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JP4056234B2 - 密閉型蓄電池 - Google Patents

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JP4056234B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポータブル機器などに用いられる密閉型蓄電池に関し、特に、電池内部で発生する反応ガスを外部に放出するガス放出弁を備えた封口板を改良する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ニッケル−カドミウム蓄電池やニッケル−水素蓄電池といったアルカリ蓄電池は、ポータブル機器をはじめとして様々な機器に用いられている。こうしたアルカリ蓄電池においては、密閉構造をとる密閉型蓄電池と開放構造をとる開放型蓄電池とが存在するが、この中で密閉型蓄電池は、開放型蓄電池と異なり、ガス発生、漏液などの欠点が少ない点で優れている。
【0003】
この密閉型蓄電池は、通常の充電時に発生する反応ガスは電池内で消費されるようになっているが、低温過充電時においては、電解液の電気分解および電解液の気化に伴なって過剰に発生した反応ガスを電池内部で消費しきれず、電池内部の圧力が上昇するという問題がある。このように圧力が上昇した場合に圧力が高くなりすぎるのを防止するため、一般的に密閉型蓄電池の封口体には、所定圧力以上になると電池内部と外部とを連通するように開放して、電池内部の圧力を低下させるガス放出弁が備えられている。
【0004】
図8は、ガス放出弁を備える封口体300の要部断面図である。同図を参照しながら従来の封口体300の構成について説明する。
封口体300は、封口板301、正極キャップ302、弁板303、およびスプリング304を備える。
封口板301の中央部には、正極キャップ302がかしめや溶接により被装されている。この正極キャップ302には、その内部に弁板303、およびスプリング304からなる弁体が形成されているとともに、反応ガスを排出するガス抜き孔305を備えている。上記弁体は、封口板301の中央に開口された孔を塞ぐための弁板303が、スプリング304により押圧された構造をしており、電池内部の圧力が高まったときには、内部の反応ガス(矢印A)が弁板303を押し上げ、ガス抜き孔305から大気中に反応ガスを放出(矢印B)するようになっている。
【0005】
他方、図9に示すように、弁体として、弁板303およびスプリング304の代わりに、ゴム弾性体314を用いる技術もある。これによっても、電池内部の反応ガス圧力が高まったときには、内部の反応ガスがゴム弾性体314を押し上げ、ガス抜き孔305から大気中に反応ガスを放出するようになっている。
このような技術によれば、密閉型蓄電池の内部における反応ガスの圧力が高まったとしても、スプリングやゴムの弾性力に応じて反応ガスを大気中に放出することができるので、その圧力を一定以下に保持することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、異物の混入など何らかのトラブルによって弁板303が動かなくなったり、ゴム弾性体314が封口板301と癒着したりして、ガス放出弁が機能しなくなった場合に反応ガスが発生すると、密閉型蓄電池内部の圧力が次第に高まり、電池が破損する可能性がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑み、ガス放出弁が機能しなくなった場合においても電池の破損を抑制することができる密閉型蓄電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る密閉型蓄電池は、電極体と、前記電極体を収納する筒形有底部材と、前記筒型有底部材の開口部を封口する封口体とを備え、前記封口体には、その一部を電池外方へ膨出して電極端子が形成されているとともに、当該電極端子の周壁に形成されたガス抜き孔よりも電極体に近い側の電極端子内壁を屈曲して弁座が形成され、かつ、当該弁座に対して弾性付勢された状態で電極端子内空間に弁体が設けられており、前記弁座は、電池内部に前記弁体が作動する圧力よりも高い圧力が掛かった場合に延伸し、前記弁体を除く封口体と筒型有底部材とから構成される密閉容器中で、変形開始荷重が最も低く設定されており、前記ガス抜き孔は、前記屈曲した弁座が延伸された場合に電池内部が直接大気開放される位置に配されていることを特徴とする。
