JP4158460B2 - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、これを用いたインクジェットインクおよび画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オキセタン化合物とその製造方法、並びにオキセタン化合物からなるカチオン硬化性組成物については各種の提案がなされている。
【0003】
特開2001−181386公報には2−置換オキセタン化合物およびそれを用いる活性エネルギー線硬化組成物が開示されており、2−置換オキセタン化合物を活性エネルギー線硬化組成物に用いた場合の硬化性は比較的良好だが、オキセタン化合物の安定性、硬化膜の強度、基材への密着性には問題がある。
【0004】
特開2000−256571公報には、2,4−置換オキセタン環を官能基として有する樹脂を用いた熱硬化性樹脂組成物が提案されている。しかし、実施されている化合物は3−置換オキセタン環を有する樹脂のみで、2,4−置換オキセタン環を有する化合物の具体的な記載はなく、樹脂組成物も熱硬化性の樹脂組成物であり、本願のごとき活性エネルギー線硬化組成物についての記載はない。
【0005】
また、実施態様に記載された化合物を用いて本願のように活性エネルギー線硬化組成物に適用したところ、硬化膜強度は比較的良好であったが、安定性、硬化性、基材への密着性については問題がある。
【0006】
特開平10−204072号、特開平11−24654号、特開2000−86646、特開2000−302774、特開2002−20376公報には3−置換オキセタン化合物の製造方法が、特開平8−143806号、特開平11−322735号、特開2000−1482公報には1〜4個のオキセタン環を有する化合物を含有する活性エネルギー線硬化組成物が開示されている。開示されているオキセタン環を有する化合物は3−置換オキセタン環を有する化合物のみで本願の化合物についての記載はなく、オキセタン化合物の安定性は比較的良好だが、硬化性、硬化膜強度、基材への密着性には問題がある。
【0007】
特開2001−220526、特開2002−188025公報には3−置換オキセタン環を有する化合物を含有する活性エネルギー線硬化性のインクジェット用インク組成物が開示されている。前記同様にオキセタン化合物の安定性は比較的良好だが、インク組成物の安定性、硬化性、硬化した膜の強度、基材への密着性には問題がある。
【0008】
また、蛍光灯のような低照度光源を用いる場合においては、カチオン重合型であるオキセタン化合物においては高湿環境における感度レベルが十分なものはまだない。
【0009】
さらにインクジェットヘッドからの射出安定性にも問題を有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、硬化性、硬化した膜の強度、基材への密着性等に優れ、環境湿度への依存性のない高感度の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、インクジェットインクおよび画像形成方法を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
【0012】
1.2つ以上のオキセタン環を有し、少なくとも1つのオキセタン環が前記一般式(1)で表されるオキセタン化合物残基である多官能オキセタン化合物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
【0013】
2.前記1に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物と光酸発生剤を含有することを特徴とするインクジェットインク。
【0014】
3.単官能オキセタン化合物を含有することを特徴とする前記2に記載のインクジェットインク。
【0015】
4.エポキシ化合物またはビニルエーテル化合物を含有することを特徴とする前記2に記載のインクジェットインク。
【0016】
5.前記2〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインクを用い、インクジェット記録方式にて該インクを基材面へ噴射し、次いで活性エネルギー線を照射することでインクを硬化させることを特徴とする画像形成方法。
【0017】
6.活性エネルギー線が紫外線であることを特徴とする前記5に記載の画像形成方法。
【0018】
(オキセタン化合物)
本発明において用いられる多官能オキセタン化合物について説明する。
【0019】
本発明における多官能オキセタン化合物は、2つ以上のオキセタン環を有し、少なくとも1つのオキセタン環が前記一般式(1)で表される2位が置換されたオキセタン化合物の残基である化合物である。好ましいのは、前記一般式(1)で表される少なくとも1つの2位置換のオキセタン化合物の残基の他に、2位が未置換のオキセタン環を有する化合物である。ここで、オキセタン化合物の残基とは、オキセタン化合物中の水素を1つ以上除いた、1価或いは2価以上の基をさす。
【0020】
前記一般式(1)で表される2位が置換されたオキセタン化合物において、式中、R1〜R6はそれぞれ水素原子、1価または2価の有機基を表し、R3とR4またはR5とR6がそれぞれ同時に水素原子を表すことはない。
【0021】
本発明における多官能オキセタン化合物の、少なくとも1つのオキセタン環を構成する、一般式(1)で表される2位が置換されたオキセタン化合物の残基のうち好ましいものとして、下記一般式(2)〜(5)で表されるオキセタン化合物の残基を挙げることができる。
【0022】
【化2】
【0023】
一般式(2)〜(5)中、Zはそれぞれ独立で、酸素又は硫黄原子または2価の炭化水素基、あるいは主鎖に酸素又は硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基、R1〜R6は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又はチエニル基、R7およびR8は、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基又は3−ブテニル基等の炭素数1〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基又はフェノキシエチル基等のアリール基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基又はペンチルカルボニル基等の炭素数1〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基又はブトキシカルボニル基等の炭素数1〜6個のアルコキシカルボニル基、エトキシカルバモイル基、プロピルカルバモイル基又はブチルペンチルカルバモイル基等の炭素数1〜6個のアルコキシカルバモイル基を表す。
