JP4092054B2 - 車両の自動操舵装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライバーのステアリング操作によらずに車両を自動的に駐車するための車両の自動操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる車両の自動操舵装置は特開平9−193691号公報により既に知られている。この車両の自動操舵装置は、従来周知の電動パワーステアリング装置のステアリングアクチュエータを利用し、予め記憶した車両の移動距離と転舵角との関係に基づいて前記ステアリングアクチュエータを制御することにより、バック駐車や縦列駐車を自動で行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動操舵制御中の規範転舵角は車両の移動距離の関数として設定されているため、自動操舵制御中の車両の移動速度が増加すると、車輪を転舵するステアリングアクチュエータに要求される作動速度も高くなる。従って、車両の移動速度が過剰になるとステアリングアクチュエータの性能が不足して実際の転舵角が前記規範転舵角に追従できなくなる場合があり、車両が目標とする移動軌跡から外れてしまう可能性がある。
【0004】
このような不具合を解消するために、自動操舵制御中の制限車速を無闇に低く設定すると、ステアリングアクチュエータの性能に余裕がある場合や、転舵角が一定であるためにステアリングアクチュエータが停止している場合にも車速が低く制限されてしまい、車庫入れに要する時間が長くなってしまう問題がある。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、自動駐車に要する時間を最小限に抑えながら移動軌跡のずれを防止して精密な自動駐車を行えるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、目標位置までの車両の移動軌跡を記憶または演算する移動軌跡設定手段と、車輪を転舵するステアリングアクチュエータと、車両が目標位置まで移動する間に移動軌跡設定手段により設定された移動軌跡に基づいてステアリングアクチュエータの駆動を制御するアクチュエータ制御手段とを備えた車両の自動操舵装置であって、移動軌跡設定手段が、車両の移動距離に対する転舵角の関係として車両の移動軌跡を設定するものにおいて、アクチュエータ制御手段によるステアリングアクチュエータの制御中における車両の制限車速を設定する車速設定手段を備え、車速設定手段は、車両が前記移動軌跡上を移動するための転舵角速度が所定値以下となるように前記制限車速を設定することを特徴とする車両の自動操舵装置が提案される。
【0007】
上記構成によれば、アクチュエータ制御手段によるステアリングアクチュエータの制御中に、車両が移動軌跡上を移動するための転舵角速度が所定値以下となるように車速設定手段が制限車速を設定するので、自動操舵制御中に車速が多少変化した場合でも、車速が過剰であるためにステアリングアクチュエータによる転舵角速度が不足して車両が目標とする移動軌跡から外れるのを防止することができる。
【0010】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記所定値は、ステアリングアクチュエータが出力可能な最大転舵角速度に基づいて設定されることを特徴とする車両の自動操舵装置が提案される。
【0011】
上記構成によれば、ステアリングアクチュエータが出力可能な最大転舵角速度に基づいて設定した所定値以下に制限車速を制限するので、ステアリングアクチュエータの性能不足により車両が目標とする移動軌跡から外れるのを確実に防止することができる。
【0012】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1又は2の構成に加えて、車速設定手段は前記制限車速よりも低い警報車速を設定し、車速が前記警報車速を越えたときにドライバーに警報を発する警報手段を備えたことを特徴とする車両の自動操舵装置が提案される。
【0013】
上記構成によれば、車速が制限車速よりも低い警報車速を越えたときにドライバーに警報を発するので、ドライバーの自発的な減速操作によって車速が制限車速を越えるのを未然に防止することができる。
【0014】
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜3の何れかの構成に加えて、車速を前記制限車速以下に制限する自動減速手段を備えたことを特徴とする車両の自動操舵装置が提案される。
【0015】
