JP4083861B2 - ディジタル信号伝送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2種の信号を直交変調して伝送する装置に係り、特にディジタル構成された直交変調送信部と直交復調受信部を備えたディジタル信号伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、移動体や地上系のディジタル無線通信では、伝送レートを上げるため、QPSK方式、或いはQAM方式などの直交変調方式の信号伝送装置が採用されているが、この直交変調方式とは、次の式、すなわち、
cos(2π×f'c×t)
sin(2π×f'c×t)
で表される2種の互いに直交する搬送波を用い、直交変調により2種の信号を伝送する方式のことである。
【0003】
ところで、従来の直交変調方式のディジタル信号伝送装置では、安価で回路規模も小さくて済むという理由により、主としてアナログ構成のミキサを用いた直交変復調回路が使われていた。
そこで、このアナログ方式の直交変復調回路を用いた信号伝送装置の従来技術について、図19及び図20により説明する。
【0004】
まず図19は、従来技術における送信回路の一例で、入力端子1から入力された情報符号は、送信用信号処理回路2によりベースバンドの2種のディジタル信号Id(n)、Qd(n)に変換され、それぞれ直交変調部3に入力される。
直交変調部3に入力された信号Id(n)、Qd(n)は、それぞれD/A変換回路4i、4qによりアナログ信号に変換され、次いでアナログ構成のLPF(低域ろ波器)5i、5qにより伝送帯域幅が所定値Bになるように制限される。
【0005】
LPF5i、5qから出力された信号I(t)、Q(t)は、ミキサ6に入力され、次の(1)式に従った演算処理により、アナログ的に直交変調される。
D(t)=I(t)×cos(2π×fc×t)+Q(t)×sin(2π×fc×t)……(1)
【0006】
そして、この直交変調された信号D(t)がBPF(帯域ろ波器)7に入力され、ミキサ6で発生した不要成分が除去されてからアップコンバータ8に供給され、ここで更に高い周波数fc'の搬送波の信号に変換された上で、アンテナ9から送信されるのである。
【0007】
次に、図20は、従来技術による受信回路の一例で、アンテナ10で受信された信号は、まずダウンコンバータ11により、元の直交変調信号D(t)に戻された上で直交復調部13に供給される。
直交復調部13に供給された直交変調信号D(t)はミキサ14に入力され、ここで信号D(t)に次の(2)式と(3)式による2種の演算を施し、三角関数の直交性を利用してアナログ的に2種の信号I(t)、Q(t)を直交復調する。
I(t)=D(t)×cos(2π×fc×t)…… ……(2)
Q(t)=D(t)×sin(2π×fc×t)…… ……(3)
【0008】
こうして直交復調して得た2種の信号I(t)、Q(t)は、それぞれアナログのLPF15i、15qにより不要な成分を取り除いた後、A/D変換回路16i、16qによりディジタル信号Id(n)、Qd(n)に変換され、それぞれ受信用信号処理回路17に供給される。
そこで受信用信号処理回路17では、入力されたディジタルの2種の信号Id(n)、Qd(n)から情報符号を復調し、出力端子18から出力するのである。
【0009】
ところで、この従来技術による変調方式では、直交変復調に際して用いられる2種の搬送波信号、すなわち図19と図20に「cos」、「sin」で表してある2種の搬送波信号について、それらの間での直交性が良くないと、2種の成分間で符号間干渉が発生してまい、復調符号の誤り率が増し、性能が劣化してしまうという問題が生じる。
【0010】
このため、従来技術では、高精度に調整したアナログ構成のミキサを用い、これにより2種の基準搬送波間の直交性誤差が、例えば1度以下の充分に小さな値になるようにしていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、装置のディジタル化について配慮がされておらず、装置の高性能化の点に問題があった。
すなわち、近年、伝送レートを更に上げるため、従来のBPSK方式やQPSK方式から64QAM方式やOFDM方式など、更に多値数の高い方式が採用されるようになっているが、この場合は、上記直交性に要求される精度も更に上高くする必要があり、アナログ的な手法では対応が困難になってしまい、装置の高性能化に問題がしょうじてしまうのである。
【0012】
そこで、直交性について必要とする高精度が充分に確保できるように、ディジタル信号処理により直交変調と直交復調を行うようにした、いわゆるディジタル直交変調部とディジタル直交復調部が検討されつつあり、その一例について、図21と図22により説明する。
【0013】
まず図21のディジタル直交変調部は、図19のアナログ構成による直交変調部3をそのままディジタル回路に置き換えたもので、同様に、図22のディジタル直交復調部は、図20のアナログ構成による直交復調部13をそのままディジタル回路に置き換えたものであり、従って、直交変調部と直交復調部以外の回路部分は図19と図20の回路と同様なので、以下の説明では直交変調部と直交復調部の構成と動作に重点をおいて説明する。
【0014】
まず、ここで、図19に示した送信用信号処理回路2から供給されるサンプリング周波数fd の第1のディジタル信号Id(n)と第2のディジタル信号Qd(n)の信号波形を模式的に表すと、図23(a)、(b)に示すようになっている。
【0015】
そして、これらの図23(a)、(b)において、まず、実線の曲線はサンプリング前のI信号の信号波形を表し、次に、破線の曲線はサンプリング前のQ信号の信号波形を表している。また、サンプリング信号も、これに合わせて、それぞれ実線の矢印と破線の矢印で示してある。
【0016】
図21のディジタル直交変調部において、ここに入力された信号のうち、まず第1のディジタル信号Id(n)は第1の4倍サンプル変換回路19iに入力され、図23(c)に示すように、n番目のサンプリング値Id(n)とn+1番目のサンプリング値Id(n+1)の間に3個の零値を挿入し、これにより4倍のサンプリング周波数4×fdの信号I'd4(m)に変換される。
【0017】
しかして、この変換された信号I'd4(m)には、図24に模式的に示すように、不要な高調波成分20が含まれている。
そこでディジタルLPF21iにより、図19の従来技術におけるLPF5iと同様に、信号I'd4(m)の帯域幅を帯域幅Bに制限すると共に、この不要な高調波成分20を除去する。
