JP4091998B2 - ファーネスカーボンブラック、その製造方法およびそれを含有するタイヤ走行面用ゴムコンパウンド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、改良されたファーネスカーボンブラック、その製造方法並びにそれを含有するタイヤ走行面用のゴムコンパウンドに関する。
【0002】
【従来の技術】
ファーネスカーボンブラックは、タイヤ工業のためのゴムコンパウンドにおける強化カーボンブラックとして大量に使用される。この場合、カーボンブラックの特性は、使用されるゴムコンパウンドの特性と関連して完成したタイヤの使用特性に影響する。
【0003】
高い耐摩耗性、可能な限り低い転がり抵抗並びに可能な限り良好な湿式滑り特性が要求される。後者の両特性は、主に走行面ゴムコンパウンドの粘弾性特性に影響される。周期的に変形の際に、粘弾性特性は機械的損失率tanδによりおよび膨張または圧縮の場合には動的弾性率|E*|により記載することができる。両者の値は、強度に温度に左右される。この場合、走行面ゴムコンパウンドの湿式滑り特性は一般に0℃でのtanδと、および転がり抵抗は約60℃での損失率tanδ60と相間関係にある。低温での損失率が高い程、益々一般にタイヤゴムコンパウンドの湿式滑り特性は良好になる。それに対して、転がり抵抗を低下させるためには、高温における可能な限り低い損失率が要求される。
【0004】
耐摩耗性および粘弾性特性、従ってまた走行面ゴムコンパウンドの損失率も、主として使用される強化カーボンブラックの特性により決定される。この場合、重要な影響量は比表面積、特にカーボンブラックのゴムに作用する表面成分の尺度であるCTAB表面積である。 CTAB表面積が増大するに伴い、耐摩耗性およびtanδは上昇する。
【0005】
その他の主要なカーボンブラックパラメータは、DBP吸収率および出発構造のためのディメンジョン数値としての24M4−DBP吸収率、もしくはカーボンブラックの機械的負荷後になお残留する残留構造である。
【0006】
走行面ゴムコンパウンドのためには、CTAB表面積80〜180m2/gおよび24M4−DBP吸収率80〜140ml/100gを有するカーボンブラックが適当である。
【0007】
平均粒度は、ASYM D−1765に基づくカーボンブラックの等級化のために役立つ。この場合には、4桁の英数字命名法が使用され、その際第1の文字(NまたはS)は加硫特性に関する表示であり、一方その後の3桁の数の第1の数値の数は平均粒度に関する情報を与える。このASTM等級化は尤もきわめ粗い。従って、これらのASTM等級化の1つの範囲内で走行面ゴムコンパウンドの著しくずれた粘弾性特性が生じることがある。
【0008】
従来のカーボンブラックは損失率tanδの温度依存性には十分な程度には、走行面ゴムコンパウンドが同一または良好な湿式滑り特性において低い転がり抵抗を有するようには影響し得ないことが判明した。転がり抵抗の所望の低下は一般に直接湿式滑り特性の劣化と結び付いている。低い転がり抵抗を有するカーボンブラックは、いわゆる“ロー・ヒステレシス(low hysteresis)”カーボンブラックと称される。
【0009】
従って、その他は同じかまたは類似したカーボンブラック分析特性データで、特に同じCTAB表面積で、ゴムコンパンドに配合した後にこのゴムコンパンドが低いtanδ60値および同じかまたはより大きいtan0値を付与するカーボンブラックが所望される。従って、これらの両者の値の比tanδ0/tanδ60は、同じCTAB表面積を有する従来のカーボンブラックにおけるよりも大きいべきである。
【0010】
