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JP4071043B2 - 電子機器の冷却構造 - Google Patents

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JP4071043B2
JP4071043B2 JP2002150146A JP2002150146A JP4071043B2 JP 4071043 B2 JP4071043 B2 JP 4071043B2 JP 2002150146 A JP2002150146 A JP 2002150146A JP 2002150146 A JP2002150146 A JP 2002150146A JP 4071043 B2 JP4071043 B2 JP 4071043B2
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康二 森下
謙次 松田
義克 笠原
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器の冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のコンピュータの発展に伴い、コンピュータのシステムを構成する電子機器のモジュールは高密度化している。例えば、RAID(Redundant Array of Independent Disks)方式による大型のディスクアレイ装置がその好例である。ディスクアレイ装置の単位体積当たりの記憶容量をより増大させるため、より多くの固定磁気ディスク装置(HDD)を筐体内に収納している。ここで、個々の磁気ディスク装置を作動させるために印加する電流は、その一部が磁気ディスク装置の発熱の原因となり、磁気ディスク装置が高密度化するほど、この発熱量が大きくなることは周知である。磁気ディスク装置が高温になれば、その動作特性は低下し、破損の可能性もあるため、磁気ディスク装置に電流を印加している間は、これを冷却する必要がある。
【0003】
電子機器装置の従来の冷却方法の一例として、ディスクアレイ装置の空冷について説明する。従来の空冷方法によれば、ディスクアレイ装置を通気性のよい筐体に収納し、筐体の内部に空冷用の排気ファンを配設して、個々の磁気ディスク装置の周辺に空気を流すことにより、これを冷却している。冷却構造の構成は以下の通りである。複数の磁気ディスク装置を収納すると同時に、個々の磁気ディスク装置に電力を供給するディスクボックスの背面又は上面に排気ファンを設け、このディスクボックスの背面どうしが平行に相対するように配置してこれを一つのユニットとし、このユニットを上下に複数段配置して、これを側面と上面とに通気口を有する筐体に収納する。ここで、上記の排気ファンが作動すると、筐体の側面から空気を吸気し、この空気を個々の磁気ディスク装置の周囲を通過させてこれを冷却し、冷却後の空気を、ディスクボックスの背面どうしの間隙によって形成される筐体の中央の通風経路に集約して、さらに筐体の上面の通気口から排気する。
【0004】
排気ファンがディスクボックスの背面に設けられている場合は、通風経路をはさんで相対している排気ファンからの排気が混合することにより、排気圧の圧力損失が生じて、磁気ディスク装置冷却後の空気の流れが停滞する。ここで、筐体の下段に位置する排気ファンから排気された空気ほど混合が大きく、停滞もより大きくなる。排気ファンが個々のディスクボックスの上面に設けられている場合は、筐体の下段に位置する排気ファンから排気された空気ほど、筐体の上面の通気口まで流れる際の管路抵抗が大きく、空気の停滞がより大きくなる。
【0005】
上記の空気の停滞は、いずれも筐体の内部における不均一冷却をもたらす。即ち、筐体の下段に位置するディスクボックスに収納された磁気ディスク装置を冷却すべき空気の流れが上段に比べて停滞するため、下段の磁気ディスク装置の温度がより高温になる。この不均一を解消するためには、下段の排気ファンの静圧を高めなければならないが、排気ファンの安定運転を維持しつつ高められる最大静圧の上限(およそ25mmAq)により、不均一冷却を排気ファンの静圧で解消することには限界があることが知られている。
