JP4131366B2 - 対物レンズ、光ピックアップ装置及び記録・再生装置 - Google Patents
対物レンズ、光ピックアップ装置及び記録・再生装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、対物レンズ、光ピックアップ装置及び記録・再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、短波長赤色半導体レーザの実用化に伴い、従来の光ディスク(光情報記録媒体ともいう)である、CD(コンパクトディスク)と同程度の大きさで大容量化させた高密度の光ディスクであるDVD(デジタルバーサタイルディスク)が開発・製品化されているが、近い将来には、より高密度な次世代の光ディスクが登場することが予想される。このような次世代の光ディスクを媒休とした光情報記録再生装置の集光光学系では、記録信号の高密度化を図るため、或いは高密度記録信号を再生するため、対物レンズを介して情報記録面上に集光するスポッ卜の径を小さくすることが要求される。そのためには、光源であるレーザの短波長化や対物レンズの高開口数化が必要となる。短波長レーザ光源としてその実用化が期待されているのは、発振波長400nm程度の青紫色半導休レーザである。
【0003】
ところで、レーザ光源の短波長化や対物レンズの高開口数化が図られてくると、CDやDVDのごとき従来の光ディスクに対して情報の記録または再生を行うような、比較的長波長のレーザ光源と低開口数の対物レンズとの組み合わせからなる光ピックアップ装置ではほとんど無視できた問題でも、より顕在化されることが予想される。
【0004】
その1つがレーザ光源の微少な発振波長の変動により対物レンズで生じる軸上色収差の問題である。一般の光学レンズ材料の微少な波長変動による屈折率変化は、短波長を取り扱うほど大きくなる。そのため、微少な波長変動により生じる焦点のデフォーカス量は大きくなる。ところが、対物レンズの焦点深度は、k・λ/NA2(kは比例定数、λは波長、NAは対物レンズの像側開口数)で表されることからわかるように、使用波長が短いほど焦点深度が小さくなり僅かなデフォーカス量も許されない。従って、青紫色半導体レーザのような短波長の光源及び高開口数の対物レンズを用いた集光光学系では、半導体レーザのモードホップ現象や出力変化による波長変動や、高周波重畳による波面収差の劣化を防ぐために、軸上色収差の補正が重要となる。
【0005】
更に、レーザ光源の短波長化と対物レンズの高開口数化において顕在化する別の問題は、温度・湿度変化による集光光学系の球面収差の変動である。すなわち、光ピックアップ装置において一般的に使用されているプラスチックレンズは、温度や湿度変化をうけて変形しやすく、また、屈折率が大きく変化する。従来の光ピックアップ装置に用いられる集光光学系ではそれほど問題にならなかった屈折率変化による球面収差の変動も、レーザ光源の短波長化と対物レンズの高開口数化においては無視できない量となる。
【0006】
更に、レーザ光源の短波長化と対物レンズの高開口数化において顕在化する別の問題は、光ディスクの保護層(透明基板ともいう)の厚み誤差に起因する集光光学系の球面収差の変動である。保護層の厚み誤差により生じる球面収差は、対物レンズの開口数の4乗に比例して発生することが知られている。従って、対物レンズの開口数が大きくなるにつれて保護層の厚み誤差の影響が大きくなり、安定した情報の記録または再生が出来なくなる恐れがある。
【0007】
また、次世代の光ディスクにおいては、光ディスクが光軸に対して傾いたときに生じるコマ収差を小さく抑えるために、従来の光ディスクよりも更に薄い保護層を使うことが提案されている。従って、次世代の光ディスクと保護層の厚さの異なるCDやDVDのごとき従来の光ディスクに対して、同一の光ピックアップでの記録または再生を可能とすることが要求されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高開口数及び短波長に対応可能であり、軸上色収差が良好に補正された光情報記録媒体の記録または再生用の対物レンズを提供することを目的とする。
【0009】
また、短波長に対応可能な光ピックアップ装置及び記録・再生装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、レーザ光源のモードホップ現象や高周波重畳に起因して対物レンズで発生する軸上色収差を効果的に補正できる集光光学系及び光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の対物レンズは、光情報記録媒体の記録および/または再生用の対物レンズであって、前記対物レンズは、少なくとも1つの面が非球面となされた単玉レンズであって、少なくとも1つの面上に輪帯状の回折構造が形成され、次式を満たすことを特徴とする。
【0014】
NA≧0.7 (1)
5.0≦fD/f≦65.0 (2)
ただし、NA:光情報記録媒体に記録および/または再生を行うのに必要な所定の像側開口数、
fD:第i面上に形成された、前記回折構造により透過波面に付加される光路差を、
Φ bi =ni・(b 2i ・hi 2 +b 4i ・hi 4 +b 6i ・hi 6 +・・・)により定義される光路差関数で表す場合に(ここで、niは、前記第i面上に形成された回折構造で発生する回折光のうち最大の回折光量を有する回折光の回折次数、hiは光軸からの高さ(mm)、b 2i 、b 4i 、b 6i 、・・・はそれぞれ2次、4次、6次、・・・の光路差関数係数(回折面係数ともいう)である)、
fD=1/Σ(−2・ni・b 2i )により定義される回折構造のみの焦点距離(mm)
f:屈折パワーと前記回折構造による回折パワーとを合わせた対物レンズ全系の焦点距離(mm)
【0015】
請求項2に記載の対物レンズは請求項1において次式を満たすことを特徴とする。
5.0≦fD/f≦40.0 (7)
【0016】
請求項3に記載の対物レンズは請求項1または2において次式を満たすことを特徴とする。
【0017】
0.03≦λ・f・Σ(ni/(Mi・Pi 2 ))≦0.70 (3)
ただし、ni:前記回折構造において、第i面上に形成された回折構造で発生する回折光のうち最大の回折光量をもつ回折光の次数、
Mi:第i面上に形成された回折構造の輪帯数、
Pi:第i面上に形成された回折構造の輪帯間隔の最小値(mm)、
f:対物レンズ全系の焦点距離(mm)、
λ:使用波長(mm)
【0018】
請求項4に記載の対物レンズは光情報記録媒体の記録および/または再生用の対物レンズであって、前記対物レンズは、少なくとも1つの面が非球面となされた単玉レンズであって、少なくとも1つの面上に輪帯状の回折構造が形成され、次式を満たすことを特徴とする。
【0019】
NA≧0.7 (1)
0.03≦λ・f・Σ(ni/(Mi・Pi 2 ))≦0.70 (3)
ただし、NA:光情報記録媒体に記録および/または再生を行うのに必要な所定の像側開口数、
ni:前記回折構造において、第i面上に形成された回折構造で発生する回折光のうち最大の回折光量をもつ回折光の次数、
Mi:第i面上に形成された回折構造の輪帯数、
Pi:第i面上に形成された回折構造の輪帯間隔の最小値(mm)、
f:対物レンズ全系の焦点距離(mm)、
λ:使用波長(mm)
【0020】
請求項5に記載の対物レンズは請求項4において次式を満たすことを特徴とする。
【0021】
0.10≦λ・f・Σ(ni/(Mi・Pi 2 ))≦0.65 (10)
【0022】
請求項6に記載の対物レンズは請求項5において次式を満たすことを特徴とする。
0.20≦λ・f・Σ(ni/(Mi・Pi 2 ))≦0.60 (11)
【0023】
請求項7に記載の対物レンズは請求項1〜6のいずれか1項において前記対物レンズは、光学プラスチック材料から形成されていることを特徴とする。
【0025】
請求項8に記載の対物レンズは請求項7において前記光学プラスチック材料は、ポリオレフィンであることを特徴とする。
【0027】
請求項9に記載の対物レンズは請求項1〜8のいずれか1項において次式を満たすことを特徴とする。
【0028】
λ≦500nm
ただし、λ:光情報記録媒体に記録および/または再生を行うのに使用する波長
【0029】
請求項10に記載の対物レンズは請求項1〜9のいずれか1項において次式を満たすことを特徴とする。
0.35<(X1−X2)・(N−1)/(NA・f)<0.55 (14’)
ただし、
X1:光軸に垂直で光源側の面の頂点に接する平面と、有効径最周辺(上記NAのマージナル光線が入射する光源側の面上の位置)における光源側の面との光軸方向の差(mm)で、上記接平面を基準として光情報記録媒体の方向に測る場合を正、光源の方向に測る場合を負とする。
X2:光軸に垂直で光情報記録媒体側の面の頂点に接する平面と、有効径最周辺(上記NAのマージナル光線が入射する光情報記録媒体側の面上の位置)における光情報記録媒体側の面との光軸方向の差(mm)で、上記接平面を基準として光情報記録媒体の方向に測る場合を正、光源の方向に測る場合を負とする。
N:前記対物レンズの使用波長における屈折率
f:前記対物レンズの全系の焦点距離(mm)
【0030】
請求項11に記載の対物レンズは請求項10において次式を満たすことを特徴とする。
【0031】
0.39<(X1−X2)・(N−1)/(NA・f)<0.52 (15’)
【0032】
請求項12に記載の対物レンズは請求項1〜11のいずれか1項において前記対物レンズの色収差が次式を満たすことを特徴とする。
【0033】
│△fB・NA 2 │≦0.25μm (12)
ただし、△fB:前記光源の波長が+1nm変化したときの、前記対物レンズの焦点位置の変化(μm)
【0037】
請求項13に記載の対物レンズは請求項1〜12のいずれか1項において次式を満たすことを特徴とする。
【0038】
−200≦b 4i ・hi max 4 /(λ・f・NA 4 )≦−5 (13)
ただし、
b 4i :第i面上に形成された、前記回折構造により透過波面に付加される光路差を、
Φ bi =ni・(b 2i ・hi 2 +b 4i ・hi 4 +b 6i ・hi 6 +・・・)により定義される光路差関数で表す場合に(ここで、niは、前記第i面上に形成された回折構造で発生する回折光のうち最大の回折光量を有する回折光の回折次数、hiは光軸からの高さ(mm)、b 2i 、b 4i 、b 6i 、・・・はそれぞれ2次、4次、6次、・・・・・・の光路差関数係数(回折面係数ともいう)である)、の4次の光路差関数係数
hi max :第i面の有効径の最大高さ(mm)
【0039】
請求項14に記載の対物レンズは請求項1〜13のいずれか1項において次式を満たすことを特徴とする。
【0040】
0.4≦│(Ph/Pf)−2│≦25.0 (14)
ただし、Pf:光情報記録媒体に記録および/または再生を行うのに必要な所定の像側開口数における回折輪帯問隔(mm)
Ph:光情報記録媒体に記録および/または再生を行うのに必要な所定の像側開口数の1/2の開口数における回折輪帯間隔(mm)
【0041】
請求項15に記載の対物レンズは請求項1〜14のいずれか1項において前記光源の波長が+10nm変化したときのマージナル光線の球面収差の変化量を△SA(μm)としたとき、次式を満たすことを特徴とする。
【0042】
│△SA│≦1.5 (15)
【0043】
請求項16に記載の対物レンズ請求項1〜15のいずれか1項において回折レンズとしての回折作用と屈折レンズとしての屈折作用とをあわせた場合、光源の波長が長波長側にシフトした際に、バックフォーカスが短くなる方向に変化するような軸上色収差特性を有し、次式を満たすことを特徴とする。
−1<ΔCA/ΔSA<0 (20’)
ただし,
ΔCA:波長の変化に対する軸上色収差の変化量(mm)
ΔSA:波長の変化に対するマージナル光線の球面収差の変化量(mm)
【0044】