その結果、ディジタルLPF21iの出力信号Id4(m)の信号波形は、図23(e)に示すように、信号間の零値が埋められたサンプリング波形になる。
【0018】
次に、第2の信号Qd(n)も同様で、まず第2の4倍サンプル変換回路19qにより、図23(d)に示すように、4倍のサンプリング周波数4×fdの信号Q'd4(m)に変換され、ディジタルLPF21qで帯域幅Bに制限され、図23(f)に示すように、信号間の零値が埋められた信号Qd4(m)に変換される。
【0019】
ところで、このように、直交変調信号の搬送波周波数fcをfdに設定すると、直交変調の演算式として示した上記の(1)式は、次の(4)式として表せる。
Dd4(m)=Id4(m)×cos(2π×m/4)+Qd4(m)×sin(2π×m/4)……(4)
【0020】
この(4)式において、まず、右辺のcosを含む項は、m=0を含む偶数のとき交互に1と−1になり、m=奇数のときは0になる。
また、右辺のsinを含む項は、m=奇数のとき交互に1と−1になり、m=0を含む偶数のときは0になる。
【0021】
そこで、(4)式は、mに応じて、順次、以下の通りになる。
m=0 → Dd4(0)=Id4(0)
m=1 → Dd4(1)=Qd4(1)
m=2 → Dd4(2)=−Id4(2)
m=3 → Dd4(3)=−Qd4(3)
m=4 → Dd4(4)=Id4(4)
m=5 → Dd4(5)=Qd4(5)
・ ・
・ ・
・ ・
【0022】
このことから、実際には、(4)式による乗算を実行しないでも、単に信号Id4(m)及び信号Qd4(m)と、それらの極性を反転した信号−Id4(m)及び信号−Qd4(m)を順次切り換えてやれば直交変調処理が行われ、図23(g)の信号波形に示す通りの直交変調信号Dd4(m)が得られることになる。
【0023】
図21のディジタル直交変調部は、この方法により動作するディジタル直交変調回路22を用いたもので、図示のように、2個の極性反転回路22i、22qと、周波数fc (=4×fd)で動作する循環型のスイッチ22sを用い、信号Id4(m)と信号Qd4(m)を入力し、極性反転回路22iと極性反転回路22qにより極性反転信号−Id4(m)と極性反転信号−Qd4(m)を出力させた上で、スイッチ22sにより順次、周波数fc 毎に各信号を選択して取り出し、図23(g)の波形図に示す直交変調信号Dd4(m)を得るようにしてある。
【0024】
ディジタル直交変調回路22から出力された直交変調信号Dd4(m)は、次いでD/A変換回路24でアナログ信号に変換され、BPF25で不要な高調波成分を除去され、アナログの直交変調信号D(t)としてディジタル直交変調部から出力されることになる。
【0025】
ところで、このとき用いられる2個のディジタルLPF21i、21qは、同一の特性を持つフィルタでなければならない。
そこで、一般的には、図25に示す通りの、非巡回型(FIR型)回路構成をもち、そのタップ係数値を同じにしたディジタルLPFを用いるのが通例である。
【0026】
この図25のディジタルLPFは、図示のように、シフトレジスタ26とメモリ27−1、27−2、……、27−H、乗算回路28−1、28−2、……、28−H、それにΣ(総和)回路29で構成されている。
【0027】
そして、まず、シフトレジスタ26は、多数段の連続的に結合したメモリからなり、入力されてくる信号……、I'd4(p+1)、I'd4(p+2)、……、I'd4(p+H)、……を、周波数4×fdのクロックパルス毎に1段づつ、順次転送しながら記憶しておく働きをし、次に、メモリ27−1、27−2、……、27−Hは、帯域幅をBに制限するのに必要なH個のタップ係数値C1、C2、……、CH を記憶する働きをする。
ここで、pは任意の整数値である。
【0028】
そして、シフトレジスタ26は、メモリ27−1、27−2、……内に記憶されているタップ係数値を用いて、次の(5)式の演算をクロックパルス毎に実行し、算出された値Id4(p)を順次出力する。
【0029】
このとき、H個の乗算回路28−1、28−2、……、28−Hは、各タップ係数値C1、……、CHと信号値I'd4(p+1)、……、I'd4(p+H)を乗算する働きをし、さらに、Σ回路29は複数の加算回路で構成され、乗算回路28−1〜28−Hで乗算された値C1×I'd4(p+1)〜CH×I'd4(p+H)の総和を出力する働きをし、これによりディジタルLPFとしての機能を発揮するのである。
【0030】
次に、図22のディジタル直交復調部について説明すると、この復調部では、図21のディジタル直交変調部の信号処理とほぼ逆の信号処理を実行して直交復調することになる。
図22において、ダウンコンバータ11(図20)から出力された直交変調信号D(t)は、BPF30で不要な周波数成分が除去された後、A/D変換回路31により、サンプリング周波数4×fdでサンプリングされ、ディジタルの直交変調信号Dd4(m)に変換される。
【0031】
こうしてサンプリングして得た直交変調信号Dd4(m)の信号波形は図26(a)に示す通りで、図23(g)に示した波形と同じなる。
ここで、直交変調信号の搬送波周波数fcをfdに設定すると、直交復調の演算式として示した(2)式と(3)式は、次の(6)式及び(7)式として表せる。
Id4(m)=Dd4(m)×cos(2π×m/4)…… ……(6)
Qd4(m)=Dd4(m)×sin(2π×m/4)…… ……(7)
【0032】
そうすると、図21のディジタル直交変調部における(4)式のときと同様、簡単な回路構成により、直交復調処理が得られることになる。
すなわち、まず、cosを含む(6)式は、m=0を含む偶数のとき交互に1と−1になり、m=奇数のときは0になる。また、sinを含む(7)式は、m=奇数のとき交互に1と−1になり、m=0を含む偶数のときは0になる。
【0033】
そこで、まず(6)式は、mに応じて、順次、以下の通りになる。
m=0 → Dd4(0)=Id4(0)
m=1 → Dd4(1)=0
m=2 → Dd4(2)=−Id4(2)
m=3 → Dd4(3)=0
・ ・
・ ・
【0034】
次に、(7)式は、同じくmに応じて、順次、次の通りになる。
m=0 → Dd4(0)=0
m=1 → Dd4(1)=Qd4(1)
m=2 → Dd4(2)=0
m=3 → Dd4(3)=−Qd4(3)
m=4 → Dd4(4)=0
・ ・
・ ・
【0035】