【0009】
これによれば、ガス放出弁が正常に作動するときには弁座は延伸しないが、異物の混入などによって弁体が動かなくなり、ガス放出弁が機能しなくなった場合に、電池内部の圧力がガス放出弁の作動圧力を越えた圧力において、電極端子の周壁が屈曲して形成された弁座が電池内部の圧力によって延伸され、ガス抜き孔を介して電池内部が直接大気開放されるので、密閉型蓄電池の破損は抑制される。
【0010】
また、前記弁座が、前記弁体を除く封口体と筒型有底部材とから構成される密閉容器中で、変形開始荷重が最も低く設定されていれば、密閉容器を構成する部材の中で弁座が最初に延伸されるので、他の部材が変形される前に電池内部を直接大気開放して電池内部の圧力上昇が抑えられる。したがって、密閉型蓄電池の破損が抑制される。
【0011】
また、前記封口体が、一の板状部材から構成されていれば、密閉型蓄電池の部品点数を減らすことができるので、コスト的に好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る密閉型蓄電池の一例として、円筒形アルカリ蓄電池に本発明を適用した場合の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<円筒形アルカリ蓄電池の全体構成>
図1は、本実施の形態に係る円筒形アルカリ蓄電池の構成を示す要部分解斜視図である。
【0013】
同図に示すように円筒形アルカリ蓄電池は、渦巻電極体1、外装缶2、封口体3などを備える。
渦巻電極体1は、正極板10、負極板20、セパレータ30を備え、正極板10と負極板20とをセパレータ30を介して巻回したものである。
正極板10は、例えば、水酸化ニッケルを活物質として含む電極であり、負極板20は、例えば、水酸化カドミウムや水素吸蔵合金を活物質として含む電極である。
【0014】
セパレータ30は、例えば、ポリアミドなどからなる不織布であり、微多孔フィルムなども用いることができる。
渦巻電極体1は、正極板10と負極板20とがセパレータ30を介して渦巻状に巻回された後、アルカリ電解液が含浸されて電極体となり外装缶2に収容される。
【0015】
外装缶2は、有底円筒形の形状をしており、その開口部はガスケット4を介して封口体3をかしめることによって封口されている。ガスケット4は、外装缶2と封口体3とを絶縁した状態に保持する。
封口体3は、封口板31、凸状に正極端子部32aが形成された正極キャップ32、弁板33、およびスプリング34を備え、正極端子部32a内部に弁板33、スプリング34からなる弁体が設けられている。
【0016】
ここで、スプリング34は、弁板33を弁座312(図2)に対して弾性付勢しており、電池内部の圧力が第1の基準圧力よりも高まったときには、スプリング34に弾性付勢された弁板33が押し上げられて、反応ガスは、正極端子部32aの周壁に設けられたガス抜き孔311を通して大気中に排出されるようになっている。
【0017】
<封口体3の構成>
次に、封口体3の構成について説明する。
図2は、封口体3の要部断面図である。
封口板31は、中央部に孔31aの開いた円板状部材からなり、その孔31aを覆うように、正極キャップ32がかしめや溶接によって被装されている。
【0018】
正極キャップ32は、円板状部材にプレス加工を施して、その中央部が電池外方に膨出した正極端子部32aを形成したものである。
正極端子部32aの周壁には、反応ガスを外部に排出するためのガス抜き孔311が形成されるとともに、ガス抜き孔311よりも渦巻電極体1(図1)に近い側に、電池内部方向に湾曲して突出した弁座312が円周状に形成されている。
【0019】