請求項17に記載の対物レンズは請求項1〜16のいずれか1項において次式を満たすことを特徴とする。
【0045】
t≦0.6mm (16)
ただし、
t:光情報記録媒体の情報記録面を保護する透明基板の厚さ
【0046】
請求項18に記載の対物レンズは請求項1〜17のいずれか1項において前記回折構造で発生するn次回折光量が他のいずれの次数の回折光量よりも大きく、前記対物レンズは、前記光情報記録媒体に対する情報の記録および/または再生するために回折構造で発生したn次回折光を光情報記録媒体の情報記録面に集光することができることを特徴とする。ここで、nは0、±1以外の整数である。
【0048】
請求項19に記載の対物レンズは請求項1〜18のいずれか1項において前記回折構造のうち、少なくとも1つの面上に形成された回折構造は、nを0、±1以外の整数としたとき、該回折構造で発生する回折光のうち、n次回折光の回折光量が他のいずれの次数の回折光の回折光量よりも大きくなるように各回折輪帯の光軸方向の段差量が決定されていることを特徴とする。
【0050】
請求項20に記載の対物レンズは請求項1〜19のいずれか1項において飽和吸水率が0.5%以下である材料から形成されていることを特徴とする。
【0051】
請求項21に記載の対物レンズは請求項1〜20のいずれか1項において使用波長領域で厚さが3mmにおける内部透過率が85%以上である材料から形成されていることを特徴とする。
【0053】
請求項22に記載の対物レンズは請求項1〜21のいずれか1項において前記対物レンズの球面収差のうち、3次の球面収差成分をSA1、5次、7次及び9次の球面収差成分の和をSA2としたとき,次式を満たすことを特徴とする。
【0054】
|SA1/SA2|>1.0 (18)
ただし、
SA1:収差関数をツェルニケ( Zernike )の多項式に展開したときの3次の球面収差成分
SA2:収差関数をツェルニケ( Zernike )の多項式に展開したときの5次の球面収差成分と7次の球面収差成分と9次の球面収差成分との2乗和の平方根
【0055】
請求項23に記載の対物レンズは請求項 1 〜22のいずれか1項において波長が長波長側に変動した際に、バックフォーカスが短くなる方向に変化する波長特性を有することを特徴とする。
【0057】
請求項24に記載の対物レンズは請求項1〜23のいずれか1項において軸上色収差を補正することを特徴とする。
【0100】
請求項25に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜24のいずれか1項に記載の対物レンズを有することを特徴とする。
【0101】
請求項26に記載の、音声および/または画像の記録装置、および/または、音声および/または画像の再生装置は、請求項25に記載の光ピックアップ装置を有することを特徴とする。
【0169】
なお、本発明において、回折構造が形成された面(回折面)とは、光学素子の表面、例えばレンズの表面に、レリーフを設けて、入射光束を回折させる作用を持たせる面のことをいい、同一光学面に回折を生じる領域と生じない領域がある場合は、回折を生じる領域をいう。レリーフの形状としては、例えば、光学素子の表面に、光軸を中心として略同心円状の輪帯として形成され、光軸を含む平面でその断面をみれば、各輪帯は鋸歯状、あるいは階段状のような形状が知られているが、そのような形状を含むものである。
【0170】
また、本発明において、情報の記録および再生とは、上記のような光情報記録媒体の情報記録面上に情報を記録すること、情報記録面上に記録された情報を再生することをいう。本発明の集光光学系は、記録だけあるいは再生だけを行うために用いられるものであってもよいし、記録および再生の両方を行うために用いられるものであってもよい。また、ある光情報記録媒体に対しては記録を行い、別の光情報記録媒体に対しては再生を行うために用いられるものであってもよいし、ある光情報記録媒体に対しては記録または再生を行い、別の光情報記録媒体に対しては記録および再生を行うために用いられるものであってもよい。なお、ここでいう再生とは、単に情報を読み取ることを含むものである。
【0171】
また、本発明において、対物レンズの第1面とは、対物レンズの光源側の光学面のことを指し、対物レンズの第2面とは、対物レンズの光情報記録媒体側の光学面のことを指す。
【0172】
【作用】
請求項1の対物レンズによれば、開口数が大きい、光情報記録媒体の記録・再生用単玉対物レンズを得ることができるとともに、非球面とすることにより球面収差を補正でき、回折構造により色収差を補正できる。さらに、開口数を0.7以上とすることで情報記録面上に集光するスポットを小さくできるので、CD(開口数0.45)やDVD(開口数0.60)のごとき従来の光情報記録媒体に比べより高密度に情報の記録および/または高密度記録された情報の読み取りが可能となる。
【0173】
なお、この対物レンズは、両面に非球面を有することが好ましく、両面を非球面とすることでより精緻に収差の補正が可能となる。
【0174】
請求項1の条件式(2)を満たすような焦点距離を有する輪帯状の回折構造を対物レンズに設けることで、軸上色収差を補正できる。この回折構造は、レーザ光源の波長が長波長側に微少変動した際に、バックフォーカスが短くなる方向に変化するような波長特性を有するので、屈折レンズとしての屈折パワーと、回折レンズとしての回折パワーを上式を満たすように適切に選ぶことで、500nm以下の短波長を発振波長にもつ光源を用いた場合に問題となる、対物レンズで発生する軸上色収差を補正することが可能である。fD/fの値が上式の下限以上で対物レンズの軸上色収差が補正過剰になりすぎず、上限以下で対物レンズの軸上色収差が補正不足になり過ぎない。この場合、請求項2の条件式(7)を満たすことがさらに好ましい。
【0175】
請求項3の条件式(3)を満足するように回折構造を形成すると、色収差の補正を適切にすることができる。条件式(3)の上限を超えないようにすると色収差が過剰に補正され過ぎることがなく、下限を超えないようにすると補正不足とならない。
【0176】
請求項4の対物レンズによれば、開口数が大きい、光情報記録媒体の記録・再生用単玉対物レンズを得ることができるとともに、非球面とすることにより球面収差を補正でき、回折構造により色収差を補正できる。開口数を0.7以上とすることで情報記録面上に集光するスポットを小さくできるので、CD(開口数0.45)やDVD(開口数0.60)のごとき従来の光情報記録媒体に比べより高密度に情報の記録および/または高密度記録された情報の読み取りが可能となる。さらに、条件式(3)を満足するように回折構造を形成すると、色収差の補正を適切にすることができる。条件式(3)の上限を超えないようにすると色収差が過剰に補正され過ぎることがなく、下限を超えないようにすると補正不足とならない。
【0177】
条件式(3)は、請求項5のように条件式(10)を満たすことが好ましく、また請求項6のように条件式(11)を満たすことが更に好ましい。なお、この対物レンズは、両面に非球面を有することが好ましく、両面を非球面とすることでより精緻に収差の補正が可能となる。
【0178】
請求項7のように、対物レンズがプラスチック材料からなるので、軽量で大量生産可能で安価になり、回折構造を容易に設けることができ、また軽量であるので、光ピックアップ装置でフォーカシング機構への負担を軽減することが出来る。プラスチック材料としては、アッべ数が大きく、波長500nm以下での透過率が大きく、複屈折が小さく、吸水率が小さいことが好ましいので、請求項8のように、ポリオレフィン系樹脂が望ましい。特にポリオレフィン系のノルボルネン系樹脂が望ましい。
【0179】
請求項9のように、使用波長を500nm以下とすることで情報記録面上に集光するスポットを小さくできるので、CD(780nm)やDVD(650nm)のごとき従来の光情報記録媒体に比べより高密度に情報の記録および/または高密度記録された情報の読み取りが可能となる。
【0190】
また、請求項10における、0.35<(X1−X2)・(N−1)/(NA・f)<0.55の式は、像側開口数が0.70以上であって好ましくは両面が非球面となされた単玉の対物レンズであって、少なくとも1つの面上に回折構造が形成された対物レンズ(以下、両面非球面−回折対物レンズと呼ぶ)において、正弦条件が良好に満足され、かつ各面間の光軸ずれによる高次のコマ収差が良好に補正された対物レンズとするための、各面のサグ量(X1及びX2)に関する条件である。像側開口数が0.70以上の両面非球面−回折対物レンズでは、
(X1−X2)・(N−1)/(NA・f)の値が上記の範囲内にあれば、光束が入射した場合に発生する高次コマ収差が大きくなりすぎず、各面間の光軸ずれによる高次のコマ収差が大きくなりすぎない。また、光源から射出される光の波長が微少量変化した場合の球面収差の変化量が大きくなりすぎない。さらに、下限以上でマージナル光線の球面収差が補正過剰になり過ぎず、上限以下でマージナル光線の球面収差が補正不足になり過ぎない。上述の作用を達成するには、請求項11のように、
0.39<(X1−X2)・(N−1)/(NA・f)<0.52
を満たすのがより好ましい。
【0192】
請求項12は対物レンズの軸上色収差の発生量に関し、対物レンズの軸上色収差が条件式(12)を満足していれば、使用波長を500nm以下の短波長とし、高開口数化した場合でも、光源のモードホップ現象による瞬時的な発振波長の変動が起きたときの焦点位置の変化を小さく抑えることが出来る。
【0193】
請求項13は光源の波長が変化したときの球面収差の補正に関し、光ピックアップ装置において光源として用いられる半導体レーザは個体間で±10nmほどの微少な発振波長のばらつきがある。そのため基準波長から波長が変化したときに対物レンズで発生する球面収差が大きく変化してしまうと、発振波長が基準波長からずれた半導休レーザは使用できなくなるが、この問題は、対物レンズに設けた回折構造が条件式(13)を満足すれば解決できる。この条件式(13)を満たしていれば、波長変化による球面収差の変化を回折の作用により良好に打ち消すことができ、下限以上で基準波長から波長が変化したときの球面収差が補正過剰になりすぎず、上限以下で基準波長から波長が変化したときの球面収差が補正不足になり過ぎないので、使用波長を500nm以下の短波長とし、高開口数化した場合でも、発振波長が基準波長から微少にずれた半導体レーザを使用することが可能となる。
【0194】
請求項14は回折構造の輪帯間隔すなわち光軸に垂直な方向の輪帯間の問隔に関し、光路差関数が2次の光路差関数係数(回折面係数ともいう)しか有しないならば、(Ph/Pf)−2=0となるが、本発明では基準波長からの微少な波長変化によって生じる球面収差の変化を回折の作用により良好に補正するために、光路差関数の高次の光路差関数係数を用いることが好ましいが、このとき、(Ph/Pn−2)が0からある程度離れた値をとることが好ましく、この条件を満たしていれば、波長変化による球面収差の変化を回折の作用により良好に打ち消すことができる。下限以上で基準波長から波長が変化したときの球面収差が補正過剰になりすぎず、上限以下で基準波長から波長が変化したときの球面収差が補正不足になり過ぎない。
【0195】
請求項15は光源の波長が変化したときの球面収差の発生量に関し、正の屈折パワーを有する屈折レンズでは波長が基準波長から長波長側に変化した場合、補正過剰の球面収差が発生するが、波長が基準波長から長波長側に変化したときに対物レンズの球面収差が補正不足の方向に変化するような球面収差特性を有する回折構造を設けることで、屈折レンズで発生する補正過剰の球面収差を良好に補正することができる。このとき、波長が+10nm変化した際のマ―ジナル光線の球面収差の変化量(│△SA│)が条件式15を満たすことが好ましい.この条件を満たしていれば、波長が基準波長から+10nm変化したときの球面収差が補正過剰あるいは補正不足になり過ぎない。ここで、マージナル光線の球面収差の変化量△SAは、基準波長λ0における球面収差カーブをその下端がλ0+10nmにおける球面収差カーブの下端に重なる位置まで平行移動させた際の球面収差カーブの上端と、λ0+10nmにおける球面収差カーブの上端との幅により表される。
