JP4097443B2 - リチウム二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は正極合剤が正極集電体に塗布された正極と、負極合剤が負極集電体に塗布された負極がセパレータを介して相対向するように配置された電極群を備えたリチウム二次電池に係わり、特に、正極と負極が内部短絡しにくい構造の電極群を備えたリチウム二次電池の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、小型ビデオカメラ、携帯電話、ノートパソコン等の携帯用電子・通信機器等に用いられる電池として、リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な黒鉛を負極活物質とし、リチウム含有コバルト酸化物(LiCoO2)、リチウム含有マンガン酸化物(LiMn2O4)等のリチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質とするリチウム二次電池が、小型軽量でかつ高容量な電池として広く使用されるようになった。
【0003】
ところで、この種のリチウム二次電池が使用される機器においては、電池を収容するスペースが角形(扁平な箱形)であることが多いことから、発電要素を角形外装缶に収容して形成した角形電池が使用されることが多い。このような角形電池は以下のようにして作製されるのが一般的である。
【0004】
即ち、まず、正極集電体に正極活物質を含有する正極合剤を塗布して正極板を作製するとともに、負極集電体に負極活物質を含有する負極合剤を塗布して負極板を作製する。この後、これらの正極板と負極板をセパレータを介して相対向させた後、これらを渦巻状に巻回して渦巻状電極群とする。この渦巻状電極群を加圧成形して、横断面形状が長円形状(一対の直線部と曲部を有する)の渦巻状電極群とする。これを角形外装缶に収容し、非水電解液を注液して角形リチウム二次電池としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のようにして角形リチウム二次電池を作製すると、その製造過程において、突発的に1〜3ppmの割合で内部短絡が生じた角形リチウム二次電池が製造されるという問題を生じた。そこで、内部短絡が生じた角形リチウム二次電池を解体して、短絡が生じた原因を調査した結果、図2(なお、図2は横断面形状が長円形状の渦巻状電極群の最外周部の曲部近傍のみを示している)に示すような結果が得られた。即ち、渦巻状電極群の最外周部の直線部のX部(正極合剤の未塗布部で正極集電体11と負極合剤22の塗布部が対向する箇所)および直線部のY部(正極集電体11と負極集電体21が対向する箇所)で短絡が発生していることが分かった。
【0006】
これは、横断面形状が一対の直線部と曲部を有する長円形状の渦巻状電極群を作製する際に、渦巻状電極群を加圧成形すると、横断面形状が長円形状の電極群の直線部に存在するセパレータ30は圧縮力を受けて耐絶縁性が低下する。そして、このように耐絶縁性が低下した状態のセパレータ30を介して、図2に示すように、正極合剤層12の端部12bと負極板20とが対向(図2のX部)し、負極合剤層22の端部22bと正極集電体11とが対向(図2のY部)することとなる。
【0007】
この場合、これらの対向部(図2のX部およびY部)が電極群xの直線部内に存在するように配置されていると、電極群xの直線部内のX部あるいはY部に異物(この異物は鉄、ニッケル等の微小金属粒子などである)が混入すれば、この異物が耐絶縁性が低下した状態のセパレータ30を突き破って、正極集電体11と負極合剤22の塗布部(X部)で短絡が生じたり、あるいは正極集電体11と負極集電体21の対向部(Y部)で短絡が生じる。このような集電体を介する短絡は、電気抵抗の低い部分の短絡であり、内部短絡による大電流が流れたり、あるいは内部短絡による熱損傷が生じるようになる。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点を解消するためになされたものであって、渦巻状電極群を加圧成形しても正極と負極が短絡しないような配置構造にして、電池製造時に内部短絡が生じにくい構造のリチウム二次電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のリチウム二次電池は、正極合剤が正極集電体に塗布された正極と、負極合剤が負極集電体に塗布された負極がセパレータを介して相対向するように配置された電極群を備えており、この電極群は横断面形状が一対の直線部と一対の曲部からなる長円形状になるように正極と負極がセパレータを介して相対向するように巻回されているとともに、電極群の最外周部に配置された正極および負極のセパレータを介して相対向する部分の合剤の塗布部と未塗布部との各境界が当該電極群の一対の曲部の一方のみに配置されるように巻回されていることを特徴とする。
【0010】
