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JP4071864B2 - 超音波送波装置並びに超音波撮像装置 - Google Patents

超音波送波装置並びに超音波撮像装置 Download PDF

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JP4071864B2 JP17270098A JP17270098A JP4071864B2 JP 4071864 B2 JP4071864 B2 JP 4071864B2 JP 17270098 A JP17270098 A JP 17270098A JP 17270098 A JP17270098 A JP 17270098A JP 4071864 B2 JP4071864 B2 JP 4071864B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置に関し、特に、非線形効果を利用して超音波撮像を行なうための超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
非線形効果を利用して超音波撮像を行なう超音波撮像装置は、パラメトリックソーナー(parametric sonar)として知られている。この装置では、被検体内に超音波を送波したときに、体内での超音波伝播の非線形性により発生する2次の高調波エコー(echo)を利用して撮像を行なうようになっている。
【0003】
非線形性を利用する超音波撮像の他の例としては、マイクロバルーン(microballoon)を用いる造影撮像がある。これは、マイクロバルーンがその非線形なエコー源特性により送波超音波の2次の高調波を含むエコーを生じることを利用して、体内に注入したマイクロバルーンの分布状態を画像化するようにしたものである。
【0004】
上記のいずれにおいても、送波超音波に初めから2次の高調波が含まれていると、そのエコーが非線形効果によるエコーまたはマイクロバルーンからの高調波エコーと区別できないので、送波超音波に2次の高調波が含まれないようにする対策が講じられる。
【0005】
そのような対策の1つとして、超音波プローブ(probe) における超音波トランスデューサアレイ(transducer array)の個々の超音波トランスデューサを、位相を1つ置きに90°異ならせた駆動信号で駆動し、基本周波数での90°の位相差が2次の高調波では180°の位相差となることを利用して、送波に含まれる2次の高調波を相殺するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような送波を行なう場合、超音波ビームの焦点で合算される基本周波数の超音波の半数は位相が90°異なるので、全て同相で送波した場合よりも瞬時音圧が約3割低下するという問題があった。
【0007】
また、同じ位相の駆動信号が超音波トランスデューサに1つ置きに印加されることにより、実効的なアレイピッチ(array pitch) が約2倍になり、グレーティングサイドローブ(grating sidelobe)が大きくなる等の副作用を免れないという問題があった。
【0008】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、副作用なしに送波超音波の2次の高調波を除去する超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置を実現することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の課題を解決する第1の発明は、中心周波数より上側の半値周波数が下側の半値周波数の約2倍となる周波数特性を持つ、送波アパーチャを構成する複数の超音波トランスデューサを前記下側の半値周波数に相当する周波数を持つ駆動信号で個々に駆動して超音波ビームを送波する超音波送波方法であって、前記複数の超音波トランスデューサうちの一部のものを駆動する駆動信号に、前記周波数特性の影響を受けて変化した送波の実効的な基本周波数の半分の周波数を持つ信号をその半周期分遅らせる時間に相当する遅延時間を付与する、ことを特徴とする超音波送波方法である。
【0010】
(2)上記の課題を解決する第2の発明は、中心周波数より上側の半値周波数が下側の半値周波数の約2倍となる周波数特性を持つ、送波アパーチャを構成する複数の超音波トランスデューサを前記下側の半値周波数に相当する周波数を持つ駆動信号で個々に駆動して超音波ビームを送波する超音波送波装置であって、前記複数の超音波トランスデューサうちの一部のものを駆動する駆動信号に、前記周波数特性の影響を受けて変化した送波の実効的な基本周波数の半分の周波数を持つ信号をその半周期分遅らせる時間に相当する遅延時間を付与する遅延手段、
を具備することを特徴とする超音波送波装置である。
【0011】