上記構成によれば、自動減速手段が車速を制限車速以下に制限するので、ドライバーが自発的な減速操作を行わない場合にも車速が制限車速を越えるのを確実に防止することができ、ドライバーの操作負担が軽減される。
【0016】
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜4の何れかの構成に加えて、ステアリングアクチュエータによる保舵中に、車速設定手段は前記制限車速を増加させることを特徴とする車両の自動操舵装置が提案される。
【0017】
上記構成によれば、ステアリングアクチュエータによる保舵中に制限車速が増加するので、車速が無闇に制限されて車庫入れに要する時間が増加するのを防止することができる。
【0018】
尚、実施例の制御部22は本発明のアクチュエータ制御手段に対応し、実施例の記憶部23は本発明の移動軌跡設定手段に対応し、実施例の前輪Wrは本発明の車輪に対応する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図5は本発明の一実施例を示すもので、図1は自動操舵装置を備えた車両の全体構成図、図2はバック駐車/左モードの作用説明図、図3はモード選択スイッチおよび自動駐車スタートスイッチを示す図、図4は車速制御装置のブロック図、図5は制限車速および警報車速の設定を説明する図である。
【0021】
図1に示すように、車両は一対の前輪Wf,Wfおよび一対の後輪Wr,Wrを備える。ステアリングホイール1と操舵輪である前輪Wf,Wfとが、ステアリングホイール1と一体に回転するステアリングシャフト2と、ステアリングシャフト2の下端に設けたピニオン3と、ピニオン3に噛み合うラック4と、ラック4の両端に設けた左右のタイロッド5,5と、タイロッド5,5に連結された左右のナックル6,6とによって接続される。ドライバーによるステアリングホイール1の操作をアシストすべく、あるいは後述する車庫入れのための自動操舵を行うべく、電気モータよりなるステアリングアクチュエータ7がウオームギヤ機構8を介してステアリングシャフト2に接続される。
【0022】
操舵制御装置21は制御部22と記憶部23とから構成されており、制御部22には、ステアリングホイール1の回転角である転舵角θを検出する転舵角検出手段Saと、ステアリングホイール1の操舵トルクTを検出する操舵トルク検出手段Sbと、左右の前輪Wf,Wfの回転角を検出する前輪回転角検出手段Sc,Scと、ブレーキペダル9の操作量を検出するブレーキ操作量検出手段Sdと、セレクトレバー10により選択されたシフトレンジ(「D」レンジ、「R」レンジ、「N」レンジ、「P」レンジ等)を検出するシフトレンジ検出手段Seとからの信号が入力される。
【0023】
図3を併せて参照すると明らかなように、ドライバーにより操作されるモード選択スイッチSfおよび自動駐車スタートスイッチSgが制御部22に接続される。モード選択スイッチSfは、後述する4種類の駐車モード、即ちバック駐車/右モード、バック駐車/左モード、縦列駐車/右モードおよび縦列駐車/左モードの何れかを選択する際に操作される4個のボタンを備える。自動駐車スタートスイッチSgは、モード選択スイッチSfで選択した何れかのモードによる自動駐車を開始する際に操作される。
【0024】
記憶部23には、前記4種類の駐車モードのデータ、即ち車両の移動距離Xに対する規範転舵角θrefの関係が、予めテーブルとして記憶されている。車両の移動距離Xは、既知である前輪Wfの周長に前輪回転角検出手段Sc,Scで検出した前輪Wfの回転角を乗算することにより求められる。尚、前記移動距離Xの算出には、左右一対の前輪回転角検出手段Sc,Scの出力のハイセレクト値、ローセレクト値、あるいは平均値が使用される。
【0025】
制御部22は、前記各検出手段Sa〜SeおよびスイッチSf,Sgからの信号と、記憶部23に記憶された駐車モードのデータとに基づいて、前記ステアリングアクチュエータ7の作動と、液晶モニター、スピーカ、ランプ、チャイム、ブザー等を含む操作段階教示装置11の作動とを制御する。またブレーキペダル9には電子制御式の負圧ブースタ12が接続されており、この負圧ブースタ12はドライバーの踏力に基づいて作動する以外に、制御部22からの指令に基づいて自動的に作動して制動力を発生する。
【0026】
