JP4051763B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関し、詳しくは視覚依存性を改善した液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の液晶表示装置には視野角依存性の問題があった。それを改善する液晶表示装置として、最近では、広視野角のLCD(Liquid Crystal Device )として、In plane方式〔ディスプレイ アンド イメージング,5 (1996) p.11 参照〕、マルチドメイン(配向分割、画素分割)法〔Proc.IDRC, [68](1991) 参照、SID'94 Digest,(1994) p.919参照、SID'93 Digest,(1993) p.622参照〕、光学補償フィルム〔Proc.IDRC'91(Japan Display'89), (1989) p316 参照〕、垂直配向(FLATPANEL DISPLAY,(1997) P.174参照、FLATPANEL DISPLAY,(1998) P.146参照〕等が提唱されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記In plane方式は、駆動電圧が高い、開口率が低い、応答速度が遅い等の問題がある。上記マルチドメイン法は、一つの画素を複数に分割して配向処理を行うので、工程が増えコストが高くなる。上記光学補償フィルムでは、十分な視野角の改善が得られない。上記垂直配向では、視野が改善されるものの十分ではなく、全方位の視野を改善するにはラビングによる配向分割や画素内の配向を制御する構造物の設置による配向分割が必要であるとされている。
【0004】
一方、液晶表示装置の製造工程での配向膜のラビング処理は、ダストの発生があり、特にアクティブマトリクス素子では静電破壊も問題になっている。特にこれらは表示装置を大型化する場合、および表示装置を小型化し、さらに高精細化するときに問題となる。そこで最近は、ラビング処理を行わない配向処理として、配向膜表面の形状で液晶を配向させる形状配向(特開平5−188377号公報参照)や、偏向光を膜に照射して配向膜を作製する光配向(特開平8−328007号公報、特開平9−80440号公報、特開平9−197408号公報参照)等が注目されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、平行に配置された2枚の基体の内側表面に少なくとも電極と配向膜とが形成され、前記基体間に液晶組成物が封入され、画素がマトリクス状に形成されてなる液晶表示装置において、前記2枚のうちの一方の基体は水平方向および垂直方向に並設された複数の画素電極を有し、前記液晶は負の誘電異方性を有するものからなり、前記配向膜は垂直配向性を呈するものからなり、画素は極性が時間とともに変化するもので、該画素電極の中央部における該画素が点対称になる位置にコンタクトホールを兼ねた窪みが設けられていることを特徴とする。
【0006】
上記液晶表示装置では、画素は極性が時間とともに変化するもので、この画素電極の中央部に該画素が点対称になる位置に窪みが設けられていることから、その窪みは、画素のエッジ部の横電界による作用と協調する。すなわち、電圧印加によって液晶分子のダイレクタが画素の中央に向かって倒れるという動きが助長され、高速応答化が可能となる。また、画素の中心部における配向方向の衝突個所を固定し、配向を安定化することが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶表示装置に係わる基本の形態の一例を、図1の模式図によって説明する。図1の(1)では液晶表示装置全体の正面図を示し、(2)では液晶表示装置全体の断面図を示し、(3)では1画素の拡大断面図を示す。なお、単純化のため、図1においては2枚の基板が光を透過する透過型パネルを示す。電極はマトリクス状に形成されている。TFT(Thin Film Toransistor )、配線等は基板下側の電極と基板との間に形成されるが、図1では図示を省略してある。
【0008】
