JP6677577B2 - 制動装置、自動移動装置および建具 - Google Patents
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Description
この扉の制動装置では、扉が閉鎖移動する際、スパイラルロッドが中空軸に対して相対的に軸方向に移動し、この移動によって中空軸が本体に対して回転し、制動流体に基づく抵抗力を発生して扉の閉鎖移動を制動する。
そして、スパイラルロッドの軸方向の移動速度の更なる上昇に応じて、第一回転体が付勢部材の付勢力に抗して第二回転体に対して軸方向一方側に更に接近して係合状態となった場合には、第一回転体の回転は第二回転体に伝達される。これにより、第二回転体はケース内で回転して抵抗体に抵抗力を発生させ、閉鎖面材に抵抗体の抵抗力が加わり、閉鎖面材の移動を制動できる。
なお、本発明において、閉鎖面材には、扉、戸、障子、シャッター、パーティション、ゲートなどが含まれる。
このような構成によれば、前述した係合歯によって噛み合って係合するため、第一回転体が第二回転体に係合するまでの回転量を前述した係合歯の配置角度に応じて設定できる。従って、例えば係合歯の数を増やして配置角度を小さく形成することで、第一回転体が第二回転体に係合するまでの回転量を少なくできる。
また、例えば係合歯の数を減らすことで、当該係合歯を大きく形成できて強度を向上できる。
このような構成によれば、第一歯先および第二歯先がそれぞれ尖状に形成されるので、第一回転体が第二回転体に接近して係合する際、第一歯先と第二歯先とが衝突することを抑制でき、第一噛合い歯面と第二噛合い歯面とをスムーズに噛み合わせることができる。
また、第一噛合い歯面および第二噛合い歯面が回転軸方向に沿って形成されるので、スパイラルロッドを中心とする第一回転体の回転を第二回転体に回転伝達する際、第一噛合い歯面および第二噛合い歯面間に噛合いが外れる方向の力が生じることがない。このため、第一回転体と第二回転体との係合状態を維持できる。
このような構成によれば、第一回転体と第二回転体とが係合しても、第一回転体の係合歯の第一歯先が第二回転体の端面に当たらないので、第一歯先が潰れて変形することがない。このため、例えば第一歯先が衝突によって変形した場合には第一回転体が回転すると第一歯先が他構成に干渉する虞があるが、本発明では、前述したように第一歯先が衝突によって変形することがないので、第一回転体が回転しても第一歯先が他構成に干渉することがなく、第一回転体の円滑な回転を維持できる。
このような構成によれば、前述したねじピッチによってスパイラルロッドの軸方向の移動によって第一回転体に加わる移動力を調整できる。
このような構成によれば、閉鎖面材がさほど加速されていない移動開始時には閉鎖面材の移動を制動する必要性が低いが、第一回転体はスパイラルロッドの他端側よりもねじピッチが大きい一端側にねじ係合した状態であるため、スパイラルロッドの他端側に第一回転体がねじ係合した状態と比べ、スパイラルロッドの軸方向の移動によって第一回転体に加わる移動力を小さくできる。このため、閉鎖面材の移動開始から移動終期前まで閉鎖面材をスムーズに移動できる。
さらに、スパイラルロッドの軸方向の移動によって制動装置の第一回転体が第二回転体に係合した場合には、前述した本発明の制動装置と同様に閉鎖面材の移動を制動できる。
このような構成によれば、回転部材がスパイラルロッドのねじ部にねじ係合することで、ねじりバネの回転方向の弾性力がスパイラルロッドに軸方向の移動力として付与され、閉鎖面材の移動を付勢できる。
また、回転部材にスパイラルロッドの平板部が挿通することで、ねじりバネの回転方向の弾性力がスパイラルロッドの軸方向の移動力に変換されず、伝達装置の負荷を軽減できる。
このような構成によれば、スパイラルロッドの軸方向の移動に応じて第一回転体が第二回転体と係合状態から非係合状態となる際に、リバウンドバネによって制動装置を伝達装置側に移動することで、第一回転体に対して第二回転体から離間する方向に勢いづけることができ、第一回転体と第二回転体との係合解除を円滑に行うことができる。