従って、このときも、これら(6)式と(7)式による乗算をそのまま実行するのではなくて、単に信号Id4(m)及び信号Qd4(m)と、それらの極性を反転した信号−Id4(m)及び信号−Qd4(m)を順次、切り換えて独立に取り出してやれば直交復変調処理が行われ、図26(b)、(c)に示す通りの直交復調信号Id4(m)、Qd4(m)が得られることになる。
【0036】
図22は、この方法により動作するディジタル直交復調回路32を用いたディジタル直交復調部で、図示のように、2個の極性反転回路32i、32qと、周波数fc (=4×fd)で動作する循環型のスイッチ32si、32sqで構成されてある。
【0037】
そして、A/D変換回路31から信号Dd4(m)を入力し、各極性反転回路32i、22qにより極性反転信号−Dd4(m)を夫々出力させた上で、夫々スイッチ32si、32sqで、順次、周波数fc 毎に交互に0値も含め、各信号を選択して取り出し、図26(b)、(c)に示す通りの直交復調信号Id4(m)、Qd4(m)を得るのである。
【0038】
こうして、ディジタル直交復調回路32から出力された信号Id4(m)は、図26(b)に示す通り、1サンプリング信号毎に0値が入った波形になっている。 そこで、ディジタルLPF33iにより、図26(d)に示す通り、この0値の部分を内挿した後、1/4サンプル変換回路34iでサンプリング周波数fdによりリサンプルし、図26(f)に示す通りの直交復調された信号Id(n)を出力する。
【0039】
同様に、ディジタル直交復調回路32から出力されたQd4(m)も、図26(c)に示す通り、1サンプリング信号毎に0値が入った波形になっているので、ディジタルLPF33qにより、図26(e)に示す通り、0値の部分を内挿した後、1/4サンプル変換回路34qでリサンプルし、図26(g)に示す通りの直交復調された信号Qd(n)を出力するのである。
【0040】
ここで、これらのディジタルLPF33i及びディジタルLPF33qとしては、図21で説明したディジタル直交変調部と同じく、図25に示す通りの、同じタップ係数値を持った非巡回型(FIR型)の回路を用いている。
【0041】
ところで、ここで使用されている非巡回型ディジタルフィルタは、かなり多くの個数の加算回路と乗算回路を必要とする。
ここで、乗算回路は、特に回路規模が大きくなるため、できるだけ使用を控えることが望ましい。
しかし、図21と図22の例では、図25に示した非巡回型ディジタルLPFを用いており、このため多くの乗算回路が必要で、回路規模の増大が著しくなってしまう。
【0042】
例えば、この場合、必要になるタップ数が50タップ以上にもなるから、送信装置では、非巡回型ディジタルLPFについてだけでも、約2倍の100個もの乗算回路が必要になる。
また、受信装置での非巡回型ディジタルLPFにも、ほぼ同数の乗算回路が必要であり、従って、送信装置と受信装置については、約200個もの乗算回路が必要になってしまう。
【0043】
ここで、情報の伝送レートが低い間は、乗算回路の時分割使用により、実装を要する乗算回路の個数を減らすことができる。
しかしながら、伝送レートが高くなると、乗算回路自体の動作速度の関係で、乗算回路全てを並列動作させなければならなくなり、例えば200個もの全ての乗算回路を実装しておく必要があり、従って、単純にディジタル化したのでは、乗算回路による回路規模の増大がネック(隘路)になって、高い伝送レートへの対応が困難になってしまう。
【0044】
本発明の目的は、ディジタル直交変復調部での回路規模の増大が抑えられ、高い伝送レートにも充分に対応できるようにしたディジタル信号伝送装置を提供することにある。
【0045】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、2種の信号を直交変調によりディジタル伝送する方式の送信回路を備えたディジタル信号伝送装置において、前記送信回路が、ディジタル信号処理により前記2種の信号を直交変調するディジタル直交変調回路と、前記信号の一方の帯域を制限する第1の非巡回型ディジタルLPFと、前記信号の他方の帯域を制限する第2の非巡回型ディジタルLPFとを有し、前記第1と第2の非巡回型ディジタルLPFが、それぞれのタップ数が互いに1タップ異なり、それぞれ対称なタップ係数値を有するディジタルLPFで構成されているようにして達成される。
【0046】
次に、上記目的は、2種の信号を直交変調によりディジタル伝送する方式の受信回路を備えたディジタル信号伝送装置において、前記受信回路が、ディジタル信号処理により前記2種の信号を直交復調するディジタル直交復調回路と、前記信号の一方の帯域を制限する第1の非巡回型ディジタルLPFと、前記信号の他方の帯域を制限する第2の非巡回型ディジタルLPFとを有し、前記第1と第2の非巡回型ディジタルLPFが、それぞれのタップ数が互いに1タップ異なり、それぞれ対称なタップ係数値を有するディジタルLPFで構成されているようにしても達成される。
【0047】
また、上記目的は、2種の信号を直交変調によりディジタル伝送する方式の送信回路を備えたディジタル信号伝送装置において、前記送信回路が、ディジタル信号処理により前記2種の信号を直交変調するディジタル直交変調回路と、前記信号の一方の帯域を制限する第1の非巡回型ディジタルLPFと、前記信号の他方の帯域を制限する第2の非巡回型ディジタルLPFとを有し、前記第1と第2の非巡回型ディジタルLPFが、それぞれタップ数が等しく、それぞれ非対称なタップ係数値を持ち、それぞれのタップ係数値の列が互いに順番を反転した関係にあるディジタルLPFで構成されるようにしても達成される。
【0048】
さらに、上記目的は、2種の信号を直交変調によりディジタル伝送する方式の受信回路を備えたディジタル信号伝送装置において、前記受信回路が、ディジタル信号処理により前記2種の信号を直交変調するディジタル直交変調回路と、前記信号の一方の帯域を制限する第1の非巡回型ディジタルLPFと、前記信号の他方の帯域を制限する第2の非巡回型ディジタルLPFとを有し、前記第1と第2の非巡回型ディジタルLPFが、それぞれタップ数が等しく、それぞれ非対称なタップ係数値を持ち、それぞれのタップ係数値の列が互いに順番を反転した関係にあるディジタルLPFで構成されるようにしても達成される。
【0049】
上記の条件を満たすタップ係数値を用いることにより、ディジタルLPFのタップ数を約半分まで大幅に低減することができる。すなわち、必要な乗算回路の数を約半分まで大幅に減らすことができ、回路規模を小さくすることができる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるディジタル信号伝送装置について、図示の実施形態により詳細に説明する。
