[go: up one dir, main page]

JP4157091B2 - 薄膜の製造方法、並びに化合物半導体、薄膜蛍光体、及び電界放射型ディスプレイの陽極パネル - Google Patents

薄膜の製造方法、並びに化合物半導体、薄膜蛍光体、及び電界放射型ディスプレイの陽極パネル Download PDF

Info

Publication number
JP4157091B2
JP4157091B2 JP2004315916A JP2004315916A JP4157091B2 JP 4157091 B2 JP4157091 B2 JP 4157091B2 JP 2004315916 A JP2004315916 A JP 2004315916A JP 2004315916 A JP2004315916 A JP 2004315916A JP 4157091 B2 JP4157091 B2 JP 4157091B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
film layer
compound
layer
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004315916A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006124552A (ja
Inventor
俊明 清野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP2004315916A priority Critical patent/JP4157091B2/ja
Publication of JP2006124552A publication Critical patent/JP2006124552A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4157091B2 publication Critical patent/JP4157091B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Description

本発明は、薄膜の製造方法と、化合物半導体、薄膜蛍光体、及び電界放射型ディスプレイの陽極パネルに関し、特に電界放射型ディスプレイ(フィールドエミッションディスプレイ)の薄膜蛍光体として好適の低速電子線で励起されて発光する薄膜蛍光体のレーザアニールによる製造方法と、該製造方法によって製造された薄膜蛍光体に関するものである。
フルカラーを含むカラーの電界放射型ディスプレイ(フィールドエミッションディスプレイ(以下「FED 」という。))において、陽極に蛍光体が使用されている。このFED の蛍光体層には、一般に粉末の蛍光体が用いられてきた。
従来の蛍光面の製造方法においては、赤・青・緑発光を示す粉末蛍光体をそれぞれ感光性スラリー法によって所定の位置に配置する。粉末蛍光体には、蛍光体の合成や活性化のための熱処理をすでに行ったものを使用する。そのため、透明基板上に蛍光体層を形成すれば蛍光面は完成し、電子線により蛍光体を励起すると発光が得られる。
そして、低電圧型のFED においては、蛍光体が電子線の衝突によって劣化する問題、蛍光体の分解に伴うガス放出や表面に吸着している分子の離脱によるガス放出があり、ガスは陽極上で正に帯電し、放出されると陰極へ加速して飛んでいき、陰極の構造物を破壊するという問題(アウトガス問題)、表面の電気伝導性の悪さから帯電して発光輝度が落ちるという問題(チャージアップ問題)などが問題とされている。これらの問題は、従来、粉末の蛍光体層の表面上にアルミニウムからなる保護層を設けることで解決していた。
しかし、低電圧型のFED では加速された電子が深くまで進入できないため、アルミニウムからなる保護層を使用することができないことに加えて、上記の蛍光体が電子線の衝突によって劣化する問題、アウトガス問題、チャージアップ問題などを克服する必要があった。
このような特性が望まれる中で、粉末の蛍光体にあっては、表面積が大きいためにアウトガスが発生し、粉末状で伝導性が非常に悪いため帯電しやすく、表面の平坦性が悪いために電子線の衝突で蛍光体の劣化が進みやすい、などの問題が顕著であった。
以上の問題を解決するために、粉末の蛍光体に代えて、薄膜とした薄膜蛍光体を使用することが検討されている。
従来、薄膜蛍光体はガラス等基板上の透明電極の上にパターン化されて形成されている。薄膜蛍光体では基板上に各種方法で薄膜を蒸着した後に蛍光体の合成や活性化を目的とした熱処理を行うことにより蛍光体として機能するようになり、電子線により蛍光体を励起すると発光が得られる。したがって、高温の熱処理が必要な場合は、高温に耐えるガラス基板を使用する必要があり、また熱処理に長時間を必要としていた。
しかし、高温に耐えるガラス基板は高価であり大面積化には不向きであった。そこで、安価で大面積なガラス基板を使うことができるよう、低温・短時間で蛍光体の合成や高輝度化を可能にする技術が求められていた。
安価なガラス基板が使用可能な温度・短時間でアニールを行う技術として、ガラス基板に透明電極を有する陽極基板上に成膜手段によって形成したアルカリ土類チオガレイト含有薄膜からなる蛍光体層に、紫外領域のレーザ光を照射して結晶化を行う方法が特許文献1によって知られている。この方法では、蛍光体を構成するための材料である金属Sr(ストロンチウム)とGa2 S 3 (3硫化2ガリウム)とEuCl3 (3塩化ユーロピウム)が多元蒸着法(MSD 法:Multi Source Deposition )によって同時に真空蒸着され、材料を混合した薄膜にレーザ光を照射し、目的の蛍光体結晶を得ていた。この方法によれば、ガラス基板にダメージを与えることなくアニールが可能であるため、高温では使用できない大型のガラス基板の使用が可能であり、さらにアニール時間の短縮を行うことができる。
また、薄膜蛍光体の製造方法として、材料成分薄膜を積層して熱アニールを行い、層間反応を利用することで蛍光体成分のずれが少ない薄膜蛍光体を作成する方法が特許文献2によって知られている。この方法によれば、積層膜で層間反応を起こすために400 ℃から1800℃で数時間の熱処理が必要であった。
特開2004-111333 号公報 特開2003-183646 号公報
しかしながら特許文献1の発明にあっては、材料を混合した薄膜中に、レーザのエネルギーを効率よく吸収する材料が存在する。本発明者は、その材料が薄膜の表面においてレーザ光のエネルギーを集中的に吸収し、目的とする蛍光体結晶を得る前に表面における特定材料成分が減少していることを知得した。そのため、表面における特定成分の少ない低品質の結晶及び目的外の結晶が形成され、電子線における蛍光体の発光効率が悪いことが分かった。また、この特定成分の少ない低品質の結晶及び目的外の結晶は、非常に広範囲にわたる波長の光を吸収してしまうため、一度表面でこれらの結晶が生成されると、レーザ光が吸収されてしまい、薄膜の表面より深層で化合物の生成が起こりにくかった。したがって、特許文献1の発明における蛍光体は、電子線励起における発光効率が悪いことが分かった。
特許文献2の発明にあっては、熱処理の方法としてレーザの照射が有効であることが指摘されているが、レーザを照射することで蛍光体を作成するために必要な情報や実施例に関してはなんら記載されていない。くわえて、通常の熱処理では蛍光体によっては数百度以上の加熱及び時間を数時間以上必要とするため、生産性が非常に乏しいといわざるを得ない。