本発明の建具によれば、前述した本発明の自動移動装置と同様の作用効果を発揮可能な建具を構成できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本実施形態に係る建具としての玄関引戸などの引戸1は、建物の開口部に設けられて一方側である屋内空間と他方側である屋外空間とを仕切る出入り口を開閉するものであって、上枠11、下枠12および左右の縦枠13によって枠組みされた枠体10と、上框21、下框22および左右の縦框23およびパネル24によって框組みされた二つの戸体20(閉鎖面材)とを備える。
上枠11と上框21との間には、戸体20を閉鎖移動する自動移動装置としてのクローザー3(自動閉鎖装置)が設置されている。
なお、説明の便宜上、図2(B)は、図2(A)に示すコ字枠4の一部を省略して示しており、図2(C)は、コ字枠4の一部のほか、筒体31、ガイド部材41およびケース51を省略して示している。
ケース51の外周面のうちコ字枠4の二つの立上り片部4Bにそれぞれ当接する当接面511(図2(B)参照)は、平坦に形成されている。本実施形態では、制動装置50がコ字枠4に取り付けられた際に各当接面511が各立上り片部4Bに当接することで、ケース51が回り止めされる。また、ケース51は、スパイラルロッド57の軸方向Xに沿って移動可能に付与装置30および伝達装置40間に配置されている。
カップリング部材541は、円筒状に形成されており、第二回転体55側の端部(第二回転体55に対する突合せ部)に形成された係合歯542と、内周面に形成されたバネ受け部(受け部)(図示省略)とを有している。バネ受け部はコイルバネ56の第一回転体54側の端部を受け止めている。
係合歯542は、第二回転体55に向かって突出して形成されており、第一回転体54の円周方向(回転方向)に間欠的に複数並んでいる。本実施形態では、係合歯542の歯数は3個に設定されており、係合歯542同士は同形状であり等間隔を隔てて配置されている。
ここで、係合歯542を多く設定した場合には、係合歯542同士の間隔が小さくなり、当該係合歯542が後述するカップリング部552の係合歯553と噛み合うのに必要とされる第一回転体54の回転量を少なくできる。また、係合歯542の歯数を少なく設定した場合には、係合歯542の円周方向幅を大きく形成でき、係合歯542の強度を向上できる。
係合歯542の歯数や形状は、噛み合いに必要とされる第一回転体54の回転量と係合歯542の強度とを考慮し、カップリング部材541の径に応じて設定可能である。
係合歯542の形状は、矩形形状のほか、回転方向に対して傾斜した三角形状でもよく、この三角形状とすることで、矩形形状に比べて係合しやすい構成にできる。
スライド部材545の外周面は、断面円形状に形成されており、その一部が拡径部543として形成されている。スライド部材545のうち拡径部543よりも第二回転体55側の部分には、カップリング部材541が取り付けられている。スライド部材545のうち拡径部543よりも押え部材53側の部分は、軸方向Xに沿ってスライド可能に且つ回転可能に押え部材53に嵌合してもよい。
第一回転体54は、スパイラルロッド57が当該第一回転体54に対して軸方向Xに移動すると、スパイラルロッド57の軸心を中心として回転する。そして、スパイラルロッド57の軸方向Xに移動する移動速度が上昇すると、当該移動速度の上昇に応じてスパイラルロッド57のねじ部573と第一回転体54のねじ係合部との摩擦力が増大し、第一回転体54はコイルバネ56の弾性付勢力に抗して第二回転体55に向かって接近移動する。
なお、第一回転体54は、別体であるカップリング部材541およびスライド部材545の組み合わせによって構成されていてもよく、また、一体であるカップリング部材541およびスライド部材545によって構成されていてもよい。
回転本体部551は、円筒状に形成されており、一端で押え部材52に摺動可能に当接しており、他端でカップリング部552に連続している。
カップリング部552は、回転本体部551よりも大きな径を有して円筒状に形成されており、第一回転体54に向かって突出して形成された係合歯553と、内周面に形成されたバネ受け部(受け部)(図示省略)とを有している。バネ受け部はコイルバネ56の第二回転体55側の端部を受け止めている。