【0196】
また、一般的な光学材料では、短波長になるほど微少な波長変化に対する屈折率の変化は大きくなるため、波長400nm程度の光を発生する光源を使用する光ピックアップ装置用の対物レンズに、輪帯状の回折構造を形成し、軸上色収差を補正する場合、回折構造には大きな回折パワーが必要であり、隣り合う回折輪帯の間隔が小さくなりがちである。回折輪帯の間隔が小さいと、製造誤差による回折効率低下への影響が大きくなるので、実用上好ましくない。そこで、請求項16にあるように、回折レンズとしての回折作用と屈折レンズとしての屈折作用とを合わせた場合に、光源の波長が長波長側に変動した際のバックフォーカスが、波長が変動する前のバックフォーカスに比して短くなる方向に変化するような軸上色収差特性を有し、
−1<ΔCA/ΔSA<0
上式を満たすようにすると、波長400nm程度の光を発生する光源を使用する光ピックアップ装置用の対物レンズであっても、回折輪帯の間隔が大きく確保され、それでいて光源がモードホッピングした場合の波面収差のデフォーカス成分が小さい対物レンズとすることができる。
【0197】
上式は、回折作用により、対物レンズの軸上色収差を補正過剰として基準波長の球面収差カーブと長・短波長側の球面収差カーブ(色の球面収差ともいう)を交差させることを意味する。これにより、光源の波長が変動した際のベストフォーカス位置の移動が小さく抑えられるので、光源がモードホッピングした場合の波面収差のデフォーカス成分を小さくすることができる。
【0198】
また、上記のように色収差を補正すると、軸上色収差と色の球面収差をともに補正することで光源がモードホッピングした場合の波面収差のデフォーカス成分を小さくする場合よりも、回折輪帯の間隔を大きくすることができるので、輪帯形状の製造誤差による回折効率の低化の防止を達成できる。
【0199】
請求項18は光情報記録媒体に対する情報の記録・再生を、回折構造で発生する2次以上の高次回折光を使用して行う対物レンズに関し、n次の回折光を使用する場合、±1次の回折光を使用する場合に比べ回折構造の輪帯間隔を約n倍、輪帯数を約1/n倍とすることが出来るので、回折構造を付加するための金型を製造しやすく、その加工時間を短縮することができ、加工・製造誤差による回折効率の低下を防ぐことが出来る。
【0200】
請求項19にあるように、対物レンズに形成された回折構造のうち、少なくとも1つの面上に形成された回折構造の輪帯構造の光軸方向の段差量を、nを0、±1以外の整数として、n次の高次回折光が最大の回折光量を有するように決定すると(以下、このように輪帯構造が決定された回折構造が形成された面を、高次回折面と呼ぶ)、±1次回折光を利用する場合に比して、回折輪帯間隔の最小値を緩和できるので、輪帯構造の形状誤差による回折効率低下の影響を小さくできる。このとき、対物レンズに形成された回折面のうちすべての回折面を高次回折面としてもよいし、±1次回折光を利用する場合の回折輪帯間隔の最小値が特に小さくなる回折面のみを高次回折面としてもよい。また、回折光量が最大となる回折次数の値が回折面毎に異なるようにしてもよい。
【0201】
請求項20のように材料を選ぶと、対物レンズが空気中の水分を吸収する過程においてレンズ内に吸水率の差によって屈折率分布が生じにくく、それによる収差を小さくすることができる。特にNAが大きいと、収差の発生は大きくなる傾向があるが、上記のようにすると十分小さくすることができる。
【0202】
請求項21のように使用波長範囲で材料の3mm厚に対する内部透過率が85%以上のものを材料とすると、使用波長を500nm以下の短波長としても記録光の強度が十分得られ、また読み出し時に対物レンズを往復で通過してもセンサヘ入射する光量が十分得ることができ、読み出し信号のS/N比を良くすることができる。また、使用波長が500nm以下、特に400nm程度になると吸収によるレンズ材料の劣化が無視できなくなるが、上記条件を満たした材料を用いた対物レンズとすれば劣化の影響は僅かとなり、半永久的に使用が可能となる。
【0203】
請求項22は、対物レンズの中心厚さが設計値に対して誤差を持った際、対物レンズで発生する球面収差の3次成分と5次以上の高次成分とのバランスに関し、高NAの対物レンズでは、中心厚さの僅かな誤差に対しても、発生する球面収差の量は大きくなりがちであるので、許容される中心厚さ誤差は数μmと非常に小さい。しかし、モールドレンズの場合、安定して数μm以下の中心厚さ誤差を得ることは難しい。一方、本発明による集光光学系ではカップリングレンズを光軸方向に沿って動かして対物レンズに入射する光束の発散角を変えることにより、集光光学系で発生する球面収差のうち3次の球面収差成分を補正することができる.したがって、対物レンズの球面収差が条件式(18)を満たしていれば、たとえ対物レンズの中心厚さが設計値に対して微少な誤差をもっていてもカップリングレンズを光軸方向に沿って適切な量だけ動かせば3次の球面収差成分を除去することができるので、集光光学系全系の残存球面収差量を小さく抑えることが出来る。
【0215】
請求項25によれば、上述の対物レンズを有することで、短波長に対応した光ピックアップ装置を実現できる。
【0216】
請求項26によれば、音声、画像の記録装置・再生装置が上述の光ピックアップ装置を有することにより、短波長で良好な記録・再生を行うことができる。
【0250】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態及び実施例のレンズについて説明する。本実施の形態のレンズにおける非球面は光軸方向をX軸、光軸に垂直な方向の高さをh、屈折面の曲率半径をrとするとき次式の数1で表す。但し、Kを円すい係数、A2iを非球面係数とする。
【0251】
【数1】
【0252】
また、本実施の形態のレンズにおける回折面は光路差関数Φbとして次式の数2により表すことができる。ここで、hは光軸に垂直な高さであり、b2jは光路差関数の係数であり、nは回折面で発生する回折光のうち最大の回折光量を有する回折光の回折次数である。
【0253】
【数2】
【0254】
【実施例】
実施例1〜9の一覧表を表1,表2に示す。表1は短波長、高開口数で高密度記録の可能な光情報記録媒体用集光光学系(対物レンズとカップリングレンズを含む)の実施例1,2,7,8を示し、表2はかかる高密度記録の可能な光情報記録媒体と比較的低密度記録の光情報記録媒体とに対し互換性のある集光光学系(対物レンズとカップリングレンズを含む)の実施例3,4,5,6,9を示し、表1及び表2には上述の各条件式に関する値を示す。
【0255】
【表1】
【0256】
【表2】
【0257】
また、各実施例1〜9のレンズデータを表3〜表11にそれぞれ示す。
【0258】
また、表3、4、9、10のレンズデータにおいて、NAOBJは対物レンズの像側開口数、fOBJは波長λにおける対物レンズの焦点距離(mm)、fOBJ+COLは波長λにおける対物レンズとカップリングレンズとの合成系の焦点距離(mm)、λは光源の波長を表す。
【0259】
また、表3、4、9、10のレンズデータにおいて、回折面係数の基準波長(ブレーズド化波長)は、光源の波長λに一致する。
【0260】
また、表3、4、9、10のレンズデータにおいて、回折面係数は1次回折光が他のいずれの次数の回折光よりも大きい回折光量を有するように決定したが、2次以上の高次の回折光が他のいずれの次数の回折光よりも大きい回折光量を有するようにしてもよい。
【0261】
また、表5、6、7、8、11のレンズデータにおいて、NA1OBJは、透明基板厚さの小さい高密度な光情報記録媒体に対し、波長λ1の光を用いて情報を記録及び再生を行うのに必要な対物レンズの像側開口数、f1OBJは波長λ1における対物レンズの焦点距離(mm)、f1OBJ+COLは波長λ1における対物レンズとカップリングレンズとの合成系の焦点距離(mm)を表す。さらに、NA2OBJは、透明基板厚さの大きい従来の光情報記録媒体に対し、波長λ2の光を用いて情報を記録及び再生を行うのに必要な対物レンズの像側開口数、f2OBJは波長λ2における対物レンズの焦点距離(mm)、f2OBJ+COLは波長λ2における対物レンズとカップリングレンズとの合成系の焦点距離(mm)を表す。
【0262】
また、表5、6、7、8、11のレンズデータにおいて、回折面係数の基準波長(ブレーズド化波長)は、波長λ1に一致するので、波長λ1の光の回折光量が最大となるが、波長λ2を回折面係数の基準波長とし、波長λ2の光の回折光量が最大となるようにしてもよく、あるいは波長λ1の光の回折光量と波長λ2の回折光量とのバランスがとれる波長を回折面係数の基準波長としてもよい。いずれの場合でも、若干の設計変更で本発明の対物レンズや集光光学系を構成することができる。
【0263】
また、表5、6、7、8、11のレンズデータにおいて、回折面係数は1次回折光が他のいずれの次数の回折光よりも大きい回折光量を有するように決定したが、2次以上の高次の回折光が他のいずれの次数の回折光よりも大きい回折光量を有するようにしてもよい。
【0264】
【表3】
【0265】
【表4】
【0266】
【表5】
【0267】
【表6】
【0268】
【表7】
【0269】
【表8】
【0270】
【表9】
【0271】
【表10】
【0272】
【表11】
【0273】
(実施例1)
【0274】
実施例1では、対物レンズの光源側の面に回折構造を設けることにより対物レンズで発生する軸上色収差及び色の球面収差を良好に補正している。実施例1では、対物レンズの軸上色収差をほぼ完全に補正しているが、対物レンズの軸上色収差を補正過剰にすることで、カップリングレンズで発生する軸上色収差を対物レンズレンズでちょうどキャンセルすることも可能である。また、対物レンズ及びカップリングレンズにプラスチック材料を用いることで、集光光学系全休の軽量化、フォーカシング機構或いはカップリングレンズ変移装置(駆動装置)の負担の軽減を図っている。図1に実施例1の集光光学系の光路図を示し、図2に球面収差図を示す。
【0275】
また、後掲の表12に様々な原因に起因して集光光学系で発生した球面収差の変動をカップリングレンズを光軸に沿って動かすことで補正した結果を示す。この表12からわかるように、実施例1の集光光学系では、レーザ光源の波長変動、温度変化、透明基板厚さ誤差に起因して発生した球面収差を良好に補正することが出来る。さらに、対物レンズの中心厚さ誤差により発生した球面収差変動も良好に補正することが出来る。
【0276】
(実施例2)
【0277】
実施例2では、カップリングレンズの光源側の面及び対物レンズの光源側の面に回折構造を設けることにより対物レンズで発生するを補正している。カップリングレンズの一方の面のみに回折構造を設けることでカップリングレンズの面偏芯時の波面収差劣化を防いでいる。また、対物レンズ及びカップリングレンズにプラスチック材料を用いることで、集光光学系全体の軽量化、フォーカシング機構或いはカップリングレンズ変移装置の負担の軽減を図っている。図1に実施例1の集光光学系の光路図を示し、図2に球面収差図を示す。
【0278】
また、表13に様々な原因に起因して集光光学系で発生した球面収差の変動を、カップリングレンズを光軸に沿って動かすことで補正した結果を示す。この表13からわかるように、実施例2の集光光学系では、レーザ光源の波長変動、温度変化、透明基板厚さ誤差に起因して発生した球面収差を良好に補正することが出来る。さらに、対物レンズの中心厚さ誤差により発生した球面収差変動も良好に補正することが出来る。
【0279】
(実施例3)
【0280】
