JP4162738B2 - 光重合型歯科矯正用レジン組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科医療において顎運動機能障害の治療に使用されるスプリントの作製に好適な光重合型歯科矯正用レジン組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、顎機能障害(顎関節症),ブラキシズム,咬合異常等の顎運動機能障害の治療には、患者の口腔内にスプリントあるいはバイトプレートと称する厚さ1〜3mmで歯牙咬合面を覆う形状を成す矯正装置を一定期間患者に装着させることによって、下顎を正常な状態に導く矯正治療法が行われている。
【0003】
通常、これらの矯正装置の作製には、歯科用の即時常温重合型レジンや加熱重合型レジンなどのアクリル樹脂が用いられ、以下のような手順で行われている。 即時重合型レジンを用いる場合には、患者の口腔内を印象採得して作製した石膏模型を咬合器にセットして口腔内を再現した顎模型を使用し、先ず即時重合型レジンの粉と液とを混合してペーストとし、次いでこのペーストを平板状にして顎模型の歯列の上に軽く圧接して成形し咬合調整と形態調整とを行い、レジンが硬化した後、バー等で最終的に辺縁等の形態調整と研磨とを行う手順で作製されている。
【0004】
また、加熱重合型レジンを用いる場合には、即時重合型レジンの場合と同様にして作製した顎模型を使用し、先ず顎模型上で歯科技工用ワックスを用いて矯正装置と同型のワックス模型を作り、このワックス模型を重合用フラスコ内に石膏で埋没し、石膏が硬化した後にワックスを熱湯などで流鑞して得られた空隙に加熱重合型レジンの粉と液とを混合して餅状としたレジンを填入し、一定時間加熱してレジンを重合させ、その後にフラスコから掘り出し、形態調整と研磨とを行う手順で作製されている。
【0005】
このように従来の矯正装置の作製方法は、口腔内を再現した顎模型を使用した間接法により行われているため、多大の手間と時間とが掛かっているばかりでなく、これらの作業行程はすべて手作業であるため術者によるバラツキが多く精度的にも充分満足するものが得られていないのが現状である。また、完成した矯正装置にはアクリル樹脂固有の硬くて脆い性質が継承され、一般に弾力性が乏しく破折し易い性質がある。更に通常、スプリントなどの矯正装置は、歯牙のアンダーカットを利用して口腔内に保持されるものであるが、アンダーカットを大きくして保持力を大きく設計した場合には、材料の弾力性が乏しいことに起因して着脱時に破損し易くなり、一方、アンダーカットを少なく設計すると矯正装置を充分に保持することができず脱落し易くなる欠点もある。そのため、場合によっては、クラスプ等を新たに設けて矯正装置を保持する必要が生じて、矯正装置の構造が複雑になったり、装置の作製や調整が非常に難しくなり時間や手間が掛かったりするという問題が生じている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、顎模型を使用することなく、患者の口腔内で短時間に精度の良い矯正装置を直接作製でき、しかも得られた矯正装置は適度の弾力性を有し、クラスプ等の保持構造を付与することなく歯列のアンダーカットを利用するだけで充分な保持力を得ることができる歯科矯正用レジン組成物を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討の結果、歯科矯正用レジン組成物を光硬化タイプとすることによって1ペーストとして、従来のような粉と液とを混合してペーストにする作業を無くし、口腔内で光照射により硬化させることによって顎模型を作製することなく患者の口腔内で直接、短時間に精度の良い矯正装置を作製できるようにすると共に、特定の樹脂から成る重量平均分子量が100〜300であって少なくとも1個の不飽和二重結合を有し、ウレタン結合を持たない(メタ)アクリレートからなる光重合型歯科矯正用レジン組成物中に、特定の樹脂から成る重量平均分子量が300〜5000であって少なくとも1個の不飽和二重結合を有し、ウレタン結合を持つ(メタ)アクリレートと、架橋ポリウレタン粉末とを組み合わせて配合させることによって、硬化体に弾力性を与え、クラスプ等の保持構造を設けることなく歯牙のアンダーカットを利用するだけで充分に矯正装置を保持させることができ、同時に矯正装置の着脱する時の破損も防ぐことができることを究明して本発明を完成したのである。
【0008】
【発明の実施の形態】
即ち、本発明に係る光重合型歯科矯正用レジン組成物は、
a)アルキルメタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、1 , 3−ブチレングリコールジメタクリレート、1 , 4−ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1 , 6−ヘキサンジオールジメタクリレート、又はこれらのアクリレートの単独あるいは2種以上である、重量平均分子量が100〜300であって、少なくとも1個の不飽和二重結合を有し、ウレタン結合を持たない(メタ)アクリレート;5〜50重量%、
