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JP4162286B2 - 粘着剤組成物とその粘着シ―ト類 - Google Patents

粘着剤組成物とその粘着シ―ト類 Download PDF

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JP4162286B2 JP04531798A JP4531798A JP4162286B2 JP 4162286 B2 JP4162286 B2 JP 4162286B2 JP 04531798 A JP04531798 A JP 04531798A JP 4531798 A JP4531798 A JP 4531798A JP 4162286 B2 JP4162286 B2 JP 4162286B2
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雅彦 安藤
泰之 徳永
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステルなどの縮合系重合体を主成分とした粘着剤組成物と、その粘着シ―ト類とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
縮合系重合体を主成分とした粘着剤組成物としては、たとえば、特開平9−263749号公報に、ポリカ―ボネ―ト構造を含むポリエステルを主成分した粘着剤組成物が開示されている。この種の粘着剤組成物は、室温付近では基本的に高弾性で非粘着ないし低粘着(タツクフリ―)であり、この性質から目的箇所以外の部分に不用意に接着しにくいという利点を有している。
【0003】
また、粘着テ―プは、粘着面の保護または取り扱い性の点より、粘着面に剥離ライナを貼り合わせている。剥離ライナとしては、アクリル系やゴム系などの粘着テ―プでは、良好な剥離性を得るために、表面にシリコ─ン処理を施したプラスチツクフイルムを用いているが、上記の縮合系重合体を主成分とした粘着剤組成物を用いた粘着テ―プでは、ポリオレフイン系フイルムなどからなるシリコ─ン処理を施していない剥離ライナを用いても、十分に良好な剥離性が得られる。このようなシリコ─ン処理を施していない剥離ライナでは、粘着面へのシリコンの移行の心配がなく、シリコンの存在を好まない電子機器用途などに対しても、なんの問題もなく使用できるという利点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリカ―ボネ―ト構造を含むポリエステルなどの縮合系重合体を主成分した公知の粘着剤組成物は、上記利点を有する反面、瞬間的な接着が必要な用途、たとえば、高速連続接着作業や接着後直ちに応力がかかるような用途には、初期粘着性に乏しいために、使用できなかつた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑み、縮合系重合体を主成分した粘着剤組成物において、粘着力が大きく、かつシリコ─ン処理を施していない剥離ライナを使用しても良好な剥離性が得られ、しかも初期粘着性の改善された粘着剤組成物と、その粘着シ―ト類を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために、鋭意検討した結果、ポリエステルやポリウレタンなどの縮合系重合体を得る際の原料成分として、ポリカ―ボネ―ト構造を持つ脂肪族ジオ―ルないしジカルボン酸とともに、リノ―ル酸などの炭素数18の不飽和脂肪酸のダイマ―酸を水素化してなる水添ダイマ―酸またはこれを還元してなる水添ダイマ―ジオ―ルを用いると、特定のポリカ―ボネ―ト構造とともに、上記ダイマ―酸や水添ダイマ―ジオ―ルに由来する環式または非環式の特定のジオイルないしジオ―ル構造を持つ縮合系重合体が得られ、これによれば、粘着力が大きく、かつシリコ─ン処理を施していない剥離ライナに対しても良好な剥離性を示し、しかも初期粘着性の改善された粘着剤組成物が得られことを知り、本発明を完成するに至つたものである。
【0007】
すなわち、本発明は、a)つぎの式(A);
−(O−R−O−C)n−
‖ … (A)

(Rは炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素基である)
で表される構造とともに、b)つぎの式(B1);