図1に示すように、液晶表示装置1は画素2がマトリクス状に配置されているものである。この液晶表示装置1では、上基板11と下基板12とからなる2枚の基体が平行に配置され、上基板11および下基板21の基板間側に電極12,22が形成されている。上記上基板11および下基板21は、基板間隔を規定のものとするためのスペーサ31を含んだ接着材(シール材)32により固定されている。上記各電極12,22のさらに内側には、液晶を配向させるための配向膜13,23が設けられている。上記配向膜13,23には垂直配向性を呈するものを用いる。上記配向膜13,23間には液晶33が封入されている。
【0009】
液晶表示装置1として高いコントラスト(例えば100以上のコントラスト)を得るためには、上記液晶33における液晶分子34のダイレクタのプレチルト角xが83度以上であることが必要である。さらに上記配向膜13,23には垂直配向性を呈するように、プレチルト角xが87度以上となるものを用いることが望ましい。例えば上記プレチルト角xが87度の場合にコントラストが200以上になる。ラビング処理等の配向方向制御のための処理は必要ない。このような特徴を有する液晶33として、セルの内部には負の誘電分極(誘電異方性)を有する液晶組成物(以下ネガ型液晶という)が封止されている。
【0010】
上基板11,下基板21の各外側には光入射側と射出側とで偏光状態がクロスニコルになる光学系として、例えばクロスニコルに配置した偏向板14,24が設置されている。
【0011】
上記図1に示した透過型の液晶表示装置1では、電極12,22ともに透明な電極を有することが必要であったが、上記電極12,22は、少なくとも一方がITO(Indium Tin Oxide)等の透明なもので形成されているものであってもよい。
【0012】
上記電極12,22の構造は、複数の線状電極を平行に設けた2枚の基板(上基板11,下基板21)を互いに電極12,22が垂直になるように配置した単純マトリクスであってもよいが、片側の基板(上基板11および下基板21のうちのどちらか一方))にTFT等の素子を格子状に設けたアクティブマトリクス構造であることが望ましい。ここでは単純化のためにTFTを用いたアクティブマトリクスを透過型で用いた液晶表示装置を説明している。
【0013】
次に、上記液晶表示装置1の画素2の部分を、図2の模式図によって説明する。図2に示す画素2は駆動状態であり、電極に電圧が印加されたときの画素毎の電気的極性を示している。画素2の座標を(カラム、ロウ)で示してある。本発明の液晶表示装置1では、マトリクス状に配置されている画素2のうちの、座標(X,Y)の画素の極性が正のとき、座標(X+2n,Y+2m)の画素が正の極性、座標(X+2n+1,Y+2m+1)の画素が負の極性となる。ここで、n,mは整数を表す。
【0014】
図2に示すように、第1の画素2(2−1)の垂直方向および水平方向に隣接する画素2(2−2)〜画素2(2−5)は第1の画素2−1と反対の駆動極性で駆動されるものからなる。すなわち、正(+)の極性の画素2−1に隣接する画素2−2、画素2−3、画素2−4、画素2−5は負(−)の極性になる。ただし、全ての画素2−1〜画素2−5に電圧が印加されているとは限らない。
【0015】
また、画素2の極性はある単位時間毎に正負(+−)が入れ替わり、図2の(1)に示すような状態と、図2の(2)に示すような状態を行き来する。その単位時間とは、例えばNTSC信号であれば0.5フレーム毎、1フレーム毎、2フレーム毎等があげられる。これは、液晶にかかる電圧を時間平均で0Vにするためであり、焼き付け防止、液晶の電気分解防止等の効果がある。
【0016】
上記構成を有する液晶表示装置1の作用、効果を以下に説明する。
【0017】
図3は、図2のA−A’線断面における等電位面を示す。なお、図3では、セル構成は簡略化して示してあり、上基板11、電極12、下基板21、電極22を示した。図3に示すように、この液晶表示装置1では隣り合う画素2(2−3)、画素2(2−1)、画素2(2−5)毎に電気極性が反転するので、各画素2のエッジ近傍で、等電位面Esは湾曲する。
【0018】
一方、通常のネガ型液晶は等電位面に平行に配列し、ラビング等の配向規制力がない場合は、ダイレクタが等電位面内で自由に動くことができる。しかしながら、上記液晶表示装置1では、図4に示すように、電圧印加直後、画素2のエッジ近傍において、液晶分子34のダイレクタには、電極22に対して垂直方向に配向規制力が働き、さらに誘電分極−電界相互作用により画素2の中心に向かって倒れる方向に力が働いて、ダイレクタは等電位面内で固定される。この図4では、(1)に断面図を示し、(2)に平面図を示した。
【0019】
