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JP4150384B2 - 自閉式スライド扉のフリーストップ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、特に、自動的にスライドして閉止する自閉機能を備えた引戸や折り戸などのスライド扉を、開閉時のスライド途中に任意の位置で停止させる自閉式スライド扉のフリーストップ機構に関する。
従来、この種のフリーストップ機構の中には、たとえば図15に示すように、引戸1を戸車2・2を介してスライド自在に吊設するガイドレール3を、その矢示する閉方向片側を若干下向きに傾斜させた状態で懸架し、引戸1を自動的に閉止させる自閉構造にする一方、引戸1にゴム等の弾性ストッパ(弾性係止部材)4を揺動可能に軸支し、この弾性ストッパ4の先端をガイドレール3の上面に押し当て、引戸1が閉方向へスライドしようとしても、弾性ストッパ4とガイドレール3間の摩擦によって支軸5とガイドレール3との間で弾性ストッパ4が突っ張ってブレーキが利き、引戸1を、ガイドレール3上の任意の位置で、いったん停止させる構造にしたものがある。
一方、従来、自閉式スライド扉は、それが自閉したときに、戸当りに衝突して大きな衝突音を発生させたり、間に指などを挟んで怪我をしたりしないように、通常、扉周りに、エアブレーキなど各種の制動装置が別途付設され、自閉時は、斯かる制動装置で減速しながらスライドさせる構造にしている。
特開平8−42230号公報 特開2000−168041号公報
ところが、従来のフリーストップ機構は、弾性ストッパ4の先端をガイドレール3に押し当て、そのガイドレール3との間の摩擦によってブレーキをかけて引戸1を停止させる構造であるため、ガイドレール3に付着し堆積する埃や塵などが原因となって、弾性ストッパ4がガイドレール3上でスリップしやすく、ガイドレール3との間に十分な摩擦を発生せず、ブレーキが安定的に利かないことがあった。その結果、従来は、引戸1を所望の開位置で確実に停止させることができず、安定した本来のフリーストップ効果が得られない、という課題があった。
しかも、従来、自閉式スライド扉には、通常、上述のように制動装置が付設されるが、これとは別個に、フリーストップ機構が同じ扉周りに設置されるため、その分だけ取付作業に手間と時間を要し、面倒であると共に、全体に装置が複雑且つ大型化し、扉周りに余計に広い設置スペースが必要になり、更には、見栄えが悪く、美的外観性を特に求められる室内の扉周りにとってインテリア上も好ましくない、という課題があった。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の課題を解決し、常に安定したフリーストップ効果が得られ、且つ構造のコンパクトな自閉式スライド扉のフリーストップ機構を提供することにある。
従って、上記した課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、開位置からガイドレールLの案内で閉方向へ自動的にスライドして閉止される引戸Dのようなスライド扉を、その開閉時のスライド途中に任意の開位置で停止させる構成にした自閉式スライド扉のフリーストップ機構において、前記スライド扉上に固定した同じ取付体15に、前記スライド扉が自閉するときに制動力を付与して減速する制動装置20と、前記スライド扉のスライド動作に応じ歯車の噛み合いを介して回転が伝達される回転体30と、該回転体30の回転を停止させるための回転制御手段40と、を一体に付設し、前記制動装置20は、前記取付体15に固定の胴筒21と、該胴筒21から先端軸部22aを突出させたロータ軸22を支点として回転自在に前記胴筒21内に収納したロータとを備え、該ロータと前記胴筒21間の隙間に粘性流体を充填して該胴筒21内に密封し、前記ロータが回転すると粘性流体の粘性抵抗により制動トルクを発生させるロータリーダンパで形成し、前記回転体30は、同一軸上に歯車部30aと周面に弾性リング31を嵌め付けた環状の被圧接部30bとを有し、前記ロータ軸22の先端軸部22aに回転可能に取り付け、前記回転制御手段40は、先端に突当凸部43cを突設し、前記回転体30の被圧接部30b周面の前記弾性リング31