【0024】
一般式(2)および(4)においてはR3とR4、R5とR6はそれぞれ同時に水素原子を表すことはない。
【0025】
本発明に係わる上記オキセタン化合物としては、上記一般式(2)〜(5)において、R1が低級アルキル基、特にエチル基、R7およびR8がプロピル基、ブチル基、フェニル基又はベンジル基、Zは酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基であるものが好ましい。
【0026】
又、2位が置換されたオキセタン化合物残基を有する多官能オキセタン化合物の、前記2位が置換されたオキセタン化合物として好ましい例としては、分子中に2個以上の2位置換のオキセタン環を有する化合物であってもよく、これらの2位置換のオキセタン環を2個以上有する化合物残基と、2位未置換のオキセタン化合物残基を共に有する多官能オキセタン化合物であってもよい。
【0027】
本発明の多官能オキセタン化合物において、2位が置換されたオキセタン環残基を構成する、分子中に2個以上の2位が置換されたオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(6)、(7)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0028】
【化3】
【0029】
一般式(6)および(7)中、mは2、3又は4、Zはそれぞれ独立で、酸素又は硫黄原子、あるいは酸素又は硫黄原子を含有してもよい2価の炭化水素基を表し、R1〜R6は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基又はフリル基を表す。
【0030】
R9は、炭素数1〜12の線形又は分枝アルキレン基、線形或いは分枝ポリ(アルキレンオキシ)基を表し、例えば下記一般式(8)で示される分枝アルキレン基を表す。
【0031】
【化4】
【0032】
式中、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基を表す。
又、一般式(6)および(7)中、R9は、下記一般式(9)、(10)及び(11)からなる群から選択される多価基を表し、
【0033】
【化5】
【0034】
一般式(9)中、nは0又は1〜2000の整数、R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基及び下記一般式(12)から成る群から選択される基を表し、
【0035】
【化6】
【0036】
一般式(12)中、jは0又は1〜100の整数、R13は1〜10個の炭素原子を有するアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等)を表す。
また、一般式(9)中、R12はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基を表す。
【0037】
【化7】
【0038】
一般式(10)中、R14は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基、炭素数1〜10個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等)、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボニルオキシ基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基等)又はカルボキシル基を表す。
【0039】
【化8】
【0040】
一般式(11)中、R15は酸素原子、硫黄原子、NH、SO、SO2、CH2、C(CH3)2又はC(CF3)2を表す。
【0041】
本発明で使用されるオキセタン環含有化合物として、上記一般式(6)、(7)において、R1が低級アルキル基、特にエチル基、R9が、一般式(10)においてR14が水素原子である基、ヘキサメチレン基、一般式(8)においてR10がエチル基、一般式(9)においてR12及び一般式(12)においてR13がメチル基である基が好ましく、Zは酸素又は硫黄原子を含まない炭化水素基であるものが好ましい。
【0042】
又、本発明に係わる多官能オキセタン化合物として、一般式(13)であげられる2位置換オキセタン化合物の残基を有しているものも挙げられる。
【0043】
【化9】
【0044】
一般式(13)において、rは25〜200の整数であり、R16は炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基である。R1又R13は前記と同様の基を表し、R3とR4、R5とR6はそれぞれ同時に水素原子を表すことはない。
【0045】
本発明における多官能オキセタン化合物は、全てのオキセタン環が一般式(1)で表されるような2位または4位が置換されているオキセタン環であってもよいし、一般式(1)で表されるオキセタン環と2位または4位が置換されていないオキセタン環を含んでもよい。また、化合物中のオキセタン環は1〜15個含まれ、平均分子量が50〜2000であるオキセタン化合物が好ましい。
【0046】
中でも、2位置換オキセタン環を部分構造として上記のような2位置換オキセタン化合物残基の形で、2位が置換されていないオキセタン環構造とともに、分子内に有する多官能オキセタン化合物が本発明において好ましく用いられる。
【0047】
本発明の多官能オキセタン化合物としては、たとえば次のようなものがあげられる。
【0048】
【化10】
【0049】
本発明に係る、前記少なくとも2位が置換されているオキセタン環を含有する化合物の合成は、下記に記載の文献を参考に合成することができる。
【0050】
(1)Hu Xianming,Richard M.Kellogg,Synthesis,533〜538,May(1995)
(2)A.O.Fitton,J.Hill,D.Ejane,R.Miller,Synth.,12,1140(1987)
(3)Toshiro Imai and Shinya Nishida,Can.J.Chem.Vol.59,2503〜2509(1981)
(4)Nobujiro Shimizu,Shintaro Yamaoka,and Yuho Tsuno,Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,3853〜3854(1983)
