は、いずれの層中に含有されていてもかまわないが、発光層または電子輸送層に含有されていることが好ましく、電子輸送層に含有されていることが特に好ましい。
【0060】
上記発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子および正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であっても良い。
【0061】
発光層に使用される材料(以下、発光材料という)は、蛍光または燐光を発する有機化合物または錯体であることが好ましく、有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができる。このような発光材料は、主に有機化合物であり、所望の色調により、例えば、Macromol.Synth.,125巻,17〜25頁に記載の化合物等を用いることができる。
【0062】
発光材料は、発光性能の他に、正孔輸送機能や電子輸送機能を併せ持っていても良く、正孔輸送材料や電子輸送材料の殆どが、発光材料としても使用できる。
【0063】
発光材料は、p−ポリフェニレンビニレンやポリフルオレンのような高分子材料でも良く、さらに前記発光材料を高分子鎖に導入した、または前記発光材料を高分子の主鎖とした高分子材料を使用しても良い。
【0064】
また、発光層にはドーパント(ゲスト物質)を併用してもよく、EL素子のドーパントとして使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。ドーパントの具体例としては、例えば、キナクリドン、DCM(4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン)、クマリン誘導体、ローダミン、ルブレン、デカシクレン、ピラゾリン誘導体、スクアリリウム誘導体、ユーロピウム錯体、イリジウム錯体、プラチナ錯体等がその代表例として挙げられる。
【0065】
この発光層は、上記化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。発光層としての膜厚は、特に制限はないが、通常は5nm〜5μmの範囲で選ばれる。この発光層は、これらの発光材料一種又は二種以上からなる一層構造であってもよいし、あるいは、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
【0066】
また、この発光層は、特開昭57−51781号公報に記載されているように、樹脂などの結着材と共に上記発光材料を溶剤に溶かして溶液としたのち、これをスピンコート法などにより薄膜化して形成することができる。このようにして形成された発光層の膜厚については、特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるが、通常は5nm〜5μmの範囲である。
【0067】
次に正孔輸送層および電子輸送層について説明する。
正孔輸送層は、陽極より注入された正孔を発光層に伝達する機能を有し、この正孔輸送層を陽極と発光層の間に介在させることにより、より低い電界で多くの正孔が発光層に注入され、そのうえ、発光層に陰極、陰極バッファー層又は電子輸送層より注入された電子は、発光層と正孔輸送層の界面に存在する電子の障壁により、発光層内の界面に累積され発光効率が向上するなど発光性能の優れた素子となる。この正孔輸送層の材料(以下、正孔注入材料、正孔輸送材料という)については、前記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝材料において、正孔の電荷注入輸送材料として慣用されているものやEL素子の正孔輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
【0068】
上記正孔輸送材料は、正孔の注入もしくは輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。この正孔輸送材料としては、例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマーなどが挙げられる。正孔輸送材料としては、上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
【0069】
上記芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、さらには、米国特許第5061569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(α−NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)などが挙げられる。
【0070】
さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
【0071】
また、p型−Si,p型−SiCなどの無機化合物も正孔輸送材料として使用することができる。この正孔輸送層は、上記正孔輸送材料を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度である。この正孔輸送層は、上記材料の一種又は二種以上からなる一層構造であってもよく、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。さらに、必要に応じて用いられる電子輸送層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。
【0072】
この電子輸送層に用いられる材料(以下、電子輸送材料という)の例としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレンなどの複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体などが挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。
【0073】
さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
【0074】
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えばトリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq3)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)など、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、又はそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基などで置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。また、発光層の材料として用いられるジスチリルピラジン誘導体も、電子輸送材料として用いることができるし、正孔輸送層と同様に、n型−Si、n型−SiCなどの無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
【0075】
この電子輸送層は、上記化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法などの公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。電子輸送層としての膜厚は、特に制限はないが、通常は5nm〜5μmの範囲で選ばれる。この電子輸送層は、これらの電子輸送材料一種又は二種以上からなる一層構造であってもよいし、あるいは、同一組成又は異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
【0076】
さらに、陽極と発光層または正孔注入層の間、および、陰極と発光層または電子注入層との間にはバッファー層(電極界面層)を存在させてもよい。
【0077】
バッファー層とは、駆動電圧低下や発光効率向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(第123頁〜第166頁)に詳細に記載されており、陽極バッファー層と陰極バッファー層とがある。
【0078】
陽極バッファー層は、特開平9−45479号、同9−260062号、同8−288069号等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。
【0079】
陰極バッファー層は、特開平6−325871号、同9−17574号、同10−74586号等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。
【0080】
特に、本発明の有機EL素子において、陰極バッファー層が存在した場合、駆動電圧低下や発光効率向上が大きく得られた。
【0081】
上記バッファー層はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるが、その膜厚は0.1〜100nmの範囲が好ましい。
【0082】
さらに上記基本構成層の他に必要に応じてその他の機能を有する層を積層してもよく、例えば特開平11−204258号、同11−204359号、および「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発行)」の第237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層などのような機能層を有していても良い。
【0083】
次に有機EL素子の電極について説明する。有機EL素子の電極は、陰極と陽極からなる。
【0084】
この有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAuなどの金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnOなどの導電性透明材料が挙げられる。
【0085】
上記陽極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また、陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10nm〜200nmの範囲で選ばれる。
【0086】
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属などが挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化などに対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えばマグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、リチウム/アルミニウム混合物などが好適である。
【0087】
更に本発明の有機EL素子に用いる陰極としては、アルミニウム合金が好ましく、特にアルミニウム含有量が90質量%以上100質量%未満であることが好ましく、最も好ましくは95質量%以上100質量%未満である。これにより、有機EL素子の発光寿命や、最高到達輝度を非常に向上させることができる。
【0088】
上記陰極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。なお、発光を透過させるため、有機EL素子の陽極又は陰極のいずれか一方が、透明又は半透明であれば発光効率が向上し好都合である。
【0089】
本発明の有機EL素子に好ましく用いられる基板は、ガラス、プラスチックなどの種類には特に限定はなく、また、透明のものであれば特に制限はない。本発明のエレクトロルミネッセンス素子に好ましく用いられる基板としては例えばガラス、石英、光透過性プラスチックフィルムを挙げることができる。
【0090】
光透過性プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。
【0091】