b)ジ−2−メタクリロキシエチル−2 , 2 , 4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、1 , 3 , 5−トリス[1 , 3−ビス(メタクリロイルオキシ)−2−プロポキシカルボニルアミノヘキサン]−1 , 3 , 5−(1H , 3H , 5H)トリアジン−2 , 4 , 6−トリオン、又はこれらのアクリレート、2 , 2 ' −ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレート又は2−ヒドロキシエチルアクリレートとから成るウレタンオリゴマー、1 , 3−ブタンジオールとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレート又は2−ヒドロキシエチルアクリレートとから成るウレタンオリゴマーの単独あるいは2種以上である、重量平均分子量が300〜5000であって、少なくとも1個の不飽和二重結合を有し、ウレタン結合を持つ(メタ)アクリレート;10〜60重量%、
c)架橋ポリウレタン粉末;5〜30重量%、
d)無機質充填材;10〜50重量%、
e)光重合開始剤;0.03〜3重量%
の各成分から成ることを特徴とするものであり、更に無機質充填材の60重量%以下が有機無機複合充填材に置き換えられているものも含んでいる。
【0009】
前記a成分である「重量平均分子量が100〜300であって、少なくとも1個の不飽和二重結合を有し、ウレタン結合を持たない(メタ)アクリレート」は、光重合型歯科矯正用レジン組成物の硬化に際して架橋材として働き、重合硬化後の組成物の強度を増し、矯正装置の長期間な物性安定に有効に作用するものであり、アルキルメタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、又はこれらのアクリレートの単独あるいは2種以上を混合して使用する。しかし、重量平均分子量が100未満の場合はモノマーが揮発し易くなり、300を超える場合は硬化体が脆くなって耐久性が乏しくなり適当でない。また、配合量が5重量%未満の場合には硬化体の強度が不充分となり、50重量%を超えた場合には硬化体が硬くなり過ぎて充分な弾力性が得られなくなる。
【0010】
前記b成分である「重量平均分子量が300〜5000であって、少なくとも1個の不飽和二重結合を有し、ウレタン結合を持つ(メタ)アクリレート」は、c成分である「架橋ポリウレタン粉末」と併用することにより重合後の硬化体に弾力性を与える作用を有するものであり、ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、1,3,5−トリス[1,3−ビス(メタクリロイルオキシ)−2−プロポキシカルボニルアミノヘキサン]−1,3,5−(1H,3H,5H)トリアジン−2,4,6−トリオン、又はこれらのアクリレート、2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレート又は2−ヒドロキシエチルアクリレートとから成るウレタンオリゴマー、1,3−ブタンジオールとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレート又は2−ヒドロキシエチルアクリレートとから成るウレタンオリゴマーを単独あるいは2種以上を混合して使用する。しかし、重量平均分子量が300未満の場合にはペーストが崩れ易くなり、5000を超えた場合にはペーストが硬くなって成形しにくくなり適当でない。また、配合量が10重量%未満の場合には硬化体に矯正装置として必要な強度と弾力性が得られなくなり、60重量%を超えるとペーストが脆くなり操作性が低下する。
【0011】
前記c成分である「架橋ポリウレタン粉末」は、ポリウレタンの弾力性を利用して硬化体の弾性率を下げる効果を有するものであり、弾性率が下がることにより矯正装置の先端など薄い部分が装脱着時に破損してしまうという問題点が解消され、クラスプ等の保持構造を付与することなく歯列のアンダーカットを利用するだけで充分な保持力を得ることを可能とするものである。この架橋ポリウレタン粉末が、5重量%未満の場合には硬化体の弾性率を充分に下げることができず、30重量%を超えた場合には硬化体が脆くなる。また、交差結合(クロスリンキング)を有さないポリウレタン粉末は、モノマー中でポリマーが膨潤し易くなって保存安定性が悪化し適当でない。
【0012】
