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JP4102842B1 - 欠陥検出装置、欠陥検出方法、情報処理装置、情報処理方法及びそのプログラム - Google Patents

欠陥検出装置、欠陥検出方法、情報処理装置、情報処理方法及びそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】絶対的なモデル画像を必要とすることなく、立体形状を有するMEMSデバイスの欠陥を高精度かつ効率的に検出すること。
【解決手段】欠陥検出装置100は、ウェハ1の各ダイ30に形成されたプロテインチップ35を、各ダイが複数に分割された分割領域71毎に、かつ、複数の異なる焦点位置において、それぞれ撮像して、各分割領域71を識別するIDとともに各分割領域71毎かつ各焦点位置毎の検査対象画像として保存し、対応するIDを有する各検査対象画像の各画素毎の平均輝度値を算出して各分割領域71毎及び各焦点位置毎のモデル画像を作成し、各モデル画像と各検査対象画像との差分を差分画像として抽出した後、各差分画像から所定面積以上のBlobを欠陥として抽出し、抽出されたBlobの特徴量を基に欠陥の種類を分別する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、半導体ウェハ上に形成されたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等の微小構造体の外観を検査して異物や傷等の欠陥を検出することが可能な欠陥検出装置、欠陥検出方法、情報処理装置、情報処理方法及びそのプログラムに関する。
近年、特に半導体微細加工技術を用いて、機械、電子、光、化学等の分野における多様な機能を集積化したMEMSが注目されている。これまで実用化されているMEMSデバイスとしては、例えば自動車や医療用の各種センサとして、加速度センサや圧力センサ、エアフローセンサ等がある。また、特にインクジェットプリンタ用のプリンタヘッドや反射型プロジェクタ用のマイクロミラーアレイ、その他のアクチュエータ等にもMEMSデバイスが採用されている。更には、例えばタンパク質分析用のチップ(いわゆるプロテインチップ)やDNA分析用のチップ等、化学合成やバイオ分析等の分野においてもMEMSデバイスが応用されている。
ところで、MEMSデバイスは、極めて微細な構造体であるがゆえに、製造にあたってはその外観における異物や傷等の欠陥の検査が重要である。従来から、MEMSデバイスの外観検査においては、顕微鏡を使った、人手による検査が行われていたが、この検査は多大な時間を要し、また検査員による目視で行うために判断ブレが生じてしまう。
そこで、このような外観検査を自動化するための技術として、例えば下記特許文献1には、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラ等で検査対象物のうち任意の複数の良品を撮像して複数の良品画像としてメモリに記憶し、これら各良品画像の位置合わせを行った上で、これらの各良品画像の同一位置の画素毎に輝度値の平均と標準偏差を算出しておき、これら平均輝度値と標準偏差と、被検査品を撮像した画像の各画素の輝度値とを比較することで、被検査品の良否判定を行う技術が記載されている。
また、下記特許文献2には、配線基板や印刷物等のパターンの検査において、良品の基準となる基準画像データを作成するにあたり、複数の基準パターンをそれぞれ撮像して、各基準パターン画像を記憶しておき、各基準パターンの位置を合わせ、各画素毎に各画像データ間の平均値演算または中間値演算を行い、ばらつきの大きなデータや異常値を避けて、適正な基準となる基準画像データを作成しておき、当該基準画像データと検査画像データとを比較することでパターンの欠陥の検出を行うことが記載されている。
特開2005−265661号公報(図1等) 特開平11−73513号公報(段落[0080]等) 特開2000−180377号公報(段落[0010]〜[0028]等)
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2のいずれに記載の技術においても、検査基準となる良品画像データ若しくは基準画像データ(以下、これらをモデル画像データと称する)は、検査対象の画像とは別個に用意した複数の良品を撮像した画像を基に作成されている。したがって、モデル画像データの作成に先立って良品か否かを判断し、良品を選択する処理が必要となり、この処理は人手に頼らざるを得ないため、その分の手間と時間を要することとなる。そして、MEMSデバイスのように、極めて微小で、かつ、僅かな傷や異物等が欠陥となってしまう構造体の検査においては、絶対的な良品(モデル)を用意すること自体が、モデル画像データの維持や管理等の面から困難である。
また、上記特許文献1及び特許文献2に記載の技術において、配線基板等の検査対象物は1個ずつテーブルに載置され撮像されるため、各検査対象物において欠陥ではない製造時の個体差がある場合には、その個体差を欠陥として誤検出してしまうおそれがあり、検査精度が低下してしまう。
更に、検査対象物が、撮像用のカメラの光軸方向において高さ(厚み)を有する場合、すなわち立体形状を有する場合には、検査対象物に欠陥が存在していても撮像焦点によっては撮像画像がぼやけてしまい、欠陥を見逃してしまったり、欠陥を正確に認識できなかったりすることも考えられる。この問題に関連して、上記特許文献3には、焦点位置の異なる複数の光学系でウェハ表面の異なる高さを撮像し、欠陥や異物を検査することが可能な装置が開示されている。
しかしながら、上記特許文献3に記載の技術においては、検査対象物が繰り返しパターンでない場合には、予め良品画像を参照画像として格納している。したがって、MEMSデバイスのように良品画像自体を調達することが困難なデバイスの検査にはこの特許文献3の技術を適用することはできない。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、絶対的なモデル画像を必要とすることなく、立体形状を有するMEMSデバイスの欠陥を高精度かつ効率的に検出することが可能な欠陥検出装置、欠陥検出方法、情報処理装置、情報処理方法及びそのプログラムを提供することにある。
上述の課題を解決するため、本発明の主たる観点に係る欠陥検出装置は、半導体ウェハ上の複数のダイにそれぞれ形成された微小構造体の、前記各ダイの垂直方向における高さを測定する測定手段と、前記測定された高さに応じて、前記高さ方向における少なくとも2つの異なる第1の焦点位置及び第2の焦点位置を決定する決定手段と、前記微小構造体を、前記各ダイの領域が複数に分割された分割領域毎に、かつ、前記決定された第1の焦点位置及び第2の焦点位置において、それぞれ撮像する撮像手段と、前記撮像された各分割領域毎の前記第1及び第2の焦点位置の画像を、前記各ダイ内における前記各分割領域の位置を識別する識別情報とそれぞれ対応付けて第1及び第2の検査対象画像として記憶する記憶手段と、前記各第1及び第2の検査対象画像のうち、前記各ダイ間で前記識別情報が対応する各分割領域の各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ平均化した各平均画像を第1及び第2のモデル画像として前記識別情報毎にそれぞれ作成するモデル画像作成手段と、前記作成された各第1及び第2のモデル画像と、当該各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像との差分をそれぞれ第1及び第2の差分画像として抽出することで、前記第1及び第2の焦点位置における前記微小構造体の欠陥を検出する検出手段とを具備する。
ここで微小構造体とはいわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)である。撮像手段は例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を内蔵したカメラ等である。また欠陥の種類とは例えば異物や傷、割れ等をいう。また、第2の焦点位置とは一の焦点のみを指すものではなく、第2の焦点位置が第1の焦点位置とは異なる複数の焦点位置である場合も含む概念である。
この構成により、被検査対象である各分割領域の各画像を基にモデル画像を作成するため、絶対的な良品のモデル(サンプル)を入手することが困難な微小構造体の外観検査を高精度に行うことができる。
また、異なる複数の焦点位置でそれぞれ撮像した第1及び第2の検査対象画像を用いて各焦点毎の第1及び第2のモデル画像を作成しているため、撮像手段の光軸方向において高さを有する立体的なMEMSデバイスが検査対象である場合にも、全ての欠陥を漏れなく高精度に検出することができる。更に、上記微小構造体の高さに応じて焦点位置の数を決定できるため、異なる微小構造体毎に焦点位置の数を可変させて撮像し、各焦点位置で欠陥を検出することで、いかなる高さを有する微小構造体でも適切に漏れなく欠陥を検出することができる。
上記欠陥検出装置において、前記モデル画像作成手段は、前記識別情報が対応する各検査対象画像を構成する画素毎にそれぞれ輝度値の平均値を算出する手段を有していてもよい。
これにより、各検査対象画像の画素毎に平均値を算出することで各画像のばらつきを効果的に吸収して、質の高いモデル画像を作成することができ、検出精度を向上させることができる。