まず、本発明の第1の実施形態におけるディジタル直交変調部について説明する。
ここで、始めに、本発明の動作原理が充分に理解できるように、図21のディジタル直交変調部を用いて説明を進めると、既に説明したように、(4)式で示した直交変調処理は、簡単なスイッチ回路により実現できる。
【0051】
すなわち、図21のディジタルLPF21i、21qから夫々出力された信号Id4(m)、Qd4(m)の内、図2(e)、(f)の図形において、太い矢印で示したサンプリング値と、その極性を反転した値を順番に選んで出力することにより、直交変調処理が得られる。なお、この図2は、図23の(e)から(g)までの波形図を取り出して示したものである。
【0052】
ここで注意すべきは、このような直交変調処理では、図2(e)と図2(f)の図形において、細い矢印で示されているサンプリング値は、最後まで全く使用されないということである。
従って、図21におけるディジタルLPF21i、21qでは、実際には、図2(e)と図2(f)に太い矢印で示したサンプリング点の値だけを算出して出力するだけで良いことになる。
【0053】
そこで、まず、図2(e)で、太い矢印で示したサンプリング点の値、例えばId4(0)の値を算出するときの、ディジタルLPF21i内のシフトレジスタ26の内部状態は、図3(a)に示す通りになる。なお、この図3において、シフトレジスタ26のメモリの内、4倍サンプル変換回路19iで挿入された値0以外の値が記憶されているメモリについては、斜線を施して示してある。
【0054】
同様に、太い矢印で示したサンプリング点の別の点、例えばId4(2)の値を求めるときのシフトレジスタ26の内部状態は、図3(b)に示す通りになる。
【0055】
そうすると、タップ係数値C2、C4、C6、……は、何れの計算においても、挿入された値0に乗算されることになるので、実際には信号値とタップ係数値の乗算は不要であり、従って、タップ係数値C1、C3、C5、……についてだけ、乗算してやればよいことになる。
【0056】
同じことは、図2(f)に示した信号Qd4(m)についても成立する。
ただし、この信号Qd4(m)の場合、太い矢印で示したサンプリング点の位置が信号Id4(m)の場合に比して1サンプリング点だけずれており、このため、図2(f)の太い矢印で示したサンプリング点の値、例えばQd4(1)とQd4(3)の値を算出するときの、ディジタルLPF21q内のシフトレジスタ26の内部状態は、図4(a)、(b)に示す通りになる。
【0057】
従って、信号Qd4(m)の場合は、タップ係数値C2、C4、C6、……についてだけ乗算を行い、信号Id4(m)のときのタップ係数値C1、C3、C5、……は、何れの計算においても、挿入された値0が乗算されるだけなので、実際には信号値とタップ係数値の乗算は不要になる。
【0058】
図1は、以上の認識に基づいて構成した本発明の第1の実施形態におけるディジタル直交変調部で、これは、図21のディジタル直交変調部における4倍サンプル変換回路19i、19qに代えて2倍サンプル変換回路19'i、19'qを設け、ディジタルLPF21i、21qに代えてディジタルLPF21'i、21'qを設け、ディジタル直交変調回路22に代えてディジタル直交変調回路22'を設けたものであり、その他の構成は図21と同じである。
【0059】
それぞれの2倍サンプル変換回路19'i、19'qには、図5(a)、(b)に示す通りの、サンプリング周波数がfdの信号Id(n)、Qd(n)が入力され、ここで、n番目のサンプリング値とn+1番目のサンプリング値の間に0値が挿入され、2倍のサンプリング周波数2×fdの信号I'd2(k)、Q'd2(k)に変換される。 変換された信号I'd2(k)、Q'd2(k)の信号波形は、図5(c)、(d)に示す通りである。
【0060】
これらの信号の内、まず信号I'd2(k)は、ディジタルLPF21'iに入力され、次の(8)式の演算をサンプリング周波数2×fd のクロックパルス毎に実行する。
ここで、この(8)式における項数Hは偶数でも奇数でもよいが、ここでは奇数H=2×R+1にしてあり、従って、このディジタルLPF21'iの構成は、図6に示す通りになる。
【0061】
次に、信号Q'd2(k)は、ディジタルLPF21'qに入力され、次の(9)式の演算をサンプリング周波数2×fd のクロックパルス毎に実行する。
従って、このディジタルLPF21'qの構成は、図7に示す通りになる。
【0062】
この結果、ディジタルLPF21'i、21'qのそれぞれから出力された信号Id2(k)、Qd2(k)の波形は、図5(e)、(f)に示す通り、間に0値が埋められたサンプリング波形になる。
【0063】
ここで、これら(8)と(9)の各演算式から明らかなように、何れの演算式でも、用いるタップ係数値が、(5)式における係数値列C1、C2、……、CH の中から1係数おきの係数値を抜き出したものになっており、この結果、乗算数が(5)式の乗算数の約半分になっていることが判る。
【0064】
従って、この実施形態におけるディジタルLPF21'i、21'qの乗算回路の個数は、図6と図7から明らかなように、それぞれ図21に示したディジタルLPF21i、21qの場合の約半分になっており、この結果、回路規模が大幅に削減されている。
【0065】
次に、これら(8)式と(9)式では、互いに異なる組の係数値列が用いられているが、ここで、(8)式の係数値と(9)式の係数値の2組の係数値を合わせると、(5)式で用いた1組の係数値列と同じになっており、従って、2組の係数値は、1連の滑らかなインパルス応答曲線上の値を与えるので、乗算回路の削減による悪影響は何も発生せず、図21の場合と同じ性能を発揮する。
【0066】
なお、この実施形態では、Hが奇数にしてあるが、このときは、ディジタルLPF21'iとディジタルLPF21'qの内の一方のタップ数が、他方のタップ数より1タップ多くなる。
【0067】
ところで、このとき、図5(f)の信号Qd2(k)を求めるのに必要なタップ係数値列C2、C4、……の数は、図5(e)の信号Id2(k)を求めるのに必要なタップ係数値列C1、C3、……より1タップ分、増減しており、そのため図5(f)の信号波形は、図2(f)における太い矢印の信号に対し、4倍のサンプリング周波数4×fd のクロックの1クロックパルス分前にずれている。
【0068】