したがって、本発明では上記のような従来の製造方法で起きていた問題を解決するためになされたもので、積層材料からレーザ照射によって基板へダメージを与えることなく短時間で薄膜蛍光体を作成するとともに、レーザ照射による薄膜の表面成分抜けを防止する材料薄膜層を形成した複数層構造薄膜とすることで、レーザ照射に対して材料薄膜中の成分抜けを起こすことなく、目的とする高品質な結晶を製造することができる薄膜の製造方法及び化合物半導体、薄膜蛍光体、並びに電界放射型ディスプレイの陽極パネルの薄膜蛍光体を提供することを目的としている。
また、本発明では、混合材料薄膜の表面に成分抜けを防止する材料薄膜を形成した複数層構造薄膜とすることで、レーザ照射に対して材料薄膜中の成分変化を起こすことなく、目的とする高品質な結晶を製造することができる薄膜の製造方法及び化合物半導体、薄膜蛍光体、並びに電界放射型ディスプレイの陽極パネルの薄膜蛍光体を提供することを目的としている。
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、その構成は、次の通りである。
請求項1の発明は、化合物薄膜層を含む化合物含有薄膜の製造方法において、バンドギャップに対応する光学吸収端波長λをもつ材料(A)を主成分とし、前記薄膜層化合物の原料となる第1の材料薄膜層(1)が成膜され、第1の材料薄膜層(1)の上側にバンドギャップに対応する光学吸収端波長λをもつ材料(B)を主成分とし、前記薄膜層化合物の原料となる第2の材料薄膜層(2)が成膜されたものを材料薄膜として作製し、それぞれの光学吸収端波長がλ<λの関係を満たすと共に、λ<λ<λとなる関係を満たす波長λのレーザ光(L1)を第2の材料薄膜層(2)側から第1の材料薄膜層(1)に向けて照射し、前記第1の材料薄膜層(1)の成分と前記第2の材料薄膜層(2)の成分との化学反応によってバンドギャップに対応する光学吸収端波長λをもつ化合物(C)を主成分とする化合物薄膜層(4)を含む化合物含有薄膜(5)を作製することを特徴とする薄膜の製造方法である。
請求項2の発明は、化合物薄膜層を含む化合物含有薄膜の製造方法において、バンドギャップに対応する光学吸収端波長λ をもつ材料(A)を主成分とし、前記薄膜層化合物の原料となる混合材料からなる第1の材料薄膜層(1)が成膜され、第1の材料薄膜層(1)の上側にバンドギャップに対応する光学吸収端波長λ をもつ材料(B)を主成分とする第2の材料薄膜層(2)が成膜されたものを材料薄膜として作製し、それぞれの光学吸収端波長がλ <λ の関係を満たすと共に、λ <λ <λ となる関係を満たす波長λ のレーザ光(L1)を第2の材料薄膜層(2)側から第1の材料薄膜層(1)に向けて照射し、前記第1の材料薄膜層(1)の混合材料の化学反応によってバンドギャップに対応する光学吸収端波長λ をもつ化合物(C)を主成分とする化合物薄膜層(4)を含む化合物含有薄膜(5)を作製することを特徴とする薄膜の製造方法である。
請求項3の発明は、前記第1の材料薄膜層(1)が、SrS (硫化ストロンチウム)及びR 並びにGaS (硫化ガリウム)又はGa (3硫化2ガリウム)を主成分とする混合材料薄膜層を構成し、Rが希土類金属元素又は遷移金属元素からなることを特徴とする請求項2記載の薄膜の製造方法である。
請求項4の発明は、前記材料薄膜が、第2の材料薄膜層(2)によって第1の材料薄膜層(1)を上下から挟む構造に成膜された3層構造薄膜(6)を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜の製造方法である。
請求項5の発明は、前記照射するレーザ光(L1)の波長λ がλ <λ の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の薄膜の製造方法である。
請求項6の発明は、前記材料薄膜が、第1の材料薄膜層(1)と第2の材料薄膜層(2)からなる2層構造薄膜(3)又は第2の材料薄膜層(2)によって第1の材料薄膜層(1)を上下から挟む構造に成膜された3層構造薄膜(6)を構造単位として、どちらかの構造を任意に選んで2構造以上積層した積層薄膜(7)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の薄膜の製造方法である。
請求項7の発明は、前記積層薄膜(7)を構成する2層構造薄膜(3)若しくは3層構造薄膜(6)からなる各構造単位において、各構造単位の材料薄膜層(1)、(2)ごとに構成する材料とレーザ光(L1)の波長λ を選ぶことを特徴とする請求項6記載の薄膜の製造方法である。
請求項8の発明は、前記第1の材料薄膜層(1)又は第2の材料薄膜層(2)が、2つ以上の組成を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の薄膜の製造方法である。
請求項9の発明は、前記化学反応後に前記化合物含有薄膜(5)の表面をエッチングし、第2の材料薄膜層(2)を除去することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の薄膜の製造方法である。
請求項10の発明は、前記化合物(C)が、SrGa :R蛍光体であり、Rが希土類金属元素又は遷移金属元素からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の薄膜の製造方法である。
請求項11の発明は、前記化合物薄膜層(4)を含む化合物含有薄膜(5)が化合物半導体に用いられるものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の薄膜の製造方法である。
請求項12の発明は、前記化合物薄膜層(4)が薄膜蛍光体の発光層として用いられるものであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の薄膜の製造方法である。
請求項13の発明は、前記化合物薄膜層(4)が電界放射型ディスプレイの陽極パネルの薄膜蛍光体に使用されるものであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の薄膜の製造方法である。
請求項1に係る発明によれば、材料薄膜層1のレーザ入射側に成分抜け防止の役を兼ねた目的化合物の原料となり得る材料薄膜層2を成膜し、照射するレーザ光L1の波長λL
λB <λL <λA (レーザ光の波長λL が、材料Aの光学吸収端波長と材料Bの光学吸収端波長との中間の波長であるため、材料Aは光が透過しないが材料Bは光が透過する。)
のように選んだことにより、照射したレーザ光L1は、上側つまりレーザ光L1の照射側に位置する第2の材料薄膜層2を透過して第1の材料薄膜層1に到達し、第1の材料薄膜層1が混合材料からなる場合には、第1の材料薄膜層1を構成する材料の中の材料A(光学吸収端波長λA )によってレーザ光L1のエネルギーを吸収して発熱する。
これにより、第1の材料薄膜層1で発生した熱が第2の材料薄膜層2に拡散しながら、第1の材料薄膜層1に過度に集中・発生する熱が防止され、かつ、第1の材料薄膜層1の高熱による材料成分の蒸発・飛散を第2の材料薄膜層2が防止することになると共に、第2の材料薄膜層2自身が化合物の原料となって第1の材料薄膜層1と化合物を形成するという非常に優れた効果が得られる。第1の材料薄膜層1は、実質的に単一材料からなる場合には、材料Aのみとなる。