実施例3は、透明基板厚さ0.1mmと、0.6mmの2種類の光情報記録媒体の記録再生が可能な集光光学系である。対物レンズの光源側の面に回折構造を設けることにより、透明基板厚さの変化により発生する球面収差を補正している。図5に透明基板厚さ0.1mmの場合の光路図を示し、図6に透明基板厚さ0.6mmの場合の光路図を示す。また、図7の球面収差図からわかるように、この集光光学系では、波長λ1=405nm、透明基板厚さt1=0.1mmに対してはNA0.85までの全開口がほぼ無収差である。それに対し、図8の球面収差図に示すように、波長λ2=655nm、透明基板厚さt2=0.6mmに対してはNA0.65までがほぼ無収差になるように補正されている。その際、NA0.65以上の光束はフレア成分とすることで、情報記録面上でスポット径が絞られすぎず、光ピックアップ装置の受光素子での不要信号の検出を防いでいる。また、波長λ2の光束を対物レンズに対し発散光入射とすることで、透明基板厚きt2=0.6mmの光情報記録媒体を記録再生する際のワーキングディスタンスを大きく確保している。
【0281】
更に、対物レンズの屈折パワー及びアッべ数に対して、回折構造の回折パワーを適切に設定することにより、λ1とλ2の各々の領域に対して対物レンズで発生する軸上色収差を補正している。また、対物レンズ及びカップリングレンズにプラスチック材料を用いることで、集光光学系全体の軽量化、フオー力シング機構或いはカップリングレンズ変移装置の負担の軽減を図っている。
【0282】
表14に様々な原因に起因して集光光学系で発生した球面収差の変動を、カップリングレンズを光軸に沿って動かすことで、補正した結果を示す。この表14からわかるように、実施例3の集光光学系では、レーザ光源の波長変動、温度変化、透明基板厚さ誤差に起因して発生した球面収差を良好に補正することが出来る。
【0283】
なお、表14の上段の表が、透明基板厚さの小さい高密度な光情報記録媒体に対し、情報の記録又は再生を行う場合の球面収差の変動の補正結果を示し、表14の下段の表が、透明基板厚さの大きい従来の光情報記録媒体に対し、情報の記録又は再生を行う場合の球面収差の変動の補正結果を示す。後述の表15,16,17,19においても同様である。
【0284】
また、2種類の光情報記録媒体の透明基板厚さに対応してカップリングレンズを光軸方向に変移させることで、対物レンズに入射する光束の発散度を変えている。実施例3では、光束を規制する絞りを対物レンズの光源側の面の頂点より光情報記録媒体側に置いている。発散光束が入射する場合に、対物レンズの最も光源側の面の光線通過高さを小さく抑えることができるので、対物レンズの小径化、あるいは収差補正上好ましい。
【0285】
【表12】
【0286】
【表13】
【0287】
【表14】
【0288】
(実施例4)
【0289】
実施例4は、透明基板厚さ0.1mmと、0.6mmの2種類の光情報記録媒体の記録再生が可能な集光光学系である。対物レンズにアッべ数の大きい材料を用いることで、回折構造の作用により、λ1とλ2の各々の領域に対して対物レンズで発生する軸上色収差を補正した際の2次スペクトルを小さく抑えている。
【0290】
更に、対物レンズの屈折パワー及びアッべ数に対して、回折構造の回折パワーを適切に設定することにより、λ1とλ2の各々の領域に対して対物レンズで発生する軸上色収差を補正している。
【0291】
図9に透明基板厚さ0.1mmの場合の光路図を示し、図10に透明基板厚さ0.6mmの場合の光路図を示す。また、図11の球面収差図からわかるように、この集光光学系では、波長λ1=405nm、透明基板厚さt1=0.1mmに対してはNA0.85までの全開口がほぼ無収差である。それに対し、図12の球面収差図に示すように、波長λ2=655nm、透明基板厚さt2=0.6mmに対してはNA0.65までがほぼ無収差になるように補正されている。
【0292】
また、後掲の表15に様々な原因に起因して集光光学系で発生した球面収差の変動をカップリングレンズを光軸に沿って動かすことで補正した結果を示す。この表15からわかるように、実施例4の集光光学系では、レーザ光源の波長変動、温度変化、透明基板厚さ誤差に起因して発生した球面収差を良好に補正することが出来る。さらに、対物レンズの中心厚さ誤差により発生した球面収差変動も良好に補正することが出来る。
【0293】
また、2種類の光情報記録媒体の透明基板厚さに対応してカップリングレンズを光軸方向に変移させることで、対物レンズに入射する光束の発散度を変えている。また、カップリングレンズにプラスチック材料を用いることで、集光光学系全体の軽量化、カップリングレンズ変移装置の負担の軽減を図っている。
【0294】
(実施例5)
【0295】
実施例5は、透明基板厚さ0.1mmと、0.6mmの2種類の光情報記録媒体の記録再生が可能な集光光学系である。対物レンズの光源側の面に回折構造を設けることにより、透明基板厚さの変化により発生する球面収差及び色の球面収差を補正している。
【0296】
図13に透明基板厚さ0.1mmの場合の光路図を示し、図14に透明基板厚さ0.6mmの場合の光路図を示す。また、図15の球面収差図からわかるように、この集光光学系では、波長λ1=405nm、透明基板厚さt1=0.1mmに対してはNA0.85までの全開口がほぼ無収差である。それに対し、図16の球面収差図に示すように、波長λ2=655nm、透明基板厚さt2=0.6mmに対してはNA0.65までがほぼ無収差になるように補正されている。
【0297】
さらに、カップリングレンズの光情報記録媒体側の面に回折構造を設けることで、λ1とλ2の各々の領域に対して対物レンズで発生する軸上色収差を良好に補正している。本実施例のカップリングレンズは一方の面のみに回折構造を有するので、カップリングレンズの面偏芯時の波面収差の劣化が小さく抑えられている。
【0298】
また、表16に様々な原因に起因してこの集光光学系で発生した球面収差の変動を、カップリングレンズを光軸に沿って動かすことで、補正した結果を示す。この表からわかるように、本実施例の集光光学系では、レーザ光源の波長変動、温度変化、透明基板厚さ誤差に起因して発生した球面収差を良好に補正することが出来る。
【0299】
また、2種類の光情報記録媒体の透明基板厚さに対応してカップリングレンズを光軸方向に変移させることで、対物レンズに入射する光束の発散度を変えている。また、対物レンズ及びカップリングレンズにプラスチック材料を用いることで、集光光学系全体の軽量化、フォーカシング機構或いはカップリングレンズ変移装置の負担の軽減を図っている。
【0300】
(実施例6)
【0301】
実施例6は、透明基板厚さ0.1mmと、0.6mmの2種類の光情報記録媒体の記録再生が可能な集光光学系である。対物レンズの光源側の面に回折構造を設けることにより、透明基板厚さの変化により発生する球面収差及び色の球面収差を補正している。
【0302】
図17に透明基板厚さ0.1mmの場合の光路図を示し、図18に透明基板厚さ0.6mmの場合の光路図を示す。また、図19の球面収差図からわかるように、この集光光学系では、波長λ1=405nm、透明基板厚さt1=0.1mmに対してはNA0.85までの全開口がほぼ無収差である。それに対し、図20の球面収差図に示すように、波長λ2=655nm、透明基板厚さt2=0.6mmに対してはNA0.65までがほぼ無収差になるように補正されている。
【0303】
さらに、カップリングレンズを1群2枚構成のダブレットレンズとすることで、λ1とλ2の各々の領域に対して対物レンズで発生する軸上色収差を良好に補正している。
【0304】
また、表17に様々な原因に起因してこの集光光学系で発生した球面収差の変動を、カップリングレンズを光軸に沿って動かすことで、補正した結果を示す。この表からわかるように、本実施例の集光光学系では、レーザ光源の波長変動、温度変化、透明基板厚さ誤差に起因して発生した球面収差を良好に補正することが出来る。
【0305】
また、2種類の光情報記録媒体の透明基板厚さに対応してカップリングレンズを光軸方向に変移させることで、対物レンズに入射する光束の発散度を変えている。また、対物レンズにプラスチック材料を用いることで、集光光学系全体の軽量化、フォーカシング機構の負担の軽減を図っている。
【0306】
【表15】
【0307】
【表16】
【0308】
【表17】
【0309】
(実施例7)
【0310】
実施例7は、一方の光束入射面側に透明基板を挟んで2層の記録層を有する光情報記録媒体を記録再生するのに適した集光光学系である。第1の記録層の透明基板厚さは0.1mm、第2の記録層の透明基板厚さは0.2mmである。この透明基板厚さの違いにより発生する球面収差(その成分は主に3次の球面収差)を、カップリングレンズを光軸方向に変移させることで補正している。
【0311】
また、対物レンズの光源側の面に回折構造を設けることにより対物レンズで発生する軸上色収差及び色の球面収差を良好に補正しており、さらに、対物レンズ及びカップリングレンズにプラスチック材料を用いることで、集光光学系全体の軽量化、フォーカシング機構或いはカップリングレンズ変移装置の負担の軽減を図っている。図21に透明基板厚さ0.1mmの場合の光路図を示し、図22に透明基板厚さ0.2mmの場合の光路図を示す。また、図23に図21の場合の球面収差図を示し、図24に図22の場合の球面収差図を示す。
【0312】
(実施例8)
【0313】
実施例8では、対物レンズの光源側の面に回折構造を設けることにより対物レンズで発生する軸上色収差及び色の球面収差を良好に補正している。実施例では、対物レンズの軸上色収差を補正過剰にすることで、カップリングレンズで発生する軸上色収差を対物レンズでキャンセルしている。
【0314】
また、対物レンズ及びカップリングレンズにプラスチック材料を用いることで、集光光学系全体の軽量化、フォーカシング機構或いはカップリングレンズ変移装置の負担の軽減を図っている。図25に実施例8の集光光学系の光路図を示し、図26に球面収差図を示す。
【0315】
また、後掲の表18に様々な原因に起因して集光光学系で発生した球面収差の変動をカップリングレンズを光軸に沿って動かすことで補正した結果を示す。この表18からわかるように、実施例8の集光光学系では、レーザ光源の波長変動、温度変化、透明基板厚さ誤差に起因して発生した球面収差を良好に補正することが出来る。さらに、実施例8の対物レンズは、中心厚さの微少な誤差により発生する球面収差の成分が主に3次球面収差となるように設計されているので、対物レンズの中心厚さ誤差により発生する球面収差をコリメータを動かすことで良好に補正することが出来る。
【0316】
(実施例9)
【0317】
実施例9は、透明基板厚さ0.1mmと、0.6mmの2種類の光情報記録媒体の記録再生が可能な集光光学系である。対物レンズの光源側の面に回折構造を設けることにより、透明基板厚さの変化により発生する球面収差を補正している。図17に透明基板厚さ0.1mmの場合の光路図を示し、図18に透明基板厚さ0.6mmの場合の光路図を示す。また、図19の球面収差図からわかるように、この集光光学系では、波長λ1=405nm、透明基板厚さt1=0.1mmに対してはNA0.85までの全開口がほぼ無収差である。それに対し、図20の球面収差図に示すように、波長λ2=655nm、透明基板厚さt2=0.6mmに対してはNA0.65までがほぼ無収差になるように補正されている。
【0318】
図27に透明基板厚さ0.1mmの場合の光路図を示し、図28に透明基板厚さ0.6mmの場合の光路図を示す。また、図29の球面収差図からわかるように、この集光光学系では、波長λ1=405nm、透明基板厚さt1=0.1mmに対してはNA0.85までの全開口がほぼ無収差である。それに対し、図30の球面収差図に示すように、波長λ2=655nm、透明基板厚さt2=0.6mmに対してはNA0.65までがほぼ無収差になるように補正されている。
【0319】