前記d成分である「無機質充填材」は、硬化体に強度を与える作用を有するものであって、具体的には、バリウムガラス,アルミナガラス,カリウムガラス等の各種ガラス、シリカ、合成ゼオライト、リン酸カルシウム、長石、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、石英などの粉末であり、通常は平均粒子径が100μm以下のものが用いられるが、粒子の小さいものとしては数nmの微粒子状のものも用いることができる。これらの無機質充填材は予めシラン物質を用いて表面処理したものを用いることが望ましい。この表面処理剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シランなどの有機ケイ素化合物が用いられ、表面処理は公知のシラン処理法により行われる。無機質充填材の配合量が、10重量%未満の場合には硬化体が脆くなり、50重量%を超える場合には組成物ペーストが硬くなり過ぎて操作性が低下する傾向がある。なお、本発明に係る光重合型歯科矯正用レジン組成物では、硬化時の重合収縮を抑える目的で無機質充填材の一部を有機無機複合充填材に置き換えて配合することも可能であるが、強度の低下が生ずるため全充填材の60重量%以下に抑えることが必要である。この有機無機複合充填材としては、上記の無機質充填材をモノマーと混合して硬化させた後、粉砕して得られる有機無機複合充填材が使用される。
【0013】
前記e成分である「光重合開始剤」としては、390〜830nmの可視光線の作用により光重合型歯科矯正用レジン組成物を重合させることのできる増感剤と還元剤との組み合わせから成る光重合開始剤が用いられる。
増感剤としては、カンファーキノン、ベンジル、ジアセチル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジ(2−メトキシエチル)ケタール、4,4´−ジメチルベンジル−ジメチルケタール、アントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−クロロアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、1−ヒドロキシアントラキノン、1−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1−ブロモアントラキノン、チオキサントン、2ーイソプロピルチオキサントン、2ーニトロチオキサントン、2ーメチルチオキサントン、2,4ージメチルチオキサントン、2,4ージエチルチオキサントン、2,4ージイソプロピルチオキサントン、2ークロロー7ートリフルオロメチルチオキサントン、チオキサントンー10,10ージオキシド、チオキサントンー10ーオキサイド、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノン、ビス(4ージメチルアミノフェニル)ケトン、4,4'−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド、アジド基を含む化合物などがあり、これらの増感剤は1種もしくは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、還元剤としては3級アミン等が一般に使用され、3級アミンとしては、N,Nージメチルーp−トルイジン、N,Nージメチルアミノエチルメタクリレート、トリエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルなどがあり、また他の還元剤として、ベンゾイルパーオキサイド、スルフィン酸ソーダ誘導体、有機金属化合物等が挙げられ、これらの還元剤は1種もしくは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
なお、光重合開始剤の配合量が、0.03重量%未満の場合には充分な光重合効果を得ることができなくなり、3重量%を超えると光照射を行う前に重合が開始されてしまい適当でない。
【0014】
なお、本発明に係る光重合型歯科矯正用レジン組成物には、必要に応じて公知の重合禁止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料、酸化防止剤、抗菌剤、界面活性剤などを添加してもよい。
【0015】
このような成分から成る本発明に係る光重合型歯科矯正用レジン組成物は、硬化体が適度な弾性を有することを特徴とするものであるが、具体的には、硬化体の3点曲げ試験による弾性率が0.2〜1.5GPa、弾性歪が10〜30%の範囲にあると、矯正装置の先端や薄い部分に負荷が生じた場合にも破損しにくいことが臨床的に確認されている。
【0016】
なお、本発明に係る光重合型歯科矯正用レジン組成物は、配合時にペースト状を成すものであるが、所定厚さに押し出し成形され適度な可塑性を有するシート状として提供されるものであり、実際にスプリントを作製する場合には、シート状の光重合型歯科矯正用レジン組成物を患者の上顎歯列に当て、圧接及びトリミングを行ってスプリントの形に概形を整え、次いで下顎を軽く咬合させ更に形態調整及び咬合関係による調整を行い、その後に口腔内でハンドタイプの歯科用可視光線照射器を用いて数分間光照射し仮重合を行い、最後に仮重合した矯正装置を上顎より外し歯科用光重合器で完全重合を行って完全硬化させ、最終的な形態修正と研磨とを行いスプリントが完成する。この方法は、顎模型を使用することなく患者の口腔内で直接矯正装置を作製する方法であるため、短時間で精度の良い矯正装置を作製することができるのである。また、得られたスプリントは、弾力性があることからクラスプ等の保持構造を付与することなく歯列のアンダーカットを利用するだけで充分な保持力を得ることができ、しかもその弾力性は長期に渡って維持されるため着脱が容易になるばかりでなく着脱時に破損することもないという優れた効果を有するものである。
