JP4087205B2 - 液晶表示素子用光学フィルムおよび当該フィルムを搭載した液晶表示素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子用光学フィルムおよび当該フィルムを搭載した表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶材料を光学用途に適用するための研究開発が活発に行われており、液晶材料を配向してフィルム化した液晶フィルムは、液晶ディスプレイの色補償用途や視野角拡大用途などに実用化されている。
液晶材料をフィルムする方法としては種々の方法が知られている。例えば、配向能を有する基板上に液晶性高分子物質の薄膜を形成せしめた後、ガラス転移点Tg以上の温度に加熱して液晶を配向させた後、急冷することで液晶配向を固定化し、液晶フィルムを作成する方法(例えば、特許文献1参照。)が挙げられる。この方法は、主鎖型、側鎖型双方の液晶高分子物質に適用することができものの、Tgの高い主鎖型液晶性高分子物質では、液晶を配向させる温度が高くなるため、プロセス負荷が大きくなることや配向能を持つ基板が限られるなどの問題がある。また、Tgの低い側鎖型液晶性高分子物質では、作成後の液晶フィルムの耐熱性に問題があり、Tg近くの温度になることで、液晶配向が乱れてしまうという欠点がある。
【0003】
別の方法として、反応性基を有する液晶性低分子物質を配向基板を備えた液晶セルに封入した後、液晶発現温度に加熱して液晶配向させ、次いでこれを光や熱などの外部刺激によって液晶配向を重合固定化して液晶フィルムを作成する方法(例えば、特許文献2参照。)が挙げられる。この方法では、配向させる液晶が低分子物質であるが故に、流動性や複屈折などの物性の温度依存性が大きいため作成後の液晶フィルムのパラメータの制御が難しく、また重合後の液晶も側鎖型液晶性高分子物質と類似の構造となるため、Tgが充分上昇せず、液晶フィルムの耐熱性に問題があることが多い。
【0004】
また、液晶配向を外部刺激によって重合固定化する方法として、液晶性高分子物質と反応性低分子物質の混合物を液晶配向させた後、外部刺激を与えて、反応硬化させる方法(例えば、特許文献3参照。)が報告されているが、反応性低分子物質と液晶性高分子物質との反応は充分には進まないため、依然Tgが充分な程度に上昇せず、液晶フィルムの耐熱性に問題のあることが多い。
【0005】
その点、側鎖型などのTgが比較的低い液晶性高分子物質に直接反応性基を導入し、その反応性基を液晶配向後、光や熱などの外部刺激によって反応架橋させることで、Tgを上昇させる方法(例えば、特許文献4参照。)が最も優れていると言える。しかし、この方法では、反応性基を有する側鎖型液晶性高分子物質の合成が困難であるという問題がある。例えば、高分子構造を先に構築しておいて反応性基を導入する場合には、反応性基の導入量が不充分になり易い。一方、反応性基を2つ持つモノマーの片方の反応性基を重合して、反応性基を有する側鎖型液晶性高分子物質を合成する方法では、残す方の反応性基の反応性を最初に反応させる方の反応性基より低くしておく必要があり、液晶配向後の反応性基の反応が不充分になり易いという問題がある。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−9321号公報
【特許文献2】
特開平8−21915号公報
【特許文献3】
特開平10−120640号公報
【特許文献4】
特開2000−319527号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決した耐熱性に優れた液晶フィルムからなる液晶表示素子用光学フィルムおよび当該フィルムを搭載した液晶表示素子を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、液晶配向構造の固定化の際の反応性に優れた反応性基を有する新規化合物を重合して得られる側鎖型液晶性高分子物質を含有する液晶材料を用い、当該液晶材料の配向状態を固定化することにより耐熱性に優れた液晶フィルムを製造するものである。
【0009】
すなわち本発明の第1は、式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物の(メタ)アクリル部位を単独重合もしくは、他の(メタ)アクリル化合物と共重合して得られる側鎖型液晶性高分子物質を含有する液晶材料を用い、当該液晶材料の配向状態を固定化して形成した液晶フィルムからなる液晶表示素子用光学フィルムに関する。
【0010】
【化5】
(式(1)中、R1は水素またはメチル基を表し、R2は水素、メチル基またはエチル基を表し、L1およびL2はそれぞれ個別に単結合、−O−、−O−CO−、または−CO−O−のいずれかを表し、Mは式(2)、式(3)または式(4)を表し、nおよびmはそれぞれ0〜10の整数を示す。
−P1−L3−P2−L4−P3− (2)
−P1−L3−P3− (3)
−P3− (4)
式(2)、式(3)および式(4)中、P1およびP2はそれぞれ個別に式(5)から選ばれる基を表し、P3は式(6)から選ばれる基を表し、
【化6】
【化7】
L3およびL4はそれぞれ個別に単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−O−CO−または−CO−O−を表す。)
【0011】
本発明の第2は、前記側鎖型液晶性高分子物質が、式(7)で表されるユニットを5〜100モル%含むことを特徴とする前記液晶表示素子用光学フィルムに関する。
【化8】
(式(7)中、R1、R2、L1、L2、M、nおよびmは式(1)と同じである。)
【0012】
本発明の第3は、前記側鎖型液晶性高分子物質の重量平均分子量が2,000〜100,000であることを特徴とする前記液晶表示素子用光学フィルムに関する。
本発明の第4は、前記側鎖型液晶性高分子物質を液晶材料中に少なくとも10質量%以上含有することを特徴とする前記液晶表示素子用光学フィルムに関する。