また、カップリングレンズの光源側の面に回折構造を設けることで、λ1とλ2の各々の領域に対して対物レンズで発生する軸上色収差をバランス良く補正している。本実施例のカップリングレンズは一方の面のみに回折構造を有するので、カップリングレンズの面偏芯時の波面収差の劣化が小さく抑えられている。
【0320】
また、表19に様々な原因に起因して集光光学系で発生した球面収差の変動をカップリングレンズを光軸に沿って動かすことで補正した結果を示す。この表19からわかるように、実施例9の集光光学系では、レーザ光源の波長変動、温度変化、透明基板厚さ誤差に起因して発生した球面収差を良好に補正することが出来る。
【0321】
また、2種類の光情報記録媒体の透明基板厚さに対応してカップリングレンズを光軸方向に変移させることで、対物レンズに入射する光束の発散度を変えている。さらに、本実施例の対物レンズは、中心厚さの微少な誤差により発生する球面収差の成分が主に3次球面収差となるように設計されているので、対物レンズの中心厚さ誤差により発生する球面収差をコリメータを動かすことで良好に補正することが出来る。また、対物レンズ及びカップリングレンズにプラスチック材料を用いることで、集光光学系全休の軽量化、フォーカシング機構或いはカップリングレンズ変移装置の負担の軽減を図っている。
【0322】
【表18】
【0323】
【表19】
【0324】
次に、実施例10〜20について説明するが、その一覧表を表20に示す。なお、以下の実施例10〜20の説明文、および実施例10〜20のレンズデータ表において、NAOBJは対物レンズの像側開口数、fOBJは対物レンズの設計基準波長における焦点距離、λは設計基準波長を表す。
【0325】
また、実施例10〜20のレンズデータにおいて、回折面係数の基準波長(ブレーズド化波長)は、光源の波長λに一致する。
【0326】
また、実施例10〜20のレンズデータにおいて、回折面係数は1次回折光が他のいずれの次数の回折光よりも大きい回折光量を有するように決定したが、2次以上の高次の回折光が他のいずれの次数の回折光よりも大きい回折光量を有するようにしてもよい。
【0327】
【表20】
【0328】
(実施例10)
【0329】
実施例10の対物レンズは、NAOBJ=0.75、fOBJ=2.667mm、λ=405nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表21に示し、光路図を図35に示し、球面収差及び非点収差を図36に示す。レンズ材料は、400nm近傍の内部透過率が90%以上であり、飽和吸水率が0.1%以下であるプラスチック材料を用いた。実施例10の対物レンズでは、光源側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成することで、軸上色収差を補正した。また、回折構造を表す、光路差関数の4次以上の高次項を使用することで、波長が微少量変化したときの、球面収差の変化を小さく抑えた。青紫色半導体レーザのモードホップによる、対物レンズのフォーカシングが追従できないほどの瞬時的な波長変化量を+1nmと仮定した場合、実施例10の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.001λrms以下である。
【0330】
【表21】
【0331】
(実施例11)
【0332】
実施例11の対物レンズは、NAOBJ=0.80、fOBJ=1.875mm、λ=405nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表22に示し、光路図を図37に示し、球面収差及び非点収差を図38に示す。レンズ材料は、400nm近傍の内部透過率が90%以上であり、飽和吸水率が0.1%以下であるプラスチック材料を用いた。実施例11の対物レンズでは、光源側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成することで、軸上色収差を補正した。また、回折構造を表す、光路差関数の4次以上の高次項を使用することで、波長が微少量変化したときの、球面収差の変化を小さく抑えた。実施例11の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.001λrmsである。
【0333】
【表22】
【0334】
(実施例12)
【0335】
実施例12の対物レンズは、NAOBJ=0.85、fOBJ=1.765mm、λ=655nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表23に示し、光路図を図39に示し、球面収差及び非点収差を図40に示す。レンズ材料は、655nm近傍の内部透過率が90%以上であり、飽和吸水率が0.1%以下であるプラスチック材料を用いた。実施例12の対物レンズでは、光源側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成することで、軸上色収差を補正した。また、回折構造を表す、光路差関数の4次以上の高次項を使用することで、波長が微少量変化したときの、球面収差の変化を小さく抑えた。赤色半導体レーザのモードホップによる、対物レンズのフォーカシングが追従できないほどの瞬時的な波長変化量を+3nmと仮定した場合、実施例12の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.001λrmsである。
【0336】
【表23】
【0337】
(実施例13)
【0338】
実施例13の対物レンズは、NAOBJ=0.85、fOBJ=1.765mm、λ=405nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表24に示し、光路図を図41に示し、球面収差及び非点収差を図42に示す。レンズ材料は、400nm近傍の内部透過率が90%以上であり、飽和吸水率が0.1%以下であるプラスチック材料を用いた。実施例13の対物レンズでは、光源側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成することで、軸上色収差を補正した。また、回折構造を表す、光路差関数の4次以上の高次項を使用することで、波長が微少量変化したときの、球面収差の変化を小さく抑えた。実施例13の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.011λrmsである。
【0339】
【表24】
【0340】
(実施例14)
【0341】
実施例14の対物レンズは、NAOBJ=0.85、fOBJ=1.765mm、λ=405nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表25に示し、光路図を図43に示し、球面収差及び非点収差を図44に示す。レンズ材料は、400nm近傍の内部透過率が90%以上であり、飽和吸水率が0.1%以下であるプラスチック材料を用いた。実施例13の対物レンズでは、軸上色収差の補正に必要な回折パワーを分散し、隣り合う回折輪帯の光軸に垂直な方向の間隔を緩和するために、光源側の非球面上および光情報記録媒体側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成した。また、回折構造を表す、光路差関数の4次以上の高次項を使用することで、波長が微少量変化したときの、球面収差の変化を小さく抑えた。実施例14の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.011λrmsである。
【0342】
【表25】
【0343】
(実施例15)
【0344】
実施例15の対物レンズは、NAOBJ=0.85、fOBJ=1.765mm、λ=405nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表26に示し、光路図を図45に示し、球面収差及び非点収差を図46に示す。レンズ材料は、MLaC130(HOYA社製)を用いた。実施例15の対物レンズでは、光源側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成することで、軸上色収差を補正した。また、回折構造を表す、光路差関数の4次以上の高次項を使用することで、波長が微少量変化したときの、球面収差の変化を小さく抑えた。実施例15の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.006λrmsである。
【0345】
【表26】
【0346】
(実施例16)
【0347】
実施例16の対物レンズは、NAOBJ=0.85、fOBJ=1.765mm、λ=405nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表27に示し、光路図を図47に示し、球面収差及び非点収差を図48に示す。レンズ材料は、MNBF82(HOYA社製)を用いた。実施例16の対物レンズでは、軸上色収差の補正に必要な回折パワーを分散し、隣り合う回折輪帯の光軸に垂直な方向の間隔を緩和するために、光源側の非球面上および光情報記録媒体側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成した。また、回折構造を表す、光路差関数の4次以上の高次項を使用することで、波長が微少量変化したときの、球面収差の変化を小さく抑えた。実施例16の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.003λrmsである。
【0348】
【表27】
【0349】
(実施例17)
【0350】
実施例17の対物レンズは、NAOBJ=0.88、fOBJ=2.273mm、λ=405nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表28に示し、光路図を図49に示し、球面収差及び非点収差を図50に示す。レンズ材料は、400nm近傍の内部透過率が90%以上であり、飽和吸水率が0.1%以下であるプラスチック材料を用いた。実施例17の対物レンズでは、光源側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成することで、軸上色収差を補正した。また、回折構造を表す、光路差関数の4次以上の高次項を使用することで、波長が微少量変化したときの、球面収差の変化を小さく抑えた。実施例17の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.051λrmsである。
【0351】
【表28】
【0352】
(実施例18)
【0353】
実施例18の対物レンズは、NAOBJ=0.90、fOBJ=1.667mm、λ=405nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表29に示し、光路図を図51に示し、球面収差及び非点収差を図52に示す。レンズ材料は、400nm近傍の内部透過率が90%以上であり、飽和吸水率が0.1%以下であるプラスチック材料を用いた。実施例18の対物レンズでは、軸上色収差の補正に必要な回折パワーを分散し、隣り合う回折輪帯の光軸に垂直な方向の間隔を緩和するために、光源側の非球面上および光情報記録媒体側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成した。また、回折構造を表す、光路差関数の4次以上の高次項を使用することで、波長が微少量変化したときの、球面収差の変化を小さく抑えた。実施例18の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.020λrmsである。
【0354】
【表29】
【0355】
(実施例19)
【0356】
