JP4117873B2 - ネガ型感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はネガ型感光性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、CRT用シャドウマスク、ICチップ搭載用リードフレーム等の製造におけるエッチング用ホトマスクの形成、CRT用蛍光体のパターン形成のほか、感光性樹脂版、ドライフィルム、さらには水性塗料、水性接着剤等の分野において幅広く有効に用いられ得るネガ型感光性樹脂組成物、およびこれに用いられるマイケル付加反応生成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CRT用のシャドウマスクやアパチャーグリル、ICチップ搭載用リードフレーム等の製造において、金属基板をエッチングする際のマスク用ホトレジストとして、カゼイン−クロム系水溶性感光性樹脂組成物やポリビニルアルコール(PVA)−クロム系水溶性感光性樹脂組成物等のクロム系水溶性感光性樹脂組成物が用いられている。また、CRT用蛍光体のパターン形成においては、透明パネル上に蛍光体をドットあるいはストライプ状にパターニングする際に用いられるホトレジストとして、PVA−クロム系水溶性感光性樹脂組成物が用いられている。
【0003】
具体的には、例えばCRT用のシャドウマスクの製造では、ニッケル42%含有の42アロイ材、36%含有のインバー材、低炭素アルミキルド鋼などの長尺金属薄板(厚さ0.1〜0.3mm程度)を基板として用い、該基板の両面を脱脂、水洗した後、基板両面に感光性樹脂組成物(通常、カゼイン−重クロム酸アンモニウム系水溶性感光性樹脂組成物が用いられる)を塗布し、乾燥、成膜させる。次いで、形成すべき目的の画像(パターン)を有するマスクパターンを上記両面の塗膜にそれぞれ密着させて、超高圧水銀灯などの露光機を用いて露光を行う。このとき、基板両面に形成される画像(パターン)が一致するよう位置合わせを行う。露光後、水にて現像を行い、パターンを形成する。続いてこのパターニングされた基板を無水クロム酸溶液に浸漬し、水洗後、バーニングすることによって硬膜化処理を行い、エッチング耐性を向上させた被膜(ホトレジスト膜)をパターン形成する。そしてこれを、塩化第二鉄液等のエッチング液により、基板のホトレジストパターン非形成部分(基板露出部分)をエッチング(酸性エッチング)し、多数の電子ビーム透過孔を形成した後、ホトレジスト膜を剥離し、基板を切断してシャドウマスクを作製している。
【0004】
また、CRT用蛍光体のパターン形成では、PVA−重クロム酸アンモニウム混合水溶液に数μm〜十数μm径の蛍光体(例えば、青色の蛍光体)を分散懸濁してスラリーとし、続いて、ブラウン管前面部(パネル)を斜めにしながら回転させ、その内面に上記スラリーを注いで均一に塗布、乾燥して成膜させる。次いでこのパネルに、上述の方法で製造したシャドウマスクを取り付け、ブラウン管として完成した際の電子銃の位置に超高圧水銀灯を設置して露光する。これにより、シャドウマスクの開口部(透孔部)に対応する位置の塗膜部分が露光され、該露光された塗膜部分において、六価クロムが還元され三価クロムとなり、これがPVAに配位して不溶化(光硬化)する。露光後、温水で現像処理することにより、光硬化された蛍光体パターンが形成される。カラーブラウン管ではさらに他の2色(例えば、赤色、緑色)についても上記と同様にして蛍光体パターンを形成するが、このとき超高圧水銀灯の位置は、各色の電子銃に相当する位置に設置される。
【0005】
これらの電子部品の製造工程で用いられる重クロム酸塩含有水溶性感光性樹脂組成物は、注意深く取り扱えば解像性、耐エッチング性等において優れたパターンが得られるものの、▲1▼暗反応が起きやすく、感度変化が発生する、▲2▼該暗反応は温度、湿度の影響を強く受け、その結果、感度にバラツキが生じる、▲3▼経時安定性が悪く、保存安定性がない、▲4▼有害な重金属塩であり、その廃液処理は極めて煩雑である、等の問題がある。
【0006】
特に、従来にもまして環境問題が強く指摘される現代においては、有毒性重金属であるクロム系水溶性感光性樹脂組成物に代えて、クロム化合物を含まない非クロム系の水溶性感光性樹脂組成物の開発が急がれている。
【0007】
非クロム系の感光性樹脂組成物は、これまでにも種々提案されている。
【0008】
例えば、エッチングマスクに用いられる非クロム系感光性樹脂組成物として、(i)カゼイン系感光性樹脂組成物、(ii)ポリビニルアルコール(PVA)系感光性樹脂組成物、(iii)ポリマー若しくはオリゴマー側鎖のカルボキシル基と、エチレン性二重結合を有するエポキシ基含有化合物との間で開環付加反応させ、ポリマー側鎖にエチレン性二重結合を導入した感光性樹脂組成物、などがおもなものとして挙げられる。
【0009】
上記(i)に示すカゼイン系感光性樹脂組成物としては、特公昭41−7100号公報にカゼインとアジド化合物からなる組成物が、特開平7−244374号公報、特開平8−34898号公報にカゼインとアジドグラフトポリマーとナフトキノンジアジドスルホン酸ソーダからなる組成物が、特開平11−119420号公報にカゼインと水溶性感光剤からなる組成に有機酸カルシウムを添加した組成物が、それぞれ開示されている。しかしながら、カゼインは腐敗しやすいため、その管理に注意を要する。また、カゼインは蛍光体に配位しゲル化してしまうため、蛍光体スラリー用ホトレジストとしての使用に適さない。
【0010】
上記(ii)に示すポリビニルアルコール(PVA)系感光性樹脂組成物としては、特公昭44−28725号公報にPVAにビニルモノマーをグラフト共重合させ、あるいはPVAにグリシジルメタクリレートを付加させた後、これらPVA系樹脂に感光性成分としてテトラゾニウム塩類、ジアジド化合物、ジアゾ樹脂等を添加した組成物が、特開昭55−23163号公報にPVAにホルミル基含有スチリルピリジニウム塩を反応させた組成物が、特公昭56−42859号公報にPVAと縮合ジアゾニウム塩よりなる組成物が、それぞれ開示されている。しかしながら、これら組成物はそのPVA中に水酸基を有するため耐水性が劣る。また、ジアジド化合物、ジアゾ樹脂、ホルミル基含有スチリルピリジニウム塩等のように芳香族化合物を有する化合物が多く存在すると、蛍光体スラリーに用いようとしても、ホトレジストを焼き飛ばすアッシング工程において400℃近辺では焼き飛ばずにタール状分が多く残存してしまう。
【0011】
上記(iii)に示す組成物は、耐エッチング特性に優れるものであり、特開昭47−19901号公報、特開昭48−74594号公報、特開昭49−37701号公報、特公昭54−12331号公報、特開平3−172301号公報、特開平9−80748号公報、特開2000−221678号公報等で種々提案されている。
【0012】
しかしながら、特公昭54−12331号公報に開示されるものは、側鎖にエチレン性二重結合を有する水溶性ポリマーとアントラキノンスルホン酸またはアントラキノンカルボン酸若しくはそれらの塩とを組み合せた組成物のみであり、これは昨今の高精細パターンの形成には耐水性の点において不十分である。
【0013】
特開昭47−19901号公報、特開昭48−74594号公報、特開平3−172301号公報、特開2000−221678号公報に示される組成物はアルカリ水溶性であり、特開平9−80748号公報に示される組成物はエマルションタイプのアルカリ水溶性であり、いずれも完全水溶性ではなく、水での現像には適さない。これら組成物中の光重合性化合物には非水溶性の化合物が選択されている。これは、水溶性の光重合性化合物に比べ、非水溶性(有機溶剤可溶性)の光重合性化合物が、光不溶化後の耐水性に優れるためである。しかし、有機溶剤可溶性の光重合性化合物を用いると、現像処理後、現像タンク液表面にその化合物が遊離浮遊し、その臭気によって環境を悪くすることや、また引火の危険を引き起こすことになるという問題がある。
【0014】
また、特開昭49−37701号公報では、ポリマー若しくはオリゴマー側鎖に残存するカルボキシル基を光重合性モノマーと反応させて第四級アンモニウム塩として水溶性化する技術が開示され、光重合性モノマーとしてN−ビニルピロリドン、n−ブトキシメチロールアクリルアミド、イソブトキシメチロールアクリルアミドが挙げられている。しかしながら、N−ビニルピロリドンは水溶性の単官能モノマーであるため、光重合後に生成するポリビニルピロリドンもまた水溶性となり、パターンの耐水性に劣る。n−ブトキシメチロールアクリルアミド、イソブトキシメチロールアクリルアミドは水不溶性であることから、組成物中に溶解し得たとしても、現像後、タンク内の現像液中に析出遊離し、廃液処理に困難を伴うという問題がある。
【0015】
上記のほかにも、例えば、特公昭56−20541号公報にPVA系レジストをヨウ素含有液で硬膜する技術が、特公昭57−23254号、特公昭57−24905号公報にPVAとジアゾ化合物とでパターニングした後チタン化合物で硬膜する技術が、それぞれ提案されているが、いずれも感度、解像性、耐エッチング性等の点において、実用レベルで十分に満足し得る程度にまで至っていない。
【0016】
このように、エッチングパターン用ホトマスクとして、いまだ実稼動ラインでは、カゼイン−クロム系、PVA−クロム系等のクロム系水溶性感光性樹脂組成物が用いられているのが現状である。これはクロム化合物がきわめて優れた感光特性、耐エッチング特性、耐水性を有しているため、それに代替し得る材料がなかなか見出せないことによる。
【0017】
一方、蛍光体パターン形成に用いられる非クロム系の感光性樹脂組成物として、例えば、特開平6−202316号公報にPVAにアクロレインを反応させた組成物が、特開平8−146598号公報に酸発生剤と酸架橋性ポリマーまたは酸分解性ポリマーからなる組成物が、特開平9−319079号公報にPVAにジアルデヒド、ジメチロール、ジアルコキシ化合物を反応させこれに酸発生剤を添加した組成物が、特開平10−10722号公報にエチレン変性PVAを用いた組成物が、特開平11−24241号公報にポリ(N−ビニルアセトアミド)にアジド化合物を添加した組成物が、それぞれ開示されている。上記以外にも、特開昭61−158861号公報、特開昭63−64953号公報、特開平2−25847号公報、特開平8−50811号公報、特開平8−315637号公報、特開平8−227153号公報、特開平8−315634号公報、特開平10−83077号公報、特開平11−84646号公報等において、非クロム系のパターン形成用感光性樹脂組成物が開示されている。
【0018】
しかしながら、蛍光体パターン形成用感光性樹脂組成物の場合においても、上記した金属エッチング用感光性樹脂組成物の場合と同様に、いまだに実稼動ラインにおいてはPVA−クロム系水溶性感光性樹脂組成物が用いられているのが実状である。
【0019】
水溶性感光性樹脂組成物は、微細パターン形成のために必然的に水現像工程を経なければならず、特にCRT用のシャドウマスクやICチップ搭載用リードフレーム製造における金属基板エッチング用マスクパターン形成や、CRT用蛍光体パターン形成においては、ミクロンオーダーあるいはそれ以下のレベルの極微細パターンの形成が必要である。このような極微細なレベルになると、水によるパターン膨潤がより一層顕著となり、パターンの崩れ、解像性の低下をきたしやすい。そのため、水現像可能な水溶性でありながら、光照射後のパターン(光硬化パターン)には高い耐水性が要求されることとなる。上記従来技術として示された組成物は、いまだPVA−クロム系水溶性感光性樹脂組成物、カゼイン−クロム系水溶性感光性樹脂組成物が有する耐水性に劣ることを示しているといえる。
【0020】
そしてさらに、昨今の新しい表示パネルとして、液晶表示パネルはもちろんのこと、有機EL、無機EL、フィールドエミッションディスプレー等と、CRTの分野を崩す新たな方式が各種出現してきている状況にあっては、シャドウマスクのエッチング工程、蛍光体パターン作成工程等に新たな設備投資は避け、現有設備の継続的有効利用がコスト低減のためからも必要である。