(5)Walter Fisher and Cyril A.Grob,Helv.Chim.Acta.,61,2336(1978)
(6)Chem.Ber.101,1850(1968)
(7)“Heterocyclic Compounds with Three− and Four−membered Rings”,Part Two,Chapter IX,Interscience Publishers,John Wiley & Sons,New York(1964)
(8)Bull.Chem.Soc.Jpn.,61,1653(1988)
(9)Pure Appl.Chem.,A29(10),915(1992)
(10)Pure Appl.Chem.,A30(2&3),189(1993)
(11)特開平6−16804号公報
(12)DE1021858
本発明に係る、少なくとも2位が置換されているオキセタン環を含有する化合物及び活性エネルギー線によりカチオンを発生する物質(光酸発生剤)を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物において、該オキセタン環を有する化合物の光硬化性樹脂組成物中の含有量は、1質量%〜97質量%が好ましくは、より好ましくは30質量%〜95質量%である。
【0051】
これら、本発明に係わる化合物については、これらを2位が置換されていないオキセタン化合物と併用することで、飛躍的な感度向上効果が得られ、高湿環境においても十分な硬化感度を得ることが可能となる。
【0052】
2位が置換されていないオキセタンとしては、特開2001−220526、特開2001−310937に紹介されているような公知のオキセタン化合物が使用できる。
【0053】
これらのオキセタン環を有する化合物のうちでは、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
【0054】
以下、本発明に係る、少なくとも2位が置換されているオキセタン環を含有する化合物と併用するのが好ましい、オキセタン化合物の具体例について説明する。
【0055】
1個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式〔1〕で示される化合物が挙げられる。
【0056】
【化11】
【0057】
一般式〔1〕において、R1は水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基である。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、またはエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。本発明で使用するオキセタン化合物としては、1個のオキセタン環を有する化合物を使用することが、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、特に好ましい。
【0058】
2個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式〔2〕で示される化合物等が挙げられる。
【0059】
【化12】
【0060】
一般式〔2〕において、R1は、上記一般式〔1〕におけるそれと同様の基である。R3は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の線状または分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等の線状または分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等の線状または分枝状不飽和炭化水素基、またはカルボニル基またはカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基等である。
【0061】
また、R3としては、下記一般式〔3〕、〔4〕及び〔5〕で示される基から選択される多価基も挙げることができる。
【0062】
【化13】
【0063】
一般式〔3〕において、R4は、水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、またはカルバモイル基である。
【0064】
【化14】
【0065】
一般式〔4〕において、R5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF3)2、又はC(CH3)2を表す。
【0066】
【化15】
【0067】
一般式〔5〕において、R6は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。R7としては、更に、下記一般式〔6〕で示される基から選択される基も挙げることができる。
【0068】
【化16】
【0069】
一般式〔6〕において、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。mは0〜100の整数である。
【0070】
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記例示化合物1、2が挙げられる。
【0071】
【化17】
【0072】
例示化合物1は、前記一般式〔2〕において、R1がエチル基、R3がカルボニル基である化合物である。また、例示化合物2は、前記一般式〔2〕において、R1がエチル基、R3が前記一般式〔5〕でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。
【0073】
2個のオキセタン環を有する化合物において、上記の化合物以外の好ましい例としては、下記一般式〔7〕で示される化合物がある。一般式〔7〕において、R1は、前記一般式〔1〕のR1と同義である。
【0074】
【化18】
【0075】
また、3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式〔8〕で示される化合物が挙げられる。
【0076】
【化19】
【0077】
一般式〔8〕において、R1は、前記一般式〔1〕におけるR1と同義である。R9としては、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは、3又は4である。
【0078】
【化20】
【0079】