にその側方から前記突当凸部を食い込ませて突き当て可能に圧接する一方、基端部側の支軸45を支点として前記取付体15に揺動可能に連結した磁性体のストッパ42と、該ストッパ42を吸着して常時前記回転体30の被圧接部30bの周面に直交する向きへ磁気付勢するマグネット41とを備え、前記ストッパ42は、前記スライド扉の閉時は、前記突当凸部43cを前記回転体30が閉時に回転する回転方向a上流側に向けた傾斜状態で、開時は、前記突当凸部43cを前記回転体30が開時に回転する回転方向b下流側に向けた傾斜状態で、前記被圧接部30bの前記弾性リング31に圧接することにより、いずれも前記回転体30が閉時に回転する方向aの回転を規制して前記スライド扉を任意の開位置で停止させてなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自閉式スライド扉のフリーストップ機構において、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、前記回転制御手段40は、前記回転体30の被圧接部30b周面に対する前記ストッパ42の突き当て強さを調節可能としてなることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、スライド扉のスライド動作に応じて回転の伝達される回転体の被圧接部に対し、その側方からストッパを圧接し、そのフリーストップ状態をマグネットで保持して回転体の回転を規制し、スライド扉を所望の開位置で停止させる構成であるため、従来の如くガイドレールに付いた埃や塵などの影響でストッパがスリップしてブレーキが利かないトラブルの発生が全くなく、その結果、スライド扉を常に所望の開位置で確実に停止させて安定したフリーストップ効果を発揮することができる。しかも、スライド扉上に固定の同じ取付体に、フリーストップ機構の回転体と該回転体の回転を停止させるための回転制御手段を制動装置と共に、一体に付設することを実現し、これにより、フリーストップ機構全体の構造をコンパクト化し、その結果、装置の取付作業が手間なく簡略化されると共に、扉周りでの設置スペースも極力少なくて済み、更には、扉周りの外観上の見栄えをも向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、ストッパによる回転体の被圧接部に対する突き当て強さを調整することにより、スライド扉の重量等の違いによって異なる回転体の回転トルクに対応させて、簡単に、安定したフリーストップ効果が常に得られるようにすることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1および図2は、本発明による自閉式スライド扉のフリーストップ機構を適用した引戸構造体を示す。引戸構造体Aは、図中上の天井側壁面Wに固定するガイドレールLと、ガイドレールLで吊持する引戸Dとを備える。ガイドレールLは、長さ方向にガイド溝gを形成した断面略L形状をなし、図中右の戸先側を若干下向きに傾斜させて設置する。一方、引戸Dは、上端面の戸先側と戸尻側に、戸車10・11をそれぞれ回転自在に軸支した吊車体m・nを搭載し、戸車10・11をガイド溝gに係合させて、図中左右の開閉方向へスライド自在にガイドレールLで吊持する戸車式のスライド扉である。そして特に、閉止時は、傾斜したガイドレールLの案内で自重により戸車10・11を転動させて、自動的に閉方向Xへスライドして閉止する自閉構造になっている。なお、天井側の壁面Wには、吊車体nの戸尻側にL板状の戸当り12を固定している。
引戸構造体Aにおいて、吊車体m・nは、いずれもアングル板状の支持プレート13・14を立てて引戸Dの上端面の戸先側と戸尻側に固着し、これら支持プレート13・14に各々戸車10・11を縦向きに軸支している。一方、戸先側吊車体mには、戸車10に、それと同軸に回転伝達用の歯車部10aを設けると共に、支持プレート13にフリーストップ組立体Fを付設した構造になっている。
フリーストップ組立体Fは、図3および図4でも示すように、取付体15と、この取付体15に組み付ける、制動装置20と回転体30および回転制御手段40を一体に備えた構成になっている。