そこで、この実施形態のディジタル直交変調回路22'では、図1に示してあるように、1クロックパルス分の遅延回路22'Dが設けてあり、この遅延回路22'Dを介することにより、信号Qd2(k)のタイミングを、図5(g)に示すように、調整(遅らす)するように構成してある。
【0069】
従って、このディジタル直交変調回路22'で直交変調してやれば、図5(h)に示す通り、図23(g)に示した波形と同じ波形の直交変調信号Dd4(m)を得ることができる。
【0070】
ディジタル直交変調回路22'から出力された直交変調信号Dd4(m)は、D/A変換回路24によりアナログ信号に変換され、BPF25を介して帯域制限された上で、直交変調信号D(t)として、このディジタル直交変調部から出力され、アップコンバータ8(図19)に供給されることになる。
【0071】
そして、この図1の実施形態の場合、図6、図7から明らかなように、ディジタルLPF21'i、21'qのタップ数は、図21の回路で用いるディジタルLPF21i、21qのタップ数の半分に低減され、回路規模が大幅に小さくされているにもかかわらず、出力される直交変調信号Dd4(m)の特性は、図21の回路による直交変調信号Dd4(m)の特性と何ら変わるところがない。
【0072】
しかも、このとき、ディジタルLPF21'i、21'qに入力される信号のサンプリング周波数は、図21の回路の1/2になっているので、駆動パルスのクロック周波数も1/2に下げることができ、この結果、高速演算には弱いとされている乗算回路を用いているにもかかわらず、その製造が容易になるという効果も得ることができる。
【0073】
従って、この第1の実施形態におけるディジタル直交変調部によれば、図21の回路と同一の機能と性能を有しながら、必要なディジタルLPFのタップ数が約半分にでき、送信回路の回路規模を大幅に低減することができる。
また、このとき、乗算回路での演算速度が1/2に低減できるので、乗算回路の製造が容易になり、この結果、安価でしかも製造が容易なディジタル信号伝送装置を得ることができる。
【0074】
なお、この第1の実施形態では、ディジタルLPFのタップ数Hについて、H=2×R+1の奇数の場合について説明したが、タップ数が偶数H=2×Rになるようにしても実施できる。
この場合、2個のディジタルLPF21'i、21'qのタップ数は同数になるが、しかし、このことは、何らの問題をも生じない。
【0075】
次に、本発明の第2の実施形態におけるディジタル直交復調部について説明する。
ここでも、本発明の動作原理が充分に理解できるように、まず図22のディジタル直交復調部を用いて説明する。
【0076】
既に説明したように、図22におけるディジタルLPF33i、33qから出力された信号Id4(m)、Qd4(m)は、1/4サンプル変換回路34i、34qに供給され、ここで図9(d)、(e)の太い矢印で示したサンプリング値を順番に選択することにより、直交復調信号Id(n)、Qd(n)として出力される。なお、この図9は、図26の(b)から(g)までの波形図を取り出したものである。
【0077】
まず、ここでも、図9の(d)と(e)の波形図に細い矢印で示されているサンプリング値は、最後まで全く使用されないことに注意すべきである。
従って、ディジタルLPF33iと33qでは、実際には図9(d)、(e)に太い矢印で示したサンプリング点の値だけを算出して出力すればよい。
【0078】
また、この図9(d)、(e)で、太い矢印で示したサンプリング点の値、例えばQd4(0)の値を算出するときのディジタルLPF33q内のシフトレジスタ26の内部状態は、図10に示す通りになっている。
ここで、図3の場合と同じく、挿入された値0以外の値が記憶されているメモリに斜線を施して示してある。
【0079】
そして、タップ係数値C1、C3、C5、……は、挿入された値0に乗算されるため、実際には信号値とタップ係数値の乗算も不要であり、そもそもディジタル直交復調回路32での値0の挿入自体も不要になり、タップ係数値C2、C4、C6、……についてだけ乗算すればよい。
【0080】
同じことは、図9(d)の信号Id4(m)に対しても成り立つ。
ただし、この信号Id4(m)の場合、0値以外の値になっているサンプリング点の位置が、信号Qd4(m)の場合より1サンプリング点だけタイミングがずれており、従って、図9(d)の太い矢印で示したサンプリング点の値、例えばId4(0)の値を算出するときのディジタルLPF33i内のシフトレジスタ26の内部状態は、図11に示す通りになる。
【0081】
従って、信号Id4(m)の演算の場合には、信号Qd4(m)の演算では使用しなかったタップ係数値C1、C3、C5、……を使用し、信号Qd4(m)の演算に使用したタップ係数値C2、C4、C6、……は、値0が乗算されるため、実際には信号値とタップ係数値の乗算は不要になる。
【0082】
ここで、図9(d)の信号Id4(m)の場合、太い矢印で示したサンプリング点の値は、図9(b)の信号の中に既に存在しており、従って0値の位置の値を内挿して補間するLPFは不要であるように思える。
しかし、直交復調後では、信号Id(n)と信号Qd(n)の周波数特性が同一になっている必要があり、このため、ディジタルLPF33qと同じ特性を持つディジタルLPF33iを用い、2種の信号の周波数特性が揃うようにしているのである。
【0083】
本発明の第2の実施形態は、以上の認識に基づいて構成されたもので、以下、この実施形態におけるディジタル直交復調部について、図8により説明する。 この図8のディジタル直交復調部は、図22のディジタル直交復調部におけるディジタル直交復調回路32に代えてディジタル直交復調回路32'を設け、ディジタルLPF33i、33qに代えてディジタルLPF33'i、331'qを設け、1/4サンプル変換回路34i、34qに代えて1/2サンプル変換回路34'i、34'qを設けたものであり、その他の構成は図22と同じである。
【0084】
A/D変換回路31から図14(a)に示す信号Dd4(m)が出力され、これがディジタル直交復調回路32'に入力されると、まず2系統に分けられる。
そして、一方は遅延回路32'Dで、サンプリング周波数4×fd の1クロック時間だけ遅延され、図14(b)に示す通りの遅延信号として出力される。
【0085】
そして、遅延してない図14(a)の信号と、遅延した図14(b)の信号、及びそれぞれの信号の極性を反転した信号の合計4種の信号が、周波数2×fd で動作するスイッチ32'si、32'sqにより、順次、サンプリングされ、それぞれ図14(c)に示す信号Id2(k)と、図14(d)に示す信号Qd2(k)に変換される。