上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基である。また、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
【0080】
4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物3が挙げられる。
【0081】
【化21】
【0082】
さらに、上記説明した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式〔9〕で示される化合物が挙げられる。
【0083】
【化22】
【0084】
一般式〔9〕において、R8は前記一般式〔6〕のR8と同義である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、R1は一般式〔1〕におけるR1と同義である。また、rは1〜4である。
【0085】
本発明で使用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す例示化合物4、5、6がある。
【0086】
【化23】
【0087】
これらのオキセタン環を有する各化合物の製造方法についても、特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、前記の文献の他、例えば、パティソン(D.B.Pattison, J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。また、これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具体的化合物例としては、以下の例示化合物7、8、9が挙げられる。
【0088】
【化24】
【0089】
本発明に係る、少なくとも2位が置換されているオキセタン環を含有する化合物と併用できる、光カチオン重合性モノマーとして各種公知のカチオン重合性のモノマーとしては、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物なども挙げられる。
【0090】
エポキシ化合物には、以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
【0091】
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0092】
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
【0093】
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0094】
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本発明では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0095】
ビニルエーテル化合物としては、例えばエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
【0096】
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0097】
本発明に係わる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物またはインクジェットインクにおいて、例えば、好ましくは紫外線等の活性エネルギー線によってカチオンを発生する光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
【0098】
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。
【0099】
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
【0100】
【化25】
【0101】
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
【0102】
【化26】
【0103】
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
【0104】
【化27】
【0105】
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
【0106】
【化28】
【0107】
また、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、例えば紫外線のような活性エネルギー線の照射により硬化するが、硬化反応をより効率的に行なうために、光増感剤を併用することもできる。そのような光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの如きアミン類、シアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等が挙げられ、更に、欧州特許第568,993号、米国特許第4,508,811号、同第5,227,227号、特開2001−125255、特開平11−271969号等に記載の化合物も用いられる。光増感剤の使用量は、活性光線硬化性組成物中0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
【0108】
又、本発明に係わる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物またはインクジェットインクを着色する場合、色材が添加されてもよい。
【0109】
色材としては、重合性化合物の主成分に溶解または分散できる各種色材を使用することができるが、耐候性の観点から顔料が好ましい。
【0110】
本発明で好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
C.I Pigment Yellow−1、3、12、13、14、17、42、81、83、87、93、95、109、128、180、185
C.I Pigment Orange−16、36、38
C.I Pigment Red−5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、144、146、185、101、122、184、202、221、254
C.I Pigment Violet−19、23
C.I Pigment Blue−15:1、15:3、15:4、18、60、27、29