本発明の第5は、前記液晶材料中に光カチオン発生剤および/または熱カチオン発生剤を含むことを特徴とする前記液晶表示素子用光学フィルムに関する。
【0013】
本発明の第6は、前記液晶フィルムが、前記液晶材料を配向基板上に展開し、当該液晶材料を配向させた後、光照射および/または加熱処理することにより当該配向状態を固定化することにより製造されたものであることを特徴とする前記液晶表示素子用光学フィルムに関する。
本発明の第7は、前記配向状態が、ネマチック配向、ねじれネマチック配向、コレステリック配向またはネマチックハイブリッド配向のいずれかの配向状態を固定化したものであることを特徴とする前記液晶表示素子用光学フィルムに関する。
【0014】
本発明の第8は、位相差フィルム、色補償フィルム、視野角改良フィルム、円偏光フィルム、旋光性フィルムのいずれかであることを特徴とする前記液晶表示素子用光学フィルムに関する。
本発明の第9は、前記液晶表示素子用光学フィルムを搭載した液晶表示素子に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物の(メタ)アクリル部位を単独重合もしくは、他の(メタ)アクリル化合物と共重合して得られる側鎖型液晶性高分子物質を含有する液晶材料を用い、当該液晶材料の配向状態を固定化して形成した液晶フィルムからなる液晶表示素子用光学フィルムである。
【0016】
【化9】
上記式(1)中、R1は水素またはメチル基を表し、R2は水素、メチル基またはエチル基を表し、L1およびL2はそれぞれ個別に単結合、−O−、−O−CO−、または−CO−O−のいずれかを表し、Mは式(2)、式(3)または式(4)を表し、nおよびmはそれぞれ0〜10の整数を示す。
−P1−L3−P2−L4−P3− (2)
−P1−L3−P3− (3)
−P3− (4)
【0017】
式(2)、式(3)および式(4)中、P1およびP2はそれぞれ個別に式(5)から選ばれる基を表し、P3は式(6)から選ばれる基を表し、L3およびL4はそれぞれ個別に単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−O−CO−または−CO−O−を表す。
【化10】
【化11】
【0018】
本発明で用いるオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物は、芳香族エステルなどからなるメソゲン部分とそれに結合した炭化水素鎖からなるスペーサー部分と、片末端の反応性オキセタニル基、他方の片末端を(メタ)アクリル基を構成単位として含み、この化合物の(メタ)アクリル基を単独もしくは他の(メタ)アクリル化合物と共重合して得られる高分子物質が液晶性を示すことを特徴とする化合物である。
【0019】
まず各構成単位について説明する。
本発明におけるオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物のメソゲン部分は、式(1)における「−L1−M−L2−」で表され、さらにMは、「−P1−L3−P2−L4−P3−」、「−P1−L3−P3−」または「−P3−」で表される。当該メソゲン部分は、1個ないし3個の芳香環またはシクロヘキサン環が、直接結合(単結合)、エーテル結合(−O−)あるいはエステル結合(−CO−O−)を介して、スペーサ部分、オキセタニル基あるいは(メタ)アクリル基と結合した構造を有している。
式(1)において、L1、L2、L3およびL4は、それぞれ独立に、単結合(ここでは、Lで表される基を介さずに直接両側の基が結合する場合を意味する。)、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−O−CO−または−CO−O−のいずれかを表し、P1およびP2は、それぞれ独立に前記した式(5)から選ばれるいずれかの基を表し、またP3は前記した式(6)から選ばれるいずれかの基を表す。
【0020】
本発明のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物のメソゲン部分としては、前記した各種の組み合わせから任意に選択することができるが、下記式で表される構造の基が特に好ましい例として挙げることができる。
【化12】
【0021】
式(1)中の「-(CH2)n-」および「-(CH2)m-」で表されるスペーサー部分は、単結合(ここでは、nまたはmが0の場合を意味する。)または炭素数が1〜10(すなわち、nまたはmが1〜10)の2価の直鎖状炭化水素基である。目的とする化合物が液晶性を示す場合、メソゲン部分とオキセタニル基部分および(メタ)アクリル基部分がスペーサー部分を介さず直接結合(単結合)していてもよく、エーテル結合(−O−)あるいはエステル結合(−CO−O−)を介して結合していてもよい。一般に、メソゲン部分と(メタ)アクリル基部分の間のスペーサー部分が、短すぎると液晶性を発現する温度領域が狭くなることがある。またスペーサー部分がり、長い場合には、液晶フィルムとした場合の耐熱性に悪影響を及ぼすことがある。これらのことからメソゲン部分と(メタ)アクリル基部分の間のスペーサー部分の炭素数は通常1〜8、好ましくは2〜6であることが望ましい。また、メソゲン部分とオキセタニル基部分の間のスペーサ部分は、長すぎると液晶フィルムとした場合の耐熱性に悪影響を及ぼすことがある。そこでメソゲン部分とオキセタニル基部分の間のスペーサー部分の炭素数は通常0〜6、好ましくは0〜4であることが望ましい。(ここで炭素数0とは、メソゲン部分とオキセタニル基部分が直接単結合でつながっている場合を指す)
【0022】