【0021】
このため最も望ましい方法は、現在使用されているクロム系水溶性感光性樹脂組成物と同等レベルの塩化第二鉄液エッチング特性、蛍光体パターニング特性を有しながら、クロム化合物を含有しない、水で現像可能な水溶性感光性樹脂組成物への代替である。これが現在使用されている製造ラインに受け入れられる最良の方法と考えられる。
【0022】
感光性樹脂組成物の利用形態としては、上記以外にも、固形板感光性樹脂版、ドライフィルム等が挙げられる。
【0023】
固形板感光性樹脂版は、通常、感光性樹脂組成物をポリエステルフィルム上にシート化状に塗布、乾燥させて感光性層を厚膜形成したものを、該厚膜面側をスチール、アルミニウム、ポリエステル等のベースに張り合わせた後、定型サイズにカットして製造されている。印刷版として供する場合は、該固形版感光性樹脂版表面のポリエステルフィルム(カバーフィルム)を剥がし、露出した感光性層にネガフィルムを真空密着させ、紫外線露光した後、現像(有機溶剤、アルカリ水、水など)し、乾燥、露光してパターン形成する。
【0024】
ドライフィルムは、通常、ポリエステルフィルム等の支持体上に感光性樹脂組成物を塗布、乾燥させて感光性層を設け、さらにこの上に保護膜を積層して製造されている。そして使用時、保護層を剥がし、露出した感光性膜に基板(例えばプリント配線基板など)を熱圧着させる。次に支持体(ポリエステルフィルム)を剥がし、露出した感光性層にネガマスクを密着させ、紫外線露光した後、現像(有機溶剤、アルカリ水、水など)し、乾燥、露光してパターン形成する。
【0025】
上述したようなエッチング用ホトマスクの形成、CRT用蛍光体のパターン形成のほか、感光性樹脂版、ドライフィルム等に用いられるネガ型感光性樹脂組成物の基本構成は、バインダーポリマー、光重合性化合物、光開始剤、その他添加剤を含み、特に水溶性感光性樹脂組成物は、水溶性バインダーポリマー、水溶性光重合性化合物、光開始剤、その他添加剤を含む。
【0026】
現在、通常使用されているネガ型感光性樹脂組成物には、有機溶剤可溶性、アルカリ水溶性、水溶性、等の呼称が付されており、これらはほとんどの場合、現像液として何を用いるかによって分けられている。
【0027】
有機溶剤可溶性感光性組成物は、有機溶剤可溶性バインダーポリマー、有機溶剤可溶性光重合性化合物を用いるため、その材料の選択肢は広く、有用なネガ型感光性組成物が数多く提供されている。しかしながら、有機溶剤を用いるため、臭気による作業環境の悪化防止、引火の危険防止のために要する設備投資が大きくなる等の問題から、水溶性と呼ばれるタイプに移行してきた。
【0028】
しかし水溶性と呼ばれながらも、当該組成物が有機溶剤を用いて構成され、現像時にアルカリ液を用いるアルカリ水溶性型のものがある。この場合、有機溶剤を含むため、作業環境悪化、有機溶剤の大気放出による環境汚染等の問題がある。
【0029】
このため組成中に有機溶剤を用いず、水で現像される完全水溶性型のものが望まれており、例えば感光性樹脂版の分野においては、特公昭54−3790号公報、特公昭63−64769号公報、特開昭61−246742号公報等に提案されている。
【0030】
しかしながら、上記公報に記載のものは、水溶性バインダーポリマーと光重合性化合物との相容性の問題から、光重合性化合物もまた、水溶性若しくは少なくとも水−アルコール混合溶媒可溶性の化合物が選択されているので、光不溶化した後でさえも耐水性に劣り、耐水性が必要とされる水性インキを用いる印刷には用いることができないばかりでなく、湿度の高い夏場には、湿度の影響を受け版が膨潤し、冬場は逆に乾燥して版が反り返るなどの問題がある。
【0031】
それ自身が水溶性であって、かつ、水溶性のバインダーポリマーとの相容性のよい光重合性化合物は、非常に数が少なく、例えばN−ビニルピロリドン、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(エチレンオキシド(EO)数8程度以上)等が挙げられるが、これらは前述したように光不溶化後の耐水性が劣る。
【0032】
例えば、水溶性光重合性化合物として代表的なポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートは、エチレンオキシド(EO)の数が8程度以上で水溶性となるが、光不溶化後の耐水性は劣り、EOの数が8程度未満の化合物を用いると、耐水性は向上するものの水溶性バインダーポリマーとの相容性が悪く、厚膜の感光性樹脂版では保存中に染み出してしまったり、エッチング用ホトレジストなどの薄膜で感光性膜を形成する場合であっても、塗布、乾燥後、当該光重合性化合物が感光性膜表面に染み出し、感光性膜表面が粘着性を有するという問題がある。このため、露光時にマスクを密着させて行うコンタクト露光方式には不利であり、また、露光した後の現像工程において、未露光部分が現像液(水)に溶解せず、光重合性化合物が現像液表面に油膜となって浮いてしまうといった問題がある。
【0033】
これらのことにより、耐水性に優れる感光性膜を形成可能な、組成自体も水溶性であり、現像液も水溶性である完全水溶性型のネガ型感光性樹脂組成物が実現すれば、その応用範囲は広く、CRTの蛍光体パターン形成用ホトレジスト、銅配線パターン、ICリードフレーム等のエッチング用ホトレジスト、感光性樹脂版、ドライフィルムホトレジスト、水性感光性塗料そして水性感光性接着剤等の分野において幅広く有効に用いられることが期待できる。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のクロム系水溶性感光性樹脂組成物の代替となる非クロム系の感光性樹脂組成物であって、特にCRT用シャドウマスク、ICチップ搭載用リードフレーム等の製造や、CRT用蛍光体の作成のほか、感光性樹脂版、ドライフィルム、水性塗料、水性接着剤等の分野においても幅広く適用され、さらには水現像可能でありながら耐水性を有し、酸性エッチングに、また赤、緑、青三色の蛍光体パターン作成時の繰り返し現像にも耐え得る、ネガ型感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定のアミノ基含有化合物と、特定のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートとのマイケル付加反応生成物を含有するネガ型感光性樹脂組成物が上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0036】
さらに、当該マイケル付加反応生成物と、有機ケイ素化合物との2次マイケル付加反応生成物を含有するネガ型感光性樹脂組成物は、格段に優れた耐水性を示すことを見出した。
【0037】
すなわち本発明は、(A)(a−1)下記一般式(I)
【0038】
【0039】
(式中、nは1〜4の整数を表す)
で表されるアミノ基含有化合物と、(a−2)下記一般式(II)
【0040】
【0041】
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、mは4〜14の整数を表す)
で表されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、とのマイケル付加反応生成物を含有する、ネガ型感光性樹脂組成物に関する。
【0042】
また本発明は、(A)成分が、(a−1)成分と(a−2)成分とのマイケル付加反応生成物に、さらに(a−3)下記一般式( III )
(式中、Yは炭素原子数1〜3のアルキル基またはアルコキシ基を表し、R 3 、R 4 は、それぞれ独立に炭素原子数1〜5の二価の炭化水素基を表し、pは1〜3の整数を表し、qは0〜3の整数を表す。pが2または3のとき、複数のYは同一でも異なっていてもよく、qが2または3のとき、複数のR 3 は同一でも異なっていてもよい)
で表される化合物、をマイケル付加反応させて得られる反応生成物である、上記ネガ型感光性樹脂組成物に関する
【0046】
また本発明は、上記一般式(III)で表される化合物が、下記一般式(IV)、(V)、および(VI)
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
(上記各式中、R2は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、R3、R4は上記で定義したとおり)
で表される化合物の中から選ばれる少なくとも1種である、上記ネガ型感光性樹脂組成物に関する。
【0051】
また本発明は、上記マイケル付加反応を、沸点64〜200℃の水溶性溶媒を濃度5〜30質量%に調整した(a−1)成分の溶液を用いて行う、上記ネガ型感光性樹脂組成物に関する。
【0052】
また本発明は、上記マイケル付加反応を、(a−2)成分/(a−1)成分=4.5〜15(仕込みモル比)の条件下で行う、上記ネガ型感光性樹脂組成物に関する。
【0053】
また本発明は、さらに(B)バインダーポリマー、および(C)光重合開始剤を含有する、上記ネガ型感光性樹脂組成物に関する。
【0054】
また本発明は、上記(B)成分が、(b−1)下記一般式(VII)
【0055】
【0056】
〔式中、R5は水素原子またはメチル基を表し、R6はマイケル付加反応可能な不飽和二重結合を有する置換、非置換の炭化水素基を表す(ただし、該炭化水素基は、その骨格中に以下に示す各基
【0057】
【0058】
の中から選ばれる少なくとも1種の基を有していてもよい)〕
で表される構成単位を含むポリマーに、(b−2)下記一般式( III )
(式中、Yは炭素原子数1〜3のアルキル基またはアルコキシ基を表し、R 3 、R 4 は、それぞれ独立に炭素原子数1〜5の二価の炭化水素基を表し、pは1〜3の整数を表し、qは0〜3の整数を表す。pが2または3のとき、複数のYは同一でも異なっていてもよく、qが2または3のとき、複数のR 3 は同一でも異なっていてもよい)
で表される化合物、をマイケル付加反応させて得られるポリマーである、上記ネガ型感光性樹脂組成物に関する。
【0059】
また本発明は、さらに(D)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物を含有する、上記ネガ型感光性樹脂組成物に関する。
【0060】
また本発明は、上記(D)成分が、(d−1)分子中に少なくとも1つのアルコール性水酸基を含有する化合物と、(d−2)下記一般式(VIII)
【0061】
【0062】
(式中、R7は水素原子またはメチル基を表し、R8は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)
で表される化合物、とを強酸触媒の存在下で反応させて得られる、下記一般式(IX)
【0063】
【0064】
(式中、R7は、上記と同じ意味を表す)
で表される(メタ)アクリルアミドメチレン基を含有する化合物である、上記ネガ型感光性樹脂組成物に関する。
【0065】
また本発明は、ネガ型感光性樹脂組成物の製造に用いられる、(a−1)下記一般式(I)
【0066】
【0067】
(式中、nは1〜4の整数を表す)
で表されるアミノ基含有化合物と、(a−2)下記一般式(II)
【0068】
【0069】
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、mは4〜14の整数を表す)
で表されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、とのマイケル付加反応生成物に関する。
【0070】
また本発明は、(a−1)成分と(a−2)成分とのマイケル付加反応生成物に、さらに(a−3)下記一般式( III )
(式中、Yは炭素原子数1〜3のアルキル基またはアルコキシ基を表し、R 3 、R 4 は、それぞれ独立に炭素原子数1〜5の二価の炭化水素基を表し、pは1〜3の整数を表し、qは0〜3の整数を表す。pが2または3のとき、複数のYは同一でも異なっていてもよく、qが2または3のとき、複数のR 3 は同一でも異なっていてもよい)