そして電圧の印加開始により画素全体の配向状態は、図5から図6に示したものに変化する。図5および図6では1画素を示す。図5および図6ともに、(1)に断面図を示し、(2)に平面図を示す。
【0020】
図5に示す電圧を印加していないときの液晶分子のダイレクタの分布は、電極12,22に対して垂直方向になっている。
【0021】
電圧を印加したときの液晶分子のダイレクタの分布は、図6に示すような配向状態が得られる。この配向状態では、前記図3によって説明した配向状態と同様に、画素2のエッジ近傍で、電極12,22間における等電位面Esは湾曲する。この配向状態は液晶配向の連続性に基づいている。すなわち、ラビング等の配向技術を適用するまでもなく液晶分子は配向する。エッジ部分が電圧印加時の配向状態を引き起こす役目を果たしているので、画素が小さくなるほど、すなわちディスプレイとして高精細になるほど、図6に示した配向状態は安定となり、応答が高速化する。画素が大きく配向状態が不安定な場合は、画素を複数の副画素に分割して表示することも可能である。このときは隣り合った副画素同士が反対の極性で駆動されるように構成される。
【0022】
上記液晶表示装置1における配向状態は画素または副画素(以下、単に画素という)の中心に対してダイレクタが常に対称に配向している。したがって、直視用ディスプレイとして用いた場合には、視覚特性の優れたディスプレイが得られる。プロジェクタ用デバイスとして用いた場合、透過率の入射光角度に対する依存性が小さいので、プロジェクタの小型化等に有利である。また、ラビング等の配向処理が必要ないので、工程数が少なく歩留りが高い等、生産性に優れている。
【0023】
次に本発明の液晶表示装置に係わる実施の形態の一例を、第1の実施の形態として、図7の液晶表示装置の要部模式図によって説明する。図7の(1)では液晶表示装置の画素を示し、(2)では画素のB−B’線拡大断面図を示す。なお、ここで説明する液晶表示装置の基本構成は、前記図1によって説明した液晶表示装置1と同様なる構成である。そこで、前記図1によって説明した構成部品と同様のものには同一符号を付与して説明する。
【0024】
図7に示すように、石英基板(例えば上基板11)の内側(液晶33の封入側)には電極12が形成され、石英ガラスからなるTFT基板(例えば下基板21)の内側(液晶33の封入側)には、TFTや配線が形成された層25上に平坦化膜26が形成され、その表面に電極22が形成されている。さらに石英基板、TFT基板間には液晶33が封入されている。さらに、図示はしないが、この液晶表示装置3は、通常のマトリクスタイプの液晶表示装置と同様の構成ではあるが、配向膜には垂直配向性のものを用い、液晶33にはネガ型液晶を用いていることが特徴となっている。
【0025】
画素2の表面形状は、液晶パネルの視野角依存性を均一にするため、点対称となるように形成されている。この液晶表示装置3は、液晶分子(図示省略)の配向に電界面の形状を用いているので、TFT基板の画素中央部でかつ液晶(図示省略)と接する面に窪み27が設けられている。窪み27は、例えば平坦化膜26のエッチングにより形成したものであり、これはコンタクトホールを兼ねている。窪み27の形状は、例えば、開口部が約2μm角、底部が約1μm角に形成されていて、各コーナー部分が丸くなっているものとなっている。
【0026】
上記液晶表示装置3では、極性が時間とともに変化する電極側の画素中央部の窪み27は、先に説明した画素2のエッジ部の横電界による作用と協調する。すなわち、図8に示すように、窪み27を形成したことによって、電圧を印加した際に液晶分子34のダイレクタが画素2の中央に向かって倒れるという動きが助長され、高速応答化が可能となる。また、画素2の中心部における配向方向の衝突個所を固定し、配向を安定化することが可能となる。なお、図面中の矢印は、電圧印加の瞬間に液晶分子34mに加わるモーメントを示す。モーメントを記していない液晶分子についてもモーメントは加わるが、3次元的に一意にモーメントの方向が定まるのは、矢印を記した液晶分子34mのみである。
【0027】
次に、一例として、図7によって説明した液晶表示装置3の作製方法を簡単に説明する。以下、前記説明した構成部品と同様のものには同一符号を付与して説明する。この液晶表示装置3の作製方法は、通常のマトリクスタイプの液晶表示装置に準じる。ただし、垂直配向性の配向膜を用いること、および液晶33にネガ型液晶を用いることが特徴である。またTFTは定法により作製して。
【0028】