本発明において用いられるオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物の片末端は反応性オキセタニル基であり、他方の片末端は(メタ)アクリル基である。カチオン重合性基であるオキセタニル基と、ラジカル重合性またはアニオン重合性の(メタ)アクリル基の両方を有する2官能性のモノマーとすることにより、ラジカル重合またはアニオン重合で(メタ)アクリル基のみを重合することが可能となり、カチオン重合性基であるオキセタニル基を持つ側鎖型液晶性高分子物質を得ることができる。すなわち、重合性反応基としてカチオン以外の条件では反応性が低いオキセタニル基をカチオン重合性基として用いることにより、ラジカル重合もしくはアニオン重合でまず(メタ)アクリル基を重合させて側鎖型液晶性高分子化合物を合成する。側鎖型液晶性高分子化合物は主鎖型液晶性高分子と比べてTgが低いため配向し易く、容易に低い温度で配向することができる。側鎖型液晶性高分子化合物を配向処理した後、次にカチオンの存在でオキセタニル基を重合(硬化/架橋)させることで、Tgが上昇し、耐熱性や機械的強度が向上した液晶フィルムを作成することができる。
【0023】
本発明において用いられるオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物の合成法は特に制限されるものではなく、通常の有機化学合成法で用いられる方法を適用することによって合成することができる。
例えば、ウィリアムソンのエーテル合成や、縮合剤を用いたエステル合成などの手段でオキセタニル基を持つ部位と(メタ)アクリル基を持つ部位をつなげることで、オキセタニル基と(メタ)アクリル基の2つの反応性官能基を持つオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物を合成することができる。
具体的一例を挙げれば、次に示す工程により本発明のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物を合成することができる。
【0024】
【化13】
【0025】
上記式中、略号はそれぞれ下記を表す。
DCC:1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DMAP:4,−ジメチルアミノピリジン
DCM:ジクロロメタン
PPTS:ピリジニウム−p−トルエンスルホン酸
THF:テトラヒドロフラン
DMF:ジメチルホルムアミド
BHT:2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
【0026】
本発明において、式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物の(メタ)アクリル基を単独重合もしくは、他の(メタ)アクリル化合物と共重合することにより下記式(7)で表されるユニットを含む側鎖型液晶性高分子物質が得られる。
【化14】
【0027】
式(7)で表されるユニットを含む側鎖型液晶性高分子物質は、式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物の(メタ)アクリル基部分をラジカル重合またはアニオン重合をで単独もしくは他の(メタ)アクリル化合物と共重合することにより容易に合成することができる。重合条件は特に限定されるものではなく、通常の条件を採用することができる。
【0028】
例えば、ラジカル重合の例としては、(メタ)アクリル化合物をジメチルホルムアミド(DMF)などの溶媒に溶かし、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)や過酸化ベンゾイル(BPO)などを開始剤として、80〜90℃で数時間反応させる方法が挙げられる。また、液晶相を安定に出現させるために、臭化銅(I)/2,2’−ビピリジル系やTEMPO系などを開始剤としたリビングラジカル重合を行い、分子量分布を制御する方法も有効である。これらのラジカル重合は厳密に脱酸素条件で行う必要がある。
【0029】
アニオン重合の例としては、(メタ)アクリル化合物をテトラヒドロフラン(THF)などの溶媒に溶かし、有機リチウム化合物、有機ナトリウム化合物、グリニャール試薬などの強塩基を開始剤として、反応させる方法が挙げられる。また、開始剤や反応温度を最適化することでリビングアニオン重合とし、分子量分布を制御することもできる。これらのアニオン重合は、厳密に脱水かつ脱酸素条件で行う必要がある。
【0030】
また、このとき共重合する(メタ)アクリル化合物は特に限定されるものではなく、合成される高分子物質が液晶性を示せば何でもよいが、合成される高分子物質の液晶性を高めるため、メソゲン基を有する(メタ)アクリル化合物が好ましい。下記式で示されるような(メタ)アクリル化合物が特に好ましい。
【0031】
【化15】
【0032】
側鎖型液晶性高分子物質は、式(7)で表されるユニットを5〜100モル%含むものが好ましく、10〜100モル%含むものが特に好ましい。また、側鎖型液晶性高分子物質は、重量平均分子量が2,000〜100,000であるものが好ましく、5,000〜50,000のものが特に好ましい。
【0033】
次に、本発明の側鎖型液晶性高分子物質を含む液晶材料について説明する。
本発明において用いられる液晶材料は、前記の側鎖型液晶性高分子物質を少なくとも10質量%以上、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上含む高分子液晶組成物である。側鎖型液晶性高分子物質の含有量が10質量%未満では組成物中に占める重合性基濃度が低くなり、重合後の機械的強度が不十分となるため好ましくない。
【0034】
本発明で用いる液晶材料においては、前記側鎖型液晶性高分子物質の他に、液晶性を損なわずに混和し得る種々の化合物を含有することができる。含有することができる化合物としては、オキセタニル基、エポキシ基、ビニルエーテル基などのカチオン重合性官能基を有する化合物、フィルム形成能を有する各種の高分子物質、ネマチック液晶性、コレステリック液晶性あるいはディスコティック液晶性を示す各種の低分子液晶性化合物や高分子液晶性化合物などが挙げられる。また、本発明の高分子液晶組成物にコレステリック液晶性を発現させる目的で、液晶性の有無を問わず各種の光学活性化合物を配合することもできる。
【0035】