【0017】
【実施例】
以下、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0018】
<実施例1>
a成分:
・1,3−ブチレングリコールジメタクリレート 8.3重量%
(重量平均分子量;226)
b成分:
・ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリ 8.3重量%
メチルヘキサメチレンジカルバメート
(重量平均分子量;471)
・ウレタンオリゴマー 31.6重量%
(重量平均分子量;1508)
[商品名「NKオリゴU−108」(新中村化学社製)]
┌2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと、┐
│2−オキシパノンと、 │
│ヘキサメチレンジイソシアネートと、 │
│2−ヒドロキシエチルメタクリレートと │
└から成るウレタンオリゴマー ┘
c成分:
・架橋ポリウレタン粉末(平均粒径14μm) 20.0重量%
[商品名「アートパールC−400」(根上工業社製)]
d成分:
・超微細シリカ(平均粒径:0.016μm) 20.0重量%
商品名「R−972」(日本アエロジル社製)]
・有機無機複合粉末(平均粒径:50μm) 10.0重量%
┌トリメチロールプロパントリメタクリレート:80重量%,┐
│アゾイソブチロニトリル:1重量%, │
│微細粉シリカ(平均粒径0.016μm):19重量% │
└から成る混合物を熱硬化させ粉砕した粉末 ┘
e成分:
・カンファーキノン 0.6重量%
・4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.6重量%
重合禁止剤:
・ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン 0.6重量%
の割合で秤量し、混合・練和して光重合型歯科矯正用レジン組成物を得た。
【0019】
この組成物を2mm×2mm×25mmの金型に填入し、セロファンを介してガラス板にて圧接し片側上方より歯科用光重合器(ラボライトLV-II:ジーシー社製)にて可視光線を5分間光照射し硬化させた。得られた試験片を37℃の蒸留水に24時間浸漬した後、万能試験機(オートグラフ:島津製作所社製)にてスパン20mm、クロスヘッドスピード1mm/minの条件にて3点曲げ試験を行った結果、曲げ強度は28MPa、曲げ弾性率は0.5GPa、弾性歪は23%であった。
【0020】
次に、この組成物を厚さ3mm,長さ130mm,幅20mmのシート状にしたものを用いて以下のようにしてスプリントを作製した。患者の上顎の歯列をエアーで充分に乾燥させ、前記シート状にしたものを乾燥させた歯列の上に圧接して概形を整え、次いで下顎を軽く咬合させ更に形態調整及び咬合関係による調整を行い、その後、ハンドタイプの歯科用可視光線照射器(ジーシーニューライトVL-II:ジーシー社製)で数分間光照射し仮重合した。仮重合したスプリントを口腔内から取り出し歯科用光重合器(ラボライトLV-II:ジーシー社製)で再度可視光線を5分間照射し完全に重合させた、その後、最終的な形態調整と研磨を行いスプリントを完成した。作製に要した時間は約40分であった。得られたスプリントを患者の口腔内にセットしてみたが、適合が良く適度な弾力性がありアンダーカットのみで充分に保持されていた。また、脱着を繰り返したがスプリントの破損等は全く認められなかった。
【0021】
<実施例2>
a成分:
・トリエチレングリコールジメタクリレート 8.3重量%
(重量平均分子量;286)
b成分:
・ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリ 31.6重量%
メチルヘキサメチレンジカルバメート
(重量平均分子量;471)
・ウレタンオリゴマー 8.3重量%
(重量平均分子量;686)
[商品名「アートレジンSH−101」(根上工業社製)]
┌ 1,3−ブタンジオールと、 ┐
│ ヘキサメチレンジイソシアネートと、 │
│ 2−ヒドロキシエチルメタクリレートと│
└ から成るウレタンオリゴマー ┘
c成分:
・架橋ポリウレタン粉末(平均粒径14μm) 20.0重量%
[商品名「アートパールC−400」(根上工業社製)]
d成分:
・超微細シリカ(平均粒径:0.016μm) 30.0重量%
商品名「R−972」(日本アエロジル社製)]
e成分:
・カンファーキノン 0.6重量%
・4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.6重量%
重合禁止剤:
・ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン 0.6重量%
の割合で秤量し、混合・練和して光重合型歯科矯正用レジン組成物を得た。