この第二回転体55には、スパイラルロッド57が軸方向Xに移動可能に挿通されている。第二回転体55は、スパイラルロッド57の軸心を中心として回転可能に配置されている。
ここで、係合歯553を多く設定した場合には、係合歯553同士の間隔が小さくなり、当該係合歯553が係合歯542と噛み合うのに必要とされる第一回転体54の回転量を少なくできる。また、係合歯553の歯数を少なく設定した場合には、係合歯553の円周方向幅を大きく形成でき、係合歯553の強度を向上できる。
係合歯553の歯数や形状は、噛み合いに必要とされる第二回転体55の回転量と係合歯553の強度とを考慮し、カップリング部552の径に応じて設定可能である。
係合歯553の形状は、矩形形状のほか、回転方向に対して傾斜した三角形状でもよく、この三角形状とすることで、矩形形状に比べて係合しやすい構成にできる。
以下、本実施形態に係る引戸1の動作について説明する。
先ず、引戸1の閉鎖動作について説明する。
図4(A)に示すように、キャッチャー43およびストライク44が非当接状態では、スライダー42およびキャッチャー43はガイド部材41に対して戸先側に位置し、キャッチャー43の突部432はスライダー42およびガイド部材41に没入している。また、付与装置30の回転部材33にスパイラルロッド57の平板部571が挿通した状態であるので、ねじりバネ32の弾性力がスパイラルロッド57の軸方向Xの移動力に変換されず、スライダー42は制動装置50側に引っ張られない静止状態にある。このように、クローザー3は非動作状態にある。
また、戸体20のさらなる閉鎖移動によってスライダー42が制動装置50側に相対的に移動すると、図4(B)に示す位置で、付与装置30の回転部材33に対するスパイラルロッド57の挿通位置が平板部571からねじ部573に移行する。これにより、ねじりバネ32の弾性力がスパイラルロッド57に軸方向Xの移動力として伝達され、スパイラルロッド57は付与装置30に引っ張られる。このとき、キャッチャー43はストライク44と係合状態にあるので、戸体20は図4(B)に示す位置から図4(C)に示す位置まで自動的に移動し、戸先側の縦枠13に当接して出入り口を閉鎖する。
戸体20の閉鎖移動により、スパイラルロッド57が、例えば200〜300mm/Sを下回る移動速度で付与装置30側に軸方向Xに移動すると、スパイラルロッド57にねじ係合している第一回転体54が回転する。このとき、第一回転体54には、第二回転体55に向かう軸方向Xの移動力も加えられるが、図5(A)に示すようにコイルバネ56によって第一回転体54が第二回転体55から離間した非係合状態が維持され、第一回転体54から第二回転体55に回転伝達されず、第二回転体55はケース51に対して回転しない。従って、ダンピンググリース58の抵抗力がスパイラルロッド57に加わることなく、戸体20はスムーズに閉鎖移動する。
その後、付与装置30によって、閉じ切り位置まで低速にて閉鎖移動する。
このように、クローザー3は、戸体20の閉鎖移動において自動閉鎖動作および制動動作を行う。
戸体20が操作により図4(C)に示す位置から開放移動されると、ストライク44に係合しているキャッチャー43およびスライダー42は、スパイラルロッド57を引っ張りながら制動装置50から離間し、図4(B)に示す位置で、付与装置30の回転部材33のスパイラルロッド57に対する挿通位置がねじ部573から平板部571に移行し、スパイラルロッド57にねじりバネ32の弾性力に基づく軸方向Xの移動力が加えられない状態となり、戸体20の開放移動がスムーズになる。
続いて、戸体20の開放移動により、ガイドピン46がガイド溝形成部411の図2(B)に示す下方に傾斜した左側の端部にガイドされてキャッチャー43の突部432がガイド部材41およびスライダー42に没入し、図4(A)に示すように、キャッチャー43とストライク44との係合が解除され、戸体20は図示しない全開位置まで開放移動する。
ここで、スパイラルロッド57がスライダー42に引っ張られても、第一回転体54は、第二回転体55から離間する方向の移動力が加えられながら回転するだけなので、制動装置50が戸体20の開放移動を制動することはない。