実施例19の対物レンズは、NAOBJ=0.90、fOBJ=2.222mm、λ=405nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表30に示し、光路図を図53に示し、球面収差及び非点収差を図54に示す。レンズ材料は、400nm近傍の内部透過率が90%以上であり、飽和吸水率が0.1%以下であるプラスチック材料を用いた。実施例19の対物レンズでは、光源側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成することで、軸上色収差を補正した。また、回折構造を表す、光路差関数の4次以上の高次項を使用することで、波長が微少量変化したときの、球面収差の変化を小さく抑えた。実施例19の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.035λrmsである。
【0357】
【表30】
【0358】
(実施例20)
【0359】
実施例20の対物レンズは、NAOBJ=0.85、fOBJ=1.765mm、λ=405nmの両面非球面の対物レンズである。そのレンズデータを表31に示し、光路図を図55に示し、球面収差及び非点収差を図56に示す。レンズ材料は、400nm近傍の内部透過率が90%以上であり、飽和吸水率が0.1%以下であるプラスチック材料を用いた。実施例20の対物レンズでは、光源側の非球面上に正のパワーを有する回折構造を形成することで、軸上色収差を補正した。このとき、図56の球面収差図にあるように、対物レンズの軸上色収差を補正過剰として設計基準波長(405nm)の球面収差カーブと長波長側(415nm)の球面収差カーブと短波長側(395nm)の球面収差カーブを交差させることで、光源の波長が変化した場合のベストフォーカス位置の移動を小さく抑えた。なお、軸上色収差の変化量ΔCAは、光源の波長が長波長側に+10nm変化した場合、図56の球面収差図において、405nmおよび415nmの球面収差カーブの下端の移動幅で示され、移動方向は光源の波長の長波長側への変化により、バックフォーカスが短くなる方向となる。マージナル光線の球面収差の変化量ΔSAは,405nmの球面収差カーブをその下端が415nmの球面収差カーブの下端に重なる位置まで平行移動させた際の球面収差カーブの上端と415nmの球面収差カーブの上端との幅により示される。また、実施例20の対物レンズでは、波長が変化した場合の球面収差を補正しないことにより、隣り合う回折輪帯の光軸に垂直な方向の間隔を緩和した結果、波長が変化した場合の球面収差を補正した実施例13の対物レンズに比して、有効径内における回折輪帯の最小間隔を1.7倍とすることができた。実施例20の対物レンズの、モードホップ時の波面収差のデフォーカス成分は、0.001λrms以下である。
【0360】
【表31】
【0361】
以上の実施例10〜20の各対物レンズにおいて、回折面係数(光路差関数係数)は、回折構造で発生する回折光のうち、1次回折光が最大の回折光量を持つように決定した。
【0362】
なお、上述の表または図では、10のべき乗の表現にE(またはe)を用いて、例えば、E−02(=10−2)のように表す場合がある。
【0363】
次に、本発明による実施の形態としての第1〜第4の光ピックアップ装置を図31、図32、図33及び図34によりそれぞれ説明する。
【0364】
図31に示すように、 第1の光ピックアップ装置は、透明基板が薄い第1の光ディスクの再生用の第1光源である半導体レーザ111と、透明基板が厚い第2の光ディスク再生用の第2光源である半導体レーザ112とを有している。第1の光ディスクとしては、例えば、0.1mmの透明基板を有する高密度な次世代の光ディスクを用いることができ、第2の光ディスクとしては、従来の光ディスク、すなわち、0.6mmの透明基板を有するDVD、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+RW等の各種DVD、あるいは、1.2mmの透明基板を有するCD、CD−R、CD−RW、CD−Video、CD−ROM等の各種CDを用いることができる。
【0365】
また、第1の光源としては、400nm程度の波長の光を発生するGaN系青紫色半導体レーザや青紫色SHGレーザ等を用いることができ、第2の光源としては、650nm程度の波長の光を発生する赤色半導体レーザや780nm程度の波長の光を発生する赤外半導体レーザを用いることができる。
【0366】
図31の第1の光ピックアップ装置は、所定の像側開口数内で回折限界内となるように、両半導体レーザ111、112からの光束を、第1の光ディスクと第2の光ディスクのそれぞれの情報記録面上に集光させることができる対物レンズ160を有する。対物レンズ160の少なくとも1つの面上には、輪帯状の回折構造が形成されており、第1の光源からの光束を、第1の光ディスクを再生する際に必要な像側開口数NA1内で、透明基板を介して第1の光ディスクの情報記録面上に集光させることができ、第2の光源からの光束を、第2の光ディスクを再生する際に必要な像側開口数NA2内で、透明基板を介して第2の光ディスクの情報記録面上に集光させることができる。第1の光ディスクを再生する際に必要な像側開口数NA1として例えば0.85程度、第2の光ディスクを再生する際に必要な像側開口数NA2として、DVDの場合には0.60程度、CDの場合には0.45程度とすることかできる。
【0367】
まず、第1の光ディスクを再生する場合、第1半導体レーザ111からビームを出射し、出射された光束は、両半導体レーザ111、112からの出射光の合成手段であるビームスプリッタ190を透過し、ビームスプリッタ120、コリメータ130、1/4波長板14を透過して円偏光の平行光束となる。この光束は絞り17によって絞られ、対物レンズ160により図の実線のように第1の光ディスク200の透明基板210を介して情報記録面220に集光される。このとき、対物レンズ160は、像側開口数NA1内で回折限界内となるように、第1半導体レーザ111からの光束を集光させるので、高密度な次世代の光ディスクである第1の光ディスクを再生することができる。
【0368】
そして、情報記録面220で情報ビットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ160、絞り17、1/4波長板14、コリメータ130を透過して、ビームスプリッタ120に入射し、ここで反射してシリンドリカルレンズ180により非点収差が与えられ、光検出器300上ヘ入射し、その出力信号を用いて、第1の光ディスク200に記録された情報の読み取り信号が得られる。また、光検出器300上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検出に基づいて2次元アクチュエータ150が第1の半導体レーザ111からの光束を第1の光ディスク200の記録面220上に結像するように対物レンズ160を移動させると共に、半導体レーザ111からの光束を所定のトラックに結像するように対物レンズ160を移動させる。
【0369】
第2の光ディスクを再生する場合、第2半導体レーザ112からビームを出射し、出射された光束は、光合成手段であるビームスプリッタ190で反射され、上記第1半導体111からの光束と同様、ビームスプリッタ120、コリメータ130、1/4波長板14、絞り17、対物レンズ160を介して更に第2の光ディスク200の透明基板210を介して図31の破線のように情報記録面220に集光される。このとき、対物レンズ160は、像側開口数NA2内で回折限界内となるように、第2半導体レーザ112からの光束を集光させるので、従来の光ディスクである第2の光ディスクを再生することができる。また、半導体レーザ112からの光束を第2の光ディスクの情報記録面220上に集光させる際に、対物レンズ160の少なくとも1つの面上に形成された回折構造の作用により、像側開口数NA2からNA1の領域を通過する光束をフレア成分とするので、半導体レーザ112からの光束を、NA1で決定される絞り17をすべて通過させても、像側開口数NA2からNA1の領域を通過する光束は情報記録面220上にスポットを結ばない。これにより、NA1とNA2との開口切り替え手段を設ける必要がないのでコスト上有利である。
【0370】
そして、情報記録面220で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ160、絞り17、1/4波長板14、コリメータ130、ビームスプリッタ120、シリンドリカルレンズ180を介して、光検出器300上へ入射し、その出力信号を用いて、第2の光ディスク200に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0371】
また、第1の光ディスクの場合と同様、光検出器300上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、フォーカス検出やトラック検出を行い、2次元アクチュエータ150により、フォーカシング、トラッキングのために対物レンズ160を移動させる。
【0372】
図31の第1の光ピックアップ装置では、温度あるいは湿度変化によりレンズ材料の屈折率あるいはレンズ形状が変化した場合、透明基板210の厚さに誤差がある場合、半導体レーザ111及び112の製造誤差によりその発振波長に誤差がある場合、集光光学系を構成するレンズに厚さの誤差がある場合に発生する球面収差をコリメータ130を光軸方向に沿って1次元アクチュエータ151により移動させることで補正している。更に、光軸方向に沿って可動なコリメータ13は図の破線のように光ディスクの透明基板の厚さに応じて対物レンズ160に入射する光束の発散度を変えている。
【0373】
図31の第1の光ピックアップ装置では、コリメータ130を相対的にアッベ数の大きい正レンズと相対的にアッベ数の小さい負レンズとを接合したダブレットレンズとすることで、対物レンズ160で発生する軸上色収差を補正している。このとき、正レンズと負レンズのアッベ数の差とパワーを適切に選択することで、半導体レーザ111及び112のそれぞれの波長領域での軸上色収差補正のバランスをとっている。
【0374】
図32に示すように、第2の光ピックアップ装置においては、第1半導体レーザ111は、レーザ/検出器集積ユニット410に光検出器301およびホログラム231とユニット化されている。第2半導体レーザ112は、レーザ/検出器集積ユニット420に光検出器302およびホログラム232とユニット化されている。
【0375】
第1の光ディスクを再生する場合、第1半導体レーザ111から出射された光束は、ホログラム231を透過し、光合成手段であるビームスプリッタ190、コリメータ130を透過し平行光束となり、更に絞り17によって絞られ、対物レンズ160により図の実線のように第1の光ディスク200の透明基板210を介して情報記録面220に集光される。
【0376】
そして、情報記録面220で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ160、絞り17を介して、コリメータ130、ビームスプリッタ190を透過し、ホログラム231で回折されて光検出器301上ヘ入射し、その出力信号を用いて第1の光ディスク200に記録された情報の読み取り信号が得られる。また、光検出器301上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、フォーカス検出やトラック検出を行い、2次元アクチュエータ150により、フォーカシング、トラッキングのために対物レンズ160を移動させる。
【0377】
第2の光ディスクを再生する場合、半導体レーザ112から出射された光束は、ホログラム232を透過し、光合成手段であるビームスプリッタ190で反射され、コリメータ130を透過して、更に絞り17、対物レンズ160を介して更に第2の光ディスク200の透明基板210を介して図32の破線のように情報記録面220に集光される。
【0378】