で表される化合物、をマイケル付加反応させて得られる反応生成物である、上記マイケル付加反応生成物に関する。
【0071】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
【0072】
本発明に用いられる(A)成分は、(a−1)下記一般式(I)
【0073】
【0074】
(式中、nは1〜4の整数を表す)
で表されるアミノ基含有化合物と、(a−2)下記一般式(II)
【0075】
【0076】
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、mは4〜14の整数を表す)
で表されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、とをマイケル付加反応させて得られる反応生成物である。
【0077】
上記(a−1)成分は、第一級アミノ基、第二級アミノ基含有化合物であり、具体的には、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンが挙げられる。(a−1)成分は1種または2種以上を用いることができる。(a−1)成分は商業的に入手可能であり、例えば「Heavy Polyamine X」(ユニオンカーバイド社製)等として市販されている。
【0078】
上記(a−2)成分は、上記一般式(II)において、m=4〜14、すなわち同式中のエチレンオキシド(EO)数が4〜14個のものであり、好ましくはm=4〜9であり、特にはm=4〜6である。EO数が上記範囲内の(a−2)成分を用いることにより、合成されるマイケル付加反応生成物である(A)成分が、水溶性でありながら、光重合後は良好な耐水性を示すという点において特に優れた効果を有する。
【0079】
さらに、上記(A)成分として、上記(a−1)成分と(a−2)成分とのマイケル付加反応生成物に、(a−3)アミノ基および/またはイミノ基を含有する有機ケイ素化合物をマイケル付加反応させて得られる反応生成物(2次マイケル付加反応生成物)を用いた場合、より一層の耐水性向上効果を奏することができる。
【0080】
なお、(a−3)成分を添加してマイケル付加反応させる場合、(a−1)成分と(a−2)成分とのマイケル付加反応生成物を調製した後に、ここに(a−3)成分を添加して反応させる方法のみならず、(a−1)成分、(a−2)成分とのマイケル付加反応時に、これら成分とともに(a−3)成分を仕込み、マイケル付加反応させてもよい。
【0081】
上記(a−3)成分としては、下記一般式(III)
【0082】
【0083】
(式中、Yは炭素原子数1〜3のアルキル基またはアルコキシ基を表し、R3、R4は、それぞれ独立に炭素原子数1〜5の二価の炭化水素基を表し、pは1〜3の整数を表し、qは0〜3の整数を表す。pが2または3のとき、複数のYは同一でも異なっていてもよく、qが2または3のとき、複数のR3は同一でも異なっていてもよい)
で表される化合物が用いられる。
【0084】
ここで炭化水素基は炭素原子と水素原子からなる基を意味し、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基のいずれも用いられ得る。該炭化水素基において炭素原子は置換、未置換のいずれも用いられ得る。「二価の炭化水素基」としては、特にはアルキレン基が好ましい。アルキレン基は、直鎖、分岐鎖のいずれでもよく、特には直鎖のアルキレン基が好ましい。
【0085】
上記一般式(III)で表される化合物として、下記一般式(IV)、(V)、(IV)
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
(上記各式中、R2は炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、R3、R4は上記で定義したとおり)
で表される化合物のいずれかが特に好ましい。これら有機ケイ素化合物としては、例えばN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。具体的には「KBM603」、「KBM602」、「KBE903」(以上、いずれも信越化学工業(株)製のシランカップリング剤)等として市販されており、商業的に入手可能である。中でも、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(「KBM603」)は、少量添加で耐水性を向上させる点で好ましい。
【0090】
本発明での上記マイケル付加反応では、おもに以下に示す反応式に示す反応が生起するものと思われるが、付加反応の多様性、(a−1)成分や(a−3)成分に含まれるアミノ基、イミノ基の位置などによって種々の生成物が副生成され得る。
【0091】
なお、下記反応式において、上記一般式(I)で表されるアミノ基含有化合物を下記式
【0092】
【0093】
として表し、上記一般式(II)で表されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートを下記式
【0094】
【0095】
として表す。
【0096】
【0097】
すなわち、当該マイケル付加反応により、下記一般式(X)
【0098】
【0099】
〔式中、Zは、水素原子または下記式
【0100】
【0101】
で表される基(ここでR1は水素原子またはメチル基を表す)を表し、nは1〜4の整数を表し、E、Rはそれぞれ上記で定義したとおり〕
で表されるマイケル付加反応生成物が合成されるものと考えられる。
【0102】
このように(a−1)成分と(a−2)成分とのマイケル付加反応により、(a−2)成分の末端エチレン性不飽和二重結合基の一部が(a−1)成分により架橋され、耐水性が向上するものと思われる。また、(a−3)成分を添加して反応させて得られるマイケル付加反応生成物は、上記一般式(X)中に残存するエチレン性不飽和二重結合基に、さらにこの(a−3)成分中のアミノ基やイミノ基がマイケル付加反応して、合成されるものと考えられ、耐水性がより向上するものと思われる。
【0103】
また上記マイケル付加反応により得られる反応生成物は水溶性に優れる。
【0104】
すなわち、(a−2)成分は、上記一般式(II)中のエチレンオキシド(EO)数が4〜6個程度の場合、それ自体は水に溶解しない化合物であるが、該(a−2)成分を用いて上記マイケル付加反応により合成される反応生成物は、水溶性化合物となる。実際、マイケル付加反応初期においては、反応液は水に溶解せず水面に油膜を形成するが、反応が進むにつれ水に溶解していくことが確認される。これは、エチレンオキシド(EO)は水溶性を示す基であり、付加反応が進むにつれ、反応生成物の分子中のエチレンオキシド数がふえていくために水溶性化するものと考えられる。
【0105】
(a−1)成分と(a−2)成分とのマイケル付加反応生成物である(A)成分を含有する本発明ネガ型感光性樹脂組成物は、該マイケル付加反応生成物を含有しないが(a−2)成分を含有する感光性樹脂組成物に比べ、組成の相容性に優れ、また前者の組成物を光重合させて得られた被膜の耐水性は、後者のそれとほぼ同様か、それよりも優れた耐水性を有する。このことは、例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)とテトラエチレンペンタミンとのマイケル付加反応生成物を含有する感光性樹脂組成物と、該マイケル付加反応生成物を含有せずポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)を含有する組成物との対比や、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=9)とテトラエチレンペンタミンとのマイケル付加反応生成物を含有する感光性樹脂組成物と、該マイケル付加反応生成物を含有せずポリエチレングリコールジアクリレート(EO=9)を含有する組成物との対比、などにおいて確認された。
【0106】
なお、(A)成分の水溶性をコントロールするには、エチレンオキシド数の異なる2種以上の(a−2)成分を用いて反応を行うのが好ましい。例えば、(a−2)成分として、エチレンオキシド数が4個(EO=4)のものを1種用いた場合に比べ、EO=4のものとEO=6のものとを7:3(質量比)の割合で混合して用いた場合のほうが、水溶性、耐水性ともにより優れた(A)成分が得られた。
【0107】
なお、上記一般式(I)とは異なる構造のアミノ基含有化合物として、例えば、ヘキサメチレンジアミンなどがあるが、これと、EO=4のものとEO=6のものとを7:3(質量比)の割合で混合した(a−2)成分とをマイケル付加反応させて得られた反応生成物は、水に不溶性を示し、水溶性に優れたものは得られなかった。
【0108】
また(a−2)成分自体はエステル臭があり、作業環境上問題があるが、該(a−2)成分を用いたマイケル付加反応生成物である(A)成分は、エステル臭がほとんどなく、作業環境上好ましい点は特筆すべき点である。
【0109】
本発明における上記マイケル付加反応は、2官能モノマーである(a−2)成分のエチレン性不飽和二重結合基と、2個のアミノ基と1〜4個のイミノ基を含有する化合物である(a−1)成分(「多価アミノ化合物」)とのマイケル付加反応であるために、反応方法によってはゲル化してしまうおそれがある。
【0110】
すなわち、多価アミノ化合物である(a−1)成分中に、2官能モノマーである(a−2)成分を少量添加して2官能基とも反応させると、瞬時にゲル化不溶化してしまう。一方、2官能モノマーである(a−2)成分中に、多価アミノ化合物である(a−1)成分を添加する場合、(a−1)成分を急激に、また多量に添加すると、瞬時にゲル化不溶化してしまう。
【0111】
また、反応系溶液の濃度が高すぎると、反応が急激に進行し、多くの架橋点を形成するために、反応溶液がゲル化するおそれがある。一方、溶液の濃度が低すぎると反応が進行し難くなる。
【0112】
したがって、ゲル化を防ぐためには、2官能モノマーである(a−2)成分中の一方のエチレン性不飽和二重結合基のみを反応させ、他方の不飽和二重結合基を反応させずに残存させたままとするのが好ましく、そのためには、(i)(a−2)成分中に、溶媒で希釈した(a−1)成分を滴下する、(ii)(a−2)成分と(a−1)成分との仕込モル比をコントロールする、等の条件が重要になってくる。
【0113】
(i)については、例えば、(a−1)成分を、該(a−1)成分とは反応せず、かつ、(a−1)成分、(a−2)成分と相容性のある、64〜200℃の沸点を有する水溶性の溶媒に溶解して、濃度5〜30質量%、より好ましくは10〜20質量%の溶液とし、これを(a−2)成分中に撹拌しながらゆっくりと滴下することが好ましい。
【0114】
(ii)については、(a−1)成分に対する(a−2)成分の仕込量が少ない場合、ゲル化を生じる傾向があるため、(a−2)成分/(a−1)成分=4.5以上(モル比)とするのが好ましい。上記モル比が4.5以上であればゲル化することはなくなるが、一方、15を超えると、目的とする耐水性、水溶性等の特性が低下する傾向があるため、上記モル比は4.5〜15の範囲とするのが好ましい。
【0115】
上記マイケル付加反応は、無触媒条件下でも、0〜100℃、好ましくは70〜100℃の温度範囲で十分に進行するため、特に触媒は必要ないが、所望に応じて用いてもよい。該触媒としては、例えばアルカリ金属のアルコラート、有機金属化合物、金属水酸化物、三級アミン等が挙げられる。反応時間は1〜10時間程度が好ましく、特には3〜7時間程度が好ましい。
【0116】
当該マイケル付加反応に用いる反応溶媒としては、上記(a−1)成分、(a−2)成分等の原料と反応せず、これら原料を均一に溶解できる水溶性の溶媒であることが好ましい。
【0117】