上記欠陥検出装置において、前記撮像手段は、前記各ダイ間で対応する識別情報を有する各分割領域の前記微小構造体を連続して撮像するようにしてもよい。
これにより、各ダイ間の同一位置の分割領域をまとめて連続的に撮像することで、各分割領域のモデル画像を効率良く作成して検査効率を向上させることができる。
また、前記撮像手段は、一の前記ダイ内の全ての分割領域の微小構造体を撮像した後、当該一の前記ダイに隣接する他の前記ダイの各分割領域の微小構造体を撮像するようにしても構わない。
これにより、各ダイ間で同一位置の各分割領域をまとめて連続的に撮像することで、各分割領域のモデル画像を効率良く作成して検査効率を向上させることができる。
上記欠陥検出装置、前記第1及び第2の差分画像を一の画像として合成した合成差分画像を生成して出力する手段を更に具備していても構わない。
これにより、複数の焦点位置で撮像した各第1及び第2の検査対象画像を基に欠陥を検出しながらも、その検出結果を一の合成差分画像として出力することで、ユーザは各焦点位置の欠陥を人目で確認することができ、欠陥検出後の処理をよりスムーズに行わせることができる。
上記欠陥検出装置において、前記微小構造体は、試薬及び当該試薬と交差反応する抗体を導入するための薄膜状の底面を有する複数の凹部と、前記抗体と反応しない前記試薬を排出するために前記各凹部の底面に複数設けられた孔とを有する、スクリーニング検査用の容器であってもよい。
ここで上記容器は、プロテインチップと呼ばれるものである。これにより、例えばプロテインチップの薄膜(メンブレン)の割れや傷、薄膜に付着した異物等を高精度で検出することができる。
この場合、前記モデル画像作成手段は、前記各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像の平均化に先立って、当該各第1及び第2の検査対象画像中の前記容器の各凹部の形状を基に各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ位置合わせする手段を有していてもよい。
これにより、容器の各凹部の形状を利用することで、各検査対象画像の重なり位置を正確に合わせて、より質の高いモデル画像を作成することができる。なお、位置合わせは、具体的には各画像をX方向及びY方向へ移動させたりθ方向へ回転させたりして各画像の相対位置を変化させることにより行われる。
またこの場合、前記容器は前記底面から所定距離を置いて上面を有し、前記第2の焦点位置は、第3の焦点位置と、当該第3の焦点位置とは異なる第4の焦点位置とからなり、前記撮像手段は、前記容器の前記上面を前記第1の焦点位置とし、前記底面を前記第3の焦点位置とし、前記上面と前記底面との間の所定位置を前記第4の焦点位置として前記容器をそれぞれ撮像するようにしても構わない。
これにより、上記容器の高さの異なる位置にそれぞれ欠陥が存在する場合でも、容器の上面、底面及びその間の所定位置の各検査対象画像を撮像し、各焦点毎のモデル画像を作成することで、各焦点位置の欠陥を漏れなく検出することができる。ここで所定の距離とは例えば数百μm、所定位置とは例えば上面と底面の中間位置である。もちろん、第4の焦点が複数存在していてもよい。
上記欠陥検出装置において、前記微小構造体は、複数の電子ビームを照射するための複数の窓孔を有するプレート部材と、当該各窓孔を覆うように設けられた薄膜とを有する電子ビーム照射プレートであってもよい。
これにより、例えば電子ビーム照射プレートの薄膜(メンブレン)の割れや傷、薄膜に付着した異物等を高精度で検出することができる。
この場合、前記モデル画像作成手段は、前記各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像の平均化に先立って、当該各第1及び第2の検査対象画像中の前記電子ビーム照射プレートの各窓孔の形状を基に各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ位置合わせする手段を有していてもよい。
これにより、電子ビーム照射プレートの各窓孔の形状を利用することで、各検査対象画像の重なり位置を正確に合わせて、より質の高いモデル画像を作成することができる。
またこの場合、前記電子ビーム照射プレートは、前記薄膜が設けられる側の上面と、当該上面に所定距離を置いて対向する底面を有し、前記撮像手段は、前記上面を前記第1の焦点位置とし、前記底面を第2の焦点位置として前記電子ビーム照射プレートをそれぞれ撮像するようにしても構わない。
これにより、上記電子ビーム照射プレートの高さの異なる位置にそれぞれ欠陥が存在する場合でも、電子ビーム照射プレートの上面及び底面の各検査対象画像を撮像し、各焦点毎のモデル画像を作成することで、各焦点位置の欠陥を漏れなく検出することができる。所定距離とは例えば0.数mm〜数mm程度である。
本発明の他の観点に係る欠陥検出方法は、半導体ウェハ上の複数のダイにそれぞれ形成された微小構造体の、前記各ダイの垂直方向における高さを測定するステップと、前記測定された高さに応じて、前記高さ方向における少なくとも2つの異なる第1の焦点位置及び第2の焦点位置を決定するステップと、前記微小構造体を、前記各ダイの領域が複数に分割された分割領域毎に、かつ、前記決定された第1の焦点位置及び第2の焦点位置において、それぞれ撮像するステップと、前記撮像された各分割領域毎の前記第1及び第2の焦点位置の画像を、前記各ダイ内における前記各分割領域の位置を識別する識別情報とそれぞれ対応付けて第1及び第2の検査対象画像として記憶するステップと、前記各第1及び第2の検査対象画像のうち、前記各ダイ間で前記識別情報が対応する各分割領域の各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ平均化した各平均画像を第1及び第2のモデル画像として前記識別情報毎にそれぞれ作成するステップと、前記作成された各第1及び第2のモデル画像と、当該各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像との差分をそれぞれ第1及び第2の差分画像として抽出することで、前記第1及び第2の焦点位置における前記微小構造体の欠陥を検出するステップとを具備する。
本発明のまた別の観点に係る情報処理装置は、半導体ウェハ上の複数のダイにそれぞれ形成された微小構造体の、前記各ダイの垂直方向において測定された高さに応じて、前記高さ方向における少なくとも2つの異なる第1の焦点位置及び第2の焦点位置を決定する決定手段と、前記微小構造体が、前記各ダイの領域が複数に分割された分割領域毎に、かつ、前記決定された第1の焦点位置及び第2の焦点位置において、それぞれ撮像された各分割領域毎の前記第1及び第2の焦点位置の画像を、前記各ダイ内における前記各分割領域の位置を識別する識別情報とそれぞれ対応付けて第1及び第2の検査対象画像として記憶する記憶手段と、前記各第1及び第2の検査対象画像のうち、前記各ダイ間で前記識別情報が対応する各分割領域の各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ平均化した各平均画像を第1及び第2のモデル画像として前記識別情報毎にそれぞれ作成するモデル画像作成手段と、前記作成された各第1及び第2のモデル画像と、当該各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像との差分をそれぞれ第1及び第2の差分画像として抽出することで、前記第1及び第2の焦点位置における前記微小構造体の欠陥を検出する検出手段とを具備する。
ここで情報処理装置とは例えばPC(Personal Computer)等のコンピュータであり、いわゆるノート型でもデスクトップ型でもよい。
本発明のまた別の観点に係る情報処理方法は、半導体ウェハ上の複数のダイにそれぞれ形成された微小構造体の、前記各ダイの垂直方向において測定された高さに応じて、前記高さ方向における少なくとも2つの異なる第1の焦点位置及び第2の焦点位置を決定するステップと、前記微小構造体が、前記各ダイの領域が複数に分割された分割領域毎に、かつ、前記決定された第1の焦点位置及び第2の焦点位置において、それぞれ撮像された各分割領域毎の前記第1及び第2の焦点位置の画像を、前記各ダイ内における前記各分割領域の位置を識別する識別情報とそれぞれ対応付けて第1及び第2の検査対象画像として記憶するステップと、前記各第1及び第2の検査対象画像のうち、前記各ダイ間で前記識別情報が対応する各分割領域の各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ平均化した各平均画像を第1及び第2のモデル画像として前記識別情報毎にそれぞれ作成するステップと、前記作成された各第1及び第2のモデル画像と、当該各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像との差分をそれぞれ第1及び第2の差分画像として抽出することで、前記第1及び第2の焦点位置における前記微小構造体の欠陥を検出するステップとを具備する。