弁座312は、その内径が弁板33の外径よりも小さくなるように突出しており、支点312aにおいて弁板33を載架している。この弁座312は、上記第1の基準圧力よりも高い第2の基準圧力まで電池内部の圧力が高まったときに弁板33が上方に押し上げられるのに伴なって延伸するように、その板厚や形状が設定されている。ガス抜き孔311は、正極端子部32aの周壁における支点312aよりも端子部先端側に穿設されている。
【0020】
弁板33は、スプリング34により弾性付勢された状態となっており、これによって、弁板33の全外周部分と弁座312とが支点312aにおいて密着し、密閉型蓄電池内部は気密状態に保持される。
上記密閉型蓄電池は、ガス放出弁が異物の混入など何らかの原因によって機能せず、電池内部の圧力が第2の基準圧力よりも上昇した場合に、正極端子部32aの弁座312が延伸される。ガス抜き孔311の位置は、弁座312が延伸された場合に、その孔が電池内部を直接大気開放し、反応ガスを外部に放出するように設定されている。
【0021】
図3は、正極端子部32aの弁座312が延伸したときの封口体3の一部断面図である。
正極端子部32aにおいて、ガス放出弁が機能せずに電池内部の圧力が上昇した場合には、弁座312が反応ガスの圧力によって延伸されるので、同図に示す正極端子部32aが電池外方にさらに膨出し、ガス抜き孔311が穿設された周壁311aにおいて弁板33を支持するように塑性変形する。このような形状に正極端子部32aが変形するためには、弁座312の湾曲部分が、密閉型蓄電池を構成する密閉容器(外装缶2、および弁体を除く封口体3)の中で一番最初に変形・延伸されやすいように構成する必要がある。すなわち、弁座312の湾曲部分が変形をし始める変形開始荷重(ここでは、第2の基準圧力)が、外装缶2(図1)の周壁および底部分、および封口板31における弁座312湾曲部分(図2)以外の部分や、封口板31と正極キャップ32、封口板31と外装缶2(図1)におけるかしめ・溶接部分が変形を開始する変形開始荷重(電池内部の圧力)に比べて低くなるように設定する必要がある。
【0022】
これは、弁座312の湾曲部分となる正極端子部32aの周壁において、ガス抜き孔311の数を多くあけたり、ガス抜き孔311の孔径を大きくしたり、弁座312部分の厚みを薄くしたりすることによって、弁座312の湾曲部分における変形開始荷重が密閉型蓄電池の密閉容器の中で一番低くなるように設定することができる。
【0023】
このように、正極端子部32aが反応ガスによって延伸された後においては、周壁311aの電極体側にガス抜き孔311が開口した状態となっており、これによって密閉型蓄電池内部は、直接大気開放される。
したがって、電池内部に過剰に発生した反応ガスは、図中矢印Bで示すように電池外部に放出され、電池内部の圧力を大気圧まで減圧することができるので、弁板33が動かなくなったとしても電池の破損を抑制することができる。
【0024】
上述したような構成を有する封口体3の製造方法は、以下に示す5工程を必要とする。
▲1▼ 封口板加工工程:金属板にプレス加工を行うことにより封口板形状に加工する。
▲2▼ 正極キャップ加工工程:金属板にプレス加工を行うことにより正極端子部32aが突出するように加工するとともに、ガス抜き孔311を穿設する。そして、正極キャップ32の弁座312となる部分において、その変形開始荷重を密閉型蓄電池の密閉容器の中で一番低くするために、その部分をプレスして厚みを薄くしたり、ガス抜き孔311を数多くあけたり、ガス抜き孔311の面積を大きくしたりする加工を行う。なお、ここではまだ、弁座312を形成しない。
【0025】
▲3▼ スプリング加工工程:鋼線等をスプリングに加工する。
▲4▼ 弁板加工工程:金属板をプレス加工などにより、弁板33の形状に加工する。
▲5▼ 組み立て・溶接加工工程:スプリング34と弁板33とを正極端子部32aの内部先端側に押し当てた状態を保持しながら、正極端子部32aの周壁における付け根付近に対してシーム加工を施すことにより、湾曲した弁座312を形成し、正極キャップ32を形成する。この後、正極キャップ32と封口板31とを重ね併せて、その接触面を溶接もしくはかしめによって固定し、封口体3を形成する。
【0026】