加えて、材料成分比率を保って第1の材料薄膜層1と第2の材料薄膜層2とによる化合物の生成を行うことができるために、高品質な化合物薄膜層が得られるという優れた効果も得られる。また、第1の材料薄膜層1におけるレーザ光L1のエネルギー吸収によって生ずる部分的な材料の膨張・瞬間的な材料の蒸発に伴う体積膨張が広い第2の材料薄膜層2によって押さえ込まれるため、発熱部分が瞬間的に高温高圧状態となり、高品質な化合物の生成に寄与するという有利な効果がある。第2の材料薄膜層2が押さえ込み効果のみを発揮する場合には、第2の材料薄膜層2は単独でアニール処理がなされるのみで、第1の材料薄膜層1と反応を生じないことになる。
いずれにしても、レーザによる薄膜のアニールを行うことが可能なため、非常に短時間の処理が可能となり、発熱領域を限定できるために安価な大型ガラス基板を使用することができるという、産業上非常に有利な効果を有する。
請求項2によれば、1つの第1の材料薄膜層1の上下を2つの第2の材料薄膜層2で挟む構成としたので、第1の材料薄膜層1が良好に反応し、反応後に1つの第1の材料薄膜層1が単独で残存しにくくなるという効果がある。例えば、第1の材料薄膜層1が可視光領域に渡って透過率を持たない場合には、第1の材料薄膜層1の残存が発光素子としての品質を落とすことになる。このため、第1の材料薄膜層1の単独での残存を低減させることにより、品質のよい発光素子を製造できるという優れた効果がある。また、第1の材料薄膜層1と第2の材料薄膜層2との反応に基づく化合物組成を、材料B寄りの組成にできるという効果も有し得る。
請求項3によれば、照射するレーザ光L1の波長λL
λC <λL (レーザ光L1の波長λL よりも化合物C の光学吸収端波長λC の方が波長が短く、化合物C がレーザ光を透過する)
としたため、レーザ光L1を複数回照射する場合、製造した化合物薄膜層4をレーザ光L1が透過するため、化合物薄膜層4の下に存在する第1の材料薄膜層1でレーザ光L1のエネルギー吸収が起こり、通常の
λL <λC (レーザ光L1の波長λL よりも化合物C の光学吸収端波長λC の方が波長が長く、化合物C がレーザ光を吸収する)
ではレーザ光L1が進入できない深さで化合物を生成することができるという非常に重要な効果が得られる。さらに、化合物C の近くで加熱が行われるため、加熱部分では化合物C が生成し、加熱部分に近い化合物に対しては結晶性を向上させるという複合効果も得られる。もちろん、λA 、λC <λL (材料A も化合物C もレーザ光を吸収しない(本発明の範囲外))の関係では、エネルギーの吸収が弱いため、アニール効果が薄いことはもちろんであり、目的とする化合物を効率よく得ることはできない。
請求項4によれば、材料薄膜が、2層構造薄膜3又は3層構造薄膜6を構造単位として、どちらかの構造を任意に選んで2単位以上積層した積層薄膜7としたことで、1 単位しか存在しない場合に比して、製造できる化合物薄膜層を厚くすることができるという効果がある。また、異種の化合物薄膜層を形成することもできる。
請求項5によれば、積層薄膜7を構成する2層構造薄膜3若しくは3層構造薄膜6からなる各構造単位に対して、材料薄膜層ごとに構成する材料A,Bとレーザ光L1の波長λC を選ぶことにしたため、任意の単位構造ごとに異なる化合物を製造することが可能となるという極めて重要な効果がある。また、3層構造薄膜においても第1の材料薄膜層1の上下にある各第2の材料薄膜層2の構成材料Bを変えることができるため、上から下へ材料の構成成分が傾斜した化合物薄膜層4を製造できるという優れた効果を有する。これらは、レーザによる加熱手段を採っていることが非常に重要であり、レーザ吸収の役目を担っている材料薄膜層に応じて任意にレーザエネルギーを変更することで、加熱温度をコントロールすることができるという非常に重要な効果を有する。発熱場所と温度を制御できることは、所望の化合物薄膜層4を製造する上で大変優れた効果である。
請求項6において、第1の材料薄膜層1又は第2の材料薄膜層2の内の少なくとも一方が、2つ以上の組成を含むことにしたため、作製可能な化合物を3元組成以上にすることが可能になるという優れた効果を有する。
請求項7において、化合物含有薄膜5の表面をエッチングするようにしたので、表面のバンドギャップの大きい第2の材料薄膜層2を取り去ることによって、使用したい化合物薄膜層を露出した状態で使用することができるという効果がある。
請求項8によれば、第1の材料薄膜層1が、SrS (硫化ストロンチウム)とGaS (硫化ガリウム)とR (R :希土類金属元素又は遷移金属元素など)、又はSrS とGa2 S 3 (3硫化2ガリウム)とR (R :希土類金属元素又は遷移金属元素など)を含む構成としたので、主にGaS 又はGa2 S 3 によりレーザ光L1が吸収され、特定成分が減少することなくSrS 及びR と反応を起こして化合物を生成する。その結果、請求項9に係る高品質なストロンチウムチオガレイト蛍光体(SrGa2 S 4 :R )を製造することができるという優れた効果がある。
請求項10によれば、製造される化合物半導体は、組成の成分ずれの無い、高品質な結晶に得られることに加えて、層状に異なる化合物が作製された積層化合物半導体として使用できるという効果がある。
請求項11に係る発明によれば、製造される薄膜蛍光体は、組成の成分ずれの無い、高品質な結晶であるため、各種発光装置において非常に高機能な薄膜蛍光体として利用することができるという効果が得られる。加えて、層状に異なる薄膜蛍光体が作製された積層型の薄膜蛍光体として使用できるという効果がある。
請求項12に係る発明によれば、製造される薄膜蛍光体を電界放射型ディスプレイの薄膜蛍光体として使用したことで、低加速電圧の電子線で励起した場合であっても発光輝度が高いため、低電圧での使用が可能となる。そのため、ディスプレイの消費電力を小さくすることができるばかりか、電子銃と蛍光面の間を短くすることができるため、ディスプレイをさらに薄くすることができるという効果がある。また、電子照射面の表面積が小さいという薄膜蛍光体の特性により、蛍光体の劣化による輝度低下やアウトガス放出による電子銃の劣化が起こりにくいため、製品の寿命が長いという効果を併せもつ。さらに、粉末蛍光面に比べて導電性を有する薄膜蛍光体の特性により、チャージアップを防ぐための薄膜の表面への導電性付与をする必要がないという効果も奏する。これらの効果を併せもつため、商品価値の高いディスプレイとして利用することができるという極めて優れた効果を奏する。
図1〜図3は、本発明に係る薄膜の製造方法の第1実施の形態を示す。先ず、図1,図2を参照して、本発明に係る薄膜を適用することが可能な、電界放射型ディスプレイ(フィールドエミッションディスプレイ)の薄膜蛍光体を備える陽極パネルについて説明する。
陽極は、透明基板13及び透明電極12有し、化合物含有薄膜5である薄膜蛍光体11を有する。但し、図2に示すようにブラックマトリクス14によって薄膜蛍光体11を区画した構造としても良い。薄膜蛍光体11は、図示を省略した陰極の所定のものからの電子線を図1 及び図2で示す陽極パネルの上側より照射されることにより、薄膜蛍光体11が適宜に電子線励起されて発光するので、これを透明電極12及び透明基板13を透して視認することができる。