水は、(a−2)成分が非水溶性の場合(例えば、EO数4〜6個程度の場合)は、反応が不均一となりゲル化物を生じやすいため、溶媒として用いるのは好ましくない。ハロゲン系溶媒、カルボキシル基、カルボニル基等を有する溶媒は、(a−1)成分中のアミノ基、イミノ基と反応をするため好ましくない。アミノ基、イミノ基を有する溶媒は、(a−2)成分中の不飽和二重結合基部分と反応するので好ましくない。
【0118】
マイケル付加反応自体は、エステル系、石油系溶媒であっても進行するが、水溶性の感光性樹脂組成物を調製する目的においては、最終製品であるネガ型感光性樹脂組成物中に水不溶の溶媒が混ざることは上記目的からいって好ましくなく、よって水不溶性溶媒の使用も避けることが好ましい。
【0119】
これらのことから、好ましく用いられる反応溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール、N−メチルピロリドン、ε−カプロラクタム、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、2−ブトキシエタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、グリセリンエーテル類、グリセリンモノアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロピラン、トリオキサン、ジオキサン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2,3−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、プロパギルアルコール、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−エチルモルホリン、乳酸メチル、乳酸エチル等が例示される。
【0120】
上記反応溶媒は、これらの中より目的にあったものを選択することが好ましく、例えば、感光性樹脂版、ドライフィルム等の製造においては、感光性樹脂組成物を支持体上にシート状に塗布して厚膜の塗布膜を形成し、乾燥する工程を伴うことから、このような場合には低沸点溶媒を用いるのが好ましい。
【0121】
また、CRTの蛍光体パターン形成用ホトレジスト、エッチング用ホトレジスト等の比較的薄膜の感光性膜を形成する分野においては、低沸点溶媒では塗布膜の均一性を損いやすいので、やや高沸点の溶媒を用いるのが好ましいが、あまり高沸点では被膜中にこれら溶媒が残存するので好ましくない。
【0122】
このように、その目的、塗布条件にふさわしい沸点を有する溶媒を選択して用いるが、通常は、沸点64〜200℃の溶媒の中から選択するのが好ましく、より好ましくは沸点100℃〜200℃の溶媒の中から選ばれる。
【0123】
さらに、溶媒の選択においては毒性等の環境衛生の問題も考慮する必要がある。
【0124】
マイケル付加反応自体は古くから知られた反応であり、例えば特開昭60−190427号公報、特開平7−8908号公報、特開昭63−162660号公報、7−331179号公報等に、マイケル付加反応を利用して製造した組成物が示されている。しかしながら、マイケル付加反応を利用して本発明に示す(A)成分を得ること、および該(A)成分を配合して水溶性、耐水性に極めて優れるネガ型感光性樹脂組成物を得るということは、これまで全く提案されていなかった。
【0125】
なお、上記マイケル付加反応において、(a−2)成分は、熱重合禁止剤とともに用いるのが好ましい。該熱重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、p−ベンゾキノンのようなキノン誘導体、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールのようなフェノール誘導体および公知のものを挙げることができる。
【0126】
上記(a−3)成分を添加してマイケル付加反応生成物を得る場合、好ましくは、(a−1)成分と(a−2)成分とのマイケル付加反応生成物を、これと相容性のある溶媒に溶解して溶液を調製し、ここに(a−3)成分の溶液を滴下することにより行うことができる。
【0127】
上記(a−3)成分の溶液は、該(a−3)成分とは反応しない溶媒を用いて調製するのが好ましい。(a−3)成分の溶液は濃度3〜30質量%程度が好ましく、特には10〜20質量%程度である。濃度が低すぎると反応が進行し難くなる。
【0128】
なお、仕込みに使う(a−3)成分全量を一度に滴下したり多量に滴下すると、反応が急激に進行し、生成物がゲル化してしまうことがあるので、(a−3)成分の溶液の滴下はゆっくりと時間をかけて行うのが好ましい。
【0129】
当該マイケル付加反応は、無触媒条件下でも、0〜100℃、好ましくは70〜100℃の温度範囲で十分に進行するため、特に触媒は必要ないが、所望に応じて用いてもよい。該触媒としては、例えばアルカリ金属のアルコラート、有機金属化合物、金属水酸化物、三級アミン等が挙げられる。
【0130】
該マイケル付加反応は、付加反応の多様性、用いるシラン化合物に含まれるアミノ基、イミノ基の位置などによって、種々の生成物が副生成され得る。
【0131】
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、上記(A)成分を配合することにより、水溶性でありながら、被膜の耐水性に優れるという、極めて優れた特性を有する。該ネガ型感光性樹脂組成物には、かかる(A)成分に加えて、さらに(B)バインダーポリマー、(C)光重合開始剤を含む。
【0132】
(B)成分としてのバインダーポリマーは、上記(A)成分と相容性のあるポリマーであればよく、水溶性、アルカリ水溶性、有機溶剤可溶性のいずれも使用し得る。
【0133】
しかし、水溶性の感光性樹脂組成物を調製する目的においては、(B)成分自体も水溶性であることが好ましく、例えば、部分ケン化された酢酸ビニル樹脂およびその誘導体、セルロース系樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル系樹脂、側鎖に二重結合を有する水溶性樹脂、側鎖の二重結合がアミノ基含有シラン化合物によりマイケル付加された水溶性樹脂、アルキッド系樹脂、ポリエチレンオキシド、スルホネート基や塩基性基を有する水溶性ポリアミド、その他各種水溶性樹脂などが挙げられる。
【0134】
中でも、側鎖の二重結合がアミノ基含有シラン化合物によりマイケル付加された水溶性樹脂が好ましく、(b−1)下記一般式(VII)
【0135】
【0136】
〔式中、R5は水素原子またはメチル基を表し、R6はマイケル付加反応可能な不飽和二重結合を有する置換、非置換の炭化水素基を表す(ただし、該炭化水素基は、その骨格中に以下に示す各基
【0137】
【0138】
の中から選ばれる少なくとも1種の基を有していてもよい)〕
で表される構成単位を含むポリマーに、(b−2)アミノ基および/またはイミノ基を含有する有機ケイ素化合物、をマイケル付加反応させて得られるポリマーが好ましく用いられる。
【0139】
(B)成分は、水溶性、アルカリ水溶性、有機溶剤可溶性のいずれのものであってもいいが、これらは、上記(b−1)成分を構成する繰り返し単位や、上記(b−2)成分の反応割合等を適宜選択することにより任意に調製することができる。
【0140】
(b−1)成分において、上記一般式(VII)中、上記「炭化水素基」は、炭素原子と水素原子からなる基をいうが、本発明では上記3つの各基(カルボニル基、イミノ基、エーテル性酸素原子)を構造中に含んでいてもよい。炭化水素基としては芳香族炭化水素基または脂肪族炭化水素基のいずれでも用いられ得るが、脂肪族炭化水素基が好ましい。
【0141】
また、「マイケル付加反応可能な二重結合」としては、エチレン性二重結合が好ましい。
【0142】
上記一般式(VII)で表される構成単位としては、下記一般式(XI)
【0143】
【0144】
〔式中、R5、R10は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、R11は水酸基が置換していてもよい二価の炭化水素基を表す(ただし、該炭化水素基は、その骨格中に、以下に示す各基
【0145】
【0146】
の中から選ばれる少なくとも1種の基を有していてもよい)〕
で表される構成単位であるのが好ましい。
【0147】
さらには、水溶性向上の点から、上記一般式(XI)中、R5、R10がメチル基を表し、R11が−CH2CH(OH)CH2O−あるいは−R12OCONH−(ただし、R12は炭素原子数2〜4の二価の飽和炭化水素基を表す)を表すものが好ましい。R12としては−C3H6−が特に好ましい。
【0148】
また(b−1)成分は、上記一般式(VII)で表される構成単位を含むポリマーに加えて、さらに下記一般式(XII)
【0149】
【0150】
〔式中、R5は上記で定義したとおりであり、R13は水素原子、または水酸基が置換した炭化水素基を表す(ただし、該炭化水素基は、その骨格中に、以下に示す各基
【0151】
【0152】
の中から選ばれる少なくとも1種の基を有していてもよい)〕
で表される構成単位を含むものが好ましい。
【0153】
これはすなわち、上記(b−1)成分と(b−2)成分とのマイケル付加反応により(B)成分を合成するときに、(B)成分中に上記一般式(XII)で表される構成単位が残存していることを示す。このように、当該構成単位を含むことにより、(B)成分の特性(水溶性、アルカリ水溶性、有機溶剤可溶性など)をコントロールすることができる。
【0154】
上記一般式(XII)中、R5がメチル基を表し、R13が水素原子、または−R14OH(ただし、R14は炭素原子数2〜4の二価の飽和炭化水素基を表す)を表すものが好ましい。
【0155】
(b−1)成分としては、具体的には、例えば、▲1▼側鎖にカルボキシル基を有するポリマーと、分子中にエチレン性二重結合を有するエポキシ基含有化合物との開環付加反応により、ポリマー側鎖にエチレン性二重結合を導入したもの、▲2▼側鎖に水酸基を有するポリマーと、分子中にエチレン性二重結合を有するイソシアネート基含有化合物との反応により、ポリマー側鎖に二重結合を導入したもの、▲3▼側鎖に水酸基を有するポリマーと、分子中に二重結合を有するカルボキシル基含有化合物とのエステル化反応により、ポリマー側鎖に二重結合を導入したもの、などが挙げられる。
【0156】
上記▲1▼において、側鎖にカルボキシル基を有するポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸のホモポリマーや、(メタ)アクリル酸とこれと共重合し得るモノマー(コモノマー)との共重合体(コポリマー)などが挙げられる。上記モノマー(コモノマー)としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、(メタ)アクリレート化合物〔例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレートなど〕、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、スチレン、メチルビニルエーテル、アクリロニトリル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。上記ポリマーは、これらモノマー(コモノマー)の1種または2種以上を公知のラジカル重合反応させることによって容易に製造することができる。また、ポリマーの物性は、上記モノマーを任意に選択することにより容易に変化させることができ、目的に適したポリマーとすることができる。
【0157】
分子中に二重結合を有するエポキシ基含有化合物としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、α−エチルグリシジルエーテル、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルエステルモノグリシジルエステル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等の、脂環式エポキシ基含有不飽和化合物などが挙げられる。これらは1種または2種以上を用いることができる。