本発明のまた更に別の観点に係るプログラムは、情報処理装置に、半導体ウェハ上の複数のダイにそれぞれ形成された微小構造体の、前記各ダイの垂直方向において測定された高さに応じて、前記高さ方向における少なくとも2つの異なる第1の焦点位置及び第2の焦点位置を決定するステップと、前記微小構造体が、前記各ダイの領域が複数に分割された分割領域毎に、かつ、前記決定された第1の焦点位置及び第2の焦点位置において、それぞれ撮像された各分割領域毎の前記第1及び第2の焦点位置の画像を、前記各ダイ内における前記各分割領域の位置を識別する識別情報とそれぞれ対応付けて第1及び第2の検査対象画像として記憶するステップと、前記各第1及び第2の検査対象画像のうち、前記各ダイ間で前記識別情報が対応する各分割領域の各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ平均化した各平均画像を第1及び第2のモデル画像として前記識別情報毎にそれぞれ作成するステップと、前記作成された各第1及び第2のモデル画像と、当該各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像との差分をそれぞれ第1及び第2の差分画像として抽出することで、前記第1及び第2の焦点位置における前記微小構造体の欠陥を検出するステップとを実行させるためのものである。

以上のように、本発明によれば、絶対的なモデル画像を必要とすることなく、立体形状を有するMEMSデバイスの欠陥を高精度かつ効率的に検出することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る欠陥検出装置の構成を示した図である。
同図に示すように、欠陥検出装置100は、例えばシリコン製の半導体ウェハ1(以下、単にウェハ1とも称する)を保持するウェハテーブル2と、当該ウェハテーブル2を同図X方向、Y方向及びZ方向へ移動させるためのXYZステージ3と、ウェハ1を上方から撮像するCCDカメラ6と、このCCDカメラ6による撮像時にウェハ1を照明する光源7と、これら各部の動作を制御するとともに後述する画像処理を行う画像処理用PC(Personal Computer)10とを有する。
ウェハ1は、図示しない搬送アーム等によりウェハテーブル2上へ搬送され、例えば図示しない真空ポンプ等の吸着手段によりウェハテーブル2に吸着され固定される。なお、ウェハ1をウェハテーブル2に直接吸着させるのではなく、例えば別途ウェハ1を保持可能なトレイ(図示せず)を用意して、ウェハ1が当該トレイに保持された状態でトレイを吸着固定するようにしてもよい。後述するが、ウェハ1に孔が形成されている場合等にはウェハを直接真空吸着させることが困難な場合もあるため、このトレイを用いた吸着方法は有効である。ウェハ1上には、MEMSデバイスとしてプロテインチップが形成されている。欠陥検出装置100は、このプロテインチップを検査対象物として、プロテインチップ上の異物や傷等の欠陥を検出するための装置である。当該プロテインチップの詳細については後述する。
CCDカメラ6は、ウェハ1の上方の所定位置に固定されており、レンズやシャッタ(図示せず)等を内蔵している。CCDカメラ6は、画像処理用PC10から出力されるトリガ信号に基づいて、内蔵のレンズにより拡大された、ウェハ1の所定部分に形成されたプロテインチップの像を、光源7により発せられた閃光下において撮像し、撮像画像を画像処理用PC10へ転送する。また、上記XYZステージ3は、ウェハ1を上下方向(Z方向)へ移動させることで、CCDカメラ6とウェハ1との相対距離を可変して、CCDカメラ6がウェハ1を撮像する際の焦点位置を可変することが可能となっている。なお、XYZステージ3ではなくCCDカメラ6をZ方向に移動させて焦点位置を可変するようにしても構わない。
更に、CCDカメラ6の上記レンズはズームレンズとして構成され、焦点距離を可変することで、異なる倍率でプロテインチップを撮像することが可能となっている。本実施形態においては、CCDカメラ6の倍率は、約7倍(低倍率)と約18倍(高倍率)の2段階に可変可能であるものとする。低倍率の場合の視野サイズは例えば680×510(μm2)、高倍率の場合の視野サイズは例えば270×200(μm2)であが、これらの倍率に限られるものではない。なお、CCDカメラ6の代わりにCMOSセンサ等の他の撮像素子を内蔵したカメラを用いても構わない。
光源7は、ウェハ1の上方の所定位置に固定されており、例えば高輝度の白色LEDやキセノンランプ等からなるフラッシュランプ及び当該フラッシュランプの点灯を制御するフラッシュ点灯回路等を有する。光源7は、画像処理用PC10から出力されるフラッシュ信号に基づいて、例えば数μ秒程度の所定時間、高輝度の閃光を発することにより、ウェハ1の上記所定部分を照明する。
XYZステージ3は、Xステージ11及びYステージ12を移動軸13に沿ってそれぞれX方向、Y方向及びZ方向へ移動させるためのモータ4と、当該Xステージ11及びYステージ12の移動距離を判別するためのエンコーダ5を有する。モータ4は例えばACサーボモータ、DCサーボモータ、ステッピングモータ、リニアモータ等であり、エンコーダ5は例えば各種モータエンコーダやリニアスケール等である。エンコーダ5は、Xステージ11及びYステージ12がX、Y及びZ方向へ単位距離だけ移動する毎に、その移動情報(座標情報)であるエンコーダ信号を生成し、当該エンコーダ信号を画像処理用PC10へ出力する。
画像処理用PC10は、エンコーダ5から上記エンコーダ信号を入力し、当該エンコーダ信号に基づいて、光源7に対してフラッシュ信号を出力し、一方でCCDカメラ6に対してトリガ信号を出力する。また画像処理用PC10は、エンコーダ5から入力したエンコーダ信号を基に、モータ4の駆動を制御するモータ制御信号をモータ4へ出力する。
図2は、当該画像処理用PC10の構成を示したブロック図である。
同図に示すように、画像処理用PC10は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、入出力インタフェース24、HDD(Hard Disk Drive)25、表示部26及び操作入力部27を有し、各部は内部バス28で相互に電気的に接続されている。
CPU21は、画像処理用PC10の各部を統括的に制御し、後述する画像処理における各種演算を行う。ROM22は、画像処理用PC10の起動時に必要なプログラムやその他の書き換え不要のプログラムやデータを記憶する不揮発性のメモリである。RAM23は、CPU21のワークエリアとして用いられ、HDD25やROM22から各種データやプログラムを読み出して一時的に格納する揮発性のメモリである。
入出力インタフェース24は、操作入力部27や、上記モータ4、エンコーダ5、光源7及びCCDカメラ6と内部バス28とを接続して、操作入力部27からの操作入力信号の入力や、モータ4、エンコーダ5、光源7及びCCDカメラ6との各種信号のやり取りを行うためのインタフェースである。
HDD25は、OS(Operating System)や後述する撮像処理及び画像処理を行うための各種プログラム、その他の各種アプリケーション、そして上記CCDカメラ6で撮像した検査対象画像としてのプロテインチップの画像及び当該検査対象画像から作成したモデル画像(後述)等の画像データや、撮像処理及び画像処理で参照するための各種データ等を内蔵のハードディスクへ記憶する。
表示部26は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等からなり、上記CCDカメラ6で撮像した画像や画像処理用の各種操作画面等を表示する。操作入力部27は、例えばキーボードやマウス等からなり、後述する画像処理等におけるユーザからの操作を入力する。
次に、上記ウェハ1上に形成されるプロテインチップについて説明する。
図3は、ウェハ1の上面図である。同図に示すように、ウェハ1上には、例えば88個の半導体チップ30(以下、単にチップ30またはダイ30とも称する)がグリッド状に形成されている。もちろんダイ30の数は88個に限られるものではない。
図4は、ウェハ1の各ダイ30のうちの一つを示した上面図である。同図に示すように、各ダイ30には、その全面に亘って複数の円形の凹部50を有するプロテインチップ35が形成されている。各ダイ30すなわち各プロテインチップ35は略正方形状をしており、その一辺の長さsは例えば数mm〜数十mm程度であるが、この寸法に限られるものではない。
図5は、プロテインチップ35のうち一つの凹部50を拡大して示した図である。同図(a)は凹部50の上面図であり、同図(b)は凹部50のZ方向の断面図である。
図4及び図5に示すように、プロテインチップ35の各凹部50の底面52には、複数の孔55を有する薄膜(メンブレン)53が形成されている。孔55は各凹部50の円形の底面52の全面に亘って一様に密集して形成されている。各凹部50の径d1は例えば数百μmであり、各孔55の径d2は例えば数μmであり、また凹部50の深さ(上面51から底面52までの高さ)hは例えば数百μmであるが、これらの寸法に限られるものではない。
このプロテインチップ35は、凹部50の底面52に担体として例えばラテックス製の微粒子(ラテックスビーズ)を載置し、凹部50に試薬として抗体(タンパク質)を投入して、抗体交差反応によりラテックスビーズと吸着する特定の性質を有するタンパク質をスクリーニングするためのシリコン製の容器である。ラテックスビーズと吸着しなかった試薬(タンパク質)は、上記底面52の各孔55から排出され、特定の性質を有するタンパク質のみが凹部50内に残ることとなる。