前記液晶材料は配向処理された後、オキセタニル基をカチオン重合させて架橋することにより、当該液晶状態が固定化される。これにより、液晶フィルムの耐熱性が向上する。従って、カチオン重合を容易に速やかに進行させるため、液晶材料中に、光や熱などの外部刺激でカチオンを発生する光カチオン発生剤および/または熱カチオン発生剤を含有させておくことが好ましい。また必要によっては各種の増感剤を併用してもよい。
【0036】
光カチオン発生剤とは、適当な波長の光を照射することによりカチオンを発生できる化合物を意味し、有機スルフォニウム塩系、ヨードニウム塩系、フォスフォニウム塩系などを例示することが出来る。これら化合物の対イオンとしては、アンチモネート、フォスフェート、ボレートなどが好ましく用いられる。具体的な化合物としては、Ar3S+SbF6 -、Ar3P+BF4 -、Ar2I+PF6 -(ただし、Arはフェニル基または置換フェニル基を示す。)などが挙げられる。また、スルホン酸エステル類、トリアジン類、ジアゾメタン類、β−ケトスルホン、イミノスルホナート、ベンゾインスルホナートなども用いることができる。
【0037】
熱カチオン発生剤とは、適当な温度に加熱されることによりカチオンを発生できる化合物であり、例えば、ベンジルスルホニウム塩類、ベンジルアンモニウム塩類、ベンジルピリジニウム塩類、ベンジルホスホニウム塩類、ヒドラジニウム塩類、カルボン酸エステル類、スルホン酸エステル類、アミンイミド類、五塩化アンチモン−塩化アセチル錯体、ジアリールヨードニウム塩−ジベンジルオキシ銅、ハロゲン化ホウ素−三級アミン付加物などを挙げることができる。
【0038】
これらのカチオン発生剤の液晶材料中への添加量は、用いる側鎖型液晶性高分子物質を構成するメソゲン部分やスペーサ部分の構造や、オキセタニル基当量、液晶の配向条件などにより異なるため一概には言えないが、側鎖型液晶性高分子物質に対し、通常100質量ppm〜20質量%、好ましくは1000質量ppm〜10質量%、より好ましくは0.2質量%〜7質量%、最も好ましくは0.5質量%〜5質量%の範囲である。100質量ppmよりも少ない場合には、発生するカチオンの量が十分でなく重合が進行しないおそれがあり、また20質量%よりも多い場合には、液晶フィルム中に残存するカチオン発生剤の分解残存物等が多くなり耐光性などが悪化するおそれがあるため好ましくない。
【0039】
次に、本発明の液晶材料(高分子液晶組成物)を用いた液晶フィルムの製造方法について説明する。液晶フィルム製造の方法としてはこれらに限定されるものではないが、液晶材料を配向基板上に展開し、当該液晶材料を配向させた後、光照射および/または加熱処理することにより当該配向状態を固定化することにより製造することができる。
【0040】
まず、本発明の液晶材料を配向基板上に展開し、当該液晶材料を配向させる。配向基板としては、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルケトン、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、トリアセチルセルロース等のフィルムが例示できる。これらのフィルムは製造方法によっては、該液晶材料に対して充分な配向能を示し、そのまま配向基板として用いることができるものもあるが、多くはラビング、延伸、偏光照射、斜め光照射などの操作を行うことで配向能を発現もしくは強化させて用いる。またこれらの基板フィルム上に、ポリイミド、ポリビニルエーテル、ポリビニルシンナメートなどの公知の配向膜を設けて、ラビング、延伸、偏光照射、斜め光照射などの操作を行うことで配向能を発現することもできる。
【0041】
配向基板として、光学的に等方でない、あるいは得られる液晶フィルムが最終的に目的とする使用波長領域において不透明である、もしくは配向基板の膜厚が厚すぎて実際の使用に支障を生じるなどの問題がある場合、配向基板上で形成された形態から、光学的に等方な、あるいは得られる液晶フィルムが最終的に目的とする使用波長領域において透明なフィルム、もしくは液晶フィルムを液晶セルなどに貼合するまでの間、仮に支持しておくためのフィルムに転写した形態も使用しうる。転写方法としては公知の方法を採用することができる。例えば、特開平4−57017号公報や特開平5−333313号公報に記載されているように液晶フィルム層を粘着剤もしくは接着剤を介して、配向基板とは異なる基板を積層した後に、必要により粘着剤もしくは接着剤をつかって表面の硬化処理を施し、該積層体から配向基板を剥離することで液晶フィルムのみを転写する方法等を挙げることができる。
【0042】
前記の配向基板と異なる基板としては、例えばフジタック(富士写真フィルム社製品)、コニカタック(コニカ社製品)などのトリアセチルセルロースフィルム、TPXフィルム(三井化学社製品)、アートンフィルム(JSR社製品)、ゼオネックスフィルム(日本ゼオン社製品)、アクリプレンフィルム(三菱レーヨン社製品)などの透明フィルムや、シリコン処理を施したり、表面に易剥離層を設けたりしたポリエチレンテレフタレートフィルムなどが挙げられる。また必要によっては、偏光フィルムに直接転写することも可能である。
転写に使用する粘着剤もしくは接着剤は、光学グレードのものであれば特に制限はなく、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系など一般に用いられているものを用いることができる。
【0043】
液晶材料を配向基板上に展開して液晶材料層を形成する方法としては、液晶材料を溶融状態で直接配向基板上に塗布する方法や、液晶材料の溶液を配向基板上に塗布後、塗膜を乾燥して溶媒を留去させる方法が挙げられる。
溶液の調製に用いる溶媒に関しては、本発明の液晶材料を溶解でき適当な条件で留去できる溶媒であれば特に制限はなく、一般的にアセトン、メチルエチルケトン、イソホロンなどのケトン類、ブトキシエチルアルコール、ヘキシルオキシエチルアルコール、メトキシ−2−プロパノールなどのエーテルアルコール類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、酢酸エチル、乳酸エチルなどのエステル類、フェノール、クロロフェノールなどのフェノール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、クロロホルム、テトラクロロエタン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン系などやこれらの混合系が好ましく用いられる。また、配向基板上に均一な塗膜を形成するために、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤などを溶液に添加してもよい。