そして、情報記録面220で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ160、絞り17を介して、コリメータ130を透過し、ビームスプリッタ190で反射され、ホログラム232で回折されて光検出器302上へ入射し、その出力信号を用いて第2の光ディスク200に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0379】
また、光検出器302上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、フォーカス検出やトラック検出を行い、この検出に基づいて2次元アクチュエータ150により、フォーカシング、トラッキングのために対物レンズ160を移動させる。
【0380】
図32の第2の光ピックアップ装置では、集光光学系の各光学面で発生する球面収差をコリメータ130を光軸方向に沿って1次元アクチュエータ151により移動させることで補正している。更に、光軸方向に沿って可動なコリメータ130は図の破線のように光ディスクの透明基板の厚さに応じて対物レンズ160に入射する光束の発散度を変えている。
【0381】
図32の第2の光ピックアップ装置では、コリメータ130の少なくとも1つの面上に輪帯状の回折構造が形成されており、対物レンズ160で発生する軸上色収差を補正している。このとき、回折構造のパワーと屈折レンズとしての屈折パワーとを適切に選択することで、半導体レーザ111及び112のそれぞれの波長領域での軸上色収差補正のバランスをとっている。
【0382】
図33に示す第3の光ピックアップ装置においては、第2の半導体レーザ112から出射された発散光束は、コリメータ130を介さずに対物レンズ160に入射する。これにより、上述の第1及び第2の光ピックアップ装置のように、光ディスクの透明基板の厚さに応じて対物レンズ160に入射する光束の発散度を変える必要がなくなるので、コリメータ130に必要な光軸方向の移動量が小さくてすみ、光ピックアップ装置の小型化に有利である。
【0383】
図33に示すように、第3の光ピックアップ装置においては、第1半導体レーザ111は、レーザ/検出器集積ユニット410に光検出器301およびホログラム231とユニット化されている。第2半導体レーザ112は、レーザ/検出器集積ユニット420に光検出器302およびホログラム232とユニット化されている。
【0384】
第1の光ディスクを再生する場合、第1半導体レーザ111から出射された光束は、ホログラム231を透過し、コリメータ130を透過し平行光束となり、光合成手段であるビームスプリッタ190、を透過した後、更に絞り17によって絞られ、対物レンズ160により図の実線のように第1の光ディスク200の透明基板210を介して情報記録面220に集光される。
【0385】
そして、情報記録面220で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ160、絞り17を介して、ビームスプリッタ190、コリメータ130を透過し、ホログラム231で回折されて光検出器301上ヘ入射し、その出力信号を用いて第1の光ディスク200に記録された情報の読み取り信号が得られる。また、光検出器301上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、フォーカス検出やトラック検出を行い、2次元アクチュエータ150により、フォーカシング、トラッキングのために対物レンズ160を移動させる。
【0386】
第2の光ディスクを再生する場合、半導体レーザ112から出射された光束は、ホログラム232を透過し、光合成手段であるビームスプリッタ190で反射され、更に絞り17、対物レンズ160を介して更に第2の光ディスク200の透明基板210を介して図32の破線のように情報記録面220に集光される。
【0387】
そして、情報記録面220で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ160、絞り17を介して、ビームスプリッタ190で反射され、ホログラム232で回折されて光検出器302上へ入射し、その出力信号を用いて第2の光ディスク200に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0388】
また、光検出器302上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、フォーカス検出やトラック検出を行い、この検出に基づいて2次元アクチュエータ150により、フォーカシング、トラッキングのために対物レンズ160を移動させる。
【0389】
図33の第3の光ピックアップ装置では、集光光学系の各光学面で発生する球面収差をコリメータ130を光軸方向に沿って1次元アクチュエータ151により移動させることで補正している。
【0390】
また、図33の第3の光ピックアップ装置では、コリメータ130の少なくとも1つの面上に輪帯状の回折構造が形成されており、対物レンズ160で発生する軸上色収差を補正している。
【0391】
図34に示す第4の光ピックアップ装置は、次世代の高密度記録用光の記録及び/または再生に適した光ピックアップ装置である。図34に示す第4の光ピックアップ装置においては、光源としての半導体レーザ111と、コリメータ130と、対物レンズ160とを有している。
【0392】
図34に示す第4の光ピックアップ装置においては、コリメータ130を1軸アクチュエータ152によって光軸方向に変移可能とすることで、集光光学系で発生する球面収差の変動を補正できるようにした。半導体レーザ111は波長400nm程度の光束を射出するGaN系青紫色半導体レーザである。また、波長400nm程度の光束を射出する光源としては上記のGaN系半導体青紫色レーザのほかに、SHG青紫色レーザであってもよい。
【0393】
また、対物レンズ160の少なくとも一方の光学面上には、光軸に対して略同心円状の回折パターンが設けられている。なお、略同心円状の回折パターンは、対物レンズ160の両面に設けられてもよいし、コリメータ130の少なくとも1つの光学面上に設けられてもよい。対物レンズ160の回折パターンは光軸に対して略同心円状としたが、これ以外の回折パターンが設けられていてもよい。
【0394】
半導体レーザ111から出射された発散光束は、ビームスプリッタ120を透過し、コリメータ130によって平行光束に変換された後、1/4波長板14を経て円偏光となり、対物レンズ160によって高密度記録用光ディスクの透明基板210を介して情報記録面220上に形成されるスポットとなる。対物レンズ160は、その周辺に配置されたアクチュエータ150によってフォーカス制御およびトラッキング制御される。情報記録面220で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物レンズ160、1/4波長板14、コリメータ130を透過した後、ビームスプリッタ120によって反射され、シリンドリカルレンズ180を経ることによって非点収差が与えられ、光検出器300に収束する。そして、光検出器300の出力信号を用いて情報記録面220に記録された情報を読み取ることができる。
【0395】
本実施の形態において、温度あるいは湿度変化によりレンズ材料の屈折率あるいはレンズ形状が変化した場合、透明基板220の厚さに誤差がある場合、半導体レーザ111の製造誤差によりその発振波長に誤差がある場合、集光光学系を構成するレンズに厚さの誤差がある場合には、情報記録面220上に集光された波面には球面収差(以下、球面収差Aと呼ぶ)が発生する。球面収差Aが検出されると、1軸アクチュエータ151によってコリメータ130を光軸方向に所定量変移させて、対物レンズ160に入射する光束の発散度を変化(すなわち、対物レンズ160の物点位置を変化)させ、球面収差(以下、球面収差Bと呼ぶ)を発生させる。このとき、球面収差Bの符号が球面収差Aとは逆であって、かつその絶対値が略一致するようにコリメータ130を変移させるので、情報記録面220上に集光される波面は球面収差Aと球面収差Bとが相殺補正された状態となる。
【0396】
本実施の形態において、対物レンズ160には上述したような略同心円状の回折パターンが光学面上に設けられていることにより、半導体レーザ111から出射された光束は、対物レンズ160を経ることによってほとんど軸上色収差なく光ディスクの情報記録面220上に集光される。
【0397】
【発明の効果】
請求項1〜24によれば、高開口数及び短波長に対応可能であり、軸上色収差が良好に補正された光情報記録媒体の記録または再生用の対物レンズを提供できる。
【0398】
請求項25,26によれば、短波長に対応した光ピックアップ装置及び記録装置・再生装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に関する光路図である。
【図2】実施例1に関する球面収差図である。
【図3】実施例2に関する光路図である。
【図4】実施例2に関する球面収差図である。
【図5】実施例3に関する光路図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図6】実施例3に関する光路図(透明基板厚さ0.6mm)である。
【図7】実施例3に関する球面収差図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図8】実施例3に関する球面収差図(透明基板厚さ0.6mm)である。
【図9】実施例4に関する光路図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図10】実施例4に関する光路図(透明基板厚さ0.6mm)である。
【図11】実施例4に関する球面収差図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図12】実施例4に関する球面収差図(透明基板厚さ0.6mm)である。
【図13】実施例5に関する光路図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図14】実施例5に関する光路図(透明基板厚さ0.6mm)である。
【図15】実施例5に関する球面収差図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図16】実施例5に関する球面収差図(透明基板厚さ0.6mm)である。
【図17】実施例6に関する光路図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図18】実施例6に関する光路図(透明基板厚さ0.6mm)である。
【図19】実施例6に関する球面収差図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図20】実施例6に関する球面収差図(透明基板厚さ0.6mm)である。
【図21】実施例7に関する光路図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図22】実施例7に関する光路図(透明基板厚さ0.2mm)である。
【図23】実施例7に関する球面収差図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図24】実施例7に関する球面収差図(透明基板厚さ0.2mm)である。
【図25】実施例8に関する光路図である。
【図26】実施例8に関する球面収差図である。
【図27】実施例9に関する光路図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図28】実施例9に関する光路図(透明基板厚さ0.6mm)である。
【図29】実施例9に関する球面収差図(透明基板厚さ0.1mm)である。
【図30】実施例10に関する球面収差図(透明基板厚さ0.6mm)である。
【図31】本実施の形態による第1の光ピックアップ装置の概略図である。