ここで、このプロテインチップ35の製造方法について簡単に説明する。
まずウェハ1の一方面にCVD(Chemical Vapor Deposition)法によりシリコン酸化膜等の薄膜53を形成する。次に、ウェハ1の他方面にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ技術により不要な部分を除去し、レジストパターンをマスクとしてエッチングを行う。これにより、ウェハ1に、薄膜53を残して複数の凹部50を形成する。そして、この各凹部50の薄膜53にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ技術により孔55の部分を除去し、レジストパターンをマスクとしてエッチングを行う。これにより、上記図5に示したような、多数の孔55が形成された薄膜53を有する複数の凹部50で構成されるプロテインチップ35を形成することができる。
次に、本実施形態における欠陥検出装置100がプロテインチップ35の欠陥を検出する動作について説明する。図6は、欠陥検出装置100が欠陥を検出するまでの動作の大まかな流れを示したフローチャートである。
同図に示すように、まず、CCDカメラ6は、プロテインチップ35が形成された各ダイ30の画像を上記低倍率で撮像する(ステップ101)。具体的には、図7に示すように、各ダイを例えば18行×13列の計234個の第1分割領域71に分け、光源7による閃光下においてCCDカメラ6で当該第1分割領域71毎の画像を取得する。第1分割領域71の数及び縦横比はこの数に限られるものではない。この各第1分割領域71には、予めその位置を識別するためのIDが付されており、画像処理用PC10のHDD25は、その各IDを記憶しておく。このIDにより、画像処理用PC10は、異なるダイ30間で同一位置に存在する第1分割領域71を識別することが可能となっている。また、各ダイ30にもそれぞれIDが付されており、画像処理用PC10は、各第1分割領域71が、どのダイ30のどの第1分割領域71であるかを識別することが可能となっている。
この時、上述したように、画像処理用PC10は、エンコーダ5からのエンコーダ信号を基にモータ4へモータ駆動信号を出力してXYZステージ3を移動させるとともに、上記エンコーダ信号を基にトリガ信号及びフラッシュ信号を生成し、トリガ信号をCCDカメラ6へ、フラッシュ信号を光源7へそれぞれ出力する。
上記XYZステージ3が移動する毎に、光源7は、上記フラッシュ信号を基に、数μ秒毎にプロテインチップ35へ向けて閃光を発し、CCDカメラ6は、上記当該閃光下において、上記トリガ信号を基に、例えば50枚/秒の速度でウェハ1上のプロテインチップ35の各第1分割領域71を連続して撮像する。
図8は、CCDカメラ6がプロテインチップ35を第1分割領域71毎に撮像する際の撮像位置の軌跡を示した図である。本実施形態においては、同図(a)及び(b)に示すように、2つの撮像経路が考えられる。
同図(a)に示すように、CCDカメラ6は、ウェハ1の88個のダイ30のうち、例えばY座標が最大となるダイ30のうち左端のダイ30を始点として、当該ダイ30の18行×13列の各第1分割領域71を例えば一行毎に連続的に全て撮像した後、次のダイ30へ移ってまた一行毎に全ての第1分割領域71を撮像していく。
すなわち、画像処理用PC10は、一のダイ30の各第1分割領域71における撮像位置を、例えば上端の行かつ左端の列に属する第1分割領域71を始点としてX方向の右側へ移動させ、右端まで移動したら一行分だけY方向へ移動させた上でX方向の左側へ移動させ、左端まで移動したらまた一行分だけY方向へ移動させて次の行においてX方向の右側へ移動させるといった動作を繰り返し、一のダイ30の全ての第1分割領域71の撮像が終了すると、隣接する他のダイ30へ移動させて同様の移動を繰り返させるように、モータ4に対してモータ駆動信号を出力する。なお、CCDカメラ6の位置自体は固定であるため、このときXYZステージ3は、実際には同図(a)に示した軌跡とは逆方向へ移動することとなる。CCDカメラ6は、この移動に合わせて画像処理用PC10から出力されるトリガ信号に基づいて各第1分割領域71を連続して撮像する。
また、同図(b)に示すように、CCDカメラ6は、各ダイ30間で対応するIDを有する(同一位置に存在する)第1分割領域71を連続して撮像するように撮像位置を移動させてもよい。
すなわち、画像処理用PC10は、CCDカメラ6の撮像位置を、例えばY座標が最大となるダイ30のうち左端のダイ30を始点として、まず1順目には、異なる各ダイ30間で対応するIDを有する、X座標が最小、Y座標が最大となる位置に存在する各第1分割領域71(黒塗りの丸で示した第1分割領域71)上を通るようにX方向及びY方向へ移動させ、続いて2順目には、1順目の撮像位置にX方向で隣接する、対応するIDを有する各第1分割領域71(白塗りの丸で示した第1分割領域71)上を通るように移動させ、その後も同様に各ダイ30間で同一位置に存在する各第1分割領域71上をCCDカメラ6が通る動作を繰り返すようにモータ4を駆動させる。CCDカメラ6はこの移動に合わせて画像処理用PC10から出力されるトリガ信号に基づいて、対応するIDを有する複数の第1分割領域71をまとめて連続して撮像する動作を全てのダイ30について繰り返す。
画像処理用PC10は、この2つの撮像経路のうち、撮像時間が短くなる経路を選択してCCDカメラ6に撮像させる。同図(a)で示した撮像経路を採る場合には、各第1分割領域71の各撮像時における撮像間隔、すなわちXYZステージ3の移動間隔は各第1分割領域71の間隔と同一であり、同図(b)で示した撮像経路を採る場合には、XYZステージ3の移動間隔は各ダイ30の間隔と同一である。したがって、画像処理用PC10のCPU21は、これら移動間隔とCCDカメラ6の撮像周波数から、モータ4の駆動速度を算出することが可能である。この駆動速度に、図3に示したダイ30のレイアウトから定まる上記図8(a)及び(b)に示した全体の撮像経路を乗じることで、全てのダイ30の第1分割領域71を撮像する際の同図(a)及び(b)それぞれの場合の撮像時間が推定される。画像処理用PC10は、この各撮像時間を比較することで、同図(a)及び(b)のどちらの撮像経路を採れば撮像時間が早くなるかを判断し、撮像時間が早い方の撮像経路を選択する。
そして、CCDカメラ6で撮像された各第1分割領域71の画像は、上記各第1分割領域71を識別するIDとともに検査対象画像として画像処理用PC10へ送信され、画像処理用PC10の入出力インタフェース24を介してHDD25またはRAM23へ保存される。なお、本実施形態においてCCDカメラ6で撮像される検査対象画像のサイズはいわゆるVGA(Video Graphics Array)サイズ(640×480ピクセル)の画像であるが、このサイズに限られるものではない。
本実施形態において、XYZステージ3は、上述したように、XYZテーブル3がZ方向へ移動することで、ウェハ1のプロテインチップ35との距離を可変して異なる焦点位置の検査対象画像を撮像することが可能である。図9は、その様子を示した図である。
同図に示すように、XYZステージ3は、画像処理用PC10からのフォーカス信号に基づいて、上方向(同図Z1方向)及び下方向(同図Z2方向)へ移動し、CCDカメラ6とプロテインチップ35との距離を例えば3段階(焦点F1〜F3)に可変する。すなわち、CCDカメラ6は、XYZステージ3がZ2方向へ移動することでプロテインチップ35の上面51に焦点位置を合わせ(焦点F1)、そこからXYZステージ3がZ1方向へ移動することでプロテインチップ35の上面51と底面52との略中間位置に焦点位置を合わせ(焦点F2)、更にXYZステージ3がZ1方向へ移動することでプロテインチップ35の底面52に焦点位置を合わせる(焦点F3)ことが可能である。なお、可変する焦点位置は3つに限られるものではない。
このように、本実施形態における欠陥検出装置100は、異なる複数の焦点位置で撮像することで、検査対象物が本実施形態のプロテインチップ35のようにZ方向において厚み(深さまたは高さ)がある立体形状を有する場合でも、Z方向における各位置の画像を取得して、欠陥の検出漏れを防ぐことが可能である。CCDカメラ6は、上記図8(a)または(b)の経路により撮像した各焦点位置の画像をそれぞれ焦点位置毎に分別した上で画像処理用PC10へ送信し、画像処理用PC10はそれらの画像を各焦点位置毎の検査対象画像として識別した上でHDD25またはRAM23へ保存する。すなわち、上述のように焦点がF1〜F3の3つの場合には、CCDカメラ6は、上記図8(a)または(b)の撮像経路による移動を焦点位置毎に計3回繰り返して撮像を行うこととなる。
図6のフローチャートに戻り、画像処理用PC10のCPU21は、CCDカメラ6による上記撮像処理と並行して、上記検査対象画像をCCDカメラ6から取得する毎に、その取得した各検査対象画像に対してハイパスフィルタによるフィルタリング処理を施す(ステップ102)。
本実施形態におけるプロテインチップ35は、底面52に薄膜を有しており、例えばその薄膜53が撓んでいる場合等、薄膜53の平面度によって輝度むらが生じる場合がある。また、CCDカメラ6の光軸のずれや光源7による閃光の当たり方の均一度等によっても輝度むらが生じる場合がある。このような輝度むらは、後述するモデル画像との差分抽出処理において差分として抽出されてしまい、欠陥の誤検出に繋がる。