【0006】
下段の排気ファンの静圧を高める以外の方法も採用されており、以下にその二例を示す。排気ファンがディスクボックスの背面に設けられている、特開平5−99465号公報に開示されている発明においては、通風経路に仕切板を設け、これを排気流の圧力損失の少ない流形に沿った形状として、相対する排気どうしの衝突を防止し、筐体の上下方向における排気の不均一を低減させようとした。
【0007】
また、排気ファンがディスクボックスの上面に設けられている、特開2001−307474号公報に開示されている発明においては、ディスクボックスの配置を個々のユニット毎に調節して、通風経路が下から上に向かって広くなるようにし、且つ、上記と同様の仕切板も用いて、下段の排気ファンにおける管路抵抗を大きくし、筐体の上下における冷却効率の不均一を補正しようとした。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の仕切板や通風経路の形状の工夫のみでは、筐体内の空気の排気ムラを完全に解消するには至っていない。また、仕切板の設置により、ディスクアレイ装置全体の水平方向の占有長さが長くなる弊害がある。さらに、特開平5−99465号公報に開示されているように、排気流の流体形状まで考慮した仕切り板の構造は複雑であり、この結果、ディスクアレイ装置全体の構造が複雑になる。特開2001−307474号公報における通風経路の形状の工夫も同様に、装置全体の水平方向の占有長さが長くなる。
【0009】
このように、筐体内の上下方向の不均一冷却が完全に解消されないと、やはり下段の排気ファンはその静圧を高めるべく、排気ファンからの風量を増大させなければならないため、高出力ファンが必要となる上に、運転中の騒音が大きく、消費電力も大きい。
このため、仕切板、通風経路及び高出力ファンにより、ディスクアレイ装置が、大型、高原価、高騒音、且つ、高消費電力の装置となる。
【0010】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ディスクアレイ装置等の電子機器装置の冷却構造を実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための、本発明の主たる発明は、電子機器の冷却構造であって、電子機器が収容され、吸気面とこの吸気面に対向させて設けられる排気面とを有する複数のボックスと、一方の列に所属する前記ボックスの排気面が他方の列に所属する前記ボックスの排気面と間隙を保って対向するように、前記ボックスを複数の列に重ねた状態で収容する筐体と、前記間隙の上端側に設けられ、前記排気面から前記間隙に流入する空気を前記筐体の外部に排出する排気ファンと、前記排気面に設けられ、前記排気ファンに近い位置にある前記排気面ほど、その排気面から前記間隙に流入する空気の通風領域を減少させる通気孔を有する風量抵抗板とを備えることとする。
【0012】
【発明の実施の形態】
===開示の概要===
以下の開示により少なくとも次のことが明らかにされる。
前記のような冷却構造によれば、前記抵抗体が前記排気ファンにより近づくほど、該抵抗体の空気に対する流通抵抗がより大きくなる。このため、該抵抗体に対応する前記電子機器が該排気ファンに近いほど、該電子機器近傍における空気の流れが抑制されて所定の流量に達する。一方、該排気ファンから遠いほど、空気の流れが促進されて該所定の流量に達する。従って、前記電子機器の温度が、前記排気ファンからより離れるほど、より高くなる傾向を抑制することが可能となる。
【0013】
また、前記通風経路は、前記ボックスどうしの間隙又は前記ボックスと筐体との間隙で形成されており、特別な構造物ではない。加えて、前記排気ファンは、個々の前記ボックスには配設されず、前記筐体の前記天井側に配設されるのみである。このことから、小型、低原価、低騒音、且つ低消費電力を可能とする電子機器の冷却構造を実現できる。
【0014】