次に、該有機EL素子を作製する好適な例を説明する。例として、前記の陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極からなるEL素子の作製法について説明すると、まず適当な基板上に、所望の電極物質、例えば陽極用物質からなる薄膜を、1μm以下、好ましくは10〜200nmの範囲の膜厚になるように、蒸着やスパッタリングなどの方法により形成させ、陽極を作製する。次に、この上に陽極バッファー層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極バッファー層の材料からなる薄膜を形成させる。
【0092】
この有機薄膜層の薄膜化の方法としては、前記の如くスピンコート法、キャスト法、蒸着法などがあるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくいなどの点から、真空蒸着法またはスピンコート法が特に好ましい。さらに層ごとに異なる製膜法を適用しても良い。製膜に蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は、使用する化合物の種類、分子堆積膜の目的とする結晶構造、会合構造などにより異なるが、一般にボート加熱温度50〜450℃、真空度10-6〜10-2Pa、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−50〜300℃、膜厚5nm〜5μmの範囲で適宜選ぶことが望ましい。
【0093】
これらの層の形成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を、1μm以下好ましくは50〜200nmの範囲の膜厚になるように、例えば蒸着やスパッタリングなどの方法により形成させ、陰極を設けることにより、所望のEL素子が得られる。この有機EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して正孔注入層から陰極まで作製するのが好ましいが、途中で取り出して異なる製膜法を施してもかまわない。その際には作業を乾燥不活性ガス雰囲気下で行う等の配慮が必要となる。
【0094】
また作製順序を逆にして、陰極、陰極バッファー層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、陽極バッファー層、陽極の順に作製することも可能である。このようにして得られたEL素子に、直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧5〜40V程度を印加すると、発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れずに発光は全く生じない。さらに、交流電圧を印加する場合には、陽極が+、陰極が−の状態になったときのみ発光する。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
【0095】
本発明の有機EL素子は、照明用や露光光源のような一種のランプとして使用しても良いし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用しても良い。動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式でもアクティブマトリクス方式でもどちらでも良い。また、異なる発光色を有する本発明の有機EL素子を2種以上使用することにより、フルカラー表示装置を作製することが可能である。
【0096】
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子から構成される表示装置の一例を図面に基づいて以下に説明する。
【0097】
図1は、有機エレクトロルミネッセンス素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。有機エレクトロルミネッセンス素子の発光により画像情報の表示を行う、例えば、携帯電話等のディスプレイの模式図である。
【0098】
ディスプレイ1は、複数の画素を有する表示部A、画像情報に基づいて表示部Aの画像走査を行う制御部B等からなる。
【0099】
制御部Bは、表示部Aと電気的に接続され、複数の画素それぞれに外部からの画像情報に基づいて走査信号と画像データ信号を送り、走査信号により走査線毎の画素が画像データ信号に応じて順次発光して画像走査を行って画像情報を表示部Aに表示する。
【0100】
図2は、表示部の模式図である。
表示部Aは基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、複数の画素3等とを有する。表示部Aの主要な部材の説明を以下に行う。
【0101】
図においては、画素3の発光した光が、白矢印方向(下方向)へ取り出される場合を示している。
【0102】
配線部の走査線5及び複数のデータ線6は、それぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。
【0103】
画素3は、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素を、適宜、同一基板上に並置することによって、フルカラー表示が可能となる。
【0104】
次に、画素の発光プロセスを説明する。図3は、アクティブマトリックス回路の模式図である。画素は、有機エレクトロルミネッセンス素子10、スイッチングトランジスタ11、駆動トランジスタ12、コンデンサ13等を備えている。複数の画素に有機エレクトロルミネッセンス素子10として、実施例4、5の赤色、緑色、青色発光有機エレクトロルミネッセンス素子を用い、これらを同一基板上に並置することでフルカラー表示を行うことができる。
【0105】
図3において、制御部B(不図示、図1記載)からデータ線6を介してスイッチングトランジスタ11のドレインに画像データ信号が印加される。そして、制御部Bから走査線5を介してスイッチングトランジスタ11のゲートに走査信号が印加されると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオンし、ドレインに印加された画像データ信号がコンデンサ13と駆動トランジスタ12のゲートに伝達される。