このように、正極合剤あるいは負極合剤の塗布部と未塗布部との境界が横断面形状が長円形状の電極群の曲部内に存在するように配置されていると、渦巻状電極群を横断面形状が長円形状の電極群とするために加圧成形しても、電極群の曲部内に存在するセパレータは圧縮力を受けることが少ないために、耐絶縁性が低下することがない。
【0011】
これにより、電極群の曲部内に正極合剤層の端部および負極合剤層の端部が存在すれば、これらの端部から延出する正極集電体と負極集電体がセパレータを介して短絡することが防止できるようになる。この結果、電極群の曲部内に異物が混入したとしても、この部分に存在するセパレータの耐絶縁性が優れているため、内部短絡による大電流が流れたりあるいは内部短絡による熱損傷が生じることが未然に防止できるようになる。
【0012】
ここで、電池外装缶が正極端子を兼ねる場合、正極集電体の巻終部分から所定の長さまでは、正極集電体両面に正極合剤を塗布しない露出部を設け、正極集電タブを設置する部分とし、さらに巻き始め部分に向かって正極集電体の片面のみに正極合剤層が存在するように正極合剤を塗布する。
【0013】
そして、正極集電体の片面のみに正極合剤層が存在する側が渦巻状電極群の内側に向くように巻回して、渦巻状電極群の最外周部分を正極集電体の露出部とする。これにより、電極群の最外周の電池反応に寄与しない部分の正極合剤を減少させて、その分、電池反応に寄与する部分の正極合剤を増加させることが可能となるので、放電容量が向上したリチウム二次電池が得られるようになる。
【0014】
なお、外装缶が負極端子を兼ねる場合には、負極集電体の巻終部分から所定の長さまでは、負極集電体両面に負極合剤を塗布しない露出部を設け、さらに巻き始め側に向かって負極集電体の片面のみに負極合剤層が存在するように負極合剤を塗布し、渦巻状電極群の最外周部分を負極集電体の露出部とするのが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
ついで、本発明の実施の形態を図1に基づいて以下に説明するが、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の目的を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。なお、図1は本発明の実施例の電極群の一部を模式的に示す断面図であり、図2は従来例(比較例)の電極群の一部を模式的に示す断面図である。
【0016】
1.正極の作製
まず、正極合剤として、コバルト酸リチウム(LiCoO2)85質量部と、導電剤としての黒鉛粉末5質量部とカーボンブラック5質量部とを充分に混合した。この後、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶かした結着剤としてのフッ化ビニリデン系重合体を固形分として5質量部となるように混合して、正極合剤スラリーを作製した。ついで、得られた正極合剤スラリーを厚みが20μmの正極集電体(アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔)11の両面にドクターブレード法により塗布して、正極集電体11の両面に正極合剤層12を形成した。ついで、乾燥後、所定の厚みになるまでローラプレス機により圧延して正極板10を作製した。
【0017】
この場合、正極集電体11の巻終部分から20mmまでは、正極集電体11の両面に正極合剤層12が存在せず(正極合剤スラリーの未塗布部分)に正極集電体11の露出部分とし、それから50mmまでは正極集電体11の片面のみに正極合剤層12が存在する(正極板10の片面は正極集電体11の露出部となる)ように、正極合剤スラリーを塗布するようにした。そして、この正極板10を巻回する場合、正極集電体11の片面のみに正極合剤層12が存在する側が渦巻状電極群の内側に向くように巻回することによって、渦巻状電極群の最外周部分を正極集電体11にすることができる。
【0018】
2.負極の作製
一方、天然黒鉛(Lc値が150Å以上で、d値が3.38Å以下のもの)粉末95質量部に、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶かした結着剤としてのフッ化ビニリデン系重合体を固形分として5質量部となるように混合して、負極合剤スラリーを調製した。この後、得られた負極合剤スラリーを厚みが18μmの負極集電体(銅箔)21の両面にドクターブレード法により塗布して、負極集電体21の両面に負極合剤層22を形成した。ついで、乾燥後、所定の厚みになるまでローラプレス機により圧延し、端部に負極リードを溶接して負極板20を作製した。
【0019】
3.渦巻状電極群の作製
(1)実施例
上述のようにして作製した正極板10と負極板20とを用い、これらの正極板10と負極板20がポリエチレン製のセパレータ30を介して相対向するように配置した後、渦巻状に巻回して渦巻状電極群とした。なお、この渦巻状電極群の作製において、正極集電体11の露出部が渦巻状電極群の最外周部分に配置されるように巻回した。
【0020】