−C−R1 −C−
‖ ‖ … (B1)
O O
(R1 は炭素数34の環式または非環式の飽和炭化水素基である)
で表される構造か、つぎの式(B2);
−O−R2 −O− … (B2)
(R2 は炭素数36の環式または非環式の飽和炭化水素基である)
で表される構造かのいずれか少なくとも一方の構造を持つ縮合系重合体を含むことを特徴とする粘着剤組成物(請求項1)に係るものであり、とくに、上記式(B1)で表される構造が炭素数18の不飽和脂肪酸のダイマ―酸を水素化してなる水添ダイマ―酸に由来し、また上記式(B2)で表される構造が上記の水添ダイマ―酸を還元してなる水添ダイマ―ジオ―ルに由来するものである上記構成の粘着剤組成物(請求項2)を提供できるものである。
【0008】
また、本発明は、支持体の片面または両面に上記構成の粘着剤組成物からなる層を有することを特徴とするシ―ト状やテ―プ状などの形態とされた粘着シ―トまたはテープ(請求項3)に係るものであり、とくに粘着面にシリコ─ン処理を施していない剥離ライナが貼り合わされてなる上記構成の粘着シ―トまたはテープ(請求項4)、また上記のシリコ─ン処理を施していない剥離ライナが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体などからなるポリオレフイン系フイルムである上記構成の粘着シ―トまたはテープ(請求項5)を提供できるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる縮合系重合体は、a成分の構造として前記の式(A)で表されるポリカ―ボネ―ト構造を持つとともに、b成分の構造として前記の式(B1)で表される環式または非環式のジオイル構造か、前記の式(B2)で表される環式または非環式のジオ―ル構造かのいずれか少なくとも一方の構造を持つものであり、上記a,b両成分の構造を持つ限り、その縮合形態は限定されない。最も代表的なものはポリエステルであり、その他、ポリウレタン、これとポリエステルとの混合物または共縮合物などを挙げることができる。
【0010】
ポリエステルからなる縮合系重合体は、ジカルボン酸成分とジオ―ル成分からなる原料成分として、式(A)で表されるポリカ―ボネ―ト構造を持つ化合物とともに、式(B1)で表されるジオイル構造を持つ化合物、式(B2)で表されるジオ―ル構造を持つ化合物、式(B1)で表されるジオイル構造と式(B2)で表されるジオ―ル構造との両方を持つ化合物のうちの少なくとも1種を用い、必要によりこれら以外のジカルボン酸成分やジオ―ル成分を加えて、常法によりエステル化反応させることにより、得ることができる。エステル化反応に際し、ジオ―ル成分とジカルボン酸成分は、当モル反応が望ましいが、エステル化反応を促進するために、どちらかを過剰に用いてもよい。
【0011】
式(A)で表されるポリカ―ボネ―ト構造を持つ化合物には、式中のRが炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素基であるジオ―ル、ジカルボン酸、これらの低級アルキルエステルなどの誘導体がある。このうち、ジオ―ルは、市販品として容易に入手可能であり、とくに好ましく用いられる。具体的には、ポリヘキサメチレンカ―ボネ―トジオ―ル、ポリ(3−メチルペンテンカ―ボネ―ト)ジオ―ル、ポリ(2−メチルオクタン)ジオ―ル、ポリプロピレンカ―ボネ―トジオ―ル、それらの混合物や共重合物などがある。
【0012】
このようなジオ―ルの市販品としては、たとえば、ダイセル化学工業(株)製の「PLACCEL CD208PL」、「PLACCEL CD210PL」、「PLACCEL CD220PL」、「PLACCEL CD208」、「PLACCEL CD210」、「PLACCEL CD220」、「PLACCEL CD208HL」、「PLACCEL CD210HL」、「PLACCEL CD220HL」などを挙げることができる。
【0013】
式(B1)で表されるジオイル構造を持つ化合物は、式中のR1 が炭素数34の環式または非環式の飽和炭化水素基からなるジカルボン酸またはその誘導体であり、上記のジカルボン酸としては、炭素数18の不飽和脂肪酸(工業的には、サフラワ―油、大豆油、亜麻仁油、ト―ル油などの油脂類から得られるリノ―ル酸を含有する不飽和脂肪酸)のダイマ―酸、つまり二量体からなる重合脂肪酸を、適宜の方法で飽和カルボン酸となるまで水素化してなる水添ダイマ―酸を挙げることができる。また、その誘導体としては、低級アルコ―ルやジオ―ルその他の多価アルコ―ルとのエステルなどを挙げることができる。