このように、クローザー3は、戸体20の開放移動において動作する。
(1)本実施形態では、制動装置50は、第一回転体54と、第一回転体54が回転伝達可能に係合する第二回転体55と、第一回転体54を第二回転体55に対して離間方向に付勢するコイルバネ56と、第一回転体54および第二回転体55に挿通されるスパイラルロッド57と、第二回転体55の回転に対する抵抗力を発生するダンピンググリース58とを備え、第一回転体54は、スパイラルロッド57の第一回転体54に対する軸方向Xの移動によって回転可能に当該スパイラルロッド57にねじ係合し、第一回転体54は、スパイラルロッド57の軸方向Xの移動に応じて、コイルバネ56の弾性付勢力によって第二回転体55から離間した非係合状態と、コイルバネ56の弾性付勢力に抗して第二回転体55に回転伝達可能に係合した係合状態とを切替える。
上記構成を有するため、戸体20が静止した状態では、第一回転体54はコイルバネ56によって離間方向に付勢されて第二回転体55から離間した非係合状態とされる。戸体20の閉鎖移動によってスパイラルロッド57が軸方向Xに移動する場合、第一回転体54は、スパイラルロッド57の移動によって回転しつつコイルバネ56の弾性付勢力に抗して第二回転体55に接近する。このように接近しても、第一回転体54が第二回転体55と非係合状態にある間は、当該第一回転体54から第二回転体55に回転伝達されないので、第二回転体55の回転に対するダンピンググリース58の抵抗力は発生しない。これにより、戸体20にダンピンググリース58の抵抗力が加わることなくスムーズに戸体20を閉鎖移動できる。
また、スパイラルロッド57の軸方向Xの移動に応じて、第一回転体54が第二回転体55に接近して係合状態となった場合、第一回転体54の回転は第二回転体55に伝達される。これにより、第二回転体55は回転してダンピンググリース58に抵抗力を発生させ、戸体20にダンピンググリース58の抵抗力が加わり、戸体20の閉鎖移動を制動できる。
さらに、本実施形態では、以下の各効果を発揮できる。
(2)第一回転体54は、スパイラルロッド57の第一回転体54に対する軸方向Xの移動速度であって係合状態における移動速度は、非係合状態における移動速度を上回る。このため、戸体20がゆっくり移動する場合には第一回転体54が第二回転体55に対して非係合状態であり、戸体20を制動せずにスムーズに移動できる。また、戸体20の移動速度が上昇し、非係合状態における移動速度を上回る場合には第一回転体54が第二回転体55に対して係合状態となり、戸体20の移動を制動できる。
このように、戸体20がゆっくり移動する場合には戸体20を制動せずにスムーズに移動でき、戸体20の移動速度が上昇して制動が必要な場合に戸体20の移動を制動できる。
(3)第一回転体54および第二回転体55には、互いに係合する係合歯542,553が形成されている。このため、第一回転体54が第二回転体55に係合するまでの回転量を係合歯542,553の配置角度に応じて設定できる。従って、例えば係合歯542,553の数を増やして配置角度を小さく形成することで、第一回転体54が第二回転体55に係合するまでの回転量を少なくできる。
また、例えば係合歯542,553の数を減らすことで、当該係合歯542,553を大きく形成できて強度を向上できる。
(4)上框21にスライダー42およびキャッチャー43を取り付け、上枠11にストライク44を取り付けることで、戸体20の閉鎖移動操作によってキャッチャー43をストライク44に係合でき、この係合状態で付与装置30からスパイラルロッド57に軸方向Xの移動力を付与することで戸体20を自動閉鎖移動できる。
さらに、スパイラルロッド57の軸方向Xの移動によって制動装置50の第一回転体54が第二回転体55に係合した場合には、前述したように制動装置50によって戸体20の閉鎖移動を制動できる。