ドイツ国特許出願公開第4308488号明細書は、“急峻な” tanδ温度プロフィールを有するというカーボンブラックで強化されたゴムコンパンドを開示した。この証言は2つのゴムコンパンドの比較に関し、この場合第1のものは本発明に基づき使用すべきカーボンブラックを使用して製造されたものでありかつ第2のものは標準カーボンブラックN339を使用して製造されたものである。標準カーボンブラックN339は、尤も91m2/gで、本発明に基づき使用すべきカーボンブラックの2倍のCTAB表面積を有する。従って、本発明に基づき使用すべきカーボンブラック極めて低い耐摩耗性を有し、ひいては走行面用カーボンブラックには該当しない。それに対して、本発明に基づき使用すべきカーボンブラックと同じCTAB表面積を有する標準カーボンブラックを使用すると、急峻な温度プロフィールを観察することはできない。従って、開示されたゴムコンパンドでは前記の問題は解決されない。
【0011】
タイヤ工業用のカーボンブラックは、今日では殆ど専らファーネスカーボンブラック法で製造される。この製造は、耐火性材料でライニングされた反応器内でのカーボンブラック原料の酸化性熱分解、即ち不完全燃焼の原理に基づく。カーボンブラック原料としては、いわゆるカーボンブラック油が使用されるが、しかしガス状の炭化水素も単独でまたは同時にカーボンブラック油と一緒に使用することもできる。反応器の特殊な構造とは無関係に、カーボンブラック製造の3つの異なった段階に相当する、カーボンブラック反応器内を3つの帯域に分けることができる。これらの帯域は、反応器軸に沿って前後しておりかつ連続して反応媒体が貫流せしめられる。
【0012】
第1の帯域、即ちいわゆる燃焼帯域は、実質的に反応器の燃焼室を包含する。ここで、燃料、一般には炭化水素を過剰の予熱した燃焼空気または別の酸素含有ガスで燃焼させることにより、熱燃焼室廃ガスが製造される。燃料しては、今日では主として天然ガスが使用されるが、しかしまた燃料軽油および燃料重油のような液状炭化水素も使用することができる。燃料の燃焼は一般に酸素過剰下に行われる。文献“Carbon Black”, 2nd Edtion, Marcel Dekker Inc., New York 1993, p. 20によれば、最適なエネルギー利用を達成するためには、燃焼室内での燃料の二酸化炭素と水への可能な限り完全な転化が行われることが決定的なことである。この場合、空気過剰は燃料の完全な転化を必要とする。燃料は一般に1つ以上のバーナーランスにより燃焼室に導入される。
【0013】
空気過剰率を特徴付けるための測定値として、しばしばいわゆるK係数が使用される。K係数とは燃料の化学量論的燃焼のために必要な空気量の、実際に燃焼のために供給される空気量に対する比である。従って、K係数1は化学量論的燃焼を意味する。空気過剰の場合には、K係数は1より小さい。一般に、K係数0.3〜0.9で作業される。
【0014】
カーボンブラック反応器の第2の帯域、いわゆる反応帯域内でカーボンブラックは形成される。このために、カーボンブラック原料が熱廃ガス流内に噴射されかつ混入される。燃焼帯域内で完全には反応しなかった酸素量に対して、反応帯域内に導入された炭化水素量は過剰である。従って、この場合には一般にカーボンブラック形成が生じる。
【0015】
カーボンブラック油は、種々の形式で反応器に噴射される。適当であるのは、例えば軸方向の油噴射ランスまたは1つ以上の半径方向油ランスであり、これらは反応器の周囲の流動方向に対して垂直な面に配置されている。反応器は流動方向に沿って半径方向の油ランスを有する複数の面を有する。油ランスのヘッドには、カーボンブラック油を廃ガス流内に混入するスプレーもしくは噴射ノズルが存在する。
【0016】
カーボンブラック原料として、カーボンブラック油とガス状の炭化水素、例えばメタンを同時に使用する場合には、ガス状炭化水素はカーボンブラック油と分離してガスランスの適当なセットを介して熱廃ガス流に噴射することができる。
【0017】
カーボンブラック反応器の第3の帯域、いわゆる停止帯域(急冷帯域)内で、カーボンブラック形成はカーボンブラック含有プロセスガスの急速な冷却により停止せしめられる。それにより好ましくない後反応が回避される。このような後反応は多孔質のカーボンブラックを生じることがある。反応停止は、一般に適当なスプレーノズルにより水の噴霧により行われる。大抵は、カーボンブラック反応器は水の噴霧もしくは“急冷”のための反応器に沿った複数の位置を有しているので、反応帯域内のカーボンブラックの滞留時間を変動させることができる。後続の熱交換器内で、燃焼空気を予熱するために、プロセスガスの余熱が利用される。