以下、第1 の実施の形態に係る薄膜の製造方法について説明する。図3(a )には、レーザアニールを行うために準備すべき2層構造薄膜3の構造を示す。通常、2層構造薄膜3の下側には基板や別の薄膜が存在しているが、その基板や薄膜の種類にはなんら規定されるものではなく、最上面において2層構造薄膜3の構造を有していれば良い。2層構造薄膜は上側の第2の材料薄膜層2と下側の第1の材料薄膜層1を有している。これらの薄膜層の作成法に関しては各種成膜法を使用することができる。これらの薄膜層には以下の特徴がある。
第1の材料薄膜層1は、1 種類以上の元素又は化合物から構成される材料であり、構成している材料の中で主成分を占める材料を材料Aとする。この材料Aのバンドギャップに対応する光学吸収端の波長はλA である。したがって、材料Aは光学吸収端波長より波長の短い光は吸収し、波長の長い光は透過する。材料薄膜層1の構成材料としては、光を吸収して発熱するものであれば何を使用しても良い。例えば、半導体などバンドギャップを有する材料であれば、対応する光学吸収端の波長λA よりも短い波長の光であれば吸収して発熱する。もちろん、微量に金属などバンドギャップを持たない材料を混ぜた2つ以上の組成としても主成分が発熱するため、使用することができる。
また、主成分が金属であっても、バンドギャップが存在しないために光学吸収端の波長は存在せず、光を反射する性質を持っているが、一部の光を吸収して発熱することができるし、主成分以外のバンドギャップを有する材料A(材料)が光を吸収して発熱するため、問題なく使用することができる。
材料Aとしては、実際にはGaS 若しくはGa2S3 を主成分として、EuCl3 などを微量に含んだ材料を使用した。構成材料の中で主成分となっているGaS 又はGa2S3 が材料Aであり、光学吸収端の波長λA として320nm 又は380nm 付近に光学吸収端を持っている。したがって、320nm 又は380nm よりも波長の短い光を吸収する特性を有している。
一方、第2の材料薄膜層2は1 種類以上の元素又は化合物から構成される材料であり、構成している材料の中で主成分を占める材料を材料Bとする。この材料Bのバンドギャップに対応する光学吸収端の波長はλB である。したがって、材料Bは光学吸収端波長より波長の短い光は吸収し、波長の長い光は透過する。材料薄膜層2の構成材料としては、光が透過するものであれば何を使用しても良い。例えば、半導体などバンドギャップを有する材料を主成分とし、対応する光学吸収端の波長λB よりも長い波長の光であれば透過することができる。もちろん、微量に主成分よりもバンドギャップの小さい材料やバンドギャップの存在しない金属などを添加しても良く、光が透過すれば2つ以上の組成として問題なく使用することができる。
材料Bとしては、実際にはSrS を使用した。SrS の光学吸収端波長は280nm 周辺であり、それよりも波長の長い光を透過する性質を有している。
このような2層構造薄膜3に対し、材料薄膜層2側からレーザ光L1を照射する。このとき照射するレーザ光L1の波長としては、λA とλB との間の波長を使用する。そうすることで、レーザ光L1が材料薄膜層2を透過して材料薄膜層1に到達し、レーザ光L1のエネルギーを吸収し、発熱する。このエネルギーによって材料薄膜層1と材料薄膜2との層間を中心に反応が起きて化合物Cが合成される。その際に、層間から離れた部分においても温度上昇に伴う材料薄膜層1,2の材料同士の拡散が起こるため、化合物Cが合成される。化合物C を合成する反応としては、レーザ光L1のエネルギーが大きければ材料を溶融して液相反応となり、より均一に化合物C を合成することができる。レーザ光L1のエネルギーが小さければ、材料の溶融に至らない場合においても固相反応によって化合物C を合成することができた。
レーザ光による加熱は非常に短時間で大きなエネルギーを加えるため、第1の材料薄膜層1の構成材料の中に融点が低い材料や蒸気圧が非常に高い物質が含まれる場合、蒸発や昇華による特定材料成分の減少が起こりやすい。しかし、第2の材料薄膜層2によって、過度の発熱を直接材料薄膜層2へ拡散することで瞬間的な温度上昇を緩和し、高熱による蒸発や昇華などを閉じ込めているため、特定成分の減少を防止し、瞬間的かつ部分的な加熱による材料の熱膨張や蒸発・昇華に伴う体積膨張を封じ込めるために、発熱部分が瞬間的に高圧状態となり、場合によっては圧力による液相反応を誘起することができる。したがって、この方法は低融点の材料や蒸気圧が高い材料を作成する場合において特に有効であり、硫化物・酸化物・窒化物・燐化物など、各種作製が困難な化合物の合成に効力を発揮する。以上の薄膜構造(2層構造薄膜3)とレーザ波長による化合物合成により、高品質な化合物を作成することができる。
さらに、レーザ光L1の波長として、λC <λL を選ぶ場合について説明する。λL は合成された化合物Cがもつバンドギャップに対応する光学吸収端の波長である。この条件においては、合成された化合物Cをレーザ光L1が透過する。したがって、材料薄膜層1と材料薄膜層2の境界で合成され始めた化合物Cでレーザ光L1が止まることなく下の材料薄膜層1まで到達して発熱が起こる。そうすることで、より広範囲にわたる発熱と温度上昇を起こし、材料(A,B)同士の拡散を促進し、より広範囲にわたって化合物Cを形成することができた。また、それに伴って材料薄膜層1の発熱がすでに合成された化合物Cに伝わるとともに、化合物C自体がわずかに光を吸収して発熱することで、化合物Cがアニールされて結晶性の向上が図られる。
図3(b)にレーザ照射後の化合物含有薄膜5の構造を示し、レーザ光L1を用いて、第1の材料薄膜層1と第2の材料薄膜層2の間でバンドギャップに対応する光学吸収端波長λC を持つ化合物Cを主成分とする半導体である化合物薄膜層4を作成することができた。なお、図3(b)においては、未反応の材料薄膜層1や材料薄膜層2の部分が残存しているが、これらの部分が不要な場合においては、それぞれ材料薄膜層1,2の厚みを変えることによって、未反応部分の量を調節・制御することができる。
実際には、上記の具体的材料を使用する場合において、SrS とGaS 、もしくはSrS とGa2 S 3 の光学吸収端波長の間に存在するレーザ波長として308nm のXeClや351nm のXeF エキシマレーザを使用し(好ましくは化合物C の光学吸収端波長λC より長い波長の光を使用するが、本材料においてはSrS と化合物であるストロンチウムチオガレイト蛍光体がほぼ同じ光学吸収端波長を持っているために、波長条件は変わらない。)、レーザ照射によって材料が反応を起こして化合物であるストロンチウムチオガレイト蛍光体(SrGa2 S4 :Eu)を生成することができた。
このとき使用するレーザ光L1としては、本実施の形態によらず、波長の範囲が材料A とB が持つ光学吸収端の波長λA とλB との間であれば、Nd-YAGレーザの基本波やNd-YAGレーザの高調波、エキシマレーザなどの各種レーザ光を使用することができる。また、材料Aが金属である場合は光学吸収端が存在しないために光学吸収端の波長が存在しない。光は良く反射されるが、一部の光を吸収して発熱することができる。発熱した材料Aである金属は材料Bと化合物Cを生成する。そのため、生成した化合物Cが金属化合物である場合は、上記の波長λB より長い波長の各種レーザ光を問題なく使用することができる。また、化合物Cに光学吸収端波長λC が存在する場合には、光学吸収端波長λC より長い波長の光を使用することが好ましい。