また、例えば、伝達装置40を備えず、スパイラルロッド57の他端側を戸先側の縦枠13に取り付ける場合と比べ、本実施形態ではスパイラルロッド57を戸体20から戸先側の縦枠13まで延ばして形成する必要がなく、当該スパイラルロッド57を短くできる。また、ストライク44単体を上枠11に取り付け、ストライク44を除くクローザー3全体を上框21に取り付けられるので、施工性を向上できる。
(5)スパイラルロッド57は、ねじ部573と、平板部571とを有し、付与装置30は、スパイラルロッド57が挿通する回転部材33と、回転部材33に取り付けられるねじりバネ32とを備え、回転部材33は、キャッチャー43およびストライク44の係合状態においてスパイラルロッド57のねじ部573にねじ係合し、キャッチャー43は、回転部材33にスパイラルロッド57の平板部571が挿通した状態においてストライク44との係合が解除される。このため、回転部材33がスパイラルロッド57のねじ部573にねじ係合することで、ねじりバネ32の回転方向の弾性力がスパイラルロッド57に軸方向Xの移動力として付与され、戸体20の閉鎖移動を付勢できる。
また、回転部材33にスパイラルロッド57の平板部571が挿通することで、ねじりバネ32の回転方向の弾性力がスパイラルロッド57の軸方向Xの移動力に変換されず、伝達装置40の負荷を軽減できる。
(6)制動装置50は、スパイラルロッド57の軸方向Xに沿って移動可能に付与装置30および伝達装置40間に配置され、第一回転体54は、第二回転体55よりも伝達装置40側に位置し、制動装置50および付与装置30間には、制動装置50を伝達装置40側に付勢するコイルバネ7が配置される。このため、スパイラルロッド57の軸方向Xの移動に応じて第一回転体54が第二回転体55と係合状態から非係合状態となる際に、コイルバネ7によって制動装置50を伝達装置40側に移動することで、第一回転体54に対して第二回転体55から離間する方向に勢いづけることができ、第一回転体54と第二回転体55との係合解除を円滑に行うことができる。
本発明は、以上の実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、ストライク44が上枠11に取り付けられ、ストライク44を除くクローザー3の構成が上框21に取り付けられているが、これに限らず、ストライク44が下枠12に取り付けられ、ストライク44を除くクローザー3の構成が下框22に取り付けられていてもよい。また、ストライク44が上框21や下框22に取り付けられ、ストライク44を除くクローザー3の構成が上枠11や下枠12に取り付けられていてもよい。
このねじピッチは、戸体20の閉鎖移動に対する制動タイミング、制動力を考慮して設定してもよい。例えば、スパイラルロッド57の一端側(戸尻側)のねじピッチを他端側(戸先側)のねじピッチよりも大きくしてもよく、この場合には、第一回転体54は、スパイラルロッド57の一端側にねじ係合した状態よりも、他端側にねじ係合した状態で第二回転体55に係合しやすくなり、また、スパイラルロッド57の軸方向Xの移動に対する回転量も増加する。このため、戸体20の移動開始期にはスムーズに閉鎖移動でき、移動終期には当該閉鎖移動を制動できる。
また、この場合には、ケース51などに摩擦板を位置調整可能な調整ねじを取り付け、調整ねじの操作により摩擦板の位置を調整することで摩擦抵抗力の増減を設定可能としてもよい。
さらに、ダンピンググリース58や摩擦板などの抵抗体を、ケース51および第二回転体55間に設けることに限らず、例えばスパイラルロッド57に別個の回転体を装着し、この回転体と第二回転体55との間に設けてもよい。
制動装置50Aは、第一回転体54Aと、第二回転体55Aと、抵抗体であるケース59と、付勢部材としてのコイルバネ56Aと、スパイラルロッド57とを備えている。
第一回転体54Aは、スパイラルロッド57にねじ係合しているとともに、係合歯542を有している。また、第一回転体54Aは、受け部材60に回転可能に支持されている。ケース59および受け部材60は、戸体20に固定される枠部材(図示省略)に装着される。第二回転体55Aは、略円筒状に形成され、スパイラルロッド57がねじ係合せずに挿通されている。第二回転体55Aは、係合歯553を有している。
コイルバネ56Aは、第一回転体54Aと第二回転体55Aとの間に介在され、かつ、係合歯542,553の周りに外装されている。