【0086】
次に、これらの信号の内、まず信号Id2(k)はディジタルLPF33'iに入力され、ここで次の(10)式により、サンプリング周波数2×fd のクロックパルス毎に演算処理され、図14(e)に示す通りの信号I'd2(k)となる。
ここで、この(10)式における項数Hは、偶数でも奇数でもよいが、ここでは奇数H=2×R+1にしてあり、従って、ディジタルLPF33'iの構成は、図12に示す通りになる。
【0087】
他方、信号Qd2(k)はディジタルLPF33'qに入力され、ここで次の(11)式により、サンプリング周波数2×fd のクロックパルス毎に演算処理され、同じく図14(f)に示す信号Q'd2(k)となる。
従って、このディジタルLPF33'qの構成は、図13に示す通りになる。
【0088】
これらの(10)式と(11)式から明らかなように、何れの演算処理でも、タップ係数値は、(5)式の係数値列C1、C2、……、CH の中から1係数おきの係数値を抜き出したものになっており、従って、乗算数が(5)式の乗算数の約半分に低減されていることが判る。
【0089】
また、(10)式と(11)式では、互いに異なる組の係数値列が用いられており、従って、(10)式の係数値列と、(11)式の係数値列を組合わせると、(5)式で用いている1組の係数値列と同じになっていることも判る。
なお、この実施形態のように、Hが奇数のときは、ディジタルLPF33'iとディジタルLPF33'qの内の一方のタップ数は、他方のタップ数より1タップ多くなる。
【0090】
ディジタルLPF33'i、33'qから出力された信号I'd2(k)、信号Q'd2(k)は、それぞれ1/2サンプル回路34'i、34'qに入力され、周波数2×fd でサンプリングされ、これにより、更に低いサンプリング周波数fd の直交復調信号Id(n)、Qd(n)に変換され、アナログ信号に変換されてから受信用信号処理回路17(図20)に供給されることになる。
このときの直交復調信号Id(n)、Qd(n)の信号波形は、図14(g)、(h)に示すようになる。
【0091】
なお、この実施形態でも、ディジタルLPFのタップ数Hについては、H=2×R+1の奇数の場合について説明したが、タップ数が偶数H=2×Rになるようにしても実施でき、この場合、2個のディジタルLPF33'i、33'qのタップ数は同数になってしまうか、これによる問題は特に生じない。
【0092】
この図8の実施形態によれば、図12と図13から明らかなように、ディジタルLPF33'i、33'qのタップ数を、図22の回路で用いるディジタルLPF33i、33qのタップ数の半分に抑えることができ、それにも係わらず、出力される直交復調信号Id(n)、Qd(n)の特性は、図22の回路から出力される信号の特性と何ら変わるところはなく、同じ性能を得ることができる。
しかもディジタルLPFに入力する信号のサンプリング周波数は1/2に低下されるので、駆動パルスのクロック周波数も1/2に下げることができる。
【0093】
従って、この第2の実施形態におけるディジタル直交復調部によれば、図22の回路と同一の機能と性能を有しながら、必要とするディジタルLPFのタップ数が大幅に低減されるので、送信回路の回路規模が小さく抑えられ、しかも、高速演算が苦手な乗算回路でも、その演算速度は1/2に低減できることになり、この結果、製造が簡単で安価なディジタル信号伝送装置を容易に得ることができる。
【0094】
次に、本発明の第3〜第5の実施形態について説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、何れも図1と図8の実施形態におけるディジタルLPF21'i、21'q、33'i、33'qで必要とする乗算回路の個数を更に低減する方法に関するものであり、これらディジタルLPF以外の構成には異なるところはない。
そこで、以下の説明では、主として、これらディジタルLPFの構成について説明する。
【0095】
まず、第3の実施形態について説明する。
始めに、この第3の実施形態で使用するディジタルLPFの考え方について説明すると、この場合は、(5)式で表される特性のフィルタを、係数値が対称になっているフィルタとして設計する。
すなわち、係数値の間に、C1=CH、C2=CH-1、C3=CH-2、……の関係が成り立つように設計するのである。
ただし、項数が奇数H=2×R+1の場合には、この中で、係数値CR+1だけは、対応する係数値を持たない。
【0096】
また、(8)式では、(5)式の係数値列C1、C2、C3、C4、C5、……の中から1つおきに取った係数値C1、C3、C5、……、CH を用いており、このため、取り出した係数値の間にも、C1=CH、C3=CH-2、……の関係がそのまま保存されるので、係数値が対称なフィルタになり、同様に、(9)式で取り出した係数値のときも、同じく係数値が対称なフィルタになる。
そうすると、このように係数値が対称になっているフィルタは、図15(a)に示すように表せる。
【0097】
そうすると、この図15(a)に示す通りの係数値が対称になったフィルタにおいて、それぞれのディジタルLPFに含まれているシフトレジスタを、直線的に並べるのではなく、図15(b)、(c)に示すように、中間から折り返えして配列した上で、加算回路31−1〜31−4を設け、これにより、折り返されて転送された信号値と新たに入力されてきた信号値の和を取ってから、各乗算回路28−1〜28−9により、共通の係数値を乗算するようにしても、ディジタルLPFが構成できることになる。
【0098】
そこで、本発明の第3の実施形態では、これら図15(b)、(c)に示す回路構成によるディジタルLPFを用いるようにしたものである。
ここで、タップ数Hが奇数のときは、2組のタップ係数値列の内の一方の組のタップ数も奇数になるので、図15(b)に示す回路構成となり、タップ数が偶数になる他方の組に対しては、図15(c)に示すように、丁度、真中から折り返した回路構成になる。
【0099】
従って、これら図15(b)、(c)に示す回路構成によるディジタルLPFによれば、乗算回路の個数は、図6、図7と、図12、図13に示したディジタルLPFよりも更に半分に低減することができ、この結果、図21と図22の回路で使用されているディジタルLPFに比して、乗算回路の個数を約1/4に減らすことができる。
【0100】