【0014】
式(B2)で表されるジオ―ル構造を持つ化合物は、式中のR2 が炭素数36の環式または非環式の飽和炭化水素基からなるジオ―ルまたはその誘導体であり、上記のジオ―ルとしては、前記の水添ダイマ―酸の両方のカルボキシル基を第1級アルコ―ル基となるまで還元してなる水添ダイマ―ジオ―ルが挙げられる。また、その誘導体としては、低級カルボン酸やジカルボン酸その他の多塩基酸とのエステルなどを挙げることができる。また、式(B1)で表されるジオイル構造と式(B2)で表されるジオ―ル構造との両方を持つ化合物には、上記の水添ダイマ―酸と上記の水添ダイマ―ジオ―ルとのエステルなどがある。
【0015】
これら以外の他のジオ―ル成分としては、エチレングリコ―ル、プロピレングリコ―ル、ブタンジオ―ル、ヘキサンジオ―ル、オクタンジオ―ル、デカンジオ―ル、オクタデカンジオ―ルなどの直鎖状のジオ―ルまたは分枝状のジオ―ルなどが挙げられる。これら他のジオ―ル成分はジオ―ル成分中50重量%以下とするのが好ましい。ポリエステルからなる縮合系重合体を高分子量化するために、3官能以上のポリオ―ル成分を少量添加することもできる。
【0016】
また、他のジカルボン酸成分としては、炭素数が2〜20の脂肪族または脂環式の炭化水素基を分子骨格としたジカルボン酸が挙げられる。上記の炭化水素基は直鎖状であつても、分枝状であつてもよい。具体的には、コハク酸、メチルコハク酸、アジピン酸、ピメリツク酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、テトラヒドロフタル酸、これらの酸無水物や低級アルキルエステルなどの誘導体が挙げられる。
【0017】
ポリウレタンからなる縮合系重合体は、原料成分として、上記の各化合物の中らジオ―ル成分のみを上記同様の組み合わせで使用し、これに必要により上記の他のジオ―ル成分を加えて、これらとヘキサメチレンジイソシアネ―ト、ジフエニルメタンジイソシアネ―トなどのジイソシアネ―トを主体とするポリイソシアネ―トとをウレタン化反応させることにより、得ることができる。
【0018】
本発明においては、このような縮合系重合体を適宜の手段で架橋することにより、粘着特性にすぐれた粘着剤組成物とすることができる。架橋手段としては、ポリイソシアネ―ト化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などの縮合系重合体に含まれる水酸基やカルボキシル基と反応する基を有する化合物を加えて反応させる、いわゆる架橋剤を用いる方法が挙げられる。架橋剤の中でも、ポリイソシアネ―ト化合物がとくに好ましく用いられる。
【0019】
ポリイソシアネ―ト化合物としては、エチレンジイソシアネ―ト、ブチレンジイソシアネ―ト、ヘキサメチレンジイソシアネ―トなどの脂肪族ポリイソシアネ―ト類、シクロペンチレンジイソシアネ―ト、シクロヘキシレンジイソシアネ―ト、イソホロンジイソシアネ―トなどの脂環式イソシアネ―ト類、2,4−トリレンジイソシアネ―ト、ジフエニルメタンジイソシアネ―ト、キシレンジイソシアネ―トなどの芳香族ジイソシアネ―ト類、トリメチロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物やヘキサメチレンジイソシアネ―ト付加物などのイソシアネ―ト付加物などが挙げられる。これらのポリイソシアネ―ト化合物は、単独でまたは2種以上の混合系で使用される。使用量は、縮合系重合体100重量部に対して、通常1〜10重量部程度とするのがよい。
【0020】
本発明の粘着剤組成物は、上記の縮合系重合体を主成分とし、これを通常は上記のように架橋処理してなり、これには必要により従来公知の各種の粘着付与剤を配合してもよく、さらに無機または有機の充填剤、金属粉、顔料などの粉体、粒子状、箔状物などの各種の添加剤を配合することもできる。
【0021】
本発明の粘着シ―ト類は、ポリエステルフイルムなどのプラスチツクフイルム、不織布、紙などを支持体とし、この支持体の片面または両面に上記の粘着剤組成物からなる層、とくに前記のように架橋処理した層を、片面で約10〜150μmの厚さに設けて、シ―ト状やテ―プ状などの形態としたものであり、上記層からなる粘着面には通常剥離ライナが貼り合わされる。