取付体15は、いずれも金属製の、第1取付ブラケット16および第1取付ブラケット17からなる。第1取付ブラケット16は、略コ形の部品組付用フレーム部16aと矩形な連結板部16bとからなる。第2取付ブラケット17は、金属板を用いてチャネル形に曲げ成形し、溝底面17aの一側に横長な磁石取付凹部17bを形成し、他側に支持管17cを立てて固着してなる。支持管17cには、雌ねじ穴18が螺設されている。
制動装置20は、円周面に一対の取付突片21aを有した円筒ケース状の胴筒21と、胴筒21から先端軸部22aを突出させたロータ軸22を支点として回転自在に胴筒21内に収納したロータ(図示省略)とを備え、該ロータの外周面と胴筒21の内周面との間の隙間に、粘性流体を充填して胴筒21内に密封し、ロータが回転すると粘性流体の粘性抵抗により制動トルクを発生させる、所謂ロータリーダンパからなる。
回転体30は、樹脂製で、歯車部30aおよび環状の被圧接部30bを同軸的に一体に成形してなり、被圧接部30bの外周にウレタン製の弾性リング31を嵌め付けている。フリーストップ組立体Fは、この回転体30を、その中心穴32を貫通するロータ軸22の先端軸部22aに、ワンウェイクラッチ33を介してロータリーダンパ20内のロータと一体回転可能に連結している。そして、回転体30が図中矢印aで示す負荷方向に回転したときに、ロータリーダンパ20が制動トルクを発生させる構造になっている。こうして連結した回転体30とロータリーダンパ20は、取付突片21aを部品組付用フレーム部16aにねじ止めして第1取付ブラケット16に一体的に組み付け、これにより、フリーストップ組立体Fの第1組立ユニットF1が組み立てられてなる。
回転制御手段40は、マグネット41とストッパ42とで構成してなる。マグネット41は、直方体状をなし、第2取付ブラケット17の磁石取付凹部17bに嵌め付けてねじ止めする。一方、ストッパ42は、磁性体の金属製リンク43と、直方体状の樹脂製内駒44と、ねじ形の支軸45と、位置調整ねじ46とを備えてなる。
リンク43は、その厚さ方向の片側側面に、内駒44より横長な矩形にあけた駒収納凹部43aと、駒収納凹部43aの長さ方向基端側にU形状に刻設した差込溝43bとを形成すると共に、長さ方向先端側の端面に、先細な突当凸部43cを突設してなる。なお、厚さ方向の他側側面には、その突当凸部43c寄りに長穴の逃げ(図示省略)を開けている。他方、内駒44は、その厚さ方向に貫通する軸穴44aを設ける一方、軸穴44aと直交する片側端面に雌ねじ穴44bを螺設してなる。位置調整ねじ46は、ねじ頭部の周縁に環状鍔部46aを有し、ねじ軸部46bを雌ねじ穴44bに螺合させて内駒44に連結してなる。
斯かる部品構成のストッパ42は、リンク43のU形差込溝43cに位置調整用ねじ46の環状鍔部46aを差し込んで駒収納凹部43aに内駒44を嵌め込み、内駒44の軸穴44aに支軸45を通して支持管17cに螺合する。そして、ストッパ42を、第2取付ブラケット17に対し、マグネット41に重なった位置で支軸45を支点として揺動可能に取り付け、これにより、フリーストップ組立体Fの第2組立ユニットF2が組み立てられてなる。従って、第2組立ユニットF2において、ストッパ42は、磁性体のリンク43が裏側のマグネット41に吸着され、それと重なった直線的な向きに磁気的に常時付勢された状態で、第2取付ブラケット17に保持されている。また、ストッパ42は、位置調整ねじ46をねじ回して内駒44の雌ねじ穴44bに対する捩じ込み位置を調節すると、それに応じてリンク43が内駒44に対し左右長さ方向に直線移動し、これによって、先端の突当凸部43cの突出位置を調整可能になっている。
そこで、フリーストップ組立体Fでは、回転制御手段40を組み付けた第2取付ブラケット17を、第1取付ブラケット16の部品組付用フレーム部16aに止めねじ19で固定し、ストッパ42の突当凸部43cを、弾性リング31を介して回転体30の被圧接部30bに横方向から圧接した状態で、第1および第2組立ユニットF1・F2を連結する。これにより、第1取付ブラケット16と第2取付ブラケット17とが一体となって取付体15を形成し、同じ取付体15に、制動装置20と回転体30と回転制御手段40とが一体に付設された、フリーストップ組立体Fが組み立てられてなる。