【0018】
多数の種々の反応器型が公知になっている。記載された変形は全て3つの反応器帯域に関し、この場合特に多くの実施態様は反応帯域およびカーボンブラック原料のための噴射ランスの配置に関する。現代の反応器は大抵複数の油噴射ランスを有し、該油噴射ランスは反応器の周囲に並びにまた反応器軸に沿って分配されている。複数の個別流に分割されるカーボンブラック油量は良好に燃焼室から流動する熱燃焼室廃ガスに混入することができる。流動方向に沿って位置的に分配された供給位置により油噴射の時間的リレーが可能である。
【0019】
一次粒度、ひいてはまた一般に簡単に測定可能なカーボンブラックの比表面積は、熱廃ガス中に噴射されるカーボンブラック油の量により調整することができる。燃焼室内で形成される廃ガスの量および温度を一定に保持すると、専らカーボンブラック油量だけが一次粒度もしくはカーボンブラック比表面積のために関与する。大量のカーボンブラック油量は、少ないカーボンブラック油量よりも低い比表面積を有する粗粒子状のカーボンブラックを生じる。カーボンブラック油量と同時に、反応温度も変化する。噴射されたカーボンブラック油は反応器内の温度を低下させるので、大量のカーボンブラック油量は低い温度を意味しかつその逆も当てはまる。このことから既に冒頭に引用した文献“Carbon Black”の第34頁に記載された、カーボンブラック形成温度とカーボンブラック比表面積もしくは一次粒度との関係が生じる。
【0020】
カーボンブラック油を、反応器軸に沿って互いにずらされた2つの異なる噴射位置に分配すると、第1の上流にある位置に燃焼室廃ガス内になお含有される残留酸素量は噴射されたカーボンブラック油に比較して過剰で存在する。従って、カーボンブラック形成はこの位置では後続のカーボンブラック噴射位置に比較してより高い温度で行われる、即ち第1の噴射位置では、常に後続の噴射位置におけるよりも高い比表面積を有する微粒子状のカーボンブラックが形成される。カーボンブラック油のそれぞれの別の噴射は、さらなる温度低下および大きな一次粒度を有するカーボンブラックを生じる。従って、このような形式で製造されたカーボンブラックは、また凝集物大きさの分布曲線の広がりを呈しかつゴムに配合した後極めて狭い単一形状(monomodal)の凝集物大きさの分布曲線を有するカーボンブラックとは別の特性を示す。幅広い凝集物大きさ分布曲線は、ゴムコンパウンドの低い損失率、即ち低いヒステレシスを惹起する、従ってロー・ヒステレシス・カーボンブラックとも称される。この種のカーボンブラック、もしくはその製造方法は、欧州特許出願公開第0315442号明細書および欧州特許出願公開第0519988号明細書に記載されている。
【0021】
従って、慣用の方法は、反応器軸に沿ってずらされたカーボンブラック油の噴射により、ゴムコンパウンドに配合した後にこのゴムコンパウンドに低下した転がり抵抗を付与する幅広い凝集物大きさ分布曲線を有するカーボンブラックを製造することができる。
【0022】
本発明の課題は、ほかは同じカーボンブラック分析データでそのゴム技術的特性が公知のカーボンブラックとは異なる新規のカーボンブラックを製造することができる修正したファーネスカーボンブラック方法を提供することであった。特に、該新規のカーボンブラックを使用したゴムコンパンドは、同時に、湿式滑り特性は改良されないとしても、少なくともそのまま維持された上で、低下した転がり抵抗により優れているべきである。
【0023】