【0158】
該エポキシ基含有化合物の添加量は、上記ポリマー側鎖のカルボキシル基を有する構成単位(繰返し単位)全量に対して、10〜50モル%程度が好ましく、特には25〜30モル%程度である。エポキシ基含有化合物の添加量が少なすぎると、感光性樹脂組成物の光硬化不良による耐エッチング性の低下を生じやすく、一方、多すぎると感光性樹脂組成物の塗膜表面の粘着性増加による露光不良、非水溶性化等の傾向がみられ、好ましくない。
【0159】
上記側鎖にカルボキシル基を有するポリマーと、分子中に二重結合を有するエポキシ基含有化合物との開環付加反応は、例えば、該ポリマー、該エポキシ基含有化合物、触媒、および熱重合禁止剤を混合し、50〜100℃で、5〜20時間程度加熱、攪拌することにより行うことができる。温度が高すぎると、各種原料の熱安定性が悪くなり好ましくない。
【0160】
触媒としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン等の第三級アミンや、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド等の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。触媒の使用量は、全反応原料混合物に対して0.1〜10質量%程度が好ましい。
【0161】
熱重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、第三ブチルカテコール、ピロガロール等が挙げられる。熱重合禁止剤の使用量は、全反応原料混合物に対して0.01〜1質量%程度が好ましい。
【0162】
上記▲2▼において、側鎖に水酸基を有するポリマーとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する化合物の1種または2種以上を用いて合成したホモポリマーやコポリマー、またはこれらの少なくとも1種とこれと共重合し得るモノマー(コモノマー)との共重合体(コポリマー)などが挙げられる。なお、ここで用いるコモノマーとしては、例えば、上記▲1▼で例示したコモノマー等が挙げられる。該側鎖に水酸基を有するポリマーは、上記の各種モノマー(コモノマー)の1種または2種以上を公知のラジカル重合反応させることによって容易に製造することができる。また、ポリマーの物性は、上記モノマーを任意に選択することにより容易に変化させることができ、目的に適したポリマーとすることができる。
【0163】
分子中に二重結合を有するイソシアネート基含有化合物としては、例えば、メタクリロイルイソシアネートなどが挙げられる。
【0164】
上記▲3▼において、側鎖に水酸基を有するポリマーとしては、例えば、上記▲2▼で記載したものが挙げられる。また、分子中に二重結合を有するカルボキシル基含有化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸などが挙げられる。
【0165】
(b−1)成分の合成方法として、上記▲1▼〜▲3▼の方法を例示したが、これら例示に限定されるものでないことはもちろんである。水溶性の感光性樹脂組成物を調製する目的においては、上記▲1▼の方法により合成したポリマーが最も好ましい。
【0166】
なお、側鎖のエポキシ基を有するポリマーと、分子中に二重結合を有するカルボキシル基含有化合物との開環付加反応により、ポリマー側鎖に二重結合を導入したもの〔例えば、ポリビニルグリシジルエステルと(メタ)アクリル酸との反応物、エポキシ基含有アクリルポリマーと(メタ)アクリル酸との反応物、ノボラック型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応物、脂環系エポキシ基を有するエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応物など〕は、生成物中にエポキシ基が残存することが多いため、好ましくない。
【0167】
(b−2)成分としては、上記一般式(III)(式中、Y、R3、R4、p、qは、それぞれ上記で定義したとおり)で表される化合物、すなわち(a−3)成分として用いられる化合物と同じ化合物が用いられる。また、上記一般式(III)で表される化合物として、上記一般式(IV)、(V)、(VI)(各式中、R2、R3、R4は、それぞれ上記で定義したとおり)で表される化合物のいずれかが特に好ましい。
【0168】
上記(b−1)成分と(b−2)成分とをマイケル付加反応においては、好ましくは、(b−1)成分を、これと相容性のある溶媒に溶解してポリマー溶液を調製し、これに(b−2)成分の溶液を滴下することにより行うことができる。
【0169】
上記(b−2)成分の溶液は、該(b−2)成分とは反応しない溶媒を用いて調製するのが好ましい。(b−2)成分の溶液は濃度5〜30質量%程度が好ましく、特には10〜20質量%程度である。濃度が低すぎると反応が進行し難くなる。
【0170】
なお、仕込みに使う(b−2)成分全量を一度に滴下したり多量に滴下すると、反応が急激に進行し、生成物(ポリマー)がゲル化してしまうことがあるので、(b−2)成分の溶液の滴下はゆっくりと時間をかけて行うのが好ましい。
【0171】
(b−1)成分と(b−2)成分とのマイケル付加反応は、無触媒条件下でも、0〜100℃、好ましくは70〜100℃の温度範囲で十分に進行するため、特に触媒は必要ないが、所望に応じて用いてもよい。該触媒としては、例えばアルカリ金属のアルコラート、有機金属化合物、金属水酸化物、三級アミン等が挙げられる。
【0172】
(b−1)成分と(b−2)成分とのマイケル付加反応の反応式を以下に簡略に示す。該マイケル付加反応は、おもに以下に示す反応式のように進行するものと思われるが、付加反応の多様性、用いるシラン化合物に含まれるアミノ基、イミノ基の位置などによって、種々の生成物が副生成され得る。
【0173】
【0174】
上記(B)成分は、(b−1)成分と(b−2)成分とをマイケル反応させることによって、(b−1)成分のポリマー側鎖のエチレン性二重結合の一部が(b−2)成分により架橋され、耐水性が向上する。また(B)成分は、上記マイケル付加反応に付随して、ポリマー主鎖どうしの部分的な架橋反応が生じ、ゲル化のない部分架橋ポリマーとなっている。
【0175】
該(B)成分は、上記▲1▼〜▲3▼で記載したモノマー(コモノマー)、エポキシ基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、また有機ケイ素化合物などの各種原料の種類、配合量等の適宜選択することにより、水溶性、アルカリ水溶性、有機溶剤可溶性のいずれのポリマーも合成可能である。
【0176】
また、該ポリマーを用いて、水溶性感光性樹脂組成物、アルカリ可溶性感光性樹脂組成物、有機溶剤可溶性感光性樹脂組成物のいずれの組成物も調製可能である。該ポリマーは特に水溶性の感光性樹脂組成物を調製する目的に適し、該ポリマーを用いた水溶性の感光性樹脂組成物は、耐水性、耐エッチング性に非常に優れた効果を発揮する。
【0177】
これらのポリマーは、1種または2種以上を混合して用いてもよい。
【0178】
本発明に用いられる(C)成分としての光重合開始剤は、特に限定されるものでなく、従来より公知のものを任意に用いることができる。例えば、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−アルコキシベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン〔=ミヒラーズケトン〕、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾイン誘導体、ベンジル、ジベンジル、ベンジルジフェニルジスルフィド、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン等のキサントン誘導体、アセトフェノン、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、2,2’−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体、クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−カルボキシアントラキノン、アントラキノン−2−スルホン酸ソーダ、アントラキノン−2,6−ジスルホン酸ソーダ、アントラキノン−2,7−ジスルホン酸ソーダ等のアントラキノン誘導体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、フェナントレンキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4,−トリメチル−ペンチルホスフィンオキシド、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン−1−オン等が挙げられる。(C)成分は1種または2種以上を用いることができる。
【0179】
水溶性の感光性樹脂組成物を調整する目的においては、これらの光重合開始剤は、水溶性であるのが好ましいが、その添加量は組成固形分全量からすれば、非常に微量であるため、非水溶性であっても使用することができる。
【0180】
本発明ネガ型感光性樹脂組成物にはさらに、(D)成分として、分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物を配合してもよい。
【0181】
(D)成分には水不溶性のものも多く含まれるが、水溶性感光性樹脂組成物を調製する場合は、上記水溶性の(B)成分との相容性が良好であるものが好ましく、特公昭54−3790に示されるN−メチロール(メタ)アクリルアミドと尿素若しくは尿素誘導体(例えば、ジメトキシメチル尿素等)との縮合物や、下記に示す(d−1)成分と(d−2)成分との縮合物である(メタ)アクリルアミドメチレン基含有化合物などが好ましく用いられる。
【0182】
中でも、(メタ)アクリルアミドメチレン基含有化合物は水溶性の点からより好ましく、また特に上記(A)成分との組合せにおいて、酸素による影響(減感作用)を効果的に防止し、高感度のネガ型感光性樹脂組成物を調製することができる。なお、N−メチロール(メタ)アクリルアミドと尿素若しくは尿素誘導体との縮合物該縮合物は、特に印刷用感光性樹脂版等の製造においては好ましく用いられる。
【0183】
上記好適な(メタ)アクリルアミドメチレン基含有化合物は、(d−1)分子中に少なくとも1つのアルコール性水酸基を含有する化合物と、(d−2)下記一般式(VIII)
【0184】
【0185】
(式中、R7は水素原子またはメチル基を表し、R8は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)
で表される化合物、とを強酸触媒の存在下で反応させて得られる、下記一般式(IX)
【0186】
【0187】
(式中、R7は、上記と同じ意味を表す)
で表される(メタ)アクリルアミドメチレン基を含有する化合物である。
【0188】