C.I Pigment Green−7、36
C.I Pigment White−6、18、21
C.I Pigment Black−7
また、本発明において、プラスチックフィルムのような透明基材での色の隠蔽性を上げる為に、白インクを用いることが好ましい。特に、軟包装印刷、ラベル印刷においては、白インクを用いることが好ましいが、吐出量が多くなるため、前述した吐出安定性、記録材料のカール・しわの発生の観点から、自ずと使用量に関しては制限がある。
【0111】
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明に用いる照射線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
【0112】
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
【0113】
本発明に係るインクにおいては、色材濃度としては、インク全体の1質量%乃至10質量%であることが好ましい。
【0114】
顔料の分散には、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。又、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。
【0115】
分散剤は高分子分散剤を用いることが好ましい。高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズが挙げられる。又、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量%に対し、1〜50質量%添加することが好ましい。
【0116】
分散媒体は溶剤又は重合性化合物で行うが、本発明に用いる活性光線硬化型インクは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
【0117】
顔料の分散は平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することが出来る。
【0118】
本発明に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、上記説明した以外に様々な添加剤を用いることができる。例えば、組成物の保存性を高めるため、重合禁止剤を200ppm〜20000ppm添加することができる。紫外線硬化型のインクは、加熱、低粘度化して射出することが好ましいので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも重合禁止剤を入れることが好ましい。この他にも、必要に応じて、界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することが出来る。記録媒体との密着性を改善するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その使用量は0.1%〜5%の範囲であり、好ましくは0.1%〜3%である。
【0119】
また、本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物への添加剤として、反応希釈剤、充填剤、流動助剤、チキソトロピー剤、湿潤剤、消泡剤、可塑剤のような他の添加剤を含有することができる。又、耐光剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、重合禁止剤、腐食防止剤のような安定化剤又は、Si系化合物、ワックス等を添加しても良い。また、表面張力を調整するために、必要に応じて、界面活性剤を含有させてもよい。
【0120】
本発明に用いられるインクに好ましく使用される界面活性剤としては、例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。これらの中で特に、アニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤が好ましい。
【0121】
本発明に係わる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いた画像形成方法について説明する。
【0122】
本発明の画像形成方法においては、上記の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、インク組成物として、インクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射してインクを硬化させる方法が好ましい。
【0123】
本発明では、記録材料上に本発明に係わる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなるインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2μm〜20μmであることが好ましい。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット記録では、総インク膜厚が20μmを越えているのが現状であるが、記録材料が薄いプラスチック材料であることが多い軟包装印刷分野では、前述した記録材料のカール・皺の問題でだけでなく、印刷物全体のこし・質感が変わってしまうという問題が有るため、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。
【0124】
尚、ここで「総インク膜厚」とは記録材料に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
【0125】
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(インク)の吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35℃〜100℃、好ましくは35〜80℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。
活性エネルギー線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
【0126】
また、本発明では、各ノズルより吐出する液滴量が2pl〜15plであることが好ましい。
【0127】
本来、高精細画像を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。本発明によれば、インクの液滴量が2pl〜15plのような小液滴量で吐出を行っても吐出安定性は向上し、高精細画像が安定して形成出来る。