常用のファーネス方法は燃焼室もしくは燃焼帯域内での燃料の可能な限り完全な燃焼を目的としていたが、本発明によるカーボンブラックの製造方法は、燃焼帯域内で燃料の不完全な燃焼により炭素芽晶を形成し、該炭素芽晶を熱廃ガス流で反応帯域に搬送し、そこで供給されたカーボンブラック原料で芽晶に誘導されるカーボンブラック形成を進行させることに基づく。しかしながら、燃料の所望の不完全な燃焼は、燃料が不足量の酸素で燃焼されることを意味するのではない。むしろ、本発明による方法は、同様に燃焼室内での過剰の空気又は酸素含有ガスから出発する。この場合、常用のカーボンブラックにおけると同様に0.3〜0.9のK係数を適用することができる。しかしながら、0.6〜0.7のK係数で作業するのが有利である。
【0024】
空気過剰にもかかわらずカーボンブラック芽晶を生じさせるために、種々の経路を取ることができる。本発明による方法の有利な1実施態様では、燃料として、天然ガスの代わりに反応器の燃焼室内で過剰の空気又は酸素含有ガスで燃焼される液状炭化水素から出発する。液状炭化水素はガス状炭化水素よりも緩慢に燃焼する。それというのも、これらはまずガス状に変換されねばならい、即ち気化されねばならないからである。従って、酸素過剰にもかかわらず液状炭化水素を用いて燃焼のほかに炭素芽晶を生産することができ、該炭素芽晶は、十分な時間がありかつ温度が十分に高ければ、また再び燃焼させるか、又はしかし急速に冷却して大きなカーボンブラック粒子に成長させることができる。芽晶から誘導されるカーボンブラック形成は、酸素過剰下での液状炭化水素の燃焼の際に形成される芽晶を直接カーボンブラック油と接触させ、それにより芽晶成長を惹起することに基づいている。
【0025】
本発明による方法のもう1つの実施態様では、燃料として天然ガスを使用する。芽晶形成は、単数又は複数のバーナーランスからのガスの流出速度を、故意に燃焼空気の熱い流れ内への天然ガスの悪い混入が行われるように、低く選択することにより達成される。不完全に混合された火炎におけるカーボンブラック芽晶の形成は公知であり、この場合形成される粒子が照明されるために照明火炎とも称される。この操作法においても、液状炭化水素の燃焼におけると同様に、形成された芽晶が発生直後にカーボンブラック油と接触せしめられることが重要である。従って、大きな燃焼室もしくは燃焼帯域により、燃焼帯域内で芽晶が過剰で存在する酸素と反応できるように配慮すれば、カーボンブラック反応器の燃焼帯域内で完全燃焼させれば、芽晶から誘導されるカーボンブラック形成は起こらない。
【0026】
前記の両者の方法は、有利に互いに組み合わせることもできる。この場合には、液状炭化水素及び天然ガスまたはその他のガス状燃料を適当な割合で同時に燃焼帯域に供給する。液状炭化水素としては、油、例えばカーボンブラック油自体を使用するのが有利である。
【0027】
従って、本発明による方法は、装入された炭化水素に対して酸素が過剰で存在する燃焼帯域内において、液状および/またはガス状炭化水素を燃料として使用し、かつ例えば液状炭化水素の不十分な滞留時間によりまたはガス状炭化水素と燃焼空気との不十分な混合によりカーボンブラック芽晶を形成し、該芽晶をその発生直後に、酸素量に対して過剰で装入されたカーボンブラック原料と反応帯域内で接触させ、生じるカーボンブラック反応混合物を次いで停止帯域内で水を噴射することにより冷却しかつそうして生じたカーボンブラックを通常の方法でさらに加工することよりなる。
【0028】
従って、本発明による方法は、反応器軸に沿って燃焼室、反応帯域および停止帯域を有するカーボンブラック反応器において、燃焼帯域内で酸素を含有するガス内で燃料を燃焼させることにより熱廃ガス流を発生させ、かつ該廃ガスを燃焼帯域から反応帯域を経て粉砕帯域に導き、カーボンブラック原料を反応帯域内の熱ガスに混入しかつ粉砕帯域内でのカーボンブラック形成を水の噴霧により中断させることにより、ファーネスカーボンブラックを製造する方法である。本発明による方法は、燃料として油、油/天然ガス混合物または天然ガスのみを使用し、燃料の燃焼を、芽晶が形成され、かつカーボンブラック燃料が直接このカーボンブラック芽晶と接触せしめられるように制御することを特徴とする。
【0029】