【0022】
この剥離ライナには、シリコ─ン処理を施していない剥離ライナを使用でき、とくにポリオレフイン系フイルムが好ましく用いられる。ポリオレフイン系フイルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体またはこれらの混合物からなるフイルムのほか、表面が上記同様のポリオレフインにより加工されたフイルム(たとえば、上記ポリオレフイルムと紙類や他のフイルムとの積層フイルム)などが用いられる。
【0023】
このように構成される本発明の粘着シ―ト類は、上記の粘着剤組成物からなる層が、式(A)で表される特定のポリカ―ボネ―ト構造とともに、式(B1),(B2)で表される特定の環式または非環式のジオイルないしジオ―ル構造を持つ縮合系重合体を主成分としていることにより、改善された初期粘着性を示す。また、本来の粘着力が大きく、かつ粘着面に貼り合わせた前記ポリオレフイン系フイルムからなるシリコ─ン処理を施していない剥離ライナの剥離性にもすぐれており、使用に際して小さな力で容易に剥離できる。
【0024】
なお、付言すると、特開平8−41185号公報には、ダイマ―脂肪酸とダイマ―脂肪酸ジオ―ルとのポリエステルを含むポリエステルカ―ボネ―トが開示されている。しかし、このポリエステルカ―ボネ―トは、自動車の車体製造における芳香族系ポリカ―ボネ―ト材料として、その耐燃料油性および透明性を改善することを目的としており、本発明のような脂肪族ポリカ―ボネ―ト構造を有する縮合系重合体をベ―スとしたものとは大きく異なり、上記カ―ボネ―ト材料を粘着剤に用いるとの記載もこれを示唆する記載もない。よつて、上記公報の存在が本発明の新規性や進歩性になんら影響を与えるものではない。
【0025】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施例によりなんら制限を受けるものではない。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味するものとする。
【0026】
実施例1
四つ口セパラブルフラスコに攪拌機、温度計および水分離管を付し、これにポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化学工業(株)製の「PLACCEL CD220PL」、水酸基価:55.1KOHmg/g〕300g、水添ダイマ―酸(Unichema社製の「Pripol 1010」、酸価192.6KOHmg/g)87.5g、触媒としてテトライソプロピルチタネ―ト(以下、TPTという)80mgを仕込み、反応水排出溶剤としての少量のキシレンの存在下、攪拌を開始しながら180℃まで昇温し、この温度で保持した。しばらくすると、水の流出分離が認められ、反応が進行し始めた。約16時間反応を続けて、重量平均分子量が28,000のポリエステルを得た。
【0027】
このポリエステルをトルエンで固形分濃度50重量%に希釈した。このポリエステル100部(固形分)に、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパンのヘキサメチレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタン(株)製の「コロネ―トHL」〕3部(固形分)を加えて、粘着剤組成物とした。これを、アプリケ―タにより、厚さが38μmのポリエチレンテレフタレ―トフイルム(以下、PETフイルムという)上に塗布したのち、130℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤組成物からなる層を形成した。粘着面に剥離ライナとして厚さが60μmのポリエチレンフイルムを貼り合わせ、アフタ―キユアとして50℃の雰囲気中で3日間のエ―ジングを行い、粘着テ―プを作製した。
【0028】
実施例2
四つ口セパラブルフラスコに攪拌機、温度計および水分離管を付し、これにポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化学工業(株)製の「PLACCEL CD220PL」、水酸基価:55.1KOHmg/g〕320g 、水添ダイマ―ジオ―ル〔東亜合成(株)製の「ペスポ―ルHP−1000」、水酸基価:200KOHmg/g〕80g、セバシン酸61.2g 、触媒としてTPT80mgを仕込み、反応水排出溶剤としての少量のキシレンの存在下、攪拌を開始しながら180℃まで昇温し、この温度で保持した。しばらくすると、水の流出分離が認められ、反応が進行し始めた。約24時間反応を続けて、重量平均分子量が49,000のポリエステルを得た。