ケース59は、第二回転体55Aが配置される中空部を形成しているとともに、割溝が形成されている。ケースの59の内面は断面円形状である。ケース59のうち割溝の両側部分には、内径調整用の調整ねじ592が取り付けられており、調整ねじ592の調整によってケース59の第二回転体55Aに対する接触圧を調整する。この接触圧の調整によって第二回転体55Aの回転によって発生するケース59との摩擦力を調整できる。
係合歯70は、図8,9に示すように、第一噛合い歯面71と、第一非噛合い歯面72とを有している。第一噛合い歯面71は、スパイラルロッド57の軸方向Xに沿っているとともに、第一回転体54の端面に直交する平坦面である。第一非噛合い歯面72は、スパイラルロッド57の軸方向Xおよび第一回転体54の端面に対して傾斜している。第一噛合い歯面71および第一非噛合い歯面72が交わる第一歯先73は尖状に形成されている。
図9(A)に示すように、第二回転体55の係合歯80の歯たけH2は、第一回転体54の係合歯70の歯たけH1よりも長い。また、複数の係合歯70のピッチPは、複数の係合歯80のピッチPと等しくされている。従って、係合歯70,80の歯数は互いに等しい。
また、第一噛合い歯面71および第二噛合い歯面81がスパイラルロッド57の軸方向Xに沿って形成されるので、スパイラルロッド57を中心とする第一回転体54の回転を第二回転体55に回転伝達する際、第一噛合い歯面71および第二噛合い歯面81間に噛合いが外れる方向の力(第一回転体54が第二回転体55から離間する方向の力)が生じることがない。このため、第一回転体54と第二回転体55との係合状態を維持できる。
さらに、第一回転体54と第二回転体55とが係合しても、第一回転体54の係合歯70の第一歯先73が第二回転体55の端面に当たらないので、第一歯先73が潰れて変形することがない。このため、例えば第一歯先73が衝突によって変形した場合には第一回転体54が回転すると第一歯先73がケース51などの他構成に干渉する虞があるが、本発明では、前述したように第一歯先73が衝突によって変形することがないので、第一回転体54が回転しても第一歯先73がケース51などの他構成に干渉することがなく、第一回転体54の円滑な回転を維持できる。
第一回転体54の係合歯70の歯数が、第二回転体55の係合歯80の歯数の整数倍とされてもよい。
また、第一非噛合い歯面72および第二非噛合い歯面82は平坦面状に形成されているが、凸状または凹状の湾曲面状に形成されていてもよい。
さらに第一回転体54のカップリング部材541の外径は第二回転体55のカップリング部552の外径よりも若干小さく形成されていてもよく、この場合、カップリング部材541およびケース51間のクリアランスをカップリング部552およびケース51間のクリアランスよりも大きくできる。
Claims (10)
- 第一回転体と、前記第一回転体が回転伝達可能に係合する第二回転体と、前記第一回転体および前記第二回転体に形成された受け部間に介在されるとともに前記第一回転体を前記第二回転体に対して離間方向に付勢する付勢部材と、前記第一回転体、前記第二回転体および前記付勢部材を収容するケースと、前記第一回転体および前記第二回転体に挿通されているとともに前記第一回転体側から前記第二回転体側へ向かう軸方向一方側への移動力を入力可能なスパイラルロッドと、前記ケースおよび前記第二回転体間に設けられるとともに前記第二回転体の回転に対する抵抗力を発生する抵抗体とを備え、
前記第一回転体は、前記スパイラルロッドの静止状態では前記付勢部材の付勢力によって前記第二回転体に対して軸方向他方側に離間した非係合状態とされ、
前記第一回転体は、前記スパイラルロッドの軸方向の移動によって回転可能に当該スパイラルロッドにねじ係合し、
前記第一回転体は、前記スパイラルロッドの軸方向一方側への移動速度に応じて、前記非係合状態と、前記付勢部材の付勢力に抗して前記第二回転体に対して軸方向一方側に接近した位置で回転伝達可能に係合した係合状態とを切替える
ことを特徴とする制動装置。 - 請求項1に記載の制動装置において、
前記第一回転体および前記第二回転体には、互いに係合する係合歯が形成される