【図32】本実施の形態による第2の光ピックアップ装置の概略図である。
【図33】本実施の形態による第3の光ピックアップ装置の概略図である。
【図34】本実施の形態による第4の光ピックアップ装置の概略図である。
【図35】実施例10に関する光路図である。
【図36】実施例10に関する球面収差図及び非点収差図である。
【図37】実施例11に関する光路図である。
【図38】実施例11に関する球面収差図及び非点収差図である。
【図39】実施例12に関する光路図である。
【図40】実施例12に関する球面収差図及び非点収差図である。
【図41】実施例13に関する光路図である。
【図42】実施例13に関する球面収差図及び非点収差図である。
【図43】実施例14に関する光路図である。
【図44】実施例14に関する球面収差図及び非点収差図である。
【図45】実施例15に関する光路図である。
【図46】実施例15に関する球面収差図及び非点収差図である。
【図47】実施例16に関する光路図である。
【図48】実施例16に関する球面収差図及び非点収差図である。
【図49】実施例17に関する光路図である。
【図50】実施例17に関する球面収差図及び非点収差図である。
【図51】実施例18に関する光路図である。
【図52】実施例18に関する球面収差図及び非点収差図である。
【図53】実施例19に関する光路図である。
【図54】実施例19に関する球面収差図及び非点収差図である。
【図55】実施例20に関する光路図である。
【図56】実施例20に関する球面収差図及び非点収差図である。
【符号の説明】
13,130 コリメータ
160 対物レンズ
150 2次元アクチュエータ
151 1次元アクチュエータ
17 絞り
111 第1の光源
112 第2の光源
200 第1,第2の光ディスク
300 光検出器
301、302 光検出器
210 透明基板
220 光ディスクの情報記録面
Claims (26)
- 光情報記録媒体の記録および/または再生用の対物レンズであって、
前記対物レンズは、少なくとも1つの面が非球面となされた単玉レンズであって、
少なくとも1つの面上に輪帯状の回折構造が形成され、
次式を満たすことを特徴とする対物レンズ。
NA≧0.7
5.0≦fD/f≦65.0
ただし、NA:光情報記録媒体に記録および/または再生を行うのに必要な所定の像側開口数、
fD:第i面上に形成された、前記回折構造により透過波面に付加される光路差を、
Φ bi =ni・(b 2i ・hi 2 +b 4i ・hi 4 +b 6i ・hi 6 +・・・)により定義される光路差関数で表す場合に(ここで、niは、前記第i面上に形成された回折構造で発生する回折光のうち最大の回折光量を有する回折光の回折次数、hiは光軸からの高さ(mm)、b 2i 、b 4i 、b 6i 、・・・はそれぞれ2次、4次、6次、・・・の光路差関数係数(回折面係数ともいう)である)、
fD=1/Σ(−2・ni・b 2i )により定義される回折構造のみの焦点距離(mm)
f:屈折パワーと前記回折構造による回折パワーとを合わせた対物レンズ全系の焦点距離(mm) - 次式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
5.0≦fD/f≦40.0 - 次式を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の対物レンズ。
0.03≦λ・f・Σ(ni/(Mi・Pi 2 ))≦0.70
ただし、ni:前記回折構造において、第i面上に形成された回折構造で発生する回折光のうち最大の回折光量をもつ回折光の次数、
Mi:第i面上に形成された回折構造の輪帯数、
Pi:第i面上に形成された回折構造の輪帯間隔の最小値(mm)、
f:対物レンズ全系の焦点距離(mm)、
λ:使用波長(mm) - 光情報記録媒体の記録および/または再生用の対物レンズであって、
前記対物レンズは、少なくとも1つの面が非球面となされた単玉レンズであって、
少なくとも1つの面上に輪帯状の回折構造が形成され、
次式を満たすことを特徴とする対物レンズ。
NA≧0.7
0.03≦λ・f・Σ(ni/(Mi・Pi 2 ))≦0.70
ただし、NA:光情報記録媒体に記録および/または再生を行うのに必要な所定の像側開口数、
ni:前記回折構造において、第i面上に形成された回折構造で発生する回折光のうち最大の回折光量をもつ回折光の次数、
Mi:第i面上に形成された回折構造の輪帯数、
Pi:第i面上に形成された回折構造の輪帯間隔の最小値(mm)、
f:対物レンズ全系の焦点距離(mm)、
λ:使用波長(mm) - 次式を満たすことを特徴とする請求項4に記載の対物レンズ。
0.10≦λ・f・Σ(ni/(Mi・Pi 2 ))≦0.65 - 次式を満たすことを特徴とする請求項5に記載の対物レンズ。
0.20≦λ・f・Σ(ni/(Mi・Pi 2 ))≦0.60 - 前記対物レンズは、光学プラスチック材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の対物レンズ。
- 前記光学プラスチック材料は、ポリオレフィンであることを特徴とする請求項7に記載の対物レンズ。
- 次式を満たすことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の対物レンズ。
λ≦500nm
ただし、λ:光情報記録媒体に記録および/または再生を行うのに使用する波長 - 次式を満たすことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の対物レンズ。
0.35<(X1−X2)・(N−1)/(NA・f)<0.55
ただし、
X1:光軸に垂直で光源側の面の頂点に接する平面と、有効径最周辺(上記NAのマージナル光線が入射する光源側の面上の位置)における光源側の面との光軸方向の差(mm)で、上記接平面を基準として光情報記録媒体の方向に測る場合を正、光源の方向に測る場合を負とする。
X2:光軸に垂直で光情報記録媒体側の面の頂点に接する平面と、有効径最周辺(上記NAのマージナル光線が入射する光情報記録媒体側の面上の位置)における光情報記録媒体側の面との光軸方向の差(mm)で、上記接平面を基準として光情報記録媒体の方向に測る場合を正、光源の方向に測る場合を負とする。
N:前記対物レンズの使用波長における屈折率
f:前記対物レンズの全系の焦点距離(mm) - 次式を満たすことを特徴とする請求項10に記載の対物レンズ。
0.39<(X1−X2)・(N−1)/(NA・f)<0.52 - 前記対物レンズの色収差が次式を満たすことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の対物レンズ。
│△fB・NA 2 │≦0.25μm
ただし、△fB:前記光源の波長が+1nm変化したときの、前記対物レンズの焦点位置の変化(μm) - 次式を満たすことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の対物レンズ。
−200≦b 4i ・hi max 4 /(λ・f・NA 4 )≦−5
ただし、
b 4i :第i面上に形成された、前記回折構造により透過波面に付加される光路差を、
Φ bi =ni・(b 2i ・hi 2 +b 4i ・hi 4 +b 6i ・hi 6 +・・・)により定義される光路差関数で表す場合に(ここで、niは、前記第i面上に形成された回折構造で発生する回折光のうち最大の回折光量を有する回折光の回折次数、hiは光軸からの高さ(mm)、b 2i 、b 4i 、b 6i 、・・・はそれぞれ2次、4次、6次、・・・・・・の光路差関数係数(回折面係数ともいう)である)、の4次の光路差関数係数
hi max :第i面の有効径の最大高さ(mm) - 次式を満たすことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の対物レンズ。
0.4≦│(Ph/Pf)−2│≦25.0
ただし、Pf:光情報記録媒体に記録および/または再生を行うのに必要な所定の像側開 口数における回折輪帯問隔(mm)
Ph:光情報記録媒体に記録および/または再生を行うのに必要な所定の像側開口数の1/2の開口数における回折輪帯間隔(mm) - 前記光源の波長が+10nm変化したときのマージナル光線の球面収差の変化量を△SA(μm)としたとき、次式を満たすことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の対物レンズ。
│△SA│≦1.5 - 回折レンズとしての回折作用と屈折レンズとしての屈折作用とをあわせた場合、光源の波長が長波長側にシフトした際に、バックフォーカスが短くなる方向に変化するような軸上色収差特性を有し、次式を満たすことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の対物レンズ。
−1<ΔCA/ΔSA<0
ただし,
ΔCA:波長の変化に対する軸上色収差の変化量(mm)
ΔSA:波長の変化に対するマージナル光線の球面収差の変化量(mm) - 次式を満たすことを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の対物レンズ。
t≦0.6mm
ただし、
t:光情報記録媒体の情報記録面を保護する透明基板の厚さ - 前記回折構造で発生するn次回折光量が他のいずれの次数の回折光量よりも大きく、前記対物レンズは、前記光情報記録媒体に対する情報の記録および/または再生するために回折構造で発生したn次回折光を光情報記録媒体の情報記録面に集光することができることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の対物レンズ。ここで、nは0、±1以外の整数である。
- 前記回折構造のうち、少なくとも1つの面上に形成された回折構造は、nを0、±1以外の整数としたとき、該回折構造で発生する回折光のうち、n次回折光の回折光量が他のいずれの次数の回折光の回折光量よりも大きくなるように各回折輪帯の光軸方向の段差量が決定されていることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の対物レンズ。
- 飽和吸水率が0.5%以下である材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の対物レンズ。
- 使用波長領域で厚さが3mmにおける内部透過率が85%以上である材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の対物レンズ。
- 前記対物レンズの球面収差のうち、3次の球面収差成分をSA1、5次、7次及び9次の球面収差成分の和をSA2としたとき,次式を満たすことを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載の対物レンズ。
|SA1/SA2|>1.0
ただし、
SA1:収差関数をツェルニケ( Zernike )の多項式に展開したときの3次の球面収差成分
SA2:収差関数をツェルニケ( Zernike )の多項式に展開したときの5次の球面収差成分と7次の球面収差成分と9次の球面収差成分との2乗和の平方根 - 波長が長波長側に変動した際に、バックフォーカスが短くなる方向に変化する波長特性を有することを特徴とする請求項 1 〜22のいずれか1項に記載の対物レンズ。
- 軸上色収差を補正することを特徴とする請求項1〜23のいずれか1項に記載の対物レンズ。
- 請求項1〜24のいずれか1項に記載の対物レンズを有することを特徴とする光ピックアップ装置。
- 請求項25に記載の光ピックアップ装置を有することを特徴とする音声および/または画像の記録装置、および/または、音声および/または画像の再生装置。
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