【0029】
このポリエステルをトルエンで固形分濃度50重量%に希釈した。このポリエステル100部(固形分)に、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタン(株)製の「コロネ―トL」〕2部(固形分)を加えて、粘着剤組成物とした。これを、アプリケ―タにより、厚さが38μmのPETフイルム上に塗布したのち、130℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤組成物からなる層を形成した。粘着面に剥離ライナとして厚さが60μmのポリエチレンフイルムを貼り合わせ、アフタ―キユアとして50℃の雰囲気中で3日間のエ―ジングを行い、粘着テ―プを作製した。
【0030】
実施例3
四つ口セパラブルフラスコに攪拌機、温度計および水分離管を付し、これにポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化学工業(株)製の「PLACCEL CD210PL」、水酸基価:115KOHmg/g〕320g 、水添ダイマ―酸とヘキサンジオ―ルとのエステル化合物〔東亜合成(株)製の「ペスポ―ル601」、水酸基価:53.3KOHmg/g〕80g、セバシン酸74.8g、触媒としてTPT80mgを仕込み、反応水排出溶剤としての少量のキシレンの存在下、攪拌を開始しながら180℃まで昇温し、この温度で保持した。しばらくすると、水の流出分離が認められ、反応が進行し始めた。約25時間反応を続けて、重量平均分子量が72,000のポリエステルを得た。
【0031】
このポリエステルをトルエンで固形分濃度50重量%に希釈した。このポリエステル100部(固形分)に、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパンのヘキサメチレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタン(株)製の「コロネ―トHL」〕2部(固形分)を加えて、粘着剤組成物とした。これを、アプリケ―タ―により、厚さが38μmのPETフイルム上に塗布し、130℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤組成物からなる層を形成した。粘着面に剥離ライナとして厚さが60μmのポリエチレンフイルムを貼り合わせ、アフタ―キユアとして50℃の雰囲気中で3日間のエ―ジングを行い、粘着テ―プを作製した。
【0032】
実施例4
四つ口セパラブルフラスコに攪拌機、温度計および水分離管を付し、これにポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化学工業(株)製の「PLACCEL CD220PL」、水酸基価:55.1KOHmg/g〕320g 、水添ダイマ―酸と水添ダイマ―ジオ―ルとのエステル化合物〔東亜合成(株)製の「ペスポ―ル801」、水酸基価:52.7KOHmg/g〕80g、アゼライン酸36.4g 、触媒としてTPT80mgを仕込み、反応水排出溶剤としての少量のキシレンの存在下、攪拌を開始しながら180℃まで昇温し、この温度で保持した。しばらくすると、水の流出分離が認められ、反応が進行し始めた。約25時間反応を続けて、重量平均分子量が76,000のポリエステルを得た。
【0033】
このポリエステルをトルエンで固形分濃度50重量%に希釈した。このポリエステル100部(固形分)に、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパンのヘキサメチレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタン(株)製の「コロネ―トHL」〕2部(固形分)を加えて、粘着剤組成物とした。これを、アプリケ―タ―により、厚さが38μmのPETフイルム上に塗布し、130℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤組成物からなる層を形成した。粘着面に剥離ライナとして厚さが60μmのポリエチレンフイルムを貼り合わせ、アフタ―キユアとして50℃の雰囲気中で3日間のエ―ジングを行い、粘着テ―プを作製した。