以上の工程は、液晶パネルの視野角依存性を均一にするため、画素2の表面形状を、前記図7に示したように点対称になるように形成した。本発明の液晶表示装置3は、液晶分子34の配向に電界面の形状を用いているので、TFT基板(下基板21)の画素中央部、液晶33と接する面に窪み27を設けた。窪み27は平坦化膜26のエッチングにより作製し、これはコンタクトホールを兼ねている。窪み27の形状は、例えば、開口部が約2μm角、底部が約1μm角に形成し、各コーナー部分を丸くした。
【0029】
液晶パネルは以下のように作製する。ダイシングにより、石英基板(例えば上基板11)およびTFT基板(例えば下基板21)を所定のサイズのチップに分割した。サイズはここでは対角1.3インチとした。
【0030】
配向膜の塗布は、TFT基板と石英基板の表面に垂直配向性の配向膜を回転塗布により塗布した。垂直配向性の配向膜としてプレチルト角87度を呈するポリアクミ酸を使用した。180度で1時間の焼成を行い、配向膜を完成した。
【0031】
基板重ね合わせは、石英基板にシール用接着剤を所定のパターンに塗布し、TFT基板にコモン材を所定のパターンに塗布し、石英基板とTFT基板とを重ね合わせ、基板間のギャップを4.8μmとして接着硬化させた。
【0032】
液晶の注入は、基板間に液晶33を注入した。液晶33は負の誘電分極を有するものとして、例えばMLC−2012(メルク・ジャパン株式会社製)を用いた。液晶33の注入口は接着剤により封止し、熱処理により液晶の配向乱れを取り除いた。
【0033】
実装は、パネルの表面にクロスニコルに偏向板を張り付けた。さらにTFT基板に設けられた電極取り出し口にフレキシブル基板を接着により取り付け、基板を保護枠に組み込み、液晶パネルを完成した。
【0034】
次に本発明における液晶パネルの駆動方法の一例を、図9のタイムチャートによって説明する。図9のタイムチャートでは、縦軸に電圧を示し、横軸に時間を示し、データの波形例を示す。
【0035】
図9に示すように、カラムxとカラムx+1とに印加される電圧は互いに正負の極性が反転している。また、それぞれロウyとロウy+1に対応する電圧は互いに正負の極性が反転している。同様にそれぞれロウy+1とロウy+2に対応する電圧は互いに正負の極性が反転している。ロウyの選択パルスが印加されるとTFTのゲートが開き、カラムに印加されているデータ電圧がロウy上に存在する画素に印加される。このようにして、前記図2に示した液晶分子の配向状態を得ることができる。その結果、液晶パネルを正面から見た際のコントラストが200、パネル法線から80度の角度より見てコントラストの反転が生じない液晶表示装置を得ることができた。
【0036】
次に第2の実施の形態を以下に説明する。この第2の実施の形態に係わる液晶表示装置は、前記第1の実施の形態で説明したのと同様にして作製した。ただし、TFT基板の作製において表面電極としてITOの代わりにアルミニウム膜を用いた。このアルミニウム膜は、例えばスパッタリングにより成膜した。この場合、例えば基板間のギャップは2.4μmとした。また、実装において偏光板は石英基板にのみ設置した。偏光板と石英基板との間には1/4波長板を設け、ノーマリーブラック表示になるようにした。その結果、パネル法線から80度の角度より見てコントラストの反転を生じない液晶表示装置を得ることができた。
【0037】
次に第3の実施の形態を以下に説明する。この第3の実施の形態に係わる液晶表示装置は、前記第1の実施の形態で説明したのと同様にして作製した。ただし、TFTの代わりに線状のITO電極を2枚の基板で直交させた単純マトリクスを用いた。本実施の形態では、配向膜のプレチルト角が87度未満では選択パルスを加えなくとも画素内の液晶が動いてしまい、その結果、マトリクス表示が不可能となるため、87度以上のプレチルト角を呈する配向膜を用いた。それによって、選択パルスとデータ電圧の和で液晶が働き、マトリクス表示を可能とした。その結果、パネル法線から80度の角度より見てコントラストの反転を生じない液晶表示装置を得ることができた。
【0038】
次に第4の実施の形態を以下に説明する。この第4の実施の形態に係わる液晶表示装置は、前記第1の実施の形態で説明したのと同様にして作製した。ただし、ただし、TFT基板表面に設けた窪みを省略した。平坦化膜はTFT基板上の表面電極が平らになるように設定した。この構成では前記第1の実施の形態で説明した液晶表示装置より応答速度が遅くなりコントラストが150程度になるもののラビングを必要としない広視野角の液晶表示装置を得ることができた。