この輝度むら部分は、検査対象画像中において輝度が緩やかに変化している部分である。すなわち輝度むら成分は低周波成分であるといえる。そこで本実施形態においては、撮像された各検査対象画像に対してハイパスフィルタをかけて、この低周波成分を除去することとしている。
図10は、このハイパスフィルタ処理の詳細な流れを示したフローチャートである。
同図に示すように、まず、画像処理用PC10のCPU21は、HDD25から上記検査対象画像の複製をRAM23へ読み出し(ステップ61)、当該検査対象画像に対してガウスぼかし処理を施す(ステップ62)。なお、ぼかしの設定値は例えば半径15〜16ピクセル程度に設定されるが、この設定値に限られるものではない。
このガウスぼかし処理において、元の検査対象画像中の高周波成分(例えばエッジ部分)のピクセルは、その周辺の低周波成分のピクセルを取り込むようにしてぼかされるため、高いぼかし効果が得られることとなる。一方、元の検査対象画像中の低周波成分(例えば輝度むら部分)のピクセルは、その周辺の取り込まれるピクセルも低周波成分であるため、ぼかし効果は低く、元の検査対象画像に比べてほとんど変化は見られない。したがって、ガウスぼかし処理により得られる出力画像(以下、ガウスぼかし画像という)は、元の検査対象画像中の高周波成分が平滑化されて、全体として低周波成分のみが残った画像となる。
続いて、CPU21は、元の検査対象画像から、上記ガウスぼかし画像を引き算処理する(ステップ63)。この引き算処理により、元の検査対象画像中の高周波成分から、ガウスぼかし画像中の対応位置の低周波成分が引き算されることで、元の高周波成分が残り、また元の検査対象画像中の低周波成分から、ガウスぼかし画像中の対応位置の低周波成分が引き算されることで、元の低周波成分は除去される。すなわち、この引き算処理により得られる画像は、元の検査対象画像中から低周波成分が除去され、高周波成分のみが残った画像となる。CPU21は、この引き算処理後の画像により、元の検査対象画像を更新してHDD25へ保存する(ステップ64)。
図6のフローチャートに戻り、CPU21は、全ての第1分割領域71について上記各検査対象画像の撮像処理を行ったか否か、及び上記ハイパスフィルタによるフィルタリング処理を全ての検査対象画像に対して行ったか否かを判断し(ステップ103、104)、全ての検査対象画像の撮像処理及びフィルタリング処理を行ったと判断した場合(Yes)には、このフィルタリング後の検査対象画像を用いて各分割領域のモデル画像を作成する処理へ移る(ステップ105)。なお、本実施形態においては、上記検査対象画像の撮像処理とハイパスフィルタ処理は並列的に行っているが、検査対象画像の撮像処理が全ての第1分割領域71について完了するのを待ってハイパスフィルタ処理を行うようにしても構わない(すなわち、上記ステップ102の処理とステップ103の処理が逆であっても構わない)。
ここで、モデル画像の作成処理について詳細に説明する。図11は、画像処理用PC10がモデル画像を作成するまでの処理の流れを示したフローチャートであり、図12は、画像処理用PC10がモデル画像を作成する様子を概念的に示した図である。
図11に示すように、まず、画像処理用PC10のCPU21は、上記ハイパスフィルタ処理後の検査対象画像のうち、各ダイ30間で対応するIDを有する検査対象画像をHDD25からRAM23へ読み出し(ステップ41)、読み出した各検査対象画像の位置合わせを行う(ステップ42)。具体的には、CPU21は、各ダイ30間で同一位置に存在する第1分割領域71を撮像した各検査対象画像中から、例えばプロテインチップ35の凹部50のエッジ部分等の形状を認識し、その形状が各検査対象画像間で重なるように、X及びY方向へのシフト及びθ方向への回転で調整しながら位置合わせを行う。
例えば、図12に示すように、CPU21は、各ダイ30間で同一位置に存在する第1分割領域71aを撮像した、対応するIDを有する各検査対象画像40a〜40f、・・・を読み出す。本実施形態においてはダイ30の数は88個であるため、対応するIDを有する各検査対象画像40の総数も88枚となる。CPU21は、この88枚の検査対象画像40を全て重ねて、凹部50の形状等を基に位置合わせする。このように、凹部50の形状等を基に位置合わせを行うことで、容易かつ正確な位置合わせが可能となる。
続いて、CPU21は、上記位置合わせができた状態で、各検査対象画像40中の同一位置の画素(ピクセル)毎に、平均輝度値を演算する(ステップ43)。CPU21は、第1分割領域71aの各検査対象画像40中の全ての画素分の平均輝度値を演算した場合(ステップ44のYes)には、この演算結果を基に、この平均輝度値から構成される画像をモデル画像45として生成し、HDD25へ保存する(ステップ45)。
CPU21は、以上の処理を繰り返して、各ダイ30間で対応する全ての第1分割領域71についてモデル画像45を作成したか否かを判断し(ステップ46)、全てのモデル画像45を作成したと判断した場合(Yes)には処理を終了する。
以上の処理により、プロテインチップ35のように、絶対的な良品サンプルが得られないMEMSデバイスの検査においても、実際の検査対象画像40を基にモデル画像45を作成することができる。各検査対象画像40には異物や傷、薄膜の割れ等の欠陥が存在している可能性もある。しかし、各ダイ30を複数(本実施形態においては234個)の第1分割領域71に分け、更に複数(本実施形態においては88個)のダイ30分の平均輝度値を算出することで、各検査対象画像40の欠陥は吸収され、理想形に極めて近いモデル画像45を作成することができ、高精度な欠陥検出が可能となる。
上述したように、一の第1分割領域71における各検査対象画像40は上記F1〜F3の各焦点毎に存在するため、モデル画像45もその焦点毎に作成される。したがって、本実施形態においては、第1分割領域71の数は各ダイ30において234個であるため、234×3=702枚のモデル画像が作成されることとなる。
図6のフローチャートに戻り、モデル画像45を作成した後は、CPU21は、各第1分割領域71毎に、このモデル画像45と、ハイパスフィルタ後の各検査対象画像40との差分抽出処理を行う(ステップ106)。
具体的には、CPU21は、上述のモデル画像45作成の際の位置合わせ処理と同様に、モデル画像45及び各検査対象画像40に存在する凹部50の形状を基にX、Y及びθ方向で調整しながら位置合わせを行い、両画像の引き算処理により差分を抽出し、2値化処理を行い、差分画像として出力する。
そして、CPU21は、この差分画像に対して、いわゆるBlob抽出によるフィルタリングを施す(ステップ107)。Blobとは、差分画像中の所定の(または所定範囲の)グレースケール値を有する画素の塊をいう。CPU21は、差分画像中から、このBlobのうち、所定の面積(例えば3ピクセル)以上のBlobのみを抽出する処理を行う。
図13は、Blob抽出処理の前後における差分画像を示した図である。同図(a)がBlob抽出前の差分画像60、同図(b)がBlob抽出後の差分画像(以下、Blob抽出画像65という)をそれぞれ示している。
同図(a)において、白く現れた部分がモデル画像45と検査対象画像40の差分として浮き出た部分である。なお、この差分画像60においては、差分を強調するため、元の差分画像に対して輝度値を例えば40倍程度強調する処理を施している。同図(a)に示すように、Blob抽出前の差分画像60においては、異物や傷等の欠陥とは別に、例えばCCDカメラ6のレンズ14の汚れや、光源7の照明の均一度等の種々の要因により、白抜きの破線で囲んだ部分に示す微小なノイズ84が存在している。このノイズ84が残ったままだと、欠陥の誤検出に繋がるため、このノイズ84を除去する必要がある。
このノイズ84は、異物や傷等の欠陥に比べて面積が小さい。そこで、同図(b)に示すように、この差分画像60に対して、所定面積以下のBlobを除去して所定面積よりも大きいBlobのみを抽出するフィルタリング処理を施すことで、上記ノイズ84を除去することができる。このBlob抽出処理により、Blob抽出画像65においては、プロテインチップ35の凹部50の薄膜の割れ81や、プロテインチップ35に付着した埃等の異物82のみが抽出される。なお、この時点では、CPU21は、これらの異物や割れ、傷等の欠陥の種類は認識しておらず、単に欠陥候補として認識している。
続いて、図6のフローチャートに戻り、Blob抽出処理により欠陥候補が検出された場合(ステップ108のYes)には、CPU21は、この欠陥候補が検出されたプロテインチップ35を高倍率で(狭い視野で)更に撮像する必要があるか否かを判断する(ステップ109)。すなわち、CPU21は、例えばこの欠陥候補が表れた検査対象画像40が属する第1分割領域71を更に詳細に高倍率で撮像することを指示するユーザ操作が入力されたか否かを判断し、高倍率撮像の必要があると判断した場合(Yes)には、欠陥候補が検出された第1分割領域71及び各ダイ30間で対応するIDを有する他の第1分割領域71を、更に細かく分割した第2分割領域72毎に高倍率でCCDカメラ6に撮像させる(ステップ113)。