このように、正極端子部32aの周壁がその内部に湾曲して弁座312が形成され、この弁座312の変形開始荷重が、密閉型蓄電池の密閉容器の中で一番低く設定されているので、弁体が何らかの原因によって機能しなくなった場合においても反応ガスを外部に放出することができるので、電池内部の圧力上昇に伴なう電池の破損を抑制することができる。
【0027】
さらに、上述したような構成によって、電池内部の電極体を除く空間の体積を図8に示す従来例に比べて増加させることができるので、低温過充電時など、反応ガスが過剰に発生しやすい場合においても電池内の圧力上昇が抑えられ、電解液のリーク発生を抑制することができる。
なお、上記実施の形態においては、弁体に弁板とスプリングを用いていたが、図4に示すように、弁体としてゴムなどからなる弾性体340を用いるようにしても良い。このようにすれば、密閉型蓄電池を構成する部品点数を上記実施の形態に比べて減らすことができるので、コスト的にも好ましい。
【0028】
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態においては、封口体を正極キャップ、封口板、弁体とから構成していたが、本第2の実施の形態においては、正極キャップと封口板を一の板状部材から一体的に形成した封口正極板を用いている点が異なっている。
<密閉型蓄電池の全体構成>
図5は、本第2の実施の形態に係る密閉型蓄電池の分解斜視図である。なお、本第2の実施の形態に係る密閉型蓄電池は、第1の実施の形態において図1を用いて説明した密閉型蓄電池における封口体3の構成が異なるのみであり、図1と同じ番号を付したものは同じ構成要素であるので、これについては説明を省略し、異なる部分について主に説明する。
【0029】
同図に示すように、封口体5は、封口正極板51、弁板53、スプリング54を備え、封口正極板51に形成された正極端子部52内部に弁板53、スプリング54からなる弁体が設けられている。
ここで、スプリング54は、弁座512に対して弁板53を弾性付勢しており、電池内部の圧力が高まったときには、スプリング54に弾性付勢された弁板53が押し上げられて、正極端子部52の周壁に設けられたガス抜き孔311を通じて反応ガスが大気中に放出されるようになっている。
【0030】
<封口体5の構成>
次に、封口体5の構成について説明する。
図6は、封口体5の要部断面図である。
封口正極板51は、一の円板状部材に対してプレス加工を施して、その中央部において、電池外方へ膨出した中空の正極端子部52を形成したものである。
【0031】
正極端子部52の周壁には、反応ガスを外部に排出するためのガス抜き孔511が形成されるとともに、ガス抜き孔511よりも渦巻電極体1(図5)に近い側に、電池内部方向に湾曲して突出した弁座512が円周状に形成されている。
ここで、弁座512は、その内径が弁板53の外径よりも小さくなるように突出しており、これにより弁板53を載架している。
【0032】
この弁板53は、スプリング54により弾性付勢された状態となっており、これによって、弁板53の外周付近における対向面と弁座512とが密着し、密閉型蓄電池内部は気密状態に保持される。
ここで、正極端子部52における弁座512の湾曲部分は、上記第1の実施の形態と同様、密閉型蓄電池の密閉容器において、変形開始荷重が一番低く設定されている。これによって、第1の実施の形態と同様、弁体が何らかの原因によって機能しなくなり電池内部の圧力が弁体の作動圧力を越えて上がったとしても、弁座512が延伸するとともに、弁板53がガス抜き孔511の穿設された正極端子部52の周壁によって保持されるので、弁板53の電極体側においてガス抜き孔511が電池外部に開放された状態となる。
【0033】
したがって、上記第1の実施の形態と同様、電池の破損を抑制することができる。
さらに封口体5は、弁板53、スプリング54とからなる弁体と、封口正極板51との2点から構成されるので、上記第1の実施の形態に比べて封口体の部品点数を少なくすることができる。
【0034】
この封口体5の製造方法としては、例えば、以下のような製造方法を挙げることができる。