第2の材料薄膜層2と反応を生じさせない場合について、図4(a),(b),(c)を参照して説明する。
先ず、図4(a)に示すように上側の第2の材料薄膜層2と下側の第1の材料薄膜層1とを有する2層構造薄膜3を同様に準備する。
この2層構造薄膜3に照射するレーザ光L1の波長としては、第2の材料薄膜層2を透過し、第1の材料薄膜層1に生成した化合物Cが持つ光学吸収端波長λC よりも長い波長のλL を使用する。このとき、図4(b),(c)に示すようにレーザ光は反応により生成した化合物C を透過することができるため、化合物薄膜層4よりも下に存在する混合材料からなる第1の材料薄膜層1で化合物C を生成することができる。勿論、第1の材料薄膜層1において吸収されたレーザ光L1による発熱に伴う成分の飛散や蒸発を第2 の材料薄膜2が押さえ込むことで、成分ずれの少ない化合物C を合成することができる。そして、図4(c )に示す化合物含有薄膜5のように第1の材料薄膜層1の下端部を適度に残存させることにより、化合物薄膜層4の下に存在する基板や薄膜に熱影響を与えないようにすることができた。勿論、第1の材料薄膜層1を残存させないことも可能である。
第2の材料薄膜層2の主成分である材料Bとしては酸化物、硫化物、アルミネート、ガ
レート、チオアルミネート、チオガレートなど、大きなバンドギャップを有し、レーザが
透過する材料であれば何を使用しても良い。ここでは材料B としてSrS を使用した。一方
、第1の材料薄膜層1は一般に2 種類以上の材料から構成される混合材料を使用する。材
料A としては、実際にはSrSとGaS(若しくはGaS)を主成分として、EuClなどを微量に含んだ材料を使用した。構成材料の中で主成分となっているGaS又はGaSが光を吸収して発熱する材料Aであり、光学吸収端の波長λとしてそれぞれ320nm又は380nm付近に光学吸収端を持っている。
材料Bとして使用したSrS 及び、化合物C であるストロンチウムチオガレイト蛍光体は、共に光学吸収端を280nm 近辺に持っているため、XeClの308nm やXeF の351nm のエキシマレーザなどを使用して薄膜蛍光体を作成することができた。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係る薄膜の製造方法について図5を参照して説明する。図5(a)にレーザアニールを行うために準備すべき3層構造薄膜6の構造を示す。通常、3層構造薄膜6の下側には図1,図2に示すような基板や別の薄膜が存在しているが、その基板や薄膜の種類・有無にはなんら規定されるものではなく、最上面側において本発明の3層構造薄膜6の構造を有していれば良い。3層構造薄膜6は上側の第2の材料薄膜層2と中間の第1の材料薄膜層1と下側の第2の材料薄膜層2を有している。これらの薄膜1,2の作成法に関しては各種成膜法を使用することができる。これらの薄膜1,2が持つ特徴は、材料薄膜層1、材料薄膜層2ともに第1の実施の形態で説明したものと同一である。
このような3層構造薄膜6に対し、上側の第2の材料薄膜層2側からレーザ光L1を照射する。このとき照射するレーザ光L1の波長としては、λA とλB の間の波長を使用する。そうすることで、第2の材料薄膜層2を透過したレーザ光L1が第1の材料薄膜層1に到達してレーザ光L1のエネルギーを吸収し、発熱する。このエネルギーによって第1の材料薄膜1を中心に上下の第2の材料薄膜層2と反応が起きて化合物Cが合成される。
さらに、レーザ光L1の波長として、λC <λL を選んだ場合を説明する。λL は合成された化合物Cがもつバンドギャップに対応する光学吸収端の波長である。この条件においては、合成された化合物Cをレーザ光L1が透過する。したがって、第1の材料薄膜層1と上側の第2の材料薄膜層2の境界で合成され始めた化合物Cでレーザ光L1が止まることなく下方へレーザ光L1が透過することができる。そのため第1の材料薄膜層1を厚めに形成した場合、上側の材料薄膜層2と第1の材料薄膜層1が反応して化合物Cを合成し、化合物Cが合成された後、さらにレーザ光L1を照射すると化合物Cによってレーザ光をさえぎられること無く、残った第1の材料薄膜層1で発熱が起こり、第1の材料薄膜層1と下側の第2の材料薄膜層2とが反応して化合物Cが合成される。それに伴って第1の材料薄膜層1の発熱が既に合成された化合物Cに伝わるとともに、化合物C自体がわずかに光を吸収して発熱することで、化合物Cがアニールされて結晶性の向上が図られる。このようにして、より広範囲で化合物Cを合成することができた。
図5(b)にレーザ照射後の化合物含有薄膜5の構造を示す。以上のようレーザ光L1を用いて、化合物薄膜層4を作成することができた。図5(b)において未反応の第2の材料薄膜層2の部分が記載されているが、この部分が不要な場合には、それぞれ材料薄膜層1,2特に第2の材料薄膜層2の当初の厚みを変えることによって、未反応部分の量を制御することができる。第2の実施の形態に係る作成法では、第1の材料薄膜層1を残らず化合物Cの原料として使用することができる。そのため、第1の材料薄膜層1が残存することで品質の低下を招く場合にも有効である。
実際に、上記の材料を使用する場合において、レーザ波長として308nm のXeClや351nm
のXeF エキシマレーザを使用し、レーザ照射によって材料が反応を起こして化合物Cであるストロンチウムチオガレイト蛍光体(SrGa2S4:Eu)を生成することができた。
このとき使用するレーザ光L1としては、本実施の形態によらず、波長の範囲が材料AとBが持つ光学吸収端の波長λA とλB の間であればNd-YAGレーザの基本波やNd-YAGレーザの高調波、エキシマレーザなどの各種レーザ光を使用することができる。また、材料Bが金属である場合は光学吸収端が存在しないため、λA より長い波長の各種レーザ光を使用することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る薄膜の製造方法について説明する。図6(a )・8(a)にレーザアニールを行うために準備すべき積層薄膜7の構造を示す。通常、積層薄膜7の下側には、例えば図1,図2に示す基板や別の薄膜が存在しているが、その基板や薄膜の種類にはなんら限定されるものではなく、最上面側において積層薄膜7の構造を有していれば良い。本実施の形態において、図6(a )では積層薄膜7は2層構造薄膜3を構造単位として構造単位を2 回積層した構造をもち、図8(a )では積層薄膜7は3層構造薄膜6を構造単位として2 回積層した構造をもっている。それぞれの構造単位の中に第1の材料薄膜層1と第2の材料薄膜層2を有しており、これらの薄膜層の作成法に関しては各種成膜法を使用することができる。これらの薄膜層1,2がもつ特徴は、第1の材料薄膜層1、第2の材料薄膜層2ともに第1の実施の形態で説明したものと同一である。また、本実施の形態では構造単位を2 回積層しているが、積層回数を必要な複数回数で行うことができるし、材料薄膜層1又は2の厚みを自由に調整することができる。