ついで、この渦巻状電極群を加圧成形して、横断面形状が長円形状(一対の直線部と曲部とを有する)の渦巻状電極群が得られるようにした。このとき、図1に示すように、正極集電体11の片面のみに存在する正極合剤層12の端部12aが、横断面形状が長円形状の曲部A内に存在するように配置するとともに、負極集電体21の両面に存在する負極合剤層22の端部22aも長円形状の曲部A内に存在するように配置した。このようにして作製した渦巻状電極群を実施例の電極群aとした。
【0021】
(2)比較例(従来例)
一方、上述のようにして作製した正極板10と負極板20とを用い、正極板10と負極板20がポリエチレン製のセパレータ30を介して相対向するように配置した後、渦巻状に巻回して渦巻状電極群とした。なお、この渦巻状電極群の作製においても、正極集電体11の露出部が渦巻状電極群の最外周部分に配置されるように巻回した。
【0022】
ついで、この渦巻状電極群を加圧成形して、横断面形状が長円形状(一対の直線部と曲部とを有する)の渦巻状電極群が得られるようにした。このとき、図2に示すように、正極集電体11の片面のみに存在する正極合剤層12の端部12bが横断面形状が長円形状の直線部B内に存在するように配置するとともに、負極集電体21の両面に存在する負極合剤層22の端部22bも横断面形状が長円形状の直線部内に存在するように配置した。このようにして作製した渦巻状電極群を比較例の電極群xとした。
【0023】
4.リチウム二次電池の作製
ついで、上述のように作製した渦巻状電極群a,xを、それぞれ図示しない角形の金属製外装缶に挿入し、各集電体から延出する集電タブを各端子に溶接した後、金属製外装缶と封口板との接合部あるいは接合部付近にレーザー光を照射することによって、両者を溶接した。レーザー溶接後、封口体上面にある中空キャップのかしめられた上端部に電池キャップを固定する前に、封口板の透孔から電外装缶内部に非水電解液を注液した。電解液注液後は、電池キャップを固定してリチウム二次電池AおよびXをそれぞれ作製した。なお、電極群aを用いたものをリチウム二次電池Aとし、電極群xを用いたものをリチウム二次電池Xとした。
【0024】
ここで、電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との等体積混合溶媒に、LiPF6を1モル/リットル溶解した非水電解液を注入した。なお、溶媒に溶解される溶質としては、LiPF6以外に、LiBF4、LiCF3SO3、LiAsF6、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3SO2)3、LiCF3(CF2)3SO3等を用いてもよい。さらに、ポリマー電解質、ポリマーに非水電解液を含浸させたようなゲル状電解質、固体電解質なども使用できる。
【0025】
また、混合溶媒としては、上述したエチレンカーボネート(EC)にジエチルカーボネート(DEC)を混合したもの以外に、水素イオンを供給する能力のない非プロトン性溶媒を使用し、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(VC)、ブチレンカーボネート(BC)、γ−ブチロラクトン(GBL)等の有機溶媒や、これらとジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、1,2−ジメトキシ工タン(DME)、エトキシメトキシエタン(EME)などの低沸点溶媒との混合溶媒を用いてもよい。
【0026】
5.内部短絡の測定
ついで、電池Aおよび電池Xの製造後に、電池Aおよび電池Xの電池電圧を測定した。そして、電池電圧値がほぼ0V以下であった電池を内部短絡が発生していると判定し、その内部短絡の発生率の測定を行うと、下記の表1に示すような結果が得られた。なお、表中の発生率は、1日の製造分を1ロットとし、電池Aおよび電池Xを各々30ロット製造したなかで、最も内部短絡発生率が高かったロットの結果である。
【0027】
【表1】
【0028】
上記表1の結果から明らかなように、電池Xにおいては内部短絡発生率が3ppmと大きいロットがあったのに対して、電池Aにおいては、内部短絡発生率が0.4ppm以下と小さいことが分かる。これは、電池Xにおいては、渦巻状電極群を加圧成形して、横断面形状が長円形状の渦巻状電極群xを作製する際に、横断面形状が長円形状の電極群の直線部に存在するセパレータ30は圧縮力を受けて耐絶縁性が低下する。そして、このように耐絶縁性が低下した状態のセパレータ30を介して、図2に示すように、正極合剤層12の端部12bと負極板20とが対向(図2のX部)し、負極合剤層22の端部22bと正極集電体11とが対向(図2のY部)することとなる。
【0029】
このように、これらの対向部(図2のX部およびY部)が電極群xの直線部内に存在するように配置されていると、電極群xの直線部内のX部あるいはY部に異物が混入すれば、この異物が耐絶縁性が低下した状態のセパレータ30を突き破って、正極集電体11と負極合剤22の塗布部(X部)で短絡が生じたり、あるいは正極集電体11と負極集電体21の対向部(Y部)で短絡が生じるといった集電体を介した短絡の場合、大電流が流れて内部短絡に至り、さらに熱発生が大きくなると熱損傷が生じることが考えられる。