▲1▼ 封口正極板加工工程:金属板にプレス加工を施すことにより、正極端子部52、ガス抜き孔511を有する封口正極板51の形状(ここでは、まだ弁座512を形成しない)に加工する。そして、正極端子部52の弁座512となる部分において、その変形開始荷重が密閉型蓄電池の密閉容器の中で一番低くするために、プレスその部分の厚みを薄くしたり、ガス抜き孔511の数を多くあけたり、その孔の面積を大きくしたりする加工を行う。
【0035】
▲2▼ スプリング加工工程:鋼線等をスプリングに加工する。
▲3▼ 弁板加工工程:金属板をプレス加工などにより、弁板形状に加工する。
▲4▼ 組み立て・溶接加工工程:正極キャップの内部にスプリング54と弁板53とを正極端子部52内部先端側に押し当てた状態を保持しながら、正極端子部52の周壁における付け根付近に対して押圧して、シーム加工を施すことにより湾曲した弁座512を形成し、封口正極板51を形成する。
【0036】
上述したように、封口正極板51を、二つ以上の部品を溶接やかしめによって接合することなく形成された一の部材から構成することによって、第1の実施の形態のように、封口材を正極キャップと封口板の2つの部材から構成する場合と比べて封口体の部品点数を減らすことができる。
すなわち、第1の実施の形態の封口体3においては、封口板31、正極キャップ32、弁板33、スプリング34の4点が必要となっていたが、本第2の実施の形態における封口体5においては、封口正極板51、弁板53、スプリング54の3点のみと、従来に比べて少ない部品で構成することができる。そのため、コスト的にも有利である。
【0037】
他方、封口体5の部品点数を第1の実施の形態に比べて減らすことができるので、電池の製造工程における工程数も減らすことができる。そのため、コスト的にも優れる。
(変形例)
(1)上記第2の実施の形態においては、弁体を弁板とスプリングから構成していたが、弁体をゴムなどの弾性体から構成してもよい。
【0038】
図7は、本変形例における封口体6の要部断面図である。なお、図6と同じ番号を付したものについては、同じ構成要素であるので詳細な説明を省略する。同図に示すように、ゴムなどからなる弾性体540が、正極端子部52内部先端側に装填されており、その底面の周縁部が弁座512により支持されている。ここで、弾性体540は、その底面の周縁部が全周にわたって弁座512と密着するように弾性付勢された状態となっており、上記第2の実施の形態における弁板53とスプリング54の役割を果たすように構成されている。そのため、上記実施の形態よりもさらに、封口体を構成する部品数を減らすことができる。
【0039】
(2)上記実施の形態および変形例においては、弁体をスプリングと弁板、もしくはゴム状弾性体としたが、これに限られるものではなく、スプリングの代わりに板ばねやゴム状弾性体を用いることができる。また、円筒型蓄電池以外にも角型蓄電池などにも本発明を適用する事ができる。さらに、アルカリ蓄電池以外であっても、電池内部の反応ガスが外部に放出するタイプのものであれば、本発明を適用することができる。
【0040】
(実験)
本発明に係る密閉型蓄電池の耐圧信頼性試験を行うために、1300mAhのニッケル−カドミウム密閉型蓄電池(SCサイズ)において、封口体の形状のみが異なる実施例サンプルおよび比較例サンプルを作製し、過充電時の電池破損率の評価実験を行った。
【0041】
実施例サンプル1としては、図2を用いて説明した封口体を備えた密閉型蓄電池を作製した。
比較例サンプル1,2としては、従来の技術においてそれぞれ図8,9を用いて説明した封口体を有する密閉型蓄電池を作製した。
ここで、上記実施例サンプル1、比較例サンプル1,2については、各サンプルにおける弁板およびゴム状弾性体を弁座に接着することによって、安全弁が作動しない状態に設定しておいた。このような各実施例、比較例サンプルをそれぞれ10個ずつ作製し、これらを反応ガスが多量に発生しやすい過充電となる条件(室温下、10Itの定電流状態で1時間)で充電を行い、その間に電池の破損が起こった数をカウントすることにより、各サンプルの電池破損率を算出した。
【0042】
その結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0004056234