後述する欠陥分類処理においては、例えば抽出されたBlobの面積に基づいて、欠陥であるか否かの判断及び欠陥の分類を行うが、低倍率で撮像された検査対象画像を基に作成されたBlob抽出画像65では、そのBlobの面積が正確に算出できない場合等もある。また、低倍率での撮像だと、欠陥の正確な形状が認識できずに、欠陥の正確な分類ができない場合も考えられる。そこで、プロテインチップ35を更に高倍率で撮像することで、後の欠陥か否かの判断及び欠陥分類処理を正確に行うことを可能としている。
図14は、欠陥候補が検出された第1分割領域71を第2分割領域72毎に高倍率で撮像する様子を概念的に示した図である。同図に示すように、例えばあるダイ30のある第1分割領域71aを撮像した検査対象画像から欠陥候補が検出された場合には、この第1分割領域71aを例えば更に3行×3列の計9個の各第2分割領域72に分割する。また、他のダイ30においてこの第1分割領域71aと対応するIDを有する第1分割領域71についても同様にそれぞれ第2分割領域72に分割する。各第2分割領域72には、各第1分割領域71と同様に、各ダイ30における各第2分割領域72の位置を識別するIDが付与されている。
CCDカメラ6は、この各第2分割領域72を上記第1分割領域71と同一のサイズ(VGAサイズ)で撮像する。すなわち、CCDカメラ6は、第1分割領域71の撮像時の3倍の倍率で第2分割領域72を撮像する。撮像された画像は、上記各第2分割領域のIDとともに検査対象画像として画像処理用PC10のHDD25等に保存される。
なお、各ダイ30の各第2分割領域72の撮像経路については、CPU21は、上記第1分割領域71の撮像時と同様に、上記図8の(a)と(b)のいずれか速い経路を選択する。すなわち、CPU21は、一のダイ30の分割領域71中の各第2分割領域72を全て撮像してから他のダイ30の対応する分割領域71中の各第2分割領域72を撮像していく経路と、各ダイ30の対応する第1分割領域71間において対応するIDを有する各第2分割領域72をまとめて撮像していく経路とのうちどちらの経路が早いかを判断し、早い経路で撮像させる。
欠陥候補が検出された第1分割領域71及びそれに対応する第1分割領域71中の第2分割領域72について撮像を終了すると(ステップ113)、CPU21は、上記ステップ102〜107の処理と同様に、各検査対象画像についてハイパスフィルタによるフィルタリング処理(ステップ114)及びモデル画像作成処理(ステップ117)を行い、モデル画像と、上記欠陥候補が検出された第1分割領域71中の各第2分割領域72を撮像した各検査対象画像との差分抽出処理を行い(ステップ118)、更にBlob抽出によるフィルタリング処理(ステップ119)を行う。
なお、第2分割領域72の各検査対象画像は上記第1分割領域71の検査対象画像よりも高解像度で撮像されたものであるため、ステップ118のBlob抽出処理において抽出するBlob領域の閾値(ピクセル)は、上記ステップ107における第1分割領域71毎のBlob抽出処理において抽出するBlob領域の閾値よりも大きい値に設定される。もちろん、その閾値(ピクセル)で換算される、プロテインチップ35上におけるBlobの実際の面積(μm)には変化はない。
図15は、第1分割領域71及び第2分割領域72の各検査対象画像から抽出された各Blob抽出画像65を比較して示した図である。同図(a)が第1分割領域71から抽出されたBlob抽出画像65a、同図(b)が第2分割領域72から抽出されたBlob抽出画像65bを示している。
同図に示すように、上記ステップ107で抽出された第1分割領域71aのBlob抽出画像65aにおいては、左端かつ下端の部分に異物82と思われる領域が白く浮き出ているが、その面積が微小なため、正確な面積値を算出することが困難である。そこで、同図(b)に示すように、第1分割領域71を9個の第2分割領域72に分割して、当該異物82が表れている部分の第2分割領域72を高倍率で撮像することで、その異物82が高解像度で表示され、その面積を正確に算出することが可能となる。
なお、上述のステップ109における高倍率撮像の要否判断を行わずに、ステップ108において欠陥候補が抽出された場合には、自動的に高倍率撮像を行うようにしてもよい。また、画像処理用PC10やモータ4及びエンコーダ5の性能が高く、処理時間が許容範囲に収まるような場合には、欠陥候補が抽出された第1分割領域71のみならず、全てのダイ30の全ての第1分割領域71中の第2分割領域72を撮像して、全ての第2分割領域72についてモデル画像45を作成するようにしても構わない。この場合、上記ステップ109における高倍率撮像の要否判断をすることなく、第1分割領域71についてのBlob抽出処理の完了後すぐに、第2分割領域72毎の撮像処理、ハイパスフィルタ処理、モデル画像作成処理を行い、欠陥候補が検出された第1分割領域71があるとCPU21が判断した場合にはその第1分割領域71中の各第2分割領域72についてBlob抽出処理を行うようにすればよい。
図6のフローチャートに戻り、上記ステップ109において高倍率撮像の必要がないと判断された場合(No)、または上記ステップ113〜ステップ119における第2分割領域72からのBlob抽出処理が完了した場合には、CPU21は、Blob抽出画像65に表れた欠陥候補の分類処理を行う(ステップ110)。
すなわち、CPU21は、Blob抽出画像65中に白く表れた各Blobについて、その面積、周囲長、非真円度、アスペクト比等の特徴点に基づいて、各Blobが欠陥であるか否かを判断し、またその欠陥の種類は異物、傷、割れ等のうちいずれであるかを分類する。
具体的には、画像処理用PC10は、異物、傷、割れ等の欠陥の種類毎にそれらのサンプル画像を集めてそれらの特徴点データをHDD25等に特徴点データベースとして保存しておき、その保存された特徴点データと、検査対象の各Blob抽出画像65中の各Blobから検出された各特徴点との比較を行う。
例えば、本実施形態における異物は一辺が数μm〜数十μm程度のものであり、傷はその長さが数μm〜数百μm程度である。また異物と傷とを比較すると、異物に比べて傷はそのアスペクト比が極端に横長または縦長となり、周囲長も長くなる。更に、薄膜の割れは凹部50のエッジ部において曲線状に現れるが、正常なものに比べて凹部50の真円度が低下する。画像処理用PC10は、これらのデータを特徴点データとして保存しておき、検出されたBlobの各特徴点との比較により欠陥の分類を行う。
また、上述したように、本実施形態におけるプロテインチップ35は、凹部50の底面52の薄膜53に径が例えば数μmの孔55を有しており、その孔55は試薬を排出する役割を果たしている。したがって、凹部50内に異物が付着している場合でも、その数μmの孔55よりも径が小さい場合には試薬とともに孔55から排出されるため、当該プロテインチップ35を用いたスクリーニング時に問題となることはない。したがって、異物についてはその孔55の径を閾値として、それよりも径が小さい異物については欠陥として扱わないこととする。一方、傷や割れについては、そこから試薬が漏れることで正常なスクリーニングが行えなくなるため、無条件に欠陥として扱う。
上述したように、第1分割領域71から抽出されたBlob抽出画像65ではその特徴点を正確に測定することができない場合には、CPU21は、更に高倍率で撮像した第2分割領域72から抽出されたBlob抽出画像65を用いて特徴点の測定を行い、各種欠陥の分類を行う。このように、必要に応じて高倍率で撮像することで、欠陥検出後の処理をスムーズに行わせることができる。
そして、CPU21は、全ての欠陥候補について欠陥の有無の判断及び欠陥の分類を行った場合(ステップ111のYES)には、検出結果としてBlob抽出画像及び検出された欠陥の種類に関する情報を例えば表示部26へ出力し(ステップ112)、処理を終了する。このとき、画像処理用PC10は、例えばどの種類の欠陥がウェハ1上のどの位置に存在するかが一目で認識できるような画像を表示部26に表示するようにしてもよい。
ユーザは、出力された結果を基に、異物が存在する場合にはその除去作業を行い、また傷や割れが存在する場合にはそのプロテインチップ35を不良品として廃棄する。なお、ステップ108において欠陥候補が検出されない場合には、検査対象のプロテインチップ35は良品として処理され、欠陥検出処理を終了する。
以上の動作により、本実施形態によれば、良品のサンプルを取得することが困難なプロテインチップ35のようなMEMSデバイスにおいても、各第1分割領域71または第2分割領域72毎の検査対象画像40を基にモデル画像を作成することができるため、高精度な欠陥検出処理が可能となる。また、同一の光学条件、照明条件の下で撮像された各検査対象画像40を基にモデル画像45を作成するため、それらの条件の違いによる誤検出を防ぐことができる。
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上述の実施形態においては、検査対象のMEMSデバイスとしてプロテインチップを適用していたが、MEMSデバイスはこれに限られるものではない。例えば、MEMSデバイスとして電子ビーム照射プレート(EB窓)を適用することも可能である。
図19は、この電子ビーム照射プレートの外観を示した図である。同図(a)が上面図、同図(b)が同図(a)におけるZ方向の断面図をそれぞれ示している。
同図に示すように、電子ビーム照射プレート90は、電子ビーム(EB)を照射するための複数の窓孔95を有するプレート92と、この各窓孔95を覆うように設けられた薄膜部91とを有する。