前記の方法は、特定の反応器形態に制限されるものではない。むしろ種々の反応器タイプに合わせることができる。燃焼帯域内での所望の芽晶形成は、当業者は種々の手段により調整することができる。燃料として油を使用する際の芽晶形成を最適化するための可能な調整値は、燃焼空気/油重量比、燃料のための噴霧方式、噴霧される油滴の大きさである。燃料噴霧器としては、内部または外部混合装置を有する純粋な加圧噴霧器(1成分噴霧器)並びにまた2成分噴霧器を使用することができ、この場合噴霧媒体として圧搾空気、水蒸気、水素、不活性ガスあるいはまた炭化水素ガスを使用することができる。従って、液状燃料とガス状燃料との前記の組合せは、液状燃料のための噴霧媒体としてガス状燃料を使用することにより実現することができる。
【0030】
液状燃料を噴霧するためには、2成分噴霧器を使用するのが有利である。1成分噴霧の場合には、流量の変化によりまた滴大きさも変化するが、滴の大きさは2成分噴霧器の場合には流量には殆ど左右されない。
【0031】
噴霧される滴の大きさは、カーボンブラック油の噴射位置でなお十分にカーボンブラック芽晶が提供するされるように調整しなければならない。最適な滴大きさは、選択された反応器の形状に左右される。実施例で使用した反応器の場合には、50〜100μmの範囲内の平均滴直径が有利であることが立証された。これらの値は、水の噴霧により確認した。しかしながら、噴霧器の最適な調整は最適には経験的に反応器で火炎形成を観察しながら行う。液状燃料の微細すぎる噴霧は、芽晶形成せずに滴の完全な燃焼を生じる。大きすぎる滴は、コークス形成および不安定な炎を惹起する。良好な芽晶形成は、僅かなすすを生じる炎で行われる。
【0032】
カーボンブラック原料としては、いわゆるカーボンブラック油をそれだけでまたは炭化水素含有ガス、特に天然ガスと混合して使用することができる。適当なカーボンブラック油は、130よりも大きいBMCインデックスを有する石油化学油(スチーム−クラッカー油)、キャット−クラッカー油、炭素化学油(石炭タール油)および熱分解油である。これらの油を液状燃料の場合におけると同様に有利には2成分噴霧器で噴霧する。
【0033】
本発明による方法を用いると、工業用ファーネスカーボンブラックの全てのペレットを製造することができる。
【0034】
当業者には、このために必要な手段、例えば反応帯域内での滞留時間の調整及びカーボンブラック構造を調整するための添加物の添加は周知である。本発明による方法で製造されたカーボンブラックは同じカーボンブラック分析データで著しく常用のカーボンブラックとは異なることが判明した。SSBR/BRゴムコンパウンドに配合すると、これらのカーボンブラックは生じるゴムコンパウンドに、常用のカーボンブラックよりも大きいtanδ0/ tanδ60比を付与する、この場合同時にtanδ60は同じCTAB表面積及び24M4−DBP吸収率を有するASTMカーボンブラックのための相応する値の下にある。この観察は、CTAB値60〜180m2/g、特にCTAB値80〜180m2/g並びに24M4−DBP吸収値80〜140ml/100gを有するカーボンブラックに当てはまる。
【0035】
行った調査により、tanδ比をCTAB表面積でプロットすると、本発明によるカーボンブラックは、以下の方程式:
tanδ0/ tanδ60=2.76〜6.7×10-3×CTAB
により与えられる境界線の上にあることが判明した。
【0036】
全ての常用のカーボンブラックは、この直線の下にある。
【0037】
本発明によるカーボンブラックは、SSBR/BRゴムコンパウンドにtanδの強度の温度依存性を付与する。以下には逆数で示すこの効果の他に、本発明によるカーボンブラックは常用のカーボンブラックに比して、同じCTAB表面積で、DIN55979に基づき測定して、低い黒色価MYを有する点で優れている。その0℃での動的弾性率|E*|は、一般に比較カーボンブラックの弾性率よりも小さい。
【0038】
芽晶により誘導されるカーボンブラック形成は、またカーボンブラック粒子の表面の構造にも作用する。アトミック・フォース・マイクロスコピー(AFM)を用いた調査により、従来の技術水準から公知のカーボンブラックよりも粗い表面を有することが判明した。