引戸構造体Aにおいて、このフリーストップ組立体Fは、ストッパ42が突当凸部43cを回転体30の被圧接部30bに側方から圧接した横向きの状態で、図5および図6に示すように、第1取付ブラケット16の連結板部16bを戸先側吊車体mの支持プレート13にねじ止めし、回転体30の歯車部30aを、吊車体mに搭載した戸車10の歯車部10aに噛み合わせて連結してなる。
さて、このようにフリーストップ組立体Fを付設した引戸構造体Aでは、たとえば引戸Dを閉じるため、図1に示すように引戸Dを閉方向Xへ引くと、戸車10・11がガイドレールLのガイド溝g上を転動し、引戸Dは、その自重とガイドレールLの傾きに従い閉方向Xへ自動的にスライドする。引戸Dが閉方向Xへスライドすると、戸先側吊車体mにおいて、戸車10の回転が歯車部10a・30aの噛み合いを介してフリーストップ組立体Fの回転体30へ伝達され、回転体30は、図7中実線の矢印aで示す負荷方向に回転する。回転体30が負荷方向aに回転すると、その回転力が前記ワンウェイクラッチ33の働きでロータリーダンパ20のロータへ伝達されるため、ロータリーダンパ20に制動トルクを発生し、回転体30はブレーキの利いた負荷状態で回転する。すると、戸車10の回転も制動され、それに従って引戸Dは減速しながら、ゆっくりと自閉する。
この引戸Dの自閉時、ストッパ42が、先端の突当凸部43cを回転体30の回転方向a流側に向けた下向きに傾斜して被圧接部30bに圧接した状態にあるときは、突当凸部43cが被圧接部30bの弾性リング31上でスリップし、回転体30はそのまま負荷方向aに回転する。これにより、引戸Dは、そのまま減速しながら閉方向Xへスライドして自閉する。このとき、ストッパ42は、これを水平な向きに付勢するマグネット41の磁力で、そのまま突当凸部43cが下向き傾斜のフリー状態を保持される。
そこで、引戸Dの自閉途中に、必要に応じて引戸Dを任意の開位置に停止するときは、例えば取っ手を持って、引戸Dを図2中矢印Yで示す開方向へ、強制的にいったん引き戻す。すると、戸車10が逆回転し、それに従って回転体30は、図8中点線の矢印bで示す非負荷方向へ強く回転し、ストッパ42を、被圧接部30bとの間の摩擦により、支軸45を中心として図8中反時計方向へ磁力に抗して揺動させる。そして、突当凸部43cが被圧接部30bに最も強く突き当たった水平な突立て状態を経て、図9に示すように、突当凸部43cが上向きに傾斜して被圧接部30bに圧接したフリーストップ状態に切り換える。すると、いま取っ手から手を離しても、回転体30の回転方向aへの回転をストッパ42で規制し、これによって、引戸Dは自閉することなく、いま所望の開位置で停止する。このとき、ストッパ42は、これを水平な向きに付勢するマグネット41の磁力で、そのまま突当凸部43cが上向きのフリーストップ状態を保持される。
しかる後、再び引戸Dを自閉させるには、引戸Dを、図2中矢印Xで示す反対の閉方向へ強制的に引き戻し、図7で示したように、ストッパ42を、先端の突当凸部43cが回転体30の回転方向a流側に向いた下向き傾斜のフリー状態に、切り換えればよい。
以上とは反対に、引戸Dを開くときは、図2に示すように引戸Dを開方向Yへ押し引くと、同様に戸車10・11がガイドレールL上を転動し、引戸Dは開方向Yへスライドする。引戸Dが開方向Yにスライドすると、戸先側の吊車体mにおいて、戸車10の回転が歯車部10a・30aの噛み合いを介してフリーストップ組立体Fの回転体30へ伝達され、回転体30は、図9中点線の矢印bで示す非負荷方向へ回転する。即ち、回転体30が非負荷方向bへ回転すると、その回転力の前記ロータへの伝達が前記ワンウェイクラッチ33で切断されて、ロータリーダンパ20に制動トルクを発生しないため、回転体30はほとんど非負荷状態のまま回転する。
この引戸Dの開時に、ストッパ42が、先端の突当凸部43cを回転体30の回転方向b流側に向けた上向きに傾斜して被圧接部30bに圧接した状態にあるときは、突当凸部43cが被圧接部30bの弾性リング31上でスリップし、回転体30はそのまま回転し、これにより、引戸Dも開方向Yへほとんど非負荷状態でスライドする。また、このとき、ストッパ42は、これを水平な向きに付勢するマグネット41の磁力で、そのまま突当凸部43cが上向きの傾斜状態を保持される。