ことを特徴とする制動装置。 - 請求項2に記載の制動装置において、
前記第一回転体の係合歯は、前記第一回転体の回転軸方向に沿って形成される第一噛合い歯面と、前記第一噛合い歯面とともに尖状の第一歯先を形成する第一非噛合い歯面とを有し、
前記第二回転体の係合歯は、前記第二回転体の回転軸方向に沿って形成される第二噛合い歯面と、前記第二噛合い歯面とともに尖状の第二歯先を形成する第二非噛合い歯面とを有し、
前記係合状態では、前記第一噛合い歯面および前記第二噛合い歯面が噛み合う
ことを特徴とする制動装置。 - 請求項3に記載の制動装置において、
前記第二回転体の係合歯の歯たけは、前記第一回転体の係合歯の歯たけよりも長い
ことを特徴とする制動装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の制動装置において、
前記スパイラルロッドは、軸方向に沿って異なるねじピッチを有する
ことを特徴とする制動装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の制動装置において、
前記スパイラルロッドの一端側は他端側よりもねじピッチが大きく形成され、
前記第一回転体は、前記スパイラルロッドの軸方向の移動によって当該スパイラルロッドの一端側から他端側へ相対的に移動する
ことを特徴とする制動装置。 - 第一回転体と、前記第一回転体が回転伝達可能に係合する第二回転体と、前記第一回転体を前記第二回転体に対して離間方向に付勢する付勢部材と、前記第一回転体および前記第二回転体に挿通されるスパイラルロッドと、前記第二回転体の回転に対する抵抗力を発生する抵抗体とを備える制動装置と、
前記制動装置のスパイラルロッドに軸方向の移動力を付与する付与装置と、
前記付与装置から付与される前記スパイラルロッドの軸方向の移動力を閉鎖面材に伝達可能状態とする伝達装置とを備え、
前記第一回転体は、前記スパイラルロッドの当該第一回転体に対する軸方向の移動によって回転可能に当該スパイラルロッドにねじ係合し、
前記第一回転体は、前記スパイラルロッドの軸方向の移動に応じて、前記付勢部材の付勢力によって前記第二回転体から離間した非係合状態と、前記付勢部材の付勢力に抗して前記第二回転体に回転伝達可能に係合した係合状態とを切替える構成とされ、
前記付与装置は、前記スパイラルロッドの一端側に連結され、
前記伝達装置は、前記スパイラルロッドの他端側に連結される係合体と、前記係合体が係合する被係合体とを備え、
前記係合体は、前記被係合体に対する移動において当該被係合体に係合して前記付与装置の移動力を前記スパイラルロッドに伝達可能状態とする
ことを特徴とする自動移動装置。 - 請求項7に記載の自動移動装置において、
前記スパイラルロッドは、ねじ部と、平板部とを有し、
前記付与装置は、前記スパイラルロッドが挿通する回転部材と、前記回転部材に取り付けられるねじりバネとを備え、
前記回転部材は、前記係合体および前記被係合体の係合状態において前記スパイラルロッドのねじ部にねじ係合し、
前記係合体は、前記回転部材に前記スパイラルロッドの平板部が挿通した状態において前記被係合体との係合が解除される
ことを特徴とする自動移動装置。 - 請求項7または請求項8に記載の自動移動装置において、
前記制動装置は、前記スパイラルロッドの軸方向に沿って移動可能に前記付与装置および前記伝達装置間に配置され、
前記第一回転体は、前記第二回転体よりも前記伝達装置側に位置し、
前記制動装置および前記付与装置間には、前記制動装置を前記伝達装置側に付勢するリバウンドバネが配置される
ことを特徴とする自動移動装置。 - 建物の開口部に配置可能な閉鎖面材と、請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の自動移動装置とを備え、
前記閉鎖面材側および前記開口部側のうちの一方には、前記係合体が取り付けられ、前記閉鎖面材側および前記開口部側のうちの他方には、前記被係合体が取り付けられる
ことを特徴とする建具。
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