(3)上記の課題を解決する第3の発明は、中心周波数より上側の半値周波数が下側の半値周波数の約2倍となる周波数特性を持つ、送波アパーチャを構成する複数の超音波トランスデューサを前記下側の半値周波数に相当する周波数を持つ駆動信号で個々に駆動して超音波ビームを送波し、エコーに基づいて画像を生成するする超音波撮像装置であって、前記複数の超音波トランスデューサうちの一部のものを駆動する駆動信号に、前記周波数特性の影響を受けて変化した送波の実効的な基本周波数の半分の周波数を持つ信号をその半周期分遅らせる時間に相当する遅延時間を付与する遅延手段、を具備することを特徴とする超音波撮像装置である。
【0012】
第1の発明乃至第3の発明のいずれか1つにおいて、前記複数の超音波トランスデューサうちの一部のものは、前記複数の超音波トランスデューサうちの半数を占めることが、送波に含まれる2次の高調波を相殺する点で好ましい。
【0013】
その場合、前記遅延時間を、送波アパーチャを構成する複数の超音波トランスデューサに1つ置きに付与することが、送波に含まれる2次の高調波を適切に除去する点で好ましい。
【0014】
(作用)
本発明では、アレイを構成する複数の超音波トランスデューサうちの一部のものを駆動する駆動信号に、送波の実効的な基本周波数の半分の周波数を持つ信号をその半周期分遅らせる時間に相当する遅延時間を付与する。これにより、超音波の集束点では実効的な基本周波数の超音波が全て同相となって強め合い、また、実効的な2次高調波が互いに逆位相となって弱め会う。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。図1に、超音波撮像装置のブロック(block) 図を示す。本装置は、本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が示される。
【0016】
本装置の構成を説明する。図1に示すように、本装置は、超音波プローブ(probe) 2を有する。超音波プローブ2は被検体4に当接されて超音波の送受波に使用される。
【0017】
超音波プローブ2は、例えば図2に示すような超音波トランスデューサアレイ300を有する。超音波トランスデューサアレイ300は、複数の超音波トランスデューサ302を例えば1次元のアレイ状に配列して構成される。超音波トランスデューサ302は、本発明における超音波トランスデューサの実施の形態の一例である。なお、複数の超音波トランスデューサに対する符号付けは1箇所で代表する。個々の超音波トランスデューサ302は、例えばPZT(チタン(Ti)酸ジルコン(Zr)酸鉛)セラミックス(ceramics)等の圧電材料で構成される。
【0018】
超音波トランスデューサ302としては、例えば図3に示すような周波数特性を持つものが用いられる。すなわち、同図に示すように、超音波トランスデューサの周波数特性は、相対感度が1になる中心周波数が例えば3MHz、相対感度が0.5になる下側の周波数(下側の半値周波数)が例えば2MHz、相対感度が0.5になる上側の周波数(上側の半値周波数)が例えば4MHzとなっている。
【0019】
このような関係に基づき、下側の半値周波数(2MHz)を基本周波数とする超音波を送波し、その2次の高調波すなわち上側の半値周波数(4MHz)のエコーを受波する。
【0020】
超音波プローブ2は送受信部6に接続されている。送受信部6は、超音波プローブ2に駆動信号を与えて、超音波を送波させるようになっている。超音波プローブ2および送受信部6は、本発明の超音波送波装置の実施の形態の一例である。送受信部6は、また、超音波プローブ2が受波したエコーを受信するようになっている。
【0021】
送受信部6のブロック図を図4に示す。同図において、送波タイミング(timing)発生回路602は、送波タイミング信号を周期的に発生して送波ビームフォーマ(beamformer)604に入力するようになっている。
【0022】
送波ビームフォーマ604は、送波タイミング信号に基づいて、送波ビームフォーミング(beamforming) 信号、すなわち、超音波トランスデューサアレイ300中の送波アパーチャ(aperture)を構成する複数の超音波トランスデューサを時間差をもって駆動する複数の駆動信号を発生し、送受切換回路606に入力するようになっている。
【0023】
駆動信号は、例えば単極性の所定波数の矩形波パルス信号で、その基本周波数が2MHzとなっている。単極性の矩形波パルス信号信号は、基本周波数とその近傍の周波数成分および2次の高調波とその近傍の周波数成分を含んでいる。
【0024】
送波ビームフォーマ604は、送波アパーチャを構成する複数の超音波トランスデューサの半数については、さらに、駆動信号に一律に所定の遅延時間を付与するになっている。送波ビームフォーマ604は、本発明における遅延手段の実施の形態の一例である。遅延時間は例えば416.7nsとなっている。
【0025】
この遅延時間は1.2MHzの信号の1/2周期に相当するものである。これは、また、後述する2.4MHzの信号の1周期に相当し、3.6MHzの信号の1.5周期に相当する。
【0026】