プレート92のX方向の長さw及びY方向の長さlはそれぞれ例えば数十mmの長方形状に形成され、Z方向の長さhは例えば数mm程度に形成されるが、これらの長さ及び形状に限られない。また各窓孔95は例えば一辺sが数mmの正方形状であるが、この長さ及び形状に限られず、長方形状であってもよい。また窓孔95は6行×9列の計54個設けられるが、この数に限られない。
この電子ビーム照射プレート90は、図示しない真空容器の端部と接続されることで電子ビーム照射装置を構成する。当該真空容器の内部に設けられた電子ビーム発生器から発射された電子ビーム(EB)が、同図(b)の矢印に示すように窓孔95を介して大気中に放出され、対象物に照射される。この電子ビーム照射装置は、電子ビームが照射される対象物の例えば殺菌、物理的特性の改質、化学的物性の改質等、様々な用途に用いられる。薄膜91を設けることで、真空状態を維持したまま電子ビームを照射することが可能となる。なお、薄膜91を複数重ねて多層膜構造としても構わない。
この電子ビーム照射プレート90も、上述の実施形態におけるプロテインチップ35と同様に、フォトリソグラフィ技術を用いたエッチング処理等によりウェハ1上の各ダイ30に形成される。この場合各ダイのサイズは上記プレート92のサイズと同一となる。
欠陥検出装置100は、この電子ビーム照射プレート90に対しても、上述のプロテインチップ35と同様の撮像処理、ハイパスフィルタ処理、モデル画像作成処理、Blob抽出処理等を行い、電子ビーム照射プレート90上の異物や傷、割れ等の欠陥の検出を行う。また、低倍率と高倍率による撮像、Z方向における複数焦点における撮像も同様に可能である。複数焦点において撮像する場合、例えばプレート92の、薄膜91が設けられた面(上面)を第1焦点位置とし、プレート92の、薄膜91とは反対側の面(底面)を第2焦点位置としてそれぞれ撮像する。
なお、モデル画像作成処理及びBlob抽出処理においては、各検査対象画像中に現れた窓孔95のエッジ形状が重なるように各検査対象画像をX方向、Y方向及びθ方向で調整しながら位置合わせを行う。
また、この電子ビーム照射プレート90の検査においては、例えば異物として分類する場合の閾値等、欠陥を分類する場合の特徴点は上記プロテインチップ35の検査の場合とは異なり、画像処理用PC10は、電子ビーム照射プレート90のサンプル等を基に、独自の特徴点データを作成して欠陥を分類する。
また以上説明したプロテインチップ35及び電子ビーム照射プレート90以外にも、例えば加速度センサや圧力センサ、エアフローセンサ等の各種センサ、インクジェットプリンタ用のプリンタヘッドや反射型プロジェクタ用のマイクロミラーアレイ、その他のアクチュエータ等、及び各種のバイオチップ等の他のMEMSデバイスを検査対象物として適用することが可能である。
上述の実施形態においては、検査対象画像40及びモデル画像45、差分画像60及びBlob抽出画像65等、画像処理に必要な各画像はHDD25に記憶するようにしていたが、これらの画像はRAM23に一時的に記憶するものであってもよいし、RAM23とは別に設けたバッファ領域に一時的に記憶し、欠陥分類処理が終了次第消去するようにしても構わない。また、上記各検査対象画像のうち、差分抽出により差分が抽出されなかった画像、すなわち欠陥が検出されなかった画像については、その後の処理においては不要となるため、検出されなかったことが判明した時点で逐一消去するようにしても構わない。更に、低倍率で撮像した第1分割領域71の検査対象画像について、更に高倍率で第2分割領域72を撮像する場合、第2分割領域72の撮像後は、第1分割領域71の検査対象画像は不要となるため、それらの画像は、第2分割領域72の撮像が完了した時点で消去するようにしても構わない。上記実施形態においては撮像する画像の数が膨大であるため、このように処理することで、RAM23やHDD25の記憶容量を削減して画像処理用PCの負荷を軽減することが可能となる。
上述の実施形態においては、XYZステージ3をZ方向に移動させて複数の焦点位置で撮像していたが、CCDカメラ6をZ方向に移動可能として複数の焦点位置で撮像するようにしてもよいし、CCDカメラを複数の焦点位置毎に複数用意して撮像するようにしても勿論構わない。
上述の実施形態においては、プロテインチップ35の各凹部50を3つの焦点位置でそれぞれ撮像していたが、画像処理用PC10は、検査対象のMEMSデバイスの、CCDカメラ6の光軸方向の高さを測定し、この算出された高さに応じて、焦点位置の数を決定するようにしてもよい。具体的には、高さ測定用の光干渉計等やレーザースケールのセンサを別途設ければよい。そして、画像処理用PC10は、例えばCCDカメラ6のレンズ14の焦点深度がカバーできる範囲等に応じて、高さ方向において所定間隔で焦点位置を設定する。これにより、いかなる高さを有する微小構造体でも適切に漏れなく欠陥を検出することができる。
上述の実施形態においては、異なる焦点位置で撮像した各検査対象画像を基に、焦点位置毎にモデル画像を作成し、焦点位置毎の差分画像及びBlob抽出画像を作成して欠陥をそれぞれ検出していた。しかし、例えば異なる焦点位置毎に異物が存在する場合には、ユーザはその焦点位置毎の検出結果をそれぞれ参照してその都度除去することとなり、効率が悪い。そこで、画像処理用PC10は、複数焦点毎のBlob抽出画像を一の画像として合成して表示部26に出力するようにしても構わない。これにより、ユーザは各焦点位置の欠陥を人目で確認することができ、欠陥検出後の処理をよりスムーズに行わせることができる。
本発明の一実施形態に係る欠陥検出装置の構成を示した図である。 本発明の一実施形態における画像処理用PCの構成を示したブロック図である。 本発明の一実施形態におけるウェハの上面図である。 本発明の一実施形態におけるウェハの各ダイのうちの一つを示した上面図である。 本発明の一実施形態におけるプロテインチップのうち一つの凹部を拡大して示した図である。 本発明の一実施形態において欠陥検出装置が欠陥を検出するまでの動作の大まかな流れを示したフローチャートである。 本発明の一実施形態において各ダイを複数の分割領域に分けた様子を示した図である。 本発明の一実施形態において、CCDカメラがプロテインチップを分割領域毎に撮像する際の撮像位置の軌跡を示した図である。 本発明の一実施形態において、CCDカメラが異なる焦点位置で検査対象画像を撮像する様子を示した図である。 本発明の一実施形態におけるハイパスフィルタ処理の詳細な流れを示したフローチャートである。 本発明の一実施形態において、画像処理用PCがモデル画像を作成するまでの処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の一実施形態において、画像処理用PCがモデル画像を作成する様子を概念的に示した図である。 本発明の一実施形態におけるBlob抽出処理の前後における差分画像を示した図である。 本発明の一実施形態において、欠陥候補が検出された第1分割領域を第2分割領域毎に高倍率で撮像する様子を概念的に示した図である。 本発明の一実施形態において、第1分割領域及び第2分割領域の各検査対象画像から抽出された各Blob抽出画像を比較して示した図である。 本発明の他の実施形態における電子ビーム照射プレートの外観を示した図である。
符号の説明
1…半導体ウェハ(ウェハ)
3…XYZステージ
4…モータ
5…エンコーダ
6…CCDカメラ
7…光源
10…画像処理用PC
14…レンズ
21…CPU
22…ROM
23…RAM
24…入出力インタフェース
25…HDD
26…表示部
27…操作入力部
30…ダイ(半導体チップ、チップ)
35…プロテインチップ
40…検査対象画像
45…モデル画像
50…凹部
51…上面
52…底面
53、91…薄膜
60…差分画像
65…Blob抽出画像
71…第1分割領域
72…第2分割領域
81…割れ
82…異物
84…ノイズ
90…電子ビーム照射プレート
92…プレート
95…窓孔
100…欠陥検出装置

Claims (15)

  1. 半導体ウェハ上の複数のダイにそれぞれ形成された微小構造体の、前記各ダイの垂直方向における高さを測定する測定手段と、
    前記測定された高さに応じて、前記高さ方向における少なくとも2つの異なる第1の焦点位置及び第2の焦点位置を決定する決定手段と、
    前記微小構造体を、前記各ダイの領域が複数に分割された分割領域毎に、かつ、前記決定された第1の焦点位置及び第2の焦点位置において、それぞれ撮像する撮像手段と、
    前記撮像された各分割領域毎の前記第1及び第2の焦点位置の画像を、前記各ダイ内における前記各分割領域の位置を識別する識別情報とそれぞれ対応付けて第1及び第2の検査対象画像として記憶する記憶手段と、
    前記各第1及び第2の検査対象画像のうち、前記各ダイ間で前記識別情報が対応する各分割領域の各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ平均化した各平均画像を第1及び第2のモデル画像として前記識別情報毎にそれぞれ作成するモデル画像作成手段と、
    前記作成された各第1及び第2のモデル画像と、当該各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像との差分をそれぞれ第1及び第2の差分画像として抽出することで、前記第1及び第2の焦点位置における前記微小構造体の欠陥を検出する検出手段と