【0022】
実施例1と同様に3点曲げ試験を行った結果、曲げ強度は25MPa、曲げ弾性率は0.6GPa、弾性歪は17.3%であった。また実施例1と同様にしてスプリントを作製した。作製に要した時間は約40分であり、短時間で適合精度に優れると共に適度な弾性を有しアンダーカットで充分な保持力を有するスプリントが得られた。
【0023】
<実施例3>
a成分:
・1,3−ブチレングリコールジメタクリレート 8.3重量%
(重量平均分子量;226)
b成分:
・ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリ 8.3重量%
メチルヘキサメチレンジカルバメート
(重量平均分子量;471)
・ウレタンオリゴマー 31.6重量%
(重量平均分子量;1508)
[商品名「NKオリゴU−108」(新中村化学社製)]
┌2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと、 ┐
│2−オキシパノンと、 │
│ヘキサメチレンジイソシアネートと、 │
│2−ヒドロキシエチルメタクリレートと │
└から成るウレタンオリゴマー ┘
c成分:
・架橋ポリウレタン粉末(平均粒径14μm) 7.0重量%
[商品名「アートパールC−400」(根上工業社製)]
d成分:
・超微細シリカ(平均粒径:0.016μm) 28.0重量%
商品名「R−972」(日本アエロジル社製)]
・有機無機複合粉末(平均粒径10μm) 15.0重量%
┌ ジ−2−メタクリロキシ−2,2,4−トリメチル ┐
│ ヘキサメチレンジカルバメートとトリエチレングリ │
│ コールジメタクリレートの重量比1:1と1%アゾ │
│ イソブチロニトリルを含む混合液:40重量%, │
│ 石英ガラス粉末(平均粒径0.5μm):60重量% │
└ から成る混合物を熱硬化させ粉砕した粉末 ┘
e成分:
・カンファーキノン 0.6重量%
・4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.6重量%
重合禁止剤:
・ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン 0.6重量%
の割合で秤量し、混合・練和して光重合型歯科矯正用レジン組成物を得た。
【0024】
実施例1と同様に3点曲げ試験を行った結果、曲げ強度は48MPa、曲げ弾性率は1.2GPa、弾性歪は12.3%であった。また実施例1と同様にしてスプリントを作製した。作製に要した時間は約40分であり、短時間で適合精度に優れると共に適度な弾性を有しアンダーカットで充分な保持力を有するスプリントが得られた。
【0025】
<実施例4>
a成分:
・エチレングリコールジメタクリレート 8.3重量%
(重量平均分子量:198)
b成分:
・ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリ 8.3重量%
メチルヘキサメチレンジカルバメート
(重量平均分子量;471)
・ウレタンオリゴマー 31.6重量%
(重量平均分子量;1508)
[商品名「NKオリゴU−108」(新中村化学社製)]
┌2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと、 ┐
│2−オキシパノンと、 │
│ヘキサメチレンジイソシアネートと、 │
│2−ヒドロキシエチルメタクリレートと │
└から成るウレタンオリゴマー ┘
c成分:
・架橋ポリウレタン粉末(平均粒径14μm) 27.0重量%
[商品名「アートパールC−400」(根上工業社製)]
d成分:
・超微細シリカ(平均粒径0.016μm) 23.0重量%
[商品名「R-972」(日本アエロジル社製)]
e成分:
・カンファーキノン 0.6重量%
・4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.6重量%
重合禁止剤:
・ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン 0.6重量%
の割合で秤量し、混合・練和して光重合型歯科矯正用レジン組成物を得た。
【0026】
実施例1と同様に3点曲げ試験を行った結果、曲げ強度は21MPa、曲げ弾性率は0.3GPa、弾性歪は24%であった。また実施例1と同様にしてスプリントを作製した。作製に要した時間は約40分であり、短時間で適合精度に優れると共に適度な弾性を有しアンダーカットで十分な保持力を有するスプリントが得られた。
【0027】
<実施例5>
a成分:
・1,3−ブチレングリコールジメタクリレート 20.0重量%
(重量平均分子量;226)
b成分:
・1,3,5−トリス[1,3−ビス(メタクリロイルオキシ) 8.2重量%
−2−プロポキシカルボニルアミノヘキサン]−1,3,5
−(1H,3H,5H)トリアジン−2,4,6−トリオン
(重量平均分子量;1228)
・ウレタンオリゴマー 20.0重量%
(重量平均分子量;686)
[商品名「アートレジンSH−101」(根上工業社製)]