【0030】
一方、電池Aにおいては、この渦巻状電極群を加圧成形して、横断面形状が長円形状の渦巻状電極群aを作製する際に、正極集電体11の片面のみに存在する正極合剤層12の端部12aが電極群aの曲部A内に存在し、かつ負極集電体21の両面に存在する負極合剤層22の端部22aも電極群aの曲部A内に存在するように配置して加圧成形を施すようにしている。ここで、電極群aの曲部A内に存在するセパレータ30は加圧成形を行っても圧縮力を受けることが少ないために、耐絶縁性が低下することがない。
【0031】
このため、電極群aの曲部A内に正極合剤層12の端部12aおよび負極合剤層22の端部22aが存在すれば、これらの端部から延出する正極集電体11と負極集電体21がセパレータ30を介して短絡することが防止できるようになる。この結果、電極群aの曲部A内に異物が混入したとしても、この部分に存在するセパレータ30の耐絶縁性が優れているため、内部短絡あるいは熱損傷が生じることが未然に防止できるようになる。
【0032】
ただし、横断面形状が長円形状の渦巻状電極群aの平面部に存在するセパレータ30は、加圧成形により圧縮力を受けて耐絶縁性が低下しているため、この部分に異物が混入した場合は正極合剤層12と負極合剤層22とが短絡する場合がある。しかしながら、このような短絡は集電体を介した短絡でないため、大電流が流れることはなく、微小短絡にとどまるため、電圧不良を生じることがある程度で、致命的な短絡が生じることはない。
【0033】
なお、上述した実施の形態においては、正極集電体11と電池外装缶(この場合、外装缶は正極端子を兼用する)の内面とを接触させる構成にするために、渦巻状電極群の最外周部分に正極集電体11を配置する構成とする例について説明したが、負極集電体21と電池外装缶の内面とを接触させる構成にしてもよい。この場合、負極集電体21の片面のみに負極合剤層22が存在する側が渦巻状電極群の内側に向くように巻回することによって、渦巻状電極群の最外周部分を負極集電体21にすることができ、この負極集電体21と電池外装缶(この場合、外装缶は負極端子を兼用する)の内面とを直接接触させるようにすればよい。
【0034】
また、上述した実施の形態においては、負極活物質として天然黒鉛を用いる例について説明したが、天然黒鉛以外に、リチウムイオンを吸蔵・脱離し得るカーボン系材料、例えば、人造黒鉛、カーボンブラック、コークス、ガラス状炭素、炭素繊維、またはこれらの焼成体等を用いてもよいし、金属リチウム、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−鉛合金、リチウム−錫合金等のリチウム合金、SnO2、SnO、TiO2、Nb2O3等の電位が正極活物質に比べて卑な金属酸化物を用いてもよい。
【0035】
さらに、上述した実施の形態においては、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)を用いる例について説明したが、コバルト酸リチウムに代えて、スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、あるいはこれらの混合物を用いるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、金属製の外装缶を用いる例について説明したが、金属製外装缶を用いた電池に限らず、金属箔に樹脂層を積層したラミネート外装体に巻回電極体を備える電池においても、本発明の構成を採用すればその効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の電極群の一部を模式的に示す断面図である。
【図2】 従来例(比較例)の電極群の一部を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
10…正極、11…正極集電体、12…正極活物質層、12a…正極合剤の塗布部と未塗布部との境界、20…負極、21…負極集電体、22…負極活物質層、22a…負極合剤の塗布部と未塗布部との境界、30…セパレータ
Claims (1)
- 正極合剤が正極集電体に塗布された正極と、負極合剤が負極集電体に塗布された負極がセパレータを介して相対向するように配置された電極群を備えたリチウム二次電池であって、
前記電極群は横断面形状が一対の直線部と一対の曲部からなる長円形状になるように前記正極と前記負極が前記セパレータを介して相対向するように巻回されているとともに、
前記電極群の最外周部に配置された正極および負極のセパレータを介して相対向する部分の前記合剤の塗布部と未塗布部との各境界が当該電極群の前記一対の曲部の一方のみに配置されるように巻回されていることを特徴とするリチウム二次電池。
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