図4には、自動操舵制御中に車両の車速Vを制限すべく、制御部22に設けられた車速制御装置が示される。制御部22に設けられた車速制御装置は、記憶部23に予め記憶された移動軌跡の距離変化量ΔXおよび転舵角変化量Δθと、ステアリングアクチュエータ7が出力可能な最大転舵角速度αmaxとに基づいて、制限車速Vlimおよび警報車速Valaを設定する車速設定手段M1と、自動操舵制御中の車速Vが車速設定手段M1で設定した制限車速Vlimを越えないように負圧ブースタ12を作動させて車速を自動的に低下させる自動減速手段M2と、自動操舵中の車速Vが車速設定手段M1で設定した警報車速Valaに達すると操作段階教示手段11を作動させて光や音でドライバーに減速を促す警報手段M3とから構成される。尚、車両の車速Vは、前輪回転角検出手段Sc,Scの出力を微分することにより算出可能である。
【0027】
次に、車速設定手段M1における制限車速Vlimおよび警報車速Valaの設定手法について説明する。
【0028】
ステアリングアクチュエータ7による転舵角θの時間変化率である転舵角速度αの最大値、つまり最大転舵角速度αmaxは、バッテリの電圧やステアリングアクチュエータ7の出力特性により決定される。
【0029】
図5に示すように、予め記憶された移動軌跡のラインは一定の傾き±Δθref1/ΔX1を有する2つの領域R1,R3と、一定の傾き±Δθref2/ΔX2を有する2つの領域R5,R7と、傾きが0に保持される4つの領域R2,R4,R6,R8とから構成される。
【0030】
車両が予め記憶された移動軌跡上を正しく移動するためには、自動操舵制御中の規範転舵角速度αrefが、
αref≦αmax …(1)
を満たす必要がある。なぜならば、αref>αmaxであると、実際の転舵角θが規範転舵角θrefに追従できず、車両が予め記憶された移動軌跡から外れてしまうからである。
【0031】
ここでΔtを微小時間とすると、規範転舵角θrefを時間微分した規範転舵角速度αrefは、
で表される。即ち、規範転舵角速度αrefは、移動軌跡のラインの傾きΔθref/ΔXと車速Vとの積で表されることになる。
【0032】
(2)式を(1)式に代入すると、
V≦(ΔX/Δθref)・αmax …(3)
が得られる。(3)式は、自動操舵制御中の車速Vを(Δθref/ΔX)・αmax以下に抑えれば、転舵遅れを発生させることなく車両が予め記憶された移動軌跡上を正しく移動できることを示している。そこで本実施例では、自動操舵制御中の制限車速Vlimを、
Vlim≦(ΔX/Δθref)・αmax …(4)
により設定し、この制限車速Vlimを越えないように自動減速手段M2を作動させるようになっている。
【0033】
図5に示すように、領域R1および領域R3では移動軌跡のラインの傾きが±Δθref1/ΔX1であるため、その領域R1,R2での制限車速Vlim1は、(ΔX1/Δθref1)・αmaxで表される。また領域R5および領域R7では移動軌跡のラインの傾きが±Δθref2/ΔX2であるため、その領域R5,R7での制限車速Vlim2は、(ΔX2/Δθref2)・αmaxで表される。
【0034】
移動軌跡のラインの傾きが大きい領域R5,R7では、移動軌跡Xの増加量に対する規範転舵角θrefの増加量が大きく、車速Vが大きいとステアリングアクチュエータ7の作動が間に合わなくなるため、該領域R5,R7での制限車速Vlim2は小さくなっている。一方、移動軌跡のラインの傾きが小さい領域R1,R3では、移動軌跡Xの増加量に対する規範転舵角θrefの増加量が小さく、車速Vが大きくてもステアリングアクチュエータ7の作動が間に合うため、該領域R1,R3での制限車速Vlim1は大きくなっている。
【0035】
また、ステアリングアクチュエータ7が停止して規範転舵角θrefが一定値に保持される領域R2,R4,R6,R8では、ステアリングアクチュエータ7の作動遅れによる移動軌跡のずれが発生することがないため、その制限車速Vlim0は、前記領域R1,R3,R5,R7での制限車速Vlim1,Vlim2よりも大きい一定値に設定されており、これにより車庫入れに要する時間の短縮が図られる。尚、前記領域R1,R3,R5,R7での制限車速Vlim0は、例えばドライバーが障害物を発見したときに直ちに停車できるような車速Vとして設定される。
【0036】
また、図5に太い破線で示すように、前記制限車速Vlim0,Vlim1,Vlim2を所定比率(例えば、80%)で減少させた車速Vが、ドライバーに自発的な減速を促すための警報車速Valaとして設定される。
【0037】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
【0038】