【0044】
液晶材料を直接塗布する方法でも、溶液を塗布する方法でも、塗布方法については、塗膜の均一性が確保される方法であれば、特に限定されることはなく公知の方法を採用することができる。例えば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法、ディップコート法、ロールコート法などが挙げられる。
液晶材料の溶液を塗布する方法では、塗布後に溶媒を除去するための乾燥工程を入れることが好ましい。この乾燥工程は、塗膜の均一性が維持される方法であれば、特に限定されることなく公知の方法を採用することができる。例えば、ヒーター(炉)、温風吹きつけなどの方法が挙げられる。
【0045】
続いて、配向基板上に形成された液晶材料層を、熱処理などの方法で液晶配向を形成し、光照射および/または加熱処理で硬化を行い固定化する。最初の熱処理では、使用した液晶材料の液晶発現温度範囲に加熱することで、該液晶材料が本来有する自己配向能により液晶を配向させる。熱処理の条件としては、用いる液晶材料の液晶相挙動温度(転移温度)により最適条件や限界値が異なるため一概には言えないが、通常10〜250℃、好ましくは30℃〜160℃の範囲であり、該液晶材料のTg以上の温度、さらに好ましくはTgより10℃以上高い温度で熱処理するのが好ましい。あまり低温では、液晶配向が充分に進行しないおそれがあり、また高温では液晶材料中のカチオン重合性反応基や配向基板に悪影響を与えるおそれがある。また、熱処理時間については、通常3秒〜30分、好ましくは10秒〜10分の範囲である。3秒より短い熱処理時間では、液晶配向が充分に完成しないおそれがあり、また30分を超える熱処理時間では、生産性が悪くなるため、どちらの場合も好ましくない。
【0046】
該液晶材料層を熱処理などの方法で液晶配向を形成したのち、液晶配向状態を保ったまま液晶材料を組成物中のカチオン重合性反応基の重合反応により硬化させる。硬化工程は、完成した液晶配向を硬化(架橋)反応により液晶配向状態を固定化し、より強固な膜に変性することを目的にしている。
【0047】
本発明の液晶材料はカチオン重合性反応基を持つため、その反応基の重合(架橋)には、カチオン重合開始剤(カチオン発生剤)を用いるのが好ましいことは前述のとおりである。また、重合開始剤としては、熱カチオン発生剤より光カチオン発生剤の使用が好ましい。
光カチオン発生剤を用いた場合、光カチオン発生剤の添加後、液晶配向のための熱処理までの工程を暗条件(光カチオン発生剤が解離しない程度の光遮断条件)で行えば、液晶材料は配向段階までは硬化することなく、充分な流動性をもって液晶配向することができる。この後、適当な波長の光を発する光源からの光を照射することによりカチオンを発生させ、液晶材料層を硬化させる。
【0048】
光照射の方法としては、用いる光カチオン発生剤の吸収波長領域にスペクトルを有するようなメタルハライドランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、キセノンランプ、アークランプ、レーザーなどの光源からの光を照射し、光カチオン発生剤を開裂させる。1平方センチメートルあたりの照射量としては、積算照射量として通常1〜2000mJ、好ましくは10〜1000mJの範囲である。ただし、光カチオン発生剤の吸収領域と光源のスペクトルが著しく異なる場合や、液晶材料自身に光源波長の吸収能がある場合などはこの限りではない。これらの場合には、適当な光増感剤や、吸収波長の異なる2種以上の光カチオン発生剤を混合して用いるなどの方法を採ることもできる。
光照射時の温度は、該液晶材料が液晶配向をとる温度範囲である必要がある。また、硬化の効果を充分にあげるためには、該液晶材料のTg以上の温度で光照射を行うのが好ましい。
【0049】
以上のような工程により製造した液晶材料層は、充分強固な膜となっている。具体的には、硬化反応によりメソゲンが3次元的に結合され、硬化前と比べて耐熱性(液晶配向保持の上限温度)が向上するのみでなく、耐スクラッチ性、耐磨耗性、耐クラック性などの機械的強度に関しても大幅に向上する。本発明は、容易に液晶配向という緻密な配向を制御し、熱的・機械的強度の向上を果たすという、相反する目的を同時に達成できる方法を提供する意味で、工業的な意義が大きい。
【0050】
液晶配向が固定化された液晶材料層は、配向基板上に形成されたままの形態(配向基板/(配向膜)/液晶フィルム)、配向基板上とは異なる透明基板フィルム等に液晶フィルムを転写した形態(透明基板フィルム/液晶フィルム)、または液晶フィルム単層形態(液晶フィルム)で光学フィルムとして用いることができる。
【0051】
液晶材料の成分である側鎖型液晶性高分子物質やその他の化合物の構造を適宜選定することにより、本発明の液晶材料層が取りうる液晶配向状態を制御することができる。本発明の液晶材料層は、例えば、ネマチック配向、ねじれネマチック配向、コレステリック配向、ネマチックハイブリッド配向、スメクチック配向、スメクチックC*配向などをとることができ、それぞれの配向を固定化した光学フィルムを製造することが可能である。
【0052】
本発明の液晶フィルムは特に光学フィルムとして好適に用いることができ、液晶表示素子に搭載される。光学フィルムは、その配向構造によって様々な用途があり、特に、位相差フィルム、色補償フィルム、視野角改良フィルム、円偏光フィルム、旋光性フィルムとして好ましく用いられる。