前記抵抗体において、前記通気孔は微小かつ多数形成されてなってもよい。このような冷却構造によれば、前記抵抗体において、前記各通気孔の総面積を変えることが容易であり、従って、該通気口を通過する空気の流量を制御することが容易となる。
【0015】
また、前記排気ファンから最も距離の長い前記ボックスには抵抗体が配設されていなくてもよい。
このような冷却構造によれば、前記排気ファンから最も遠い前記ボックスにおける空気の流れが抑制されることがない。従って、前記排気ファンに不必要な負荷を与えることなく、前記電子機器が前記排気ファンからより離れるほど該電子機器の温度がより高くなる傾向を抑制することが可能となる。
【0016】
また、前記抵抗体は、前記ボックス毎の前記排気面に配設されてなっていてもよい。
このような冷却構造によれば、前記電子機器の温度を、該電子機器が収納された前記ボックスの位置に依存することなく、およそ均一にすることが可能となる。
【0017】
また、前記抵抗体は、前記ボックスの内部における前記排気面に配設されてなっていてもよい。
このような冷却構造によれば、前記通風経路の幅を狭めることなく、前記電子機器の温度を、該電子機器が収納された前記ボックスの位置に依存しないおよそ均一の温度にすることが可能となる。
【0018】
===第一の実施の形態===
<<<冷却構造の構成>>>
本実施の形態において、ディスクアレイ装置の冷却構造について説明する。ここで、本実施の形態の冷却構造は、ディスクアレイ装置全体を対象とするとともに、ディスクアレイ装置の筐体のみも対象とする。
【0019】
図1にディスクアレイ装置1の斜視図を示し、1組のディスクボックス10が相対するディスクアレイ装置1の模式的な断面図を図2に示す。ディスクボックス10は、電子機器としての磁気ディスク装置20を収納するとともに磁気ディスク装置20に電力を供給する。この2個のディスクボックス10が排気面としての背面を相対して間隙を保ち、左右対称に配置されてユニット30を形成し、4段のユニット30が上下に配置される。ここで、下段から第1ユニット31、第2ユニット32、第3ユニット33、及び、第4ユニット34とする。第1ユニット31から第4ユニット34にかけて、上記の間隙を足し合わせて通風経路30aを形成する。4段のユニット30の下には、後述の駆動用電源及び後述のファンアセンブリにAC電力を分配する配電ボックス40が2個配置されている。即ち、4段のユニット30、2個の配電ボックス40及び後述のファンアセンブリ(排気ファン)が筐体50に収納される。筐体50は、ディスクボックス10の吸気面としての正面に相対する側面に不図示のルーバが設けられ且つ内側に不図示のフィルタが設けられた2枚の不図示の扉を備え、通気性を有する天井面50cを備える。
【0020】
図1に挿入された1つのディスクボックス10の斜視図に示されるように、ディスクボックス10は、正面から32個の磁気ディスク装置20を左右に16個ずつプラグイン方式で収納し、左端に16個の磁気ディスク装置20に対する駆動用電源60を2個、並列に有し、中央に8個の磁気ディスク装置20に対するインタフェース用基板65を4個、並列に有する。ディスクボックス10の背面のプラッタ70には不図示のコネクタが設けられており、磁気ディスク装置20をこのコネクタにプラグインすることによって、磁気ディスク装置20の電気的な制御が可能となる。ディスクボックス10における排気面としてのプラッタ70は、できるだけ通気性を確保するために、磁気ディスク装置20及び駆動用電源60に略対応する位置に多角形の通気窓75を有する。また、磁気ディスク装置20どうしの間隙を大きくするために、ディスクボックス10は、これを支えるだけの梁とプラッタ70とを具備してなる。
【0021】
以上、1つの筐体50に8個のディスクボックス10が収納され、各ディスクボックス10に32個の磁気ディスク装置20が収納されているため、全体として、1つの筐体50には256個の磁気ディスク装置20が収納されていることになる。
【0022】