本実施の形態では、照射するレーザ光L1の波長として、生成した化合物Cが持つ光学吸収端波長λC よりも長い波長のλL を使用する。図6(b )や図8(b )に図示するように、レーザ光L1は反応により生成した化合物C を透過することができる。そのため、図7(a)や図8(c )に示すように化合物薄膜層4よりも下に存在する第1の材料薄膜層1でレーザ光L1が吸収されて発熱し、第2の材料薄膜層2と反応して化合物C を生成する。したがって、最初に生成された化合物薄膜層4よりも深い位置にも化合物薄膜層4を作成することがことができる。さらに深い位置での化合物C の合成に伴って第1の材料薄膜層1の発熱が既に合成された化合物Cに伝わるとともに、化合物C自体がわずかに光を吸収して発熱することで、化合物Cがアニールされて結晶性の向上が図られる。このようにして、第1の材料薄膜層1及び第2の材料薄膜層2の厚さを次々に化合物C を生成可能な厚さとすることにより、より深い位置で化合物Cを合成することができた。
図7(b)と図8(c )にレーザ照射後の化合物含有薄膜5の構造を示す。以上のようにレーザ光L1を用いて、積層薄膜7からほぼ化合物薄膜層4のみからなる化合物含有薄膜5や、積層に化合物薄膜層4を持つ化合物含有薄膜5(図8(c ))を作成することができた。
図7(b)や図8(c )において未反応の第1の材料薄膜層1や第2の材料薄膜層2の部分が記載されているが、この部分が不要な場合においては、それぞれ材料薄膜層1,2の厚みを変えることによって、未反応部分の量を制御することができる。第3の実施の形態に係る作成法によれば、2 層構造薄膜3や3層構造薄膜6単独では成し得ない厚みにわたって化合物C を合成することが可能である。また、通常、化合物C のバンドギャップに対応する光学吸収端波長λC よりも短い波長λL をレーザ光L1として選んだ場合に作成することができる化合物薄膜層の厚みを越えて化合物C の作成と結晶化を行うことができるため、例えば100nm 以上の厚みをもつ化合物含有薄膜5を作成する場合に有利である。本実施の形態においては上記の実際の材料を使用する場合において、レーザ波長として308nm のXeClや351nm のXeF エキシマレーザを使用し、レーザ照射によって材料が反応を起こして化合物であるストロンチウムチオガレイト蛍光体(SrGa2S4:Eu)を生成することができた。
このとき使用するレーザ光L1としては本実施の形態によらず、波長の範囲が材料A とB
が持つ光学吸収端の波長λA とλB の間であればNd-YAGレーザの基本波やNd-YAGレーザの高調波、エキシマレーザなどの各種レーザ光を使用することができる。また、材料B が金属である場合は光学吸収端が存在しないため、λA より長い波長の各種レーザ光を使用することができる。
なお、第1,第2,第3の実施の形態においては、3元組成からなる化合物である薄膜蛍光体を例に説明をしたが、製造される化合物として蛍光体に限られることは無く、任意の材料を選択して吸収端の波長とレーザの波長を選択して実施することで、組成に成分抜けの無い均質で高品質の化合物半導体を製造することができた。
(第4の実施の形態)
以下、第4の実施の形態に係る薄膜の製造方法について説明する。図9(a )にレーザアニールを行うために準備すべき積層薄膜7の構造を示す。通常、上記実施の形態と同様に積層薄膜7の下側には基板や別の薄膜が存在しているが、その基板や薄膜の種類にはなんら制限されるものではなく、最上面において本発明の積層薄膜7の構造を有していれば良い。本実施の形態において積層薄膜7は上層に3層構造薄膜6を構造単位とし、下層に2層構造薄膜3を構造単位とした積層構造をもっている。上層の3層構造薄膜6の中に第1の材料薄膜層711と2つの第2の材料薄膜層712を有しており、下層の2層構造薄膜3の中に第1の材料薄膜層721と第2の材料薄膜層722を有している。これらの薄膜層の作成法に関しては各種成膜法を使用することができる。これらの薄膜層が持つ特徴は、第1の材料薄膜層711及び第1の材料薄膜層721は上記実施の形態で説明した第1の材料薄膜層1と同様の機能・役割を持ち、第2の材料薄膜層712及び第2の材料薄膜層722は上記実施の形態で説明した第2の材料薄膜層2と同様の機能・役割を持っている。また、本実施の形態では構造単位を選んで2 回積層しているが、2 層構造薄膜3と3層構造薄膜6の構造単位を任意に選んでよいし、積層回数を必要な回数で行うことができる。また、各材料薄膜層711,721,712,722の厚みは、自由に調整することができる。さらに、3 層構造薄膜6においては上側の第2の材料薄膜層712と下側の第2の材料薄膜層712とで構成材料を変えても良い。
本実施の形態では、上側から照射する第1のレーザ光L71 の波長として、第2の材料薄膜層712を透過し、かつ、化合物薄膜層714に生成した化合物C71が持つ光学吸収端波長λC 71よりも長い波長と短い波長どちらも使用することができる。化合物薄膜層714に生成した化合物C71がもつ光学吸収端波長λC 71よりも短い波長の第1のレーザ光L71 とすれば、化合物C71で吸収されながら化合物C71の生成が促され、また、長い波長の第1のレーザ光L71 とすれば、第1の材料薄膜層711が消失するまで第1の材料薄膜層711で吸収され、化合物C71が生成される。
図9(b )に示すように、第2の材料薄膜層712を透過する波長λL 71をもつ第1のレーザ光L71 の照射によって化合物C71 を有する第2の化合物薄膜層714を合成した後、別の波長λL 72を持つ第2のレーザ光L72 を上側から照射する。第2のレーザ光L 72
波長λL 72としては、2 種類の第2の材料薄膜層712,722や化合物薄膜層714
化合物C71 )を透過し、下側の第1の材料薄膜層721に吸収されるように選ばれている。図9(c )に図すように、第2のレーザ光L72 によって第2の化合物C72 を有する第2の化合物薄膜層724が合成される。第2のレーザ光L72 の波長λL 72は第2の化合物C72 が持つ光学吸収端波長λL 72よりも長い波長と短い波長どちらを用いても良い。このようにして、積層薄膜7に第1のレーザ光L71 と第2のレーザ光L72 を上側から順次に照射することによって、第1の化合物C71 を含む第1の化合物薄膜層714の下に第2の化合物C72 を含む第2の化合物薄膜層724が積層された化合物含有薄膜725を作成することができる。
以上の方法によって、単位構造(3,6)ごとに異なる化合物薄膜層714,724を作成することができた。作製された積層薄膜7の単位構造ごとに透過するレーザ光の波長が異なるが、さらに下層に形成する単位構造においてレーザの波長条件を満たす限り、レーザ波長と単位構造ごとの構成材料を選択して化合物薄膜層を積層して作成することができた。また、条件を満たす限り、上側からレーザ光を照射して、上層から化合物を作成することに代えて下層から化合物を作成することもできる。もちろん、単位構造ごとにレーザ光の出力を変えることで、目的とする化合物を合成するのに適した加熱を目的の位置で行うことができる。
また、第1,第2,第3の実施の形態で説明したように、2層構造薄膜3や3層構造薄膜6にレーザを照射することで、任意の化合物を作成することができたが、更にこの作成法を応用し、2層構造薄膜・3層構造薄膜からなる単位構造を積層し、単位構造ごとに別の化合物を作成することを目的に、積層膜にレーザを照射することで、単位構造ごとに異なる化合物薄膜層4を作成することができる。作製された積層をなす化合物薄膜層4,714,724の単位構造ごとに透過するレーザ光の波長が異なるが、さらに下層にある単位構造においてレーザの波長条件を満たす限り、レーザ波長と単位構造ごとの構成材料を選択して複数種類の化合物薄膜層4,4,714,714,724,724を積層して積層構造薄膜を作成することができる。