そこで、この引戸Dの開放途中に、必要に応じて引戸Dを停止させるときは、図9に示したように、ストッパ42が、突当凸部43cを回転体30の図中点線で示す回転方向b流側に向けた上向きに傾斜して被圧接部30bに圧接した状態にあるときには、回転体30の回転方向aの回転はストッパ42で規制されるため、取っ手から手を離すと、その開位置で、引戸Dは自閉することなく停止する。このときも、またストッパ42は、これを水平な向きに付勢するマグネット41の磁力で、そのまま突当凸部43cが上向きのフリーストップ状態が保持される。
なお、引戸Dを全閉して後、再び開くときは、引戸Dを、図2中矢印Xで示す閉方向へ強制的に引き戻し、図9で示したように、ストッパ42を、突当凸部43cを回転体30の回転方向b流側に向けた上向き傾斜状態に、いったん切り換えてから、そのまま引戸Dを押し引きながらスライドさせる。
ところで、以上のフリーストップ機構では、懸架した引戸Dなどスライド扉の重量等によっては回転体30の回転トルクも異なるが、この回転体30の回転トルクに対応させて、ストッパ42による回転体30の被圧接部30bに対する突き当て強さを調整することができる。
その場合は、図10又は図11に示すように、ストッパ42を、突当凸部43cが被圧接部30bに最も強く突き当たった水平な突立て状態とする。一方、ドライバ49を用いて位置調整ねじ46をねじ回し、内駒44に対する捩じ込み量を調節する。すると、ストッパ42は、位置調整ねじ46の捩じ込み量に応じて、リンク43が内駒44に対して図中長さ方向左右に微動し、突当凸部43cの突出位置が微調整される。これにより、突当凸部43cの弾性リング31に対する食い込み深さを目安に、ストッパ42の突き当て強さを所望の大きさに調整する。
さて、以上の図示実施の形態では、本発明のフリーストップ機構を、戸車式引戸を備えた引戸構造体Aに適用した例を示したが、本発明は、図12〜図14に示すようにスライドレール式引戸を備えた引戸構造体Bにも、そのまま適用することができる。以下、図示他例では、上記した図示例のフリーストップ機構における構成部分と同一の構成部分には同じ符号を付して説明する。
図示他例において、引戸構造体Bに備えたガイドレールLは、固定側のアウターレール50に移動側のインナーレール51を、図示省略したリテーナで保持した多数のボールを介してスライド自在に係合させた薄型なスライドレールからなる。アウターレール50には、片側側面に長尺な歯車のラック52を固着して並設し、インナーレール51には、底面の戸先側と戸尻側に吊り金具53・54を組み付けてなる。一方、引戸Dは、上端面の戸先側と戸尻側に吊りボルト55・56を立設している。そして、アウターレール50を天井側に固定してガイドレールL全体を図中右の戸先側を若干下向きに傾斜させて敷設し、吊り金具53・54にそれぞれ吊りボルト55・56を掛けて、引戸DをガイドレールLで図中左右の開閉方向にスライド自在に吊持してなる。そして特に、閉止時は、傾斜したガイドレールLの案内で自重によりインナーレール51を摺動させて、引戸Dを自動的に閉方向へスライドして閉止する自閉構造にしている。
そこで、斯かるスライドレール式の引戸構造体Bでは、引戸Dの上端面の戸先側に、取付体15の水平な取付板57を固着してフリーストップ組立体Fを搭載する。そして、回転体30の歯車部30aをガイドレールL側のラック52に噛み合わせ、これにより、引戸Dのスライド動作に応じてフリーストップ組立体Fの回転体30へ回転が伝達される構造になっている。
したがって、スライドレール式引戸構造体Bにおいても、引戸Dの自閉途中に、引戸Dを任意の開位置で停止するときは、戸車式の場合と同様に、引戸Dを図12中矢印Yで示す開方向へ、強制的にいったん引き戻し、図9に示したように、フリーストップ組立体Fのストッパ42を、先端の突当凸部43cが上向きに傾斜して被圧接部30bに圧接したフリーストップ状態に切り換える。すると、回転体30の回転方向aへの回転がストッパ42で規制され、これによって、引戸Dを自閉させることなく開位置で停止する。
反対に、引戸Dを開く途中に、引戸Dを停止させるときも、戸車式の場合と同様に、図9に示したように、ストッパ42が、突当凸部43cを回転体30の回転方向b流側に向けた上向きに傾斜して被圧接部30bに圧接した状態にあるときには、回転体30の回転方向aの回転はストッパ42で規制されるため、取っ手から手を離すと、そのまま所望の開位置で、引戸Dは自閉することなく停止させることができる。
本発明の自閉式スライド扉のフリーストップ機構を適用した引戸構造体を示す斜視図である。 引戸が開閉途中の状態において示す引戸構造体の正面図である。 フリーストップ組立体の外観斜視図である。 フリーストップ組立体の分解斜視図である。 フリーストップ組立体と戸先側吊車体とを、その取付状態において示す斜視図である。 フリーストップ組立体と戸先側吊車体との組立斜視図である。 ストッパが先端下向きの傾斜状態にあるときの作動状態を示すフリーストップ組立体の正面図である。 ストッパが水平な突立て状態にあるときの作動状態を示すフリーストップ組立体の正面図である。 ストッパが先端上向きの傾斜状態にあるときの作動状態を示すフリーストップ組立体の正面図である。 ストッパの回転体の被圧接部に対する突き当てを強める方向に調整する状態を示すフリーストップ組立体の正面図である。 ストッパの回転体の被圧接部に対する突き当てを弱める方向に調整する状態を示すフリーストップ組立体の正面図である。 本発明の自閉式スライド扉のフリーストップ機構を適用した他の引戸構造体を示す斜視図である。 他の引戸構造体を図12とは異なる角度から見て示す斜視図である。 他の引戸構造体の分解斜視図である。 従来の引戸のフリーストップ機構を示す概略正面図である。
符号の説明
A・B 引戸構造体
D 引戸
F フリーストップ組立体
L ガイドレール
15 取付体
20 制動装置
22 ロータ軸
30 回転体
30a 回転体の歯車部
30b 回転体の被圧接部
40 回転制御手段
41 マグネット
42 ストッパ
43c 突当凸部

Claims (2)

  1. 開位置からガイドレールの案内で閉方向へ自動的にスライドして閉止されるスライド扉を、その開閉時のスライド途中に任意の開位置で停止させる構成にした自閉式スライド扉のフリーストップ機構において、
    前記スライド扉上に固定した同じ取付体に、前記スライド扉が自閉するときに制動力を付与して減速する制動装置と、前記スライド扉のスライド動作に応じ歯車の噛み合いを介して回転が伝達される回転体と、該回転体の回転を停止させるための回転制御手段と、を一体に付設し、
    前記制動装置は、前記取付体に固定の胴筒と、該胴筒から先端軸部を突出させたロータ軸を支点として回転自在に前記胴筒内に収納したロータとを備え、該ロータと前記胴筒間の隙間に粘性流体を充填して該胴筒内に密封し、前記ロータが回転すると粘性流体の粘性抵抗により制動トルクを発生させるロータリーダンパで形成し、
    前記回転体は、同一軸上に歯車部と周面に弾性リングを嵌め付けた環状の被圧接部とを有し、前記ロータ軸の先端軸部に回転可能に取り付け、
    前記回転制御手段は、先端に突当凸部を突設し、前記回転体の被圧接部周面の前記弾性リングにその側方から前記突当凸部を食い込ませて突き当て可能に圧接する一方、基端部側の支軸を支点として前記取付体に揺動可能に連結した磁性体のストッパと、該ストッパを吸着して常時前記回転体の被圧接部の周面に直交する向きへ磁気付勢するマグネットとを備え、
    前記ストッパは、前記スライド扉の閉時は、前記突当凸部を前記回転体が閉時に回転する回転方向上流側に向けた傾斜状態で、開時は、前記突当凸部を前記回転体が開時に回転する回転方向下流側に向けた傾斜状態で、前記被圧接部の前記弾性リングに圧接することにより、いずれも前記回転体が閉時に回転する方向の回転を規制して前記スライド扉を任意の開位置に停止させてなることを特徴とする、自閉式スライド扉のフリーストップ機構。
  2. 前記回転制御手段は、前記回転体の被圧接部周面に対する前記ストッパの突き当て強さを調節可能としてなることを特徴とする、請求項1に記載の自閉式スライド扉のフリーストップ機構。
JP2005112994A 2005-04-11 2005-04-11 自閉式スライド扉のフリーストップ機構 Expired - Fee Related JP4150384B2 (ja)

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