なお、この図15(b)、(c)に示す実施形態では、加算回路31−1〜が必要になるが、加算回路は、乗算回路に比してかなり簡単な回路構成で済むので、これによる回路規模の増加はほとんど問題にならない。
【0101】
従って、この図15(b)、(c)に示す回路構成のディジタルLPFを用いた第3の実施形態によれば、図21、図22の回路と同一の機能と性能を持ちながら、回路規模がさらに低減された伝送装置を提供することができる。
【0102】
次に、本発明による第4の実施形態について説明する。
この第4の実施形態におけるディジタルLPFの考え方は、それに入力される信号、すなわち、図5(c)、(d)に示されている信号に0値のサンプリング点が残っていることを利用して、乗算回路の数を減らすようにしたものである。
【0103】
まず、図16(a)は、図5(c)の信号が入力されたときのディジタルLPF内のシフトレジスタの状態を模式的に示したもので、既に説明したように、図中で、斜線が施してあるメモリ以外のメモリは、挿入された0値が記憶されるだけなので、実際には乗算する必要はない。
そして、信号がシフトレジスタ26内を転送されるに従い、一方の組の係数値列C1、C5、C9、……と他方の組の係数値列C3、C7、C11、……が、それぞれ交互に、斜線が施してあるメモリの信号値に乗算されるだけである。
【0104】
そこで、この第4の実施形態におけるディジタルLPFでは、図16(b)に示すように、シフトレジスタ26のメモリを1つおきに省き、さらに一方の組と他方の組の2組の係数値列を切換えるスイッチ42−1〜42−5を設け、シフトレジスタ26内での信号のシフトに同期して、各スイッチ42−1〜を切換えるように構成したものである。
【0105】
また、これと共に、入力信号に対する0値の挿入処理を無くし、信号は連続的に入力されるように構成する。
そして、新たな信号値が入力され、シフトレジスタ26内で信号が1メモリ分シフトする毎に、シフトを止めたままで各スイッチ42−1〜を切換え、2組の係数値列をそれぞれのメモリの信号に乗算する処理が実行されるように構成するのである。
【0106】
従って、この第4の実施形態によれば、そのディジタルLPFが有する乗算回路の個数を、第1の実施形態のディジタルLPFに比して、更に半分に減らすことができる。
つまり、この第4の実施形態によれば、図21の回路と同等の機能と性能を有しながら、ディジタルLPFの乗算回路の個数を1/4に大幅に低減することができ、ディジタル信号送信装置の回路規模を低減することができる。
【0107】
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
この第5の実施形態は、第3の実施形態におけるディジタルLPFの内、タップ数が奇数になるディジタルLPFの乗算回路について、その個数を更に半分に低減することができるもので、第3の実施形態における図15(b)、(c)に示す回路の考え方に、第4の実施形態による図16(b)の回路での考え方を適用したものに相当する。
【0108】
まず、図15(b)に示す回路に、図5(c)に示す信号を入力したときのシフトレジスタ26の状態を図17(a)に示し、この後、次の信号が入力され、シフトレジスタが1段シフトしたときの状態を図17(b)に示す。
【0109】
そうすると、これら図17(a)、(b)からは以下のことが判る。
すなわち、シフトレジスタのメモリに格納された0値以外の値に乗算される係数値については、シフトレジスタがシフトする毎に、2組の係数値列の一方と他方が交互に入れ替わっていることが判る。
【0110】
そこで、第4の実施形態における図16のときと同様、図18に示すように、にスイッチ43−1、43−2を設けると共に、入力信号に対する零値の挿入も止めて、信号が連続的に入力されるように構成する。
そして、次の信号値が入力される毎に、シフトを止めたままスイッチ43−1〜を切換え、2組の係数値列それぞれによる乗算処理を実行するように構成するのである。
【0111】
従って、この第5の実施形態によれば、ディジタルLPFに必要な乗算回路の個数を、第3の実施形態における奇数タップのディジタルLPFに比して、更に半分に減らすことができる。
すなわち、図21の回路と同一の機能、同一の性能を有しながら、ディジタルLPFの内の一方のディジタルLPFに必要とする乗算回路の個数については、1/8に大幅に低減することができる。
【0112】
ところで、この第5の実施形態において、乗算回路の個数が低減できるのは、2個のディジタルLPFの内の一方についてだけであるが、もともとの乗算回路による回路規模が大きいので、この第5の実施形態により一方のディジタルLPFの乗算回路数が減るだけでも大きな回路規模の低減効果が得られる。
【0113】
なお、(5)式で表される特性のフィルタでも、その項数が偶数H=2×Rで、係数値が対称なフィルタとして設計した場合には、第3の実施形態と同じようにしても、乗算回路の個数を低減することはできない。
何故なら、この場合は、係数値間の関係が、C1=CH、C2=CH-1、C3=CH-2、……、CR=CR+1 になるので、1つおきに取った第1の組の係数列はC1、C3、……、CH-1 で、第2の組の係数列はC2、C4、……、CH となり、従って一方の組の係数値列自身は対称にならず、このため、第3の実施形態のような効果は得られないのである。
【0114】
しかし、この場合でも、第2の組の係数値列の順序を逆転してみれば、その係数値列CH、……、C4、C2 は、第1の組の係数値列と等しくなっており、従って、この場合には、係数値メモリの共有化による回路規模の縮小を得ることができる。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、ディジタル直交変復調部の回路規模が大幅に低減でき、この結果、送信装置と受信装置の回路規模も大幅に低減されるので、ディジタル信号伝送装置の小型化と低価格化を充分に図ることができる。
【0116】
また、本発明によれば、演算速度が1/2に低減でき、この結果、高速演算が苦手な乗算回路を用いているにも係らず、製造が容易で安価な伝送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるディジタル直交変調部の一例を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態におけるディジタル直交変調部の動作を説明するための信号波形図である。
【図3】第1の実施形態におけるディジタルLFPの考え方を説明するための模式図である。