【0128】
本発明において照射手段に用いる活性エネルギー線の光源としては、近赤外線、可視光線、紫外線、電子線を発光する等の活性光線であり、特に好ましいのは紫外域に発光波長を持つ光源でさらに好ましくは300〜400nmに主波長がある光源であり、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、蛍光灯、冷陰極管、無電極UVランプ、レーザー、LED等が挙げられる。
【0129】
本発明において、照射手段としては、光源から基材へ活性光線を照射することができる。例えば、特開昭60−132767号で開示されたように、記録媒体上を走査する記録ヘッドとともに紫外線ランプを移動させる方法や、米国特許第6,145,979号で開示されている技術のように、記録ヘッドから離れた位置に設置された紫外線光源から、光ファイバーやコリメータ、鏡といった光学系で記録ヘッド横へ紫外線を誘導する方法が知られている。また特願2001−350219のように記録ヘッドの上部から幅手方向に渡って線光源を設けることも出来る。尚、本発明において、照度とは、活性光線の全照射エネルギーをいい、照射タイミングは着弾から照射が始まるまでの時間を意味する。ピーク波長とは、450nm以下の活性光線のうち、最も照射エネルギーが大きい波長であり、ピーク照度はピーク波長における照度をさす。又、照射時間は、照射部において最高照度の1/10以上の活性光線が照射されている時間である。本発明において、分光照度は、ウシオ電機社製のスペクトロフォトメーターUSR−40D/Vで、測定ピッチを10nmとして測定する。
【0130】
本発明において用いることのできる他の照射手段として、第1の照射手段の応用的手法で基材への活性光線照射を行うことができる。例えば、記録ヘッドとともに紫外線ランプを移動させる方法を応用してキャリッジに光源を載せ記録媒体を操作しながら活性光線を照射する方法や、固定した紫外線光源から、光ファイバーやコリメータ、鏡といった光学系で記録ヘッド横へ紫外線を誘導する方法を取ることも出来る。また、基材の幅手全体を照射する線光源を設けることも出来る。本発明に係る照射手段においては、ひとつの光源が照射する光を、フィルタ、鏡等を使って分光し、第1、第2の照射手段に分けて照射することも可能である。
【0131】
本発明においては、活性光線硬化型インクが着弾した後、0.001〜1秒の間に活性光線を照射することが好ましい。照射光線の照射間隔が0.001秒より短いとノズルと光源の距離が近すぎ、硬化で生じる昇華物でヘッドが汚染されたり、光の回りこみでノズルが詰まったりするので好ましくない。また、1秒より長いと本発明の効果が十分に得られない。
【0132】
特に、インクを基材に着弾後、0.01〜2秒、好ましくは0.01〜0.4秒以内に光照射を開始し、0.1〜3秒後、好ましくは0.2〜1秒以内にインクの流動性が失われる程度まで光照射を終了させることが好ましい。こうすることで、ドット径の拡大やドット間の滲みを防止することが可能となる。
【0133】
また、本発明における活性光線の照射方法の好ましい態様の1つとして、活性光線が、硬化に有効な波長域でのピーク照度が1mW/cm2以上、500mW/cm2未満である。
【0134】
また、本発明における活性光線の照射方法の他の好ましい態様として、活性光線が、硬化に有効な波長域でのピーク照度が500mW/cm2以上、2000mW/cm2未満である。
【0135】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(インク)を用いる印刷物について説明する。
【0136】
本発明の印刷物は、非吸収性録材料上に、本発明の画像形成方法及び/または、本発明に記載の画像形成装置を用いて、作製されることが特徴である。ここで、非吸収性とは、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(インク)を吸収しないと言う意味であり、本発明においては、下記に示すようなブリストウ法におけるインク転移量が、0.1ml/mm2未満であり、実質的に0ml/mm2であるようなものを非吸収性記録材料と定義する。
【0137】
本発明でいうブリストウ法とは、短時間での紙及び板紙の液体吸収挙動を測定する方法であり、詳しくは、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87紙又は板紙の液体吸収性試験方法(ブリストウ法)に準じて測定し、接触時間40m秒におけるインク転移量(ml/m2)で表される。なお、上記の測定方法では、測定に純水(イオン交換水)が使用されているが、測定面積の判別を容易にするために、本発明においては、2%未満の水溶性染料を含有させてもよい。
【0138】
具体的な測定方法の一例を、以下に説明する。
インク転移量の測定法としては、記録媒体を25℃、50%RHの雰囲気下で12時間以上放置した後、例えば、熊谷理機工業株式会社製の液体動的吸収性試験機であるBristow試験機II型(加圧式)を用いて測定する。測定に用いる液体は、測定精度を高めるため、市販の水系インクジェットインク(例えば、マゼンタインク)とし、規定の接触時間後に記録媒体上のマゼンタ染色された部分の面積を測定することにより、インク転移量を求めることができる。
【0139】
本発明に係る非吸収性記録材料としては、通常の非コート紙、コート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることができる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能である。これらの記録材料の中でも、特に熱でシュリンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムへ画像を形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などにより、フィルムのカール、変形が生じやすいばかりでなく、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
【0140】