【0034】
実施例5
四つ口セパラブルフラスコに攪拌機、温度計およびコンデンサを付し、これにポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化学工業(株)製の「PLACCEL CD210PL」、水酸基価:115KOHmg/g〕200g 、水添ダイマ―酸とヘキサンジオ―ルとのエステル化合物〔東亜合成(株)製の「ペスポ―ル601」、水酸基価:53.3KOHmg/g〕200g 、ジフエニルメタンジイソシアネ―ト75g 、トルエン100g 、触媒としてTPT80mgを仕込み、100℃まで昇温し、約8時間反応を続けて、重量平均分子量が26,000のポリウレタンを得た。
【0035】
このポリウレタンをトルエンで固形分濃度50重量%に希釈した。このポリウレタン100部(固形分)に、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタン(株)製の「コロネ―トL」〕2部(固形分)を加えて、粘着剤組成物とした。これを、アプリケ―タにより、厚さが38μmのPETフイルム上に塗布し、130℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤組成物からなる層を形成した。粘着面に剥離ライナとして厚さが60μmのポリエチレンフイルムを貼り合わせ、アフタ―キユアとして50℃の雰囲気中で3日間のエ―ジングを行い、粘着テ―プを作製した。
【0036】
比較例1
四つ口セパラブルフラスコに攪拌機、温度計および水分離管を付し、これにポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイセル化学工業(株)製の「PLACCEL CD220PL」、水酸基価:55.1KOHmg/g〕300g 、セバシン酸30g 、触媒としてTPT80mgを仕込み、反応水排出溶剤としての少量のキシレンの存在下、攪拌を開始しながら180℃まで昇温し、この温度で保持した。しばらくすると、水の流出分離が認められ、反応が進行し始めた。約16時間反応を続けて、重量平均分子量が37,000のポリエステルを得た。
【0037】
このポリエステルをトルエンで固形分濃度50重量%に希釈した。このポリエステル100部(固形分)に、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパンのヘキサメチレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタン(株)製の「コロネ―トHL」〕3部(固形分)を加えて、粘着剤組成物とした。これを、アプリケ―タにより、厚さが38μmのPETフイルム上に塗布し、130℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤組成物からなる層を形成した。粘着面に剥離ライナとして厚さが60μmのポリエチレンフイルムを貼り合わせ、アフタ―キユアとして50℃の雰囲気中で3日間のエ―ジングを行い、粘着テ―プを作製した。
【0038】
比較例2
四つ口セパラブルフラスコに攪拌機、温度計および水分離管を付し、これに水添ダイマ―ジオ―ル〔東亜合成(株)製の「ペスポ―ルHP−1000」、水酸基価:200KOHmg/g〕300g 、セバシン酸109g 、触媒としてTPT80mgを仕込み、反応水排出溶剤としての少量のキシレンの存在下、攪拌を開始しながら180℃まで昇温し、この温度で保持した。しばらくすると、水の流出分離が認められ、反応が進行し始めた。約24時間反応を続けて、重量平均分子量が29,000のポリエステルを得た。
【0039】
このポリエステルをトルエンで固形分濃度50重量%に希釈した。このポリエステル100部(固形分)に、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタン(株)製の「コロネ―トL」〕2部(固形分)を加えて、粘着剤組成物とした。これを、アプリケ―タにより、厚さが38μmのPETフイルム上に塗布し、130℃で5分間乾燥して、厚さが50μmの粘着剤組成物からなる層を形成した。粘着面に剥離ライナとして厚さが60μmのポリエチレンフイルムを貼り合わせ、アフタ―キユアとして50℃の雰囲気中で3日間のエ―ジングを行い、粘着テ―プを作製した。