例えば、ネマチック配向もしくはねじれネマチック配向を固定化した光学フィルムは位相差フィルムとして機能し、STN型、TN型、OCB型、HAN型等の透過または反射型液晶表示装置の補償板として使用できる。コレステリック配向もしくはスメクチックC*配向を固定化した光学フィルムは、輝度向上用の偏光反射フィルム、反射型カラーフィルタ、選択反射に起因する反射光の視角による色変化を生かした各種の装飾フィルムなどに利用できる。スメクチック配向を固定化したフィルムは回折フィルムなどに利用できる。ネマチックハイブリッド配向を固定化したフィルムは、正目から見たときのリタデーションを利用して、位相差フィルムや波長板として利用でき、リタデーションの視角依存性の非対称性を生かして、TN型液晶表示装置の視野角改善フィルムに利用できる。
【0053】
【発明の効果】
新規なオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物を重合して得られる側鎖型液晶性高分子物質を含有する液晶材料を用い、当該液晶材料の配向状態を固定化することにより耐熱性に優れ、硬度が高く、機械的強度に優れた液晶フィルムが得られ、各種の液晶表示素子用の光学フィルムとして有用である。
【0054】
【実施例】
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例で用いた各分析方法は以下の通りである。
(1)1H−NMRの測定
化合物を重水素化クロロホルムに溶解し、400MHzの1H−NMR(日本電子社製JNM−GX400)で測定した。
(2)GPCの測定
化合物をテトラヒドロフランに溶解し、東ソー社製8020GPCシステムで、TSK−GEL SuperH1000、SuperH2000、SuperH3000、SuperH4000を直列につなぎ、溶出液としてテトラヒドロフランを用いて測定した。分子量の較正にはポリスチレンスタンダードを用いた。
(3)相挙動の観察
相挙動はメトラー社製ホットステージ上で、試料を加熱しつつ、オリンパス光学社製BH2偏光顕微鏡で観察した。
相転移温度は、Perkin−Elmer社製示差走査熱量計DSC7により測定した。
(4)液晶フィルムのパラメータ測定
ネマチック配向のリタデーション測定は、王子計測機器社製のKOBRAを用いた。
【0055】
[参考例1]
オキセタニル基を持つアクリル化合物1の合成
スキーム1に従い、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亞合成社製、商品名OXT−101)を原料として、オキセタニル基を持つアクリル化合物1を合成した。
アクリル化合物1の1H−NMRスペクトルを図1に示す。なお、図中の×は不純物を表す。
【0056】
【化16】
【0057】
[参考例2]
オキセタニル基を持たないアクリル化合物2の合成
スキーム2に従い、オキセタニル基を持たないアクリル化合物2を合成した。アクリル化合物2の1H−NMRスペクトルを図2に示す。
【0058】
【化17】
【0059】
[参考例3]
オキセタニル基を持つ側鎖型液晶性ポリアクリレート3の合成
オキセタニル基を有するアクリル化合物1の1部(モル比)とオキセタニル基を持たないアクリル化合物2の9部(モル比)とから、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを開始剤、DMFを溶媒として、窒素下、90℃、6時間、ラジカル重合を行い、メタノールに再沈して精製することで、オキセタニル基を持つ側鎖型液晶性ポリアクリレート3を合成した。オキセタニル基を持つ側鎖型液晶性ポリアクリレート3の1H−NMRスペクトルを図3に示す。
GPCにより測定したポリマー3の重量平均分子量は、9,700であった。DSC測定より、Tgは79℃であった。メトラー観察より、Tg以上の温度で液晶相を発現し、スメクチックネマチック転移温度が109℃、ネマチックアイソトロピック転移温度は250℃以上であることを確認した。
【0060】
[参考例4]
オキセタニル基を持たない側鎖型液晶性ポリアクリレート4の合成
オキセタニル基を持たないアクリル化合物2を、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを開始剤、DMFを溶媒として、窒素下、90℃、6時間、ラジカル重合を行い、メタノールに再沈して精製することで、オキセタニル基を持たない側鎖型液晶性ポリアクリレート4を合成した。オキセタニル基を持たない側鎖型液晶性ポリアクリレート4の1H−NMRスペクトルを図4に示す。
GPCにより測定したポリマー4の重量平均分子量は、6,600であった。DSC測定より、Tgは74℃であった。メトラー観察より、Tg以上の温度でネマチック相を発現し、ネマチックアイソトロピック転移温度は250℃以上であることを確認した。
【0061】
[参考例5]
2官能性オキセタンモノマー5の合成
スキーム3に従い、2官能性オキセタンモノマー5を合成した。2官能性オキセタンモノマー5の1H−NMRスペクトルを図5に示す。
DSC測定とメトラー観察より、結晶−69℃−ネマチック相−95℃−アイソトロピック相という相挙動をとることがわかった。
【0062】
【化18】
【0063】
[実施例1]
オキセタニル基を持つ側鎖型液晶性ポリアクリレート3を用いた液晶フィルムの作成
参考例3で合成したオキセタニル基を持つ側鎖型液晶性ポリアクリレート3の1.0gを、9mlのシクロヘキサンに溶かし、暗所でトリアリルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート50%プロピレンカーボネート溶液(アルドリッチ社製、試薬)0.05gを加えた後、孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで不溶分をろ過して液晶材料の溶液を調製した。
この溶液を、表面をレーヨン布によりラビング処理した厚み50μmのポリエチレンナフタレートフィルムテオネックスQ−51(帝人社製)上にスピンコート法を用いて塗布し、塗布後60℃のホットプレート上で乾燥させた。得られたポリエチレンナフタレートフィルム上の液晶材料層を150℃に加熱しながら、空気雰囲気下、高圧水銀ランプにより積算照射量450mJ/cm2の紫外線光を照射した後、冷却して硬化した液晶材料層を得た。