【0106】
画像データ信号の伝達により、コンデンサ13が画像データ信号の電位に応じて充電されるとともに、駆動トランジスタ12の駆動がオンする。駆動トランジスタ12は、ドレインが電源ライン7に接続され、ソースが有機エレクトロルミネッセンス素子10の電極に接続されており、ゲートに印加された画像データ信号の電位に応じて電源ライン7から有機エレクトロルミネッセンス素子10に電流が供給される。
【0107】
制御部Bの順次走査により走査信号が次の走査線5に移ると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフする。しかし、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフしてもコンデンサ13は充電された画像データ信号の電位を保持するので、駆動トランジスタ12の駆動はオン状態が保たれて、次の走査信号の印加が行われるまで有機エレクトロルミネッセンス素子10の発光が継続する。順次走査により次に走査信号が印加されたとき、走査信号に同期した次の画像データ信号の電位に応じて駆動トランジスタ12が駆動して有機エレクトロルミネッセンス素子10が発光する。
【0108】
すなわち、有機エレクトロルミネッセンス素子10の発光は、複数の画素それぞれの有機エレクトロルミネッセンス素子10に対して、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタ11と駆動トランジスタ12を設けて、複数の画素3それぞれの有機エレクトロルミネッセンス素子10の発光を行っている。このような発光方法をアクティブマトリクス方式と呼んでいる。
【0109】
ここで、有機エレクトロルミネッセンス素子10の発光は、複数の階調電位を持つ多値の画像データ信号による複数の階調の発光でもよいし、2値の画像データ信号による所定の発光量のオン、オフでもよい。
【0110】
また、コンデンサ13の電位の保持は、次の走査信号の印加まで継続して保持してもよいし、次の走査信号が印加される直前に放電させてもよい。
【0111】
本発明においては、上述したアクティブマトリクス方式に限らず、走査信号が走査されたときのみデータ信号に応じて有機エレクトロルミネッセンス素子を発光させるパッシブマトリクス方式の発光駆動でもよい。
【0112】
図4は有機エレクトロルミネッセンス素子を厚さ方向から見た断面図である。図中、10aはAl製の陰極、10bは発光層を含む有機層、10cは陽極(ITO透明電極)、10dは透明基板である。陰極10a及び透明電極10cを介して有機層10bに電流が供給されると電流量に応じて図中白色矢印方向に光を発生させる。
【0113】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0114】
実施例1
陽極としてガラス上にITOを150nm成膜した基板(NHテクノグラス社製:NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をi−プロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。この透明支持基板を、市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方、モリブデン製抵抗加熱ボートに、α―NPDを200mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにDPVBiを200mg入れ、また別のモリブデン製抵抗加熱ボートにAlq3を200mg入れ、また別のモリブデン製抵抗加熱ボートに比較化合物(1)を200mg入れ真空蒸着装置に取付けた。
【0115】
次いで、真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、α−NPDの入った前記加熱ボートに通電して、220℃まで加熱し、蒸着速度0.1〜0.3nm/secで透明支持基板に膜厚25nmで蒸着し、正孔注入/輸送層を設けた。さらに、DPVBiの入った前記加熱ボートに通電して、220℃まで加熱し、蒸着速度0.1〜0.3nm/secで膜厚20nmで蒸着し、発光層を設けた。
【0116】
ついで、比較化合物(1)の入った前記加熱ボートに通電して、220℃まで加熱し、蒸着速度0.1〜0.3nm/secで30nmの電子輸送層を設けた。更に、Alq3の入った前記加熱ボートを通電して、220℃まで加熱し、蒸着速度0.1〜0.3nm/secで膜厚30nmの電子注入層を設けた。
【0117】
次に、真空槽をあけ、電子輸送層の上にステンレス鋼製の長方形穴あきマスクを設置し、一方、モリブデン製抵抗加熱ボートにマグネシウム3gを入れ、タングステン製の蒸着用バスケットに銀を0.5g入れ、再び真空槽を2×10-4Paまで減圧した後、マグネシウム入りのボートに通電して蒸着速度1.5〜2.0nm/secでマグネシウムを蒸着し、この際、同時に銀のバスケットを加熱し、蒸着速度0.1nm/secで銀を蒸着し、前記マグネシウムと銀との混合物から成る陰極(200nm)とすることにより、比較用有機EL素子OLED1−1を作製した。図5に有機EL素子OLED1−1の層構成の模式図を示す。
【0118】
上記有機EL素子OLED1−1の比較化合物(1)を表1に記載の化合物に替えた以外は有機EL素子OLED1−1と同様にして、有機EL素子OLED1−2〜12を作製した。
【0119】
これらの素子を温度23度、乾燥窒素ガス雰囲気下で10V直流電圧印可による連続点灯を行い、点灯開始時の発光輝度(cd/m2)、発光効率(lm/W)および輝度の半減する時間(H)を測定した。発光輝度、輝度の半減する時間および発光効率は有機EL素子OLED1−1のそれぞれを100とした相対値で表した。結果を表1に示す。なお、全ての素子において発光色は青色だった。
【0120】
【化18】
Figure 0004172172
【0121】
【化19】
Figure 0004172172
【0122】
【表1】
Figure 0004172172
【0123】