上記(d−1)成分としては、非塩基性の化合物が好ましく、特には多価アルコールが好ましい。該多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2,6−へキサントリオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ポリオキシエチレン(n)ジグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレン(n)ジグリセリルエーテル、ペンタエリトリトール、ジぺンタエリトリトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、3−クロロ−1,2−プロパンジオール、2,2’−チオジエタノール、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)誘導体などが挙げられる。中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリトリトール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等が好ましい。(d−1)成分は1種または2種以上を用いることができる。
【0189】
なお、ジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等も水酸基を2個以上有する化合物であるが、塩基性であるため、酸触媒作用が減じられるばかりでなく、たとえ酸触媒を過剰にして系を酸性としても、形成された塩の吸水作用によって、縮合物が生成できても、光重合後の耐水性が劣ったものとなるので、好ましくない。
【0190】
(d−2)成分としての上記一般式(VIII)(R7、R8は上記で定義したとおり)で表される化合物は、具体的にはN−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
【0191】
(d−1)成分と(d−2)成分との縮合反応において用いる強酸触媒は、該縮合反応系中においてpH3程度若しくはそれ以下の値の強酸性を示すものが好ましい。本発明では強酸触媒として硫酸、塩酸、硝酸、p−トルエンスルホン酸、塩化アンモニウムから選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。なお、塩化アンモニウムは縮合反応系中において、熱により分解してアンモニアが蒸発し、塩酸酸性となるので強酸触媒に含まれる。本発明では特に耐水性に優れた化合物を合成することができるという点からp−トルエンスルホン酸が好ましい。強酸触媒は1種または2種以上を用いることができる。強酸触媒の使用量は、反応系中のpHが上記範囲内となるような量とする。反応系中のpHが4程度以上では耐水性に優れた化合物が得られ難い。強酸触媒はそのまま添加してもよく、あるいは溶媒に溶解させて溶液の形で添加してもよい。ただし、縮合反応は脱水または脱アルコール反応により進行することから、溶媒としては、水、アルコール以外の溶媒であることが好ましい。
【0192】
なお、(d−1)成分と(d−2)成分との縮合反応において、リン酸等の非強酸触媒を用いた場合、得られる(D)成分を配合した水溶性感光性樹脂組成物は、塗膜に粘稠性がみられ、露光時にネガティブフィルムをホトレジストに密着させるコンタクト露光(例えば、シャドウマスクの製造)には適さず、均一な露光を行うことができない。また得られる縮合生成物(光重合性モノマー)は、光照射後の耐水性が劣り、エッチングマスク用ホトレジストには適さない。
【0193】
強酸触媒存在下における(d−1)成分と(d−2)成分との縮合反応により、上記一般式(IX)(式中、R7は上記したとおり)で表される(メタ)アクリルアミドメチレン基含有化合物(縮合反応物)が生成される。該縮合反応物としては、例えばN−メチロール(メタ)アクリルアミド若しくはN−メトキシメチルメタクリルアミドとペンタエリスリトールとの縮合物、N−メチロール(メタ)アクリルアミドと若しくはN−メトキシメチルメタクリルアミドとグリセリンとの縮合物、N−メチロール(メタ)アクリルアミド若しくはN−メトキシメチルメタクリルアミドとトリメチロールプロパンとの縮合物などが好ましい。
【0194】
上記縮合反応では、一般式(VIII)で表される化合物である(d−2)成分の仕込量(mモル)は、(d−1)成分中の水酸基モル数(nモル)に対して、m=1/n〜1.5n倍モル程度量が好ましく、より好ましくは1/n〜1.2n倍モル量程度、特には1/n〜1.0n倍モル量程度である。(d−2)成分の添加量を上記範囲とすることにより、(d−2)成分の二量体の生成を抑え、(D)成分である(メタ)アクリルアミドメチレン基含有化合物を高収率で得ることができる。
【0195】
一般式(VIII)で表される化合物の量が多すぎると、一応の耐エッチング性があるとはいうものの、細かく観察すると、光照射後、エッチングされた部分に庇状に突き出た形で残る被膜(エッチングではホトレジスト膜寸法より広がって基板が腐食されるため)に欠けがみられる。これはホトレジスト膜が硬くなりすぎたためと考えられる。なお、上記庇状に突き出た部分に欠けや波打ち等の現象がみられると、エッチング時に、エッチング液がその部分のみ流動過剰になり、結果としてエッチングが過度になされたり、また均一にエッチング液が行き渡らなくなったりして、最終的な金属エッチングパターンが不均一な物となり不良品となってしまう。一方、一般式(VIII)で表される化合物の量が少なすぎると耐エッチング性に劣る。なお、反応時、モル比を変えて得た縮合物((D)成分)を2種類以上混合して、本発明のネガ型水溶性感光性樹脂組成物に配合してもよいが、この場合も一般式(VIII)で示される化合物の使用量平均は上記好適範囲内とするのが望ましい。
【0196】
上記縮合反応は、不活性の溶媒中で行うこともできるが、無溶媒でもよい。すなわち、一般式(VIII)で表される化合物の融点は、例えばN−メチロールアクリルアミドの融点は75℃であり、C1-4アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドの融点は室温(25℃)以下であるので、溶媒を用いずに、(d−1)成分と溶融状態で反応を進めることができる。
【0197】
縮合反応は、室温若しくは加熱(40〜100℃程度)された乾燥空気を送気しながら行い、生成される水分、アルコール分を系外へ排出するとよい。反応は脱水若しくは脱アルコール縮合反応により進行するので、反応系中の水分若しくはアルコール分の管理には注意を払う必要があるのは当然のことである。
【0198】
このようにして得られる(d−1)成分と(d−2)成分との縮合生成物は水溶性であり、また水−水溶性溶剤混合溶媒に可溶であり、現像処理後、現像廃液表面に遊離浮遊することがないため、臭気によって環境を悪くすることや、引火の危険を引き起こすことがない。また光重合性(光硬化性)を有し、しかも光照射後の被膜が強い耐水性を有する。
【0199】
従来、水溶性の感光性樹脂組成物中に配合する光重合性モノマー(光硬化性モノマー)としては、上記したように、従来、その多くのものが水不溶性であり(例えば、(メタ)アクリルエステル系モノマーなど)、水で現像した場合、これらモノマーが現像液表面に遊離浮遊して廃液処理が困難であるのみならず、引火の危険、臭気の拡散等の問題を生じる、等々の問題があった。
【0200】
なお、水溶性の光重合性モノマーも知られている(例えば、特開昭57−124730号公報、特開昭60−101531号公報、特開平3−172301号公報、等)が、従来のものは光照射後の耐水性や、エッチング耐性、解像性等の点において十分でない等の問題があり、エッチングマスク用ホトレジストとしての使用に耐えないものであった。
【0201】
このように、これまで電子部品等の製造に用いられる極微細パターン形成の使用に耐え得る水溶性の光重合性モノマーはなかった。
【0202】
したがって、水での現像が可能で、エッチングマスク用ホトレジストとして使用可能な、耐水性に優れる水溶性の感光性樹脂組成物は、これまで得られていなかったが、本発明によって、それが初めて可能となった。また本発明により得られる水溶性感光性樹脂組成物は、長時間エッチングを行った場合でもそれに耐え得る耐エッチング特性を有する。
【0203】
なお、(D)成分として、上記以外にも、目的に応じて、従来から知られている単官能ビニルモノマー、多官能ビニルモノマーも用いることができる。特に、水溶性の感光性樹脂組成物ではなく、アルカリ水溶性や有機溶剤可溶性の感光性樹脂組成物を調製する場合においては有効に用いられ得る。
【0204】
単官能ビニルモノマーとしては、例えば(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、ブトキシメトキシメチル(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
【0205】
多官能ビニルモノマーとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、グリセリントリアクリレート、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、トリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、およびヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応物)等が挙げられる。(D)成分は1種または2種以上を用いることができる。
【0206】
本発明の感光性樹脂組成物中における各成分の配合量は以下のとおりである。なお、以下においては(D)成分を配合した場合について記す。(D)成分を配合しない場合は(D)成分0質量部として算定する。
【0207】
(A)成分、(D)成分の各配合量は、(A)成分、(B)成分および(D)成分の合計量(固形分)100質量部に対して、それぞれ5〜80質量部ずつが好ましく、特には10〜70質量部ずつである。(A)成分、(D)成分の配合量が多すぎると、塗布性に劣り、光硬化物が脆く十分な物性が得られ難い。
【0208】
なお、(D)成分を配合する場合、(D)成分と(A)成分の割合は、(D)/(A)=95/5〜5/95(質量比)とするのが好ましい。
【0209】
(B)成分の配合量は、(A)成分、(B)成分および(D)成分の合計量(固形分)100質量部に対して、5〜80質量部が好ましく、特には10〜70質量部である。(B)成分の配合量が80質量部超では十分な感度が得られ難く、一方、5質量部未満では塗布性に劣る。
【0210】
(C)成分の配合量は、(A)成分、(B)成分および(D)成分の合計量(固形分)100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、特には0.3〜7質量部である。(C)成分の配合量が0.1質量部未満では十分な感度が得られないことがあり、一方、10質量部超では溶解性が低下し、析出して露光後のパターンの解像性が極端に低下することがある。また、塗膜表面での光吸収が増加して、塗膜下部での光硬化が不十分となることがある。
【0211】
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、(A)成分に加えて、(B)成分、(C)成分、さらには(D)成分を主成分として含み、必要に応じて、さらにレベリング剤、熱重合禁止剤、発色剤、染料、顔料等の着色剤、充填剤、密着性付与剤、可塑剤等を添加してもよい。なお、これら各任意添加成分は、特に限定されるものでなく、従来から公知のものを用いることができる。
【0212】
このようにして得られる本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、従来のクロム系感光性樹脂組成物での製造装置を変えることなく、エッチング用ホトレジスト形成などを行うことができる。
【0213】
例えば、本発明のネガ型感光性樹脂組成物をエッチングマスク用ホトレジストとして用いる場合、ニッケル42%含有の42アロイ材、36%含有のインバー材、低炭素アルミキルド鋼、ステンレス、銅等の金属基板上に、(A)成分を含有する溶液(例えば、水溶液)に、(B)成分、(C)成分、さらには(D)成分を添加し、混合してホトレジスト用塗布液として塗布し、乾燥、成膜させる。溶剤としては水、アルカリ水溶液、アルコール等の有機溶剤等が用いられる。次いで、該塗膜上に、所望のパターンを有するパターンマスクを密着させて露光し、水で現像した後、ベーキング工程経て、エッチング用ホトレジストとする。