磁気ディスク装置20は、情報を記憶する不図示の磁気ディスク、この情報を読み書きする不図示の磁気ヘッド、磁気ヘッドを位置決めするための不図示のヘッドアーム及び不図示のアクチュエータ等を不図示のハウジングにより密閉した構造を有する。磁気ディスクは不図示のスピンドルを介して不図示のモータにより高速で回転させられる。図1に挿入された1つのディスクボックス10の斜視図に示されるように、磁気ディスク装置20を、ディスクボックス10の正面に位置する側から見て幅の狭い方向を左右とすれば、磁気ディスクは磁気ディスク装置20の正面に対し垂直、且つ、磁気ディスク面が磁気ディスク装置20の左右の面と平行になるように配置されている。本実施の形態としては、ディスクボックス10内に駆動用電源60が実装されているが、磁気ディスク装置20の内部に備えられた構成であってもよい。
【0023】
図1に挿入された1つのディスクボックス10の斜視図、及び図2に示されるように、ディスクボックス10の排気面であるプラッタ70の、通風経路30aに相対する面には、プラッタ70からおよそ10mmの距離を隔てて、風量を調節する抵抗体としての風量抵抗板80が設けられている。風量抵抗板80を通過させることによって、プラッタ70を通過する空気の流量を抑制し、且つ、これを制御することができる。
【0024】
図1及び図3に示されるように、本実施の形態においては、多角形の通気窓75を有するプラッタ70に対応する各風量抵抗板80には、上記の多角形に対応する領域内に、複数の、およそ4.5mmの外径を有する通気孔80aが不均一に穿設されている。この不均一に穿設された通気孔80aが、各磁気ディスク装置20及び各駆動用電源60に略対応してひとまとまりとなった単位を通気領域80bとする。風量抵抗板80における空気の流れにくさを示す流通抵抗は、通気領域80bの面積により調節することができる。即ち、プラッタ70の通気窓75の面積を100%とした場合、これに対応する通風領域80bの面積を、例えばおよそ10%乃至90%の間で調節する。
【0025】
同一のユニット30における2枚の風量抵抗板80は同一である。第1ユニット31には風量抵抗板80なく、ディスクボックス10の排気面における空気の流れを全く抑制しない。図3に示されるように、第2ユニット32に対応する風量抵抗板80を第2抵抗板82、第3ユニット33に対応する風量抵抗板80を第3抵抗板83、第4ユニット34に対応する風量抵抗板80を第4抵抗板84とすると、第2抵抗板82から第4抵抗板84にかけて、通気領域80bの面積が小さくなっている。上記の第2抵抗板82乃至第4抵抗板84の構成を、図4において概念的に示した。図4(A)、図4(B)、及び図4(C)の風量抵抗板85は、それぞれ第4抵抗板84、第3抵抗板83、及び第2抵抗板82に対応する。各風量抵抗板85には6個の長方形の領域内に均一に通気孔85aが穿設されており、各風量抵抗板85について、この長方形の領域の面積が、図4(C)から図4(A)にかけて小さくなっている。第2抵抗板82乃至第4抵抗板84は、これに対応すると考えてよい。
【0026】
さらに、第2抵抗板82乃至第4抵抗板84の各々は、上下2段からなる磁気ディスク装置20それぞれに対応した通気領域80bを有する。図3において、第2抵抗板82の下段の通風領域821bの面積が最も大きく、第2抵抗板82の上段の通風領域822b、第3抵抗板83の下段の通風領域831b、第3抵抗板83の上段の通風領域832b、第4抵抗板84の下段の通風領域841b、及び、第4抵抗板84の上段の通風領域842bの順に面積が小さくなる。
【0027】
図3に見られるように、通風領域822b、832b、842bにおいては、通気孔80aの穿設のし方が水平方向で均等でない部分があるが、後述する磁気ディスク装置20の温度の均一性が、これによって損なわれることはない。
【0028】
図1及び図2に示されるように、最上段に位置する第4ユニット34の上部には、2個のディスクボックス10の上面を橋渡しするように、排気ファンとしての電動ファン90を備えたファンアセンブリ100が4台、略密着して設けられている。1つのファンアセンブリ100は2個の電動ファン90を有するため、本実施の形態におけるディスクアレイ装置1には、合計8個の電動ファン90が設けられていることになる。電動ファン90の吸気面は通風経路30aに面し、排気面は筐体50の通気性を有する天井面50cに面している。