┌ 1,3−ブタンジオールと、 ┐
│ ヘキサメチレンジイソシアネートと、 │
│ 2−ヒドロキシエチルメタクリレートと│
└ から成るウレタンオリゴマー ┘
c成分:
・架橋ポリウレタン粉末(平均粒径14μm) 20.0重量%
[商品名「アートパールC−400」(根上工業社製)]
d成分:
・シリカ粉(平均粒径4μm) 30.0重量%
商品名「クリスタライトVX−S」(龍森社製)をγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;4重量部を添加して処理したもの
e成分:
・カンファーキノン 0.6重量%
・4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.6重量%
重合禁止剤:
・ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン 0.6重量%
の割合で秤量し、混合・練和して光重合型歯科矯正用レジン組成物を得た。
【0028】
実施例1と同様に3点曲げ試験を行った結果、曲げ強度は36MPa、曲げ弾性率は0.8GPa、弾性歪は15.3%であった。また実施例1と同様にしてスプリントを作製した。作製に要した時間は約40分であり、短時間で適合精度に優れると共に適度な弾性を有しアンダーカットで充分な保持力を有するスプリントが得られた。
【0029】
<比較例1>
a成分:
・1,3−ブチレングリコールジメタクリレート 8.3重量%
(重量平均分子量;226)
b成分:
・ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリ 8.3重量%
メチルヘキサメチレンジカルバメート
(重量平均分子量;471)
・ウレタンオリゴマー 31.6重量%
(重量平均分子量;1508)
[商品名「NKオリゴU-108」(新中村化学社製)]
┌ 2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと、┐
│ 2−オキシパノンと、 │
│ ヘキサメチレンジイソシアネートと、 │
│ 2−ヒドロキシエチルメタクリレートと │
└ から成るウレタンオリゴマー ┘
c成分: 無し
d成分:
・超微細シリカ(平均粒径0.016μm) 40.0重量%
[商品名「R-972」(日本アエロジル社製)]
・有機無機複合粉末(平均粒径50μm) 10.0重量%
┌ トリメチロールプロパントリメタクリレート:80重量%,┐
│ アゾイソブチロニトリル:1重量%, │
│ 微細粉シリカ(平均粒径0.016μm):19重量% │
└ から成る混合物を熱硬化させ粉砕した粉末 ┘
e成分:
・カンファーキノン 0.6重量%
・4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.6重量%
重合禁止剤:
・ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン 0.6重量%
の割合で秤量し、混合・練和して光重合型歯科矯正用レジン組成物を得た。
【0030】
実施例1と同様に3点曲げ試験を行った結果、曲げ強度は79MPa、曲げ弾性率は3.7GPa、弾性歪は1.2%であった。また実施例1と同様にしてスプリントを作製した。スプリントを口腔内から取り外す際にアンダーカットに当接した部位で破損が生じた。
【0031】
<比較例2>
a成分:
・ヒドロキシエチルメタクリレート 10.0重量%
(重量平均分子量;130)
・トリエチレングリコールジメタクリレート 8.2重量%
(重量平均分子量;286)
b成分:
・ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリ 30.0重量%
メチルヘキサメチレンジカルバメート
(重量平均分子量;471)
・ウレタンオリゴマー 無し
c成分: 無し
d成分:
シリカ粉(平均粒径4μm) 40.0重量%
商品名「クリスタライトVXーS」(龍森社製)をγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;4重量部を添加して処理したもの
e成分:
カンファーキノン 0.6重量%
4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.6重量%
重合禁止剤:
ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン 0.6重量%
その他の成分:
架橋ポリアクリル粉末(平均粒径60μm) 10.0重量%
[商品名「アートパールTM-150」(根上工業社製)]
の割合で秤量し、混合・練和して光重合型歯科矯正用レジン組成物を得た。
【0032】
実施例1と同様に3点曲げ試験を行った結果、曲げ強度は53MPa、曲げ弾性率は3.4GPa、弾性歪は0.7%であった。また実施例1と同様にしてスプリントを作製した。弾力性が乏しくアンダーカットでの保持は不充分であり外れ易いスプリントであった。
【0033】
<比較例3>