【0214】
塗布手段は特に限定されるものでなく、例えばロールコータ−、カーテンフローコーター、スプレイコーター、ディップコーター、バーコーターなど、任意の方法で行うことができる。塗膜厚は乾燥膜厚で1〜30μm程度が好ましく、特には3〜20μm程度である。
【0215】
露光手段は特に限定されるものでなく、例えば超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライト、アーク灯など、任意の手段で行うことができる。好ましくは光重合開始剤の吸収波長と一致する波長を出す露光ランプを選択する。
【0216】
現像は、スプレー式、ディップ式、シャワー式など、いずれの方法でもよい。
【0217】
本発明の感光性樹脂組成物は、特に鉄系合金に対する密着性に優れることから、鉄/ニッケル合金、鉄/クロム合金(ステンレス)等のエッチング用ホトマスク形成に好適に用いられる。エッチングとしては、特に湿式エッチング(エッチング溶液としては、例えば塩化第二鉄溶液等が挙げられる)において本発明の優れた効果を奏することができる。
【0218】
【実施例】
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明はこれによってなんら限定されるものではない。
【0219】
〈マイケル付加反応生成物の合成〉
【0220】
(合成例1: マイケル付加反応生成物1の合成)
ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシド数4個(EO=4))30g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.01gをフラスコに仕込み、85℃にて加熱攪拌した。内温が上昇したところで、テトラエチレンペンタミン1.5gをメチルアルコール10gに溶解した溶液を、分液ロートを用いて30分かけて滴下した。その後4.5時間さらに加熱攪拌した後フラスコを湯浴より上げ反応を停止して、マイケル付加反応生成物1(75.91質量%溶液)を得た。
【0221】
(合成例2: マイケル付加反応生成物2の合成)
合成例1と同様にしてマイケル付加反応生成物1(75.91質量%溶液)を得、これに、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(「KBM603」;信越化学工業(株)製)1.5gをメチルアルコール10gに溶解した溶液を、分液ロートを用いて30分かけて滴下した。その後さらに4.5時間加熱攪拌し、次いでフラスコを湯浴より引き上げて反応を停止し、マイケル付加反応生成物2(62.27質量%溶液。2次マイケル付加反応生成物)を得た。
【0222】
(合成例3: マイケル付加反応生成物3の合成)
ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)30g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.01gをフラスコに仕込み、85℃にて加熱攪拌した。内温が上昇したところで、テトラエチレンペンタミン1.5gを乳酸エチル10gに溶解した溶液を、分液ロートを用いて30分かけて滴下した。その後さらに4.5時間加熱攪拌し、次いでフラスコを湯浴より引き上げて反応を停止し、マイケル付加反応生成物3(75.9質量%溶液)を得た。
【0223】
(合成例4: マイケル付加反応生成物4の合成)
ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)20.3g、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=6)8.7g、およびハイドロキノンモノメチルエーテル0.01gをフラスコに仕込み、85℃にて加熱攪拌した。内温が上昇したところで、テトラエチレンペンタミン1.5gを乳酸エチル10gに溶解した溶液を、分液ロートを用いて30分かけて滴下した。その後さらに4.5時間加熱攪拌し、次いでフラスコを湯浴より引き上げて反応を停止し、マイケル付加反応生成物4(75.31質量%溶液)を得た。
【0224】
(合成例5: マイケル付加反応生成物5の合成)
合成例4と同様にしてマイケル付加反応生成物4(75.31質量%溶液)を得、これに、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(「KBM603」;信越化学工業(株)製)0.5gを乳酸エチル10gに溶解した溶液を、分液ロートを用いて30分かけて滴下した。その後さらに4.5時間加熱攪拌し、次いでフラスコを湯浴より引き上げて反応を停止し、マイケル付加反応生成物5(61.51質量%溶液。2次マイケル付加反応生成物)を得た。
【0225】
(合成例6: マイケル付加反応生成物6の合成)
ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)20.3g、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=6)8.7g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.01gをフラスコに仕込み、85℃にて加熱攪拌した。内温が上昇したところで、テトラエチレンペンタミン1.5gとN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(「KBM603」;信越化学工業(株)製)0.5gとを乳酸エチル10gに溶解した溶液を、分液ロートを用いて30分かけて滴下した。その後さらに4.5時間加熱攪拌し、次いでフラスコを湯浴より引き上げて反応を停止し、マイケル付加反応生成物6(75.62質量%溶液)を得た。
【0226】
(合成例7)
合成例6において、テトラエチレンペンタミンの代わりにジエチレントリアミンを用いた以外は、合成例6と同様にしてマイケル付加反応生成物7(75.62質量%溶液)を得た。
【0227】
(合成例8)
合成例6において、テトラエチレンペンタミンの代わりにトリエチレンテトラミンを用いた以外は、合成例6と同様にしてマイケル付加反応生成物8(75.62質量%溶液)を得た。
【0228】
(合成例9)
合成例6において、テトラエチレンペンタミンの代わりにペンタエチレンヘキサミンを用いた以外は、合成例6と同様にしてマイケル付加反応生成物9(75.62質量%溶液)を得た。
【0229】
(合成例10)
合成例6において、テトラエチレンペンタミンの代わりに「Heavy Polyamine X」(ユニオンカーバイド社製)を用いた以外は、合成例6と同様にしてマイケル付加反応生成物10(75.62質量%溶液)を得た。
【0230】
上記合成例1〜10で得られたマイケル付加反応生成物1〜10を、それぞれ水に添加したところ、水に溶解し、水溶性であることが確認された。
【0231】
(比較合成例1: マイケル付加反応生成物11の合成)
合成例4において、テトラエチレンペンタミンの代わりにヘキサメチレンジアミンを用いた以外は、合成例4と同様にしてマイケル付加反応生成物11(75.31質量%溶液)を得た。
【0232】
このマイケル付加反応生成物11を水に添加したところ、水に対して不溶性を示した。
【0233】
(比較合成例2: マイケル付加反応生成物12の合成)
合成例1において、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)の代わりに1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレートを用いた以外は、合成例1と同様にしてマイケル付加反応生成物を得、さらに、この反応生成物を用いて、合成例2と同様にしてマイケル付加反応生成物12(2次マイケル付加反応生成物)を得た。
【0234】
このマイケル付加反応生成物12を水に添加したところ、水に対して不溶性を示した。
【0235】
(比較合成例3: マイケル付加反応生成物13の合成)
合成例1において、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)の代わりにポリテトラメチレングリコールジアクリレートを用いた以外は、合成例1と同様にしてマイケル付加反応生成物を得、さらに、この反応生成物を用いて、合成例2と同様にしてマイケル付加反応生成物13(2次マイケル付加反応生成物)を得た。
【0236】
このマイケル付加反応生成物13を水に添加したところ、水に対して不溶性を示した。
【0237】
〈水溶性バインダーポリマーの合成〉
【0238】
(合成例11)
セパラブルフラスコに攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下ロートを取り付け、ポリメタクリル酸20質量%水溶液(「ジュリマーAC30H」;日本純薬(株)製)500gを入れ、95℃になったところでトリエチルアミン1.12g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.11g、およびグリシジルメタクリレート47.9gを添加し、4.5時間反応を行った。
【0239】
次いで、エチルアルコール5.6gにN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(「KBM603」;信越化学工業(株)製)1.00gを溶解した溶液を、分液ロートより滴下60分かけて滴下し、さらに3.5時間反応を行った。
【0240】
反応終了後、乳酸エチル195gを添加してポリマー(20質量%溶液)を得た。
【0241】
〈光重合性化合物の合成〉
【0242】
(合成例12)
ペンタエリトリトール68g、N−メチロールアクリルアミド202gを加熱溶融し、p−トルエンスルホン酸を2.08g添加し、1.5時間攪拌した。次いで、これに水を加え、アンモニア水で中和した後、さらに水で希釈して、光重合性化合物(40質量%水溶液)を得た。
【0243】
I.印刷用感光性樹脂版
【0244】
(実施例1)
(B)成分としてケン化度71.5〜74.5モル%、重合度500のポバール(「PVA505」;(株)クラレ製)100質量部を、水100質量部、メチルアルコール20質量部に溶解し、これに(D)成分としてN−メチロールアクリルアミドとジメトキシメチル尿素との縮合物50質量部、(C)成分としてベンジルジメチルケタール8質量部、(A)成分として合成例1で合成したマイケル付加反応生成物1(75.91質量%溶液)65.9質量部、および熱重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.05質量部を添加混合し、ネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
【0245】
このネガ型感光性樹脂組成物を、アプリケーターを用いてポリエステルフィルム上に塗布し、これを乾燥機にて一晩乾燥して、0.7mm厚みの感光性膜を形成した。該感光性膜は、内容物が染み出すこともなく透明な厚膜であった。
【0246】
これを、接着剤を塗布した鉄板に、フィルムが外側になるようにして感光性膜を張り合わせた後、ネガフィルムを用いて5kW超高圧水銀灯にて真空密着露光を20秒行った。
【0247】
その後、水を用いてブラシ現像してパターンを形成したところ、パターンがネガフィルムに忠実に再現された感光性樹脂版が得られた。
【0248】
なお、現像廃液回収用タンク内の現像廃液液面上における、油状分(分離浮遊物)の有無を目視により観察したところ、液面に油状分が浮かぶことはなく、そのための臭気を発することもなかった。
【0249】
また、該感光性樹脂版を印刷版として供したところ、インク着肉性の良好な印刷物が得られた。
【0250】
(比較例1)
実施例1において、マイケル付加反応生成物1(75.91質量%溶液)65.9質量部の代わりに、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)50質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして感光性膜を形成した。
【0251】
当該感光性膜表面には、内容物の染み出しがみられ、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)の臭気があった。
【0252】
次いで、実施例1と同様にして、感光性樹脂版を形成した。
【0253】
なお、現像廃液回収用タンク内の現像廃液液面上における、油状分(分離浮遊物)の有無を目視により観察したところ、液面に油状分が確認され、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)の臭気があった。
【0254】
(実施例2)
実施例1において、マイケル付加反応生成物1(75.91質量%溶液)65.9質量部の代わりに、合成例2で合成したマイケル付加反応生成物2(62.27質量%溶液。2次マイケル付加反応生成物)80.3質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして感光性膜を形成した。
【0255】
当該感光性膜は、内容物が染み出すこともなく透明な厚膜であった。
【0256】
次いで、実施例1と同様にして、感光性樹脂版を形成した。
【0257】
現像廃液回収用タンク内の現像廃液液面上における、油状分(分離浮遊物)の有無を目視により観察したところ、液面に油状分が浮かぶことはなく、そのための臭気を発することもなかった。
【0258】
また、当該感光性樹脂版を印刷版として供したところ、インク着肉性の良好な印刷物が得られた。
【0259】
II.エッチング用ホトレジスト
【0260】
(実施例3)
(B)成分として合成例11で合成したバインダーポリマー(20質量%溶液)13.6質量部、(D)成分としてN−メチロールアクリルアミドとペンタエリスリトールとの縮合物〔合成例12で合成した光重合性化合物(40質量%水溶液)〕6質量部、(C)成分としてベンジルジメチルケタール0.144質量部、(A)成分として合成例1で合成したマイケル付加反応生成物1(75.91質量%溶液)0.66質量部、および熱重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.01質量部を混合、溶解してネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
【0261】
当該組成物を、125μm厚の鉄板に、バーコーターNo.30を用いて塗布し、70℃で乾燥を行った。
【0262】
次いで、5kW超高圧水銀灯を用いて20秒間(74mJ)の露光を行い、水道水によるシャワー現像によりエッチング用のネガ型ホトレジストパターンを形成した。
【0263】
これを230℃にて10分間ベーキング処理して、45℃、45ボーメ度の塩化第二鉄水溶液によるエッチングを5分間行い、次いで、水洗、乾燥して、エッチングサンプルを得た。
【0264】
金属のエッチングにおいてはホトレジストパターン幅より広くエッチングされるため、金属のエッチングパターンの上にあるホトレジストは庇のように突き出た形となっている(サイドエッチ)が、上記エッチングサンプルでは、この庇の部分に一部欠けがみられたのみで、ホトレジスト被膜は膨潤、剥離もなく良好な膜であった。
【0265】
(実施例4)
実施例3において、マイケル付加反応生成物1(75.91質量%溶液)0.67質量部の代わりに、合成例5で合成したマイケル付加反応生成物5(61.51質量%溶液。2次マイケル付加反応生成物)0.827質量部を用いた以外は、実施例3と同様にしてエッチングサンプルを得た。
【0266】
当該エッチングサンプルは、庇部の欠けはなく、ホトレジスト被膜は膨潤、剥離もなく良好な膜であった。
【0267】
(比較例2)
実施例3において、マイケル付加反応生成物1(75.91質量%溶液)0.67質量部の代わりに、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=9)0.51質量部を用いた以外は、実施例3と同様にしてエッチングサンプルを得た。
【0268】
当該エッチングサンプルについて、実施例3と同様に評価したところ、庇部の欠け、庇部の膨潤による波打ちがあり、ホトレジスト被膜としての使用には適さないものであった。
【0269】
なお、現像廃液回収用タンク内の現像廃液液面上における、油状分(分離浮遊物)の有無を目視により観察したところ、液面に油状分は確認されなかったが、エステルの臭気があった。
【0270】
(比較例3)
実施例3において、マイケル付加反応生成物1(75.91質量%溶液)0.67質量部の代わりに、ポリエチレングリコールジアクリレート(EO=4)0.51質量部を用いた以外は、実施例3と同様にしてエッチングサンプルを得た。
【0271】
当該エッチングサンプルについて、実施例3と同様に評価したところ、庇部の欠け、庇部の膨潤による波打ちはなく良好であったものの、樹脂との相容性が悪く、塗布乾燥後の感光性膜表面上に染み出しが確認された。
【0272】
なお、現像廃液回収用タンク内の現像廃液液面上における、油状分(分離浮遊物)の有無を目視により観察したところ、液面に油状分が確認され、エステルの臭気があった。
【0273】
(実施例5)
実施例4において、マイケル付加反応生成物5の代わりに、合成例6で得たマイケル付加反応生成物6を用いた以外は、すべて実施例4と同様にしてエッチングサンプルを得た。
【0274】
当該エッチングサンプルは、庇部の欠けはなく、ホトレジスト被膜は膨潤、剥離もなく良好な膜であった。
【0275】
(実施例6)
実施例4において、マイケル付加反応生成物5の代わりに、合成例7で得たマイケル付加反応生成物7を用いた以外は、すべて実施例4と同様にしてエッチングサンプルを得た。
【0276】
当該エッチングサンプルは、庇部の欠けはわずかにみられたものの、実用上問題のない程度であり、ホトレジスト被膜は膨潤、剥離もなく良好な膜であった。
【0277】
(実施例7)
実施例4において、マイケル付加反応生成物5の代わりに、合成例8で得たマイケル付加反応生成物8を用いた以外は、すべて実施例4と同様にしてエッチングサンプルを得た。
【0278】
当該エッチングサンプルは、庇部の欠けはわずかにみられたものの、実用上問題のない程度であり、ホトレジスト被膜は膨潤、剥離もなく良好な膜であった。
【0279】
(実施例8)
実施例4において、マイケル付加反応生成物5の代わりに、合成例9で得たマイケル付加反応生成物9を用いた以外は、すべて実施例4と同様にしてエッチングサンプルを得た。
【0280】
当該エッチングサンプルは、庇部の欠けはみられず、ホトレジスト被膜は膨潤、剥離もなく良好な膜であった。
【0281】
(実施例9)
実施例4において、マイケル付加反応生成物5の代わりに、合成例10で得たマイケル付加反応生成物10を用いた以外は、すべて実施例4と同様にしてエッチングサンプルを得た。
【0282】
当該エッチングサンプルは、庇部の欠けはみられず、ホトレジスト被膜は膨潤、剥離もなく良好な膜であった。
【0283】
III.蛍光体パターン形成用スラリー
【0284】
(実施例10)
(B)成分として、ケン化度86.5〜89%、重合度2350のポバール(「ポバールGH20」;日本合成化学工業(株)製)10質量%水溶液131.7質量部、(D)成分としてN−メチロールアクリルアミドとペンタエリスリトールとの縮合物〔合成例12で合成した光重合性化合物(40質量%水溶液)〕168.75質量部、(C)成分としてベンジルジメチルケタール2.4質量部、(A)成分として合成例3で合成したマイケル付加反応生成物3(75.9質量%溶液)22.4質量部、および熱重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.014質量部を混合し、さらに水を3.66質量部を混合、溶解し、最後にカラーTV用蛍光体(「P22−B1」;化成オプトニクス(株)製)300質量部を混合、分散してネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
【0285】
当該組成物を蛍光体パターン形成用スラリーとして、1mm厚、10cm角のガラス板に400rpmにてスビンナー塗布し、70℃で20分乾燥した後、膜面より約5mm離して設置されたシャドウマスクを介して露光した。
【0286】
次いで、水によりシャワー現像して、蛍光体パターンを得た。
【0287】
得られた蛍光体パターンの膜厚は12μmであった。
【0288】
当該蛍光体パターンが形成された基板上に、上記塗布液(蛍光体スラリー)を用いて、上記塗布から蛍光体パターン形成までの工程を2回繰り返した。
【0289】
なお、上記計3回の露光工程においては、パターニング位置が重ならないように、露光位置をずらして露光を行った。
【0290】
得られた蛍光体パターンを観察したところ、3回のパターニング工程で形成した各蛍光体パターンは、いずれも蛍光体膜厚、ストライプ巾に変化がなく形状の整ったパターンであり、また、良好な耐水性を示した。
【0291】
【発明の効果】
本発明のマイケル付加反応生成物を用いたネガ型感光性樹脂組成物は、ホトレジストパターンの耐水性、耐エッチング性に優れるため、湿式エッチングによって金属基板をエッチング処理する場合、エッチング液による形状変化(ホトレジストパターンの欠け、膨潤、変形など)が少なく、エッチング用ホトレジストとして好適に用いられる。また繰り返し現像液に蛍光体パターンがさらされてもパターンの厚み、幅寸法が変化することのないCRT蛍光体パターン形成用スラリーとして好適に用いられる。また湿度の高低の変化を受けやすい水溶性感光性樹脂版用として極めて有用である。さらにはドライフィルムホトレジスト、水性感光性塗料、水性感光性接着剤等の分野においても幅広く好適に用いられる。
Claims (11)
- 上記マイケル付加反応を、沸点64〜200℃の水溶性溶媒を濃度5〜30質量%に調整した(a−1)成分の溶液を用いて行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
- 上記マイケル付加反応を、(a−2)成分/(a−1)成分=4.5〜15(仕込みモル比)の条件下で行う、請求項1〜4のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
- さらに(B)バインダーポリマー、および(C)光重合開始剤を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
- (B)成分が、(b−1)下記一般式(VII)
〔式中、R5は水素原子またはメチル基を表し、R6はマイケル付加反応可能な不飽和二重結合を有する置換、非置換の炭化水素基を表す(ただし、該炭化水素基は、その骨格中に以下に示す各基
の中から選ばれる少なくとも1種の基を有していてもよい)〕
で表される構成単位を含むポリマーに、(b−2)下記一般式( III )
(式中、Yは炭素原子数1〜3のアルキル基またはアルコキシ基を表し、R 3 、R 4 は、それぞれ独立に炭素原子数1〜5の二価の炭化水素基を表し、pは1〜3の整数を表し、qは0〜3の整数を表す。pが2または3のとき、複数のYは同一でも異なっていてもよく、qが2または3のとき、複数のR 3 は同一でも異なっていてもよい)
で表される化合物、をマイケル付加反応させて得られるポリマーである、請求項6記載のネガ型感光性樹脂組成物。 - さらに(D)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物を含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
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