【0029】
以上、ファンアセンブリ100が上部に集約された、全面吸込み/中央ダクト天面吐出し構造を有するディスクアレイ装置1における空気の通路は以下のようになる。即ち、筐体50の左右の不図示の扉の不図示のルーバ、不図示のフィルタ、吸気面としての磁気ディスク装置20正面と駆動用電源60正面とコントローラ65正面とディスクボックス10正面フレームとの隙間、磁気ディスク装置20及び駆動用電源60の側面、プラッタ70の通気窓75、風量抵抗板80の通風領域80b、通風経路30a、ファンアセンブリ100、並びに、不図示の天井面である。
【0030】
<<<冷却構造の動作>>>
本実施の形態の筐体50内での空気の流れが、図2の矢印で模式的に示されている。電力が供給されてファンアセンブリ100の電動ファン90が回転すると、筐体50内の空気の流れは以下のように形成される。空気は、筐体50の左右の不図示の扉の不図示のルーバ及び不図示のフィルタを通過して、ディスクボックス10の正面を通過してこの内部を冷却する。冷却後の空気は、プラッタ70を通過した後、風量抵抗板80でその流量が抑制され、個々のディスクボックス10からの空気が通風経路30aに集約されて、ファンアセンブリ100の電動ファン90及び天井面50cを通過して筐体50の外に排出される。
【0031】
プラッタ70の通気窓75の面積を100%とした場合、これに対応する通風領域80bの面積が100%以下の値に調節されているとすれば、ディスクボックス10に風量抵抗板80を設けることによって、各ディスクボックス10に吸気されて不図示の天井面から排気される空気に対する管路抵抗を、風量抵抗板80がない場合に比べて、1倍以上の値にすることができる。従って、各ユニット30の各上下段毎に、通過する空気の管路抵抗を適宜設定することによって、各ユニット30の各上下段毎の空気の流量を変化させることができる。
【0032】
本実施の形態における風量抵抗板80が空気の流れに及ぼす効果について説明する。図5は、本実施の形態として風量抵抗板80が設けられている時と、そうでない時との、第1ユニット31乃至第4ユニット34それぞれの上下段における空気の流量のヒストグラム、及び、ディスクアレイ装置1内の磁気ディスク装置20を冷却するのに必要な空気の平均流量の値を示している。風量抵抗板80を設けた本実施の形態では、第1ユニット31乃至第4ユニット34それぞれの上下段における空気の流量がおよそ均一となっており、これはディスクアレイ装置1内の磁気ディスク装置20を冷却するのに必要な空気の平均流量の値を満足している。一方、風量抵抗板80を設けていない場合は、第4ユニット34の上段から第1ユニット31の下段にかけて流量が急峻に低下している。
【0033】
本実施の形態においては、第2抵抗板82の下段の通風領域821bから第4抵抗板84の上段の通風領域842bにかけて、この面積が小さくなるのにともなって、それぞれの排気面における流通抵抗が増大し、従って空気の全体的な流れにおける管路抵抗が増大するために、図5の斜線のヒストグラムの傾向が矯正されて、第1ユニット31の下段乃至第4ユニット34の上段の排気面における空気の流量が均一となる。具体的且つ極端な例としては、4つのユニット30のうちで、空気の排気圧の圧力損失が最も高く、空気に対する管路抵抗が最も大きい第1ユニット31については、風量抵抗板80を設けず、一方、空気の排気圧の圧力損失が最も低く、空気に対する管路抵抗が最も小さい第4ユニット34の上段については、上段の通気領域842bの面積が最も小さい第4抵抗板84を設ける。
【0034】
各ユニット30における空気の流量の均一性について、図5を参照しつつ、さらに詳細に説明する。第2ユニット32の下段から第4ユニット34の上段にかけて風量抵抗板80を設け、徐々にその流通抵抗を大きくすることによって、第2ユニット32上下段の流量が、風量抵抗板80による第1ユニット31上下段の流量の増加率に比べて低い増加率で増加し、第3ユニット33上下段の流量が減少し、第4ユニット34上下段の流量が、風量抵抗板80による第3ユニット33上下段の流量の減少率に比べて高い減少率で減少する。よって、それぞれの上下段を含めた4つのユニット30の流量がおよそ均一になる。
【0035】
以上から、第1ユニット31の下段乃至第4ユニット34の上段の不均一冷却を解消することが可能となる。従って、磁気ディスク装置20をどのディスクボックス10にプラグインしても、磁気ディスク装置20の周囲の温度はおよそ同じとなる。
【0036】
また、本実施の形態の排気方法によれば、特開平5−99465号公報に開示された、個々のディスクボックスの背面に排気ファンが設けられる方式を採用していないため、上記公報の発明に比べて、通風経路30aの中央で左右のディスクボックス10から排気された空気が強く衝突することが抑制され、通風経路30aにおける空気の混合が少なく、ディスクボックス10における排気圧の圧力損失も小さい。また、本実施の形態の排気方法によれば、特開2001−307474号公報に開示された個々のディスクボックスの上面に排気ファンが設けられる方式を採用していないため、ディスクボックス10の冷却に一度使用された空気が再度、他のディスクボックス10の冷却に使用されることがなく、個々のディスクボックス10における冷却効率が高い。
【0037】
さらに、本実施の形態においては、通風経路30aの内部に仕切板等の特別な構造物がなく、単純な形状であり、ファンアセンブリ100は、筐体50の不図示の天井面にあるのみである。従って、個々のディスクボックスに排気ファンを有し、通風経路には仕切板を有する、特開平5−99465号公報及び特開2001−307474号公報に開示された装置と比較して、より小型、より低原価、より低騒音、且つ、より低消費電力を可能とするディスクアレイ装置を実現できる。
【0038】
===第二の実施の形態===
第一の実施の形態で述べた風量抵抗板80は、各ディスクボックス10のプラッタ70の通気経路30a側におよそ10mmの間隔を保持して配設されるが、第二の実施の形態においては、風量抵抗板をプラッタ70のディスクボックス10内部側に配設する。この場合、通風経路30aに風量抵抗板がないため、通風経路30aの幅を狭めない効果がある。
【0039】
第二の実施の形態における風量抵抗板85は、第一の実施の形態の図5に示される空気の流量の均一性を同様に実現する効果をもたらすため、第1ユニット31の下段乃至第4ユニット34の上段の不均一冷却を解消することが可能となり、磁気ディスク装置20をどのディスクボックス10にプラグインしても、磁気ディスク装置20の周囲の温度はおよそ同じとなる。
【0040】
===その他の実施の形態===
以上、いくつかの実施の形態に基づき本発明に係る電子機器の冷却構造等を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【0041】
上記実施の形態においては、通気領域80bを形成する通気孔80aは、複数で、およそ4.5mmの外径を有し、不均一に穿設されているとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、風量抵抗板80上における、プラッタ70の通気窓75に対応する領域よりも総面積が小さければ、不定形の、1個又は複数個の孔であってもよいし、この孔が通気窓75に対応する領域内に均一に穿設されていてもよい。但し、一定形状の多数の通気孔80aで通気領域80bを形成した方が、通気領域80bの総面積を制御することが容易であり、通気領域80bを通過する空気の流量を制御することが容易である。
【0042】
また、上記実施の形態においては、第1ユニット31は風量抵抗板80が配設されていないとしたが、これに限定されるものではなく、例えば第1ユニット31が風量抵抗板80を備えおり、第1ユニット31の下段乃至第4ユニット34の上段の排気面における空気の流量が、ディスクアレイ装置1内の磁気ディスク装置20を冷却するのに必要な空気の平均流量の値を満足するようになっていればよい。但し、第1ユニット31に風量抵抗板80がない方が、電動ファン90に不必要な負荷を与えずに、上記の平均流量を満足させることが可能である。
【0043】
また、上記の実施の形態においては、風量抵抗板80がディスクボックス10毎に設けられるとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、第2ユニット32乃至第4ユニット34の3段階をさらに第2ユニット32の下段乃至第4ユニット34の上段までの6段階に分けて、それぞれの段階に風量抵抗板を設けてもよい。また、ユニット30の区別なく、第2ユニット32から第4ユニット34にかけて、連続的に通風領域80bの面積を変化させてもよい。
【0044】
また、上記の実施の形態においては、風量を調節する抵抗体を風量抵抗板80としたが、これに限定されるものではなく、シート状の抵抗体であってもよい。
【0045】
このような電子機器の冷却構造によれば、電子機器の温度を、該電子機器が筐体内に収納された位置に依存することなく、およそ均一にすることが可能となる。
【0046】
【発明の効果】
小型で、低原価、低騒音、且つ、低消費電力を可能とする電子機器の冷却構造を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスクアレイ装置の斜視図である。
【図2】ディスクアレイ装置の側断面を示す模式図である。
【図3】風量抵抗板の正面を示す図である。
【図4】風量抵抗板の正面を示す概念図である。
【図5】第1ユニットの下段乃至第4ユニットの上段における空気の流量のヒストグラムを示す図である。
【符号の説明】
1 ディスクアレイ装置
10 ディスクボックス
20 磁気ディスク装置
30 ユニット
30a 通風経路
31 第1ユニット
32 第2ユニット
33 第3ユニット
34 第4ユニット
50 筐体
50c 天井面
70 プラッタ
75 通気窓
80、85 風量抵抗板
80a、85a 通気孔
80b、821b、822b、831b、832b、841b、842b 通気領域
82 第2抵抗板
83 第3抵抗板
84 第4抵抗板
90 電動ファン

Claims (4)

  1. 電子機器が収容され、吸気面とこの吸気面に対向させて設けられる排気面とを有する複数のボックスと、
    一方の列に所属する前記ボックスの排気面が他方の列に所属する前記ボックスの排気面と間隙を保って対向するように、前記ボックスを複数の列に重ねた状態で収容する筐体と、
    前記間隙の上端側に設けられ、前記排気面から前記間隙に流入する空気を前記筐体の外部に排出する排気ファンと、
    前記排気面に設けられ、前記排気ファンに近い位置にある前記排気面ほど、その排気面から前記間隙に流入する空気の通風領域を減少させる通気孔を有する風量抵抗板と
    を備えることを特徴とする電子機器の冷却構造。
  2. 請求項1に記載の電子機器の冷却構造であって、
    前記風量抵抗板は、前記各ボックスの前記排気面ごとに設けられ、
    前記排気ファンに近い位置に設けられる前記風量抵抗板ほど、前記通気孔の総面積が小さいこと
    を特徴とする電子機器の冷却構造。
  3. 請求項2に記載の電子機器の冷却構造であって、
    前記排気ファンから最も遠い位置に存在する前記排気面には、前記風量抵抗板を設けないこと
    を特徴とする電子機器の冷却構造。
  4. 磁気ディスク装置が収容され、吸気面とこの吸気面に対向させて設けられ通気窓を有するプラッタとを有する複数のボックスと、
    一方の列に所属する前記ボックスのプラッタが他方の列に所属する前記ボックスの前記プラッタと間隙を保って対向するように、前記ボックスを複数の列に鉛直に重ねた状態で収容する筐体と、
    前記間隙の上端側に設けられ、前記プラッタから前記間隙に流入する空気を前記筐体の外部に排出する排気ファンと、
    前記排気面に設けられ、前記排気ファンに近い位置にある前記排気面ほど、その排気面から前記間隙に流入する空気の通風領域を減少させる通気孔を有する風量抵抗板と
    を備えることを特徴とする電子機器の冷却構造。
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