【0039】
【実施例】
次に若干の実施例により本発明を詳細に説明する。
【0040】
例1〜6
本発明による一連のカーボンブラックを図1に示したカーボンブラック反応器で製造した。該反応器は燃焼室2を有し、該燃焼室内で、過剰の空気酸素を供給して油を燃焼させることによりカーボンブラック油の熱分解のための熱廃ガスを発生させる。燃料は軸方向のバーナーランス3を介して供給する。該バーナーランスは芽晶誘導カーボンブラック形成の最適化のために軸方向で移動させることができる。
【0041】
燃焼空気の供給は、燃焼室の端面壁の開口4を介して行う。燃焼室は狭窄箇所5まで円錐状に延びている。狭窄箇所を横切った後に、反応ガス混合物は反応室6内に膨張する。
【0042】
A,BおよびCで油ランス7により熱プロセスガス内にカーボンブラック油を噴射するための種々の位置が示されている。該油ランスはそのヘッドに適当なスプレーノズルを有する。各噴射位置に、4つのインジェクタが反応器の周囲に分配されている。
【0043】
本発明による方法のために重要な燃焼帯域、反応帯域および停止帯域は図1にローマ数字I〜IIIで示されている。これらは互いに鮮鋭に分離することはできない。それらの軸方向の長さはバーナーランス、油ランスおよび急冷水ランス8の位置に依存する。
【0044】
使用した反応器の寸法は、以下の一覧表から明らかである:
1)狭窄部への入口から測定(+:入口の後方、−:入口の前方)
記載の反応器内で製造した全てのカーボンブラックを、特徴付ける前およびゴムコンパウンド中に配合する前に湿式でペレットに加工した。
【0045】
本発明によるカーボンブラックを製造するために、燃料としておよびカーボンブラック油として、第1表にまとめた特性を有する、BMCインデックス160を有するカーボンブラック油を使用した。
【0046】
【表1】
【0047】
6種類のカーボンブラックを製造するための反応器パラメータは、第2表に示されている。例1〜5においてはカーボンブラック原料としてカーボンブラック油のみを使用したが、例6ではカーボンブラック油と天然ガスの組合せで作業した。この際、カーボンブラック油を天然ガスを用いて噴霧した。
【0048】
【表2】
【0049】
カーボンブラック分析特性データの測定
本発明によるカーボンブラック並びにまた市販の比較カーボンブラックで、以下の規格に基づき通常のカーボンブラック分析特性データを求めた:
CTAB表面積: ASTM D−3765
ヨード吸収率: ASTM D−1510
DBP吸収率: ASTM D−2414
24M4−DBP吸収率: ASTM D−3493
黒色価MY DIN55979
粘弾性特性の測定
これらのカーボンブラックで強化したゴムコンパウンドの粘弾性特性の測定は、DIN53513に基づいて実施した。特に0℃および60℃での損失率tanδ並びに0℃での動的弾性率[E*]を測定した。ゴムコンパウンドのために使用した試験調合は第3表に記載されている。
【0050】
【表3】
【0051】
SSBRゴムコンパウンドは、スチレン含量25重量%およびブタジエン含量75重量%を有する溶液内重合したSBRコポリマーである。ブタジエンのうちで、73重量%は1,2、10重量%はシス1,4および17重量%はトランス1,4結合されている。該コポリマーは、油37.5phrを含有しかつ商品名“Buna VSL 1955 S 25”でバイヤー社(Bayer AG)から市販されている。そのムーニー粘度(ML1+4/100℃)は約50である。
【0052】
BRゴムコンパウンドは、シス1,4−含量92重量%、トランス1,4−含量4重量%、1,2−含量4重量%およびムーニー粘度44〜50を有するシス1,4−ポリブチレン(チタンタイプ:Titantyp)である。この成分は商品名“Buna CB 11 S ”でバイヤー社から市販されている。
【0053】