【0064】
基板として用いたポリエチレンテレフタレートフィルムは大きな複屈折を持ち光学用フィルムとして好ましくないため、得られたフィルムを紫外線硬化型接着剤UV−1394(東亜合成社製)を介して、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムに転写し光学フィルムを得た。すなわち、ポリエチレンナフタレートフィルム上の硬化した液晶材料層の上に、UV−1394を5μm厚となるように塗布し、TACフィルムでラミネートして、TACフィルム側から400mJ/cm2の紫外線光を照射して接着剤を硬化させた後、ポリエチレンナフタレートフィルムを剥離した。
【0065】
得られた光学フィルムを偏光顕微鏡下で観察すると、ディスクリネーションなどがないモノドメインの均一なネマチック液晶配向が観察され、そのリタデーションは115nmであった。さらに光学フィルムの液晶材料部分のみをかきとり、DSCを用いてガラス転移点を測定したところ、Tgは95℃であった。またフィルムの液晶材料層表面の鉛筆硬度は2H程度となり、充分に強固な膜が得られた。
【0066】
このフィルムを2mm厚の青板ガラスにノンキャリア粘着剤を介して貼り付け、その上に液晶のラビング軸と偏光板の吸収軸を一致させて、偏光板(住友化学工業社製SQW−862)を貼り付けた。このサンプルをバックライト上、偏光板を介して観察したところ、均一なフィルムであった。このサンプルを80℃の恒温槽中で24時間経過させたのち、取り出して、同様の観察を行ったところ、特に変化はなく、液晶配向の乱れは観測されなかった。
このように、オキセタニル基を持つ側鎖型液晶性ポリアクリレート3を用いることで、良好な液晶配向性を有し、液晶配向固定化後の熱安定性と強度に優れたフィルムが作成できることがわかった。
【0067】
[比較例1]
側鎖型液晶性ポリアクリレート4を用いた液晶フィルムの作成
参考例4で合成した側鎖型液晶性ポリアクリレート4の1gを9mlのシクロヘキサンに溶かし、孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで不溶分をろ過して液晶材料の溶液を調整した。
この溶液を、表面をレーヨン布によりラビング処理した厚み50μmのポリエチレンナフタレートフィルムテオネックスQ−51(帝人社製品)上にスピンコート法を用いて塗布し、塗布後60℃のホットプレート上で乾燥させた。得られたポリエチレンナフタレートフィルム上の液晶材料層を150℃で5分間加熱し、室温まで急冷することで液晶材料層を得た。
【0068】
基板として用いたポリエチレンテレフタレートフィルムは大きな複屈折を持ち光学用フィルムとして好ましくないため、得られたフィルムを紫外線硬化型接着剤UV−1394(東亜合成社製)を介して、TACフィルムに転写し光学フィルムを得た。すなわち、ポリエチレンナフタレートフィルム上の硬化した液晶材料層の上に、UV−1394を5μm厚となるように塗布し、TACフィルムでラミネートして、TACフィルム側から400mJ/cm2の紫外線光を照射して接着剤を硬化させた後、ポリエチレンナフタレートフィルムを剥離した。
【0069】
得られた光学フィルムを偏光顕微鏡下で観察すると、ディスクリネーションなどがないモノドメインの均一なネマチック液晶配向が観察され、そのリタデーションは100nmであった。しかし、光学フィルムの液晶材料部分のみをかきとり、DSCを用いてガラス転移点を測定したところ、Tgは80℃と低く、またフィルムの液晶材料層表面の鉛筆硬度はB程度と光学フィルムとして用いるには軟らかいものだった。
このフィルムを2mm厚の青板ガラスにノンキャリア粘着剤を介して貼り付け、その上に液晶のラビング軸と偏光板の吸収軸を一致させて、偏光板(住友化学工業社製SQW−862)を貼り付けた。このサンプルをバックライト上、偏光板を介して観察したところ、均一なフィルムであった。このサンプルを80℃の恒温槽中で24時間経過させたのち、取り出して、同様の観察を行ったところ、周辺部で液晶配向の乱れのため白抜けが発生していた。
【0070】
[実施例2]
オキセタニル基を持つ側鎖型液晶性ポリアクリレート3を用いた液晶フィルム の作成
参考例3で合成したオキセタニル基を持つ側鎖型液晶性ポリアクリレート3の0.8gと、参考例5で合成した2官能性オキセタンモノマー5の0.2gを、9mlのシクロヘキサンに溶かし、暗所でトリアリルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート50%プロピレンカーボネート溶液(アルドリッチ社製、試薬)0.05gを加えた後、孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで不溶分をろ過して液晶材料の溶液を調製した。
この溶液を、表面をレーヨン布によりラビング処理した厚み100μmのポリイミドフィルムカプトン(デュポン社製)上にスピンコート法を用いて塗布し、塗布後60℃のホットプレート上で乾燥させた。得られたポリイミドフィルム上の液晶材料層を150℃に加熱しながら、空気雰囲気下、高圧水銀ランプにより積算照射量450mJ/cm2の紫外線光を照射した後、冷却して硬化した液晶材料層を得た。
【0071】
基板として用いたポリイミドフィルムは褐色であり光学用フィルムとして好ましくないため、得られたフィルムを紫外線硬化型接着剤UV−1394(東亜合成社製)を介して、TACフィルムに転写し光学フィルムを得た。すなわち、ポリイミドフィルム上の硬化した液晶材料層の上に、UV−1394を5μm厚となるように塗布し、TACフィルムでラミネートして、TACフィルム側から400mJ/cm2の紫外線光を照射して接着剤を硬化させた後、ポリイミドフィルムを剥離した。
【0072】