【0039】
次に第5の実施の形態を以下に説明する。この第5の実施の形態に係わる液晶表示装置は、前記第2の実施の形態で説明したのと同様にして作製した。ただし、ただし、駆動をライン反転方式とした。この構成では、第4の実施の形態で説明した液晶表示装置よりさらに応答速度が遅くなりコントラストが100程度になるもののラビングを必要としない左右方向の視野角特性が良好な液晶表示装置を得ることができた。
【0040】
次に比較例を以下に説明する。この第5の実施の形態に係わる液晶表示装置は、前記第1の実施の形態で説明したのと同様にして作製した。ただし、TFT基板表面の窪みは設けていない。また、隣り合った画素は同じ極性で駆動され、すべてロウが駆動された1周期(1画素=1フィールド)毎に極性を反転させるフィールド反転とした。このように駆動した場合、液晶は配向せず、表示装置として機能するものが得られなかった。
【0041】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の液晶表示装置によれば、第1の画素の垂直方向および水平方向に隣接する画素は前記第1の画素と反対の駆動極性で駆動されるものからなるので、各画素のエッジ近傍で等電位面は湾曲する。すなわち、そのエッジ部分が電圧印加時の配向状態を引き起こす役目を果たしているので、画素が小さくなるほど配向状態は安定となり応答が高速化する。さらに配向状態は画素の中心に対してダイレクタが常に対称に配向しているので、直視用ディスプレイとして用いた場合には、視覚特性の優れたディスプレイが得られる。プロジェクタ用デバイスとして用いた場合、透過率の入射光角度に対する依存性が小さいので、プロジェクタの小型化等に有利となる。また液晶は負の誘電異方性を有するものからなり、配向膜は垂直配向性を呈するものからなることから、ラビング等の配向処理が必要ないので、工程数が少なく歩留りが高い等、生産性に優れている(歩留りの向上、工程数の削減が図られている)液晶表示装置となっている。このように、極めて単純な構成のため、液晶表示装置の視角依存性が低コストに改善でき、かつラビングを不要とするため、TFT等が破壊されないので、信頼性の高い液晶表示装置となっている。
【0042】
さらに、画素は極性が時間とともに変化するもので、この画素電極の中央部における該画素が点対称になる位置に窪みが設けられているので、その窪みによって、電圧印加により液晶分子のダイレクタが画素の中央に向かって倒れるという動きが助長され、さらなる高速応答化が可能となる。また、画素の中心部における配向方向の衝突個所を固定し、配向を安定化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶表示装置に係わる基本の形態を説明する模式図である。
【図2】 液晶表示装置の画素部分を説明する模式図である。
【図3】 図2のA−A’線断面における等電位面図である。
【図4】 電圧印加直後の画素エッジ近傍における液晶分子に働く力の説明図である。
【図5】 電圧非印加時における液晶分子のダイレクタの分布図である。
【図6】 電圧印加時における液晶分子のダイレクタの分布図である。
【図7】 本発明の液晶表示装置に係わる第1の実施形態を説明する模式図である。
【図8】 窪みによる液晶の配向状態(電圧非印加時)の説明図である。
【図9】 液晶パネルの駆動方法の一例を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
1…液晶表示装置、2…画素、11…上基板、12,22…電極、13,23…配向膜、21…下基板、33…液晶
Claims (1)
- 平行に配置された2枚の基体の内側表面に少なくとも電極と配向膜とが形成され、前記基体間に液晶組成物が封入され、画素がマトリクス状に形成されてなる液晶表示装置において、
前記2枚のうちの一方の基体は水平方向および垂直方向に並設された複数の画素電極を有し、
前記液晶は負の誘電異方性を有するものからなり、
前記配向膜は垂直配向性を呈するものからなり、
画素は極性が時間とともに変化するもので、該画素電極の中央部における該画素が点対称になる位置にコンタクトホールを兼ねた窪みが設けられている
ことを特徴とする液晶表示装置。
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