芳香族油としては、ケメタル社(Chemetall)のNaftlen ZDを使用した。試験調合のCBS成分はVulkanox 4020およびCBS成分はVulkacit CZであり、両者ともバイヤー社から市販されている。ワックスとしては、HB-Fuller GmbHのProtector G35を使用した。
【0054】
カーボンブラックのゴムコンパウンドへの配合は、以下の一覧表に相応して3段階で実施した:
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】
次いで、引き続いての粘弾性特性の測定は前記のゴムコンパウンドからなるそれぞれ5つの試料体で以下の条件下で行った:
【0059】
【表7】
【0060】
それぞれ5つの試料体の測定のメジアンを使用。
【0061】
粘弾性調査の結果は第5表に列記され、図2〜4にグラフで示されている。全部で14種の市販の比較カーボンブラック(第5表にはV1〜V14で示されている)と、例1〜6から得られた6種の本発明によるカーボンブラック(第5表にはB1〜B6で示されている)を調査した。
【0062】
第5表には、比較カーボンブラックに関して、知られている限り、それらのASTM等級も記載されている。
【0063】
第5表には、カーボンブラックは増大するCTAB表面積の順序で並べられている。図2には、これらのカーボンブラックに関してその比tanδ0/tanδ60がCTAB表面積上にプロットされている。本発明によるカーボンブラックは同じCTAB表面積で明らかに大きなtanδ比、従って損失率の急峻な温度プロフィールをを呈する。このことは特に、カーボンブラックが欧州特許出願公開第0315442号明細書に基づくものである、第5表における両者のlh-カーボンブラック(V3およびV4)に対しても当てはまる。lh-カーボンブラックでは、損失率の急峻な温度プロフィールを確認することができた。
【0064】
本発明によるカーボンブラックの範囲は、明らかに常用のカーボンブラックから区別することができる。この範囲は、方程式:
tanδ0/tanδ60=2.76〜6.7×10-3×CTAB
により与えられる、図2に示された境界線の上にある。
【0065】
さらに、本発明によるカーボンブラックの特徴は、比較カーボンブラックと同じCTAB表面積および類似した24M4 DBP吸収率でゴムコンパウンドの低い損失率tanδ60および一般に低い動的弾性率を生じかつまた低い黒色価を有する。
【0066】
【表8】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカーボンブラックを製造するために利用される反応器の縦断面図である。
【図2】種々の本発明によるカーボンブラックと常用の比較カーボンブラックのためのCTAB表面積に関する比tanδ0/tanδ60のグラフである。
【図3】図2におけると同じカーボンブラックのためのCTAB表面積に関する黒色価MYを示すグラフである。
【図4】図2におけると同じカーボンブラックのための0℃での動的弾性率|E*|を示すグラフである。
【符号の説明】
1 カーボンブラック反応器、 2 燃焼室、 3 バーナーランス、 4 開口、 5 狭窄箇所、 6 反応室、 7 油ランス、 8 急冷水ランス
Claims (1)
- 反応器軸に沿って燃焼室、流動方向に沿って半径方向の油ランスの少なくとも1つの面を有する反応帯域および停止帯域を有するカーボンブラック反応器において、燃焼帯域内で酸素を含有するガス内で燃料を燃焼させることにより熱廃ガス流を発生させ、かつ該廃ガスを燃焼帯域から反応帯域を経て停止帯域に導き、カーボンブラック原料を反応帯域内の熱ガスに混入しかつ停止帯域内で水の噴霧によりカーボンブラック形成を停止させることにより、ファーネスカーボンブラックを製造する方法において、燃料として油、油/天然ガス混合物または天然ガスのみを使用し、燃料の燃焼を、芽晶が形成され、かつカーボンブラック原料が直接このカーボンブラック芽晶と接触せしめられるように制御することを特徴とする、ファーネスカーボンブラックの製造方法。
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