これら、各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは大きく異なり、記録材料によってインク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来から問題となっていた。本発明の構成では、表面エネルギーの低いOPPフィルム、OPSフィルムや表面エネルギーの比較的大きいPETまでを含む、表面エネルギーが0.035J/m2〜0.06J/m2のような広範囲の記録材料に良好な高精細な画像を形成できるが、本発明に記載の効果がより好ましく得られるのは、0.040J/m2〜0.06J/m2の範囲の記録材料である。
【0141】
本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使用する方が有利である。
【0142】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0143】
〈インクジェットインクの作製〉
以下の配合でマゼンタ顔料分散物を得た。
【0144】
C.I Pigment Red−184 15質量部
高分子分散剤 2質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成) 83質量部
次いで、以下の配合を行い、0.8μのメンブレンフィルターにてろ過、50℃に加熱しながら減圧によって脱水し、マゼンタインク1〜6を得た。
【0145】
(マゼンタインク1)
マゼンタ顔料分散物 17質量部
多官能オキセタン(化合物例1) 80質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB) 20質量部
SP−152(旭電化社製、光酸発生剤) 5質量部
(マゼンタインク2)
マゼンタ顔料分散物 17質量部
多官能オキセタン(化合物例4) 80質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB) 20質量部
UVI−6990(ダウケミカル製、光酸発生剤) 5質量部
(マゼンタインク3)
マゼンタ顔料分散物 17質量部
多官能オキセタン(化合物例5) 70質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB) 20質量部
セロキサイド3000(ダイセルUCB) 10質量部
SP−152(旭電化社製、光酸発生剤) 5質量部
(マゼンタインク4)
マゼンタ顔料分散物 17質量部
多官能オキセタン(化合物例7) 70質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB) 20質量部
セロキサイド3000(ダイセルUCB) 10質量部
UVI−6990(ダウケミカル製、光酸発生剤) 5質量部
(マゼンタインク5)
マゼンタ顔料分散物 17質量部
多官能オキセタン(化合物例2) 40質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成) 30質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB) 20質量部
SP−152(旭電化社製、光酸発生剤) 5質量部
(マゼンタインク6);比較例
マゼンタ顔料分散物 17質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成) 40質量部
アロンオキセタンOXT−211(東亜合成) 30質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB) 30質量部
SP−152(旭電化社製、光酸発生剤) 5質量部
得られたインクを液滴サイズ7plが得られるピエゾタイプのインクジェットノズル(ノズルピッチ360dpi:1インチ=2.54mm当たりのドット数を表す)を用い、ノズル部分を50℃に加熱制御し、コロナ処理を施したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを基材として、出射した。光源としては、308nmに主ピークをもつ蛍光管を用い、光源直下、基材面の照度が10mW/cm2の条件で、着弾後0.2秒後に露光を開始し、0.7秒後に露光を終了させた(露光エネルギーは5mJ/cm2)。この評価は低湿環境(25℃20%)でおこなった。また、環境対応性をみるため、インク1、5および6については高湿環境(25℃80%)で同様の評価を行った。
【0146】
評価はインク硬化性、基材密着性、画像滲みについて行った。
〈インク硬化性〉
○:露光終了直後に触っても画像はタッキネスがない
△:露光終了直後に触ると画像はタッキネスが若干あるが、1分後にはタッキネスが無くなる
×:露光終了1分後でもタッキネスが残る
〈基材密着性〉
○:テープ剥離でも画像は剥がれない
△:テープ剥離で画像が一部剥がれる
×:テープ剥離で画像が全て剥がれる
〈画像滲み〉
○:2ドット間の滲みが殆どない
△:2ドット間の滲みが僅かに見られる
×:ドットが大きく滲む
【0147】
【表1】
【0148】
同様に、露光照射開始を0.6秒後、露光終了を1.1秒後に変更した以外は同様の評価をおこなった。
【0149】
【表2】
【0150】
表に示されたように、本発明に係わるインクジェットインクは低湿、高湿等の湿度条件に係わらず、インク硬化性や、基材との密着性、画像滲み等に優れていることがわかる。また、照射開始時間がやや遅れても同じく画像滲みがおきにくいインクであることがわかる。
【0151】
【発明の効果】
硬化性、硬化した膜の強度や基材への密着性等に優れ、環境湿度依存性のない高感度の光硬化性インクジェットインクを得ることができた。
Claims (6)
- 請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物と光酸発生剤を含有することを特徴とするインクジェットインク。
- 単官能オキセタン化合物を含有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットインク。
- エポキシ化合物またはビニルエーテル化合物を含有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットインク。
- 請求項2〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインクを用い、インクジェット記録方式にて該インクを基材面へ噴射し、次いで活性エネルギー線を照射することでインクを硬化させることを特徴とする画像形成方法。
- 活性エネルギー線が紫外線であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
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