自動駐車を行わない通常時(前記モード選択スイッチSfが操作されていないとき)には、操舵制御装置21は一般的なパワーステアリング制御装置として機能する。具体的には、ドライバーが車両を旋回させるべくステアリングホイール1を操作すると、操舵トルク検出手段Sbがステアリングホイール1に入力された操舵トルクTを検出し、制御部22は前記操舵トルクTに基づいてステアリングアクチュエータ7の駆動を制御する。その結果、ステアリングアクチュエータ7の駆動力によって左右の前輪Wf,Wfが転舵され、ドライバーのステアリング操作がアシストされる。
【0039】
次に、バック駐車/左モード(車両の左側にある駐車位置にバックしながら駐車するモード)を例にとって、自動操舵制御の内容を説明する。
【0040】
先ず、図2(A)に示すように、ドライバー自身のステアリング操作により車両を駐車しようとする車庫の近傍に移動させ、車体の左側面を車庫入口線にできるだけ近づけた状態で、予め決められた基準(例えば、ドアの内側に設けられたマークやサイドミラー)が車庫の中心線に一致する位置(スタート位置▲1▼)に車両を停止させる。そして、モード選択スイッチSfを操作してバック駐車/左モードを選択するとともに自動駐車スタートスイッチSgをONすると、自動操舵制御が開始される。自動操舵制御が行われている間、操作段階教示装置11には自車の現在位置、周囲の障害物、駐車位置、スタート位置から目標位置までの自車の予想移動軌跡、前進から後進に切り換える折り返し位置等が表示され、併せてスピーカからの音声でドライバーに前記折り返し位置におけるセレクトレバー10の操作等の各種の指示や警報が行われる。
【0041】
自動操舵制御により、ドライバーがブレーキペダル9を緩めて車両をクリープ走行させるだけでステアリングホイール1を操作しなくても、モード選択スイッチSfにより選択されたバック駐車/左モードのデータに基づいて前輪Wf,Wfが自動操舵される。即ち、スタート位置▲1▼から折り返し位置▲2▼まで車両が前進する間は前輪Wf,Wfは右に自動操舵され、折り返し位置▲2▼から目標位置▲3▼まで車両が後進する間は前輪Wf,Wfは左に自動操舵される。
【0042】
図2(B)から明らかなように、自動操舵が行われている間、制御部22は記憶部23から読み出したバック駐車/左モードの規範転舵角θrefと、転舵角検出手段Saから入力された転舵角θとに基づいて偏差E(=θref−θ)を算出し、その偏差Eが0になるようにステアリングアクチュエータ7の作動を制御する。このとき、規範転舵角θrefのデータは車両の移動距離Xに対応して設定されているため、クリープ走行の車速に多少の変動があっても車両は常に前記移動軌跡上を移動することになる。
【0043】
上記自動操舵制御はドライバーがブレーキペダル9を踏んで車両がクリープ走行する間に実行されるため、ドライバーが障害物を発見したときに速やかにブレーキペダル9を踏み込んで車両を停止させることができる。
【0044】
上述した自動操舵制御は、ドライバーがモード選択スイッチSfをOFFした場合に中止されるが、それ以外にもドライバーがブレーキペダル9から足を離した場合、ドライバーがステアリングホイール1を操作した場合に中止され、通常のパワーステアリング制御に復帰する。
【0045】
而して、自動操舵制御中の車速Vはドライバーのブレーキ操作あるいはアクセル操作で変化するが、その車速Vが図5に示す制限車速Vlim0,Vlim1,Vlim2よりも小さい警報車速Valaに達すると、警報手段M3が操作段階表示装置11を作動させて光や音でドライバーに減速を促すことにより、車速Vが制限車速Vlim1,Vlim2に接近するのを防止する。これにより、後述する自動制動が実行されるのを、できるだけ回避することができる。
【0046】
操作段階表示装置11が作動したにも関わらず、車速Vが図5に示す制限車速Vlim0,Vlim1,Vlim2に接近すると、自動減速手段M2からの指令で負圧ブースタ12が自動的に作動し、車速Vが制限車速Vlim0,Vlim1,Vlim2を越えないように自動制動を実行する。これにより、ドライバーの操作負担を軽減しながら、過剰な車速Vによりステアリングアクチュエータ7の作動が遅れて移動軌跡がずれるのを防止し、精度の高い自動駐車を可能にすることができる。しかも、制限車速Vlim0,Vlim1,Vlim2を最大転舵角速度αmaxおよび移動軌跡のラインの傾きに応じて可能な限り高めに設定し、自動操舵制御の終了までに要する時間を短縮することができる。
【0047】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0048】