ところで、以上の実施の形態では、3元組成からなる化合物である薄膜蛍光体を例に説明をしたが、製造される化合物として蛍光体に限られることは無い。任意の材料を選択して吸収端の波長とレーザ の波長を選択して上記の製造方法を実施することで、組成に成分抜けの無い均質で高品質の各種の化合物半導体等の各種の薄膜を製造することができるため、特に良質の化合物半導体として使用することができる。
ここで、化合物薄膜層4によって薄膜蛍光体を製造し、発光層として利用する例について説明する。先ず、化合物薄膜層4からなる薄膜蛍光体を厚い膜として作成することで、公知の無機EL(エレクトロルミネセンス)ディスプレイ用の陽極パネルの薄膜蛍光体として使用することができた。また複数種類の化合物薄膜層4,4,714,724を積層して積層構造薄膜を形成するとき、化合物薄膜層4,4,714,724毎に発光色を変えて作成することで、積層型無機ELディスプレイ用の積層型の薄膜蛍光体として使用することができる。
また、以上の実施の形態で説明した製造方法を実施することで薄膜蛍光体を厚い膜として作成し、公知の無機EL(エレクトロルミネセンス)ディスプレイ用の薄膜蛍光体(陽極パネル)として使用することができる。また、第4の実施の形態で説明したように積層で化合物薄膜層を作成することで、積層型の無機ELディスプレイ用の積層蛍光体薄膜(陽極パネル)として使用することができる。
また、上記の実施の形態で説明した製造方法を実施することで薄膜蛍光体を作製し、低電圧FED で使用する薄膜蛍光体として使用することができた。場合によっては化合物含有薄膜5の表面に残存する未反応の第2の材料薄膜層2をイオンビームスパッタエッチングなどの各種エッチング方法を用いて除去し、化合物含有薄膜5を露出させることで、低電圧FED で使用する薄膜蛍光体として使用することができた。また、必要に応じて化合物薄膜層4の表面に導電性のコーティングをすることもできる。また、上側に露出する第2の材料薄膜層2を構成する材料Bに関して、一般的に知られているようなレーザを透過し、かつ、導電性を有することになる材料を使用すれば、エッチングをする必要が無くなる。また、薄膜蛍光体の厚みを厚くすれば、低電圧FED 用だけでなく、中電圧(数KV〜10kV )・高電圧(10kV 〜)FED で本発明により製造した薄膜蛍光体を使用することもできる。
本発明の第1実施の形態に係る薄膜の製造方法によって製造された2層構造薄膜タイプを適用する電界放射型ディスプレイ(フィールドエミッションディスプレイ)の薄膜蛍光体を備える陽極パネルの説明図。 同じく他の陽極パネルの説明図。 本発明の第1実施の形態に係る2層構造薄膜タイプにおける薄膜の製造方法の説明図であり、図3(a)は2層構造薄膜へのレーザ光の照射開始状態を示す図、図3(b)はレーザ照射後の化合物含有薄膜を示す図。 第1実施の形態に係る2層構造薄膜タイプにおける薄膜の製造方法の他の構造例を示す説明図であり、図4(a)は2層構造薄膜へのレーザ光の照射開始状態を示す図、図4(b)はレーザ照射中の化合物含有薄膜を示す図、図4(c)はレーザ照射後の化合物含有薄膜を示す図。 本発明の第2実施の形態に係る3層構造薄膜タイプにおける薄膜の製造方法の説明図であり、図5(a)は2層構造薄膜へのレーザ光の照射開始状態を示す図、図5(b)はレーザ照射後の化合物含有薄膜を示す図。 本発明の第3実施の形態に係る2層構造薄膜の積層タイプにおける薄膜の製造方法の説明図であり、図6(a)はレーザ光の照射開始状態を示す図、図6(b)はレーザ照射中の化合物含有薄膜を示す図。 本発明の第3実施の形態に係る3層構造薄膜の積層タイプにおける薄膜の製造方法の説明図であり、図7(a)はレーザ光の照射中の化合物含有薄膜を示す図、図7(b)はレーザ照射後の化合物含有薄膜を示す図。 本発明の第3実施の形態に係る3層構造薄膜の積層タイプにおける薄膜の製造方法の説明図であり、図8(a)はレーザ光の照射開始状態を示す図、図8(b)はレーザ照射中の化合物含有薄膜を示す図、図8(c)はレーザ照射後の化合物含有薄膜を示す図。 本発明の第4実施の形態に係る2層構造薄膜及び3層構造薄膜の積層タイプにおける薄膜の製造方法の説明図であり、図9(a)はレーザ光の照射開始状態を示す図、図9(b)はレーザ照射中の化合物含有薄膜を示す図、図9(c)はレーザ照射後の化合物含有薄膜を示す図。
符号の説明
1: 材料(A)を主成分とする材料薄膜層
2: 材料(B)を主成分とする材料薄膜層
3: λB <λA である2 層構造薄膜
4: 化合物(C)を主成分とする化合物薄膜層
5: 化合物薄膜層(4)を含む化合物含有薄膜
6: λB <λA である3 層構造薄膜
7: 2層構造薄膜(3)又は3層構造薄膜(6)を構造単位として、
任意の構造を選んで2構造以上積層した積層薄膜
11: 薄膜蛍光体
12: 透明電極
13: 透明基板
14: ブラックマトリクス
15: 帯電防止層
L1:波長λL のレーザ光
L71:波長λL 71のレーザ光
L72:波長λL 72のレーザ光

Claims (13)

  1. 化合物薄膜層を含む化合物含有薄膜の製造方法において、バンドギャップに対応する光学吸収端波長λをもつ材料(A)を主成分とし、前記薄膜層化合物の原料となる第1の材料薄膜層(1)が成膜され、第1の材料薄膜層(1)の上側にバンドギャップに対応する光学吸収端波長λをもつ材料(B)を主成分とし、前記薄膜層化合物の原料となる第2の材料薄膜層(2)が成膜されたものを材料薄膜として作製し、それぞれの光学吸収端波長がλ<λの関係を満たすと共に、λ<λ<λとなる関係を満たす波長λのレーザ光(L1)を第2の材料薄膜層(2)側から第1の材料薄膜層(1)に向けて照射し、前記第1の材料薄膜層(1)の成分と前記第2の材料薄膜層(2)の成分との化学反応によってバンドギャップに対応する光学吸収端波長λをもつ化合物(C)を主成分とする化合物薄膜層(4)を含む化合物含有薄膜(5)を作製することを特徴とする薄膜の製造方法。
  2. 化合物薄膜層を含む化合物含有薄膜の製造方法において、バンドギャップに対応する光学吸収端波長λ をもつ材料(A)を主成分とし、前記薄膜層化合物の原料となる混合材料からなる第1の材料薄膜層(1)が成膜され、第1の材料薄膜層(1)の上側にバンドギャップに対応する光学吸収端波長λ をもつ材料(B)を主成分とする第2の材料薄膜層(2)が成膜されたものを材料薄膜として作製し、それぞれの光学吸収端波長がλ <λ の関係を満たすと共に、λ <λ <λ となる関係を満たす波長λ のレーザ光(L1)を第2の材料薄膜層(2)側から第1の材料薄膜層(1)に向けて照射し、前記第1の材料薄膜層(1)の混合材料の化学反応によってバンドギャップに対応する光学吸収端波長λ をもつ化合物(C)を主成分とする化合物薄膜層(4)を含む化合物含有薄膜(5)を作製することを特徴とする薄膜の製造方法。
  3. 前記第1の材料薄膜層(1)が、SrS (硫化ストロンチウム)及びR 並びにGaS (硫化ガリウム)又はGa(3硫化2ガリウム)を主成分とする混合材料薄膜層を構成し、Rが希土類金属元素又は遷移金属元素からなることを特徴とする請求項記載の薄膜の製造方法。
  4. 前記材料薄膜が、第2の材料薄膜層(2)によって第1の材料薄膜層(1)を上下から挟む構造に成膜された3層構造薄膜(6)を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
  5. 前記照射するレーザ光(L1)の波長λがλ<λの関係を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