この遅延時間を付与した駆動信号が与えられる超音波トランスデューサは、例えば、送波アパーチャにおける配列番号が偶数の超音波トランスデューサとする。このようにすることにより、遅延駆動される超音波トランスデューサの分布を送波アパーチャ内で均一化し、後述する2次の高調波の相殺を適切に行なうことができる。
【0027】
なお、遅延駆動される超音波トランスデューサは、奇数番目のものとしても良いのは勿論である。また、それに限らず、遅延駆動される半数の超音波トランスデューサを送波アパーチャ内に適宜に分散させるようにしても良く、あるいは、送波アパーチャの片側半分にまとめても良い。
【0028】
送受切換回路606は、このような複数の駆動信号を超音波トランスデューサアレイ300に入力するようになっている。アレイ中の送波アパーチャを構成する複数の超音波トランスデューサ302は、複数の駆動信号の時間差に対応した位相差を持つ複数の超音波をぞれぞれ発生する。それら超音波の波面合成により超音波ビームが形成される。
【0029】
超音波トランスデューサ302が図3に示したような周波数特性を持つことにより、基本周波数が2MHzの単極性の矩形波パルス信号で駆動されたとき、この駆動信号の周波数成分に対応する周波数成分を含む超音波が送波されるが、送波超音波の周波数成分の比率は、超音波トランスデューサ302の周波数特性の影響をうける。
【0030】
その様子を図5によって説明する。駆動信号の周波数成分は、同図に破線で示すように基本周波数f0(2MHz)と2次の高調波2f0(4MHz)にそれぞれピーク(peak)を持って分布するが、基本周波数および2次の高調波がそれぞれ超音波トランスデューサ302の周波数特性の下側半値周波数および上側半値周波数に相当しているので、送波超音波の周波数成分は、周波数特性の傾斜部分の影響を受ける。
【0031】
すなわち、基本周波数およびその近傍の周波数は、周波数特性の右上がりの傾斜部分によりいわゆる高域強調が行なわれ、結果的に2.4MHzにピークを持つ分布が得られる。これに対して、2次の高調波およびその近傍の周波数は、左上がりの傾斜部分によりいわゆる低域強調が行なわれ、結果的に3.6MHzにピークを持つ分布となる。これは、実効的に、基本周波数が2.4MHz(f0’)に上昇し、2次の高調波の周波数が3.6MHz(2f0’)に低下したことになる。
【0032】
このような状況において、送波アパーチャにおける複数の超音波トランスデューサ302を駆動する信号には、超音波ビームの集束および方位を決める遅延時間に加えて、1つ置きに416.7nsの遅延が付与されている。この遅延は、周波数が1.2MHz(f0’/2)の信号を1/2周期遅らせるものなので、2.4MHzの信号では1周期の遅延に相当する。したがって、実効的な基本周波数2.4MHzの超音波は遅延が付与されたものも遅延が付与されないものも、集束点では全て同相となって強め合う。
【0033】
これに対して、上記の遅延は、3.6MHzの信号を1.5周期に遅らせるものになるので、実効的な2次の高調波周波数3.6MHzの超音波は、遅延が付与されたものとそうでないものとは、集束点において互いに逆位相となって打ち消し合う。
【0034】
すなわち、送波超音波の実効的な基本波は同相加算によって強め合うが、実効的な2次の高調波は逆相加算によって相殺する。これによって、送波超音波は2次の高調波を含まないものとなる。
【0035】
また、基本波については、送波アパーチャにおいて隣合う全ての超音波トランスデューサ302から送波された超音波が同相で加算されるので、従来のようにアレイの実効ピッチが2倍になるようなことはなく、グレーティングサイドローブが増加することはない。
【0036】
以上の効果は、上記の特定な周波数特性に限らず、中心周波数fc、下側半値周波数f0、上側半値周波数2f0の比が、少なくとも上記の例と実質的に同じになっている周波数特性において成立する。また、駆動信号が単極性の矩形波パルス信号である場合のみに限らず、2次の高調波を含む波形の全ての駆動信号について成立する。
【0037】
超音波ビームの送波は、送波タイミング発生回路602が発生する送波タイミング信号により、所定の時間間隔で繰り返し行われる。超音波ビームの方位は送波ビームフォーマ604によって順次変更される。それによって、被検体4の内部が、超音波ビームが形成する音線によって走査される。すなわち被検体4の内部が音線順次で走査される。
【0038】
送受切換回路606は、超音波トランスデューサアレイ中の受波アパーチャが受波した複数のエコー信号を受波ビームフォーマ610に入力するようになっている。受波ビームフォーマ610は、複数の受波エコーに時間差を付与して位相を調整し次いでそれら加算して、音線に沿ったエコー受信信号の形成、すなわち、受波のビームフォーミングを行なうようになっている。受波ビームフォーマ610により、受波の音線も送波に合わせて走査される。以上の、送波タイミング発生回路602乃至受波ビームフォーマ610は、後述の制御部18によって制御されるようになっている。
【0039】
このような構成の送受信部6は、例えば図6に示すような走査を行なう。すなわち、放射点200からz方向に延びる超音波ビーム(音線)202が扇状の2次元領域206をθ方向に走査し、いわゆるセクタスキャン(sector scan) を行なう。
【0040】
送波および受波のアパーチャを超音波トランスデューサアレイの一部を用いて形成するときは、このアパーチャをアレイに沿って順次移動させることにより、例えば図7に示すような走査を行なうことができる。すなわち、放射点200からz方向に発する音線202を直線状の軌跡204に沿って平行移動させることにより、矩形状の2次元領域206がx方向に走査され、いわゆるリニアスキャン(linear scan) が行なわれる。
【0041】
なお、超音波トランスデューサアレイが、超音波送波方向に張り出した円弧に沿って形成されたいわゆるコンベックスアレイ(convex array)である場合は、リニアスキャンと同様な音線操作により、例えば図8に示すように、音線202の放射点200を円弧状の軌跡204に沿って移動させ、扇面状の2次元領域206をθ方向に走査して、いわゆるコンベクススキャンが行なえるのは言うまでもない。
【0042】
送受信部6はBモード(mode)処理部10に接続され、各音線毎のエコー受信信号をBモード処理部10に入力するようになっている。Bモード処理部10はBモード画像データ(data)を形成するものである。Bモード処理部10は、例えば図9に示すように基本波処理部110および高調波処理部130を備えている。基本波処理部110および高調波処理部130には、受波ビームフォーマ610の出力信号が共通に入力される。
【0043】
基本波処理部110は、基本波エコーすなわち送波超音波の基本周波数と同じ周波数を持つエコー受信信号を通過させる図示しないフィルタ(filter)を有する。高調波処理部130は、高調波エコーすなわち送波超音波の基本周波数の例えば2次の高調波(第2高調波)と同じ周波数を持つエコー受信信号を通過させる図示しないフィルタを有する。
【0044】
基本波処理部110は、入力信号につき、基本波エコーを対数増幅および包絡線検波することにより、音線上の個々の反射点でのエコーの強度を表す信号すなわちAスコープ(scope) 信号を得て、このAスコープ信号の各瞬時の振幅をそれぞれ輝度値として、Bモード画像データを形成するようになっている。すなわち基本波処理部110は基本波エコーに基づくBモード画像データを生成する。
【0045】
高調波処理部130は、入力信号につき、第2高調波エコーを対数増幅および包絡線検波することにより、音線上の個々の反射点でのエコーの強度を表す信号すなわちAスコープ信号を得て、このAスコープ信号の各瞬時の振幅をそれぞれ輝度値として、Bモード画像データを形成するようになっている。すなわち高調波処理部130は、第2高調波エコーに基づくBモード画像データをそれぞれ生成する。
【0046】
Bモード処理部10は画像処理部14に接続されている。画像処理部14は、Bモード処理部10から入力される複数系統のBモード画像データに基づいて複数のBモード画像をそれぞれ生成するものである。
【0047】
画像処理部14は、図10に示すように、バス(bus) 140によって接続された音線データメモリ(data memory) 142、ディジタル・スキャンコンバータ(digital scan converter)144、画像メモリ146および画像処理プロセッサ(processor) 148を備えている。
【0048】
Bモード処理部10から音線毎に入力された基本波エコーおよび第2高調波エコーによるBモード画像データは、音線データメモリ142にそれぞれ記憶される。音線データメモリ142内にはそれぞれの音線データ空間が形成される。
【0049】
ディジタル・スキャンコンバータ144は、走査変換により音線データ空間のデータを物理空間のデータに変換するものである。ディジタル・スキャンコンバータ144によって変換された画像データは、画像メモリ146に記憶される。すなわち、画像メモリ146は物理空間の画像データを記憶する。画像処理プロセッサ148は、音線データメモリ142および画像メモリ146のデータについてそれぞれ所定のデータ処理を施す。
【0050】
画像処理部14には表示部16が接続されている。表示部16は、画像処理部14から画像信号が与えられ、それに基づいて画像を表示するようになっている。表示部16は、例えばカラー(color)画像が表示可能なグラフィックディスプレー(graphic display) 等によって構成される。
【0051】
以上の送受信部6、Bモード処理部10、画像処理部14および表示部16は制御部18に接続されている。制御部18は、それら各部に制御信号を与えてその動作を制御するようになっている。また、制御部18には、被制御の各部から各種の報知信号が入力されるようになっている。制御部18による制御の下で、超音波撮像が遂行される。
【0052】
制御部18には操作部20が接続されている。操作部20は操作者によって操作され、制御部18に所望の指令や情報を入力するようになっている。操作部20は、例えばキーボード(keyboard)やその他の操作具を備えた操作パネル(panel) で構成される。