従来から歯科矯正用レジンに使用されている市販のアクリル系加熱重合レジンとして商品名;ジーシーアクロン(ジーシー社製)を用い、製品の能書に指示された加熱重合法に従い2mm×2mm×25mmの試験片を作製した。この試験片を用いて実施例1と同様の方法で3点曲げ試験を行った結果、曲げ強度は95MPa、曲げ弾性率は2.7GPa、弾性歪は5.4%であった。また、従来の加熱重合型レジンを用いた矯正装置の作製方法と同様にしてスプリントを作製してみたが、完成までに約8時間を要し、得られたスプリントもアンダーカットでの保持は困難であり脱落し易いものであった。
【0034】
<比較例4>
従来から歯科矯正用レジンに使用されている市販のアクリル系即時常温重合レジンとして商品名;ジーシーユニファストII(ジーシー社製)を用い、製品の能書に指示された使用法に従い金属型に填入・硬化させ2mm×2mm×25mmの試験片を得た。この試験片を用いて実施例1と同様の方法で3点曲げ試験を行った結果、曲げ強度は81MPa、曲げ弾性率は1.9GPa、弾性歪は4.1%であった。また、従来の即時常温重合レジンを用いた矯正装置の作製方法と同様にしてスプリントを作製してみたが、完成までに約4時間を要し、得られたスプリントもアンダーカットでの保持は困難であり脱落し易いものであった。
【0035】
【表1】
【0036】
前記した各比較例から明らかなように、c成分である「架橋ポリウレタン粉末」が存在しない比較例1は、弾性率が高くてアンダーカットに当接した部位に破損が生じ、b成分である「重量平均分子量が300〜5000であって、少なくとも1個の不飽和二重結合を有し、ウレタン結合を持つ(メタ)アクリレート」における不飽和二重結合を有し、ウレタン結合を有するウレタンオリゴマーと、「架橋ポリウレタン粉末」とが存在しない比較例2は、重合後の硬化体に弾性力を与えることができないので曲げ弾性率が高くてアンダーカットでの保持が不充分なのであり、また比較例3は分子量100のメチルメタクリレートの液体と交差結合を有さない平均粒径約80μmのポリアクリル粉末が主成分であるので弾力性が乏しく、比較例4も比較例3のアクリル系加熱重合レジンと同様な組成から成るので弾力性が乏しい。
【0037】
【発明の効果】
以上に詳述した如く本発明に係る光重合型歯科矯正用レジン組成物は、前記した各実施例から明らかなように、いずれも3点曲げによる弾性率が0.2〜1.5GPa、弾性歪が10〜30%の範囲にあり、硬化体が適度な弾力性を有しており、スプリント等の矯正装置の先端や薄い部分に負荷が生じた場合にも破損しにくく、クラスプ等の専用保持器具を用いることなく歯牙のアンダーカットを利用して矯正装置の保持が可能となり、更に光重合型レジンの簡便性と操作性に優れた特徴を利用して患者の口腔内で直接、短時間に矯正装置の作製が可能という大きな特徴を有しており、歯科医療分野の顎機能障害治療に貢献するところの大なるものである。
Claims (2)
- a)アルキルメタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、1 , 3−ブチレングリコールジメタクリレート、1 , 4−ブチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1 , 6−ヘキサンジオールジメタクリレート、又はこれらのアクリレートの単独あるいは2種以上である、重量平均分子量が100〜300であって、少なくとも1個の不飽和二重結合を有し、ウレタン結合を持たない(メタ)アクリレート;5〜50重量%、
b)ジ−2−メタクリロキシエチル−2 , 2 , 4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、1 , 3 , 5−トリス[1 , 3−ビス(メタクリロイルオキシ)−2−プロポキシカルボニルアミノヘキサン]−1 , 3 , 5−(1H , 3H , 5H)トリアジン−2 , 4 , 6−トリオン、又はこれらのアクリレート、2 , 2 ' −ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレート又は2−ヒドロキシエチルアクリレートとから成るウレタンオリゴマー、1 , 3−ブタンジオールとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレート又は2−ヒドロキシエチルアクリレートとから成るウレタンオリゴマーの単独あるいは2種以上である、重量平均分子量が300〜5000であって、少なくとも1個の不飽和二重結合を有し、ウレタン結合を持つ(メタ)アクリレート;10〜60重量%、
c)架橋ポリウレタン粉末;5〜30重量%、
d)無機質充填材;10〜50重量%、
e)光重合開始剤;0.03〜3重量%
から成る光重合型歯科矯正用レジン組成物。 - 無機質充填材の60重量%以下が有機無機複合充填材に置き換えられている請求項1に記載の光重合型歯科矯正用レジン組成物。
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