表1より、本発明の化合物を用いた有機EL素子は、点灯開始時の発光輝度、発光効率及び輝度の半減する時間が改善されているのが分かる。特に、輝度の半減する時間(半減寿命)が大きく改善されているのが分かる。
【0124】
実施例2
実施例1で作製した有機EL素子OLED1−3の陰極をAlに置き換え、電子輸送層と陰極の間にフッ化リチウムを膜厚0.5nm蒸着して陰極バッファー層を設けた以外は同様にして有機EL素子OLED2−1を作製した。
【0125】
実施例1と同様に点灯開始時の発光輝度(cd/m2)、発光効率(lm/W)および輝度の半減する時間を測定したところ、有機エレクトロルミネッセンス素子OLED1−1との相対比較で、発光輝度145、発光効率133、輝度の半減する時間360となった。また、有機EL素子OLED1−4〜12についても、同様に、陰極バッファー層を導入するとさらに効果的であった。
【0126】
実施例3
実施例1で使用したITO透明電極付き透明支持基板を、実施例1と同条件で洗浄後、実施例1と同じ要領で図6の模式図に示す材料を用い、同図に示す膜厚で製膜し、比較用有機EL素子OLED3−1を作製した。
【0127】
上記有機EL素子OLED3−1の比較化合物(1)を表2に記載の化合物に替えた以外は有機EL素子OLED3−1と同様にして、有機EL素子OLED3−2〜7を作製した。
【0128】
なお、発光層は、ホスト材料(比較化合物(1)または本発明の化合物)とリン光ドーパント材料Ir(ppy)3を質量比で100:7になるように共蒸着して形成した。
【0129】
これらの素子を温度23度、乾燥窒素ガス雰囲気下で10V直流電圧印可による連続点灯を行い、点灯開始時の発光輝度(cd/m2)、発光効率(lm/W)および輝度の半減する時間(H)を測定した。発光輝度、輝度の半減する時間および発光効率は有機エレクトロルミネッセンス素子OLED3−1のそれぞれを100とした相対値で表した。結果を表2に示す。
【0130】
【表2】
Figure 0004172172
【0131】
表2より、本発明の化合物を用いた有機EL素子は、点灯開始時の発光輝度、発光効率及び輝度の半減する時間が改善されていることが分かる。特に、輝度の半減する時間が改善されているのが分かる。
【0132】
実施例4
本発明の化合物I−8とDCMを100:1の質量比で蒸着した膜厚20nmの発光層を使用する以外は、実施例1のOLED1−3と同様の方法で有機EL素子OLED4−1を作製した。これらの素子を温度23度、乾燥窒素ガス雰囲気下で10V直流電圧印可すると、赤色の発光が得られた。上記有機エレクトロルミネッセンス素子OLED4−1の、DCMをQd−2またはBCzVBiに替えることによって、それぞれ、緑色または青色の発光が得られた。
【0133】
実施例5
実施例1のOLED1−1〜12において、それぞれの有機EL素子の発光層に用いたDPVBiをそれぞれAlq3またはAlq3とDCMを100:1の質量比で蒸着した発光層に置き替えた以外は同様にして、有機EL素子を作製し、点灯開始時の発光輝度(cd/m2)および輝度の半減する時間を測定した。その結果、実施例1と同様に、本発明の化合物を電子輸送層に用いた有機EL素子において、点灯開始時の発光輝度(cd/m2)および輝度の半減する時間の改善が確認された。
【0134】
なお、Alq3を発光層として用いた場合は緑色の発光が得られ、Alq3とDCMを100:1とした発光層からは赤色の発光が得られた。
【0135】
実施例6
実施例4および5で作製したそれぞれ赤色、緑色、青色発光有機エレクトロルミネッセンス素子を同一基板上に並置し、図2及び図3に示すアクティブマトリクス方式フルカラー表示装置を作製した。該フルカラー表示装置を駆動することにより、輝度の高い鮮明なフルカラー動画表示が得られた。
【0136】
【発明の効果】
本発明の化合物を用いることにより、発光輝度が高く、長寿命化した有機エレクトロルミネッセンス素子、およびその有機エレクトロルミネッセンス素子を用いた低消費電力、長寿命な表示装置をうることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機エレクトロルミネッセンス素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。
【図2】表示部の模式図である。
【図3】アクティブマトリックス回路の模式図である。
【図4】有機エレクトロルミネッセンス素子を厚さ方向から見た断面図である。
【図5】実施例1におけるOLED1−1の層構成の模式図である。
【図6】実施例3におけるOLED3−1の層構成の模式図である。
【符号の説明】
1 ディスプレイ
3 画素
5 走査線
6 データ線
7 電源ライン
10 有機エレクトロルミネッセンス素子
10a 陰極
10b 有機層
10c 透明電極
10d 透明基板
11 スイッチングトランジスタ
12 駆動トランジスタ
13 コンデンサ
A 表示部(ディスプレイ)
B 制御部

Claims (5)

  1. 構成する有機層の少なくとも1層に、下記一般式(5)で示される化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 0004172172
    〔式中、R11〜R26はそれぞれ独立に水素原子または置換基または単なる結合手を表す。ただし、R11〜R18のうちの何れか1つとR19〜R26のうちの何れか1つは単なる結合手を表す。またR11〜R26の隣接する置換基同士は互いに縮合して環を形成しても良い。〕
  2. 前記有機層が電子輸送層であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記有機層が発光層であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 陰極と電子輸送層の間に、陰極バッファー層を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有する表示装置。
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