【図4】第1の実施形態におけるディジタルLFPの考え方を説明するための他の模式図である。
【図5】第1の実施形態におけるディジタル直交変調部の動作を説明するための信号波形図である。
【図6】第1の実施形態における一方のディジタルLFPの一例を示すブロック図である。
【図7】第1の実施形態における他方のディジタルLFPの一例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるディジタル直交復調部の一例を示すブロック図である。
【図9】第2の実施形態におけるディジタル直交復調部の動作を説明するための信号波形図である。
【図10】第2の実施形態におけるディジタルLFPの考え方を説明するための模式図である。
【図11】第2の実施形態におけるディジタルLFPの考え方を説明するための他の模式図である。
【図12】第2の実施形態における一方のディジタルLFPの一例を示すブロック図である。
【図13】第2の実施形態における他方のディジタルLFPの一例を示すブロック図である。
【図14】第2の実施形態におけるディジタル直交復調部の動作を説明するための信号波形図である。
【図15】本発明の第3の実施形態におけるディジタルLPFの考え方と構成の一例を示すブロック図である。
【図16】本発明の第4の実施形態におけるディジタルLPFの考え方と構成の一例を示すブロック図である。
【図17】本発明の第5の実施形態におけるディジタルLPFの考え方を示すブロック図である。
【図18】本発明の第5の実施形態におけるディジタルLPFの構成の一例を示すブロック図である。
【図19】従来技術によるディジタル直交変調部を備えた送信回路の一例を示すブロック図である。
【図20】従来技術によるディジタル直交復調部を備えた受信回路の一例を示すブロック図である。
【図21】ディジタル構成による直交変調部の一例を示すブロック図である。
【図22】ディジタル構成による直交復調部の一例を示すブロック図である。
【図23】ディジタル構成による直交変調部の動作を説明するための信号波形図である。
【図24】ディジタル直交変調に伴う不要な高調波成分を模式的に示した説明図である。
【図25】ディジタル直交変復調部で使用するディジタルLPFの一例を示すブロック図である。
【図26】ディジタル構成による直交復調部の動作を説明するための信号波形図である。
【符号の説明】
1 送信回路の入力端子
2 送信用信号処理回路
3 直交変調部
4i、4q D/A変換回路
5i、5q、15i、15q アナログ構成のLPF
6 送信用のミキサ
7 送信用のBPF
8 アップコンバータ
9 送信用のアンテナ
10 受信用のアンテナ
11 ダウンコンバータ
12 受信用のBPF
14 受信用のミキサ
16i、16q A/D変換回路
17 受信用信号処理回路
18 受信装置の出力端子
19i、19q 4倍サンプル変換回路
21i、21q 送信用のディジタルLPF
22 ディジタル直交変調回路
22i、22q 極性反転回路
22s スイッチ
24 A/D変換回路
25 送信用のBPF
26 シフトレジスタ
27−1、27−2、…… 係数メモリ
28−1、28−2、…… 乗算回路
29 Σ回路
30 受信用のBPF
31 A/D変換回路
32 ディジタル直交復調回路
32i、32q 極性反転回路
32si、32sq スイッチ
33i、33q 受信用のディジタルLPF
34i、34q 1/4サンプル変換回路
19'i、19'q 2倍サンプル変換回路
34'i、34'q 1/2サンプル変換回路。
Claims (5)
- 2種の信号を直交変調によりディジタル伝送する方式の送信回路を備えたディジタル信号伝送装置において、
前記送信回路が、
ディジタル信号処理により前記2種の信号を直交変調するディジタル直交変調回路と、
前記信号の一方の帯域を制限する第1の非巡回型ディジタルLPFと、前記信号の他方の帯域を制限する第2の非巡回型ディジタルLPFとを有し、
前記第1と第2の非巡回型ディジタルLPFが、それぞれのタップ数が互いに1タップ異なり、それぞれ対称なタップ係数値を有するディジタルLPFで構成されていることを特徴とするディジタル信号伝送装置。 - 2種の信号を直交変調によりディジタル伝送する方式の受信回路を備えたディジタル信号伝送装置において、
前記受信回路が、
ディジタル信号処理により前記2種の信号を直交復調するディジタル直交復調回路と、
前記信号の一方の帯域を制限する第1の非巡回型ディジタルLPFと、前記信号の他方の帯域を制限する第2の非巡回型ディジタルLPFとを有し、
前記第1と第2の非巡回型ディジタルLPFが、それぞれのタップ数が互いに1タップ異なり、それぞれ対称なタップ係数値を有するディジタルLPFで構成されていることを特徴とするディジタル信号伝送装置。 - 2種の信号を直交変調によりディジタル伝送する方式の送信回路を備えたディジタル信号伝送装置において、
前記送信回路が、
ディジタル信号処理により前記2種の信号を直交変調するディジタル直交変調回路と、
前記信号の一方の帯域を制限する第1の非巡回型ディジタルLPFと、前記信号の他方の帯域を制限する第2の非巡回型ディジタルLPFとを有し、
前記第1と第2の非巡回型ディジタルLPFが、それぞれタップ数が等しく、それぞれ非対称なタップ係数値を持ち、それぞれのタップ係数値の列が互いに順番を反転した関係にあるディジタルLPFで構成されていることを特徴とする送信装置。 - 2種の信号を直交変調によりディジタル伝送する方式の受信回路を備えたディジタル信号伝送装置において、
前記受信回路が、
ディジタル信号処理により前記2種の信号を直交変調するディジタル直交変調回路と、
前記信号の一方の帯域を制限する第1の非巡回型ディジタルLPFと、前記信号の他方の帯域を制限する第2の非巡回型ディジタルLPFとを有し、
前記第1と第2の非巡回型ディジタルLPFが、それぞれタップ数が等しく、それぞれ非対称なタップ係数値を持ち、それぞれのタップ係数値の列が互いに順番を反転した関係にあるディジタルLPFで構成されていることを特徴とする送信装置。 - 請求項1〜請求項4の何れかの発明において、
前記第1の非巡回型ディジタルLPFのタップ係数値と、前記第2の非巡回型ディジタルLPFのタップ係数値は、
それぞれタップ係数値を交互に並べて1組の係数値の列としたとき、それが1連の滑らかなインパルス応答曲線上に並ぶ値となるように構成されていることを特徴とするディジタル信号伝送装置。
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