【0040】
上記の実施例1〜5および比較例1,2の各粘着テ―プについて、以下の要領により、初期粘着力、粘着力および剥離ライナの剥離力を測定した。これらの結果は、後記の表1に示されるとおりであつた。
【0041】
<初期粘着力の測定>
被着体として、アルミ板、アクリル(ポリメチルメタクリレ―ト)板を用い、粘着テ―プ(20mm×100mm)を200g ロ―ラで貼り付けたのち、雰囲気温度23℃、貼付時間10秒、剥離速度300mm/分の条件で、万能引張試験機により、180゜剥離粘着力を測定した。
【0042】
<粘着力の測定>
被着体として、アルミ板、アクリル(ポリメチルメタクリレ―ト)板を用い、粘着テ―プ(20mm×100mm)を2kgロ―ラで貼り付けたのち、雰囲気温度23℃、貼付時間30分、剥離速度300mm/分の条件で、万能引張試験機により、180゜剥離粘着力を測定した。
【0043】
<剥離ライナの剥離力の測定>
雰囲気温度23℃、剥離角度180゜、剥離速度300mm/分の条件で、万能引張試験機により、粘着面に貼り合わせた剥離ライナの剥離力を測定した。
【0044】
Figure 0004162286
【0045】
上記の表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜5の各粘着テ―プは、粘着力および剥離ライナの剥離性にすぐれるとともに、初期粘着性の点でもすぐれていることがわかる。これに対して、比較例1の粘着テ―プは、粘着力および剥離ライナの剥離性にはすぐれているが、初期粘着性に劣つており、また、比較例2の粘着テ―プでは、初期粘着性にすぐれているが、粘着力がやや低く、そのうえ剥離ライナの剥離性に劣つている。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、特定のポリカ―ボネ―ト構造とともに、環式または非環式の特定のジオイルないしジオ―ル構造を持つ縮合系重合体を主成分としたことにより、粘着力が大きく、かつシリコ─ン処理を施していない剥離ライナの剥離性にすぐれるとともに、初期粘着性の改善された粘着剤組成物とその粘着シ―ト類を提供することができ、これらは、シリコンの存在を好まない電子機器用途などのほか、瞬間的な接着が必要な高速連続接着作業や接着後直ちに応力がかかるような用途などに対しても、十分に使用することができる。

Claims (5)

  1. a)つぎの式(A);
    −(O−R−O−C)n−
    ‖ … (A)

    (Rは炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素基である)
    で表される構造とともに、b)つぎの式(B1);
    −C−R1 −C−
    ‖ ‖ … (B1)
    O O
    (R1 は炭素数34の環式または非環式の飽和炭化水素基である)
    で表される構造か、つぎの式(B2);
    −O−R2 −O− … (B2)
    (R2 は炭素数36の環式または非環式の飽和炭化水素基である)
    で表される構造かのいずれか少なくとも一方の構造を持つ縮合系重合体を含むことを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 式(B1)で表される構造が、炭素数18の不飽和脂肪酸のダイマ―酸を水素化してなる水添ダイマ―酸に由来し、式(B2)で表される構造が、上記の水添ダイマ―酸を還元してなる水添ダイマ―ジオ―ルに由来する請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 支持体の片面または両面に請求項1または2に記載の粘着剤組成物からなる層を有することを特徴とする粘着シ―トまたはテープ
  4. 粘着面にシリコ─ン処理を施していない剥離ライナが貼り合わされてなる請求項3に記載の粘着シ―トまたはテープ
  5. シリコ─ン処理を施していない剥離ライナが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体などからなるポリオレフイン系フイルムである請求項4に記載の粘着シ―トまたはテープ
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