【0053】
本装置の動作を説明する。操作者は、超音波プローブ2を被検体4の所望の個所に当接し、操作部20を操作して撮像を行う。撮像は、制御部18による制御の下で遂行される。
【0054】
撮像は、例えば図6に示したようなセクタスキャンにより、各音線ごとに超音波ビームを送波し、そのエコーを受信し、エコー受信信号に基づいてBモード画像を生成する。勿論、図7および図8に示したリニアスキャンおよびコンベックススキャンを行なうようにしても良い。
【0055】
各音線のエコー受信信号に基づき、Bモード処理部10でBモード画像データが形成される。Bモード画像データは、基本波エコーに基づくものと第2高調波エコーに基づくものとがそれぞれ形成され、画像処理部14の音線データメモリ142に記憶される。
【0056】
画像処理プロセッサ148は、音線データメモリ142の複数系統のBモード画像データを、ディジタル・スキャンコンバータ144で走査変換してそれぞれ画像メモリ146に書き込む。
【0057】
操作者は、操作部20を操作して、これらのBモード画像を表示部16に表示させる。そして、表示された基本波エコー像と第2高調波エコー像とを観察し、両画像の比較対照等により診断を行なう。送波超音波に第2高調波が含まれないので、第2高調波エコー像は非線形効果によるエコーに基づいて撮像した画像となる。
【0058】
以上、非線形効果を利用したパラメトリックイメージング(parametric imaging)の例について説明したが、超音波撮像はそれに限るものではなく、マイクロバルーンを用いる造影撮像を行なうようにしても良いの勿論である。
【0059】
また、Bモード撮像の例について説明したが、超音波撮像はそれに限らず、エコーのドップラシフト(Doppler shift) を利用して動態画像を撮像するものであっても良いのはいうまでもない。
【0060】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、副作用なしに送波超音波の2次の高調波を除去する超音波送波方法および装置並びに超音波撮像装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態の一例の装置における超音波トランスデューサアレイの模式的構成を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態の一例の装置における超音波トランスデューサの周波数特性を示すグラフである。
【図4】 本発明の実施の形態の一例の装置における送受信部のブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態の一例の装置における超音波トランスデューサの周波数特性および送波超音波の周波数分布を示すグラフである。
【図6】 本発明の実施の形態の一例の装置による音線走査の概念図である。
【図7】 本発明の実施の形態の一例の装置による音線走査の概念図である。
【図8】 本発明の実施の形態の一例の装置による音線走査の概念図である。
【図9】 本発明の実施の形態の一例の装置におけるBモード処理部のブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態の一例の装置における画像処理部のブロック図である。
【符号の説明】
2 超音波プローブ
4 被検体
6 送受信部
10 Bモード処理部
14 画像処理部
16 表示部
18 制御部
20 操作部
602 送波タイミング発生回路
604 送波ビームフォーマ
606 送受切換回路
610 受波ビームフォーマ
110 基本波処理部
130 高調波処理部

Claims (2)

  1. 中心周波数より上側の半値周波数が下側の半値周波数の約2倍となる周波数特性を持つ、送波アパーチャを構成する複数の超音波トランスデューサを前記下側の半値周波数に相当する周波数を持つ駆動信号で個々に駆動して超音波ビームを送波する超音波送波装置であって、
    前記複数の超音波トランスデューサうちの一部のものを駆動する駆動信号に、前記周波数特性の影響を受けて変化した送波の実効的な基本周波数の半分の周波数を持つ信号をその半周期分遅らせる時間に相当する遅延時間を付与する遅延手段、
    を具備することを特徴とする超音波送波装置。
  2. 中心周波数より上側の半値周波数が下側の半値周波数の約2倍となる周波数特性を持つ、送波アパーチャを構成する複数の超音波トランスデューサを前記下側の半値周波数に相当する周波数を持つ駆動信号で個々に駆動して超音波ビームを送波し、エコーに基づいて画像を生成するする超音波撮像装置であって、
    前記複数の超音波トランスデューサうちの一部のものを駆動する駆動信号に、前記周波数特性の影響を受けて変化した送波の実効的な基本周波数の半分の周波数を持つ信号をその半周期分遅らせる時間に相当する遅延時間を付与する遅延手段、
    を具備することを特徴とする超音波撮像装置。
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