【0044】
この結果から分かるように、従来の封口体を有する比較例サンプル1,2は、低温過充電を行った場合に100%の割合で電池が破損する。しかし、本発明に係る密閉型蓄電池によれば、低温過充電時においても電池破損が全く発生していない。
これは、たとえ弁板が弁座に固定されていようとも、電池内部の圧力が上昇した際には、弁座部分が延伸するとともに、ガス放出孔が外部と連通するように構成されているので、圧力上昇が緩和され、電池破損が起こりにくくなったためであると考えられる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係る密閉型蓄電池は、電極体と、前記電極体を収納する筒形有底部材と、前記筒型有底部材の開口部を封口する封口体とを備え、前記封口体には、その一部を電池外方へ膨出して電極端子が形成されているとともに、当該電極端子の周壁に形成されたガス抜き孔よりも電極体に近い側の電極端子内壁を屈曲して弁座が形成され、かつ、当該弁座に対して弾性付勢された状態で電極端子内空間に弁体が設けられており、前記弁座は、電池内部に前記弁体が作動する圧力よりも高い圧力が掛かった場合に延伸し、前記弁体を除く封口体と筒型有底部材とから構成される密閉容器中で、変形開始荷重が最も低く設定されており、前記ガス抜き孔は、前記屈曲した弁座が延伸された場合に電池内部が直接大気開放される位置に配されているので、異物の混入などによって弁体が動かなくなり、ガス放出弁が機能しなくなったとしても、電池内部の圧力が弁体が作動する圧力よりも高い所定の圧力まで高まった場合には、電極端子の周壁が屈曲して形成された弁座が延伸されて電池内部が直接大気開放される。したがって、電池内部の圧力が大気圧まで下がるので、密閉型電池の破損発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るアルカリ蓄電池の分解斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るアルカリ蓄電池の封口体の要部断面図である。
【図3】図2における正極端子部が延伸した状態を示す封口体の要部断面図である。
【図4】第1の実施の形態の変形例におけるアルカリ蓄電池の封口体の要部断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るアルカリ蓄電池の分解斜視図である。
【図6】第2の実施の形態に係るアルカリ蓄電池の封口体の要部断面図である。
【図7】第2の実施の形態の変形例おけるアルカリ蓄電池の封口体の要部断面図である。
【図8】従来のアルカリ蓄電池の封口体の要部断面図である。
【図9】従来のアルカリ蓄電池の封口体の要部断面図である。
【符号の説明】
1 渦巻電極体
2 外装缶
3 封口体
4 ガスケット
10 正極板
20 負極板
30 セパレータ
31 封口板
31a 孔
32 正極キャップ
32a 正極端子部
33 弁板
34 スプリング
311 孔
311a 周壁
312 弁座
312a 支点

Claims (2)

  1. 電極体と、前記電極体を収納する筒形有底部材と、前記筒型有底部材の開口部を封口する封口体とを備え、
    前記封口体には、その一部を電池外方へ膨出して電極端子が形成されているとともに、当該電極端子の周壁に形成されたガス抜き孔よりも電極体に近い側の電極端子内壁を屈曲して弁座が形成され、かつ、当該弁座に対して弾性付勢された状態で電極端子内空間に弁体が設けられており、
    前記弁座は、電池内部に前記弁体が作動する圧力よりも高い圧力が掛かった場合に延伸し、前記弁体を除く封口体と筒型有底部材とから構成される密閉容器中で、変形開始荷重が最も低く設定されており、
    前記ガス抜き孔は、前記屈曲した弁座が延伸された場合に電池内部が直接大気開放される位置に配されている
    ことを特徴とする密閉型蓄電池。
  2. 前記封口体は、一の板状部材から構成されていることを特徴とする請求項1記載の密閉型電池。
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