    を具備することを特徴とする欠陥検出装置。
  2. 請求項1に記載の欠陥検出装置であって、
    前記モデル画像作成手段は、前記識別情報が対応する各検査対象画像を構成する画素毎にそれぞれ輝度値の平均値を算出する手段を有することを特徴とする欠陥検出装置。
  3. 請求項1に記載の欠陥検出装置であって、
    前記撮像手段は、前記各ダイ間で対応する識別情報を有する各分割領域の前記微小構造体を連続して撮像することを特徴とする欠陥検出装置。
  4. 請求項1に記載の欠陥検出装置であって、
    前記撮像手段は、一の前記ダイ内の全ての分割領域の微小構造体を撮像した後、当該一の前記ダイに隣接する他の前記ダイの各分割領域の微小構造体を撮像することを特徴とする欠陥検出装置。
  5. 請求項1に記載の欠陥検出装置であって、
    前記第1及び第2の差分画像を一の画像として合成した合成差分画像を生成して出力する手段を更に具備する
    ことを特徴とする欠陥検査装置。
  6. 請求項1に記載の欠陥検出装置であって、
    前記微小構造体は、試薬及び当該試薬と交差反応する抗体を導入するための薄膜状の底面を有する複数の凹部と、前記抗体と反応しない前記試薬を排出するために前記各凹部の底面に複数設けられた孔とを有する、スクリーニング検査用の容器であることを特徴とする欠陥検出装置。
  7. 請求項に記載の欠陥検出装置であって、
    前記モデル画像作成手段は、前記各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像の平均化に先立って、当該各第1及び第2の検査対象画像中の前記容器の各凹部の形状を基に各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ位置合わせする手段を有することを特徴とする欠陥検出装置。
  8. 請求項に記載の欠陥検出装置であって、
    前記容器は前記底面から所定距離を置いて上面を有し、
    前記第2の焦点位置は、第3の焦点位置と、当該第3の焦点位置とは異なる第4の焦点位置とからなり、
    前記撮像手段は、前記容器の前記上面を前記第1の焦点位置とし、前記底面を前記第3の焦点位置とし、前記上面と前記底面との間の所定位置を前記第4の焦点位置として前記容器をそれぞれ撮像する
    ことを特徴とする欠陥検出装置。
  9. 請求項1に記載の欠陥検出装置であって、
    前記微小構造体は、複数の電子ビームを照射するための複数の窓孔を有するプレート部材と、当該各窓孔を覆うように設けられた薄膜とを有する電子ビーム照射プレートであることを特徴とする欠陥検出装置。
  10. 請求項に記載の欠陥検出装置であって、
    前記モデル画像作成手段は、前記各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像の平均化に先立って、当該各第1及び第2の検査対象画像中の前記電子ビーム照射プレートの各窓孔の形状を基に各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ位置合わせする手段を有することを特徴とする欠陥検出装置。
  11. 請求項に記載の欠陥検出装置であって、
    前記電子ビーム照射プレートは、前記薄膜が設けられる側の上面と、当該上面に所定距離を置いて対向する底面を有し、
    前記撮像手段は、前記上面を前記第1の焦点位置とし、前記底面を第2の焦点位置として前記電子ビーム照射プレートをそれぞれ撮像する
    ことを特徴とする欠陥検出装置。
  12. 半導体ウェハ上の複数のダイにそれぞれ形成された微小構造体の、前記各ダイの垂直方向における高さを測定するステップと、
    前記測定された高さに応じて、前記高さ方向における少なくとも2つの異なる第1の焦点位置及び第2の焦点位置を決定するステップと、
    前記微小構造体を、前記各ダイの領域が複数に分割された分割領域毎に、かつ、前記決定された第1の焦点位置及び第2の焦点位置において、それぞれ撮像するステップと、
    前記撮像された各分割領域毎の前記第1及び第2の焦点位置の画像を、前記各ダイ内における前記各分割領域の位置を識別する識別情報とそれぞれ対応付けて第1及び第2の検査対象画像として記憶するステップと、
    前記各第1及び第2の検査対象画像のうち、前記各ダイ間で前記識別情報が対応する各分割領域の各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ平均化した各平均画像を第1及び第2のモデル画像として前記識別情報毎にそれぞれ作成するステップと、
    前記作成された各第1及び第2のモデル画像と、当該各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像との差分をそれぞれ第1及び第2の差分画像として抽出することで、前記第1及び第2の焦点位置における前記微小構造体の欠陥を検出するステップと
    を具備することを特徴とする欠陥検出方法。
  13. 半導体ウェハ上の複数のダイにそれぞれ形成された微小構造体の、前記各ダイの垂直方向において測定された高さに応じて、前記高さ方向における少なくとも2つの異なる第1の焦点位置及び第2の焦点位置を決定する決定手段と、
    前記微小構造体が、前記各ダイの領域が複数に分割された分割領域毎に、かつ、前記決定された第1の焦点位置及び第2の焦点位置において、それぞれ撮像された各分割領域毎の前記第1及び第2の焦点位置の画像を、前記各ダイ内における前記各分割領域の位置を識別する識別情報とそれぞれ対応付けて第1及び第2の検査対象画像として記憶する記憶手段と、
    前記各第1及び第2の検査対象画像のうち、前記各ダイ間で前記識別情報が対応する各分割領域の各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ平均化した各平均画像を第1及び第2のモデル画像として前記識別情報毎にそれぞれ作成するモデル画像作成手段と、
    前記作成された各第1及び第2のモデル画像と、当該各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像との差分をそれぞれ第1及び第2の差分画像として抽出することで、前記第1及び第2の焦点位置における前記微小構造体の欠陥を検出する検出手段と
    を具備することを特徴とする情報処理装置。
  14. 半導体ウェハ上の複数のダイにそれぞれ形成された微小構造体の、前記各ダイの垂直方向において測定された高さに応じて、前記高さ方向における少なくとも2つの異なる第1の焦点位置及び第2の焦点位置を決定するステップと、
    前記微小構造体が、前記各ダイの領域が複数に分割された分割領域毎に、かつ、前記決定された第1の焦点位置及び第2の焦点位置において、それぞれ撮像された各分割領域毎の前記第1及び第2の焦点位置の画像を、前記各ダイ内における前記各分割領域の位置を識別する識別情報とそれぞれ対応付けて第1及び第2の検査対象画像として記憶するステップと、
    前記各第1及び第2の検査対象画像のうち、前記各ダイ間で前記識別情報が対応する各分割領域の各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ平均化した各平均画像を第1及び第2のモデル画像として前記識別情報毎にそれぞれ作成するステップと、
    前記作成された各第1及び第2のモデル画像と、当該各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像との差分をそれぞれ第1及び第2の差分画像として抽出することで、前記第1及び第2の焦点位置における前記微小構造体の欠陥を検出するステップと
    を具備することを特徴とする情報処理方法。
  15. 情報処理装置に、
    半導体ウェハ上の複数のダイにそれぞれ形成された微小構造体の、前記各ダイの垂直方向において測定された高さに応じて、前記高さ方向における少なくとも2つの異なる第1の焦点位置及び第2の焦点位置を決定するステップと、
    前記微小構造体が、前記各ダイの領域が複数に分割された分割領域毎に、かつ、前記決定された第1の焦点位置及び第2の焦点位置において、それぞれ撮像された各分割領域毎の前記第1及び第2の焦点位置の画像を、前記各ダイ内における前記各分割領域の位置を識別する識別情報とそれぞれ対応付けて第1及び第2の検査対象画像として記憶するステップと、
    前記各第1及び第2の検査対象画像のうち、前記各ダイ間で前記識別情報が対応する各分割領域の各第1及び第2の検査対象画像をそれぞれ平均化した各平均画像を第1及び第2のモデル画像として前記識別情報毎にそれぞれ作成するステップと、
    前記作成された各第1及び第2のモデル画像と、当該各第1及び第2のモデル画像に前記識別情報が対応する前記各第1及び第2の検査対象画像との差分をそれぞれ第1及び第2の差分画像として抽出することで、前記第1及び第2の焦点位置における前記微小構造体の欠陥を検出するステップと
    を実行させるためのプログラム。
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