得られた光学フィルムを偏光顕微鏡下で観察すると、ディスクリネーションなどがないモノドメインの均一なネマチックハイブリッド液晶配向が観察され、正面から見たときのリタデーションは115nmであった。また、ラビング軸に沿って鉛直から40°傾いた場所から見たときのリタデーションは141nm、その反対の−40°傾いた場所から見たときのリタデーションは53nmと非対称であり、どの角度でもリタデーションが0nmになる点が存在しなかったことから、このフィルムはネマチックハイブリッド配向構造をとっているとわかる。
さらに光学フィルムの液晶材料部分のみをかきとり、DSCを用いてガラス転移点を測定したところ、Tgは観測されなかった。
【0073】
このフィルムを2mm厚の青板ガラスにノンキャリア粘着剤を介して貼り付け、その上に液晶のラビング軸と偏光板の吸収軸を一致させて、偏光板(住友化学工業社製SQW−862)を貼り付けた。このサンプルをバックライト上、偏光板を介して観察したところ、均一なフィルムであった。このサンプルを80℃の恒温槽中で24時間経過させたのち、取り出して、同様の観察を行ったところ、特に変化はなく、液晶配向の乱れは観測されなかった。
またフィルムの液晶材料層表面の鉛筆硬度は2H程度となり、充分に強固な膜が得られた。このように、オキセタニル基を持つ側鎖型液晶性ポリアクリレート3を用いることで、良好な液晶配向性を有し、液晶配向固定化後の熱安定性と強度に優れたフィルムが作成できることがわかった。
【0074】
[実施例3]
実施例1で作成したリタデーション115nmの光学フィルム11と、液晶材料層の厚みを変えて同様に作成したリタデーション265nmの光学フィルム12を用いて、広帯域λ/4板とし、反射板を有する半透過TFT−TNECB型液晶セルを組み合わせて、図6のような配置で液晶ディスプレイを作成した。この液晶セルは、液晶性材料としてZLI−1695(Merck社製)を用い、液晶層厚5μmにホモジニアス配向させた。セル界面のプレチルト角は2度であり、液晶セルのΔndは310nmであった。また、偏光板としては、住友化学工業社製SQW−862を用いた。
その結果、CR=8の良好な白黒表示が得られることがわかった。
【0075】
[実施例4]
実施例1および実施例2でそれぞれ作成した正面リタデーション115nmの光学フィルム11および13と、実施例3で液晶材料層の厚みを変えて作成したリタデーション265nmの光学フィルム12を用いて、広帯域λ/4板とし、反射板を有するTFT−半透過ECB型液晶セルを組み合わせて、図7のような配置で液晶ディスプレイを作成した。この液晶セルは、液晶性材料としてZLI−1695(Merck社製)を用い、液晶層厚5μmにホモジニアス配向させた。セル界面のプレチルト角は2度であり、液晶セルのΔndは310nmであった。また、偏光板としては、住友化学工業社製SQW−862を用いた。
その結果、CR=8の良好な白黒表示が得られることがわかった。また、実施例3と比較して、より広い視野角が得られることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1で得られたアクリル化合物1の1H−NMRスペクトルを示す。
【図2】参考例2で得られたアクリル化合物2の1H−NMRスペクトルを示す。
【図3】参考例3で得られた側鎖型液晶性ポリアクリレート3の1H−NMRスペクトルを示す。
【図4】参考例4で得られた側鎖型液晶性ポリアクリレート4の1H−NMRスペクトルを示す。
【図5】参考例5で得られた2官能オキセタンモノマー5の1H−NMRスペクトルを示す。
【図6】実施例3で用いた液晶表示装置の軸配置を示す模式図である。
【図7】実施例4で用いた液晶表示装置の軸配置を示す模式図である。
Claims (9)
- 式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリル化合物の(メタ)アクリル部位を単独重合もしくは、他の(メタ)アクリル化合物と共重合して得られる側鎖型液晶性高分子物質を含有する液晶材料を用い、当該液晶材料の配向状態を固定化して形成した液晶フィルムからなる液晶表示素子用光学フィルム。
−P1−L3−P2−L4−P3− (2)
−P1−L3−P3− (3)
−P3− (4)
式(2)、式(3)および式(4)中、P1およびP2はそれぞれ個別に式(5)から選ばれる基を表し、P3は式(6)から選ばれる基を表し、
- 前記側鎖型液晶性高分子物質の重量平均分子量が2,000〜100,000であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子用光学フィルム。
- 前記側鎖型液晶性高分子物質を液晶材料中に少なくとも10質量%以上含有することを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子用光学フィルム。
- 前記液晶材料中に光カチオン発生剤および/または熱カチオン発生剤を含むことを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子用光学フィルム。
- 前記液晶フィルムが、前記液晶材料を配向基板上に展開し、当該液晶材料を配向させた後、光照射および/または加熱処理することにより当該配向状態を固定化することにより製造されたものであることを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子用光学フィルム。
- 前記配向状態が、ネマチック配向、ねじれネマチック配向、コレステリック配向またはネマチックハイブリッド配向のいずれかの配向状態を固定化したものであることを特徴とする請求項6記載の液晶表示素子用光学フィルム。
- 位相差フィルム、色補償フィルム、視野角改良フィルム、円偏光フィルム、旋光性フィルムのいずれかであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の液晶表示素子用光学フィルム。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の液晶表示素子用光学フィルムを搭載した液晶表示素子。
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