  6. 前記材料薄膜が、第1の材料薄膜層(1)と第2の材料薄膜層(2)からなる2層構造薄膜(3)又は第2の材料薄膜層(2)によって第1の材料薄膜層(1)を上下から挟む構造に成膜された3層構造薄膜(6)を構造単位として、どちらかの構造を任意に選んで2構造以上積層した積層薄膜(7)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
  7. 前記積層薄膜(7)を構成する2層構造薄膜(3)若しくは3層構造薄膜(6)からなる各構造単位において、各構造単位の材料薄膜層(1)、(2)ごとに構成する材料とレーザ光(L1)の波長λを選ぶことを特徴とする請求項記載の薄膜の製造方法。
  8. 前記第1の材料薄膜層(1)又は第2の材料薄膜層(2)が、2つ以上の組成を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
  9. 前記化学反応後に前記化合物含有薄膜(5)の表面をエッチングし、第2の材料薄膜層(2)を除去することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
  10. 前記化合物(C)が、SrGa:R蛍光体であり、Rが希土類金属元素又は遷移金属元素からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
  11. 前記化合物薄膜層(4)を含む化合物含有薄膜(5)が化合物半導体に用いられるものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
  12. 前記化合物薄膜層(4)が薄膜蛍光体の発光層として用いられるものであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
  13. 前記化合物薄膜層(4)が電界放射型ディスプレイの陽極パネルの薄膜蛍光体に使用されるものであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
JP2004315916A 2004-10-29 2004-10-29 薄膜の製造方法、並びに化合物半導体、薄膜蛍光体、及び電界放射型ディスプレイの陽極パネル Expired - Fee Related JP4157091B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004315916A JP4157091B2 (ja) 2004-10-29 2004-10-29 薄膜の製造方法、並びに化合物半導体、薄膜蛍光体、及び電界放射型ディスプレイの陽極パネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004315916A JP4157091B2 (ja) 2004-10-29 2004-10-29 薄膜の製造方法、並びに化合物半導体、薄膜蛍光体、及び電界放射型ディスプレイの陽極パネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006124552A JP2006124552A (ja) 2006-05-18
JP4157091B2 true JP4157091B2 (ja) 2008-09-24

Family

ID=36719591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004315916A Expired - Fee Related JP4157091B2 (ja) 2004-10-29 2004-10-29 薄膜の製造方法、並びに化合物半導体、薄膜蛍光体、及び電界放射型ディスプレイの陽極パネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4157091B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5166749B2 (ja) * 2007-03-14 2013-03-21 日本放送協会 近接型イメージインテンシファイア

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006124552A (ja) 2006-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4157091B2 (ja) 薄膜の製造方法、並びに化合物半導体、薄膜蛍光体、及び電界放射型ディスプレイの陽極パネル
JP2005093329A (ja) 表示素子およびこれを用いた表示装置
US7538483B2 (en) Inorganic electroluminescent device and method of fabricating the same
JPH07272853A (ja) 多層電界発光素子の製造方法
JPH09134783A (ja) 薄膜エレクトロルミネッセンスパネル
JP4077131B2 (ja) フルカラー薄膜elディスプレイパネル
JP2000243569A (ja) 有機エレクトロルミネセンス素子及びその製造方法
WO2004036659A1 (ja) 光半導体素子
JP2013004530A (ja) 発光素子及び画像表示装置
JPH08245956A (ja) 発光材料及びこれを用いた発光素子
JP4125108B2 (ja) 薄膜エレクトロルミネッセント素子
JP4483742B2 (ja) El素子の製造方法
JP4656441B2 (ja) 薄膜の結晶化方法および結晶化装置
JP2006351357A (ja) 赤色el素子
JP3976892B2 (ja) 薄膜el素子
JPH07282978A (ja) 薄膜el素子
JP2009104954A (ja) エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2005162831A (ja) 蛍光体、その製造方法および表示装置
JP3661248B2 (ja) El素子及びその製造方法
JP5100067B2 (ja) 蛍光材料、蛍光体、表示装置及び蛍光体の製造方法
JPH04366593A (ja) 薄膜el素子とその製造方法
JP2007211086A (ja) 無機el結晶化発光膜、それを備えた無機エレクトロルミネッセンス素子、及びその製造方法
JP2006032289A (ja) エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JPS62108496A (ja) 薄膜el素子
JP2004111103A (ja) 薄膜el素子およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080415

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080708

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080710

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4157091

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees