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JP4066983B2 - 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 - Google Patents

動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 Download PDF

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JP4066983B2 JP2004211913A JP2004211913A JP4066983B2 JP 4066983 B2 JP4066983 B2 JP 4066983B2 JP 2004211913 A JP2004211913 A JP 2004211913A JP 2004211913 A JP2004211913 A JP 2004211913A JP 4066983 B2 JP4066983 B2 JP 4066983B2
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Description

本発明は、動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法に関し、詳しくは、駆動軸に動力を出力する動力出力装置及びこれを搭載し前記駆動軸に車軸が接続されて走行する自動車並びに動力出力装置の制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、プラネタリギヤのサンギヤ,キャリア,リングギヤに発電機,エンジン,駆動軸が接続されると共に駆動軸に電動機が接続されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、車速が比較的低車速のときには、駆動軸に要求される要求駆動力を電動機から出力して走行し、低車速から高車速に移行したときには、発電機によりエンジンをクランキングすることによりエンジンを始動し、エンジンと発電機と電動機とにより要求駆動力を駆動軸に出力して走行している。
特開平5−109694号公報
上述のハイブリッド自動車では、エンジンを始動する際に要求駆動力に対応できない場合がある。エンジンを始動する際には、発電機でエンジンをクランキングする際にその反力がプラネタリギヤを介して駆動軸側に作用するから、電動機からは現在出力している駆動力に駆動軸側の反力をキャンセルするために必要な駆動力を上乗せして出力する必要がある。このため、エンジンの始動を伴わないときに要求駆動力を電動機から出力できる状態であってもエンジンを始動する際に駆動力が不足して駆動軸側に作用する反力をキャンセルできない場合がある。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、こうした問題を解決し、駆動軸に要求される要求駆動力に対応しながら内燃機関を始動することを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、内燃機関を運転停止した状態で駆動軸に駆動力を出力する状態から内燃機関を運転した状態で駆動軸に駆動力を出力する状態へスムーズに移行することを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、該駆動軸側の反力を用いて該内燃機関を始動可能で、電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記駆動軸側の反力と前記要求駆動力とを前記電動機で出力可能な範囲内で前記内燃機関の始動条件を設定する始動条件設定手段と、
前記内燃機関の運転停止時に前記始動条件設定手段により設定された始動条件が成立したとき、前記内燃機関が始動されると共に前記駆動軸に前記要求駆動力が出力されるよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する始動制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力出力装置では、駆動軸側の反力と要求駆動力とを電動機で出力可能な範囲内で内燃機関の始動条件を設定し、内燃機関の運転停止時にこの始動条件が成立したとき、内燃機関が始動されると共に駆動軸に要求駆動力が出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを駆動制御するから、電力動力入出力手段により内燃機関を始動する際の駆動軸側の反力を電動機で受け持つときに駆動力が不足するのをより確実に防止することができる。この結果、要求駆動力に対応しながら内燃機関を始動することができる。また、要求駆動力に対応することにより、内燃機関を運転停止した状態で駆動軸に駆動力を出力する状態から内燃機関を運転した状態で駆動軸に駆動力を出力する状態へスムーズに移行することができる。
こうした本発明の動力出力装置において、前記始動条件設定手段は、前記要求駆動力が前記電動機から出力可能な最大駆動力と前記駆動軸側の反力を受け持つために必要な前記電動機の駆動力との偏差に基づく閾値以上となる第1の条件が成立したときに前記内燃機関が始動されるよう前記始動条件を設定する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の動力出力装置において、前記始動条件設定手段は、前記第1の条件と前記駆動軸の回転数に基づく第2の条件とのうちのいずれかが成立したときに前記内燃機関が始動されるよう前記始動条件を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より適切なタイミングで内燃機関を始動することができる。ここで、「駆動軸の回転数に基づく第2の条件」には、駆動軸の回転数が所定回転数以上となる条件や要求駆動力と駆動軸の回転数とに基づく要求パワーが所定パワー以上となる条件などが含まれる。
第1の条件が成立したときに内燃機関が始動されるよう始動条件を設定する態様の本発明の動力出力装置において、前記駆動軸側の反力を受け持つために必要な前記電動機の駆動力は、前記内燃機関をクランキングするのに必要な前記電力動力入出力手段の駆動力に基づいて設定される駆動力であるものとすることもできる。この態様の本発明の動力出力装置において、前記内燃機関をクランキングするのに必要な前記電力動力入出力手段の駆動力は、該電力動力入出力手段から出力可能な最大駆動力であるものとすることもできる。この場合、前記電力動力入出力手段から出力可能な最大駆動力は、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で設定される駆動力であるものとすることもできるし、前記電力動力入出力手段から出力可能な最大駆動力は、該電力動力入出力手段の定格値と該電力動力入出力手段を含む電気駆動系の温度とに基づいて設定される駆動力であるものとすることもできるし、両者を組み合わせて設定される駆動力であるものとすることもできる。こうすれば、より正確に駆動軸側の反力を受け持つために必要な駆動力を把握することができる。
また、第1の条件が成立したときに内燃機関が始動されるよう始動条件を設定する態様の本発明の動力出力装置において、前記電動機から出力可能な最大駆動力は、該電動機の定格値と該電動機を含む電気駆動系の温度とに基づいて設定される駆動力であるものとすることもできる。
本発明の動力出力装置において、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の回転軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力が決定されると残余の1軸に入出力される動力が決定される3軸式動力入出力手段と、前記第3の回転軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段であるものとすることもできるし、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し該第1の回転子と該第2の回転子との電
磁気的な作用による電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する対回転子電動機を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の自動車は、
上述した各態様のいずれかの動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され該駆動軸側の反力を用いて該内燃機関を始動可能で電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、前記駆動軸側の反力と前記要求駆動力とを前記電動機で出力可能な範囲内で前記内燃機関の始動条件を設定する始動条件設定手段と、前記内燃機関の運転停止時に前記始動条件設定手段により設定された始動条件が成立したとき前記内燃機関が始動されると共に前記駆動軸に前記要求駆動力が出力されるよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する始動制御手段とを備える動力出力装置を搭載し、前記駆動軸が車軸に接続されて走行する
ことを要旨とする。
この本発明の自動車では、上述した各態様のいずれかの本発明の動力出力装置を搭載するから、本発明の動力出力装置が奏する効果、例えば、要求駆動力に対応しながら内燃機関を始動することができる効果や内燃機関を運転停止した状態で駆動軸に駆動力を出力する状態から内燃機関を運転した状態で駆動軸に駆動力を出力する状態へスムーズに移行することができる効果などを奏することができる。
本発明の動力出力装置の制御方法は、
内燃機関と、該内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続され該駆動軸側の反力を用いて該内燃機関を始動可能で電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
少なくとも前記駆動軸側の反力の出力と前記駆動軸に要求される要求駆動力の出力とを前記電動機により賄うことができる状態で前記内燃機関が始動されると共に該駆動軸に該要求駆動力が出力されるよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する
ことを要旨とする。
この本発明の動力出力装置の制御方法では、駆動軸側の反力と要求駆動力とを電動機で出力可能な範囲内で内燃機関の始動条件を設定し、内燃機関の運転停止時にこの始動条件が成立したとき、内燃機関が始動されると共に駆動軸に要求駆動力が出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを駆動制御するから、電力動力入出力手段により内燃機関を始動する際の駆動軸側の反力を電動機で受け持つときに駆動力が不足するのをより確実に防止することができる。この結果、要求駆動力に対応しながら内燃機関を始動することができる。また、要求駆動力に対応することにより、内燃機関を運転停止した状態で駆動軸に駆動力を出力する状態から内燃機関を運転した状態で駆動軸に駆動力を出力する状態へスムーズに移行することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流,インバータ41,42の温度を検出する温度センサ45,46からのインバータ温度Tinv1,Tinv2,モータMG1,MG2の温度を検出する温度センサ47,48からのモータ温度Tm1,Tm2などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によ
ってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた電流センサ51aからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51bからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサ51aにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22を停止するモータ運転モードからエンジン22を運転するトルク変換運転モードや充放電運転モードに移行する際の動作について説明する。図2は、実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,エンジン22の回転数Ne,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の残容量SOC,バッテリ50の出力制限Wout,モータMG2の最大トルクTm2maxなどのデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neは、クランクシャフト26の回転数を検出する図示しない回転数センサにより検出されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。バッテリ50の残容量SOCは、電流センサ51aにより検出された充放電電流に基づいて演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。バッテリ50の出力制限Woutは、温度センサ51bにより検出された電池温度Tbに基づいて出力制限Woutの基本値を設定すると共に残容量SOCに基づいて補正係数を設定し、基本値に補正係数を乗じたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。なお、電池温度Tbと出力制限Woutの基本値との関係を図3に、残容量SOCと補正係数との関係を図4に示す。モータMG2の最大トルクTm2maxは、温度センサ46により検出されたモータ温度Tm2や温度センサ48により検出されたインバータ温度Tinv2に基づいて各温度が所定温度を超えたときに高温ほど値0〜値1の範囲で小さくなるよう補正係数を設定し、回転数Nm2におけるモータMG2の定格最大トルクに補正係数を乗じたものをモータECU40から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される要求トルクTr*と車両全体に要求される車両要求パワーPv*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図5に要求トルク設定用のマップの一例を示す。また、車両要求パワーPv*は、要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50の充放電要求パワーPb*とロスLossとを合算したものを設定するものとした。ここで、バッテリ50の充放電要求パワーPb*は、残容量SOCやアクセル開度Accに基づいて設定することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることにより求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除することにより求めたりすることができる。
次に、エンジン22を運転停止した場合にこれをクランキングして再始動するためにモータMG1から出力すべきトルクとしてのクランキング時トルクTcrを設定する(ステップS120)。ここで、クランキング時トルクTcrの設定は、図6に例示するクランキング時トルク設定処理を実行することにより行なわれる。このクランキング時トルク設定処理では、まず、モータMG1の最大トルクTm1maxやバッテリ50の現在の充放電パワーPbなどのデータを入力する(ステップS300)。ここで、モータMG1の最大トルクTm1maxは、実施例では、温度センサ45により検出されたモータ温度Tm1や温度センサ47により検出されたインバータ温度Tinv1に基づいて各温度が所定温度を超えたときに高温ほど値0〜値1の範囲で小さくなるよう補正係数を設定し、回転数Nm1におけるモータMG1の定格最大トルクに設定した補正係数を乗じたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の現在の充放電パワーPbは、図示しない電圧センサにより検出された端子間電圧と電流センサ51aにより検出された充放電電流とに基づいて演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。そして、バッテリ50の出力制限Woutから現在の充放電パワ
ーPbを減じたパワーすなわちエンジン22のクランキングに使用可能なバッテリパワーに基づいてこのバッテリパワーが小さいほど小さくなる傾向にモータMG1のトルク制限Tm1limを設定し(ステップS310)、最大トルクTm1maxとトルク制限Tm1limとのうち小さい方をクランキング時トルクTcrに設定して(ステップS320)、処理を終了する。これにより、クランキング時トルクTcrを、基本的にはモータMG1の定格最大トルクとして、モータMG1やインバータ41の温度制限やバッテリ50の出力制限Woutの範囲内で制限したものとして設定することができる。なお、クランキング時トルクTcrとして基本的にはモータMG1の定格最大トルクを設定するのは、エンジン22をクランキングする際にモータMG1とエンジン22と動力分配統合機構30からなる系に共振現象を生じさせる回転数領域を素早く通過させ、クランキング時の車両の振動を抑制させるためである。
こうしてクランキング時トルクTcrを設定すると、次式(1)に示すように、設定したクランキング時トルクTcrを動力分配統合機構30のギヤ比ρ(=サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)で除したものをモータMG2の最大トルクTm2maxから減じて閾値Tthrを設定して(ステップS130)、要求トルクTr*と設定した閾値Tthrとを比較し(ステップS140)、要求トルクTr*が閾値Tthr未満のときには更に車両要求パワーPv*と閾値Pthrとを比較する(ステップS150)。ここで、閾値Tthrと閾値Pthrは、エンジン22の運転範囲を定めるためのものであり、閾値Pthrについてはエンジン22が効率よく運転できる範囲としてエンジン22やモータMG1,MG2により予め定めたものを用いた。閾値Tthrについての詳細は後述する。
Tthr=Tm2max−Tcr/ρ …(1)
要求トルクTr*が閾値Tthr以上であると判定されたり車両要求パワーPv*が閾値Pthr以上であると判定されたときには、エンジン22が運転中であるか否かを判定し(ステップS160)、エンジン22が運転中であると判定されたときには、車両要求パワーPv*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定する(ステップS170)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと車両要求パワーPv*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定することにより行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例および目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図7に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと車両要求パワーPv*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定すると、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(=k・V)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(2)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて次式(3)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS180)。動力分配統合機構30の各回転要素の回転数とトルクの力学的な関係を示す共線図を図8に示す。図中、左のS軸はサンギヤ31の回転数を示し、C軸はキャリア34の回転数を示し、R軸はリングギヤ32(リングギヤ軸32a)の回転数Nrを示す。前述したように、サンギヤ31の回転数はモータMG1の回転数Nm1でありキャリア34の回転数はエンジン22の回転数Neであるから、モータMG1の目標回転数Nm1*はリングギヤ軸32aの回転数Nr(=k・V)とエンジン22の目標回転数Ne*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとに基づいて式(2)により計算することができる。したがって、モータMG1が目標回転数Nm1*で回転するようトルク指令Tm1*を設定してモータMG1を駆動制御することにより、エンジン22を目標回転数Ne*で回転させることができる。ここで、式(3)は、
モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(3)中、右辺第2項の「KP」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「KI」は積分項のゲインである。なお、図8におけるR軸上の上向きの2つの太線矢印は、エンジン22を目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで定常運転したときにエンジン22から出力されるトルクTe*がリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*がリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。
Nm1*=(Ne*・(1+ρ)−k・V)/ρ …(2)
Tm1*=前回Tm1*+KP(Nm1*−Nm1)+KI∫(Nm1*−Nm1)dt …(3)
モータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いて要求トルクTr*をリングギヤ軸32aに作用させるためにモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを図8の共線図のR軸上のトルクの釣り合い関係から定まる次式(4)により計算すると共に(ステップS190)、バッテリ50の出力制限WoutとモータMG1のトルク指令Tm1*と現在のモータMG1の回転数Nm1とモータMG2の回転数Nm2とに基づいて次式(5)によりモータMG2から出力してもよいトルクの上限としてのトルク制限Tm2limを計算し(ステップS200)、仮モータトルクTm2tmpとステップS100で入力した最大トルクTm2maxとトルク制限Tm2limとのうち最も小さいものをモータMG2のトルク指令Tm2*に設定する(ステップS210)。これにより、モータMG2のトルク指令Tm2*をバッテリ50の出力制限WoutやモータMG2,インバータ42の温度制限の範囲内で制限したトルクとして設定することができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr …(4)
Tm2lim=(Wout−Tm1*・Nm1)/Nm2 …(5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS220)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
ステップS160でエンジン22が運転中でないと判定されたときには、エンジン22を始動すべきと判断し、ステップS120で設定したクランキング時トルクTcrをモータMG1のトルク指令Tm1*に設定してエンジン22のクランキングを開始すると共に(ステップS230)、モータMG2により要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32a上に作用するよう前述したステップS190〜S220の処理を行なって本ルーチンを終了する。エンジン22のクランキングが開始されてから本ルーチンが繰り返し実行されたときにエンジン22の回転数Neが所定回転数Nrefに達したときには、ステップS240で肯定的な判定がなされ、燃料噴射制御や点火制御が開始されてエンジン22が始動されることになる(ステップS250)。図9に、エンジン22をクランキングする際の動力分配統合機構30の各回転要素の回転数とトルクの力学的な関係としての
共線図を示し、図10に、エンジン22をクランキングする際にモータMG2によりリングギヤ軸32a上に実質的に作用させることができるトルクの最大値の時間変化の様子を示す。エンジン22をクランキングする際には、図9に示すように、モータMG1から動力分配統合機構30を介してリングギヤ軸32a上に作用するトルク(=−Tm1*/ρ)はR軸上の下向きのトルクとなるから、反力キャンセルするために必要なR軸上の上向きのトルクの分だけクランキング時にリングギヤ軸32a上に実質的に作用させることができるトルクの最大値は非クランキング時に比して小さくなる(図10参照)。このため、非クランキング時にはリングギヤ軸32a上に要求トルクTr*を作用させることができる状態であってもクランキング時にはモータMG2から出力するトルクに不足が生じる場合がある。実施例では、ステップS130でモータMG2から現在出力できる最大トルクTm2maxからクランキング時の反力キャンセルに必要なモータMG2のトルクを減じたものを閾値Tthrに設定し、要求トルクTr*がこの閾値Tthr以上のときにエンジン22をクランキングして始動するから、クランキング時でもモータMG2から出力するトルクに不足が生じることがない。ステップS130で閾値Tthrを設定すると共にステップS140で要求トルクTr*と閾値Tthrとを比較してエンジン22の始動を判定したのはこうした理由に基づく。
ステップS140で要求トルクTr*が閾値Tthr未満と判定され、且つ、ステップS150でも車両要求パワーPv*が閾値Pthr未満と判定されたときには、エンジン22を運転停止させた方が効率がよいと判断し、エンジン22を運転停止するよう目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに値0を設定すると共に(ステップS260)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定し(ステップS270)、モータMG2だけで要求トルクTr*が出力されるよう前述したステップS190〜S220の処理を行なって本ルーチンを終了する。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、モータMG2から出力可能な最大トルクTm2maxから予め設定したクランキング時トルクTcrを動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したもの即ちクランキング時の反力キャンセルに必要なモータMG2のトルクを減じて閾値Tthrを計算し、駆動軸としてのリングギヤ軸32aの要求トルクTr*が閾値Tthr以上となったときにエンジン22をクランキングして始動するから、クランキング時にモータMG2から出力されるトルクに不足が生じることがない。この結果、要求トルクTr*を維持しながらエンジン22を始動することができ、モータ運転モードからトルク変換運転モードや充放電運転モードへの移行をスムーズに行なうことができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、閾値Tthrの計算に用いるクランキング時トルクTcrとして、モータMG1の定格最大トルクにモータMG1やインバータ41の温度による制限とバッテリ50の出力制限Woutによる制限とを施したものを設定するものとしたが、これに限られず、エンジン22の状態(例えば、冷却水温)を考慮してクランキング時トルクTcrを設定するものとしてもよいし、クランキング時トルクTcrとしてモータMG1やインバータ41の性能やバッテリ50の性能などにより予め定めた値を設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、要求トルクTr*に基づいてエンジン22の始動を判定する以外にステップS150で車両要求パワーPv*に基づいてエンジン22の始動を判定したが、車両要求パワーPv*に代えて或いは車両要求パワーPv*と組み合わせて車速Vに基づいてエンジン22の始動を判定するものとしてもよいし、他の要因を考慮してエンジン22の始動を判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2から出力可能な最大トルクTm2
maxからクランキング時の反力キャンセルに必要なモータMG2のトルク(=Tcr/ρ)を減じたものを閾値Tthrに設定したが、クランキング時でもリングギヤ軸32a上に要求トルクTr*を作用させることができればよいから、最大トルクTm2maxからクランキング時の反力キャンセルに必要なモータMG2のトルクを減じたものよりも小さい値を閾値Tthrに設定するものとしてもよい。或いは、要求トルクTr*と閾値Tthrとの比較によらずにこうしたクランキング時でもリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を作用させることができる如何なる手法を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図11における駆動輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図12の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 電池温度Tbとバッテリ50の出力制限Woutの基本値との関係の一例を示す説明図である。 残容量SOCと補正係数との関係の一例を示す説明図である。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 クランキング時トルク設定処理の一例を示すフローチャートである。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定する様子を説明する説明図である。 動力分配統合機構30の各回転要素の回転数とトルクの力学的な関係を示す共線図である。 エンジン22をクランキングする際の動力分配統合機構30の各回転要素の回転数とトルクの力学的な関係を示す共線図である。 エンジン22をクランキングする際にモータMG2によりリングギヤ軸32a上に実質的に作用させることができるトルクの最大値の時間変化の様子を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子
制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、45,46,47,48,51,51b 温度センサ、51a 電流センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (11)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、該駆動軸側の反力を用いて該内燃機関を始動可能で、電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記要求駆動力が前記電動機から出力可能な最大駆動力と前記電力動力入出力手段により前記内燃機関を始動する際に前記駆動軸側の反力を受け持つために必要な前記電動機の駆動力との偏差に基づく閾値以上となる第1の条件を前記内燃機関の始動条件として設定する始動条件設定手段と、
    前記内燃機関の運転停止時に前記始動条件設定手段により設定された始動条件が成立したとき、前記内燃機関が始動されると共に前記駆動軸に前記要求駆動力が出力されるよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する始動制御手段と
    を備える動力出力装置。
  2. 前記始動条件設定手段は、前記第1の条件と前記駆動軸の回転数に基づく第2の条件とのうちのいずれかが成立したときに前記内燃機関が始動されるよう前記始動条件を設定する手段である請求項記載の動力出力装置。
  3. 前記駆動軸側の反力を受け持つために必要な前記電動機の駆動力は、前記内燃機関をクランキングするのに必要な前記電力動力入出力手段の駆動力に基づいて設定される駆動力である請求項または記載の動力出力装置。
  4. 前記内燃機関をクランキングするのに必要な前記電力動力入出力手段の駆動力は、該電力動力入出力手段から出力可能な最大駆動力である請求項記載の動力出力装置。
  5. 前記電力動力入出力手段から出力可能な最大駆動力は、前記蓄電手段の出力制限の範囲内で設定される駆動力である請求項記載の動力出力装置。
  6. 前記電力動力入出力手段から出力可能な最大駆動力は、該電力動力入出力手段の定格値と該電力動力入出力手段を含む電気駆動系の温度とに基づいて設定される駆動力である請求項または記載の動力出力装置。
  7. 前記電動機から出力可能な最大駆動力は、該電動機の定格値と該電動機を含む電気駆動系の温度とに基づいて設定される駆動力である請求項2ないしいずれか1項に記載の動力出力装置。
  8. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の回転軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力が決定されると残余の1軸に入出力される動力が決定される3軸式動力入出力手段と、前記第3の回転軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段である請求項1ないしいずれか1項に記載の動力出力装置。
  9. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆
    動軸に接続された第2の回転子とを有し該第1の回転子と該第2の回転子との電磁気的な作用による電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する対回転子電動機を備える手段である請求項1ないしいずれか1項に記載の動力出力装置。
  10. 請求項1ないしいずれか1項に記載の動力出力装置を搭載し、前記駆動軸に車軸が接続されて走行する自動車。
  11. 内燃機関と、該内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続され該駆動軸側の反力を用いて該内燃機関を始動可能で電力と動力の入出力により該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    (a)前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定し、
    (b)前記要求駆動力が前記電動機から出力可能な最大駆動力と前記電力動力入出力手段により前記内燃機関を始動する際に前記駆動軸側の反力を受け持つために必要な前記電動機の駆動力との偏差に基づく閾値以上となる第1の条件を前記内燃機関の始動条件として設定し、
    (c)前記内燃機関の運転停止時に前記ステップ(b)により設定された始動条件が成立したとき、前記内燃機関が始動されると共に前記駆動軸に前記要求駆動力が出力されるよう該内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを駆動制御する
    動力出力装置の制御方法。
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