例えば、実施例では目標位置までの車両の移動軌跡が予め記憶部23に記憶されているが、車両の現在位置および目標位置から前記移動軌跡を算出することも可能である。また実施例では自動減速手段M2が負圧ブースタ12を作動させて自動減速を行うようになっているが、スロットルバルブの閉弁制御のような他の手段で自動減速を行うことも可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、移動軌跡設定手段が、車両の移動距離に対する転舵角の関係として車両の移動軌跡を設定する車両の自動操舵装置において、アクチュエータ制御手段によるステアリングアクチュエータの制御中に、車両が移動軌跡上を移動するための転舵角速度が所定値以下となるように車速設定手段が制限車速を設定するので、自動操舵制御中に車速が多少変化した場合でも、車速が過剰であるためにステアリングアクチュエータによる転舵角速度が不足して車両が目標とする移動軌跡から外れるのを防止することができる。
【0051】
また請求項2に記載された発明によれば、ステアリングアクチュエータが出力可能な最大転舵角速度に基づいて設定した所定値以下に制限車速を制限するので、ステアリングアクチュエータの性能不足により車両が目標とする移動軌跡から外れるのを確実に防止することができる。
【0052】
また請求項3に記載された発明によれば、車速が制限車速よりも低い警報車速を越えたときにドライバーに警報を発するので、ドライバーの自発的な減速操作によって車速が制限車速を越えるのを未然に防止することができる。
【0053】
また請求項4に記載された発明によれば、自動減速手段が車速を制限車速以下に制限するので、ドライバーが自発的な減速操作を行わない場合にも車速が制限車速を越えるのを確実に防止することができ、ドライバーの操作負担が軽減される。
【0054】
また請求項5に記載された発明によれば、ステアリングアクチュエータによる保舵中に制限車速が増加するので、車速が無闇に制限されて車庫入れに要する時間が増加するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動操舵装置を備えた車両の全体構成図
【図2】バック駐車/左モードの作用説明図
【図3】モード選択スイッチおよび自動駐車スタートスイッチを示す図
【図4】車速制御装置のブロック図
【図5】制限車速および警報車速の設定を説明する図
【符号の説明】
7 ステアリングアクチュエータ
22 制御部(アクチュエータ制御手段)
23 記憶部(移動軌跡設定手段)
M1 車速設定手段
M2 自動減速手段
M3 警報手段
V 車速
Vala 警報車速
Vlim 制限車速
Wf 前輪(車輪)
X 移動距離
αmax 最大転舵角速度
θ 転舵角
Claims (5)
- 目標位置までの車両の移動軌跡を記憶または演算する移動軌跡設定手段(23)と、
車輪(Wf)を転舵するステアリングアクチュエータ(7)と、
車両が目標位置まで移動する間に移動軌跡設定手段(23)により設定された移動軌跡に基づいてステアリングアクチュエータ(7)の駆動を制御するアクチュエータ制御手段(22)とを備えた車両の自動操舵装置であって、
移動軌跡設定手段(23)が、車両の移動距離(X)に対する転舵角(θ)の関係として車両の移動軌跡を設定するものにおいて、
アクチュエータ制御手段(22)によるステアリングアクチュエータ(7)の制御中における車両の制限車速(Vlim)を設定する車速設定手段(M1)を備え、
車速設定手段(M1)は、車両が前記移動軌跡上を移動するための転舵角速度が所定値以下となるように前記制限車速(Vlim)を設定することを特徴とする車両の自動操舵装置。 - 前記所定値は、ステアリングアクチュエータ(7)が出力可能な最大転舵角速度(αmax)に基づいて設定されることを特徴とする、請求項1に記載の車両の自動操舵装置。
- 車速設定手段(M1)は前記制限車速(Vlim)よりも低い警報車速(Vala)を設定し、車速(V)が前記警報車速(Vala)を越えたときにドライバーに警報を発する警報手段(M3)を備えたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両の自動操舵装置。
- 車速(V)を前記制限車速(Vlim)以下に制限する自動減速手段(M2)を備えたことを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
- ステアリングアクチュエータ(7)による保舵中に、車速設定手段(M1)は前記制限車速(Vlim)を増加させることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の車両の自動操舵装置。
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